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特開2022-135218電力供給制御装置及び電力供給制御方法
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  • 特開-電力供給制御装置及び電力供給制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135218
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】電力供給制御装置及び電力供給制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/00 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
H02J9/00 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021034880
(22)【出願日】2021-03-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中林 想太
【テーマコード(参考)】
5G015
【Fターム(参考)】
5G015FA08
5G015GB01
5G015JA33
5G015JA48
(57)【要約】
【課題】従来に対し、優先度が同じ電力負荷群が複数存在する場合でも、非常用発電設備による電力供給時間の差異を緩和可能とする。
【解決手段】電力負荷群1の優先度を取得する優先度取得部301と、非常用発電設備2により供給可能な電力の総量を検出する総供給量検出部302と、電力系統の異常を検出する異常検出部303と、異常が検出された場合、優先度及び電力の総量に基づいて、電力供給対象の電力負荷群1を選定する供給先選定部304と、電力供給対象の電力負荷群の優先度のうち、電力供給対象ではない電力負荷群が存在する優先度の電力負荷群をローテート対象に選定するローテート選定部305と、電力供給対象の電力負荷群1に電力供給を行い且つローテート対象の電力負荷群1にローテートで電力供給を行うよう非常用発電設備2を制御する供給制御部306と、条件を満たす度に供給制御部306に対してローテート対象の電力負荷群1に対する電力供給の切替えを指示する切替え指示部307とを備えた。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力負荷群に対して設定された優先度を取得する優先度取得部と、
非常用発電設備により供給可能な電力の総量を検出する総供給量検出部と、
前記電力負荷群に対する電力系統の異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部により電力系統の異常が検出された場合、前記優先度取得部による取得結果及び前記総供給量検出部による検出結果に基づいて、前記非常用発電設備による電力供給対象とする電力負荷群を選定する供給先選定部と、
前記供給先選定部により選定された電力負荷群の優先度のうち、当該供給先選定部により選定されていない電力負荷群が存在する優先度の電力負荷群をローテート対象として選定するローテート選定部と、
前記供給先選定部により電力供給対象として選定された電力負荷群に対して電力供給を行い且つ前記ローテート選定部によりローテート対象として選定された電力負荷群に対してローテートで切替えて電力供給を行うよう、前記非常用発電設備による電力供給を制御する供給制御部と、
前記供給制御部による制御開始後、所定の条件を満たす度に当該供給制御部に対してローテート対象である電力負荷群に対する電力供給の切替えを指示する切替え指示部と
を備えた電力供給制御装置。
【請求項2】
前記供給制御部は、ローテート対象である電力負荷群に対し、電力供給を行う電力負荷群と電力供給を行わない電力負荷群とをローテートで切替える
ことを特徴とする請求項1記載の電力供給制御装置。
【請求項3】
前記供給制御部は、ローテート対象である電力負荷群に対し、通常の電力供給を行う電力負荷群と供給量を緩和して電力供給を行う電力負荷群とをローテートで切替える
ことを特徴とする請求項1記載の電力供給制御装置。
【請求項4】
前記切替え指示部が用いる条件は、時間、或いは、ローテート対象である電力負荷群が設けられた空間におけるCOの濃度、温度又は在室者数である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか1項記載の電力供給制御装置。
【請求項5】
優先度取得部が、電力負荷群に対して設定された優先度を取得するステップと、
総供給量検出部が、非常用発電設備により供給可能な電力の総量を検出するステップと、
異常検出部が、前記電力負荷群に対する電力系統の異常を検出するステップと、
供給先選定部が、前記異常検出部により電力系統の異常が検出された場合、前記優先度取得部による取得結果及び前記総供給量検出部による検出結果に基づいて、前記非常用発電設備による電力供給対象とする電力負荷群を選定するステップと、
ローテート選定部が、前記供給先選定部により選定された電力負荷群の優先度のうち、当該供給先選定部により選定されていない電力負荷群が存在する優先度の電力負荷群をローテート対象として選定するステップと、
供給制御部が、前記供給先選定部により電力供給対象として選定された電力負荷群に対して電力供給を行い且つ前記ローテート選定部によりローテート対象として選定された電力負荷群に対してローテートで切替えて電力供給を行うよう、前記非常用発電設備による電力供給を制御するステップと、
切替え指示部が、前記供給制御部による制御開始後、所定の条件を満たす度に当該供給制御部に対してローテート対象である電力負荷群に対する電力供給の切替えを指示するステップと
を有する電力供給制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、非常用発電設備による電力供給を制御する電力供給制御装置及び電力供給制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスビル等の建物に、非常用発電設備が設置される場合がある。この場合、非常用発電設備は、優先度の高い電力負荷群に対して優先的に電力を供給する。すなわち、電力負荷群毎に設定された優先度に応じ、優先度の低い電力負荷群から需要電力を削減し、非常用発電設備の稼働時間を延長する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2016/104667号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来の手法では、優先度が同じ電力負荷群が複数存在する場合、優先度が同じであっても便宜上優先順位をつけて制御する必要がある。そのため、このような場合には、同じ優先度のものでも優劣が設けられて電力供給時間に差異が生じる。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来に対し、優先度が同じ電力負荷群が複数存在する場合でも、非常用発電設備による電力供給時間の差異を緩和可能な電力供給制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る電力供給制御装置は、電力負荷群に対して設定された優先度を取得する優先度取得部と、非常用発電設備により供給可能な電力の総量を検出する総供給量検出部と、電力負荷群に対する電力系統の異常を検出する異常検出部と、異常検出部により電力系統の異常が検出された場合、優先度取得部による取得結果及び総供給量検出部による検出結果に基づいて、非常用発電設備による電力供給対象とする電力負荷群を選定する供給先選定部と、供給先選定部により選定された電力負荷群の優先度のうち、当該供給先選定部により選定されていない電力負荷群が存在する優先度の電力負荷群をローテート対象として選定するローテート選定部と、供給先選定部により電力供給対象として選定された電力負荷群に対して電力供給を行い且つローテート選定部によりローテート対象として選定された電力負荷群に対してローテートで切替えて電力供給を行うよう、非常用発電設備による電力供給を制御する供給制御部と、供給制御部による制御開始後、所定の条件を満たす度に当該供給制御部に対してローテート対象である電力負荷群に対する電力供給の切替えを指示する切替え指示部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、上記のように構成したので、従来に対し、優先度が同じ電力負荷群が複数存在する場合でも、非常用発電設備による電力供給時間の差異を緩和可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る電力供給制御装置を含む非常用電力供給システムの構成例を示す図である。
図2】実施の形態1に係る電力供給制御装置の構成例を示す図である。
図3】実施の形態1に係る電力供給制御装置の動作例を示すフローチャートである。
図4】実施の形態1に係る電力供給制御装置の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る電力供給制御装置3を含む非常用電力供給システムの構成例を示す図である。
非常用電力供給システムは、通常時に使用される電力系統に異常が生じた際(非常時)に、電力負荷群1に対して非常用発電設備2による電力供給を行うためのシステムである。この非常用電力供給システムは、図1に示すように、複数の電力負荷群1、非常用発電設備2及び電力供給制御装置3を備えている。なお図1では、電力負荷群1が2つ設けられた場合を示しているが、電力負荷群1の数はこれに限らない。
【0010】
電力負荷群1は、電力が供給されて駆動する機器である。この電力負荷群1は、通常時には上記電力系統から電力が供給され、非常時には非常用発電設備2から電力が供給される。電力負荷群1には、事前に、非常用発電設備2による電力供給に関して、優先度が設定されている。
【0011】
非常用発電設備2は、上記電力系統に異常が生じた場合に起動し、電力負荷群1に対して電力供給を行う。この非常用発電設備2は、電力供給制御装置3による制御に従い、電力負荷群1に対する電力供給を行う。
【0012】
電力供給制御装置3は、非常用発電設備2による電力供給を制御する。
電力供給制御装置3は、図2に示すように、優先度取得部301、総供給量検出部302、異常検出部303、供給先選定部304、ローテート選定部305、供給制御部306及び切替え指示部307を備えている。
【0013】
なお、電力供給制御装置3は、システムLSI(Large Scale Integration)等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
【0014】
優先度取得部301は、電力負荷群1に対して設定された優先度を取得する。
【0015】
総供給量検出部302は、非常用発電設備2により供給可能な電力の総量を検出する。
【0016】
異常検出部303は、電力負荷群1に対する上記電力系統に異常が生じたか否かを検出する。
【0017】
供給先選定部304は、異常検出部303により電力系統の異常が検出された場合、優先度取得部301による取得結果及び総供給量検出部302による検出結果に基づいて、非常用発電設備2による電力供給対象とする電力負荷群1を選定する。
すなわち、供給先選定部304は、非常用発電設備2により供給可能な電力の総量の範囲内で、優先度の高い電力負荷群1から順に電力供給対象として選定していく。
【0018】
ローテート選定部305は、供給先選定部304により選定された電力負荷群1の優先度のうち、当該供給先選定部304により選定されていない電力負荷群1が存在する優先度の電力負荷群1をローテート対象として選定する。
【0019】
供給制御部306は、供給先選定部304により電力供給対象として選定された電力負荷群1に対して電力供給を行うよう、非常用発電設備2による電力供給を制御する。
また、供給制御部306は、ローテート選定部305によりローテート対象として選定された電力負荷群1に対してローテートで切替えて電力供給を行うよう、非常用発電設備2による電力供給を制御する。この際、例えば、供給制御部306は、ローテート対象である電力負荷群1に対し、電力供給を行う電力負荷群1と電力供給を行わない電力負荷群1とをローテートで切替える。
【0020】
切替え指示部307は、供給制御部306による制御開始後、所定の条件を満たす度に当該供給制御部306に対してローテート対象である電力負荷群1に対する電力供給の切替えを指示する。そして、供給制御部306は、切替え指示部307による指示に従い、ローテート対象である電力負荷群1に対する電力供給の切替えを行う。
【0021】
次に、図1,2に示す実施の形態1に係る電力供給制御装置3の動作例について、図3を参照しながら説明する。
【0022】
図1,2に示す実施の形態1に係る電力供給制御装置3の動作例では、図3に示すように、まず、優先度取得部301は、電力負荷群1に対して設定された優先度を取得する(ステップST301)。
【0023】
次いで、総供給量検出部302は、非常用発電設備2により供給可能な電力の総量を検出する(ステップST302)。
【0024】
次いで、異常検出部303は、通常時に使用される電力系統に異常が生じたか否かを検出する(ステップST303)。
【0025】
次いで、供給先選定部304は、異常検出部303により電力系統の異常が検出された場合、優先度取得部301による取得結果及び総供給量検出部302による検出結果に基づいて、非常用発電設備2による電力供給対象とする電力負荷群1を選定する(ステップST304)。
すなわち、供給先選定部304は、非常用発電設備2により供給可能な電力の総量の範囲内で、優先度の高い電力負荷群1から順に電力供給対象として選定していく。なお、非常用発電設備2により供給可能な電力の総量のうち、常時稼働が必要な設備に供給する電力は別に確保する必要があるため、その分を上記総量から差し引いた電力(余裕電力)の範囲内で、供給先選定部304は選定を行っていくことになる。
【0026】
次いで、ローテート選定部305は、供給先選定部304により選定された電力負荷群1の優先度のうち、当該供給先選定部304により選定されていない電力負荷群1が存在する優先度の電力負荷群1をローテート対象として選定する(ステップST305)。
すなわち、ローテート選定部305は、電力供給対象である電力負荷群1の優先度の中で、同一の優先度であるにもかかわらず、電力供給対象外となっている電力負荷群1が存在する優先度があるかを確認する。そして、ローテート選定部305は、一部の電力負荷群1が電力供給対象外である優先度がある場合、当該優先度に該当する全ての電力負荷群1をローテート対象として選定する。
【0027】
次いで、供給制御部306は、非常用発電設備2による電力供給を制御する(ステップST306)。
この際、供給制御部306は、供給先選定部304により電力供給対象として選定された電力負荷群1に対して電力供給を行うよう、非常用発電設備2による電力供給を制御する。
また、供給制御部306は、ローテート選定部305によりローテート対象として選定された電力負荷群1に対してローテートで切替えて電力供給を行うよう、非常用発電設備2による電力供給を制御する。この際、例えば、供給制御部306は、ローテート対象である電力負荷群1に対し、電力供給を行う電力負荷群1と電力供給を行わない電力負荷群1とをローテートで切替える。
【0028】
また、切替え指示部307は、供給制御部306による制御開始後、所定の条件を満たす度に当該供給制御部306に対してローテート対象である電力負荷群1に対する電力供給の切替えを指示する。そして、供給制御部306は、切替え指示部307による指示に従い、ローテート対象である電力負荷群1に対する電力供給の切替えを行う(ステップST307)。なお、ローテート対象である電力負荷群1に対する電力供給のローテート順については特に問われない。
【0029】
次に、電力供給制御装置3の具体的な動作例について、図4を参照しながら説明する。
図4では、ローテート対象である電力負荷群1として、2つの電力負荷群1(第1の電力負荷群及び第2の電力負荷群)が存在している。そして、この2つの電力負荷群1に対して30分単位でローテートを行う場合を示している。また、第1の電力負荷群は通常(定格)制御で100kW必要とし、第2の電力負荷群は通常(定格)制御で110kW必要とする。
【0030】
図4では、まず、11時30分に、電力供給制御装置3が、第1の電力負荷群を電力供給対象とし、第2の電力負荷群を電力供給対象外としている。この場合、残りの余裕電力は20kWであるとする。
その後、12時になると、電力供給制御装置3が、第1の電力負荷群を電力供給対象外とし、第2の電力負荷群を電力供給対象として、ローテートを実施する。この際、電力供給制御装置3は、まず、第1の電力負荷群を電力供給対象外とし、非常用発電設備2から第1の電力負荷群への電力供給を停止する。これにより、残りの余裕電力は、120kW(=20kW+100kW)となる。その後、電力供給制御装置3は、第2の電力負荷群を電力供給対象とし、非常用発電設備2から第2の電力負荷群への電力供給を開始する。この場合、残りの余裕電力は10kWとなる。
【0031】
実施の形態1に係る電力供給制御装置3は、「非常用発電設備2により供給可能な電力に基づく切替」及び「時間に基づく強制ローテート」の機能を備えている。これにより、この電力供給制御装置3では、優先度が同じである複数の電力負荷群1に対し、動作時間を従来より近くすることが可能である。これにより、同一優先度の電力負荷群1に対する制御の不公平感を緩和可能となる。
【0032】
なお上記では、ローテート対象である電力負荷群1が2つ存在する場合について示した。しかしながら、これに限らず、ローテート対象である電力負荷群1は3つ以上存在していてもよい。またこの場合、それぞれの電力負荷群1に通常制御で必要な電力量によっては、1つの電力負荷群1を電力供給対象とする際に複数の電力負荷群1を電力供給対象外とする必要がある場合があり得るし、また、1つの電力負荷群1を電力供給対象外とすることで複数の電力負荷群1を電力供給対象とできる場合もあり得る。
【0033】
また上記では、供給制御部306が、ローテート対象である電力負荷群1に対し、電力供給を行う電力負荷群1と電力供給を行わない電力負荷群1とをローテートで切替える場合を示した。しかしながら、これに限らず、供給制御部306は、ローテート対象である電力負荷群1に対し、温度設定値又は風量等の電力に関する制御パラメータを調整することで、通常(定格)の電力供給を行う電力負荷群1と供給量を緩和して電力供給を行う電力負荷群1とをローテートで切替えてもよい。
また、供給制御部306は、ローテート対象である電力負荷群1に対する電力供給量の緩和度合いを調整することで、非常用発電設備2における電力の供給時間を調整することも可能である。
【0034】
また上記では、切替え指示部307が用いる条件は、時間である場合を示した。しかしながら、上記条件は、これに限らない。例えば、切替え指示部307が用いる条件は、ローテート対象である電力負荷群1が設けられた空間におけるCOの濃度、温度又は在室者数でもよい。
【0035】
すなわち、電力供給制御装置3は、上記条件がCOの濃度である場合、上記空間におけるCOのセンサ計測値がCOの設定値(例えば800ppm)以下となった場合、ローテートを実施する。
また、電力供給制御装置3は、上記条件が温度である場合、上記空間における温度のセンサ計測値が温度の設定値(冷房時では例えば28度)以下となった場合、ローテートを実施する。
また、電力供給制御装置3は、上記条件が在室者数である場合、上記空間における在室者数のセンサ計測値が在室者数の設定値(例えば10人)以下となった場合、ローテートを実施する。
【0036】
以上のように、この実施の形態1によれば、電力供給制御装置3は、電力負荷群1に対して設定された優先度を取得する優先度取得部301と、非常用発電設備2により供給可能な電力の総量を検出する総供給量検出部302と、電力負荷群1に対する電力系統の異常を検出する異常検出部303と、異常検出部303により電力系統の異常が検出された場合、優先度取得部301による取得結果及び総供給量検出部302による検出結果に基づいて、非常用発電設備2による電力供給対象とする電力負荷群1を選定する供給先選定部304と、供給先選定部304により選定された電力負荷群1の優先度のうち、当該供給先選定部304により選定されていない電力負荷群1が存在する優先度の電力負荷群1をローテート対象として選定するローテート選定部305と、供給先選定部304により電力供給対象として選定された電力負荷群1に対して電力供給を行い且つローテート選定部305によりローテート対象として選定された電力負荷群1に対してローテートで切替えて電力供給を行うよう、非常用発電設備2による電力供給を制御する供給制御部306と、供給制御部306による制御開始後、所定の条件を満たす度に当該供給制御部306に対してローテート対象である電力負荷群1に対する電力供給の切替えを指示する切替え指示部307とを備えた。これにより、実施の形態1に係る電力供給制御装置3は、従来に対し、優先度が同じ電力負荷群1が複数存在する場合でも、非常用発電設備2による電力供給時間の差異を緩和可能となる。
【0037】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 電力負荷群
2 非常用発電設備
3 電力供給制御装置
301 優先度取得部
302 総供給量検出部
303 異常検出部
304 供給先選定部
305 ローテート選定部
306 供給制御部
307 切替え指示部
図1
図2
図3
図4