IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カーメイトの特許一覧

特開2022-135242チャイルドシートのインナークッション
<>
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図1
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図2
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図3
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図4
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図5
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図6
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図7
  • 特開-チャイルドシートのインナークッション 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135242
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】チャイルドシートのインナークッション
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20220908BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20220908BHJP
【FI】
B60N2/28
B60N2/90
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021034920
(22)【出願日】2021-03-05
(71)【出願人】
【識別番号】391021226
【氏名又は名称】株式会社カーメイト
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】蓮見 俊一
(72)【発明者】
【氏名】田村 尚之
(72)【発明者】
【氏名】岡 拓孝
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE06
3B087DC05
3B087DE01
3B087DE10
(57)【要約】
【課題】後面衝突時の新生児の安全性を高めたチャイルドシートのインナークッションを提供する。
【解決手段】本発明のチャイルドシートのインナークッション10は、ショルダーハーネス16を備えた車両用チャイルドシートのシート本体15へ追加的に装着し、ヘッドクッション32とボディクッション34を有するインナークッション本体30と、
前記インナークッション本体30に固定し、前記ショルダーハーネス16のハーネスカバー20の滑り止め部22を覆うパッドカバー40を備えたことを特徴としている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショルダーハーネスを備えた車両用チャイルドシートのシート本体へ追加的に装着し、ヘッドクッションとボディクッションを有するインナークッション本体と、
前記インナークッション本体に固定し、前記ショルダーハーネスのハーネスカバーの滑り止め部を覆うパッドカバーを備えたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッション。
【請求項2】
請求項1に記載されたチャイルドシートのインナークッションであって、
前記パッドカバーは、前記滑り止め部よりも摩擦係数の小さい材質を用いたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッション。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載されたチャイルドシートのインナークッションであって、
前記パッドカバーは、前記インナークッション本体を覆うカバーに固定していることを特徴とするチャイルドシートのインナークッション。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1に記載のチャイルドシートのインナークッションであって、
前記パッドカバーは、前記ハーネスカバーに着脱可能な固定部を備えたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッション。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1に記載のチャイルドシートのインナークッションであって、
前記パッドカバーは、新生児への装着時に前記ハーネスカバーの長手方向に沿って伸縮する材質を用いたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に乗車する際に新生児が着用するチャイルドシートのインナークッション(以下単にインナークッションということあり)に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転手は、6歳未満の幼児を乗せる場合、チャイルドシートを使用することが法律で規定されている。
特許文献1に開示の車両用チャイルドシートは、幼児が着座するシート本体と、幼児を拘束するショルダーハーネスを有するシートベルトと、幼児の肩とショルダーハーネスの間に介在するショルダーパッドと、内部にショルダーパッドを収容してショルダーハーネスに取り付けるハーネスカバーを備えている。そしてハーネスカバーの裏面、換言すると幼児の肩と当たる部分に滑り止め部を設けてショルダーハーネスに対する摩擦抵抗を増加させ、衝突事故の際に幼児の前方への動きを制限し、及び通常乗車時にショルダーパッドが幼児の肩に対して不用意に位置ズレしないようにしている。
【0003】
特許文献2に開示の車両シート装置は、チャイルドシートまたはジュニアシートに最初から備わっているユニットであり、ヘッドレストユニットと、シートカバーユニットと、ショルダクッションユニットを備え、ヘッドレストユニットは身長に合わせてハーネスの肩高さを調整でき、ショルダクッションユニットがヘッドレストユニットに直接接続されて一体形成され、共通の材料片から製造されている。
図7及び図8は新生児が使用するチャイルドシートの後面衝突前後、後面衝突した際の様子を示す説明図である。図7に示すように新生児2が使用するチャイルドシート11は、インナークッション10aを追加的に備え、一般的に新生児2が車両シート12と対面するように後ろ向きに使用する。このような使用状態で車両が後面衝突された場合、図8に示すようにベース14が車両シート12座面から大きく跳ね上がり新生児2の頭部2aがヘッドクッション1aから後方(車両シート12の背側)へ飛び出し倒れ込む。その後、図7に示すようにベース14が車両シート12の座面に打ち付けられて静止する。従来、新生児2を拘束するショルダーハーネス16のハーネスカバー20には、新生児2の肩と当たる部分に前記滑り止め部22を設けているため、滑り止め部22の摩擦面によって、身体は動かないのに頭部はフリーで動くので身体に対して頭部の動きが大きくなり首への負荷が増加する。また滑り止め部22の摩擦面によって頭部がヘッドレストから離れる距離が抑制されて、チャイルドシートが着地して再度浮き上がる瞬間と頭部がヘッドレストに着地するタイミングが重なってしまい、頭部の衝撃値(頭部への負荷)が大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5643281号公報
【特許文献2】特許第5704462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、後面衝突時の新生児の安全性を高めたチャイルドシートのインナークッションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、ショルダーハーネスを備えた車両用チャイルドシートのシート本体へ追加的に装着し、ヘッドクッションとボディクッションを有するインナークッション本体と、
前記インナークッション本体に固定し、前記ショルダーハーネスのハーネスカバーの滑り止め部を覆うパッドカバーを備えたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッションを提供することにある。
上記第1の手段によれば、本来ハーネスカバーの滑り止め部は、前向きで使用する幼児が衝突事故の際に前方へ動くことを制限して安全性を確保できるのに有効であって、ハーネスカバーから取り外しできない構造となっているが、後ろ向きで使用する新生児の場合にはハーネスカバーの滑り止め部を覆うことによって本来の滑り止めの役割を果たすことがなくなる。
従って、新生児が後ろ向きでチャイルドシートを使用しているときに後面衝突されても、従来の滑り止め効果によって、身体に対する頭部の動きが大きくなることを抑制することで新生児の首への負荷を大幅に低減できる。また新生児の肩とショルダーハーネスの適度な滑り効果によって新生児の頭部が着地するタイミングをチャイルドシート本体が着地して再度浮き上がるタイミングからより後方へずらすことができ、新生児の頭部への負荷を大幅に低減できる。
また、従来、新生児がハーネスカバーを使用しているときに滑り止め効果のため肌触りが悪く新生児にとって不快となっていたが、滑り止め部と新生児の接触を回避することができる。
パットカバーはインナークッションに固定しているため、新生児がインナークッションを使用する際に常に使用することになりパッドカバーの付け忘れを防止できる。新生児よりも大きい幼児はインナークッションを用いることがないため、必然的にパッドカバーも用いることがない。従って幼児が使用する際には本来のハーネスカバーの滑り止め部が機能して、前面衝突時の幼児の頭部移動量を抑制する効果が得られる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記パッドカバーは、前記滑り止め部よりも摩擦係数の小さい材質を用いたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッションを提供することにある。
上記第2の手段によれば、第1の手段の効果に加えて、後ろ向きで使用する新生児の後面衝突時にパッドカバーで積極的に滑らせて首への負荷を軽減できる。また従来、新生児がハーネスカバーを使用しているときに滑り止め部の滑り止め効果のため肌触りが悪く新生児にとって不快となっていたが、摩擦係数の小さい材質により肌触りが良くなる。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、第1又は第2の手段において、前記パッドカバーは、前記インナークッション本体を覆うカバーに固定していることを特徴とするチャイルドシートのインナークッションを提供することにある。
上記第3の手段によれば、インナークッション本体を覆うカバーは本体から取り外すことができ、パッドカバーとともに容易に洗濯又は交換することができる。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するための第4の手段として、第1ないし第3のいずれか1の手段において、前記パッドカバーは、前記ハーネスカバーに着脱可能な固定部を備えたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッションを提供することにある。
上記第4の手段によれば、ハーネスカバーを覆うパッドカバーの使用中の位置ズレ、例えば乗車中の新生児の動きでパッドカバーがズレることで滑り止め部が露出することがなくなる。従って滑り止め部による滑り止め効果の回避の役割を果たすことができる。また、パッドカバーをハーネスカバーに確実に装着することができる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するための第5の手段として、第1ないし第4のいずれか1の手段において、前記パッドカバーは、新生児への装着時に前記ハーネスカバーの長手方向に沿って伸縮する材質を用いたことを特徴とするチャイルドシートのインナークッションを提供することにある。
上記第5の手段によれば、第1の手段の効果に加えて、パッドカバーの装着時に、新生児の肩と接触する面にしわが発生して滑り止め部と同様の滑り止め効果が発生してしまうことを回避できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、本来ハーネスカバーの滑り止め部は、前向きで使用する幼児が衝突事故の際に前方へ動くことを制限して安全性を確保できるのに有効であって、ハーネスカバーから取り外しできない構造となっているが、後ろ向きで使用する新生児の場合にはハーネスカバーの滑り止め部を覆うことによって本来の滑り止めの役割を果たすことがなくなる。
従って、新生児が後ろ向きでチャイルドシートを使用しているときに後面衝突されても、従来の滑り止め効果によって、身体に対する頭部の動きが大きくなることを抑制することで新生児の首への負荷を大幅に低減できる。また新生児の肩とショルダーハーネスの適度な滑り効果によって新生児の頭部が着地するタイミングをチャイルドシート本体が着地して再度浮き上がるタイミングからより後方へずらすことができ、新生児の頭部への負荷を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のチャイルドシートのインナークッションの斜視図である。
図2】本発明のチャイルドシートのインナークッションを装着したチャイルドシートの斜視図である。
図3】インナークッションのパッドカバーをハーネスカバーに取り付ける説明図1である。
図4】インナークッションのパッドカバーをハーネスカバーに取り付ける説明図2である。
図5】ハーネスカバーに取り付けたパッドカバーを正面側から見た斜視図である。
図6】ハーネスカバーに取り付けたパッドカバーを背面側から見た斜視図である。
図7】新生児が使用するチャイルドシートの後面衝突前後の様子を示す説明図である。
図8】新生児が使用するチャイルドシートの後面衝突した際の様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のチャイルドシートのインナークッションの実施形態について、図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[チャイルドシートのインナークッション10]
図1は本発明のチャイルドシートのインナークッションの斜視図である。図2は本発明のチャイルドシートのインナークッションを装着したチャイルドシートの斜視図である。
図2に示すようにチャイルドシート11は、ベース14と、シート本体15を備えている。
ベース14は、国際標準規格であるISOFIX13を介して車両シート(不図示)に固定できる。ベース14はこの他、車両用シートベルトを用いて車両シートに固定する方式も採用できる。
【0014】
シート本体15は、幼児が着座するシートクッションであり、シートベルトを設けている。シートベルトは左右一対のショルダーハーネス16と、バックル17を介して接続するクロッチストラップ18を有している。シート本体15はベース14に回転自在に取り付けることができ、図2に示すチャイルドシート11は新生児が車両シートの背側と対向するようにシート本体15をベース14に取り付けている。
ショルダーハーネス16、一対のハーネスカバー20を取り付けている(図7,8参照)。ハーネスカバー20は幼児の肩が当たるショルダーハーネス16の部分に巻き付けるように取り付けたカバーであり、内部にショルダーパッド(不図示)を備えている。このハーネスカバー20の裏面、換言すると幼児の肩と当たる部分には滑り止め部22を設けて、前面衝突時の幼児の頭部移動量を抑制する効果が得られる。
【0015】
本発明のインナークッション10は、車両用チャイルドシートのシート本体15へ追加的に装着し、ヘッドクッション32とボディクッション34の間に前記シート本体15のショルダーハーネス16を通す凹部36を有するインナークッション本体30と、前記凹部36に固定し、前記ショルダーハーネス16のハーネスカバー20に巻き付けて前記ハーネスカバー20の滑り止め部22を覆うパッドカバー40を備えている。
インナークッション本体30は、新生児の頭部を保護するヘッドクッション32と、新生児の体幹を保護するボディクッション34からなり所定の弾力を備えたスポンジ材から形成されている。ヘッドクッション32とボディクッション34の間にはショルダーハーネス16を通す凹部36を設けている。この凹部36の構成により、シート本体15とショルダーハーネス16の間にインナークッションを容易に取り付けることができる。なお、スポンジ材からなるインナークッション本体30は、布生地のカバーで覆うと良い。カバーは面ファスナー、ホック、ボタンの他、開口部分の布生地を折り重なるように縫製して内側をポケット状に形成するなどにより開閉式の開口部を設けて本体を出し入れ可能とし、取り外したカバーは交換、洗濯が容易な構成とすると良い。
【0016】
パッドカバー40は、凹部36に固定して、凹部36を通るショルダーハーネス16のハーネスカバー20に巻き付けて覆うカバーである。パッドカバー40は、凹部36に固定した紐37に固定してインナークッション本体30と分離できない一体構造としている。
図3はインナークッションのパッドカバーをハーネスカバーに取り付ける説明図1である。図4はインナークッションのパッドカバーをハーネスカバーに取り付ける説明図2である。図5はハーネスカバーに取り付けたパッドカバーを正面側から見た斜視図である。図6はハーネスカバーに取り付けたパッドカバーを背面側から見た斜視図である。パッドカバー40はハーネスカバー20全体を三つ折りして覆うほぼ矩形の布製の部材である(図3参照)。パッドカバー40は、ハーネスカバー20に固定するための固定部42と、ハーネスカバー20に巻き付けて閉じる取付部44を設けている(図4参照)。
【0017】
固定部42は、ハーネスカバー20表面(チャイルドシート11の正面側)の雌部42bと、この表面に対向するパッドカバー40の内面に設けた雄部42aからなるフックボタン式の留め具である。この他、固定部42は、パッドカバー40をハーネスカバー20に固定できる構成であれば良く、面ファスナーなどを用いることもできる。固定部42の構成により、ハーネスカバーを覆うパッドカバーの使用中の位置ズレ、例えば乗車中の新生児の動きでパッドカバーがズレることで滑り止め部が露出することを防止できる。従って滑り止め部による滑り止め効果の回避の役割を果たすことができる。また、パッドカバーをハーネスカバーに確実に装着することができる。
取付部44は、三つ折りしてハーネスカバー20に巻き付けたパッドカバー40を留める雌部44b、及び雄部44aからなるフックボタン式の留め具である、この他、取付部44は、パッドカバー40を固定できる構成であれば良く、面ファスナーなどを用いることもできる。
【0018】
パッドカバー40は、ハーネスカバー20に巻き付けて、ハーネスカバー20の滑り止め部22を覆うカバーであり、材質に滑り止め部よりも摩擦係数の小さい部材を用いている。本実施形態では一例として、ポリエステル、綿製の布生地を用いることができ、エンボス加工を施したスムース生地を用いている。これにより、本来ハーネスカバーの滑り止め部は、前向きで使用する幼児が衝突事故の際に前方へ動くことを制限して安全性を確保できるのに有効であって、ハーネスカバーから取り外しできない構造となっているが、後ろ向きで使用する新生児の場合にはハーネスカバーの滑り止め部を覆うことによって本来の滑り止めの役割を果たすことがなくなる。
従って、新生児が後ろ向きでチャイルドシートを使用しているときに後面衝突されても、従来の滑り止め効果によって、身体に対する頭部の動きが大きくなることを抑制することで新生児の首への負荷を大幅に低減できる。また新生児の肩とショルダーハーネスの適度な滑り効果によって新生児の頭部が着地するタイミングをチャイルドシート本体が着地して再度浮き上がるタイミングからより後方へずらすことができ、新生児の頭部への負荷を大幅に低減できる。
また、従来、新生児がハーネスカバーを使用しているときに滑り止め効果のため肌触りが悪く新生児にとって不快となっていたが、滑り止め部と新生児の接触を回避することができる。
この他、パッドカバー40は、新生児への装着時にハーネスカバー20の長手方向に沿って伸縮する材質を用いている。具体的にはハーネスカバー20の長手方向に沿ってスムース生地のヨコ地を配置している。ここでヨコ地は生地の伸縮する方向であり、タテ地は生地が伸縮しない方向となる。これにより、パッドカバーの装着時に、新生児の肩と接触する面にしわが発生して滑り止め部と同様の滑り止め効果が発生してしまうことを回避できる。
【0019】
[作用]
このような構成の本発明のインナークッション10は、以下のように作用する。インナークッション10の凹部36にショルダーハーネス16を通して、インナークッション本体30をシート本体15とショルダーハーネス16の間に取り付ける。
次に三つ折りしたパッドカバー40を開いて内部中心箇所にハーネスカバー20を位置合わせする(図3参照)。ハーネスカバー20の表面とパッドカバー40の内面に設けた固定部42により固定する(図4参照)。さらにパッドカバー40の取付部44によりハーネスカバー20を覆ったパッドカバー40を閉じて固定する(図5参照)。
このようなパッドカバー40は、ハーネスカバー20の滑り止め部22を覆うことができる(図6参照)。
【0020】
従って、新生児が後ろ向きでチャイルドシートを使用しているときに後面衝突されても、従来の滑り止め効果によって、身体に対する頭部の動きが大きくなることを抑制することで新生児の首への負荷を大幅に低減できる。また新生児の肩とショルダーハーネスの適度な滑り効果によって新生児の頭部が着地するタイミングをチャイルドシート本体が着地して再度浮き上がるタイミングからより後方へずらすことができ、新生児の頭部への負荷を大幅に低減できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
【符号の説明】
【0021】
1a ヘッドクッション
2 新生児
2a 頭部
10,10a チャイルドシートのインナークッション
11 チャイルドシート
12 車両シート
13 ISOFIX
14 ベース
15 シート本体
16 ショルダーハーネス
17 バックル
18 クロッチストラップ
20 ハーネスカバー
22 滑り止め部
30 インナークッション本体
32 ヘッドクッション
34 ボディクッション
36 凹部
37 紐
40 パッドカバー
42 固定部
42a 雄部
42b 雌部
44 取付部
44a 雄部
44b 雌部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8