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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135046
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20220908BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/00 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021034621
(22)【出願日】2021-03-04
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 健二
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB20
2F129BB22
2F129CC15
2F129CC16
2F129CC17
2F129CC18
2F129CC23
2F129CC28
2F129DD03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD16
2F129DD21
2F129DD37
2F129DD40
2F129DD57
2F129DD70
2F129EE02
2F129EE37
2F129EE43
2F129EE53
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE81
2F129EE93
2F129FF11
2F129FF12
2F129FF13
2F129FF15
2F129FF19
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF41
2F129FF57
2F129FF60
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129FF65
2F129GG02
2F129GG10
2F129GG29
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH18
2F129HH19
2F129HH20
2F129HH21
2F129HH22
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB12
5H181BB13
5H181FF04
5H181FF12
5H181FF13
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181KK01
5H181KK06
5H181KK07
5H181KK08
5H181KK10
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
5H181LL11
5H181LL17
5H181MA50
(57)【要約】
【課題】隊列走行時に利用可能な休憩地点を含むより適切な経路を探索することができる。
【解決手段】 情報の入力を受け付ける入力受付部と、車両の隊列構成および隊列車両の諸元情報を登録する隊列情報登録部と、出発地から目的地までの推奨経路を探索する経路探索部と、駐車場の空き状況を含む駐車場情報を取得する通信部と、路上駐車が可能かどうかを示すリンク情報を含む地図情報を記憶する記憶部と、を備え、前記経路探索部は、隊列車両の前記諸元情報、前記駐車場情報および前記地図情報を用いて、隊列の全車両が駐車可能な休憩地点を特定し、当該休憩地点を経由して到着希望時刻までに目的地に到着可能な推奨経路を探索する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の入力を受け付ける入力受付部と、
車両の隊列構成および隊列車両の諸元情報を登録する隊列情報登録部と、
出発地から目的地までの推奨経路を探索する経路探索部と、
駐車場の空き状況を含む駐車場情報を取得する通信部と、
路上駐車が可能かどうかを示すリンク情報を含む地図情報を記憶する記憶部と、を備え、
前記経路探索部は、
隊列車両の前記諸元情報、前記駐車場情報および前記地図情報を用いて、隊列の全車両が駐車可能な休憩地点を特定し、当該休憩地点を経由して到着希望時刻までに目的地に到着可能な推奨経路を探索する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記経路探索部は、
所定の場合に、その時点での設定情報に含まれる目的地への到着希望時刻、休憩回数および休憩時間に基づいてリルート処理による再経路探索を行い、
新たな推奨経路が探索されない場合、前記設定情報の変更を受け付ける
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
自車両と他車両との位置関係を特定する車両位置特定部をさらに備え、
前記経路探索部は、
前記隊列構成が変化した場合であって、変化後の隊列構成において自車両が先頭車両である場合に、リルート処理による再経路探索を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記車両位置特定部は、
自車両が変化前の隊列の先頭車両の場合、または自車両が隊列から離脱した車両で構成される新たな隊列の先頭車両の場合、または自車両が隊列から離脱して単独で走行する車両の場合、のいずれかの場合に、変化後の隊列構成において自車両が先頭車両と判定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記車両の諸元情報は、車両の全長および車幅または大型、中型および小型で示される車両サイズのカテゴリである
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
入力受付部は、
休憩回数および1回あたりの休憩時間の入力を受け付け、
前記経路探索部は、
前記休憩回数および前記休憩時間に応じた休憩地点を含む前記推奨経路を探索する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置であって、
前記経路探索部は、
前記目的地への到着が前記到着希望時刻よりも所定時間以上早く到着する前記推奨経路が探索された場合、前記休憩回数または前記1回あたりの休憩時間を増やすかどうかをユーザに確認する情報を出力する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記経路探索部は、
前記休憩地点が予約受付可能な場合であって、隊列の全車両が駐車可能な駐車スペースに空きがあることを前記駐車場情報から特定した場合、前記推奨経路から特定される到着予定時刻と、休憩時間と、を含む予約情報を送信し、当該休憩地点への到着前に予約を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、経路提案装置に関し、「カーナビゲーションシステムの本体のCPUが、ROM内の設定変更制御モジュールプログラムに従った処理を実行する。設定変更制御処理では、CPUは、メニュー画面上の経路探索ボタンが押下された後、目的地の位置情報と到着希望時刻とが入力されると、最短経路を探索するとともに、その最短経路上に存在する多数の休憩地点の中から、事前に設定された条件に適合するものを抽出し、抽出した休憩地点と最短経路とが示された地図をタッチパネル装置に表示する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-55223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両が複数台で隊列走行する場合、隊列の車両台数や車両の大きさ等に応じて、駐車スペースの問題で休憩地点に制約が生じる場合がある。なお、特許文献1には、休憩地点を含む探索経路をユーザに提案する経路提案装置が開示されているものの、隊列走行する場合の休憩地点については考慮されていない。
【0005】
そこで、本発明は、隊列走行時に利用可能な休憩地点を含むより適切な経路を探索することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。上記の課題を解決する本発明の一態様に係る情報処理装置は、情報の入力を受け付ける入力受付部と、車両の隊列構成および隊列車両の諸元情報を登録する隊列情報登録部と、出発地から目的地までの推奨経路を探索する経路探索部と、駐車場の空き状況を含む駐車場情報を取得する通信部と、路上駐車が可能かどうかを示すリンク情報を含む地図情報を記憶する記憶部と、を備え、前記経路探索部は、隊列車両の前記諸元情報、前記駐車場情報および前記地図情報を用いて、隊列の全車両が駐車可能な休憩地点を特定し、当該休憩地点を経由して到着希望時刻までに目的地に到着可能な推奨経路を探索する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、隊列走行時に利用可能な休憩地点を含むより適切な経路を探索することができる。
【0008】
なお、上記以外の課題、構成および効果等は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】隊列走行支援システムの概略構成の一例を示した図である。
図2】隊列情報の一例を示した図である。
図3】地図情報の一例を示した図である。
図4】隊列走行支援処理の一例を示したフロー図である。
図5】経路探索処理の一例を示したフロー図である。
図6】リルート処理の一例を示したフロー図である。
図7】隊列構成の変化を検知した場合のリルート処理の一例を示した図である。
図8】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0011】
<第一実施形態>
図1は、本実施形態に係る隊列走行支援システム1000の概略構成の一例を示した図である。隊列走行支援システム1000は、車両の隊列構成に応じて適切な休憩地点を含む推奨経路を探索し、ユーザに提示するためのシステムである。具体的には、隊列走行支援システム1000は、隊列の先頭車両に搭載されている情報処理装置100aと、先頭車両以外の車両である後続車両に搭載されている情報処理装置100bと、から構成されている。
【0012】
また、後述するように、先頭車両の情報処理装置100aには先頭車両モードが設定され、後続車両の情報処理装置100bには後続車両モードが設定され、各々の情報処理装置100a、100bは、設定されたモードに従った処理を実行する。また、隊列構成が変化した場合、各情報処理装置100a、100bは、自車両と他車両との位置関係に基づくモードの設定を行い、設定されたモードに従った処理を実行する。隊列構成が変化した場合の処理については、第二実施形態で詳細に説明する。
【0013】
なお、先頭車両モードが設定されている場合、情報処理装置100aは、所定の休憩地点を経由して隊列車両が到着希望時刻までに目的地に辿り着くための推奨経路を探索し、かかる推奨経路を後続車両の情報処理装置100bに送信する。また、後続車両モードが設定されている場合、情報処理装置100bは、先頭車両の情報処理装置100aから取得した推奨経路を用いて経路案内を行う。
【0014】
このような情報処理装置100は、例えば出発地(現在地も含む)と目的地とを結ぶ推奨経路の探索や、推奨経路を含む地図情報および道路交通情報の表示など、所謂ナビゲーション機能を有する車載のナビゲーション装置によって実現される。なお、情報処理装置100a、100bは、ナビゲーション機能を実行するためのプログラムがインストールされたスマートフォンやタブレット端末といったモバイル端末であっても良い。
【0015】
図1に示すように、情報処理装置100は、演算部110と、記憶部120と、通信部130と、を有している。演算部110は、情報処理装置100で実行される様々な処理を行う機能部である。具体的には、演算部110は、推奨経路の探索および再経路探索であるリルート処理などを実行する。これらの処理を行うために、演算部110は、入力受付部111と、出力処理部112と、経路探索部113と、隊列情報登録部114と、モード設定部115と、車両位置特定部116と、を有している。
【0016】
入力受付部111は、情報の入力を受け付ける機能部である。具体的には、入力受付部111は、情報処理装置100が有する入力装置を介してユーザから情報の入力を受け付ける。
【0017】
出力処理部112は、様々な種類の情報を出力する機能部である。出力処理部112は、例えばメニュー画面、設定情報の入力画面、地図情報、道路交通情報および推奨経路などの表示画面を構成する画面情報を生成し、情報処理装置100が有するディスプレイ(表示装置)に出力する。また、出力処理部112は、探索された推奨経路を地図情報121に重ねた経路案内のための画面情報を生成し、ディスプレイに表示する。また、出力処理部112は、経路案内に用いる音声情報を生成し、情報処理装置100が備えるスピーカあるいは車載スピーカに出力する。
【0018】
経路探索部113は、出発地から目的地までを結ぶ推奨経路を探索する機能部である。具体的には、経路探索部113は、出力処理部112を介して、出発地(現在地)および目的地、目的地への到着希望時刻、休憩地点の数(休憩回数)および1回あたりの休憩時間を含む設定情報の入力を受け付けるための画面情報をディスプレイに表示する。また、経路探索部113は、入力受付部111を介して受け付けた設定情報と、地図情報と、道路交通情報とを用いて、ダイクストラ法など所定の方法により、休憩地点を経由して隊列車両が到着希望時間間近に目的地に辿り着くための推奨経路を探索する。また、経路探索部113は、出力処理部112を介して所定の画面情報をディスプレイに表示して探索した推奨経路に基づく経路案内を行う。
【0019】
なお、経路探索部113は、先頭車両モードが設定されている場合に経路探索(推奨経路の再探索を含む)を行う。すなわち、先頭車両の情報処理装置100が推奨経路を探索し、かかる推奨経路が後続車両に送信される。後続車両の経路探索部113は、先頭車両の情報処理装置100から取得した推奨経路を用いて経路案内を行う。
【0020】
また、経路探索の際に考慮される休憩地点には、例えばサービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)、道の駅およびファミリーレストランなどの駐車場を備えた所定の施設あるいは路肩に駐車できる道路(例えば、一般道のリンク)などがある。
【0021】
また、経路探索部113は、到着希望時刻や休憩時間について各々、例えば16時~17時、10分~15分のように、時間的な幅を持って受け付けても良い。
【0022】
また、経路探索部113は、推奨経路上に渋滞や工事といった走行を回避すべき事象が発生している場合や走行経路が推奨経路から外れた場合あるいは隊列構成が変化した場合など所定の場合に推奨経路の再探索(リルート処理)を行う。
【0023】
隊列情報登録部114は、隊列情報122を登録する機能部である。具体的には、隊列情報登録部114は、出力処理部112を介して、隊列の車両台数と、各車両の諸元情報である全長および車幅と、各車両の情報処理装置100の識別情報と、を受け付けるための画面情報をディスプレイに表示する。また、隊列情報登録部114は、入力受付部111を介して受け付けた隊列情報122を記憶部120内の隊列情報122に登録する。
【0024】
図2は、隊列情報122の一例を示した図である。隊列情報122は、隊列構成および構成車両に関する情報である。図示するように、隊列情報122は、車両台数122aと、構成No122bと、全長122cと、車幅122dと、識別情報122eと、が対応付けられたレコードを有している。
【0025】
なお、車両台数122aは、隊列を構成する車両数を示す情報である。構成No122bは、隊列の各車両を識別するための情報であり、隊列の先頭車両には構成No「1」が割り振られ、構成No「2」以降は後続車両に割り振られて登録されている。全長122cは、車両の全長を示す情報である。車幅122dは、車両の幅を示す情報である。識別情報122eは、各車両の情報処理装置100を識別するための情報であって、例えば車両を識別するために情報処理装置100に登録されている名称(**バス1号車、**バス2号車、**運輸1号車、**運輸2号車など)あるいは識別番号などである。
【0026】
なお、隊列情報登録部114は、車両の全長および車幅ではなく、例えば大型、中型、小型といった車両の大きさを示すカテゴリの選択入力を受け付けるようにしても良い。これによれば、ユーザの入力操作を簡略化することができ、利便性を向上させることができる。
【0027】
また、隊列情報登録部114は、隊列情報122の入力を受け付けた自車両の情報処理装置の識別情報123に構成No「1」を対応付けて隊列情報122に登録する。すなわち、隊列情報122の入力を受け付けた情報処理装置100を搭載している車両が先頭車両として認識される。なお、情報処理装置の識別情報123は、隊列情報122の識別情報122eと共通の情報であって、予め記憶部120に格納されている。
【0028】
なお、本実施形態に係る情報処理装置100は、隊列情報122の入力を受け付けた車両を先頭車両とし、先頭車両モードが設定されている車両において出発地、目的地、到着希望時刻、休憩回数および休憩時間などの設定情報の入力を受付可能としている。これは、各種情報を別個の車両に搭載された情報処理装置100で入力受付可能とした場合、どの車両のユーザがどの情報を入力するのかが決まっていない時など、ユーザ間で設定情報の入力が煩雑になってしまうことを回避するためである。すなわち、目的地へ向けた推奨経路の探索にあたり、設定情報の入力を1つの情報処理装置100で統制するためである。
【0029】
また、隊列情報登録部114は、通信部130を介して、隊列情報122を他車両(後続車両)の情報処理装置100に送信し、隊列構成車両間で隊列情報122を共有する。他車両は、取得した隊列情報122を記憶部120に格納する。
【0030】
モード設定部115は、隊列内における車両位置に応じたモードを設定する機能部である。具体的には、モード設定部115は、隊列情報122と、自車両の情報処理装置100の識別情報と、を用いて自車両が先頭車両か否かを判定し、判定結果に応じて先頭車両モードまたは後続車両モードを設定する。
【0031】
車両位置特定部116は、隊列の中で、自車位置を特定する機能部である。具体的には、車両位置特定部116は、情報処理装置100が備えるGPS(Global Positioning System)情報受信装置からの出力情報を用いて、地図上における車両位置を算出する。また、車両位置特定部116は、通信部130を介して他車両から取得した他車両の地図上における車両位置との関係に基づいて、隊列中における自車両と他車両との位置関係を特定する。なお、車両位置特定部116は、通信部130を介して、自車両の車両位置情報を他車両の情報処理装置100に送信し、各情報処理装置100間で各車両の車両位置情報を共有する。
【0032】
記憶部120は、様々な種類の情報を記憶する機能部である。具体的には、記憶部120は、地図情報121と、隊列情報122と、情報処理装置の識別情報123と、を記憶している。なお、隊列情報122および情報処理装置の識別情報123は前述と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0033】
図3は、地図情報121の一例を示した図である。地図情報121は、地図上の道路に関する情報である。具体的には、地図情報121は、図示するように、道路に関するリンク情報などが格納された領域情報を有している。領域情報には、地図上の領域を識別するメッシュID121aごとに、各メッシュが有する道路のリンクID121bと、リンク情報121cと、が対応付けられている。
【0034】
また、リンク情報121cには、道路の両端を示す開始ノードおよび終了ノードの地点座標121dと、国道、有料道路、県道といった道路の種別を示す道路種別情報121eと、道路の名称を示す情報121fと、道路の長さを示すリンク長情報121gと、道路を通過するのに要する時間を示す旅行時間情報121hと、道路の開始ノードおよび終了ノードの各々に接続する他の道路のリンクIDが格納されている開始接続リンク/終了接続リンク情報121iと、路上駐車が可能か否かの駐車可否情報121jと、が格納されている。
【0035】
通信部130は、外部装置との間で情報通信を行う機能部である。具体的には、通信部130は、道路交通情報配信装置200と定期的(例えば、毎分)に通信し、渋滞情報や工事区間情報などの道路交通情報を取得する。また、通信部130は、サービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)および所定施設が備える駐車場の空き情報を含む駐車場情報を駐車場情報配信サーバ300から取得する。なお、サーバ装置が配信する駐車場情報には、例えば駐車場の施設名と、駐車スペースの大きさ(例えば、大型専用、中型専用および小型専用など)と、駐車スペースの空き状況などが含まれている。
【0036】
また、通信部130は、隊列情報122に登録されている識別情報により特定される他車両の情報処理装置100との間で情報通信を行う。具体的には、通信部130は、隊列情報122を送受信する。また、通信部130は、定期的(例えば、10秒毎)に他車両との間で各々の車両位置情報を送受信する。なお、車両位置情報には、各車両の情報処理装置100の識別情報も含まれているものとする。
【0037】
以上、情報処理装置100の機能構成の一例について説明した。
【0038】
[動作の説明]
図4は、隊列走行支援処理の一例を示したフロー図である。かかる処理は、入力受付部111を介してユーザからの実行指示を受け付けた情報処理装置100により行われる。
【0039】
処理が開始されると、実行指示を受け付けた情報処理装置100(100a)の隊列情報登録部114は、隊列情報122の登録を行う(ステップS001)。具体的には、隊列情報登録部114は、出力処理部112を介して、隊列の車両台数と、各車両の諸元情報である全長および車幅と、各車両に搭載されている情報処理装置100の識別情報の入力を受け付けるための画面情報をディスプレイに表示し、入力受付部111を介してこれらの情報の入力を受け付ける。また、隊列情報登録部114は、ユーザから受け付けた情報を記憶部120内の隊列情報122に登録する。
【0040】
また、隊列情報122の登録が完了すると、通信部130は、他車両の情報処理装置100(100b)に隊列情報122を送信する。他車両の通信部130は、取得した隊列情報122を記憶部120に格納する。
【0041】
次に、モード設定部115は、隊列情報122を用いてモード設定を行う(ステップS002)。具体的には、自車両の情報処理装置の識別情報123を記憶部120から取得し、かかる識別情報123が対応付けられている隊列情報122の構成No122bに基づいて、モード設定を行う。なお、隊列走行支援処理の実行指示を受け付けた情報処理装置100すなわち本フローを実行する情報処理装置100のモード設定部115は、先頭車両モードを設定する。一方で、他車両のモード設定部115は各々、情報処理装置100に後続車両モードを設定する。
【0042】
次に、経路探索部113は、設定情報の入力を受け付ける(ステップS003)。具体的には、経路探索部113は、出力処理部112を介して、出発地および目的地と、目的地への到着希望時刻と、休憩地点に立ち寄る回数(休憩回数)と、1回あたりの休憩時間と、を含む設定情報の入力を受け付けるための画面情報を表示し、入力受付部111を介して、これらの設定情報の入力を受け付ける。なお、出発地が現在地の場合、経路探索部113は、GPS情報受信装置から出力された情報に基づき車両位置特定部116が特定した車両の現在地情報を用いれば良い。
【0043】
次に、経路探索部113は、ステップS001~ステップS003で入力を受け付けた情報を考慮した推奨経路の探索を実行する(ステップS004)。なお、推奨経路探索処理の詳細については後述する。
【0044】
次に、経路探索部113は、複数の推奨経路の候補が探索されたか否かを判定する(ステップS005)。具体的には、経路探索部113は、到着希望時刻、休憩回数および休憩時間などの設定情報が示す諸条件を全て満たしている複数の推奨経路が探索されたか否かを判定する。
【0045】
そして、複数の推奨経路の候補が探索されたと判定した場合(ステップS005でYes)、経路探索部113は、処理をステップS006に移行する。一方で、複数の推奨経路の候補が探索されていないと判定した場合(ステップS005でNo)、経路探索部113は、処理をステップS008に移行する。
【0046】
ステップS006では、経路探索部113は、複数の推奨経路の中から1つの推奨経路についてユーザの選択を受け付ける。具体的には、経路探索部113は、出力処理部112を介して、探索された複数の推奨経路の候補をディスプレイに表示し、入力受付部111を介して、ユーザから1つの推奨経路の選択入力を受け付ける。また、経路探索部113は、推奨経路が選択されると、かかる推奨経路を用いて経路案内を開始し(ステップS007)、本フローの処理を終了する。
【0047】
なお、経路探索部113は、推奨経路を用いた経路案内を開始すると、通信部130を介して、探索された推奨経路に関する情報を他車両の情報処理装置100(100b)に送信する。また、他車両の経路探索部113は、通信部130を介して取得した推奨経路を用いて経路案内を行う。
【0048】
また、複数の推奨経路の候補が探索されていないと判定された場合(ステップS005でNo)に移行されるステップS008では、経路探索部113は、1つの推奨経路が探索されたか否かを判定する。そして、探索されたと判定した場合(ステップS008でYes)、経路探索部113は、処理を前述のステップS007に移行し、探索した1つの推奨経路を用いて経路案内を開始する。
【0049】
一方で、推奨経路が1つも探索されていないと判定した場合、すなわち、ステップS001~ステップS003で入力を受け付けた設定情報(諸条件)を満たす推奨経路が探索されていないと判定した場合(ステップS008でNo)、経路探索部113は、処理をステップS003に移行し、新たな条件となる到着希望時刻や休憩に関する情報の入力を受け付ける。
【0050】
以上、隊列走行支援処理について説明した。
【0051】
次に、隊列走行支援処理のステップS004で実施される経路探索処理について説明する。
【0052】
図5は、経路探索処理の一例を示したフロー図である。経路探索処理が開始されると、経路探索部113は、基礎経路を探索する(ステップS011)。具体的には、経路探索部113は、地図情報121および道路交通情報配信装置200から取得した道路交通情報を用いて、出発地から目的地までを結び、到着希望時刻までに目的地に到着できる経路を基礎経路として算出する。
【0053】
次に、経路探索部113は、基礎経路付近にある休憩地点の候補を特定する(ステップS012)。具体的には、経路探索部113は、基礎経路上のリンクから所定時間以内(例えば、5分以内)あるいは所定距離以内(例えば、300m以内)にある休憩地点の候補を、地図情報121および通信部130を介して駐車場情報配信サーバ300から取得した駐車場情報を用いて特定する。
【0054】
より具体的には、経路探索部113は、休憩地点の候補の特定にあたり、隊列の車両台数および各車両の諸元情報(全長および車幅)を隊列情報122から特定し、駐車場情報を用いて、隊列の全車両が駐車可能な駐車スペースを有し、かつ、全車両分の駐車スペースが空いている施設を休憩地点の候補として特定する。
【0055】
また、経路探索部113は、地図情報121を用いて、基礎経路上のリンクおよび基礎経路上のリンクから所定時間以内(例えば、5分以内)あるいは所定距離以内(例えば、300m以内)にある駐車可能な道路すなわち道路上の路肩に駐車可能なリンクを休憩地点の候補として特定する。
【0056】
なお、休憩地点候補の数がユーザから受け付けた休憩回数よりも多い場合、経路探索部113は、入力受付部111を介して、特定の休憩地点の候補についてユーザの選択入力を受け付けるようにしても良い。
【0057】
あるいは、「出発地に近い休憩地点を優先」、「目的地に近い休憩地点を優先」、「出発地から目的地まで均等に立ち寄れる位置の休憩地点を優先」など、優先して選択される休憩地点の条件を記憶した情報が予め記憶部120に格納されている場合には、経路探索部113は、かかる情報を用いて休憩地点候補を特定しても良い。
【0058】
このようにして、経路探索部113は、隊列の全車両が駐車可能な基礎経路付近の休憩地点の候補を特定する。
【0059】
次に、経路探索部113は、推奨経路を探索する(ステップS013)。具体的には、経路探索部113は、休憩地点を経由して隊列車両が到着希望時刻間近に目的地に辿り着くことができる推奨経路を探索する。
【0060】
より具体的には、経路探索部113は、ユーザから受け付けた休憩回数に応じた休憩地点の候補の組み合わせを算出する。また、経路探索部113は、渋滞などの道路交通情報と、休憩地点での休憩時間と、を考慮して、基礎経路から組み合わせに係る休憩地点の候補を経由し、到着希望時刻に極力近い時間(到着希望時刻間近の時間)に目的地に到着できる推奨経路候補を探索する。なお、経路探索部113は、到着希望時刻に間に合わなくなる経路および休憩地点候補の組み合わせを除外して推奨経路候補の探索を行う。
【0061】
また、経路探索部113は、推奨経路候補を探索すると、図4のステップS005に処理を移行する。
【0062】
以上、経路探索処理について説明した。
【0063】
このような情報処理装置100によれば、隊列走行時に駐車可能な休憩地点を含むより適切な経路を探索することができる。特に、情報処理装置は、隊列の全車両が駐車可能な休憩地点を特定し、かかる地点を含み、かつ、到着希望時刻間近に目的地まで辿り着ける推奨経路を探索することができる。通常、隊列走行する場合、車両台数や各車両の大きさによって駐車可能な場所が制限されるため、休憩地点を含む経路を探索することが難しい場合が多い。本発明に係る情報処理装置によれば、そのような隊列走行時においても各車両が駐車可能な休憩地点を含む推奨経路を探索することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0064】
次に、リルート処理について説明する。
【0065】
図6は、リルート処理の一例を示したフロー図である。リルート処理は、通信部130を介して定期的(例えば、1分毎)に取得している道路交通情報に基づいて、推奨経路上に渋滞や工事といった走行を回避すべき事象が発生していることを経路探索部113が検知した場合に実行される。また、リルート処理は、GPS情報受信装置から出力される自車位置情報に基づいて、先頭車両の走行経路が推奨経路から外れたことを経路探索部113が検知した場合にも実行される。
【0066】
処理が開始されると、経路探索部113は、現在の設定情報を確認する(ステップS021)。具体的には、経路探索部113は、隊列走行支援処理のステップS003で入力を受け付けた設定情報を確認する。
【0067】
次に、経路探索部113は、現在地を出発地とし、現在の設定情報と、道路交通情報と、を用いて、推奨経路の再探索を実行する(ステップS022)。なお、推奨経路の探索方法については前述と同様のため、詳細な説明は省略する。
【0068】
次に、経路探索部113は、現在の推奨経路とは別の推奨経路の候補が探索されたか否かを判定する(ステップS023)。そして、別の推奨経路の候補が探索されたと判定した場合(ステップS023でYes)、経路探索部113は、処理をステップS024に移行する。一方で、別の推奨経路の候補が探索されなかったと判定した場合(ステップS023でNo)、経路探索部113は、処理をステップS025に移行する。
【0069】
ステップS024では、経路探索部113は、新たに探索された推奨経路を用いて経路案内を開始する。なお、ステップS023で別の推奨経路の候補が複数探索された場合、経路探索部113は、出力処理部112を介して、新たに探索された推奨経路の候補をディスプレイに表示し、入力受付部111を介して、ユーザから1つの推奨経路の選択入力を受け付ける。また、経路探索部113は、新たな推奨経路を用いて経路案内を開始すると、通信部130を介して、後続車両モードが設定されている他車両に新たな推奨経路の情報を送信し、本フローの処理を終了する。
【0070】
また、別の推奨経路の候補が探索されなかったと判定した場合(ステップS023でNo)に移行するステップS025では、経路探索部113は、現在の設定内容を変更するか否かをユーザに確認する。具体的には、経路探索部113は、出力処理部112を介して、到着希望時刻、休憩回数および1回あたりの休憩時間の少なくとも1つ以上を変更するか否かをユーザに確認するための画面情報をディスプレイに表示し、入力受付部111を介して、ユーザの回答を受け付ける。すなわち、経路探索部113は、隊列走行支援処理のステップS003で入力を受け付けた情報を変更するか否かをユーザに確認する。
【0071】
また、経路探索部113は、ユーザの回答に基づいて、現在の設定情報を変更するか否かを判定する(ステップS026)。そして、設定情報を変更すると判定した場合(ステップS026でYes)、経路探索部113は、処理をステップS027に移行する。一方で、設定情報を変更しないと判定した場合(ステップS026でNo)、経路探索部113は、処理をステップS028に移行する。
【0072】
ステップS027では、経路探索部113は、設定の変更内容を受け付ける。具体的には、経路探索部113は、出力処理部112を介して、到着希望時刻、休憩回数および1回あたりの休憩時間の少なくとも1つ以上の変更を受け付けるための画面情報をディスプレイに表示し、入力受付部111を介して、変更内容の入力を受け付ける。また、経路探索部113は、処理をステップS022に移行し、ユーザから受け付けた変更後の設定情報に基づいて推奨経路の再探索を実行する。
【0073】
また、設定情報を変更しないと判定した場合(ステップS026でNo)に移行するステップS028では、経路探索部113は、現在の推奨経路を用いた経路案内を継続し、本フローの処理を終了する。
【0074】
以上、リルート処理について説明した。
【0075】
このような情報処理装置100によれば、到着希望時刻、休憩回数または1回あたりの休憩時間といった情報の設定内容を変更して推奨経路の再探索を行うことができるため、ユーザビリティを向上させることができる。
【0076】
<第二実施形態>
第二実施形態に係る情報処理装置100は、隊列構成が変化した場合にリルート処理を実行する。具体的には、隊列車両の各情報処理装置100は、隊列車両間で各々の車両位置を共有し、隊列から離脱した車両があることを検知した場合、新たな隊列構成に基づくリルート処理を実施する。
【0077】
図7は、隊列構成の変化を検知した場合のリルート処理の一例を示した図である。かかる処理は、経路案内の開始に伴い(ステップS007の実行後)各車両の情報処理装置100で開始される。
【0078】
各車両の情報処理装置100の車両位置特定部116は、定期的(例えば、10秒毎)に隊列中の自車両と他車両との位置関係を特定し、隊列の先頭車両から所定距離以上(例えば、300m以上)離れた車両すなわち隊列からの離脱車両があるか否かを判定する(ステップS031)。そして、離脱車両がないと判定した場合(ステップS031でNo)、車両位置特定部116は、処理をステップS031に戻す。一方で、離脱車両があると判定した場合(ステップS031でYes)、車両位置特定部116は、処理をステップS032に移行する。
【0079】
ステップS032では、車両位置特定部116は、自車両が先頭車両であるか否かを判定する。具体的には、車両位置特定部116は、車両位置情報に基づいて、自車両が隊列の先頭車両の場合、または自車両が隊列から離脱した車両で構成される新たな隊列の先頭車両の場合、または自車両が隊列から離脱して単独で走行する車両の場合、のいずれかに該当する場合に自車両が先頭車両であると判定する。
【0080】
そして、自車両が先頭車両であると判定された場合(ステップS032でYes)、モード設定部115は、先頭車両モードを設定し(ステップS033)、処理をステップS034に移行する。一方で、自車両が先頭車両ではないと判定された場合(ステップS032でNo)、モード設定部115は、後続車両モードを設定し(ステップS039)、本フローの処理を終了する。なお、後続車両モードが設定された情報処理装置100(100b)は、先頭車両の情報処理装置100(100a)により探索されたリルート処理後の推奨経路を先頭車両の情報処理装置100から受信する。
【0081】
ステップS034では、隊列情報登録部114は、隊列情報122の登録内容を更新する。具体的には、隊列情報登録部114は、自車両が隊列の先頭車両の場合、隊列から離脱した車両の情報処理装置100の識別情報を隊列情報122から削除することで隊列情報122を更新する。
【0082】
また、自車両が隊列から離脱した車両で構成される新たな隊列の先頭車両の場合、隊列情報登録部114は、自車両に構成No「1」に対応付け、新たな隊列の他車両に構成No「2」以降を対応付けた隊列情報122に更新する。また、隊列情報登録部114は、新たな隊列に含まれない車両に搭載されている情報処理装置100の識別情報を隊列情報122から削除する。
【0083】
また、自車両が隊列から離脱して単独で走行する車両の場合、隊列情報登録部114は、自車両に構成No「1」に対応付けた隊列情報122に更新する。
【0084】
また、隊列情報登録部114は、更新後の隊列情報122に登録されている構成No122bに基づいて車両台数122aを登録する。
【0085】
次に、経路探索部113は、出発地および目的地と、目的地への到着希望時刻と、休憩回数と、1回あたりの休憩時間と、を含む設定情報に変更があるか否かをユーザに確認する(ステップS035)。具体的には、経路探索部113は、出力処理部112を介してこれらの設定情報を変更するか否かをユーザに確認するための画面情報をディスプレイに表示し、入力受付部111を介してユーザの回答を受け付ける。
【0086】
次に、経路探索部113は、ユーザの回答に基づいて、ステップS035で確認した設定情報を変更するか否かを判定する(ステップS036)。そして、設定情報を変更すると判定した場合(ステップS036でYes)、経路探索部113は、処理をステップS037に移行する。一方で、変更しないと判定した場合(ステップS036でNo)、経路探索部113は、処理をステップS038に移行する。
【0087】
ステップS037では、経路探索部113は、設定情報の変更を受け付ける。具体的には、経路探索部113は、出力処理部112を介して、設定情報のうち、変更に係る情報の入力を受け付けるための画面情報をディスプレイに表示し、入力受付部111を介してユーザの入力を受け付ける。
【0088】
次に、経路探索部113は、更新後の隊列情報122および既存の設定情報、または、更新後の隊列情報122および変更後の設定情報を用いて推奨経路の再探索を実行する(ステップS038)。具体的には、経路探索部113は、既存の設定情報(ステップS036でNoの場合)またはステップS037で受け付けた変更後の設定情報と、更新後の隊列情報122と、を用いて、ステップS013およびステップS022と同様の方法で新たな推奨経路の再探索を実行する。また、自車両が新たな隊列の先頭車両の場合、経路探索部113は、通信部130を介して、再探索した推奨経路を他車両である後続車両の情報処理装置100(100b)に送信する。
【0089】
また、経路探索部113は、ステップS038の処理を実行すると、本フローの処理を終了する。
【0090】
以上、第二実施形態に係るリルート処理について説明した。
【0091】
このような情報処理装置によれば、隊列構成が変化した場合でも、新たな隊列構成に基づいて適切な推奨経路を探索することができる。特に、情報処理装置は、自車両と他車両との位置関係に基づいて、自車両が新たな隊列の先頭車両か否かを判定し、判定結果に応じて設定されたモードに従って所定の処理を行う。また、情報処理装置は、新たな隊列構成に基づいて隊列情報を更新し、更新後の隊列情報を用いて推奨経路の再探索を行う。これにより、情報処理装置は、変更後の隊列構成に応じたより適切な推奨経路をユーザに提示することができる。
【0092】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、第一変形例に係る経路探索部113は、通信部130を介して、推奨経路の走行中に立ち寄る休憩地点に対して予約を入れるようにしても良い。具体的には、休憩地点が予約受け付けを行う装置を有している場合であって、隊列の全車両が駐車可能な駐車スペースに空きがあることを駐車場情報により特定した場合、経路探索部113は、通信部130を介して、推奨経路から特定される到着時刻と休憩時間とを含む予約情報を、予約を受け付ける装置に送信するようにしても良い。これによれば、予め休憩地点を予約できるため、到着するまでの間に休憩地点の駐車場に空きが無くなってしまうことを回避することができる。
【0093】
また、第二変形例に係る経路探索部113は、探索された推奨経路が、目的地への到着が到着希望時刻よりも所定時間以上(例えば、1時間以上)早く到着する経路の場合、出力処理部112を介して、休憩地点の数を増やすか、あるいは1回あたりの休憩時間を伸ばすか、をユーザに確認する情報を出力しても良い。これによれば、ユーザは、休憩回数や休憩時間を増やせることを知ることができるため、運転にゆとりを持つことができる。なお、経路探索部113は、入力受付部111を介して、休憩回数あるいは休憩時間を増やす指示をユーザから受け付けた場合、かかる設定条件に基づいて推奨経路の再探索を行う。
【0094】
また、第三変形例に係る経路探索部113は、出力処理部112を介して、休憩地点において、出発時間や残りの休憩時間を案内する情報を出力しても良い。これによれば、ユーザは、休憩地点の出発時間を覚えている必要がないため、ユーザビリティを向上させることができる。
【0095】
また、前述の実施形態では、情報処理装置100の経路探索部113により推奨経路の探索および再経路探索(リルート処理)が行われたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、情報処理装置100と同様の機能部を有するサーバ装置によって推奨経路の探索および再経路探索が行われ、情報処理装置100は、サーバ装置で探索された推奨経路などを取得して経路案内を行っても良い。
【0096】
次に、情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。
【0097】
図8は、情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示した図である。図示するように、情報処理装置100は、演算装置410と、表示装置(ディスプレイ)420と、記憶装置430と、音声入出力装置440と、入力装置450と、ROM装置460と、車速センサ470と、ジャイロセンサ480と、GPS情報受信装置490と、VICS情報受信装置500と、車々間通信装置510と、外部通信装置520と、を有している。
【0098】
演算装置410は、演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)411と、記憶装置あるいはROM装置460から読み出した各種情報を一時的に格納するRAM(Random Access Memory)412と、CPU411で実行されるプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)413と、演算装置に各種ハードウェアを接続するためのI/F(インターフェイス)414と、これらを相互に接続するバス415と、を有している。
【0099】
また、表示装置420は、グラフィックス情報を表示するユニットであって、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどで構成される。記憶装置430は、HDDやSSDあるいは不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体であって、様々な情報が格納されている。
【0100】
音声入出力装置440は、運転者や同乗者の発した音声を集音するマイクロフォン441と、運転者などへの音声案内を出力するスピーカ442と、を有する。なお、スピーカは、車両に搭載されている車載のスピーカであっても良い。
【0101】
入力装置450は、タッチパネル451やダイヤルスイッチ452などユーザからの指示入力を受け付ける装置である。ROM装置460は、CD-ROMやDVD-ROMなどのROMあるいはIC(Integrated Circuit)カードなどの、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体であって、例えば動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0102】
車速センサ470、ジャイロセンサ480およびGPS情報受信装置490は、情報処理装置100が搭載される車両の現在位置を検出するために使用される。車速センサ470は、車速の算出に用いられる情報を出力する。ジャイロセンサ480は、光ファイバジャイロや振動ジャイロなどで構成され、移動体の回転による角速度を検出する。GPS情報受信装置490は、GPS衛星からの信号を受信し、車両とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを所定数(例えば、4つ)の衛星に対して測定することで車両の現在地、進行速度および進行方位を測定する。
【0103】
VICS情報受信装置500は、渋滞や事故あるいは道路工事に関する道路交通情報(VICS情報)を受信する装置である。車々間通信装置510は、他車両との間で所定の周波数帯域を使用した離無線通信により車々間通信を行う通信装置である。外部通信装置520は、例えばインターネットなど所定のネットワーク網Nを介して、外部装置(例えば、駐車場情報配信サーバ300)との間で情報通信を行う装置である。
【0104】
以上、情報処理装置100の各ハードウェア構成について説明した。
【0105】
なお、情報処理装置100の演算部110は、演算装置のCPU411に処理を行わせるプログラムによって実現される。これらのプログラムは、例えば記憶装置430あるいはROM413に格納されており、実行にあたってRAM412上にロードされ、CPU411により実行される。また、記憶部120は、RAM412、ROM413および記憶装置430の組み合わせによって実現される。また、通信部130は、GPS情報受信装置490、VICS情報受信装置500、車々間通信装置510および外部通信装置520の組み合わせによって実現される。
【0106】
また、情報処理装置100の各機能ブロックは、本実施形態において実現される各機能を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。したがって、各機能の分類の仕方やその名称によって、本発明が制限されることはない。また、情報処理装置100の各構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0107】
また、各機能部の全部または一部は、コンピュータに実装されるハードウェア(ASICといった集積回路など)により構築されてもよい。また、各機能部の処理が1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0108】
また、本発明は、上記の実施形態や変形例などに限られるものではなく、これら以外にも様々な実施形態および変形例が含まれる。例えば、上記の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態や変形例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0109】
1000・・・隊列走行支援システム、100(100a、100b)・・・情報処理装置、110・・・演算部、111・・・入力受付部、112・・・出力処理部、113・・・経路探索部、114・・・隊列情報登録部、115・・・モード設定部、116・・・車両位置特定部、120・・・記憶部、121・・・地図情報、122・・・隊列情報、123・・・情報処理装置の識別情報、130・・・通信部、200・・・道路交通情報配信装置、300・・・駐車場情報配信サーバ、410・・・演算装置、411・・・CPU、412・・・RAM、413・・・ROM、414・・・インターフェイス、415・・・バス、420・・・表示装置、430・・・記憶装置、440・・・音声入出力装置、441・・・マイクロフォン、442・・・スピーカ、450・・・入力装置、451・・・タッチパネル、452・・・ダイヤルスイッチ、460・・・ROM装置、470・・・車速センサ、480・・・ジャイロセンサ、490・・・GPS情報受信装置、500・・・VICS情報受信装置、510・・・車々間通信装置、520・・・外部通信装置、N・・・ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8