(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022134887
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】車両用ドアのアームレスト
(51)【国際特許分類】
B60N 3/00 20060101AFI20220908BHJP
B60J 5/06 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
B60N3/00 C
B60J5/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021034365
(22)【出願日】2021-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】000100366
【氏名又は名称】しげる工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085556
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100115211
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 三十義
(74)【代理人】
【識別番号】100153800
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 哲巳
(72)【発明者】
【氏名】森田 秀基
【テーマコード(参考)】
3B088
【Fターム(参考)】
3B088BA01
(57)【要約】
【課題】車両用ドアの開閉の操作性を高めた、プルハンドル部を有するアームレストを提供する。
【解決手段】レスト部21とレスト部21から車両前方に延びるプルハンドル部22を有する車両用ドア1のアームレスト20において、乗員の手指でつかむことが可能なバー部材60が、車幅方向に延びてプルハンドル部22の先端部とドアトリム10との間に架け渡されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レスト部とこのレスト部から車両前方に延びるプルハンドル部を有する車両用ドアのアームレストにおいて、
乗員の手指でつかむことが可能な被握持部材が、車幅方向に延びて上記プルハンドル部の先端部とドアトリムとの間に架け渡されていることを特徴とする車両用ドアのアームレスト。
【請求項2】
上記レスト部及び上記被握持部材は上記ドアトリムに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアのアームレスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用ドアのアームレストに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車等の車両のドアには、レスト部を有するアームレストが取り付けられ、このレスト部に乗員が腕を載せて休ませることができるようになっている。また、アームレストの中には、レスト部から車両前方に延びるプルハンドル部を有するものがあり、このプルハンドル部は、ドアを開閉させるために車室側から乗員の手指でつかむことができるようになっている。
【0003】
下記特許文献1の車両用ドアのアームレストは、レスト部とこのレスト部から車両前方に延びるプルハンドル部とを有している。プルハンドル部の前方には、ドアスイッチユニットが配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-214702号公報(
図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のアームレストでは、乗員が手指でつかむことができるのは、車両前後方向に延びているプルハンドル部のみである。そのため、ドア開閉の際、乗員がプルハンドル部をつかむために手指をプルハンドル部に近づける角度や、プルハンドル部をつかんだ乗員の手指の向きが制限され、ドアを開閉し難くさせていた。また、乗車中の乗員がレスト部に腕を載せた状態のとき、乗員はその手指をドアスイッチユニット上に置くか、ドアスイッチユニットより車室側に向けることになり、手指の置き所が定まらず、快適さが十分でなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記課題の少なくとも1つを解決するためになされたものであって、この発明の一態様に係る車両用ドアのアームレストは、
レスト部とこのレスト部から車両前方に延びるプルハンドル部を有する車両用ドアのアームレストにおいて、
乗員の手指でつかむことが可能な被握持部材が、車幅方向に延びて上記プルハンドル部の先端部とドアトリムとの間に架け渡されていることを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、乗員はプルハンドル部だけでなく、被握持部材をつかむことができる。これにより、ドアの開閉のための押し引き動作をしやすくなり、乗員の乗降時のドア開閉の操作性が高められる。また、乗車中の乗員がレスト部に腕を載せたとき、被握持部材を手指でつかむことができるため、手指の置き所が定まり、乗車中の乗員の快適性が高められる。
【0008】
好ましくは、上記レスト部及び上記被握持部材は上記ドアトリムに固定されている。
上記構成によれば、被握持部材はプルハンドル部をドアトリムに固定して安定させる役割を担っている。アームレストはドアトリムに固定されることになるため、アームレストを押し引きしたときには、ドアトリムも一緒に動くようになり、ドアトリムの歪みが抑えられる。ドアトリムの剛性が高められ、アームレスト及び被握持部材は、ドアトリムの補強部材を兼ねることができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、車両用ドアの開閉の操作性を高めた、プルハンドル部を有するアームレストを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】この発明の一実施形態に係るアームレストを取り付けた車両用ドアのドアトリムを車室側の前方から見た斜視図である。
【
図2】(A)同アームレストを車室側の前方から見た要部拡大斜視図である。(B)同アームレストの要部拡大平面図である。
【
図3】同ドアトリム及び同アームレストの分解斜視図である。
【
図4】同アームレストのプルハンドル部と同ドアトリムとの間に架け渡される被握持部材の斜視図であって、(A)は車室側の前方から見た図、(B)は車室外側の後方から見た図である。
【
図5】同アームレストの同ドアトリムへの取付構造を示す断面図であって、
図2(B)のV-V線に沿う図である。
【
図6】同アームレストの同ドアトリムへの取付構造を示す断面図であって、
図2(B)のVI-VI線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。理解を容易にするため、
図1~
図5、
図6において車両の前後方向を示し、
図1、
図2(B)~
図5において車幅方向における車室側、車室外側を示し、
図5等において上下方向を示す。
【0012】
図1に示すように、自動車(車両)のドア1の内装材であるドアトリム10には、その車室側であって上下方向の中間付近にアームレスト20が取り付けられており、アームレスト20の前方には、ボトルホルダ2が設けられている。
【0013】
ドアトリム10は、アッパートリム11、ミッドフロントトリム12、ミッドリアトリム13、ロアトリム14が互いに組み付けられることで構成されており、板状をなしている。ドアトリム10の車室側の面の一部又は全域を、表皮15(
図5)により覆ってもよい。
【0014】
アッパートリム11の下方に、ミッドフロントトリム12とミッドリアトリム13が配置され、ミッドフロントトリム12はアッパートリム11より前方にせり出している。ロアトリム14は、C字状に形成され、ミッドフロントトリム12及びミッドリアトリム13の下方の領域から、ミッドフロントトリム12のせり出し部分の前方及び上方の領域を占めている。
【0015】
図1、
図2に示すように、ロアトリム14の下片部14aは、ミッドフロントトリム12及びミッドリアトリム13に対し車室側に張り出しており、下片部14aとミッドフロントトリム12との間に上記ボトルホルダ2が配置されている。下片部14aには、
図5に示すように、車室外側に突出する円柱形の嵌合凸部14bが設けられている。嵌合凸部14bには、ねじ螺合穴14cが形成されている。
【0016】
ロアトリム14の下片部14aの後側の上縁は、
図1に示すように、上記アームレスト20を下方から支持するアームレスト支持部14dとなっている。アームレスト支持部14dには、
図3に示すように、前側に2つの係止孔14eと、後側に2つの係止爪14fが間隔を置いて設けられている。
【0017】
アームレスト20は、
図1に示すように、車両の前後方向に延びており、幅の広い後側のレスト部21と、幅の狭い前側のプルハンドル部22とを有している。乗員は、レスト部21に腕を載せて休ませることができ、ドア1の開閉の際にプルハンドル部22を手指でつかむことができる。
【0018】
アームレスト20は、
図3に示すように、アームレスト芯材30と、グリップ芯材40と、プルハンドル芯材50とを備える。
図1~
図3に示すように、アームレスト20のプルハンドル部22とミッドフロントトリム12との間には、バー部材60(被握持部材)が架け渡されるように設けられている。
【0019】
アームレスト芯材30は、樹脂製射出成型品からなり、レスト部21に対応する幅広部31と、プルハンドル部22に対応する幅狭部32とを有している。幅広部31の上には図示しないクッション材が載置され、このクッション材とアームレスト芯材30の上面及び周面は、表皮23(
図5、
図6)により全域にわたって覆われている。
【0020】
幅狭部32の下面には、
図6に示すように、下方に突出する円柱形の嵌合凸部33が複数設けられている。本実施形態では、嵌合凸部33は、前後方向に間隔を置いて3つ設けられており、前側の2つは、タッピング孔として提供されるねじ螺合穴33aを有し、後側の1つは、溶着ボスとして提供されている。
【0021】
グリップ芯材40は、アームレスト20のプルハンドル部22の一部を構成しており、
図3に示すように、アームレスト芯材30の幅狭部32の下方、車室外側に配置されている。グリップ芯材40は、上記ドアトリム2のミッドフロントトリム12及びミッドリアトリム13と対向する立壁部41有する。この立壁部41の車室外側を向く面は、プルハンドル部22を握る乗員の手指によりつかまれるようになっている。
【0022】
立壁部41の上端には、車室側に突出する鍔部42が設けられている。立壁部41の下端には、車室側につき出た掛止突起43が前後方向に間隔を置いて複数設けられており、本実施形態では3つ設けられている。これら掛止突起43は、グリップ芯材40とプルハンドル芯材50との組み付けに用いられる。
【0023】
プルハンドル芯材50もまたアームレスト20のプルハンドル部22の一部を構成しており、アームレスト芯材30の幅狭部32の下方、車室側に配置されている。プルハンドル芯材50は、グリップ芯材40の立壁部41と対向する立壁部51と、この立壁部51の上端から車室側に向かって突出して設けられた鍔部52とを有する。鍔部52には、上記アームレスト芯材30の嵌合凸部33(
図6)に対応して3つの嵌合穴53が形成されている。
【0024】
プルハンドル芯材50における立壁部51の車室側の面と鍔部52の下面との間には、
図3、
図6に示すように、凹型リブ54が形成されている。本実施形態では、凹型リブ54は、前後方向に間隔を置いて2つ形成されている。各凹型リブ54の底部の下面には、
図3に示すように、係止爪55が設けられている。係止爪55は、プルハンドル芯材50を上記ロアトリム14に取り付けるために用いられる。
【0025】
プルハンドル芯材50の立壁部51の下端部には、3つの掛止片56が上記グリップ芯材40の掛止突起43に対応して設けられている。各掛止片56の先端は、車室外側につき出ている。グリップ芯材40をプルハンドル芯材50に組み付けた状態においては、
図6に示すようにグリップ芯材40の鍔部42がプルハンドル芯材50の鍔部52より上に配置されるとともに、
図3に示すグリップ芯材40の各掛止突起43がプルハンドル芯材50の各掛止片56に引っ掛けられる。
【0026】
バー部材60(被握持部材)は、
図3、
図4に示すように、架橋部61と、遮蔽部62と、連絡部63とを有する。
架橋部61は、有底筒状をなして車室側が開口しており、
図4(B)に示すように、架橋部61の底部61aの車室外側の面には、円柱形の嵌合凸部61bが設けられ、本実施形態では2つ設けられている。各嵌合凸部61bは、ねじ螺合穴61cを有し、タッピング孔として提供されている。底部61a及び嵌合凸部61bは、それぞれ、
図3に示す上記ミッドフロントトリム12の下部に形成された嵌合凹部12a及び嵌合穴12bに対応して設けられている。
【0027】
図2(A)、
図4(A)に示すように、架橋部61の筒状部分において、その下面部61dは車室側に突出しており、アームレスト20のプルハンドル部22の先端部の下面をなしている。
【0028】
遮蔽部62は、
図4(B)に示すように、前後方向において上方に向かって凸となる湾曲した板状をなしている。遮蔽部62は、
図2(B)に示すように、上記ミッドフロントトリム12及び上記ミッドリアトリム13と、車室側に張り出す上記ロアトリム14と、の間隙を塞いでいる。遮蔽部62の前側は、上記ボトルホルダ2の周壁の一部をなしている。
【0029】
遮蔽部62の前側の車室側には、
図4(A)に示すように、嵌合穴62aが形成された固定片部62bが設けられている。固定片部62b及び嵌合穴62aは、バー部材60をロアトリム14に取り付けるために用いられる。遮蔽部62の前側の車室外側には、
図4(B)に示すように、支持片62cが設けられ、ミッドフロントトリム12の後縁を支持するために用いられる。
【0030】
連絡部63は、
図4に示すように、架橋部61の開口側(車室側)の外周面と遮蔽部62の車室側の端部とを連ねる立壁部63aを有している。この立壁部63aの上端には車室側に向かって突出する固定鍔部63bが設けられ、固定鍔部63bには、嵌合穴63cが形成されている。固定鍔部63b及び嵌合穴63cは、バー部材60を上記アームレスト芯材30及び上記プルハンドル芯材50に取り付けるために用いられる。
【0031】
次に、バー部材60と、アームレスト芯材30及びプルハンドル芯材50との取付構造、並びに、バー部材60とドアトリム10との取付構造について順に説明する。
図6に示すように、アームレスト芯材30の幅狭部32に設けられた3つの嵌合凸部33は、プルハンドル芯材50における対応する嵌合穴53に嵌め込まれている。このとき、プルハンドル芯材50の鍔部52の下方には、バー部材60の固定鍔部63bが配置されており、嵌合凸部33の前側の2つは、さらに固定鍔部63bの嵌合穴63cに嵌め込まれている。また、プルハンドル芯材50はグリップ芯材40に組み付けられている。
【0032】
前側の2つの嵌合凸部33のねじ螺合穴33aには、雌ねじを形成しながらねじ込まれたタッピングスクリュー3Aが取り付けられている。このようにして、バー部材60の固定鍔部63bは、プルハンドル芯材50の鍔部52及びアームレスト芯材30の幅狭部32に固定されている。後側の1つの、溶着ボスとしての嵌合凸部33は、溶融することにより拡径された先端部33bが嵌合穴53の周縁の鍔部52に溶着され、アームレスト芯材30の幅狭部32とプルハンドル部50の鍔部52は固定されている。
【0033】
尚、
図3に示すプルハンドル芯材50の係止爪55は、ロアトリム14のアームレスト支持部14dにある係止孔14eに係止されている。アームレスト支持部14dの係止爪14fはアームレスト芯材30の幅広部31に形成された図示しない係止孔に係止されている。アームレスト芯材30の幅広部31はミッドリアトリム13に固定されている。
【0034】
次に、バー部材60とドアトリム10との取付構造について説明する。
図5に示すように、ロアトリム14の下片部14aに設けられた嵌合凸部14bは、バー部材60の固定片部62bの嵌合穴62aに嵌め込まれた状態で、嵌合凸部14bのねじ螺合穴14cにはタッピングスクリュー3Bがねじ込まれている。これにより、バー部材60の固定片部62bは、ロアトリム14の下片部14aに固定されている。
【0035】
また、
図5に示すように、バー部材60の架橋部61における底部61a及び嵌合凸部61bは、それぞれ、ミッドフロントトリム12における嵌合凹部12a及び嵌合穴12bに嵌め込まれている。この状態で、嵌合凸部61bのねじ螺合穴61cには、車室外側からタッピングスクリュー3Cがねじ込まれている。これにより、バー部材60の架橋部61は、ミッドフロントトリム12に固定されている。このとき、遮蔽部62の支持片62Cは、ミッドフロントトリム12の後縁を支持している。
【0036】
本実施形態によれば、乗員は、ドア1を開閉する際に、アームレスト20のプルハンドル部22だけでなく、バー部材60をつかむことができる。これにより、ドア1の押し引き動作が容易となり、乗員の乗降時のドア開閉の操作性が高められる。
また、乗車中の乗員がレスト部21に腕を載せたとき、バー部材60を手指でつかむことができるため、手指の置き所が定まり、乗員の乗車中の快適性が高められる。
【0037】
また、本実施形態によれば、バー部材60は、アームレスト20のプルハンドル部22を構成するアームレスト芯材30の幅狭部32及びプルハンドル芯材50に固定され、かつミッドフロントトリム12及びロアトリム14に固定されている。すなわち、バー部材60はプルハンドル部22をドアトリム10に固定しており、プルハンドル部22を安定させている。
さらに、アームレスト芯材30の幅広部31はミッドリアトリム13及びロアトリム14に固定されているから、アームレスト20はドアトリム10に固定されている。これにより、アームレスト20を押し引きしたときドアトリム10も一緒に動くようになり、ドアトリム10の歪みが抑えられる。すなわち、ドアトリム10の剛性が高められ、アームレスト20及びバー部材60は、ドアトリム10の補強部材を兼ねることができる。
【0038】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
上記実施形態では、ドアトリム10をアッパートリム11、ミッドフロントトリム12、ミッドリアトリム13及びロアトリム14の4枚のトリム部材に分割して構成するものを例示するが、単一のトリム部材や4枚以外の複数のトリム部材で構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
この発明は、車両用ドアのアームレストに適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 ドア
2 ボトルホルダ
3A,3B,3C タッピングスクリュー
10 ドアトリム
11 アッパートリム
12 ミッドフロントトリム
12a 嵌合凹部
12b 嵌合穴
13 ミッドリアトリム
14 ロアトリム
14a ロアトリムの下片部
14b 嵌合凸部
14c ねじ螺合穴
14d アームレスト支持部
14e 係止孔
14f 係止爪
15 表皮
20 アームレスト
21 レスト部
22 プルハンドル部
23 表皮
30 アームレスト芯材
31 幅広部
32 幅狭部
33 嵌合凸部
33a ねじ螺合穴
33b 先端部
40 グリップ芯材
41 立壁部
42 鍔部
43 掛止突起
50 プルハンドル芯材
51 立壁部
52 鍔部
53 嵌合穴
54 凹型リブ
55 係止爪
56 掛止片
60 バー部材(被握持部材)
61 架橋部
61a 底部
61b 嵌合凸部
61c ねじ螺合穴
61d 下面部
62 遮蔽部
62a 嵌合穴
62b 固定片部
62c 支持片
63 連絡部
63a 立壁部
63b 固定鍔部
63c 嵌合穴