(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013493
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】ソーラ熱収集装置
(51)【国際特許分類】
H02S 20/32 20140101AFI20220111BHJP
H02S 20/30 20140101ALI20220111BHJP
H02S 20/10 20140101ALI20220111BHJP
【FI】
H02S20/32
H02S20/30 A
H02S20/10 B
H02S20/10 C
H02S20/10 T
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020127019
(22)【出願日】2020-07-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-01-06
(31)【優先権主張番号】202010625559.9
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520242115
【氏名又は名称】浙江研基科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郭 根松
(57)【要約】 (修正有)
【課題】実際の太陽の照射角度に応じて調節することができ、常に太陽光線に直射されるように調節し光電変換効率を向上させ、悪天候に遭遇する際にソーラ熱収集カートリッジを保護することができるソーラ熱収集装置を提供する。
【解決手段】ソーラ熱収集装置は、第1制御箱と、回転盤と、第2制御箱と、雨水収集タンク4と、角度調節具7と、フェースギヤ6と、柱状ギア8と、回転バー9と、ソーラ熱収集カートリッジ5と、清掃具と、防護部材と、第1排水管42と、第2排水管41と、第1レインシールドと、雨水センサと、回転軸と、第2レインシールドと、L字型ストッパーと、水位センサ44と、逃げ溝と、シール機構と、を含む。これにより、ソーラ電池パネルの使用寿命を長くすることができるとともに、ソーラ電池パネルの表面に吸着される塵埃及び/又は積雪及び/又は被氷を取り除くことができソーラ電池パネルの光電変換効率を向上させることができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1制御箱(1)と、
前記第1制御箱(1)の上端に回転自在に接続される回転盤(2)と、
前記回転盤(2)に固定して設けられる第2制御箱(3)と、
前記第2制御箱(3)の上端に固定して設けられる雨水収集タンク(4)と、
前記回転盤(2)に固定して設けられる角度調節具(7)と、
前記角度調節具(7)の内部に固定して設けられる回転モータと、
前記回転モータの出力端に固定して設けられるフェースギヤ(6)と、
前記フェースギヤ(6)と噛み合う二つの柱状ギア(8)と、
二つの前記柱状ギア(8)の間に固定して接続される回転バー(9)と、
前記回転バー(9)に固定して接続されるソーラ熱収集カートリッジ(5)と、
回転自在に前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の両内側壁のそれぞれに設けられる複数の清掃具(51)と、
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の両端に設けられる防護部材と、を含む、
ことを特徴とするソーラ熱収集装置。
【請求項2】
前記防護部材は、
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の上端にヒンジ接続される第1防護板(11)と、
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の下端にヒンジ接続される第2防護板(10)と、を含み、
前記第1防護板(11)の一端には、位置決め溝(110)が形成され、
前記位置決め溝(110)の両側には、それぞれ位置決め孔(111)が形成され、
前記第1防護板(11)の表面には、複数の流体案内溝(112)が形成され、
複数の前記流体案内溝(112)の間に位置する前記第1防護板(11)の表面には、光反射材が塗布され、
前記第2防護板(10)は、一端に位置決めバー(12)が固定して設けられるとともに表面に光反射材が塗布される、
ことを特徴とする請求項1に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項3】
前記雨水収集タンク(4)の側壁は、中間位置に第1排水管(42)が固定して設けられるとともに上端位置に第2排水管(41)が固定して設けられ、
前記雨水収集タンク(4)における内部側壁の上端には、三つの第1レインシールド(401)が均等に設けられ、
前記第1レインシールド(401)の上端に位置する前記雨水収集タンク(4)における内部側壁には、雨水センサ(43)が固定して設けられ、
前記雨水収集タンク(4)の中間には、回転軸(45)が回転自在に接続され、
前記回転軸(45)は、上端に円周方向に沿って三つの第2レインシールド(451)が均等に固定して設けられるとともに中間位置にL字型ストッパー(452)が固定して設けられ、
前記第2レインシールド(451)の下端に位置する前記雨水収集タンク(4)における内部側壁には、水位センサ(44)が固定して設けられ、
前記雨水収集タンク(4)の底部には、逃げ溝が形成され、
前記回転軸(45)は、前記逃げ溝を介して前記第2制御箱(3)内の前記回転モータの前記出力端に固定して接続され、
前記逃げ溝内には、シール機構(403)が設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項4】
前記第1排水管(42)における外側壁の一端の両側には、それぞれ固定溝(421)が形成され、
前記固定溝(421)の底部には、第1接続バネ(423)が固定して設けられ、
前記第1接続バネ(423)の他端には、位置決め突起(422)が固定して設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項5】
前記防護部材は、防護位置及び使用位置を有し、
前記防護部材が前記防護位置に位置する場合に、前記第1防護板(11)の一端における前記位置決め溝(110)は、前記第2防護板(10)の一端における前記位置決めバー(12)に係合して接続され、
前記防護部材が前記使用位置に位置する場合に、前記第1防護板(11)の一端における前記位置決め溝(110)は、前記第1排水管(42)に係合して接続されるとともに、前記第1排水管(42)の外部における前記位置決め突起(422)は、前記位置決め溝(110)の両側の前記位置決め孔(111)に係合して接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項6】
前記清掃具(51)は、球状洗浄具(510)であり、
前記球状洗浄具(510)の両側には、凹溝(513)が形成され、
前記凹溝(513)内には、第2接続バネ(514)が接続され、
前記第2接続バネ(514)の他端には、スライダ(515)が接続され、
前記清掃具(51)の端面には、ブラシ固定具(511)が固定して設けられ、
前記ブラシ固定具(511)の底部には、洗浄ブラシ(512)が設けられ、
前記ブラシ固定具(511)は、八角柱であるとともに、各稜面に光反射材が塗布される、
ことを特徴とする請求項5に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項7】
雨水が収集される場合、前記第2レインシールド(451)は、前記雨水収集タンク(4)における内側壁の上端の前記第1レインシールド(401)の正下方に位置するとともに、前記L字型ストッパー(452)は、前記第1排水管(42)の排水孔に位置することにより、前記排水孔を封止する、
ことを特徴とする請求項5に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項8】
前記第2レインシールド(451)の面積は、二つの前記第1レインシールド(401)の間に位置する領域の面積よりも大きい、
ことを特徴とする請求項7に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項9】
雨水が収集されない場合、前記第1レインシールド(401)と前記第2レインシールド(451)とは、ずれて重なるとともに、前記L字型ストッパー(452)は、前記排水孔を封止しない、
ことを特徴とする請求項8に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項10】
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の前記両内側壁には、複数の球状キャビティが形成され、
前記球状洗浄具(510)は、回転自在に前記球状キャビティ内に設けられ、
前記球状キャビティの内側壁には、環状溝が設けられ、
前記スライダ(515)は、前記環状溝に係合して接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載のソーラ熱収集装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーラ熱収集装置技術分野に関し、特にソーラ熱収集装置の角度調節機構及びクリーニング機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のソーラ発電装置において、ソーラパネルの取り付け角度を調節することができないため、実際の太陽の照射角度に応じて調節することができない。しかしながら、ソーラパネルの光エネルギーが直射日光によるものであるため、光が弱いときや太陽光の照射角度が大きくオフセットする場合に、ソーラパネルの光エネルギー利用率は、非常に低い。また、ソーラパネルは、光エネルギーを吸収しやすいために、通常高い位置に設けられる。これにより、悪天候に遭遇する場合に、ソーラパネルは、損傷しやすく使用寿命が短い。また、昼夜の温度差が大きい場合に、ソーラーコレクタに水滴が結露し、塵埃が吸着される。冬に雨や雪が降る場合に、ソーラーコレクタに雪が積もったり水が凍ったりすることもある。これにより、光変換効率が影響されるだけではなく、ソーラ電池パネルの電圧が不安定になり、使用寿命が短くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の技術的課題を解決するために、ソーラ熱収集装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のある態様によれば、ソーラ熱収集装置は、第1制御箱と、前記第1制御箱の上端に回転自在に接続される回転盤と、前記回転盤に固定して設けられる第2制御箱と、前記第2制御箱の上端に固定して設けられる雨水収集タンクと、前記回転盤に固定して設けられる角度調節具と、前記角度調節具の内部に固定して設けられる回転モータと、前記回転モータの出力端に固定して設けられるフェースギヤと、前記フェースギヤと噛み合う二つの柱状ギアと、二つの前記柱状ギアの間に固定して接続される回転バーと、前記回転バーに固定して接続されるソーラ熱収集カートリッジと、回転自在に前記ソーラ熱収集カートリッジの両内側壁のそれぞれに設けられる複数の清掃具と、前記ソーラ熱収集カートリッジの両端に設けられる防護部材と、を含む。
【0005】
本発明のある態様によれば、前記防護部材は、前記ソーラ熱収集カートリッジの上端にヒンジ接続される第1防護板と、前記ソーラ熱収集カートリッジの下端にヒンジ接続される第2防護板と、を含み、前記第1防護板の一端には、位置決め溝が形成され、前記位置決め溝の両側には、それぞれ位置決め孔が形成され、前記第1防護板の表面には、複数の流体案内溝が形成され、複数の前記流体案内溝の間に位置する前記第1防護板の表面には、光反射材が塗布され、前記第2防護板は、一端に位置決めバーが固定して設けられるとともに表面に光反射材が塗布される。
【0006】
本発明のある態様によれば、前記雨水収集タンクの側壁は、中間位置に第1排水管が固定して設けられるとともに上端位置に第2排水管が固定して設けられ、前記雨水収集タンクにおける内部側壁の上端には、三つの第1レインシールドが均等に設けられ、前記第1レインシールドの上端に位置する前記雨水収集タンクにおける内部側壁には、雨水センサが固定して設けられ、前記雨水収集タンクの中間には、回転軸が回転自在に接続され、前記回転軸は、上端に円周方向に沿って三つの第2レインシールドが均等に固定して設けられるとともに中間位置にL字型ストッパーが固定して設けられ、前記第2レインシールドの下端に位置する前記雨水収集タンクにおける内部側壁には、水位センサが固定して設けられ、前記雨水収集タンクの底部には、逃げ溝が形成され、前記回転軸は、前記逃げ溝を介して前記第2制御箱内の前記回転モータの前記出力端に固定して接続され、前記逃げ溝内には、シール機構が設けられる。
【0007】
本発明のある態様によれば、前記第1排水管における外側壁の一端の両側には、それぞれ固定溝が形成され、前記固定溝の底部には、第1接続バネが固定して設けられ、前記第1接続バネの他端には、位置決め突起が固定して設けられる。
【0008】
本発明のある態様によれば、前記防護部材は、防護位置及び使用位置を有し、前記防護部材が前記防護位置に位置する場合に、前記第1防護板の一端における前記位置決め溝は、前記第2防護板の一端における前記位置決めバーに係合して接続され、前記防護部材が前記使用位置に位置する場合に、前記第1防護板の一端における前記位置決め溝は、前記第1排水管に係合して接続されるとともに、前記第1排水管の外部における前記位置決め突起は、前記位置決め溝の両側の前記位置決め孔に係合して接続される。
【0009】
本発明のある態様によれば、前記清掃具は、球状洗浄具であり、前記球状洗浄具の両側には、凹溝が形成され、前記凹溝内には、第2接続バネが接続され、前記第2接続バネの他端には、スライダが接続され、前記清掃具の端面には、ブラシ固定具が固定して設けられ、前記ブラシ固定具の底部には、洗浄ブラシが設けられ、前記ブラシ固定具は、八角柱であるとともに、各稜面に光反射材が塗布される。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、改良することによりソーラ熱収集装置を提供する。従来技術に比べ、具体的には以下の改良及び利点を有する。
【0011】
第1制御箱と、回転盤と、角度調節具と、フェースギヤと、柱状ギアと、ソーラ熱収集カートリッジと、を設けることにより、本装置におけるソーラ熱収集カートリッジは、実際の太陽の照射角度に応じて調節することができ、常に太陽光線に直射されるように調節し、本装置の光電変換効率を向上させる。
【0012】
また、雨水収集タンクと、第2制御箱と、第1排水管と、第1防護板と、第2防護板と、流体案内溝と、清掃具と、を設けることにより、異なる天気状態に対応でき、ソーラ電池パネルにおける表面の塵埃を洗浄できるとともにソーラ電池パネルにおける表面の積雪と被氷を除去することができる。ソーラ電池パネルの使用寿命を長くするとともに、第1防護板及び第2防護板における表面に光反射材を塗布することにより、ソーラ電池パネルの光電変換効率をさらに向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図5】本発明の実施例に係る第1排水管の上面構造概略図である。
【
図7】本発明の実施例に係る第1防護板の等角投影図である。
【
図8】本発明の実施例に係る雨水収集タンクの上面構造概略図である。
【
図10】本発明の実施例に係る回転軸の上面構造概略図である。
【
図12】本発明の実施例に係る清掃具の右面構造概略図。
【
図13】本発明の実施例に係る清掃具の上面構造概略図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、
図1~
図15を参照しながら本実施形態について説明する。本発明の実施例に係る技術的内容を明確かつ完全に説明する。明らかに、以下に説明する実施例は、本発明の実施例の一部にすぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者は、創作的な努力なしで得られるすべての実施例は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【0015】
図1~
図3、
図7~
図9に示すように、本発明のソーラ熱収集装置は、第1制御箱1と、回転盤2と、第2制御箱3と、雨水収集タンク4と、角度調節具7と、フェースギヤ6と、柱状ギア8と、回転バー9と、ソーラ熱収集カートリッジ5と、清掃具51と、防護部材と、を含む。前記回転盤2は、前記第1制御箱1の内部に位置する回転モータの出力端に固定して接続される。前記第2制御箱3は、前記回転盤2に固定して設けられる。前記雨水収集タンク4は、前記第2制御箱3の上端に固定して設けられる。前記角度調節具7は、前記回転盤2に固定して設けられる。前記フェースギヤ6は、角度調節具7の内部に位置する回転モータの出力端に固定して接続される。前記柱状ギア8は、二つがあるとともに、それぞれが前記フェースギヤ6と噛み合う。前記回転バー9は、二つの前記柱状ギア8の間に固定して接続されるとともに、二つの前記柱状ギア8を貫通する。前記回転バー9は、角度調節具7の内側壁に回転自由に接続される。前記ソーラ熱収集カートリッジ5は、前記回転バー9に固定して接続される。前記ソーラ熱収集カートリッジ5の内部には、ソーラ電池パネルが設けられる。ソーラ熱収集カートリッジにおける両側の塵埃を取り除くことが困難であるため、ソーラ熱収集カートリッジ5の両内側壁のそれぞれには、複数の清掃具51が回転自在に設けられる。前記防護部材は、それぞれソーラ熱収集カートリッジ5の両端にヒンジ接続される。前記防護部材は、第1防護板11と、第2防護板10と、を含む。前記第1防護板11は、ソーラ熱収集カートリッジ5の上端にヒンジ接続される。前記第2防護板10は、ソーラ熱収集カートリッジ5の下端にヒンジ接続される。前記第1防護板11の一端には、位置決め溝110が形成される。前記位置決め溝110の両側には、それぞれ位置決め孔111が形成される。前記第1防護板11の表面には、複数の流体案内溝112が形成される。複数の前記流体案内溝112の間に位置する前記第1防護板11の表面には、光反射材が塗布される。前記第2防護板10は、一端に位置決めバー12が固定して設けられるとともに表面に光反射材が塗布される。前記雨水収集タンク4の側壁は、中間位置に第1排水管42が固定して設けられ、前記第1排水管42の排水口には、電磁弁402が設けられる。前記電磁弁402の駆動電源は、ソーラ光電変換電源である。前記雨水収集タンク4の側壁は、上端位置に第2排水管41が固定して設けられる。前記第2排水管41は、雨水収集タンク4と内部が連通される。前記雨水収集タンク4における内部側壁の上端には、三つの第1レインシールド401が均等に設けられる。前記第1レインシールド401の上端に位置する前記雨水収集タンク4における内部側壁には、雨水センサ43が固定して設けられる。前記雨水収集タンク4の中間には、回転軸45が回転自在に接続される。前記回転軸45は、上端に円周方向に沿って三つの第2レインシールド451が均等に固定して設けられる。
【0016】
複数の前記流体案内溝112の間に位置する第1防護板11の表面に光反射材が塗布されるとともに、第2防護板10の表面にも光反射材が塗布されるため、太陽光線が散乱したり弱くなったりする場合、第1防護板11及び第2防護板10に直射された太陽光は、複数回反射された後に、ソーラ熱収集カートリッジ5内のソーラ電池パネルに直射される。これにより、ソーラ電池パネルの光電変換効率が向上する。
【0017】
さらに、
図4、
図10に示すように、前記回転軸45は、中間位置にL字型ストッパー452が固定して設けられる。第2レインシールド451の下端に位置する前記雨水収集タンク4における内部側壁には、水位センサ44が固定して設けられる。前記雨水収集タンク4の底部には、逃げ溝が形成される。前記回転軸45は、逃げ溝を介して第2制御箱3内の回転モータの前記出力端に固定して接続される。前記逃げ溝内には、シーリングリングからなるシール機構403が設けられる。前記第1排水管42における外側壁の一端の両側には、それぞれ固定溝421が形成される。前記固定溝421の底部には、第1接続バネ423が固定して設けられる。前記第1接続バネ423の他端には、位置決め突起422が固定して設けられる。前記防護部材は、防護位置及び使用位置を有する。防護部材が防護位置に位置する場合に、前記第1防護板11の一端における位置決め溝110は、第2防護板10の一端における位置決めバー12に係合して接続され、防護部材が使用位置に位置する場合に、前記第1防護板11の一端における位置決め溝110は、第1排水管42に係合して接続されるとともに、第1排水管42の外部における位置決め突起422は、位置決め溝110の両側の位置決め孔111に係合して接続される。
【0018】
さらに、
図5、
図6に示すように、雨水が収集される場合、第2レインシールド451は、雨水収集タンク4における内側壁の上端の第1レインシールド401の正下方に位置するとともに、L字型ストッパー452は、第1排水管42の排水孔に位置することにより、排水孔を封止し、雨水が第1排水管42から流出することを防止することにより、雨水収集タンク4が雨水を収集できる。雨水が満杯になって収集する必要がなくなる場合、回転モータの駆動により第1レインシールド401と第2レインシールド451とは、ずれて形成されるため、ずれて重なる構造を形成する。第2レインシールド451の面積は、二つの第1レインシールド401の間の領域の面積よりもやや大きいことで、雨が十分に遮られ、雨水が収集されない。この場合、レインシールドにおける上方の雨水が第2排水管41から流出するとともに、L字型ストッパー452は、回転モータの駆動により排水孔を遮らなくなり、電磁弁402は、収集された雨水を排出することが実現できる。
【0019】
また、第2制御箱3は、雨水収集タンク4内に貯蔵する雨水を加熱することができる。レインシールドが重なることにより、温水と冷水との混合により第2制御箱3内の加熱装置が動作し続けてエネルギー消費が無駄になることが回避されるとともに、収集された雨水は、ソーラ電池パネルを掃除するために使用され、加熱された雨水は被氷を溶かすために使用される。
【0020】
また、雨水センサと水位センサが同時に情報を送信する場合にのみ、第2レインシールド451は、第1レインシールド401の正下方まで回転し、雨水を収集することができる。それは、しばらく使用した後に雨水収集タンク4内に収集された雨水が水位線より下になり、外部の天気が晴れているとき、第2レインシールド451を第1レインシールド401の正下方まで回転させると、雨水収集タンク4内に収集された雨水が太陽の照射により急速に蒸発するためである。これにより、本装置は、既存のリソースを合理的かつ効果的に利用できる。
【0021】
塵埃や被氷を除去する必要がある場合、第1排水管42の排水口に位置する電磁弁402が動作することにより、雨水収集タンク4に収集された雨水は、第1排水管42に沿って流出するとともに、第1防護板11における表面の流体案内溝112に沿ってソーラ熱収集カートリッジ5内のソーラ電池パネルに流入し、ソーラ電池パネル上に吸着された塵埃を取り除く。また流体案内溝112が幅方向に沿って複数分布するため、水流はソーラ電池パネルの縁側など洗浄されにくい場所へ流れることができる。
【0022】
さらに、
図11~
図15に示すように、ソーラ熱収集カートリッジ5の両側の清掃具51は、球状洗浄具510であり、球状洗浄具510の両側には、それぞれ凹溝513が設けられる。各凹溝513の底部のそれぞれには、第2接続バネ514の一端が接続される。第2接続バネ514の他端には、スライダ515が接続される。凹溝513の前端の両側には、スライダ515が摺動可能な摺動溝が設けられる。球状洗浄具510の前端には、ブラシ固定具511が固定して設けられる。ブラシ固定具511の下端面には、洗浄ブラシ512が設けられる。ブラシ固定具511は、八角柱であるとともに、各稜面に光反射材が塗布される。太陽光の照射によりソーラ電池パネルの光電変換効率をさらに向上させる。前記ソーラ熱収集カートリッジ5の両内側壁には、複数の球状キャビティが形成される。前記球状洗浄具510は、前記球状キャビティ内に回転自由に設けられる。前記球状キャビティの内側壁には、環状溝が形成される。前記スライダ515は、環状溝に係合して接続される。電磁弁により排水を制御する場合、水流の作用によりソーラ熱収集カートリッジ5における両側の清掃具51の球状洗浄具510は球状キャビティ内において小範囲で回転する。これにより、スライダ515が環状溝内において往復摺動し、球状洗浄具510における両側の凹溝513内の第2接続バネ514が繰り返し伸縮し、球状洗浄具51がソーラ熱収集カートリッジ5における両側の球状キャビティ内において小範囲で揺動し、ブラシ固定具511が往復揺動する。これによって、洗浄ブラシ512の揺動効果が向上し、ソーラ電池パネルを洗浄する効果が向上する。
【0023】
本装置の角度調節具の他の部分であるシール機構、水位センサ、及び雨水センサは、従来技術であるため、省略される。
【0024】
動作の原理
使用する際に、毎日異なる時間帯の太陽光の照射角度が異なることに対応できるように第1制御箱1内の回転モータの駆動により回転盤2を回転させることができる。これにより、ソーラ熱収集カートリッジ5内のソーラ電池パネルは、太陽光線に直射され、太陽追随効果が図れる。異なる季節または異なる時間帯における太陽直射角度が異なることに対応するように、角度調節具7内の回転モータによりフェースギヤ6の回転を駆動し、フェースギヤ6により柱状ギア8の回転を駆動することにより、ソーラ熱収集カートリッジ5の鉛直方向の角度を調整する。これにより、ソーラ熱収集カートリッジ5内のソーラ電池パネル太陽光線に直射され、ソーラ電池パネルの光電変換効率が向上する。
【0025】
悪天候に遭遇する際に、特に雹などがソーラ電池パネルに損傷を与える際に、作業員は、第1防護板11と第2防護板10を引っくり返すことにより、第1防護板11の一端に位置する位置決め溝110を第2防護板10の一端に位置する位置決めバー12に係合して接続することができる。これにより、ソーラ熱収集カートリッジ5の内部のソーラ電池パネルが保護されるため、避免ソーラ電池パネルが悪天候に遭遇する際に損傷することが防止される。
【0026】
雨が降るとき、雨水センサ43が雨水を感知するとともに、水位センサ44が雨水収集タンク4内の水量が水位線より下になることを感知すると、第2制御箱3内の回転モータは動作し、回転軸45の上端の第2レインシールド451が全体として雨水収集タンク4における内側壁の上端にある第1レインシールド401の正下方に位置するように回転軸45を一定の角度を回転させる。L字型ストッパー452は、丁度第1排水管42の排水孔に位置し、排水孔を封止することができ、これにより、雨水が第1排水管42から流出することが防止され、雨水収集タンク4が雨水を収集できるとともに、第2制御箱3が雨水収集タンク4内に貯蔵する雨水を加熱できる。そのため、収集された雨水が水位線に達して水位センサに感知されると、回転モータが駆動されて引っくり返ることにより、第1レインシールド401と第2レインシールド451とはずれて分布するため、雨水は、収集されなくなり、第2排水管41から流出する。収集された雨水は、後にソーラ電池パネルの洗浄に使用される。また、雨水センサと水位センサが同時に情報を送信する場合にのみ、第2レインシールド451は、第1レインシールド401の正下方まで回転し、雨水を収集することができる。
【0027】
ソーラ熱収集カートリッジ5内のソーラ電池パネルがソーラを収集する必要があるとき、第1防護板11と第2防護板10を開き、第1防護板11の一端の位置決め溝110を第1排水管42に係合して接続する。また、第1排水管42の外部の位置決め突起422は、位置決め溝110の押圧力を受けて第1接続バネ423に沿って内へ収縮することにより、第1防護板11の一端の位置決め溝110が第1排水管42に完全に係合して接続されることが確保される。位置決め突起422が位置決め溝110の両側の位置決め孔111に位置するとき、押圧力を受けなくなるため、第1接続バネ423は、元の位置に戻り、位置決め突起422は、位置決め孔111内に位置する。これにより、第1防護板11は、外力を受けずに完全に第1排水管42に係合して接続される。また、複数の流体案内溝112の間に位置する第1防護板11の表面に光反射材が塗布されるとともに、第2防護板10の表面にも光反射材が塗布されるため、太陽光線が散乱したり弱くなったりする場合、第1防護板11及び第2防護板10に直射された太陽光は、複数回反射された後に、ソーラ熱収集カートリッジ5内のソーラ電池パネルに直射される。これにより、ソーラ電池パネルの光電変換効率が向上する。
【0028】
本装置が昼夜の温度差が大きい場所や、昼夜の温度差が大きい季節にある場合、ソーラ電池パネル上に塵埃が吸着される。この場合、第1排水管42の排水口に位置する電磁弁402が動作することにより、雨水収集タンク4に収集された雨水は、第1排水管42に沿って流出するとともに、第1防護板11における表面の流体案内溝112に沿ってソーラ熱収集カートリッジ5内のソーラ電池パネルに流入し、ソーラ電池パネル上に吸着された塵埃を取り除く。また流体案内溝112が幅方向に沿って複数分布するため、水流はソーラ電池パネルの縁側などの洗浄されにくい場所へ流れることができる。電磁弁により排水を制御する場合、水流の作用によりソーラ熱収集カートリッジ5における両側の清掃具51の球状洗浄具510は球状キャビティ内において小範囲で回転する。これにより、スライダ515が環状溝内において往復摺動し、球状洗浄具510における両側の凹溝513内の第2接続バネ514が繰り返し伸縮し、球状洗浄具51がソーラ熱収集カートリッジ5における両側の球状キャビティ内において小範囲で揺動し、ブラシ固定具511が往復揺動する。これによって、洗浄ブラシ512の揺動効果が向上し、ソーラ電池パネルを洗浄する効果が向上する。また、各稜面に光反射材が塗布されるため、太陽光の照射によりソーラ電池パネルの光電変換効率をさらに向上させることができる。また、雨水収集タンク4の下方の第2制御箱3は、雨水収集タンク4内に貯蔵される雨水を加熱することができる。これにより、雨、雪、または氷結の天候に遭遇するとき、温水は、ソーラ電池パネル上の積雪と被氷を溶かすことができるため、ソーラ電池パネルの光電変換効率がさらに向上するとともに、ソーラ電池パネルが損傷せず、ソーラ電池パネルの使用寿命が長くなる。
【手続補正書】
【提出日】2020-10-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光を光電変換するソーラ熱収集装置であって、
第1制御箱(1)と、
前記第1制御箱(1)の上端に回転自在に接続される回転盤(2)と、
前記回転盤(2)に固定して設けられる第2制御箱(3)と、
前記第2制御箱(3)の上端に固定して設けられる雨水収集タンク(4)と、
前記回転盤(2)に固定して設けられる角度調節具(7)と、
前記角度調節具(7)の内部に固定して設けられる回転モータと、
前記回転モータの出力端に固定して設けられるフェースギヤ(6)と、
前記フェースギヤ(6)と噛み合う二つの柱状ギア(8)と、
二つの前記柱状ギア(8)の間に固定して接続される回転バー(9)と、
前記回転バー(9)に固定して接続されるソーラ熱収集カートリッジ(5)と、
回転自在に前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の両内側壁のそれぞれに設けられる複数の清掃具(51)と、
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の両端に設けられる防護部材と、を含み、
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)には、ソーラ電池パネルが設けられ、
前記防護部材は、
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の上端にヒンジ接続される第1防護板(11)と、
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の下端にヒンジ接続される第2防護板(10)と、を含み、
前記第1防護板(11)の一端には、位置決め溝(110)が形成され、
前記位置決め溝(110)の両側には、それぞれ位置決め孔(111)が形成され、
前記第1防護板(11)の表面には、複数の流体案内溝(112)が形成され、
複数の前記流体案内溝(112)の間に位置する前記第1防護板(11)の表面には、光反射材が塗布され、
前記第2防護板(10)は、一端に位置決めバー(12)が固定して設けられるとともに表面に光反射材が塗布され、
前記雨水収集タンク(4)の側壁は、中間位置に第1排水管(42)が固定して設けられるとともに上端位置に第2排水管(41)が固定して設けられ、
前記雨水収集タンク(4)における内部側壁の上端には、三つの第1レインシールド(401)が均等に設けられ、
前記第1レインシールド(401)の上端に位置する前記雨水収集タンク(4)における内部側壁には、雨水センサ(43)が固定して設けられ、
前記雨水収集タンク(4)の中間には、回転軸(45)が回転自在に接続され、
前記回転軸(45)は、上端に円周方向に沿って三つの第2レインシールド(451)が均等に固定して設けられるとともに中間位置にL字型ストッパー(452)が固定して設けられ、
前記第2レインシールド(451)の下端に位置する前記雨水収集タンク(4)における内部側壁には、水位センサ(44)が固定して設けられ、
前記雨水収集タンク(4)の底部には、逃げ溝が形成され、
前記回転軸(45)は、前記逃げ溝を介して前記第2制御箱(3)内の前記回転モータの前記出力端に固定して接続され、
前記逃げ溝内には、シール機構(403)が設けられ、
前記第1排水管(42)における外側壁の一端の両側には、それぞれ固定溝(421)が形成され、
前記固定溝(421)の底部には、第1接続バネ(423)が固定して設けられ、
前記第1接続バネ(423)の他端には、位置決め突起(422)が固定して設けられ、
前記防護部材は、防護位置及び使用位置を有し、
前記防護部材が前記防護位置に位置する場合に、前記第1防護板(11)の一端における前記位置決め溝(110)は、前記第2防護板(10)の一端における前記位置決めバー(12)に係合して接続され、
前記防護部材が前記使用位置に位置する場合に、前記第1防護板(11)の一端における前記位置決め溝(110)は、前記第1排水管(42)に係合して接続されるとともに、前記第1排水管(42)の外部における前記位置決め突起(422)は、前記位置決め溝(110)の両側の前記位置決め孔(111)に係合して接続される、
ことを特徴とするソーラ熱収集装置。
【請求項2】
前記清掃具(51)は、球状洗浄具(510)であり、
前記球状洗浄具(510)の両側には、凹溝(513)が形成され、
前記凹溝(513)内には、第2接続バネ(514)が接続され、
前記第2接続バネ(514)の他端には、スライダ(515)が接続され、
前記清掃具(51)の端面には、ブラシ固定具(511)が固定して設けられ、
前記ブラシ固定具(511)の底部には、洗浄ブラシ(512)が設けられ、
前記ブラシ固定具(511)は、八角柱であるとともに、各稜面に光反射材が塗布される、
ことを特徴とする請求項1に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項3】
雨水が収集される場合、前記第2レインシールド(451)は、前記雨水収集タンク(4)における内側壁の上端の前記第1レインシールド(401)の正下方に位置するとともに、前記L字型ストッパー(452)は、前記第1排水管(42)の排水孔に位置することにより、前記排水孔を封止する、
ことを特徴とする請求項1に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項4】
前記第2レインシールド(451)の面積は、二つの前記第1レインシールド(401)の間に位置する領域の面積よりも大きい、
ことを特徴とする請求項3に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項5】
雨水が収集されない場合、前記第1レインシールド(401)と前記第2レインシールド(451)とは、ずれて重なるとともに、前記L字型ストッパー(452)は、前記排水孔を封止しない、
ことを特徴とする請求項4に記載のソーラ熱収集装置。
【請求項6】
前記ソーラ熱収集カートリッジ(5)の前記両内側壁には、複数の球状キャビティが形成され、
前記球状洗浄具(510)は、回転自在に前記球状キャビティ内に設けられ、
前記球状キャビティの内側壁には、環状溝が設けられ、
前記スライダ(515)は、前記環状溝に係合して接続される、
ことを特徴とする請求項2に記載のソーラ熱収集装置。