(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022134659
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11582 20170101AFI20220908BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220908BHJP
H01L 27/11556 20170101ALI20220908BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20220908BHJP
H01L 27/11573 20170101ALI20220908BHJP
H01L 27/11526 20170101ALI20220908BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L29/78 371
H01L27/11556
H01L27/04 P
H01L27/11573
H01L27/11526
H01L27/06 102A
H01L27/088 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021033948
(22)【出願日】2021-03-03
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 昌洋
(72)【発明者】
【氏名】吉田 毅
【テーマコード(参考)】
5F038
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F038AR09
5F038AR14
5F038CA01
5F038CD18
5F038DF05
5F038EZ14
5F038EZ15
5F038EZ16
5F038EZ19
5F038EZ20
5F048AA01
5F048AB01
5F048AC01
5F048AC10
5F048BA01
5F048BA19
5F048BA20
5F048BB05
5F048BB09
5F048BB11
5F048BC18
5F048BD07
5F048BF07
5F048BF12
5F048BF15
5F048BF16
5F048CB01
5F048CB03
5F048CB04
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP76
5F083ER22
5F083GA10
5F083JA04
5F083JA19
5F083JA37
5F083JA39
5F083JA40
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083KA18
5F083LA05
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083MA20
5F083NA01
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
(57)【要約】
【課題】高集積化の容易な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、基板と、基板の表面と交差する第1方向に並ぶ複数の第1導電層と、第1方向に延伸し、複数の第1導電層と対向する半導体層と、複数の第1導電層と半導体層との間に設けられたゲート絶縁膜と、第1方向に延伸する第1抵抗素子と、を備える。第1抵抗素子の第1方向における一端は、複数の第1導電層の少なくとも一部よりも基板に近い。第1抵抗素子の第1方向における他端は、複数の第1導電層よりも基板から遠い。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の表面と交差する第1方向に並ぶ複数の第1導電層と、
前記第1方向に延伸し、前記複数の第1導電層と対向する半導体層と、
前記複数の第1導電層と、前記半導体層と、の間に設けられたゲート絶縁膜と、
前記第1方向に延伸する第1抵抗素子と
を備え、
前記第1抵抗素子の前記第1方向における一端は、前記複数の第1導電層の少なくとも一部よりも前記基板に近く、
前記第1抵抗素子の前記第1方向における他端は、前記複数の第1導電層よりも前記基板から遠い
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記第1方向に並び、前記複数の第1導電層よりも前記基板から遠い複数の第2導電層を備え、
前記半導体層は、前記第1方向に並ぶ第1半導体領域及び第2半導体領域を備え、
前記第1半導体領域は、前記複数の第1導電層と対向し、
前記第2半導体領域は、前記複数の第2導電層と対向し、
前記第1抵抗素子は、前記第1方向に並ぶ第1領域及び第2領域を備え、
前記第1領域の前記第1方向における一端は、前記複数の第1導電層の少なくとも一部よりも前記基板に近く、
前記第1領域の前記第1方向における他端は、前記複数の第1導電層よりも前記基板から遠く、
前記第2領域の前記第1方向における一端は、前記複数の第2導電層よりも前記基板に近く、
前記第2領域の前記第1方向における他端は、前記複数の第2導電層よりも前記基板から遠い
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記第1領域の前記第1方向における一端の、前記第1方向と交差する第2方向における幅を第1の幅とし、
前記第1領域の前記第1方向における他端の、前記第2方向における幅を第2の幅とし、
前記第2領域の前記第1方向における一端の、前記第2方向における幅を第3の幅とし、
前記第2領域の前記第1方向における他端の、前記第2方向における幅を第4の幅とすると、
前記第1の幅は、前記第2の幅よりも小さく、
前記第3の幅は、前記第4の幅よりも小さく、
前記第3の幅は、前記第2の幅よりも小さい
請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第1領域は半導体材料を含み、
前記第2領域は半導体材料又は導電体材料を含む
請求項2又は3記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第1方向に延伸する第2抵抗素子を備え、
前記第2抵抗素子は、前記第1方向に並ぶ第3領域及び第4領域を備え、
前記第1領域は半導体材料を含み、
前記第2領域は半導体材料を含み、
前記第3領域は半導体材料を含み、
前記第4領域は導電体材料を含む
請求項2又は3記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、基板の表面と交差する第1方向に並ぶ複数の第1導電層と、第1方向に延伸し、複数の第1導電層と対向する半導体層と、複数の第1導電層と半導体層との間に設けられたゲート絶縁膜と、を備える半導体記憶装置が知られている。ゲート絶縁層は、例えば、窒化シリコン(Si3N4)等の絶縁性の電荷蓄積層やフローティングゲート等の導電性の電荷蓄積層等の、データを記憶可能なメモリ部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高集積化の容易な半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の実施形態に係る半導体記憶装置は、基板と、基板の表面と交差する第1方向に並ぶ複数の第1導電層と、第1方向に延伸し、複数の第1導電層と対向する半導体層と、複数の第1導電層と半導体層との間に設けられたゲート絶縁膜と、第1方向に延伸する第1抵抗素子と、を備える。第1抵抗素子の第1方向における一端は、複数の第1導電層の少なくとも一部よりも基板に近い。第1抵抗素子の第1方向における他端は、複数の第1導電層よりも基板から遠い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な回路図である。
【
図8】同半導体記憶装置の製造方法を示す模式的な断面図である。
【
図33】第2実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な断面図である。
【
図34】同半導体記憶装置の製造方法を示す模式的な断面図である。
【
図35】第4実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な平面図である。
【
図36】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
【
図37】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
【
図38】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
【
図50】第5実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な断面図である。
【
図51】同半導体記憶装置の製造方法を示す模式的な断面図である。
【
図53】第7実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な断面図である。
【
図54】同半導体記憶装置の製造方法を示す模式的な断面図である。
【
図64】第4実施形態に係る半導体記憶装置の変形例を示す模式的な断面図である。
【
図65】第5実施形態に係る半導体記憶装置の変形例を示す模式的な断面図である。
【
図66】抵抗素子の適用例を示す模式的な回路図である。
【
図67】抵抗素子の適用例を示す模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。また、以下の図面は模式的なものであり、説明の都合上、一部の構成等が省略される場合がある。また、複数の実施形態について共通する部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0008】
また、本明細書において「半導体記憶装置」と言った場合には、メモリダイを意味する事もあるし、メモリチップ、メモリカード、SSD(Solid State Drive)等の、コントローラダイを含むメモリシステムを意味する事もある。更に、スマートホン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の、ホストコンピュータを含む構成を意味する事もある。
【0009】
また、本明細書において「制御回路」と言った場合には、メモリダイに設けられたシーケンサ等の周辺回路を意味する事もあるし、メモリダイに接続されたコントローラダイ又はコントローラチップ等を意味する事もあるし、これらの双方を含む構成を意味する事もある。
【0010】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成に「電気的に接続されている」と言った場合、第1の構成は第2の構成に直接接続されていても良いし、第1の構成が第2の構成に配線、半導体部材又はトランジスタ等を介して接続されていても良い。例えば、3つのトランジスタを直列に接続した場合には、2つ目のトランジスタがOFF状態であったとしても、1つ目のトランジスタは3つ目のトランジスタに「電気的に接続」されている。
【0011】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成及び第3の構成の「間に接続されている」と言った場合、第1の構成、第2の構成及び第3の構成が直列に接続され、且つ、第2の構成が第1の構成を介して第3の構成に接続されていることを意味する場合がある。
【0012】
また、本明細書において、回路等が2つの配線等を「導通させる」と言った場合には、例えば、この回路等がトランジスタ等を含んでおり、このトランジスタ等が2つの配線の間の電流経路に設けられており、このトランジスタ等がON状態となることを意味する事がある。
【0013】
また、本明細書においては、基板の上面に対して平行な所定の方向をX方向、基板の上面に対して平行で、X方向と垂直な方向をY方向、基板の上面に対して垂直な方向をZ方向と呼ぶ。
【0014】
また、本明細書においては、所定の面に沿った方向を第1方向、この所定の面に沿って第1方向と交差する方向を第2方向、この所定の面と交差する方向を第3方向と呼ぶことがある。これら第1方向、第2方向及び第3方向は、X方向、Y方向及びZ方向のいずれかと対応していても良いし、対応していなくても良い。
【0015】
また、本明細書において、「上」や「下」等の表現は、基板を基準とする。例えば、上記Z方向に沿って基板から離れる向きを上と、Z方向に沿って基板に近付く向きを下と呼ぶ。また、ある構成について下面や下端と言う場合には、この構成の基板側の面や端部を意味する事とし、上面や上端と言う場合には、この構成の基板と反対側の面や端部を意味する事とする。また、X方向又はY方向と交差する面を側面等と呼ぶ。
【0016】
また、本明細書において、構成、部材等について、所定方向の「幅」、「長さ」又は「厚み」等と言った場合には、SEM(Scanning electronmicroscopy)やTEM(Transmissionelectron microscopy)等によって観察された断面等における幅、長さ又は厚み等を意味することがある。
【0017】
また、本明細書において、円筒状又は円環状の部材又は貫通孔等について「径方向」と言った場合には、これら円筒又は円環の中心軸と垂直な平面において、この中心軸に近付く方向又はこの中心軸から離れる方向を意味することとする。また、「径方向の厚み」等と言った場合には、この様な平面において、中心軸から内周面までの距離と、中心軸から外周面までの距離との差分を意味する事とする。
【0018】
[第1実施形態]
[メモリダイMDの回路構成]
図1は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な回路図である。
図1に示す様に、メモリダイMDは、メモリセルアレイMCAと、周辺回路PCと、を備える。
【0019】
メモリセルアレイMCAは、
図1に示す様に、複数のメモリブロックBLKを備える。これら複数のメモリブロックBLKは、それぞれ、複数のストリングユニットSUを備える。これら複数のストリングユニットSUは、それぞれ、複数のメモリストリングMSを備える。これら複数のメモリストリングMSの一端は、それぞれ、ビット線BLを介して周辺回路PCに接続される。また、これら複数のメモリストリングMSの他端は、それぞれ、共通のソース線SLを介して周辺回路PCに接続される。
【0020】
メモリストリングMSは、ドレイン側選択トランジスタSTDと、複数のメモリセルMC(メモリトランジスタ)と、ソース側選択トランジスタSTSと、ソース側選択トランジスタSTSbと、を備える。ドレイン側選択トランジスタSTD、複数のメモリセルMC、ソース側選択トランジスタSTS、及び、ソース側選択トランジスタSTSbは、ビット線BL及びソース線SLの間に直列に接続される。以下、ドレイン側選択トランジスタSTD、ソース側選択トランジスタSTS、及び、ソース側選択トランジスタSTSbを、単に選択トランジスタ(STD、STS、STSb)と呼ぶ事がある。
【0021】
メモリセルMCは、電界効果型のトランジスタである。メモリセルMCは、半導体層、ゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える。半導体層は、チャネル領域として機能する。ゲート絶縁膜は、電荷蓄積膜を含む。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷蓄積膜中の電荷量に応じて変化する。メモリセルMCは、1ビット又は複数ビットのデータを記憶する。尚、1のメモリストリングMSに対応する複数のメモリセルMCのゲート電極には、それぞれ、ワード線WLが接続される。これらワード線WLは、それぞれ、1のメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0022】
選択トランジスタ(STD、STS、STSb)は、電界効果型のトランジスタである。選択トランジスタ(STD、STS、STSb)は、半導体層、ゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える。半導体層はチャネル領域として機能する。選択トランジスタ(STD、STS、STSb)のゲート電極には、それぞれ、選択ゲート線(SGD、SGS、SGSb)が接続される。1つのドレイン側選択ゲート線SGDは、1つのストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。1つのソース側選択ゲート線SGSは、1つのメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。1つのソース側選択ゲート線SGSbは、1つのメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0023】
周辺回路PCは、例えば、複数通りの動作電圧を生成する電圧生成回路と、生成された動作電圧をビット線BL、ソース線SL、ワード線、及び、選択ゲート線(SGD、SGS、SGSb)に供給するデコード回路と、ビット線BLの電圧又は電流を検知するセンスアンプ回路と、これらを制御するシーケンサと、を備える。尚、周辺回路PCは、これらの回路を構成する複数のトランジスタ、複数のキャパシタ及び複数の抵抗素子を備える。
【0024】
[メモリダイMDの構造]
図2は、メモリダイMDの模式的な平面図である。
図3は、
図2に示す構造をA-A´線で切断し、矢印の方向に見た模式的な断面図である。
図4は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。
図5は、
図4のBで示した部分の模式的な拡大図である。
図6及び
図7は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。
【0025】
図2に示す様に、メモリダイMDは、半導体基板100を備える。図示の例において、半導体基板100にはX方向に並ぶ2つのメモリセルアレイ領域R
MCAが設けられる。メモリセルアレイ領域R
MCAとX方向に並ぶ位置には、フックアップ領域R
HUと、これよりもメモリセルアレイ領域R
MCAから遠いロウデコーダ領域R
RDと、が設けられている。また、半導体基板100のそれ以外の領域には、周辺回路領域R
Pが設けられている。
【0026】
また、
図3に示す様に、メモリダイMDは、半導体基板100上に設けられたデバイス層DL
Lと、デバイス層DL
Lの上方に設けられたデバイス層DL
Uと、デバイス層DL
Uの上方に設けられた配線層M0と、配線層M0の上方に設けられた配線層M1と、を備える。
【0027】
[半導体基板100の構造]
半導体基板100は、例えば、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型のシリコン(Si)からなる半導体基板である。例えば
図3に示す様に、半導体基板100の表面には、アクティブ領域100Aと、絶縁領域100Iと、が設けられている。アクティブ領域100Aは、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含むN型ウェル領域でも良いし、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型ウェル領域でも良いし、N型ウェル領域及びP型ウェル領域が設けられていない半導体基板領域でも良い。アクティブ領域100Aは、例えば、周辺回路PCを構成する複数のトランジスタTr等として機能する。絶縁領域100Iは、例えば、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁層を含む。
【0028】
[デバイス層DL
L,DL
Uのメモリセルアレイ領域R
MCAにおける構造]
メモリセルアレイ領域R
MCAには、例えば
図2に示す様に、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKが設けられている。Y方向において隣り合う2つのメモリブロックBLKの間には、
図4に示す様なブロック間構造STが設けられる。
【0029】
メモリブロックBLKは、例えば
図4に示す様に、Z方向に並ぶ複数の導電層110と、Z方向に延伸する複数の半導体層120と、複数の導電層110及び複数の半導体層120の間にそれぞれ設けられた複数のゲート絶縁膜130と、を備える。
【0030】
導電層110は、X方向に延伸する略板状の導電層である。導電層110は、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。また、導電層110は、例えば、リン(P)又はホウ素(B)等の不純物を含む多結晶シリコン等を含んでいても良い。Z方向に並ぶ複数の導電層110の間には、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層101が設けられている。
【0031】
導電層110の下方には、導電層111が設けられている。導電層111は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。また、導電層111及び導電層110の間には、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層101が設けられている。
【0032】
導電層111は、ソース側選択ゲート線SGSb(
図1)及びこれに接続された複数のソース側選択トランジスタSTSbのゲート電極として機能する。導電層111は、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。
【0033】
また、複数の導電層110のうち、最下層に位置する一又は複数の導電層110は、ソース側選択ゲート線SGS(
図1)及びこれに接続された複数のソース側選択トランジスタSTSのゲート電極として機能する。これら複数の導電層110は、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。
【0034】
また、これよりも上方に位置する複数の導電層110は、ワード線WL(
図1)及びこれに接続された複数のメモリセルMC(
図1)のゲート電極として機能する。これら複数の導電層110は、それぞれ、Y方向において隣り合う複数の導電層110と電気的に接続されている。また、これら複数の導電層110は、それぞれ、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。
【0035】
また、これよりも上方に位置する一又は複数の導電層110は、ドレイン側選択ゲート線SGD及びこれに接続された複数のドレイン側選択トランジスタSTD(
図1)のゲート電極として機能する。これら複数の導電層110は、その他の導電層110よりもY方向の幅が小さい。また、例えば
図4に示す様に、Y方向において隣り合う2つの導電層110の間には、ストリングユニット間絶縁層SHEが設けられている。これら複数の導電層110は、それぞれ、ストリングユニットSU毎に電気的に独立している。
【0036】
半導体層120は、X方向及びY方向に所定のパターンで並ぶ。半導体層120は、1つのメモリストリングMS(
図1)に含まれる複数のメモリセルMC及び選択トランジスタ(STD、STS、STSb)のチャネル領域として機能する。半導体層120は、例えば、多結晶シリコン(Si)等の半導体層である。半導体層120は、略円筒状の形状を有し、中心部分には酸化シリコン等の絶縁層125が設けられている。
【0037】
半導体層120は、デバイス層DLLに含まれる半導体領域120Lと、デバイス層DLUに含まれる半導体領域120Uと、を備える。また、半導体層120は、半導体領域120Lの上端及び半導体領域120Uの下端に接続された半導体領域120Jと、半導体領域120Uの上端に接続された不純物領域121と、を備える。また、半導体層120の下端には、半導体層122が接続されている。
【0038】
半導体領域120Lは、Z方向に延伸する略円筒状の領域である。半導体領域120Lの外周面は、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110によって囲まれており、これら複数の導電層110と対向している。尚、半導体領域120Lの下端部(例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅W120LLは、半導体領域120Lの上端部(例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅W120LUよりも小さい。
【0039】
半導体領域120Uは、Z方向に延伸する略円筒状の領域である。半導体領域120Uの外周面は、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110によって囲まれており、これら複数の導電層110と対向している。尚、半導体領域120Uの下端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅W120ULは、半導体領域120Uの上端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅W120UU及び上記幅W120LUよりも小さい。
【0040】
半導体領域120Jは、それぞれデバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に設けられ、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に設けられている。尚、半導体領域120Jの径方向の幅W120Jは、上記幅W120LU,W120UUよりも大きい。
【0041】
不純物領域121は、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含む。不純物領域121は、ビアコンタクト電極Ch及びビアコンタクト電極Cb(
図3)を介してビット線BLに接続される。
【0042】
半導体層122は、半導体基板100のアクティブ領域100Aに接続されている。半導体層122は、例えば、単結晶シリコン(Si)等からなる。半導体層122は、ソース側選択トランジスタSTSbのチャネル領域として機能する。半導体層122の外周面は、導電層111によって囲まれており、導電層111と対向している。半導体層122と導電層111との間には、酸化シリコン等の絶縁層123が設けられている。
【0043】
ゲート絶縁膜130は、半導体層120の外周面を覆う略円筒状の形状を有する。
【0044】
ゲート絶縁膜130は、例えば
図5に示す様に、半導体層120及び導電層110の間に積層されたトンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133を備える。トンネル絶縁膜131及びブロック絶縁膜133は、例えば、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁膜である。電荷蓄積膜132は、例えば、窒化シリコン(Si
3N
4)等の電荷を蓄積可能な膜である。トンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132、及び、ブロック絶縁膜133は略円筒状の形状を有し、半導体層120の外周面に沿ってZ方向に延伸する。
【0045】
尚、
図5には、ゲート絶縁膜130が窒化シリコン等の電荷蓄積膜132を備える例を示した。しかしながら、ゲート絶縁膜130は、例えば、N型又はP型の不純物を含む多結晶シリコン等のフローティングゲートを備えていても良い。
【0046】
ブロック間構造STは、例えば
図4に示す様に、Z方向及びX方向に延伸する導電層140と、導電層140の側面に設けられた絶縁層141と、を備える。導電層140は、半導体基板100のアクティブ領域100Aに設けられたN型の不純物領域に接続されている。導電層140は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。導電層140は、例えば、ソース線SL(
図1)の一部として機能する。
【0047】
[デバイス層DL
L,DL
Uのフックアップ領域R
HUにおける構造]
図3に示す様に、フックアップ領域R
HUには、複数の導電層110のX方向における端部が設けられている。これら複数の導電層110のX方向における端部は、X方向における位置がお互いに異なっており、これによって略階段状の形状を構成している。また、フックアップ領域R
HUには、X方向に並ぶ複数のビアコンタクト電極CCが設けられている。これら複数のビアコンタクト電極CCはZ方向に延伸し、下端において導電層110と接続されている。ビアコンタクト電極CCは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0048】
[デバイス層DL
L,DL
Uのロウデコーダ領域R
RDにおける構造]
図2のロウデコーダ領域R
RDには、絶縁層151(
図6)を介して、配線層GCが設けられている。配線層GCは、半導体基板100の表面と対向する複数の電極gcを含む。また、半導体基板100のアクティブ領域100A及び配線層GCに含まれる複数の電極gcは、それぞれ、ビアコンタクト電極CSに接続されている。
【0049】
半導体基板100のアクティブ領域100Aは、それぞれ、周辺回路PCを構成する複数のトランジスタTrのチャネル領域、及び、複数のキャパシタの一方の電極等として機能する。
【0050】
配線層GCに含まれる複数の電極gcは、それぞれ、周辺回路PCを構成する複数のトランジスタTrのゲート電極、及び、複数のキャパシタの他方の電極等として機能する。電極gcは、例えば
図6に示す様に、N型の不純物又はP型の不純物を含むシリコン(Si)等の半導体層152と、タングステン(W)等の金属を含む導電層153と、を備える。尚、例えば
図3に示す様に、電極gcの上面は、デバイス層DL
Lに含まれる複数の導電層110の少なくとも一部よりも下方に位置している。
【0051】
ビアコンタクト電極CSは、Z方向に延伸する。ビアコンタクト電極CSの下端は、半導体基板100のアクティブ領域100A又は電極gcの上面に接続されている。ビアコンタクト電極CSと半導体基板100のアクティブ領域100Aとの接続部分には、N型の不純物又はP型の不純物を含む不純物領域が設けられている。ビアコンタクト電極CSの上端は、配線m0に接続されている。ビアコンタクト電極CSは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0052】
ビアコンタクト電極CSは、デバイス層DLLに含まれる導電体領域CSLと、デバイス層DLUに含まれる導電体領域CSUと、を備える。また、ビアコンタクト電極CSは、導電体領域CSLの上端及び導電体領域CSUの下端に接続された導電体領域CSJを備える。
【0053】
導電体領域CSLは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。導電体領域CSLの外周面は、デバイス層DLLに含まれる酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層102によって囲まれている。尚、導電体領域CSLの下端部の径方向の幅WCSLLは、導電体領域CSLの上端部(例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WCSLUよりも小さい。尚、半導体基板100に接続されている導電体領域CSLの下端部は、例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分でも良い。また、電極gcに接続されている導電体領域CSLの下端部は、例えば、電極gcとの接続部分でも良い。
【0054】
導電体領域CSUは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。導電体領域CSUの外周面は、デバイス層DLUに含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、導電体領域CSUの下端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅WCSULは、導電体領域CSUの上端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WCSUU及び上記幅WCSLUよりも小さい。
【0055】
導電体領域CSJは、それぞれデバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に設けられ、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に設けられている。尚、導電体領域CSJの径方向の幅WCSJは、上記幅WCSLU,WCSUUよりも大きい。
【0056】
[デバイス層DL
L,DL
Uの周辺回路領域R
Pにおける構造]
図2の周辺回路領域R
Pには、絶縁層151(
図7)を介して、配線層GCが設けられている。また、周辺回路領域R
Pには、上述した複数のビアコンタクト電極CSと、複数のビア抵抗VR(
図7)と、が設けられている。これら複数のビア抵抗VRは、周辺回路PCの一部を構成する抵抗素子として機能する。
【0057】
ビア抵抗VRは、例えば
図7に示す様に、Z方向に延伸する。ビア抵抗VRの下端は、半導体基板100のアクティブ領域100A又は電極gcの上面に接続されている。ビア抵抗VRの上端は、配線m0に接続されている。ビア抵抗VRは、例えば、N型の不純物又はP型の不純物を含むシリコン(Si)等の半導体層を含んでいても良い。
【0058】
ビア抵抗VRは、デバイス層DLLに含まれる抵抗体領域VRLと、デバイス層DLUに含まれる抵抗体領域VRUと、を備える。また、ビア抵抗VRは、抵抗体領域VRLの上端及び抵抗体領域VRUの下端に接続された抵抗体領域VRJを備える。
【0059】
抵抗体領域VRLは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。抵抗体領域VRLの外周面は、デバイス層DLLに含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、抵抗体領域VRLの下端部の径方向の幅WVRLLは、抵抗体領域VRLの上端部(例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WVRLUよりも小さい。尚、半導体基板100に接続されている抵抗体領域VRLの下端部は、例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分でも良い。また、電極gcに接続されている抵抗体領域VRLの下端部は、例えば、電極gcとの接続部分でも良い。
【0060】
抵抗体領域VRUは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。抵抗体領域VRUの外周面は、デバイス層DLUに含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、抵抗体領域VRUの下端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅WVRULは、抵抗体領域VRUの上端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WVRUU及び上記幅WVRLUよりも小さい。
【0061】
抵抗体領域VRJは、それぞれデバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に設けられ、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に設けられている。尚、抵抗体領域VRJの径方向の幅WVRJは、上記幅WVRLU,WVRUUよりも大きい。
【0062】
[配線層M0,M1の構造]
例えば
図3に示す様に、配線層M0,M1に含まれる複数の配線の一部は、例えば、上述したビアコンタクト電極Cb,Chを介して、半導体層120に接続されている。また、これら複数の配線の一部は、例えば、上述したビアコンタクト電極CCを介して、導電層110に接続されている。また、これら複数の配線の一部は、例えば、上述したビアコンタクト電極CS、又は、ビア抵抗VRを介して、半導体基板100のアクティブ領域100A又は電極gcに接続されている。
【0063】
配線層M0は、複数の配線m0を含む。これら複数の配線m0は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0064】
配線層M1は、複数の配線m1を含む。これら複数の配線m1は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及び銅(Cu)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。尚、複数の配線m1のうちの一部は、ビット線BL(
図1)として機能する。ビット線BLは、X方向に並びY方向に延伸する。
【0065】
【0066】
本実施形態に係るメモリダイMDの製造に際しては、まず、半導体基板100のロウデコーダ領域RRD及び周辺回路領域RPに、配線層GCを形成する。
【0067】
次に、例えば
図8に示す様に、半導体基板100上に、複数の絶縁層110A及び絶縁層101を形成する。絶縁層110Aは、例えば、窒化シリコン(SiN)等からなる。この工程は、例えば、CVD(ChemicalVapor Deposition)等の方法によって行う。尚、複数の絶縁層110A及び絶縁層101は、
図2を参照して説明したメモリセルアレイ領域R
MCA、及び、フックアップ領域R
HUに形成される。尚、この工程において、ロウデコーダ領域R
RD及び周辺回路領域R
Pには、絶縁層102を形成する(
図14参照)。
【0068】
次に、例えば
図9に示す様に、半導体層120に対応する位置に、複数のメモリホールLMHを形成する。メモリホールLMHは、Z方向に延伸し、絶縁層101及び絶縁層110Aを貫通し、半導体基板100の上面を露出させる貫通孔である。この工程は、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)等の方法によって行う。
【0069】
次に、例えば
図10に示す様に、メモリホールLMHの底面に半導体層122を形成する。この工程は、例えば、エピタキシャル成長等の方法によって行う。
【0070】
次に、例えば
図10に示す様に、半導体層122の上面に、絶縁層124を形成する。この工程は、例えば、酸化処理等の方法によって行う。
【0071】
次に、例えば
図10に示す様に、メモリホールLMHの内部に、アモルファスシリコン膜120Aを形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0072】
次に、例えば
図11に示す様に、アモルファスシリコン膜120Aの上端部分を除去する。この工程は、例えば、ドライエッチング等の方法によって行う。
【0073】
次に、例えば
図12に示す様に、絶縁層102の一部を除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0074】
次に、例えば
図13に示す様に、アモルファスシリコン膜120Aの上面に、アモルファスシリコン膜120Aを形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0075】
次に、例えば
図14及び
図15に示す様に、ビアコンタクト電極CS及びビア抵抗VRに対応する位置に、複数のコンタクトホールLCHを形成する。コンタクトホールLCHは、Z方向に延伸し、絶縁層102を貫通し、半導体基板100の上面又は電極gcの上面を露出させる貫通孔である。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0076】
次に、例えば
図16に示す様に、コンタクトホールLCHの内部に、アモルファスシリコン膜CSAを形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0077】
次に、例えば
図17に示す様に、アモルファスシリコン膜CSAの上端部分を除去する。この工程は、例えば、ドライエッチング等の方法によって行う。
【0078】
次に、例えば
図18に示す様に、絶縁層102の一部を除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0079】
次に、例えば
図19に示す様に、アモルファスシリコン膜CSAの上面に、アモルファスシリコン膜CSAを形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0080】
次に、例えば
図20に示す様に、
図13に示す様な構造の上方に、複数の絶縁層110A及び絶縁層101を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。尚、複数の絶縁層110A及び絶縁層101は、
図2を参照して説明したメモリセルアレイ領域R
MCA、及び、フックアップ領域R
HUに形成される。尚、この工程において、ロウデコーダ領域R
RD及び周辺回路領域R
Pには、絶縁層102を形成する(
図29参照)。
【0081】
次に、例えば
図21に示す様に、半導体層120に対応する位置に、複数のメモリホールUMHを形成する。メモリホールUMHは、Z方向に延伸し、絶縁層101及び絶縁層110Aを貫通し、アモルファスシリコン膜120Aの上面を露出させる貫通孔である。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0082】
次に、例えば
図22に示す様に、アモルファスシリコン膜120A及び絶縁層124を除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0083】
次に、例えば
図23に示す様に、メモリホールLMH,UMHの内部に、ゲート絶縁膜130、半導体層120及び絶縁層125を形成する。この工程は、例えば、CVD及びRIE等の方法によって行う。
【0084】
次に、例えば
図24に示す様に、ブロック間構造STに対応する位置に、溝STAを形成する。溝STAは、Z方向及びX方向に延伸し、絶縁層101及び絶縁層110AをY方向に分断し、半導体基板100の上面を露出させる溝である。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0085】
次に、例えば
図25に示す様に、溝STAを介して絶縁層110Aを除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0086】
次に、例えば
図26に示す様に、絶縁層123を形成する。この工程は、例えば、酸化処理等の方法によって行う。
【0087】
次に、例えば
図27に示す様に、導電層110及び導電層111を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0088】
次に、例えば
図28に示す様に、溝STA内にブロック間構造STを形成する。この工程は、例えば、CVD及びRIE等の方法によって行う。
【0089】
次に、例えば
図29及び
図30に示す様に、ビアコンタクト電極CS及びビア抵抗VRに対応する位置に、複数のコンタクトホールUCHを形成する。コンタクトホールUCHは、Z方向に延伸し、絶縁層102を貫通し、アモルファスシリコン膜CSAの上面を露出させる貫通孔である。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0090】
次に、例えば
図31に示す様に、アモルファスシリコン膜CSAを除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0091】
次に、例えば
図32に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビア抵抗VRに対応する位置以外に設けられたものを、レジスト155によって閉塞させる。
【0092】
次に、例えば
図7に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビア抵抗VRに対応する位置に、ビア抵抗VRを形成する。この工程では、例えば、CVD及びCMP等の方法によって、ビア抵抗VRを形成する。また、例えば、
図32に例示したレジスト155を除去する。
【0093】
次に、例えば
図6に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビアコンタクト電極CSに対応する位置に、ビアコンタクト電極CSを形成する。この工程は、例えば、CVD及びCMP(Chemical Mechanical Polishing)等の方法によって行う。
【0094】
その後、配線等を形成し、ダイシングによってウェハを分断することにより、メモリダイMDが形成される。
【0095】
[効果]
図4を参照して説明した様に、メモリダイMDは、Z方向に並ぶ複数の導電層110と、Z方向に延伸する複数の半導体層120と、これらの間に設けられたゲート絶縁膜130と、を備える。また、メモリダイMDは、ビア抵抗VRを備える。
【0096】
ここで、デバイス層DLL,DLUのZ方向における厚みは、高集積化が進むにつれて、大きくなりつつある。また、ビア抵抗VRは、デバイス層DLL,DLUにわたって、Z方向に延伸している。従って、ビア抵抗VRは、比較的容易にZ方向の距離(抵抗長さ)を稼ぐことが可能である。従って、ビア抵抗VRを採用した場合には、例えば配線層GC又は半導体基板100の一部を抵抗素子として使用する場合と比較して、回路面積を大幅に削減可能である。
【0097】
また、例えば配線層GCの一部を抵抗素子として使用する場合、配線層GCの材料は、トランジスタTr等の特性を考慮して選定する必要がある。一方、ビア抵抗VRの材料は、比較的自由に選定することが可能である。例えば、ビア抵抗VRの材料として、N型の不純物又はP型の不純物を含むシリコン(Si)等の半導体層を採用する場合には、不純物濃度の調整により、ビア抵抗VRの特性を比較的容易に調整可能である。従って、本実施形態に係るビア抵抗VRによれば、好適な特性を有する抵抗素子を比較的容易に実現することが可能である。
【0098】
[第2実施形態]
次に、
図33を参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図33は、第2実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な断面図である。
【0099】
第2実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。ただし、第2実施形態に係る半導体記憶装置は、ビア抵抗VRのかわりに、ビア抵抗VR2を備えている。
【0100】
ビア抵抗VR2は、Z方向に延伸する。ビア抵抗VR2の下端は、半導体基板100のアクティブ領域100A又は電極gcの上面に接続されている。ビア抵抗VR2の上端は、配線m0に接続されている。
【0101】
ビア抵抗VR2は、デバイス層DLLに含まれる抵抗体領域VR2Lと、デバイス層DLUに含まれる導電体領域VCと、を備える。また、ビア抵抗VR2は、抵抗体領域VR2Lの上端及び導電体領域VCの下端に接続された抵抗体領域VR2Jを備える。抵抗体領域VR2L及び抵抗体領域VR2Jは、例えば、N型の不純物又はP型の不純物を含むシリコン(Si)等の半導体層を含んでいても良い。導電体領域VCは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0102】
抵抗体領域VR2Lは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。抵抗体領域VR2Lの外周面は、デバイス層DLLに含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、抵抗体領域VR2Lの下端部の径方向の幅WVR2LLは、抵抗体領域VR2Lの上端部(例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WVR2LUよりも小さい。尚、半導体基板100に接続されている抵抗体領域VR2Lの下端部は、例えば、デバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分でも良い。また、電極gcに接続されている抵抗体領域VR2Lの下端部は、例えば、電極gcとの接続部分でも良い。
【0103】
導電体領域VCは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。導電体領域VCの外周面は、デバイス層DLUに含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、導電体領域VCの下端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅WVCULは、導電体領域VCの上端部(例えば、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WVCUU及び上記幅WVR2LUよりも小さい。
【0104】
抵抗体領域VR2Jは、それぞれデバイス層DLLに含まれる複数の導電層110よりも上方に設けられ、デバイス層DLUに含まれる複数の導電層110よりも下方に設けられている。尚、抵抗体領域VR2Jの径方向の幅WVR2Jは、上記幅WVRLU,WVCUUよりも大きい。
【0105】
次に、
図34を参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図34は、同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図34は、
図33に対応する断面を示している。
【0106】
本実施形態に係る半導体記憶装置の製造に際しては、まず、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図30を参照して説明した工程までを行う。
【0107】
次に、例えば
図34に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビア抵抗VR2に対応する位置に設けられたものを、レジスト255によって閉塞させる。
【0108】
次に、例えば
図31に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビアコンタクト電極CSに対応するものにおいて、アモルファスシリコン膜CSAを除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0109】
次に、例えば
図30に示す様に、
図34を参照して説明したレジスト255を除去する。
【0110】
次に、例えば
図6及び
図33に示す様に、ビアコンタクト電極CS及びビア抵抗VR2を形成する。この工程は、例えば、CVD及びCMP等の方法によって行う。
【0111】
その後、配線等を形成し、ダイシングによってウェハを分断することにより、第2実施形態に係る半導体記憶装置が形成される。
【0112】
第2実施形態に係る半導体記憶装置によれば、第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に、回路面積を削減可能であり、且つ、好適な特性を有する抵抗素子を実現可能である。
【0113】
また、第2実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法では、犠牲膜として使用されるアモルファスシリコン膜CSAをビア抵抗VR2の抵抗体領域VR2L及び抵抗体領域VR2Jとして利用し、且つ、ビア抵抗VR2の導電体領域VCを、ビアコンタクト電極CSと同時に形成する。従って、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法と比較して、製造工程数を削減可能である。
【0114】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
【0115】
第3実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。ただし、第3実施形態に係る半導体記憶装置は、第1実施形態に係るビア抵抗VR(
図7)に加え、第2実施形態に係るビア抵抗VR2(
図33)を備えている。
【0116】
次に、第3実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
【0117】
本実施形態に係る半導体記憶装置の製造に際しては、まず、第2実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図34を参照して説明した工程までを行う。
【0118】
次に、例えば
図31に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビアコンタクト電極CS及びビア抵抗VRに対応するものにおいて、アモルファスシリコン膜CSAを除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0119】
次に、例えば
図32に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビア抵抗VRに対応する位置以外に設けられたものを、レジスト155によって閉塞させる。
【0120】
次に、例えば
図7に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビア抵抗VRに対応する位置に、ビア抵抗VRを形成する。この工程は、例えば、CVD及びCMP等の方法によって行う。
【0121】
次に、例えば
図30に示す様に、
図32を参照して説明したレジスト155、及び、
図34を参照して説明したレジスト255を除去する。
【0122】
次に、例えば
図6及び
図33に示す様に、ビアコンタクト電極CS及びビア抵抗VR2を形成する。この工程は、例えば、CVD及びCMP等の方法によって行う。
【0123】
その後、配線等を形成し、ダイシングによってウェハを分断することにより、第3実施形態に係る半導体記憶装置が形成される。
【0124】
第3実施形態に係る半導体記憶装置によれば、第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に、回路面積を削減可能であり、且つ、好適な特性を有する抵抗素子を実現可能である。
【0125】
また、第3実施形態に係る半導体記憶装置によれば、2通りの抵抗値を有するビア抵抗VR,VR2を同時に採用することが可能である。これにより、回路面積を更に削減可能である。
【0126】
[第4実施形態]
[メモリダイMD4の構造]
次に、
図35~
図38を参照して、第4実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図35は、第4実施形態に係るメモリダイMD4の構成を示す模式的な平面図である。
図36~
図38は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。
【0127】
メモリダイMD4は、例えば
図35に示す様に、半導体基板400を備える。図示の例において、半導体基板400にはX方向及びY方向に並ぶ4つのメモリセルアレイ領域R
MCA´が設けられる。また、メモリセルアレイ領域R
MCA´は、X方向に並ぶ複数のメモリホール領域R
MHと、これらメモリホール領域R
MHの間に設けられた複数のコンタクト接続領域R
C4Tと、を備える。また、メモリセルアレイ領域R
MCA´のX方向における中心位置には、フックアップ領域R
HU´が設けられている。また、半導体基板400のY方向の端部には、周辺回路領域R
P´が設けられている。周辺回路領域R
P´は、半導体基板400のY方向の端部に沿ってX方向に延伸する。
【0128】
メモリダイMD4は、例えば
図36に示す様に、半導体基板400と、半導体基板400上に設けられたトランジスタ層L
TRと、トランジスタ層L
TRの上方に設けられた配線層D0と、配線層D0の上方に設けられた配線層D1と、配線層D1の上方に設けられた配線層D2と、配線層D2の上方に設けられたメモリセルアレイ層L
MCA1と、メモリセルアレイ層L
MCA1の上方に設けられたメモリセルアレイ層L
MCA2と、メモリセルアレイ層L
MCA2の上方に設けられた配線層M0´と、を備える。
【0129】
[半導体基板400の構造]
半導体基板400は、半導体基板100(
図3)とほぼ同様に構成されている。また、半導体基板400の表面には、アクティブ領域400Aと、絶縁領域400Iと、が設けられている。
【0130】
[トランジスタ層L
TRの構造]
トランジスタ層L
TRは、メモリダイMD(
図3)のデバイス層DL
Lのロウデコーダ領域R
RD及び周辺回路領域R
Pとほぼ同様に構成されている。ただし、トランジスタ層L
TRは、ビアコンタクト電極CSのかわりに、ビアコンタクト電極CS´を備える。
【0131】
ビアコンタクト電極CS´は、Z方向に延伸し、下端において半導体基板400又は電極gcの上面に接続されている。ビアコンタクト電極CS´と半導体基板400との接続部分には、N型の不純物又はP型の不純物を含む不純物領域が設けられている。ビアコンタクト電極CS´は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0132】
[配線層D0,D1,D2の構造]
例えば
図36に示す様に、配線層D0,D1,D2に含まれる複数の配線は、メモリセルアレイMCA中の構成及び周辺回路PC中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0133】
配線層D0,D1,D2は、それぞれ、複数の配線d0,d1,d2を含む。これら複数の配線d0,d1,d2は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0134】
[メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のメモリホール領域R
MHにおける構造]
メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のメモリホール領域R
MHにおける構造は、メモリダイMD(
図3)のデバイス層DL
L,DL
Uのメモリセルアレイ領域R
MCAにおける構造とほぼ同様である。
【0135】
ただし、例えば
図37に示す様に、メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のメモリホール領域R
MHに設けられた複数の半導体層120の下端には、半導体層122が設けられていない。また、メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のメモリホール領域R
MHに設けられた複数の半導体層120の下端には、不純物領域422が設けられている。不純物領域422は、例えば、リン(P)等のN型の不純物又はホウ素(B)等のP型の不純物を含む。
【0136】
また、例えば
図37に示す様に、メモリセルアレイ層L
MCA1のメモリホール領域R
MHには、リン(P)等のN型の不純物又はホウ素(B)等のP型の不純物を含む半導体層423が設けられている。また、半導体層120の下端は、半導体基板400ではなく、半導体層423に接続されている。
【0137】
[メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のコンタクト接続領域R
C4Tにおける構造]
メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のコンタクト接続領域R
C4Tは、例えば
図36に示す様に、Z方向に並ぶ複数の絶縁層110Aと、Z方向に延伸する複数のビアコンタクト電極C4と、を備える。また、Z方向に並ぶ複数の絶縁層110Aの間には、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁層101が設けられている。
【0138】
ビアコンタクト電極C4は、X方向に複数並んでいる。ビアコンタクト電極C4は、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。ビアコンタクト電極C4の外周面は、絶縁層110A及び絶縁層101によって囲まれており、これらの絶縁層110A及び絶縁層101に接続されている。尚、例えば
図36に示す様に、ビアコンタクト電極C4はZ方向に延伸し、上端において配線層M0中の配線m0と接続され、下端において配線層D2中の配線d2と接続されている。
【0139】
[メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のフックアップ領域R
HU´における構造]
メモリセルアレイ層L
MCA1,L
MCA2のフックアップ領域R
HU´における構造は、メモリダイMD(
図3)のデバイス層DL
L,DL
Uのフックアップ領域R
HU´における構造とほぼ同様である。
【0140】
[ビア抵抗VR4]
メモリダイMD4のいずれかの領域には、複数のビア抵抗VR4が設けられている。ビア抵抗VR4は、例えば
図38に示す様に、Z方向に延伸する。ビア抵抗VR4の下端は、半導体層423に接続されている。ビア抵抗VR4の上端は、配線m0に接続されている。ビア抵抗VR4は、例えば、N型の不純物又はP型の不純物を含むシリコン(Si)等の半導体層を含んでいても良い。
【0141】
ビア抵抗VR4は、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる抵抗体領域VR4Lと、メモリセルアレイ層LMCA2に含まれる抵抗体領域VR4Uと、を備える。また、ビア抵抗VR4は、抵抗体領域VR4Lの上端及び抵抗体領域VR4Uの下端に接続された抵抗体領域VR4Jを備える。
【0142】
抵抗体領域VR4Lは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。抵抗体領域VR4Lの外周面は、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、抵抗体領域VR4Lの下端部(例えば、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅WVR4LLは、抵抗体領域VR4Lの上端部(例えば、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WVR4LUよりも小さい。
【0143】
抵抗体領域VR4Uは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。抵抗体領域VR4Uの外周面は、メモリセルアレイ層LMCA2に含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、抵抗体領域VR4Uの下端部(例えば、メモリセルアレイ層LMCA2に含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅WVR4ULは、抵抗体領域VR4Uの上端部(例えば、メモリセルアレイ層LMCA2に含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WVR4UU及び上記幅WVR4LUよりも小さい。
【0144】
抵抗体領域VR4Jは、それぞれメモリセルアレイ層LMCA1に含まれる複数の導電層110よりも上方に設けられ、メモリセルアレイ層LMCA2に含まれる複数の導電層110よりも下方に設けられている。尚、抵抗体領域VR4Jの径方向の幅WVR4Jは、上記幅WVR4LU,WVR4UUよりも大きい。
【0145】
【0146】
本実施形態に係る半導体記憶装置の製造に際しては、まず、半導体基板400に、
図36を参照して説明したトランジスタ層L
TR、及び、配線層D0~D2を形成する。
【0147】
次に、例えば
図39に示す様に、半導体基板400の上方に、半導体層423A、犠牲層423B、及び、半導体層423Cを形成する。また、これらの構成の上方に、複数の絶縁層110A及び絶縁層101を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。尚、複数の絶縁層110A及び絶縁層101は、
図35及び
図36を参照して説明したメモリセルアレイ領域R
MCA´に形成される。尚、例えば
図40に示す様に、この工程において、周辺回路領域R
P´には、絶縁層102を形成する。
【0148】
次に、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図9を参照して説明した工程を行い、メモリホールLMHの内部にアモルファスシリコン膜120Aを形成する。また、
図11~
図13を参照して説明した工程を行う。尚、これらの工程においては、周辺回路領域R
P´にも、同様の処理を行う。
【0149】
次に、例えば
図41に示す様に、以上の工程によって形成された構造の上方に、複数の絶縁層110A及び絶縁層101を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。尚、複数の絶縁層110A及び絶縁層101は、
図35及び
図36を参照して説明したメモリセルアレイ領域R
MCA´に形成される。尚、例えば
図42に示す様に、この工程において、周辺回路領域R
P´には、絶縁層102を形成する。
【0150】
次に、例えば
図43に示す様に、半導体層120に対応する位置に、複数のメモリホールUMHを形成する。また、例えば
図44に示す様に、ビア抵抗VR4に対応する位置に、複数のコンタクトホールUCHを形成する。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0151】
次に、例えば
図45に示す様に、メモリホールUMHの内部に、アモルファスシリコン膜120Aを形成する。また、例えば
図46に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHの内部に、ビア抵抗VR4を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0152】
次に、例えば
図47に示す様に、ビア抵抗VR4の上面を、レジスト455によって覆う。
【0153】
次に、例えば
図48に示す様に、メモリホールLMH,UMHの内部から、アモルファスシリコン膜120Aを除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0154】
次に、例えば
図49に示す様に、メモリホールLMH,UMHの内部に、ゲート絶縁膜130、半導体層120及び絶縁層125を形成する。この工程は、例えば、CVD及びRIE等の方法によって行う。
【0155】
その後、例えば、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図24~
図28を参照して説明した工程等を行い、配線等を形成し、ダイシングによってウェハを分断することにより、メモリダイMD4が形成される。
【0156】
[効果]
第4実施形態に係る半導体記憶装置によれば、第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に、回路面積を削減可能であり、且つ、好適な特性を有する抵抗素子を実現可能である。
【0157】
[第5実施形態]
次に、
図50を参照して、第5実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図50は、第5実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な断面図である。
【0158】
第5実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第4実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。ただし、第5実施形態に係る半導体記憶装置は、ビア抵抗VR4のかわりに、ビア抵抗VR5を備えている。
【0159】
ビア抵抗VR5は、Z方向に延伸する。ビア抵抗VR5の下端は、半導体層423に接続されている。ビア抵抗VR5の上端は、配線m0に接続されている。
【0160】
ビア抵抗VR5は、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる抵抗体領域VR5Lと、メモリセルアレイ層LMCA2に含まれる導電体領域VCと、を備える。また、ビア抵抗VR5は、抵抗体領域VR5Lの上端及び導電体領域VCの下端に接続された抵抗体領域VR5Jを備える。抵抗体領域VR5L及び抵抗体領域VR5Jは、例えば、N型の不純物又はP型の不純物を含むシリコン(Si)等の半導体層を含んでいても良い。
【0161】
抵抗体領域VR5Lは、Z方向に延伸する略円柱状の領域である。抵抗体領域VR5Lの外周面は、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる絶縁層102によって囲まれている。尚、抵抗体領域VR5Lの下端部(例えば、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる複数の導電層110よりも下方に位置する部分)の径方向の幅WVR5LLは、抵抗体領域VR5Lの上端部(例えば、メモリセルアレイ層LMCA1に含まれる複数の導電層110よりも上方に位置する部分)の径方向の幅WVR5LUよりも小さい。
【0162】
抵抗体領域VR5Jは、それぞれメモリセルアレイ層LMCA1に含まれる複数の導電層110よりも上方に設けられ、メモリセルアレイ層LMCA2に含まれる複数の導電層110よりも下方に設けられている。尚、抵抗体領域VR5Jの径方向の幅WVR5Jは、上記幅WVRLU,WVCUUよりも大きい。
【0163】
次に、
図51及び
図52を参照して、第5実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図51及び
図52は、同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図51及び
図52は、
図50に対応する断面を示している。
【0164】
本実施形態に係る半導体記憶装置の製造に際しては、まず、第4実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図43及び
図44を参照して説明した工程までを行う。
【0165】
次に、例えば
図51に示す様に、コンタクトホールUCHを、レジスト555によって閉塞させる。
【0166】
次に、例えば
図48に示す様に、メモリホールLMHにおいて、アモルファスシリコン膜120Aを除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0167】
次に、例えば、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図24~
図28を参照して説明した工程等を行う。
【0168】
次に、例えば
図52に示す様に、コンタクトホールUCHの内部に、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁層VCAを形成する。この工程では、例えば、
図51に例示したレジスト555を除去する。また、例えば、CVD及びCMP等の方法によって、絶縁層VCAを形成する。
【0169】
次に、
図36を参照して説明したビアコンタクト電極C4,CC等を形成する。尚、いずれかのビアコンタクト電極C4,CC等を形成する際、コンタクトホールUCHの内部に形成された絶縁層VCAを除去し、ここに導電体領域VCを形成する。これにより、
図50を参照して説明したビア抵抗VR5が形成される。
【0170】
その後、その他の配線等を形成し、ダイシングによってウェハを分断することにより、第5実施形態に係る半導体記憶装置が形成される。
【0171】
第5実施形態に係る半導体記憶装置によれば、第4実施形態に係る半導体記憶装置と同様に、回路面積を削減可能であり、且つ、好適な特性を有する抵抗素子を実現可能である。
【0172】
また、第5実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法では、犠牲膜として使用されるアモルファスシリコン膜120Aをビア抵抗VR5の抵抗体領域VR5L及び抵抗体領域VR5Jとして利用し、且つ、ビア抵抗VR5の導電体領域VCを、他のビアコンタクト電極と同時に形成する。従って、第4実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法と比較して、製造工程数を削減可能である。
【0173】
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
【0174】
第6実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第4実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。ただし、第6実施形態に係る半導体記憶装置は、第4実施形態に係るビア抵抗VR4(
図38)に加え、第5実施形態に係るビア抵抗VR5(
図50)を備えている。
【0175】
次に、第6実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
【0176】
本実施形態に係る半導体記憶装置の製造に際しては、まず、第4実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図43及び
図44を参照して説明した工程までを行う。
【0177】
次に、例えば
図51に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHのうち、ビア抵抗VR5に対応する位置に設けられたものを、レジスト555によって閉塞させる。
【0178】
次に、例えば
図45に示す様に、メモリホールUMHの内部に、アモルファスシリコン膜120Aを形成する。また、例えば
図46に示す様に、コンタクトホールLCH,UCHの内部に、ビア抵抗VR4を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0179】
次に、例えば
図47に示す様に、ビア抵抗VR4の上面を、レジスト455によって覆う。
【0180】
次に、第4実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図48及び
図49を参照して説明した工程を行う。
【0181】
次に、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図24~
図28を参照して説明した工程等を行う。
【0182】
その後、第5実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図52を参照して説明した工程以降の工程を行う。
【0183】
第6実施形態に係る半導体記憶装置によれば、第4実施形態に係る半導体記憶装置と同様に、回路面積を削減可能であり、且つ、好適な特性を有する抵抗素子を実現可能である。
【0184】
また、第6実施形態に係る半導体記憶装置によれば、2通りの抵抗値を有するビア抵抗VR4,VR5を同時に採用することが可能である。これにより、回路面積を更に削減可能である。
【0185】
[第7実施形態]
次に、
図53を参照して、第7実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図53は、第7実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な断面図である。
【0186】
第7実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。ただし、第7実施形態に係る半導体記憶装置は、Z方向に並ぶ2つのデバイス層DLL,DLUに加え、これらの間に設けられた1つのデバイス層DLMを備えている。また、この半導体記憶装置は、ビア抵抗VR,VR2のかわりに、3種類のビア抵抗VR´´,VR2´´,VR3´´を備えている。また、この半導体記憶装置は、ビアコンタクト電極CSのかわりに、ビアコンタクト電極CS´´を備えている。
【0187】
ビア抵抗VR´´は、デバイス層DLLに含まれる抵抗体領域VRLと、デバイス層DLMに含まれる抵抗体領域VRMと、デバイス層DLUに含まれる抵抗体領域VRUと、を備える。また、ビア抵抗VRは、抵抗体領域VRLの上端及び抵抗体領域VRMの下端に接続された抵抗体領域VRJと、抵抗体領域VRMの上端及び抵抗体領域VRUの下端に接続された抵抗体領域VRJと、を備える。抵抗体領域VRMは、抵抗体領域VRL,VRUと同様に構成されている。
【0188】
ビア抵抗VR2´´は、デバイス層DLLに含まれる抵抗体領域VRLと、デバイス層DLMに含まれる抵抗体領域VRMと、デバイス層DLUに含まれる導電体領域CSUと、を備える。また、ビア抵抗VRは、抵抗体領域VRLの上端及び抵抗体領域VRMの下端に接続された抵抗体領域VRJと、抵抗体領域VRMの上端及び導電体領域CSUの下端に接続された抵抗体領域VRJと、を備える。
【0189】
ビア抵抗VR3´´は、デバイス層DLLに含まれる抵抗体領域VRLと、デバイス層DLMに含まれる導電体領域CSMと、デバイス層DLUに含まれる導電体領域CSUと、を備える。また、ビア抵抗VRは、抵抗体領域VRLの上端及び導電体領域CSMの下端に接続された抵抗体領域VRJと、導電体領域CSMの上端及び導電体領域CSUの下端に接続された導電体領域CSJと、を備える。導電体領域CSMは、導電体領域CSL,CSUと同様に構成されている。また、ビア抵抗VR3´´は、抵抗体領域VRJの上面に設けられた窒化シリコン(Si3N4)等の絶縁層VREを備える。絶縁層VREは、導電体領域CSMの下端部の外周面を覆う。
【0190】
ビアコンタクト電極CS´´は、デバイス層DLLに含まれる導電体領域CSLと、デバイス層DLMに含まれる導電体領域CSMと、デバイス層DLUに含まれる導電体領域CSUと、を備える。また、ビアコンタクト電極CS´´は、導電体領域CSLの上端及び導電体領域CSMの下端に接続された導電体領域CSJと、導電体領域CSMの上端及び導電体領域CSUの下端に接続された導電体領域CSJと、を備える。
【0191】
次に、
図54~
図63を参照して、第7実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図54~
図63は、同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図54~
図63は、
図53に対応する断面を示している。
【0192】
本実施形態に係る半導体記憶装置の製造に際しては、まず、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図19を参照して説明した工程までを行う。
【0193】
次に、例えば
図54に示す様に、複数のアモルファスシリコン膜CSAのうち、ビア抵抗VR3´´に対応するものの上面を、絶縁層VR
Eによって覆う。この工程は、例えば、CVD及びウェットエッチング等の方法によって行う。
【0194】
次に、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図20及び
図21を参照して説明した工程を行い、CVD等の方法によってメモリホールの内部にアモルファスシリコン膜120Aを形成する。また、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図11~
図13を参照して説明した工程を、再度行う。
【0195】
次に、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図15~
図19を参照して説明した工程を再度実行する。これにより、
図55に示す様な構造が形成される。
【0196】
次に、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法に含まれる工程のうち、
図20~
図28を参照して説明した工程を行う。これにより、
図56に示す様な構造が形成される。
【0197】
次に、例えば
図57に示す様に、ビア抵抗VR´´,VR2´´,VR3´´、及び、ビアコンタクト電極CS´´に対応する位置に、複数のコンタクトホールUCHを形成する。尚、
図57には、ビア抵抗VR´´,VR2´´,VR3´´、及び、ビアコンタクト電極CS´´に対応するコンタクトホールUCHを、それぞれ、コンタクトホールUCH1´´,UCH2´´,UCH3´´,UCH4´´として示している。
【0198】
次に、例えば
図58に示す様に、コンタクトホールUCH2´´を、レジスト255´´によって閉塞させる。
【0199】
次に、例えば
図59に示す様に、コンタクトホールUCH1´´,UCH3´´,UCH4´´の内部から、アモルファスシリコン膜CSAを除去する。尚、コンタクトホールUCH3´´の内部に設けられたアモルファスシリコン膜CSAのうち、絶縁層VR
Eよりも下方に設けられた部分は、除去されずに残存する。
【0200】
次に、例えば
図60に示す様に、コンタクトホールUCH3´´,UCH4´´を、レジスト155´´によって閉塞させる。
【0201】
次に、例えば
図61に示す様に、コンタクトホールUCH1´´の内部に、ビア抵抗VR´´を形成する。
【0202】
次に、例えば
図62に示す様に、レジスト155´´,255´´を除去する。
【0203】
次に、例えば
図63に示す様に、絶縁層VR
Eの少なくとも一部を除去して、コンタクトホールUCH3´´内部のアモルファスシリコン膜CSAを露出させる。
【0204】
次に、例えば
図53に示す様に、ビア抵抗VR2´´,VR3´´及びビアコンタクト電極CSを形成する。
【0205】
その後、配線等を形成し、ダイシングによってウェハを分断することにより、第7実施形態に係る半導体記憶装置が形成される。
【0206】
[その他の実施形態]
以上、第1実施形態~第7実施形態に係る半導体記憶装置について説明した。しかしながら、これらの実施形態に係る半導体記憶装置はあくまでも例示であり、具体的な構成、動作等は適宜調整可能である。
【0207】
例えば、第1実施形態~第7実施形態に係るビア抵抗VR,VR2,VR4,VR5,VR´´,VR2´´,VR3´´は、抵抗体領域VR
J,VR2
J,VR4
J,VR5
Jを備えていた。しかしながら、ビア抵抗VR,VR2,VR4,VR5,VR´´,VR2´´,VR3´´から、抵抗体領域VR
J,VR2
J,VR4
J,VR5
Jを省略することも可能である。この様な場合には、例えば、
図17及び
図18を参照して説明した工程を省略しても良い。
【0208】
例えば、第4実施形態~第6実施形態に係るビア抵抗VR4,VR5の外周面は、絶縁層102によって囲まれていた。しかしながら、ビア抵抗VR4,VR5の外周面は、例えば
図64及び
図65に示す様に、複数の絶縁層110A及び複数の絶縁層101によって囲まれていても良い。
【0209】
また、例えば、第7実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置と同様の構成を備えていた。また、Z方向に並ぶ3つのデバイス層DLL,DLM,DLUを備えていた。この様に、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置は、3つ以上のデバイス層を備えていても良い。また、3種類以上の異なる抵抗値を有するビア抵抗を備えていても良い。同様に、第4実施形態~第6実施形態に係る半導体記憶装置は、3つ以上のメモリセルアレイ層を備えていても良い。また、3種類以上の異なる抵抗値を有するビア抵抗を備えていても良い。
【0210】
また、第1実施形態~第7実施形態に係るビア抵抗は、種々の回路に適用可能である。
【0211】
例えば、
図66には、電圧生成回路VGの一部を示している。
図66に示す回路は、差動増幅回路AMPを備えている。差動増幅回路AMPの一方の入力端子には、定電流回路CIの出力端子が接続されている。差動増幅回路AMPの他方の入力端子及び出力端子の間には、2つの抵抗素子R1,R2が直列に接続されている。また、差動増幅回路AMPの他方の入力端子は、並列に接続された2つの抵抗素子R3,R4を介して、他の端子に接続されている。第1実施形態~第7実施形態に係るビア抵抗は、例えば、これら4つの抵抗素子R1~R4として使用しても良い。
【0212】
例えば、
図67には、
図66の抵抗素子R1~R4として、第4実施形態に係るビア抵抗VR4を採用した場合の模式的な構成例を示している。即ち、差動増幅回路AMPの出力端子は、配線m0、及び、タングステン(W)等のビアコンタクト電極C3を介して、半導体層423に電気的に接続されている。また、この半導体層423は、抵抗素子R1として機能するビア抵抗VR4の下端に接続されている。また、このビア抵抗VR4の上端は、配線m0に接続されている。また、この配線m0は、抵抗素子R2として機能するビア抵抗VR4の上端に接続されている。また、このビア抵抗VR4の下端は、半導体層423に接続されている。この半導体層423は、ビアコンタクト電極C3及び配線m0を介して、差動増幅回路AMPの入力端子に電気的に接続されている。また、この半導体層423は、抵抗素子R3,R4として機能する2つのビア抵抗VR4の下端に接続されている。また、これら2つのビア抵抗VR4の上端は、配線m0に接続されている。この配線m0は、図示しない他の構成に電気的に接続されている。
【0213】
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0214】
MC…メモリセル、MCA…メモリセルアレイ、CC,CS…ビアコンタクト電極、VR…ビア抵抗。