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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135369
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】ユーザ支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220908BHJP
   G06Q 50/02 20120101ALI20220908BHJP
   A01G 7/00 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/02
A01G7/00 603
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021035124
(22)【出願日】2021-03-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 令和2年11月11日 ウェブサイトの代表URL https://webshop.tokyo-gas.co.jp/ 他1件 [刊行物等] ウェブサイトの掲載日 令和3年2月15日 ウェブサイトの代表URL https://webshop.tokyo-gas.co.jp/ 他3件
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 愛美
(72)【発明者】
【氏名】大橋 朋佳
(72)【発明者】
【氏名】冨田 岳陽
(72)【発明者】
【氏名】榎本 奈津子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】「植物の栽培」という単体作業を支援する従来のものに対し、食べられる植物の栽培、収穫、料理、及び摂取という一連の流れを全体として支援すること。
【解決手段】ユーザにより指定された料理に用いられる複数の植物における各々の植物の料理に応じた栽培情報を取得する栽培情報取得部27と、各々の植物の栽培情報から得られる情報であって、各々の植物で異なる発芽または植え付けに基づく好ましい種付けまたは植え付けの時期に関する情報と、各々の植物の料理に応じた栽培および収穫に関する情報とをユーザに対して提供する栽培情報出力部28と、を有するユーザ支援システム。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた料理に用いられる複数の植物について、当該複数の植物における各々の植物の当該料理に応じた栽培情報を取得する取得手段と、
前記各々の植物の栽培情報から得られる情報であって、当該各々の植物で異なる発芽または植え付けに基づく好ましい種付けまたは植え付けの時期に関する情報を、ユーザに対して提供する時期情報提供手段と、
前記各々の植物の前記料理に応じた栽培および収穫に関する情報を前記ユーザに対して提供する栽培情報提供手段と、
を有するユーザ支援システム。
【請求項2】
前記料理に応じた前記栽培情報は、当該料理の時期に合わせた前記各々の植物の収穫時期に基づいて定まる情報であること、を特徴とする請求項1に記載のユーザ支援システム。
【請求項3】
前記時期情報提供手段により取得した前記種付けまたは植え付けの時期に関する情報から、前記ユーザに対して提供する栽培材料の提供時期を決定する決定手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のユーザ支援システム。
【請求項4】
前記決定手段は、前記複数の植物の各々の植物のうち、最も種付けまたは植え付けの時期が早い植物に合わせて前記ユーザに対して前記栽培材料を提供するように決定すること、を特徴とする請求項3に記載のユーザ支援システム。
【請求項5】
前記決定手段は、前記複数の植物の各々の植物にて異なる種付けまたは植え付けの時期に応じて、前記ユーザに対して提供する前記栽培材料の提供時期を決定すること、を特徴とする請求項3に記載のユーザ支援システム。
【請求項6】
複数の前記ユーザに対してコミュニケーションの場を提供する場提供手段と、
前記コミュニケーションの場に参加する前記ユーザに対して、前記コミュニケーションの場で開催されるイベントに関する情報を提供するイベント情報提供手段と、を更に備えたこと特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のユーザ支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、植物の栽培を支援する情報処理装置が提案されている。より詳しくは、植物がおかれた状況毎に最適となる育成モデルを生成するために、情報処理装置は、複数のユーザ夫々が栽培する植物毎の状況を示す情報を取得し、取得された情報と育成モデルとを比較するための比較情報を生成し、この比較情報と育成モデルとを比較し、育成モデルの更新を行っている。また、比較情報と育成モデルとを比較し、植物の栽培を支援するための情報を生成している。
特許文献2では、植物育成の知識が不足している一般人にとっても植物育成の過程が楽しめ、且つ失敗の無い植物育成ができる植物育成情報の提供方法を提供する管理用サーバが提案されている。管理用サーバは、育成対象の植物の情報が与えられると、植物育成基本データを格納しているデータベースから植物の植物育成基本データを検索し、顧客の植物育成設備のセッティングから植物育成終了までの育成作業スケジュールに沿って、植物育成基本データから育成途中で為すべき作業内容を示す作業情報及び制御機器の制御情報からなる時系列的な植物育成情報を作成し、育成作業スケジュールに沿って顧客の植物育成設備へネットワークを通じて送信提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6261826号公報
【特許文献2】特開2006-254775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、例えば特許文献1や2のように、家庭菜園に際し、例えば初心者が上手に植物を育てることができるように栽培を支援するシステムが提案されている。
しかしながら、従来のシステムで行われる内容は、「植物の栽培」という単体作業を支援することに留まり、「植物を栽培して食べる」といった一連の流れを全体で支援するものではなかった。
【0005】
本発明は、「植物の栽培」という単体作業を支援する従来のものに対し、食べられる植物の栽培、収穫、料理、及び摂取という一連の流れを全体として支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、予め定められた料理に用いられる複数の植物について、当該複数の植物における各々の植物の当該料理に応じた栽培情報を取得する取得手段と、前記各々の植物の栽培情報から得られる情報であって、当該各々の植物で異なる発芽または植え付けに基づく好ましい種付けまたは植え付けの時期に関する情報を、ユーザに対して提供する時期情報提供手段と、前記各々の植物の前記料理に応じた栽培および収穫に関する情報を前記ユーザに対して提供する栽培情報提供手段と、を有するユーザ支援システムである。
請求項2に記載された発明は、前記料理に応じた前記栽培情報は、当該料理の時期に合わせた前記各々の植物の収穫時期に基づいて定まる情報であること、を特徴とする請求項1に記載のユーザ支援システムである。
請求項3に記載された発明は、前記時期情報提供手段により取得した前記種付けまたは植え付けの時期に関する情報から、前記ユーザに対して提供する栽培材料の提供時期を決定する決定手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のユーザ支援システムである。
請求項4に記載された発明は、前記決定手段は、前記複数の植物の各々の植物のうち、最も種付けまたは植え付けの時期が早い植物に合わせて前記ユーザに対して提供する前記栽培材料を提供するように決定すること、を特徴とする請求項3に記載のユーザ支援システムである。
請求項5に記載された発明は、前記決定手段は、前記複数の植物の各々の植物にて異なる種付けまたは植え付けの時期に応じて、前記ユーザに対して前記栽培材料の提供時期を決定すること、を特徴とする請求項3に記載のユーザ支援システムである。
請求項6に記載された発明は、複数の前記ユーザに対してコミュニケーションの場を提供する場提供手段と、前記コミュニケーションの場に参加する前記ユーザに対して、前記コミュニケーションの場で開催されるイベントに関する情報を提供するイベント情報提供手段と、を更に備えたこと特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のユーザ支援システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、「植物の栽培」という単体作業を支援する従来のものに対し、食べられる植物の栽培、収穫、料理、及び摂取という一連の流れを全体として支援することを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態が適用されるユーザ支援システムのハードウェア構成を示す図である。
図2】サーバのハードウェア構成を示す図である。
図3】サーバの機能構成を示す図である。
図4】サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
図5】複数の植物の各々の種付けまたは植え付けの時期に合わせて栽培キットが複数回送付される場合の具体例を示す図である。
図6】(6A)は、ユーザ端末に選択可能な態様で表示された複数の料理情報の具体例を示す図である。(6B)は、ユーザによる選択の結果、ユーザ端末に表示された料理情報の具体例を示す図である。
図7】(7A)は、複数のユーザが参加可能なコミュニケーションの場の一例として、チャットルームの具体例を示す図である。(7B)は、複数のユーザが参加可能なコミュニケーションの場の一例であるイベントのイベント情報が掲載された掲示板の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔ユーザ支援システムのハードウェア構成〕
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用されるユーザ支援システムのハードウェア構成を示す図である。
ユーザ支援システム1は、サービス提供者からユーザに対して提供される「育てて食べる支援サービス」(以下、「本サービス」と呼ぶ)を実現させるシステムである。ユーザは、本サービスを利用することで、食べられる植物を自分で栽培して、収穫して、料理して食する、という一連の流れを楽しみながら体験することができる。ユーザ支援システム1は、サーバ10と、記憶装置50と、ユーザ端末70-1乃至70-n(nは2以上の整数値)とを有している。
【0010】
ユーザ支援システム1を構成するサーバ10は、システム全体を制御する情報処理装置である。具体的には、サーバ10は、本サービスを提供する者に対するユーザからの本サービスの申し込みの制御を行う。また、複数の植物を食材として使用して、栽培、収穫、料理、及び摂取の一連の流れを体験できる料理に関する情報を、「料理情報」として選択可能な態様でユーザに提示する制御を行う。また、ユーザにより選択された料理の食材となる複数の植物の各々の栽培に必要となる材料(栽培材料)のキットを、「栽培キット」として予め定められたタイミングでユーザに送付する制御を行う。ユーザに送付される栽培キットには、1または複数の植物についての種または苗、培養土、インナーポット、アウターポット、取扱説明書など、ユーザが植物を栽培するために必要となる物一式が含まれる。ユーザは、サービス提供者から直接的、または中間業者を介して間接的に送付されてきた栽培キットを用いて植物を栽培する。ただし、ユーザの中には、植物を栽培するための知識や経験を持たない者も多く存在する。このため、本サービスでは、複数の植物を上手に栽培して、同時期に収穫して上手に料理することを支援する栽培情報が好適なタイミングでユーザに提供される。
【0011】
ユーザ支援システム1を構成する記憶装置50は、データベースに各種の情報を記憶させて管理する情報処理装置である。具体的には、記憶装置50は、ユーザ情報DB51と、植物情報DB52とを有している。また、記憶装置50は、栽培情報DB53と、料理情報DB54と、イベント情報DB55とを有している。
【0012】
ユーザ情報DB51には、ユーザに関する情報が「ユーザ情報」として記憶されている。ユーザ情報には、ユーザが本サービスを利用するために登録する氏名、住所、年齢、性別等の基本的な情報が含まれる。また、ユーザ情報には、ユーザによる本サービスの利用実績として、栽培キットの購入履歴や、料理の指定履歴等を含めてもよい。また、ユーザが本サービス以外の他サービスにユーザ情報を別途登録している場合であって、両サービス間にユーザ情報の融通に関する定めが設けられているような場合には、ユーザの承諾を条件として、他サービスに既に登録されているユーザ情報もユーザ情報DB51に記憶される。ユーザ情報DB51に記憶されているユーザ情報は、ユーザを一意に特定可能にする識別情報に対応付けられており、この識別情報をキーとしていつでも抽出可能な態様で管理されている。
【0013】
植物情報DB52には、料理の食材として使用され得る植物に関する情報が「植物情報」として記憶されている。植物情報には、植物の名称、特徴、撮像画像または描画像、利用できる料理を一意に特定可能な識別情報等の情報が含まれる。例えば、植物「ホウレンソウ」の植物情報には、「ホウレンソウ/ヒユ科アカザ亜科ホウレンソウ属」という植物の名称、「甘みあり、濃緑色、鉄分、ビタミンCが豊富、冷涼な地域での栽培が好適」という植物の特徴、ホウレンソウの撮像画像、生春巻き等の料理の各々を一意に特定可能な識別情報等の情報が含まれる。植物情報には、各種ウェブサイトにおいて一般に提供されている情報や、サービス提供者が独自に調査した情報等が含まれる。植物情報DB52に記憶されている植物情報は、植物を一意に特定可能にする識別情報に対応付けられており、この識別情報をキーとしていつでも抽出可能な態様で管理されている。
【0014】
栽培情報DB53には、植物の栽培を支援するための情報が「栽培情報」として記憶されている。栽培情報には、植物一般に適用可能な情報、植物のカテゴリ毎に適用可能な情報、植物の種類毎に適用可能な情報が含まれる。植物のカテゴリとしては、例えば「根菜類」、「葉菜類」等が挙げられる。植物の種類としては、例えば「ゴボウ」、「ニンジン」、「ダイコン」等が挙げられる。栽培情報には、例えば栽培の対象となる植物の種付けまたは植え付けに適した時期及び方法に関する情報、栽培に適した日照量、気温、湿度等の環境に関する情報、水やりのタイミングや量に関する情報、目安となる発芽期間に関する情報、目安となる収穫時期に関する情報、栽培のコツを含むアドバイスに関する情報等が含まれる。
【0015】
栽培情報の内容、及び栽培情報が出力されるタイミングは、ユーザが実際に料理を行うタイミングとしてユーザにより指定された内容に基づいて決定される。具体的には、ユーザが実際に料理を行うタイミングと、それに対応させた収穫時期とから逆算された結果に基づいて決定される。通常は採れたてで新鮮な状態が一番美味しいとされる植物が多いので、料理が行われる日が収穫時期となるものが多い。ただし、例えばサツマイモのように、収穫後1か月以上追熟させることで甘みが増すようなものもある。このような植物の栽培情報では、栽培情報の内容、及び栽培情報を出力するタイミングの逆算にあたり、料理を行うタイミングと収穫時期との間に一定の期間を設けられる。
【0016】
また例えば、2人のユーザの各々が、同種類の料理を作るために同種類の植物を栽培する場合には、両者が料理を作るタイミングが同じであれば、両者に提供される栽培情報の内容や、栽培情報が提供されるタイミングは基本的に同一となる。ただし、料理を作るタイミングについて両者の間に差異があると、その差異が加味されて、両者に提供される栽培情報の内容や、栽培情報が提供されるタイミングに差異が設けられる。例えば両者が同種類の料理を作るタイミングに2週間のずれがある場合には、収穫時期に2週間のずれを生じさせる必要がある。このため、両者が料理を作るタイミングに2週間のずれがあることが加味されて、両者に提供される栽培情報の内容や、栽培情報が提供されるタイミングに差異が設けられる。具体的には、種付けまたは植え付けに適した時期や、目安となる収穫時期等に差異が設けられる。
【0017】
料理情報DB54には、複数の植物を食材として使用する料理に関する情報が「料理情報」として記憶されている。料理情報には、料理の名称、食材として用いられる複数の植物の各々を一意に特定可能な識別情報、調理方法が記載されたレシピ、料理の撮像画像等の情報が含まれる。具体的には例えば、「生春巻き」という料理の料理情報には、料理の名称、食材として用いられる植物としての「ホウレンソウ」、「ミニキャロット」、「青ネギ」、及び「パクチー」の各々を一意に特定可能な識別情報と、生春巻きのレシピと、生春巻きの撮像画像等の情報が含まれる。また例えば、「けんちん汁」という料理の料理情報には、料理の名称、食材として用いられる植物としての「ゴボウ」、「ニンジン」、及び「ダイコン」の各々を一意に特定可能な識別情報と、けんちん汁のレシピと、けんちん汁の撮像画像等の情報が含まれる。料理情報DB54に記憶されている料理情報は、料理を一意に特定可能にする識別情報に対応付けられており、この識別情報をキーとしていつでも抽出可能な態様で管理されている。
【0018】
イベント情報DB55には、ユーザがオンラインで参加できる各種のイベント、または申し込み自体はオンラインで行われるが、実際のイベントはオフラインで開催されるもの等に関する情報が「イベント情報」として記憶されている。オフラインで開催されるイベントとしては、例えばユーザの各々が収穫して持ち寄った植物の交換会等が挙げられる。イベント情報には、イベントの名称、イベントの内容、イベントへの参加資格、イベントの開催日時、イベントのスケジュール、イベントの主催者に関する情報等が含まれる。開催されるイベントとしては、例えば特定の種類の植物を栽培している複数のユーザが参加できる収穫イベントや、親子で収穫した植物を各家庭のキッチンで調理するための指導を専門家がオンラインで行う料理教室等が挙げられる。イベント情報DB55に記憶されているイベント情報は、イベントを一意に特定可能にする識別情報に対応付けられており、この識別情報をキーとしていつでも抽出可能な態様で管理されている。
【0019】
ユーザ端末70-1乃至70-nは、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、コミュニケーションロボット等で構成される。ユーザ端末70-1乃至70-nは、複数のユーザの各々により所持され、または複数のユーザの各々が生活する空間に配置されている。以下、ユーザ端末70-1乃至70-nの各々を区別して説明する必要がない場合には、これらをまとめて「ユーザ端末70」と記載する。
【0020】
ユーザ端末70は、ユーザからの入力操作を受け付ける。例えば、ユーザ端末70は、本サービスにユーザ情報を登録するための入力操作を受け付ける。ユーザによるユーザ端末70に対する入力操作の態様は特に限定されず、ユーザ端末70の機能に応じて異なる。例えば、タッチパネルやキーボード等に対して行われるユーザの指の動きによる入力操作、マイク等に対して発せられるユーザの声による入力操作、カメラ等に対して行われるユーザのジェスチャによる入力操作等が挙げられる。また、ユーザ端末70は、サーバ10からの各種情報を取得して、予め定められた出力形式で出力する。ユーザ端末70から出力される情報としては、例えばユーザ情報、料理情報、植物情報、栽培情報、及びイベント情報等が挙げられる。これらの情報は、テキスト情報、音声情報等の形式で出力される。
【0021】
ユーザ端末70がスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータで構成される場合には、本サービスを利用可能にする専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「専用アプリ」と呼ぶ)をユーザ端末70にインストールすることができる。また、専用アプリがインストールされない場合であっても、ユーザ端末70のブラウザ機能を用いて、本サービスを利用可能にする専用のウェブサイト(以下、「専用サイト」と呼ぶ)にアクセスすることでも本サービスを利用することができる。
【0022】
このように、ユーザ端末70は、本サービスを利用する複数のユーザの各々により、各種各様の態様で利用される。本サービスでは、植物の栽培等を行うユーザと、ユーザに対して栽培キットや栽培情報を提供するサービス提供者とのコミュニケーション関係が成立する。例えば、各ユーザは、栽培情報の提供を受けるだけでなく、サービス提供者により予め用意された、植物の栽培の専門家やチャットボットに対する質問を行うことができる。さらに、本サービスには複数のユーザが登録されているため、複数のユーザがオンラインで参加可能なコミュニケーションの場が提供される。これにより、複数のユーザ間のコミュニケーション関係が成立する。コミュニケーションの場は、ユーザであれば誰でも参加可能なオープンな場であってもよいし、限られたユーザのグループのみが参加可能なクローズドな場であってもよい。
【0023】
クローズドな場としては、例えば「家族」のみが参加できる場が挙げられる。なお、ここでいう「家族」には、オンラインという性質上、同居の有無は問わず、例えば遠隔地に離れて暮らす家族も含まれる。例えば、父親であるユーザは、自分の家族のみが参加可能なクローズドな場を開設することができる。この場合、例えばユーザの家族が数か月間一緒に楽しむことができる体験型の栽培キットが商品として提供されるようにしてもよい。対象となる料理は、ユーザ側で選択して指定することもできるが、その際、「おススメの料理」として、例えば子供であるユーザが苦手とする野菜の栽培セットがリコメンドされてもよい。子供の好き嫌いは、ユーザ情報として予め管理されているため、例えば「〇〇君がピーマンを好きになる栽培キット」といった個々のユーザ毎に異なるユニークな商品が自動でリコメンドされるようにすることもできる。これにより、家族が励まし合いながら行う栽培体験や料理体験を通じて、子供の好き嫌いが解消することも期待できる。
【0024】
また、コミュニケーションの場に参加したユーザのグループを対象とする、オンラインまたはオフラインでの各種のイベントが開催される。イベントに参加したユーザのグループに対しては、イベント時に撮影された写真のアルバムがプレゼントされるようにしてもよい。このようなプレゼントは、子供の思い出、または成長の記録としてアーカイブ化してもよい。
【0025】
〔サーバの構成〕
図2は、サーバ10のハードウェア構成を示す図である。
サーバ10は、例えばデスクトップPCやノートPCなどであるコンピュータ装置で構成される。サーバ10は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)である制御部11と、演算に際して作業エリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)などのメモリ12と、プログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリ等の記憶装置である記憶部13と、を有している。また、ネットワーク90を介してデータの送受信を行う通信部14を有している。更に、サーバ10側のユーザ(例えばサービス提供者)からの入力操作を受け付けるキーボード、ポインティングデバイス、タッチパネルなどの操作部15と、ユーザに対して画像やテキスト情報などを表示する液晶ディスプレイなどからなる表示部16と、表示部16を制御する表示制御部17とを有している。
【0026】
なお、ユーザ支援システム1を構成する記憶装置50及びユーザ端末70のハードウェア構成は、サーバ10のハードウェア構成と同様の構成を備えており、記憶装置50及びユーザ端末70のハードウェア構成の説明は省略する。なお、ユーザ端末70は、これらの構成に加え、植物の育成具合やユーザのジェスチャの様子を撮像して静止画像または動画像の情報として取得するためのカメラなどからなる撮像部を有してもよい。また、ユーザから発せられる声を録音して音声の情報として取得するためのマイクなどからなる録音部を有してもよい。さらに、ユーザから発せられる声の内容を認識する音声認識部を有してもよい。
【0027】
図3は、サーバ10の機能構成を示す図である。
サーバ10は、ユーザに関する情報を「ユーザ情報」として取得するユーザ情報取得部21と、ユーザ情報取得部21にて取得されたユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部22とを有している。また、植物を食材として用いる料理に関する情報を「料理情報」として取得する料理情報取得部23と、料理情報取得部23にて取得された料理情報をユーザ端末70に向けて出力する料理情報出力部24とを有する。また、複数の料理のうちユーザが希望する料理、及びその料理を行う時期の指定を受け付ける料理指定受付部25と、料理指定受付部25にて指定が受け付けられた料理に用いられる複数の植物に関する情報を「植物情報」として取得する植物情報取得部26とを有している。
【0028】
また、植物情報取得部26にて取得された植物情報の各々の植物の料理に応じた栽培に関する情報を「栽培情報」として取得する栽培情報取得部27と、栽培情報取得部27にて取得された栽培情報をユーザ端末70に向けて出力する栽培情報出力部28とを有している。また、ユーザが希望する料理に用いられる複数の植物の栽培キットをユーザに送付する時期の制御を行う送付時期制御部29を有している。また、ユーザに対して、オンラインで参加できるコミュニケーションの場を提供する場提供部31と、コミュニケーションの場に参加するユーザに対して、コミュニケーションの場で開催されるイベントに関する情報を提供するイベント情報提供部32とを有している。
【0029】
ユーザ情報取得部21は、ユーザ端末70に入力されたユーザ情報を取得する。また、上述したように、本サービスのユーザのユーザ情報が、本サービスとは異なる他サービスを運営する図示せぬ外部サーバにおいて既に管理されており、本サービスと他サービスとの間にユーザ情報の融通に関する定めが設けられている場合がある。このような場合、ユーザ情報取得部21は、ユーザの承諾を条件として、他サーバからユーザ情報を取得することもできる。
【0030】
ユーザ情報記憶部22は、ユーザ情報取得部21により取得されたユーザ情報を、ユーザ情報DB51に記憶して管理する。また、ユーザ情報記憶部22は、必要に応じて記憶部13にユーザ情報を記憶させて管理する。
【0031】
料理情報取得部23は、記憶装置50の料理情報DB54に記憶されている料理情報のうち、ユーザによる選択の対象となる料理情報を取得する。また、料理情報取得部23は、必要に応じて、料理情報が掲載されているインターネット上のウェブサイトから、ユーザによる選択の対象となる料理情報を新たに取得する。
【0032】
料理情報出力部24によりユーザ端末70に向けて出力された料理情報は、ユーザ端末70にてユーザが選択可能な態様でユーザ端末70に表示される。例えば、料理の名称及び撮像画像と、その料理に用いられる植物の名称や画像との組み合わせからなる複数のアイコンが、選択可能な態様でユーザ端末70に表示されてもよい。なお、ユーザ端末70に表示される料理情報の具体例については、図6(6A)及び(6B)を用いて後述する。
【0033】
料理指定受付部25は、ユーザによる料理、及びその料理を行う時期の指定として、例えばユーザが子供の「ピーマン」(植物)に対する好き嫌いを改善させるために、「ピーマン」が使用された「チンジャオロース」(料理)と、料理を行う時期として「8月21日」を指定した場合には、この指定を受け付ける。ただし、植物によっては栽培を行えない季節や時期がある場合がある。このため、料理を行う時期としてユーザにより指定された月日から日数的に単純逆算される植物の種付けまたは植え付けに適した時期が、現実的には栽培に不向きな場合がある。このような場合には、例えば「ご選択頂いた料理のタイミングでは、食材となる植物の栽培を行うには不向きです。」といったエラー表示が出力されてもよい。また例えば、料理を行う時期の選択画面において、栽培可能な時期から外れている植物を食材として使用する料理の料理情報については、そもそも選択対象として表示されないようにしてもよい。
【0034】
植物情報取得部26は、記憶装置50の植物情報DB52に記憶されている植物情報を取得する。また、植物情報取得部26は、必要に応じて、植物情報が掲載されているインターネット上のウェブサイトから新たに植物情報を取得する。
【0035】
栽培情報取得部27は、記憶装置50の栽培情報DB53に記憶されている栽培情報のうち、植物情報取得部26にて取得された植物情報の各々の植物の栽培情報を取得する。また、栽培情報取得部27は、必要に応じて、栽培情報が掲載されているインターネット上のウェブサイトから植物情報取得部26により取得された植物情報の各々の植物の栽培情報を新たに取得する。
【0036】
栽培情報出力部28によりユーザ端末70に向けて出力された栽培情報は、ユーザに報知される。なお、栽培情報がどのような態様でユーザに報知されるのかは特に限定されない。例えばユーザ端末70がスマートフォンやタブレットである場合には、上述した専用アプリや専用サイトを介して、テキストや音声の態様でユーザに報知してもよい。この場合、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、LAN(Local Area Network)等のネットワークによりユーザ端末70に接続可能なスマートスピーカ等の出力機器を介してユーザに報知してもよい。また例えば、ユーザ端末70がコミュニケーションロボットである場合には、コミュニケーションロボットから出力される音声、動作、仕草等の態様で報知してもよい。また例えば、栽培情報が掲載された電子媒体または紙媒体の冊子(電子媒体または紙媒体)をEメールや郵便等で送付することで報知してもよい。
【0037】
送付時期制御部29による栽培キットの送付時期の制御は以下のようにして行われる。具体的には、送付時期制御部29は、栽培情報取得部27にて取得された栽培情報から得られる、複数の植物の各々の発芽または植え付けの時期に合わせて栽培キットの送付時期を決定する。送付時期制御部29の制御により決定される栽培キットの送付時期は、栽培情報出力部28によりユーザ端末70に向けて出力される栽培情報の出力時期と同様に、ユーザの料理の時期に合わせた各々の植物の収穫時期から逆算された期間に基づいて決定される。例えば、ユーザの料理に用いられる植物が3種類である場合には、3種類の植物のうち最も種付けまたは植え付けの時期が早い植物に合わせて3種類の植物を包含する栽培キットが同時に送付されてもよい。この場合、栽培情報出力部28は、栽培情報として、3種類の植物の各々の適切な種付けまたは植え付けの時期をユーザ端末70に向けて出力する。また、3種類の植物の各々の種付けまたは植え付けの時期に合わせて栽培キットが3回に分割されて送付されてもよい。なお、複数種類の植物の各々の種付けまたは植え付けの時期に合わせて、栽培キットが分割送付される具体例については、図5を用いて後述する。
【0038】
場提供部31により複数のユーザに提供されるコミュニケーションの場としては、例えばユーザ間の簡易なメッセージのやり取りをリアルタイムで実現できるチャットルームや、ユーザが参加できるイベント情報を一覧視できる掲示板等が挙げられる。なお、複数のユーザが参加できるコミュケーションの場のうち、チャットルーム及び掲示板の各々の具体例については、図7(7A)及び(7B)の各々を用いて後述する。
【0039】
〔サーバの処理〕
次に、サーバ10の処理について、図4を用いて説明する。
図4は、サーバ10の処理の流れを示すフローチャートである。
【0040】
まず、図3に示すユーザ情報取得部21は、ユーザ情報を取得する。具体的には、ユーザ情報取得部21は、ユーザ端末70に入力されたユーザ情報を取得する。また、他サービスを運営する外部サーバにて管理されているユーザ情報のうち、ユーザの承諾が得られているものを取得する場合もある(ステップ101)。ユーザ情報記憶部22は、ユーザ情報取得部21にて取得されたユーザ情報を記憶する(ステップ102)。具体的には、ユーザ情報記憶部22は、ユーザ情報取得部21により取得されたユーザ情報を、ユーザ情報DB51に記憶させて管理する。また、ユーザ情報記憶部22は、必要に応じて自機の記憶部13にユーザ情報を記憶させて管理する。
【0041】
料理情報取得部23は、料理情報を取得する(ステップ103)。具体的には、料理情報取得部23は、記憶装置50の料理情報DB54に記憶されている料理情報のうち、ユーザによる選択の対象となる料理情報を取得する。また、料理情報取得部23は、必要に応じて、料理情報が掲載されているインターネット上のウェブサイトから新たに料理情報を取得する。料理情報出力部24は、料理情報取得部23にて取得された料理情報をユーザ端末70に向けて出力する(ステップ104)。料理指定受付部25は、選択可能な態様でユーザ端末70に表示された複数の料理のうち、ユーザが希望する料理、及びその料理を行う時期の指定を受け付ける(ステップ105)。
【0042】
植物情報取得部26は、植物情報を取得する(ステップ106)。具体的には、植物情報取得部26は、記憶装置50の植物情報DB52に記憶されている植物情報を取得する。また、植物情報取得部26は、必要に応じて、植物情報が掲載されているインターネット上のウェブサイトから新たに植物情報を取得する。栽培情報取得部27は、植物情報取得部26にて取得された植物情報の各々の植物の栽培情報を取得する(ステップ107)。具体的には、栽培情報取得部27は、記憶装置50の栽培情報DB53に記憶されている栽培情報のうち、植物情報取得部26にて取得された植物情報の各々の植物の栽培情報を取得する。
【0043】
また、栽培情報取得部27は、必要に応じて、栽培情報が掲載されているインターネット上のウェブサイトから新たに栽培情報を取得する。また、栽培情報出力部28は、栽培情報取得部27にて取得された栽培情報をユーザ端末70に向けて出力する(ステップ108)。栽培情報出力部28によりユーザ端末70に向けて出力された栽培情報は、ユーザに報知される。具体的には、例えばユーザ端末70がスマートフォンやタブレットである場合には、上述した専用アプリや専用サイトを介して、テキストや音声の態様でユーザに報知される。
【0044】
送付時期制御部29は、ユーザが希望する料理に用いられる複数の植物の栽培キットをユーザに送付する時期の制御として、栽培キットの分割送付の有無を受け付ける(ステップ109)。ここで、栽培キットの分割送付が希望された場合(ステップS110でYES)、送付時期制御部29は、植物毎に栽培キットを送付する制御を行う(ステップS111)。これに対して、ステップS110で栽培キットの分割送付が希望されなかった場合(ステップS110でNO)、送付時期制御部29は、最先となる植物の送付日に栽培キットを送付する制御を行う(ステップS112)。なお、栽培キットの分割送付が希望されたために、複数の植物の各々の種付けまたは植え付けの時期に合わせて栽培キットが複数回に分割されて送付される場合の具体例については、図5を用いて後述する。
【0045】
以上のように、本実施の形態が適用されるユーザ支援システム1では、ユーザが自分で調理して食べてみたい料理を指定すると、その料理に用いられる植物の栽培、収穫、料理、及び摂取という一連の流れを楽しみながら体験できるようにした。即ち、ユーザが様々なタイミングで的確なアドバイスを受けながら上手に植物を栽培できるようにするというものである。ただし、本実施の形態における特筆すべき点は、まず、ユーザの指定に基づいて、料理、及びその料理を行う時期が決定されて、これに対応するように、その料理に使用される複数の植物とその各々の種付けまたは植え付けの時期とが決定される点である。この特筆すべき点により、植物の栽培について知識や経験のない者であっても、各植物の収穫時期に大幅なずれを生じさせることなく複数の植物を自分で栽培して自分で調理して自分で食べることを楽しむことができるようになる。
【0046】
〔具体例〕
次に、本サービスの具体例について、図5乃至図7を用いて説明する。
図5は、複数の植物の各々の種付けまたは植え付けの時期に合わせて栽培キットが複数回送付される場合の具体例を示す図である。
【0047】
図5には、ユーザにより指定された料理が「けんちん汁」であり、その食材となる植物として、「ゴボウ(ごぼう)」、「ニンジン(人参)」、及び「ダイコン(大根)」の3種類の植物が含まれる例が示されている。図5の例では、ユーザに対して栽培キットが3回に分割送付される。具体的には、ゴボウ(ごぼう)、ニンジン(人参)、及びダイコン(大根)の各々の種付けまたは植え付けの時期として好適とされる時期と、ユーザが料理を行う時期とに基づく逆算の結果、ゴボウ(ごぼう)、ニンジン(人参)、及びダイコン(大根)の各々の植物の栽培キットの送付時期が決定される。
【0048】
図5の例では、ゴボウ(ごぼう)の種付けまたは植え付けが行われた後、発芽するまでの目安は「7~14日」、その後収穫までの目安となる期間は「約3か月」とされている。また、ニンジン(人参)の種付けまたは植え付けが行われた後、発芽するまでの目安は「7~14日」、その後収穫までの目安となる期間は「約2か月半」とされている。また、ダイコン(大根)の種付けまたは植え付けが行われた後、発芽するまでの目安は「2~5日」、その後収穫までの目安となる期間は「約1か月半」とされている。ここで、図5に示すように、ユーザが「けんちん汁」を料理する時期から逆算された収穫時期が「10月1日(10/1)」であったとする。このような場合に、栽培キットの分割送付が希望されると、例えばゴボウ(ごぼう)の栽培キットの送付時期は「6月15日(6/15)」、ニンジン(人参)の栽培キットの送付時期は「6月30日(6/30)」、ダイコン(大根)の栽培キットの送付時期は「8月15日(8/15)」となる。このように、図5の例では、ゴボウ(ごぼう)、ニンジン(人参)、ダイコン(大根)の順番で栽培キットが送付される。また、図5の3種類の植物を栽培している期間中、ユーザ端末70には、栽培情報としての各種のアドバイスが提供される。そして、収穫の時期には、けんちん汁のレシピがユーザに送付される。
【0049】
図6(6A)は、ユーザ端末に選択可能な態様で表示された複数の料理情報の具体例を示す図である。図6(6B)は、ユーザによる選択の結果、ユーザ端末に表示された料理情報の具体例を示す図である。
【0050】
本サービスの利用を開始しようとするユーザのユーザ端末70には、複数の料理が選択可能な態様で表示される。図6(6A)には、その一例として、「生春巻き」、「けんちん汁」等の各々の撮像画像のアイコンが表示されている。また、各アイコンの下には、料理の名称と、それ以外の料理情報とがテキストデータの形式で示されている。また、「おススメ料理」という表記の下には、ユーザにおススメの複数の料理の各々を示すアイコンが表示されている。「おススメの料理」は、例えばユーザ情報から得られるユーザの過去の栽培キットの購入履歴、または料理の選択履歴に基づいて決定されてもよい。この場合、ユーザが過去に栽培したことがない植物が用いられている料理や、ユーザが好む傾向にある植物が多く用いられている料理等が「おススメの料理」としてリコメンドされてもよい。さらに、ユーザ情報にユーザの既往歴を登録できるようにして、ユーザが積極的に摂取すべき栄養素(例えばカルシウム、各種ビタミン、繊維質)を多く含む植物を食材とする料理がリコメンドされてもよい。
【0051】
また、他のユーザに人気の料理(例えば植物別人気料理ベスト5等)や、サービス提供者が在庫として抱える種苗の在庫量(即ち、サービス提供者側の事情)に応じて、「おススメの料理」の栽培キットがセール商品としてリコメンドされてもよい。ここで、ユーザが、ユーザ端末70に表示された複数の料理のうち「生春巻き」を選択して指定したとする。すると、ユーザ端末70には、図6(6B)に示す画面が表示される。図6(6B)に示す画面には、「生春巻き」の撮像画像、使用植物や栽培方法を含む料理情報が表示される。なお、図6(6A)及び図6(6B)に示す画像に含まれる各種情報や、各種情報の画面上のレイアウトは、本サービスの内容を理解し易くするための一例に過ぎない。このため、図6(6A)及び図6(6B)に示す画像により示されている情報以外の情報を含めることができる。例えば、食材として使用される植物の栽培情報として、植物毎の栽培の難易度を表示させてもよい。なお、「栽培の難易度」をどのような態様で表示させるかは特に限定されない。例えば、初心者の視点からの難易度として、育成しやすい植物と、育成し難く失敗しやすい植物とを一見して判別可能なシンボル等を植物の撮像画像に付してもよい。
【0052】
図7(7A)は、複数のユーザが参加可能なコミュニケーションの場の一例として、チャットルームの具体例を示す図である。図7(7B)は、複数のユーザが参加可能なコミュニケーションの場の一例であるイベントのイベント情報が掲載された掲示板の具体例を示す図である。
【0053】
複数のユーザが参加可能なコミュニケーションの場として、例えば「生春巻き」という料理の食材となる複数の植物を栽培キットで既に栽培しているユーザや、これから栽培の開始を予定しているユーザがいたとする。これらのユーザは、例えば図7(7A)に示すようなチャットルーム、具体的には「生春巻き栽培広場」といったネーミングのチャットルームに自由に参加することができる。このようなチャットルームへの参加者は、本サービスを利用する複数のユーザの中で共通した目的を持つ複数のユーザとなる。このため、チャットルームの参加者は、自分の栽培キットの栽培状況を報告し合うことで、孤独な気持ちになることなく、連帯感や安心感を享受しながら栽培キットの栽培を継続させることができる。また、図示はしないが、サービス提供者により予め用意された、植物の栽培の専門家やチャットボットがチャットルームに参加できるようにしてもよい。これにより、植物の栽培に関する知識が十分でない複数のユーザのみでは解決できない専門的な問題や、チャットボットが回答できるレベルの定型的な問題を、専門家やチャットボットに尋ねることで容易に解決することが可能となる。
【0054】
つまり、本サービスでは、栽培キットを用いて栽培を行うユーザに対して好適なタイミングで栽培情報が提供される、といった縦の繋がりのサービスの他に、目的を共有するユーザ同士が励まし合う、といった横の繋がりのサービスが提供される。そして、ユーザ間の横の繋がりをより堅牢なものとすることができる各種のイベントが開催される。図7(7B)には、イベントを周知したり、イベントの参加を受け付けたりすることの支援を行う掲示板の具体例が示されている。掲示板に掲載されるイベント情報には、イベント毎の情報が、開催予定日順、あるいはユーザの利用実績に基づいた順番で表示される。なお、図7(7A)及び図7(7B)に示す画像に含まれる各種情報や、各種情報の画面上のレイアウトは、本サービスの内容を理解し易くするための一例に過ぎない。このため、図7(7A)及び図7(7B)に示す画像により示されている情報以外の情報を含めることができる。
【0055】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。
【符号の説明】
【0056】
10…サーバ、21…ユーザ情報取得部、22…ユーザ情報記憶部、23…料理情報取得部、24…料理情報出力部、25…料理指定受付部、26…植物情報取得部、27…栽培情報取得部、28…栽培情報出力部、29…送付時期制御部、31…場提供部、32…イベント情報提供部、50…記憶装置、70…ユーザ端末、90…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-10-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた料理に用いられる複数の植物について、当該複数の植物における各々の植物の当該料理に応じた栽培を支援するための情報である栽培情報を取得する取得手段と、
前記各々の植物の前記栽培情報から得られる情報であって、当該各々の植物で異なる発芽または植え付けに基づく好ましい種付けまたは植え付けの時期に関する情報を、ユーザに対して提供する時期情報提供手段と、
前記各々の植物の前記栽培情報から得られる情報であって、前記料理に応じた栽培および収穫に関する情報を前記ユーザに対して提供する栽培情報提供手段と、
を有し、
前記取得手段により取得される前記栽培情報が、前記料理の時期に合わせた前記各々の植物の収穫時期に基づいて定まる情報であることを特徴とするユーザ支援システム。
【請求項2】
前記時期情報提供手段により取得した前記種付けまたは植え付けの時期に関する情報から、前記ユーザに対して提供する栽培材料の提供時期を決定する決定手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のユーザ支援システム。
【請求項3】
前記決定手段は、前記複数の植物の各々の植物のうち、最も種付けまたは植え付けの時期が早い植物に合わせて前記ユーザに対して前記栽培材料を提供するように決定すること、を特徴とする請求項に記載のユーザ支援システム。
【請求項4】
前記決定手段は、前記複数の植物の各々の植物にて異なる種付けまたは植え付けの時期に応じて、前記ユーザに対して提供する前記栽培材料の提供時期を決定すること、を特徴とする請求項に記載のユーザ支援システム。
【請求項5】
複数の前記ユーザに対してコミュニケーションの場を提供する場提供手段と、
前記コミュニケーションの場に参加する前記ユーザに対して、前記コミュニケーションの場で開催されるイベントに関する情報を提供するイベント情報提供手段と、を更に備えたこと特徴とする請求項1乃至請求項に記載のユーザ支援システム。