(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135384
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】ゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220908BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220908BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20220908BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/35
A63F13/52
A63F13/69
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021035153
(22)【出願日】2021-03-05
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】飯山 智史
(72)【発明者】
【氏名】関山 晃弘
(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数回数の獲得ゲームを一括して実行する一括払い出しイベントの興趣性を高めることが可能なゲームサーバ等を提供すること。
【解決手段】ゲームサーバは、アイテムの種類毎又は属性毎に決定確率が設定された単一又は複数の確率テーブルに基づいて複数回数の獲得ゲームを一括して実行する一括払い出しイベントを実行するイベントゲーム実行部210と、確率テーブルに設定されたアイテムの種類毎又は属性毎の決定確率を変更する決定確率変更部212と、一括払い出しイベントで実行される複数回数の獲得ゲームのうち、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数を決定する適用回数決定部214とを含み、イベントゲーム実行部210は、一括払い出しイベントを実行する際に、適用回数決定部で決定された回数分、決定確率の変更が適用された獲得ゲームを実行する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアイテムの中からプレーヤに付与するアイテムを決定する獲得ゲームを実行するゲームサーバであって、
アイテムの種類毎又は属性毎に決定確率が設定された単一又は複数の確率テーブルに基づいて複数回数の前記獲得ゲームを一括して実行する一括払い出しイベントを実行するイベント実行部と、
前記確率テーブルに設定されたアイテムの種類毎又は属性毎の前記決定確率を変更する決定確率変更部と、
前記一括払い出しイベントで実行される複数回数の前記獲得ゲームのうち、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数を決定する適用回数決定部とを含み、
前記イベント実行部は、
前記一括払い出しイベントを実行する際に、前記適用回数決定部で決定された回数分、前記決定確率の変更が適用された前記獲得ゲームを実行することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項2】
請求項1において、
前記適用回数決定部は、
プレーヤによる設定に基づいて、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数、及び、前記決定確率の変更を何回目の前記獲得ゲームに適用するかを決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記適用回数決定部は、
プレーヤによって所定のアイテム又はパラメータが使用されたことに基づいて、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数、及び、前記決定確率の変更を何回目の前記獲得ゲームに適用するかを決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記決定確率変更部は、
プレーヤによる設定に基づいて、複数の前記確率テーブルのうち前記決定確率を変更する前記確率テーブルを決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記決定確率変更部は、
プレーヤによって所定のアイテム又はパラメータが使用されたことに基づいて、複数の前記確率テーブルのうち前記決定確率を変更する前記確率テーブルを決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記決定確率が変更されたことに基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記決定確率の変更内容に基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記決定確率の変更が適用される前記獲得ゲームの回数に基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記決定確率の変更が何回目の前記獲得ゲームに適用されるかに基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項10】
請求項6乃至9のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記獲得ゲームの演出内容として、前記獲得ゲームが終了してから次の前記獲得ゲームに移行するまでにおける画面効果、又は、前記獲得ゲームの実行時における画面効果を決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記一括払い出しイベントにおいて、所定の種類のアイテムが払い出された場合に、当該アイテムの払い出し以降に実行される前記獲得ゲームにおける前記決定確率を変更することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項12】
請求項11において、
前記イベント実行部は、
前記アイテムの払い出し以降に実行される前記獲得ゲームのうち前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数、及び、前記決定確率の変更を何回目の前記獲得ゲームに適用するかを、プレーヤの選択に基づき決定することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記決定確率の変更が適用される前記獲得ゲームの回数に応じて、プレーヤに追加の特典を付与することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項において、
前記イベント実行部は、
前記決定確率の変更が適用される前記獲得ゲームが連続して実行される場合に、プレーヤに追加の特典を付与することを特徴とするゲームサーバ。
【請求項15】
複数のアイテムの中からプレーヤに付与するアイテムを決定する獲得ゲームを実行するゲームシステムであって、
アイテムの種類毎又は属性毎に決定確率が設定された単一又は複数の確率テーブルに基づいて複数回数の前記獲得ゲームを一括して実行する一括払い出しイベントを実行するイベント実行部と、
前記確率テーブルに設定されたアイテムの種類毎又は属性毎の前記決定確率を変更する決定確率変更部と、
前記一括払い出しイベントで実行される複数回数の前記獲得ゲームのうち、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数を決定する適用回数決定部とを含み、
前記イベント実行部は、
前記一括払い出しイベントを実行する際に、前記適用回数決定部で決定された回数分、前記決定確率の変更が適用された前記獲得ゲームを実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
複数のアイテムの中からプレーヤに付与するアイテムを決定する獲得ゲームを実行するためのプログラムであって、
アイテムの種類毎又は属性毎に決定確率が設定された単一又は複数の確率テーブルに基づいて複数回数の前記獲得ゲームを一括して実行する一括払い出しイベントを実行するイベント実行部と、
前記確率テーブルに設定されたアイテムの種類毎又は属性毎の前記決定確率を変更する決定確率変更部と、
前記一括払い出しイベントで実行される複数回数の前記獲得ゲームのうち、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数を決定する適用回数決定部としてコンピュータを機能させ、
前記イベント実行部は、
前記一括払い出しイベントを実行する際に、前記適用回数決定部で決定された回数分、前記決定確率の変更が適用された前記獲得ゲームを実行することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の抽選物の中から2以上の抽選物を抽選手段で抽選して決定し、抽選手段で決定された2以上の抽選物の中からユーザが選択できるように端末装置に表示させ、ユーザが選択した抽選物をユーザに提供するゲーム装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のゲーム装置では、ユーザの欲する抽選物を獲得できる可能性が向上するものの、抽選ゲームとしての興趣性に欠けていた。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数回数の獲得ゲームを一括して実行する一括払い出しイベントの興趣性を高めることが可能なゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、複数のアイテムの中からプレーヤに付与するアイテムを決定する獲得ゲームを実行するゲームサーバであって、アイテムの種類毎又は属性毎に決定確率が設定された単一又は複数の確率テーブルに基づいて複数回数の前記獲得ゲームを一括して実行する一括払い出しイベントを実行するイベント実行部と、前記確率テーブルに設定されたアイテムの種類毎又は属性毎の前記決定確率を変更する決定確率変更部と、前記一括払い出しイベントで実行される複数回数の前記獲得ゲームのうち、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数を決定する適用回数決定部とを含み、前記イベント実行部は、前記一括払い出しイベントを実行する際に、前記適用回数決定部で決定された回数分、前記決定確率の変更が適用された前記獲得ゲームを実行することを特徴とするゲームサーバに関する。また本発明は、上記各部を含むゲームシステムに関する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0007】
本発明によれば、確率テーブルに設定されたアイテムの決定確率を変更し、一括払い出しイベントで実行される複数回数の獲得ゲームのうち決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数を決定し、一括払い出しイベントを実行する際に、決定された回数分だけ決定確率の変更が適用された獲得ゲームを実行することで、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0008】
(2)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記適用回数決定部は、プレーヤによる設定に基づいて、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数、及び、前記決定確率の変更を何回目の前記獲得ゲームに適用するかを決定してもよい。
【0009】
本発明によれば、プレーヤは、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数等を設定することができるため、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0010】
(3)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記適用回数決定部は、プレーヤによって所定のアイテム又はパラメータが使用されたことに基づいて、前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数、及び、前記決定確率の変更を何回目の前記獲得ゲームに適用するかを決定してもよい。
【0011】
本発明によれば、プレーヤが所定のアイテム等を使用すると、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数等が決定されるため、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0012】
(4)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記決定確率変更部は、プレーヤによる設定に基づいて、複数の前記確率テーブルのうち前記決定確率を変更する前記確率テーブルを決定してもよい。
【0013】
本発明によれば、プレーヤは、決定確率を変更する確率テーブルを設定することができるため、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0014】
(5)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記決定確率変更部は、プレーヤによって所定のアイテム又はパラメータが使用されたことに基づいて、複数の前記確率テーブルのうち前記決定確率を変更する前記確率テーブルを決定してもよい。
【0015】
本発明によれば、プレーヤが所定のアイテム等を使用すると、決定確率を変更する確率テーブルが決定されるため、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0016】
(6)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記決定確率が変更されたことに基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定してもよい。
【0017】
本発明によれば、決定確率が変更されたことに応じて獲得ゲームの演出内容が決定されるため、獲得ゲームの結果に対する期待感をプレーヤに与えることができ、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0018】
(7)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記決定確率の変更内容に基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定してもよい。
【0019】
本発明によれば、決定確率の変更内容に応じて獲得ゲームの演出内容が決定されるため、獲得ゲームの結果に対する期待感をプレーヤに与えることができ、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0020】
(8)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記決定確率の変更が適用される前記獲得ゲームの回数に基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定してもよい。
【0021】
本発明によれば、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数に応じて獲得ゲームの演出内容が決定されるため、獲得ゲームの結果に対する期待感をプレーヤに与えることができ、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0022】
(9)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記決定確率の変更が何回目の前記獲得ゲームに適用されるかに基づいて、前記獲得ゲームの演出内容を決定してもよい。
【0023】
本発明によれば、決定確率の変更が何回目の獲得ゲームに適用されるかに応じて獲得ゲームの演出内容が決定されるため、獲得ゲームの結果に対する期待感をプレーヤに与えることができ、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0024】
(10)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記獲得ゲームの演出内容として、前記獲得ゲームが終了してから次の前記獲得ゲームに移行するまでにおける画面効果、又は、前記獲得ゲームの実行時における画面効果を決定してもよい。
【0025】
(11)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記一括払い出しイベントにおいて、所定の種類のアイテムが払い出された場合に、当該アイテムの払い出し以降に実行される前記獲得ゲームにおける前記決定確率を変更してもよい。
【0026】
本発明によれば、所定の種類のアイテムの払い出し以降の獲得ゲームにおける決定確率を変更することで、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0027】
(12)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記アイテムの払い出し以降に実行される前記獲得ゲームのうち前記決定確率の変更を適用させる前記獲得ゲームの回数、及び、前記決定確率の変更を何回目の前記獲得ゲームに適用するかを、プレーヤの選択に基づき決定してもよい。
【0028】
(13)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記決定確率の変更が適用される前記獲得ゲームの回数に応じて、プレーヤに追加の特典を付与してもよい。
【0029】
本発明によれば、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数に応じてプレーヤに追加の特典を付与することで、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【0030】
(14)また本発明に係るゲームサーバ、ゲームシステム及びプログラムでは、前記イベント実行部は、前記決定確率の変更が適用される前記獲得ゲームが連続して実行される場合に、プレーヤに追加の特典を付与してもよい。
【0031】
本発明によれば、決定確率の変更が適用された獲得ゲームが連続して実行された場合にプレーヤに追加の特典を付与することで、一括払い出しイベントの興趣性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図2】本実施形態のサーバの機能ブロック図の一例を示す図。
【
図3】獲得ゲームで用いられる確率テーブルの一例を示す図。
【
図4】本実施形態の手法について説明するための図。
【
図5】本実施形態の手法について説明するための図。
【
図6】本実施形態の手法について説明するための図。
【
図7】本実施形態の手法について説明するための図。
【
図8】本実施形態の手法について説明するための図。
【
図9】本実施形態の手法について説明するための図。
【
図10】本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0034】
1.構成
図1は、本実施形態のゲームシステムを示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20とによって構成される。つまり、
図1に示すように、本実施形態のゲームシステムは、サービスを提供するサーバ20(ゲームサーバ)と、端末10(10A、10B、10C・・・)とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0035】
サーバ20は、端末10からの要求に応じてオンラインゲームサービスを提供する情報処理装置である。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、マッチングサーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0036】
本実施形態では、サーバ20において、プレーヤの操作に基づきゲーム(獲得ゲーム、一括払い出しイベント、獲得ゲーム等で獲得したアイテムを使用したゲーム)を実行する処理が行われ、端末10において当該ゲームのゲーム画像が表示される。また、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、ゲームのゲーム結果、ゲームで使用可能なアイテム(キャラクタ、アイテムなどのゲーム要素)、パラメータ(ポイント、ゲーム内通貨等)などの情報が管理される。
【0037】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0038】
図2に本実施形態のサーバ20の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のサーバは
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0039】
記憶部270は、処理部200の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部200のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。記憶部270は、格納部272(例えばデータベース)を含む。
【0040】
格納部272は、本実施形態のゲームシステムで実行されるオンラインゲームに参加する複数のプレーヤそれぞれのプレーヤ情報を格納する。例えば、格納部272は、複数のプレーヤそれぞれのプレーヤ識別情報(プレーヤIDや、プレーヤが使用する端末IDなど)に対応づけて、プレーヤ名(プレーヤアカウント)、パスワード、端末10の宛先情報(IPアドレス等)などを、プレーヤ情報として格納する。また、格納部272は、プレーヤとフレンド関係(所定の関係の一例)にある他のプレーヤを特定するための情報を、プレーヤ情報として格納する。また、格納部272は、プレーヤ識別情報に対応づけて、プレーヤが保有するアイテムやパラメータに関する情報を、プレーヤ情報として格納する。
【0041】
通信部296は端末10や他のサーバとの間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0042】
処理部200(プロセッサ)は、端末10から送信され通信部296を介して受信したデータ、プログラムなどに基づいて、プレーヤ情報の管理、ログイン/ログアウトに関する処理、通信制御処理などの各種処理を行う。処理部200は記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部200は、イベント実行部210、決定確率変更部212、適用回数決定部214、表示制御部216を含む。
【0043】
イベント実行部210は、アイテムの種類毎又は属性毎に決定確率が設定された単一又は複数の確率テーブルに基づいて複数回数の獲得ゲーム(複数のアイテムの中からプレーヤに付与するアイテムを決定するゲーム)を一括して実行する一括払い出しイベントを実行して、複数回数の獲得ゲームで決定された複数のアイテムを払い出す(プレーヤに付与する)。
【0044】
決定確率変更部212は、確率テーブルに設定されたアイテムの種類毎又は属性毎の決定確率(抽選確率、払い出し確率)を変更する。ここで、アイテムの種類とは、個々のアイテムを特定する名称等の識別子であり、アイテムの属性とは、アイテムが属する分類(種別、グループ、カテゴリ、レアリティ等)である。
【0045】
適用回数決定部214は、一括払い出しイベントで実行される複数回数の前記獲得ゲームのうち、決定確率変更部212による決定確率の変更を適用させる獲得ゲーム(決定確率が変更された確率テーブルに基づく獲得ゲーム)の回数を決定する。イベント実行部210は、一括払い出しイベントを実行する際に、適用回数決定部214で決定された回数分、決定確率の変更が適用された獲得ゲームを実行する。
【0046】
また、適用回数決定部214は、プレーヤによる設定(例えば、プレーヤによって所定のアイテム又はパラメータが使用されたこと)に基づいて、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数、及び/又は、決定確率の変更を何回目の獲得ゲームに適用するかを決定してもよい。例えば、適用回数決定部214は、プレーヤによって使用された所定のアイテムの種類に基づいて、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数や決定確率の変更を何回目の獲得ゲームに適用するかを決定してもよいし、プレーヤによって使用された所定のパラメータの使用量に基づいて決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数を決定し、当該使用量が多いほど当該回数が多くなるようにしてもよい。また、決定確率変更部212は、プレーヤによる設定(例えば、プレーヤによって所定のアイテム又はパラメータが使用されたこと)に基づいて、複数の確率テーブルのうち決定確率を変更する確率テーブルを決定してもよい。
【0047】
また、イベント実行部210は、決定確率変更部212によって決定確率が変更されたこと(決定確率の変更の有無、決定確率の変更内容)に基づいて、獲得ゲームの演出内容を決定してもよい。獲得ゲームの演出内容とは、例えば、一括払い出しイベントにおいて獲得ゲームが終了してから次の獲得ゲームに移行するまでにおける画面効果や、獲得ゲームの実行時における画面効果である。また、イベント実行部210は、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数、及び/又は、決定確率の変更が何回目の獲得ゲームに適用されるかに基づいて、獲得ゲームの演出内容を決定してもよい。
【0048】
また、イベント実行部210は、一括払い出しイベントにおいて、所定の種類のアイテ
ムが払い出された(獲得ゲームにおいて所定の種類のアイテムが決定された)場合に、当該アイテムの払い出し以降に実行される獲得ゲームにおける決定確率を変更してもよいし、更に、当該決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数と当該決定確率の変更を何回名の獲得ゲームに適用するかをプレーヤが任意に選択できるようにしてもよい。また、イベント実行部210は、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数に応じて、プレーヤに追加の特典を付与(例えば、決定確率を追加して変更)してもよい。また、イベント実行部210は、決定確率の変更が適用される獲得ゲームが連続して実行される場合に、プレーヤに追加の特典を付与してもよい。
【0049】
また処理部200は、端末10から送信されたプレーヤの操作情報に基づいて、プレーヤが保有するアイテム(キャラクタ、アイテム等のゲーム要素)を使用したゲーム(例えば、プレーヤキャラクタが敵キャラクタと戦闘するゲーム)を進行させる処理を行う。
【0050】
表示制御部216は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて、ゲーム画像を生成するための画像生成用データ(ゲーム画像を端末10において表示するためのデータ)を生成し、生成した画像生成用データを端末10に対して送信する。なお、ゲーム要素を使用したゲームを進行させる処理や、表示制御部216の処理を、端末10で実行するようにしてもよい。
【0051】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
【0052】
本実施形態のゲームシステムでは、プレーヤは、ゲーム内通貨やチケット等の対価を消費(アイテムやパラメータを使用)することで、複数回数の獲得ゲーム(抽選ゲーム)を一括して実行する一括払い出しイベントを実行して、各獲得ゲームにおいて複数のアイテムの中から抽選処理によって決定されたアイテム(キャラクタ、武器、装備品等)を獲得することができる。
【0053】
図3は、獲得ゲームで用いられる確率テーブルの一例を示す図である。確率テーブル300は、記憶部270に記憶され、アイテムのIDに関連付けて、各アイテムのレアリティ(レア度)と、各アイテムの決定確率(抽選確率)を格納する。
図3に示す例では、アイテムの種類(個々のアイテム)毎に決定確率が設定されているが、アイテムの属性(例えば、レアリティ)毎に決定確率を設定してもよい。一括払い出しイベントにおいて獲得ゲームが実行されると、確率テーブル300に格納されたアイテム毎の決定確率に基づく抽選処理によってプレーヤに付与するアイテムが決定される。例えば、一括払い出しイベントが10回の獲得ゲームを実行する「10連」の払い出しイベントである場合、確率テーブル300に基づく獲得ゲームが10回実行され、プレーヤに付与する10個のアイテムが決定される。なお、一括払い出しイベントにおいて複数の確率テーブルに基づく複数回数の獲得ゲームを実行してもよい。例えば、「10連」の払い出しイベントにおいて、確率テーブル「A」に基づく獲得ゲームをn回実行し、確率テーブル「B」(確率テーブル「A」とは、格納するアイテム及び/又は決定確率の少なくとも一部が異なる確率テーブル)に基づく獲得ゲームを(10-n)回実行するようにしてもよい。
【0054】
本実施形態では、確率テーブル300に設定されたアイテムの決定確率を変更する(増加させる)。この際、確率テーブル300に設定された特定の種類のアイテムの決定確率を変更する(例えば、
図3に示す例において、ID「001」のアイテムの決定確率を「10%」から「15%」に変更する)ようにしてもよいし、確率テーブル300に設定された特定の属性のアイテムの決定確率を変更する(例えば、
図3に示す例において、レアリティ「S」の2つのアイテムの決定確率を「10%」から「15%」に変更する)ようにしてもよい。なお、一括払い出しイベントにおいて複数の確率テーブルを用いる場合、
当該複数の確率テーブルそれぞれに設定された特定種類或いは特定属性のアイテムの決定確率を変更する。
【0055】
そして本実施形態では、プレーヤによる設定(所定アイテムの使用や購入、所定パラメータの使用)に基づいて、一括払い出しイベントで実行される複数回数の獲得ゲームのうち、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数と、決定確率の変更を何回目の獲得ゲームに適用するかを決定する。具体的には、プレーヤによって所定のアイテムが使用(消費)された場合や、プレーヤが所定のゲームパスを購入している場合に、当該アイテムやゲームパスの種類に応じて、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数等を決定する。例えば、確率テーブル「A」に基づく獲得ゲームを10回実行する「10連」の払い出しイベントにおいて、プレーヤがアイテム「a」を使用した(或いは、ゲームパス「a」を購入している)場合には、
図4に示すように、1~3回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「A」(以下、確率テーブル「A’」と呼称する)に基づく抽選を行い、4~10回目の獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「A」に基づく抽選を行う(決定確率の変更を最初の3回の獲得ゲームに適用させる)ようにし、プレーヤがアイテム「b」を使用した(或いは、ゲームパス「b」を購入している)場合には、
図5に示すように、1~7回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「A」に基づく抽選を行い、8~10回目の獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「A’」に基づく抽選を行う(決定確率の変更を最後の3回の獲得ゲームに適用させる)ようにしてもよい。この場合、プレーヤがアイテム「a」とアイテム「b」の両方を使用した(或いは、ゲームパス「a」とゲームパス「a」の両方を購入している)場合には、1~3回目及び8~10回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「A’」に基づく抽選を行い、4~7回目の獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「A」に基づく抽選を行う(決定確率の変更を最初の3回と最後の3回の獲得ゲームに適用させる)ようにしてもよい。
【0056】
また、「10連」の払い出しイベントにおいて、最初の5回は確率テーブル「A」に基づく獲得ゲームを実行し残りの5回は確率テーブル「B」に基づく獲得ゲームを実行する場合、プレーヤがアイテム「a」を使用した場合には、
図6に示すように、1~3回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「A’」に基づく抽選を行い、4回目及び5回目の獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「A」に基づく抽選を行い、6~10回目の獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「B」に基づく抽選を行う(決定確率の変更を最初の3回の獲得ゲームに適用させる)ようにし、プレーヤがアイテム「b」を使用した場合には、
図7に示すように、1~5回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「A」に基づく抽選を行い、6回目及び7回目の獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「B」に基づく抽選を行い、8~10回目の獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「B」(以下、確率テーブル「B’」と呼称する)に基づく抽選を行う(決定確率の変更を最後の3回の獲得ゲームに適用させる)ようにしてもよい。
【0057】
また、決定確率の変更が適用される獲得ゲームを、プレーヤによる設定に関わらず決定確率の変更が適用されない獲得ゲームよりも後に実行するようにしてもよい。例えば、「10連」の払い出しイベントにおいて、決定確率の変更が適用される獲得ゲームを2回実行することが決定された場合、決定確率の変更を最後の2回の獲得ゲームに適用させ、決定確率の変更が適用される獲得ゲームを3回実行することが決定された場合、決定確率の変更を最後の3回の獲得ゲームに適用させるようにしてもよい。この場合、一括払い出しイベントにおいて、決定確率の変更が適用される獲得ゲームが実行されるまでの回数をイベントの進行に応じて端末10の表示部にカウントダウン表示等することで、イベントの後半に決定確率が上昇することをプレーヤに示唆して、プレーヤの期待感を高めるようにしてもよい。
【0058】
また、プレーヤによる設定(所定アイテムの使用や購入、所定パラメータの使用)に基づいて、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数等を決定することに代えて、複数の確率テーブルのうち決定確率を変更する確率テーブルを決定してもよい。例えば、「10連」の払い出しイベントにおいて、最初の3回は確率テーブル「A」に基づく獲得ゲームを実行し最後の7回は確率テーブル「B」に基づく獲得ゲームを実行する場合、プレーヤがアイテム「a」を使用した場合には、
図8に示すように、1~3回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「A’」に基づく抽選を行い、4~10回目の獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「B」に基づく抽選を行う(確率テーブル「A」の決定確率を変更する)ようにし、プレーヤがアイテム「b」を使用した場合には、
図9に示すように、1~3回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更される前の確率テーブル「A」に基づく抽選を行い、4~10回目の獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「B’」に基づく抽選を行う(確率テーブル「B」の決定確率を変更する)ようにしてもよい。この場合、プレーヤがアイテム「a」とアイテム「b」の両方を使用した場合には、1~3回目に実行する獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「A’」に基づく抽選を行い、4~10回目の獲得ゲームでは決定確率が変更された確率テーブル「B’」に基づく抽選を行う(確率テーブル「A」及び確率テーブル「B」の決定確率を変更する)ようにしてもよい。また、プレーヤが使用したアイテム(或いは、購入したゲームパス)やプレーヤが追加して使用したアイテムの種類に応じて、決定確率の変更量(増加量)が変わるようにしてもよい。例えば、プレーヤがアイテム「a」を使用した場合には、確率テーブル「A」に設定されたレアリティ「S」のアイテムの決定確率を「10%」から「15%」に変更し、プレーヤがアイテム「a」に加えて所定の課金アイテム「x」を使用した場合には、確率テーブル「A」に設定されたレアリティ「S」のアイテムの決定確率を「10%」から「20%」に変更するようにしてもよい。
【0059】
一括払い出しイベントの実行時には、端末10の表示部において、獲得ゲームにおいて抽選(演出としての抽選)が行われていることを示す演出画面、獲得ゲームの結果(抽選処理により決定されたアイテムの詳細)を示す画面、及び、次の獲得ゲームに移行することを示す演出画面が、複数回数の獲得ゲームの実行毎に逐次表示される。本実施形態では、決定確率が変更された(決定確率の変更が獲得ゲームに適用される)ことに基づいて、一括払い出しイベントにおける獲得ゲームの演出内容を決定する。例えば、一括払い出しイベントにおいて決定確率が変更された場合には、獲得ゲームが終了してから次の獲得ゲームに移行するまでにおける演出画面や、獲得ゲームにおける演出画面の画面効果(エフェクト表示、アニメーション表示など)が、決定確率が変更されていない場合よりも豪華に(派手に)になるようにする。また、決定確率が変更された場合に、決定確率の変更内容に応じて演出内容を決定し、例えば決定確率の変更量(増加量)が大きいほど、当該演出画面の画面効果が豪華になるようにしてもよい。
【0060】
また、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数や、決定確率の変更が何回目の獲得ゲームに適用されるかに基づいて、獲得ゲームの演出内容を決定してもよい。例えば、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数が多いほど、獲得ゲームにおける演出画面の画面効果が豪華になるようにしてもよいし、決定確率の変更が適用される獲得ゲームにおける演出画面や当該獲得ゲームに移行するときの演出画面の画面効果が、決定確率の変更が適用されない獲得ゲームにおける演出画面や当該獲得ゲームに移行するときの演出画面よりも豪華になるようにしてもよい。また、決定確率の変更が適用される獲得ゲームに移行するときの演出画面において、決定確率が上昇することを示唆する画面効果を付加するようにしてもよい。また、決定確率の変更が適用される獲得ゲームが実行される度に、当該獲得ゲームにおける演出画面や当該獲得ゲームに移行するときの演出画面の画面効果が段々豪華になるようにしてもよい。例えば、3回目、6回目、10回目の獲得ゲームに
それぞれ決定確率の変更が適用される場合、3回目の獲得ゲームに移行するときの演出画面よりも、6回目の獲得ゲームに移行するときの演出画面の画面効果が豪華になり、6回目の獲得ゲームに移行するときの演出画面よりも、10回目の獲得ゲームに移行するときの演出画面の画面効果が豪華になるようにしてもよい。
【0061】
また、本実施形態では、一括払い出しイベントにおいて、所定の種類のアイテムが払い出された場合に、当該アイテムの払い出し以降に実行される獲得ゲームにおける決定確率を変更する(増加させる)ようにしてもよい。例えば、「10連」の払い出しイベントにおいて、1~5回目の獲得ゲームにおいてレアリティの低い(レアリティ「N」の)アイテムが決定された(5回連続してレアリティの低いアイテムが払い出された)場合に、それ以降の6~10回目の獲得ゲームにおけるレアリティの高い(レアリティ「SR」の)アイテムの決定確率を増加させるようにしてもよい。ここで、6~10回目の獲得ゲームにおけるレアリティ「SR」のアイテムの決定確率がプレーヤの設定により変更されている場合であっても、当該決定確率を更に増加させる(当該決定確率がプレーヤの設定により変更されているか否かに関わらず一律に増加させる)ようにしてもよい。例えば、6回目の獲得ゲームにおけるレアリティ「SR」のアイテムの決定確率がプレーヤの設定により「10%」から「15%」に変更されている場合には、当該決定確率を更に5ポイント増加させて「20%」に変更し、当該決定確率が変更されていない場合には、当該決定確率を5ポイント増加させて「15%」に変更するようにしてもよい。また、決定確率の変更は、使用する確率テーブルを変更することで行うようにしてもよい。例えば、確率テーブル「A」に基づく獲得ゲームを10回実行する「10連」の払い出しイベントにおいて、6回目の獲得ゲームにおいて特殊アイテムが払い出された場合に、それ以降の7~10回目の獲得ゲームでは確率テーブル「B」に基づく抽選を行うようにしてもよい。また、所定の種類のアイテムの払い出し以降に実行される獲得ゲームのうちの一部の獲得ゲームにおける決定確率を変更するようにしてもよいし、所定の種類のアイテムの払い出し以降に実行される獲得ゲームのうちプレーヤによって任意に選択された獲得ゲームにおける決定確率を変更する(決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数、及び、決定確率の変更を何回目の獲得ゲームに適用するかを、プレーヤの選択に基づき決定する)ようにしてもよい。
【0062】
また、本実施形態では、一括払い出しイベントにおいて決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数に応じて、プレーヤに追加の特典を付与するようにしてもよい。当該特典は、獲得ゲームにおける決定確率を増加させることであってもよいし、獲得ゲームで決定されたアイテムとは別に、おまけアイテムをプレーヤに付与することであってもよい。例えば、一括払い出しイベントにおいて決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数が5回以上である場合に、その5回以上の獲得ゲームの全てについて、特定の種類又は属性のアイテム(例えば、レアリティの高いアイテム)の決定確率を一律に所定値だけ増加させるようにしてもよい。
【0063】
また、一括払い出しイベントにおいて決定確率の変更が適用される獲得ゲームが所定回数以上連続して実行される場合に、プレーヤに追加の特典を付与するようにしてもよい。例えば、決定確率の変更が2回目の獲得ゲームと4回目の獲得ゲームに適用され3回目の獲得ゲームに適用されない場合には、追加の特典を付与せず、決定確率の変更が2~4回目の獲得ゲームに適用される場合には、追加の特典として、2~4回目の獲得ゲームの全てについて特定の種類又は属性のアイテムの決定確率を一律に増加させるようにしてもよい。この場合、例えばプレーヤがゲームパス「a」を購入している場合には2回目の獲得ゲームと4回目の獲得ゲームに決定確率の変更が適用され、プレーヤがゲームパス「b」を購入している場合には3回目の獲得ゲームに決定確率の変更が適用される(すなわち、プレーヤがゲームパス「a」とゲームパス「b」の両方を購入している場合には2~4回目の獲得ゲームに決定確率の変更が適用される)ようにして、プレーヤによる設定(所定
アイテムの使用や購入)によって、決定確率の変更が適用される獲得ゲームが連続して実行されたり連続して実行されなかったりするようにしてもよい。また、決定確率の変更が適用される獲得ゲームが連続して実行される回数が多いほど、追加の特典の内容が有利になるようにしてもよい。例えば、決定確率の変更が2回目の獲得ゲームと3回目の獲得ゲームに適用される場合には、3回目の獲得ゲームにおける特定の種類又は属性のアイテムの決定確率を1ポイントだけ更に増加させ、また、決定確率の変更が2~4回目の獲得ゲームに適用される場合には、3回目の獲得ゲームにおける当該決定確率を1ポイントだけ更に増加させ4回目の獲得ゲームにおける当該決定確率を2ポイントだけ更に増加させ、また、決定確率の変更が2~5回目の獲得ゲームに適用される場合には、3回目の獲得ゲームにおける当該決定確率を1ポイントだけ更に増加させ4回目の獲得ゲームにおける当該決定確率を2ポイントだけ更に増加させ5回目の獲得ゲームにおける当該決定確率を3ポイントだけ更に増加させるといったように、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの実行が連続するほど獲得ゲームにおける決定確率の増加量が大きくなるようにしてもよい。
【0064】
このように本実施形態によれば、プレーヤによる設定によって、一括払い出しイベントで実行される複数回数の獲得ゲームのうち決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数等を決定し、一括払い出しイベントを実行する際に、決定された回数分だけ決定確率の変更が適用された獲得ゲームを実行するとともに、決定確率の変更内容や決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数等に応じて獲得ゲームの演出内容を変更することで、一括払い出しイベントにおけるアイテム払い出し(例えば、レアリティの高いアイテムの獲得)に対する期待感をプレーヤに与えることができ、一括払い出しイベントの興趣性を高め、プレーヤを一括払い出しイベントの実行に強く誘引することができる。また、所定の種類のアイテムが払い出された場合に決定確率を更に変更したり、決定確率の変更が適用される獲得ゲームの回数等に応じて追加の特典を付与したりすることで、一括払い出しイベントの興趣性を更に高めることができる。
【0065】
3.処理
次に、本実施形態のゲームシステム(サーバ20)の処理の一例について
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0066】
まず、イベント実行部210は、端末10から、対価を消費して一括払い出しイベントの実行を指示する操作が行われた旨の情報を受信したか否かを判断し(ステップS10)、当該情報を受信した場合(ステップS10のY)には、プレーヤによる設定(所定のアイテムの使用や購入、所定のパラメータの使用)に基づいて、確率テーブル300に設定されたアイテムの決定確率を変更するか否かを判断し(ステップS11)、変更しない場合(ステップS11のN)には、ステップS14に移行する。
【0067】
決定確率を変更する場合(ステップS11のY)には、決定確率変更部212は、確率テーブル300に設定された特定種類或いは属性のアイテムの決定確率を変更する(ステップS12)。次に、適用回数決定部214は、プレーヤによる設定に基づいて、決定確率の変更を適用させる獲得ゲームの回数及び決定確率の変更を何回目の獲得ゲームに適用させるかを決定する(ステップS13)。
【0068】
次に、イベント実行部210は、確率テーブル300と適用回数決定部214での決定(決定確率を変更する場合のみ)に基づいて複数回数の獲得ゲームを実行して、各獲得ゲームにおいて抽選処理により複数のアイテムの中からプレーヤに付与するアイテムを決定する(ステップS14)。ここで、決定確率の変更が適用される獲得ゲームを実行する際には、決定確率が変更された確率テーブル300を参照して抽選処理を行い、決定確率の変更が適用されない獲得ゲームを実行する際には、決定確率が変更される前の確率テーブ
ル300を参照して抽選処理を行う。
【0069】
次に、イベント実行部210は、決定確率の変更内容(変更量)と適用回数決定部214での決定に基づいて、一括払い出しイベントにおける獲得ゲームの演出内容を決定し(ステップS15)、表示制御部216は、決定された演出内容を端末10に送信する(ステップS16)。端末10の表示部には、決定された演出内容に基づく演出画面が表示される。次に、イベント実行部210は、ステップS14において複数回数の獲得ゲームで決定された複数のアイテムをプレーヤに付与する(プレーヤが保有するアイテムとしてプレーヤ情報に登録する)処理を行う(ステップS17)。
【0070】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0071】
10…端末、20…サーバ、200…処理部、210…イベント実行部、212…決定確率変更部、214…適用回数決定部、216…表示制御部、270…記憶部、272…格納部、296…通信部