(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013548
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220111BHJP
G06F 3/048 20220101ALI20220111BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F3/048
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020163575
(22)【出願日】2020-09-29
(31)【優先権主張番号】P 2020111456
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520160772
【氏名又は名称】株式会社We’ll-Being Japan
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 学
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA22
5E555AA25
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC17
5E555BD01
5E555CB74
5E555DB41
5E555DB53
5E555DB55
5E555DC13
5E555DC21
5E555DD05
5E555DD06
5E555DD07
5E555EA08
5E555FA00
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】「働くこと」に関する情報と、「暮らすこと」に関する情報とを効率的に管理すること。
【解決手段】情報管理部101は、不動産情報等の情報と、これらの情報の夫々に関連する場所の位置を示す地
図Mとを対応付けて管理する。受付部102は、ユーザUによる専用アプリ等による検索の実行を受け付ける。抽出部103は、提供情報DB182に格納されている情報と、地
図DB183に格納されている情報との組み合わせのうち、受付部102により受け付けられた検索の条件に適合する組み合わせを抽出する。表示制御部104は、抽出部103により抽出された組み合わせについて、不動産情報等の情報を地
図M上に重畳させて表示する制御を実行する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の第1情報と、当該第1情報に関連する場所の位置を示す第2情報とを対応付けて管理する管理手段と、
ユーザによる前記第1情報と前記第2情報とのうち少なくとも一方に関する所定の要求を受け付ける受付手段と、
前記管理手段により管理されている前記第1情報と前記第2情報との組み合わせのうち、前記受付手段により受け付けられた前記要求に適合する組み合わせを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された前記第1情報と前記第2情報との組み合わせを、当該第2情報を示す所定の地図上に当該第1情報を重畳させた態様で表示する制御を実行する表示制御手段と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウィルスの影響を含む昨今の生活様式の変化から、職場に通勤することなく自宅やその他の場所で仕事をする勤務形態として、「テレワーク」を採用する企業等が、国内外問わず急速に増えている。また、テレワークの導入に伴い、居住地の移転を検討する者も急速に増えている。
このように、人が生きていくうえで、「働くこと」と「暮らすこと」とは密接不可分の関係にある。このため、より住みやすく、かつ、働きやすい住まいが求められている状況にある。
このような状況の下、インターネットを介して不動産情報を提供するサービスに関する技術や(例えば、特許文献1参照)、インターネットを介して求人側と求職側とのマッチングを行う技術も存在する(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-190210号公報
【特許文献2】特開2004-227538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2を含む従来の技術のみでは、「働くこと」に関する情報と、「暮らすこと」に関する情報とが別個独立したシステムで夫々管理される。その結果、同じような情報が夫々別個に管理されるという非効率的な状況が生じていた。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、「働くこと」に関する情報と、「暮らすこと」に関する情報とを効率的に管理する手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
所定の第1情報と、当該第1情報に関連する場所の位置を示す第2情報とを対応付けて管理する管理手段と、
ユーザによる前記第1情報と前記第2情報とのうち少なくとも一方に関する所定の要求を受け付ける受付手段と、
前記管理手段により管理されている前記第1情報と前記第2情報との組み合わせのうち、前記受付手段により受け付けられた前記要求に適合する組み合わせを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された前記第1情報と前記第2情報との組み合わせを、当該第2情報を示す所定の地図上に当該第1情報を重畳させた態様で表示する制御を実行する表示制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、「働くこと」に関する情報と、「暮らすこと」に関する情報とを効率的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
【
図2】本サービスを利用するユーザの具体的なケースの一例を示す図である。
【
図3】本サービスを利用するユーザの具体的なケースの一例を示す図である。
【
図4】本サービスを利用するユーザの具体的なケースの一例を示す図である。
【
図5】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図6】
図5に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】
図6のサーバの機能的構成のうち、情報提供処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図8】本サービスを利用可能とする専用アプリ等に表示されるUIの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0010】
まず、
図1を参照して、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1が適用される情報処理システム(後述する
図5参照)の適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0011】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
【0012】
本サービスは、サービス提供者(図示せず)によりユーザUに対して提供されるサービスである。
以下、本実施形態では、現在は日本の首都(東京)で暮らしながら職場に通勤しているユーザUが、地方都市に移住又は一時的に滞在してテレワークを行うことを検討しているものとして説明する。
なお、ユーザUとしては、例えば企業(大企業、中小企業、スタートアップ企業)に所属する役員、従業者、又は個人事業主等が挙げられる。
【0013】
ユーザUは、自身のスマートフォン等の情報処理装置2(以下、「ユーザ端末2」と呼ぶ)を操作することで本サービスを利用することができる。
具体的には、ユーザUは、ユーザ端末2にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「専用アプリ」と呼ぶ)を起動させて本サービスを利用する。また、ユーザUは、ユーザ端末2のブラウザ機能を用いて専用のウェブサイト(以下、「専用サイト」と呼ぶ)にアクセスすることでも本サービスを利用することができる。以下、専用アプリと専用サイトとを区別する必要がない場合には、これらをまとめて「専用アプリ等」と呼ぶ。
【0014】
ユーザUがユーザ端末2を操作して専用アプリ等を起動させると、図示はしないが、ユーザUが知りたい情報を表示させるための所定のUI(User Interface)が表示される。そのUIに所定事項が入力されると、ユーザUが知りたい情報が、その情報に関連する場所を示す地図に重畳されて表示される。
これにより、ユーザUが知りたい情報と、その情報に関連する場所を示す地図とが同時にユーザ端末2に表示されるので、ユーザUは、所望の情報と、その情報に関連する具体的な場所とを地図上で容易に確認することができる。
【0015】
このように、本サービスでは、ユーザUが知りたい情報が、その情報に関連する場所を示す地図上に重畳的に表示される。表示される地図の種類は特に限定されず、例えば世界地図、日本地図、都道府県地図、市町村地図、詳細な地域の地図等を段階的に表示させることもできる。このため、例えば従来からある各種のポータルサイトのように、所定の場所に関する情報と、その場所を示す地図とが別々に表示されるようなことがなくなる。その結果、情報の重複を防ぐ効果や、ユーザUの利便性を向上させる効果等が期待できる。
【0016】
また、ユーザUが知りたい情報の検索画面(図示せず)では、一般的な市区町村単位での情報の検索に加え、例えば小学校区や中学校区単位での情報の検索にも対応している。
また、検索条件や検索結果を「お気に入り」として登録することもできる。これにより、ユーザUは、所望の情報の更新の事実を直ちに把握することができる。さらに、「お気に入り」として登録することで、未登録のユーザUが取得できない非公開情報や特典情報を入手することもできる。
【0017】
本サービスでは、ユーザUによる専用アプリ等の使用実績が集積されて管理される。これにより、ユーザUの行動履歴を把握することができるとともに、集積された使用実績をビッグデータとして活用することもできる。
【0018】
本サービスによりユーザUに提供される情報の種類は特に限定されない。例えば
図1に示すような情報を地図に重畳させてユーザUに提供することができる。即ち、本サービスでは、不動産情報、仕事情報、事業承継情報、宿泊情報、飲食店情報、ECサイト情報、地域情報、自治体情報といった各種の情報を地図に重畳させてユーザUに提供することができる。
【0019】
このうち、不動産情報としては、空き家、売地、賃貸物件に関する情報が挙げられる。このような不動産情報は、例えば跡継ぎの不在等を理由とするいわゆる空き家問題を抱える地方の不動産業者や、不動産業者が複数所属する不動産企業連盟等から提供される。また、リノベーションを請け負うことで収益化を目指す地方の建設業者や内装業者等からも不動産情報が提供される。
ユーザUは、専用アプリ等の条件別検索画面(図示せず)から、広さ(間取り)、価格、家賃、ペット同居の可否、外国人の入居の可否、駐車場の有無、庭の有無、リノベーションの有無等の検索条件を設定して、検索を実行する。
【0020】
具体的には例えば、専用アプリ等の条件別検索画面(図示せず)から、所望の都道府県と、シーン(例えば、海、山、川等)と、用途(例えば、畑付き、温泉付き等)とを検索条件として設定して、検索を実行する。検索が実行された結果、検索条件に適合する物件がヒットすると、その物件の位置を示すピン形状のシンボルP(以下、「位置ピンP」と呼ぶ)が地図上に表示される。また、その物件の内容を示す情報が、地図に重畳して表示される。なお、ここでいう「重畳して表示」には、地図の近傍に表示される場合を含む。検索条件にヒットした物件が複数である場合には、それらの物件の夫々の位置を示す複数の位置ピンPが地図上に表示される。
【0021】
ユーザUは、地図上に表示された複数の位置ピンPの位置と、地図に重畳して表示された不動産情報との内容を確認する。確認の結果、ユーザUが所定の1の物件に興味を持ち、購入を検討することになった場合には、図示はしないが、購入の検討対象として指定された物件の位置を示す位置ピンPにフラッグを立てる操作を行う。以下、このような機能のことを「フラッグ機能」と呼ぶ。
【0022】
ここで、フラッグ機能の意義について説明する。多くの場合、早期契約成立ために、1つの物件に関する情報が複数の不動産業者に共有される。このため、同一の物件に関する情報が同時期に複数の顧客に紹介されることがある。その結果、同時期に複数の顧客から申し込みが行われる場合(即ち、バッティングが生じる場合)がある。さらに、不動産業界はIT化が遅れているともいわれており、例えばFAX(ファクシミリ)のみで申し込みの受け付けが行われているケースも多い。このようなことから、誰でも一目で認識可能とするフラッグ機能を設けることで、バッティングを防ぐことができる。
【0023】
なお、本サービスでは、手続きの内容に応じてフラッグ機能の有無を設定することができる。具体的には例えば、フラッグ機能を有するように設定できる手続きとして、(1)不動産情報の取得、(2)購入する・借りるの意思表示、(3)物件の申し込み、(4)不動産業者と物件のオーナーとの手続き開始、(5)決済等が挙げられる。また、フラッグ機能が無いように設定できる手続きとして、(1)不動産情報の取得、(2)購入する・借りるの意思表示、(3)不動産業者への連絡、(4)不動産業者からオーナーに対する現状報告、(5)ユーザUによる申込書のFAX送信、(6)不動産業者とオーナーとの手続き開始、(7)決済等が挙げられる。
【0024】
ユーザUは、フラッグを立てるかどうかを判断する際、本サービスにより提供される簡易シミュレーションサービスを利用することができる。簡易シミュレーションサービスとは、ユーザUの予算と、物件の価格やリフォームに要する費用とのバランスについてのシミュレーションを行い、その結果をユーザUに提供するサービスである。シミュレーションの結果には、例えば所定の予算内でリフォームを行った場合のリフォーム後のイメージ画像等を含めることもできる。
このように、ユーザUは、簡易シミュレーションサービスを利用することにより、フラッグを立てるかどうかについての判断を的確に行うことが可能となる。
【0025】
また、ユーザUは、フラッグを立てるかどうかを判断する際、本サービスにより提供される内見サービスを利用することができる。内見サービスとは、ユーザUが購入を検討する物件の内見(内部見学)を行うことができるサービスである。
内見サービスでは、VR(仮想現実)による内見、オンラインで提供される動画像のデータによる内見等が可能となる。また、現実世界における移住体験による内見を行うこともできる。ユーザUは、内見サービスを利用する中で、購入を検討する物件が見つかった場合、その物件にフラッグを立てる。すると、フラッグが立てられた物件についての交渉権がユーザUに付与される。ユーザUに交渉権が付与されると、サービス提供者(図示せず)から派遣される専門の担当者とユーザUとの間でオンライン相談が開始される。
ここで、専門の担当者による相談の意義について説明する。不動産取引に伴う決済は、縦割りの性質があり、各手続きが別業種で行われるため不便であるともいわれている。そこで、ユーザUと専門の担当者との相談の中で、各種の手配からアテンドまでを専門の担当者に行ってもらう。これにより手続きの効率化を図ることができる。
【0026】
ユーザUと担当者との間の相談の結果、契約内容についてユーザUが同意すると、契約等の手続きが開始される。ユーザUは、契約等の手続きを行う際、本サービスにより提供される手続支援サービスを利用することができる。手続支援サービスとは、ユーザUが物件購入の契約をスムーズに行えるようにするためのサービスである。
手続支援サービスでは、契約の当事者が非対面の仕組みが確立されている。手続支援サービスには、電子契約の支援、登記関連の手続きの支援、チャットなどオンラインによるIT重要事項説明や融資相談等が含まれる。また、手続支援サービスには、提携先である、司法書士、登録宅建士、及び金融機関によるオンラインでのフォローが含まれる。
【0027】
本サービスでユーザUに提供される情報のうち、仕事情報としては、例えば提携先となる転職サイトを管理する企業や、人材不足に悩む地域の人材紹介会社やハローワーク等から提供される、就職、転職、副業、従業員のシェア等に関する情報が挙げられる。
ユーザUは、専用アプリ等の条件別検索画面(図示せず)から、職種、業種、賃金、雇用形態等の検索条件を設定して、検索を実行する。
【0028】
また、事業承継情報としては、例えば後継者不在に悩む地方の企業等から提供される各種の情報等が挙げられる。
ユーザUは、専用アプリ等の条件別検索画面(図示せず)から、業種、承継方法、承継に必要となる金額等の検索条件を設定して、検索を実行する。
【0029】
また、宿泊情報としては、例えば提携先となる宿泊サイトを管理する企業や、新型コロナウィルスの影響等による宿泊客の減少に悩む地方の宿泊施設等から提供される情報が挙げられる。また、空き部屋を週単位、月単位、年単位で貸し出しを行う、いわゆるシェアリングを可能とする宿泊施設からも宿泊情報が提供される。
ユーザUは、専用アプリ等の条件別検索画面(図示せず)から、家賃、広さ(間取り)、宿泊施設のタイプ(例えばホテル、旅館、ペンション、コンドミニアム等)、貸出期間等の検索条件を設定して、検索を実行する。
【0030】
また、飲食店情報としては、例えば提携先となるグルメサイトを管理する企業や、新型コロナウィルスの影響等による顧客の減少に悩む地方の飲食店等から提供される情報が挙げられる。
ユーザUは、専用アプリ等の条件別検索画面(図示せず)から、予算、来店日、ジャンル(例えば和食、洋食、中華料理等)等の検索条件を設定して、検索を実行する。
【0031】
また、ECサイト情報としては、例えば提携先となるECサイト(Electronic Commerce Site)を管理する企業や、地方の産物を販売する企業等から提供される情報が挙げられる。
ユーザUは、専用アプリ等の条件別検索画面(図示せず)から、予算、ジャンル等の検索条件を設定して、検索を実行する。
【0032】
また、地域情報としては、例えば提携先となるトラベルサイトを管理する企業や、地域の情報を配信する各種のウェブサイトを管理する企業や組織等から提供される情報が挙げられる。
【0033】
また、自治体情報としては、例えば少子高齢化に悩む地方自治体から提供される情報(例えば移住者に支給される補助金に関する情報等)が挙げられる。
【0034】
以上のように、本サービスによれば、ユーザUは、所望の情報を、その情報が関連する場所を示す地図に重畳された状態で取得することができる。また、ユーザUは、所望の場所に関する各種の情報を、その場所を示す地図に重畳された状態で効率よく取得することができる。その結果、例えば「働くこと」に関する情報と、所望の場所で「暮らすこと」に関する情報とを効率的に管理することができる。
【0035】
次に、
図2乃至4を参照して、本サービスを利用するユーザUの具体的なケースについて説明する。
図2乃至4は、本サービスを利用するユーザの具体的なケースの一例を示す図である。
【0036】
図2には、本サービスの具体例として、ユーザU1のケースが示されている。
即ち、ユーザU1は、東京都目黒区の賃貸マンションに同齢の妻と2歳の子供と同居し、東京都港区六本木の広告代理店に勤務する32歳の男性である。ユーザU1は、大手クライアントを担当し、それなりの実績を上げ、仕事も順調であるため、家の購入も視野に入ってきている。
【0037】
このような状況の中、ユーザU1の勤務先では、新型コロナウィルスの影響からテレワークが導入された。これに伴い、ユーザU1の勤務形態も変わり、勤務先への通勤は1週間に1日のみとなった。
ユーザU1は、週に1度の勤務の日に、「通勤時に利用する電車には多くの人が乗車しており、会社に到着しても多くの同僚が出勤している。仮に自分が新型コロナウィルスに感染した場合、幼い子供への影響が心配である」、という考えが浮かんだ。
週末になると、ユーザU1は、子供と一緒に公園へ遊びに出掛けた。公園には多くの人が訪れていたため、自然と多くの会話がユーザU1の耳に入ってきた。これらの会話は、いずれもユーザU1が気に留めることのないものだったが、「在宅勤務で通勤の機会が減り、東京に住む必要がない。田舎暮らしを始めようかと考えている・・・」という一言だけがユーザU1の頭の中に残った。ユーザU1は「今の自分と同じ境遇だ」と感じた。公園から帰宅後、ユーザU1はそのことを妻に相談した。ユーザU1の妻は、「新型コロナウィルスの影響で田舎暮らしの需要が高まっていることをニュースで知り、気になっていた」とユーザU1に告げた。
【0038】
その後、ユーザU1は、地方での暮らしについて調べ始めた。すると、ユーザU1は本サービスの存在を知り、利用を開始した。ユーザU1は、時間があると、専用アプリ等の検索機能で、所望の家賃、場所、景色等に合致する物件を地図上に表示させて閲覧するようになった。自宅で妻と交わされる会話の多くが、地方での暮らしについてのものに変わっていった。
そして、ユーザU1は、地方で暮らしながら、妻と共通の趣味を楽しみながら仕事がしたいと思うに至った。そして、ユーザU1は、本サービスから得られる不動産情報や地域情報等に基づいて、妻と共通の趣味であるサーフィンが楽しめ、かつ、通勤に要する時間も含め不自由なく仕事ができる場所として〇〇県〇〇市を見つけた。
ユーザU1は、本サービスを介して得られる不動産情報、仕事情報、地域情報、自治体情報等に基づいて、さらに詳しく〇〇県〇〇市を調べた。その結果、〇〇県〇〇市には、将来自分のスキルを活かした転職ができそうな企業も多く存在することがわかった。また、海が見渡せる眺望の良い物件も見つかり、妻もその物件に興味を示した。
ユーザU1は、本サービスを介してその物件を取り扱う不動産業者に問い合わせを行い、内見サービスを利用して物件の内見をすることを決めた。
【0039】
図3には、本サービスの具体例として、ユーザU2のケースが示されている。
即ち、ユーザU2は、東京都豊島区の戸建て住居に2歳下の妻と同居し、東京都新宿区のメーカーに勤務する36歳の男性である。ユーザU2は、数カ月前に昇格し、それなりの実績を上げ、仕事も順調である。
【0040】
このような状況の中、ユーザU2の勤務先では、新型コロナウィルスの影響からテレワークが導入された。しかし、ユーザU2は、テレワークを行わず、以前と同様に勤務先に通勤していた。他社に勤務する妻も、ユーザU2と同様に勤務先に通勤していた。
ユーザU2とその妻は、ある週末にテレビを視聴していると、大自然の中で仕事をするワーケーションの存在を知った。つまり、インターネット環境さえあればどこでも仕事ができることを知った。
ユーザU2は、勤務先でテレワークをしている同僚に、テレワークの実態について質問した。そして、ユーザU2は、テレワークによれば、仕事時間を自由に調整できることを知り、早速テレワークを開始した。ユーザU2は、テレワークが、通勤した場合と変わりがないことを実感した。
【0041】
その後、ユーザU2は、テレワークを続けたが、以前と同様に仕事が忙しいため、好きなハイキングやキャンプができない状態が続いた。
ある日、ユーザU2は、以前にテレビで知ったワーケーションを思い出し、それ以降、ユーザU2の脳裏からワーケーションという言葉が離れなくなった。そして、1週間程度大自然の中に身を置いてみたいと強く考えるようになった。
【0042】
ユーザU2は、ワーケーションについて調べ始めた。すると、ユーザU2は本サービスの存在を知り、利用を開始した。ユーザU2は、専用アプリ等の検索機能で、所定期間シェアリングできる宿泊施設を地図上に表示させて閲覧するようになった。そして、ユーザU2は、本サービスを介して得られる宿泊情報等に基づいて、週単位でシェアリング可能な旅館を□□県□□市に見つけた。ユーザU2は、上司への報告・了承も含むワーケーションの段取りを早急に済ませ、その後、1週間のワーケーションを実施した。
【0043】
ワーケーションを終えたユーザU2は、帰宅後、本サービスにより提供されるヴァーチャルタウンを楽しんだ。ヴァーチャルタウンは、現実世界の街の中から自分が好きな街を選択して、その街を仮想空間内にゲーム感覚でつくり上げていく、「リアル」と「ヴァーチャル」とを融合させたサービスである。
ユーザU2は、□□県□□市を選択してヴァーチャルタウンを楽しんだ。その中で、ユーザU2は、副業として、仮想空間上に存在する□□県□□市に、オンラインアウトドアショップを開店させた。
【0044】
図4には、本サービスの具体例として、ユーザU3のケースが示されている。
即ち、ユーザU3は、東京都練馬区の賃貸マンションに居住し、東京都中央区丸の内の大手商社に勤務する26歳の男性(独身)である。ユーザU3は、入社4年目でありながら、水産物及び農産物を担当する部署においてそれなりの実績を上げ、仕事も順調である。
【0045】
このような状況の中、ユーザU2の勤務先では、新型コロナウィルスの影響からテレワークが導入された。それに伴い、ユーザU2も1週間のうち半分はテレワークを行っている。
ユーザU3は、ある日、勤務先で、「周囲の先輩は出世ばかり気にしている。出世街道に乗り遅れると、40歳で子会社に転籍だ」、と感じた。
【0046】
その後、ユーザU3は、夏季休暇の期間中、同期入社の者数人とともに、地方に旅行をして、漁業や農業を体験した。ユーザU3は、普段の仕事で取り扱っている商品を初めて手で触れ、何とも言えない感動を覚えた。
帰宅後、ユーザU3は、テレビを視聴していると、地方の一次産業の後継者不足の問題を題材とした特集番組が放送された。当該番組を見たユーザU3は、「事業承継」というフレーズが気になった。ユーザU3は、事業承継することで社長になれることに興味を持った。
【0047】
ユーザU3は、検索サイトで何気なく「事業承継 地方」というキーワードを入力して検索を実行すると、検索結果に本サービスが表示された。ユーザU3は、本サービスを利用してみることにした。すると、ユーザU3は、本サービスを介して事業承継情報を閲覧できることを知り、専用アプリ等で全国の事業承継情報を夢中で閲覧した。
そして、ユーザU3は、△△県△△市で漁業を営む会社の事業承継情報に興味を持った。ユーザU3は、専用アプリ等で再生可能な動画像のデータを視聴したとき、当該会社の社長の口から直接発せられた思いに感銘を受けた。
その後、ユーザU3は、当該会社の社長と面談をしたいという思いに至り、専用アプリ等から面談の申し込みを行った。面談の日時が決まると、ユーザU3は、本サービスを介して得られる宿泊情報と飲食店情報に基づいて、面談の日の前日に宿泊する宿泊施設と、飲食店との予約を行った。そして、ユーザU3は面談に臨んだ。
なお、ユーザU3が事業承継情報を取得する際に専用アプリ等に表示されるUIの具体例については、
図8を参照して後述する。
【0048】
次に、
図5を参照して、上述した本サービスの提供を実現化させる情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1が適用される情報処理システムの構成について説明する。
図5は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0049】
図5に示す情報処理システムは、サーバ1と、ユーザ端末2と、情報提供者端末3-1乃至3-n(nは1以上の整数値)とを含むように構成されている。
サーバ1、ユーザ端末2、及び情報提供者端末3-1乃至3-nは、インターネット等の所定のネットワークNWを介して相互に接続されている。
【0050】
サーバ1は、サービス提供者(図示せず)により管理される情報処理装置である。サーバ1は、ユーザ端末2、及び情報提供者端末3-1乃至3-nの夫々と適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
【0051】
ユーザ端末2は、ユーザUが操作する情報処理装置である。ユーザ端末2は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
【0052】
情報提供者端末3-1乃至3-nの夫々は、n人の情報提供者(図示せず)の夫々が操作する情報処理装置である。情報提供者端末3-1乃至3-nは、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。なお、本明細書では、情報提供者端末3-1乃至3-nの夫々を区別する必要がない場合、これらをまとめて「情報提供者端末3」と呼んでいる。
【0053】
ここで、「情報提供者」とは、地図に重畳されて提供される、不動産情報、仕事情報、事業承継情報、宿泊情報、飲食店情報、ECサイト情報、地域情報、及び自治体情報等の情報の提供主のことをいう。情報提供者は特に限定されないが、例えば上述した、不動産業者、不動産企業連盟、建設業者、内装業者、司法書士、登録宅建士、金融機関、転職サイト管理会社、人材紹介会社、ハローワーク、宿泊サイト管理会社、宿泊施設(ホテル、旅館、ペンション、コンドミニアム等)、グルメサイト管理会社、飲食店(レストラン、食堂等)、ECサイト管理会社、地方の産物を販売する会社、トラベルサイト管理会社、地域の情報を配信する各種のウェブサイトを管理する会社、地方自治体等が挙げられる。
【0054】
図6は、
図5に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0055】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0056】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0057】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0058】
入力部16は、例えばキーボード等により構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイやスピーカ等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(例えば
図5のユーザ端末2、及び情報提供者端末3)との間で通信を行う。
【0059】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0060】
なお、図示はしないが、
図5のユーザ端末2、及び情報提供者端末3も、
図6に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。したがって、ユーザ端末2、及び情報提供者端末3のハードウェア構成についての説明は省略する。
【0061】
このような
図6のサーバ1を含む
図5の情報処理システムを構成する各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、サーバ1における情報提供処理を含む各種処理の実行が可能になる。その結果、サービス提供者は、ユーザUに対して上述の本サービスを提供することができる。
「情報提供処理」とは、ユーザUが取得したい情報を、その情報が関連する場所を示す地図に重畳させてユーザUに報知する処理のことをいう。また、ユーザUにより指定された場所に関する各種の情報を、その場所を示す地図に重畳させてユーザUに報知する処理も情報提供処理に含まれる。
以下、情報処理システムにおいて実行される、情報提供処理を実行するための機能的構成について説明する。
【0062】
図7は、
図6のサーバの機能的構成のうち、情報提供処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0063】
図7に示すように、
図6のサーバ1が情報提供処理を実行する場合、CPU11においては、情報管理部101と、受付部102と、抽出部103と、表示制御部104とが機能する。
【0064】
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、ユーザDB181と、提供情報DB182と、地
図DB183とが設けられている。ユーザDB181には、m人(mは1以上の整数値)のユーザUの夫々に関する情報が、ユーザUを一意に識別可能な情報(例えばID)に対応付けられて格納されている。提供情報DB182には、n人の情報提供者の夫々から提供された、不動産情報、仕事情報、事業承継情報、宿泊情報、飲食店情報、ECサイト情報、地域情報、及び自治体情報等の情報が格納されている。地
図DB183には、各種の地図(例えば世界地図、日本地図、都道府県地図、市町村地図、詳細な地域の地図等)のデータが格納されている。
【0065】
情報管理部101は、不動産情報、仕事情報、事業承継情報、宿泊情報、飲食店情報、ECサイト情報、地域情報、及び自治体情報等の情報と、これらの情報の夫々に関連する場所の位置を示す地
図Mとを対応付けて管理する。
具体的には、情報管理部101は、提供情報DB182に格納されている情報と、地
図DB183に格納されている情報とを対応付けて管理する。
【0066】
受付部102は、ユーザUによる専用アプリ等による検索の実行を受け付ける。
【0067】
抽出部103は、情報管理部101により管理されている、提供情報DB182に格納されている情報と、地
図DB183に格納されている情報との組み合わせのうち、受付部102により受け付けられた検索の条件に適合する組み合わせを抽出する。
具体的には例えば、
図8の例において、抽出部103は、地
図Mと、事業承継情報I及び動画像のデータDとの組み合わせを抽出する。
【0068】
表示制御部104は、抽出部103により抽出された組み合わせについて、不動産情報、仕事情報、事業承継情報、宿泊情報、飲食店情報、ECサイト情報、地域情報、及び自治体情報等の情報を地
図M上に重畳させて表示する制御を実行する。
具体的には例えば、
図8の例において、表示制御部104は、画面Gを表示する制御を実行する。
【0069】
次に、
図8を参照して、専用アプリ等に表示されるUIの具体例について説明する。
図8は、専用アプリ等に表示されるUIの具体例を示す図である。
【0070】
上述の
図4では、本サービスを利用するユーザU3が、専用アプリ等により事業承継情報を取得するケースについて説明した。
図8には、ユーザU3が事業承継情報を取得する際に専用アプリ等に表示されるUIの画面の具体例が示されている。
即ち、ユーザU3が事業承継情報を取得する際に専用アプリ等に表示されるUIの画面Gには、地
図Mが含まれる。地
図Mには、対象となる会社の位置を示す位置ピンPが重畳されて表示されている。また、画面Gには、対象となる会社の事業承継情報Iが、位置ピンPに関連させる態様で表示されている。さらに、画面Gには、対象となる会社の社長Bを撮像した動画像のデータDが、再生して視聴可能な態様で表示されている。
【0071】
ユーザU3は、画面Gを閲覧することで、対象となる会社の地
図M上の位置を確認しながら、事業承継情報Iの内容を確認することができる。事業承継情報Iには、例えば事業承継の概要、対象となる会社の財務状況、所在地、交渉対象等が含まれる。
さらに、ユーザU3は、動画像のデータDを視聴することで、対象となる会社の社長Bの思いを感得することができる。また、図示はしないが、ユーザU3は、
図8に示すUIに対する所定の操作を行うことで、社長Bとの面談の予約をとることもできる。
【0072】
また、図示はしないが、専用アプリ等のUIは、例えば以下の機能を有する。即ち、(1)情報の種類に応じて位置ピンPを色や模様によって区別して表示する機能を有する。具体的には例えば、
図8の地
図M上には3つの位置ピンPが重畳されて表示されているが、これら3つの位置ピンPの夫々が示す情報の種類が異なる場合には、互いに異なる色や模様で表示される。
また、(2)検索結果に応じてユーザUが知りたい情報に関連する位置ピンのみを表示させる機能、(3)移動手段に応じて地
図Mの縮尺を自動的に変更する機能を有する。
また、(4)AI(人工知能)によるリコメンド機能、(5)情報提供者によるユーザUのスカウトの申し出を受け付けて仲介する機能、(6)ユーザUによる評価を受け付ける機能を有する。
また、(7)情報提供者により特別に指定された情報を「こだわり情報」として優先的に掲載する機能、(8)オークション機能、(9)多言語対応機能、(10)各国通貨に対応した決済機能を有する。
また、(11)現地ツアーの案内、及び予約を受け付ける機能、(12)地方の企業の職業体験の案内、及び予約を受け付ける機能を有する。
専用アプリ等のUIが以上の機能を有することで、ユーザUの利便性をさらに高めることができる。
【0073】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものとみなす。
【0074】
例えば、本サービスを介してユーザUが地図上の位置とともに取得できる情報は上述の実施形態に限定されない。即ち、不動産情報、仕事情報、事業承継情報、宿泊情報、飲食店情報、ECサイト情報、地域情報、及び自治体情報以外の情報を地図上の位置とともにユーザUに報知することができる。
【0075】
また例えば、
図2乃至
図4には、新型コロナウィルスの影響でユーザU1乃至U3の夫々が勤務する会社でテレワークが採用された3つのケースが挙げられているが、これに限定されない。例えば海外から日本国への移住を検討している者や、日本国から海外への移住を検討している者に対しても、利便性の高いサービスとして本サービスを提供することができる。
【0076】
また例えば、上述の実施形態に記載された機能の他、本サービスによれば、リコメンド機能として、例えばユーザUの移動経路や旅程表を自動的に作成することもできる。
【0077】
また、
図5に示すシステム構成、及び
図6に示すサーバ1のハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0078】
また、
図7に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述したサーバ1による処理を全体として実行できる機能が
図5の情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは、特に
図7の例に限定されない。
【0079】
また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、
図7に限定されず、任意でよい。
図7の例において、情報提供処理は、上述の情報処理システムを構成するサーバ1のCPU11の制御により行われる構成となっているが、これに限定されない。例えばサーバ1側に配置された機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、ユーザ端末2側、情報提供者端末3側、又は図示せぬ他の情報処理装置が備える構成としてもよい。
【0080】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0081】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0082】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0083】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0084】
以上をまとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
所定の第1情報(例えば
図1の不動産情報、仕事情報、事業承継情報、宿泊情報、飲食店情報、ECサイト情報、地域情報、及び自治体情報)と、当該第1情報に関連する場所の位置を示す第2情報(例えば
図8の地
図M)とを対応付けて管理する管理手段(例えば
図7の情報管理部101)と、
ユーザ(例えば
図1のユーザU)による前記第1情報と前記第2情報とのうち少なくとも一方に関する所定の要求(例えば上述の専用アプリ等による検索の実行)を受け付ける受付手段(例えば
図7の受付部102)と、
前記管理手段により管理されている前記第1情報と前記第2情報との組み合わせのうち、前記受付手段により受け付けられた前記要求に適合する組み合わせ(例えば
図8の地
図Mと、事業承継情報I及び動画像のデータDとの組み合わせ)を抽出する抽出手段(例えば
図7の抽出部103)と、
前記抽出手段により抽出された前記第1情報と前記第2情報との組み合わせを、当該第2情報を示す所定の地図上に当該第1情報を重畳させた態様(例えば
図8の画面G)で表示する制御を実行する表示制御手段(例えば
図7の表示制御部104)と、
を備える。
【0085】
これにより、第1情報と、第1情報に関連する場所の位置を示す第2情報とが対応付けられて管理される。また、ユーザによる所定の要求を受け付けられると、受け付けられた要求に適合する第1情報と第2情報との組み合わせが抽出される。そして、抽出された第2情報を示す所定の地図上に、抽出された第1情報が重畳された態様で表示される。その結果、例えば第1情報にユーザが「働くこと」に関する情報と、「暮らすこと」に関する情報とが含まれている場合には、これらの情報を効率的に管理することが可能となる。
【符号の説明】
【0086】
1・・・サーバ、2・・・ユーザ端末、3・・・情報提供者端末、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、40・・・リムーバルメディア、101・・・情報管理部、102・・・受付部、103・・・抽出部、104・・・表示制御部、181・・・ユーザDB、182・・・提供情報DB、183・・・地
図DB、NW・・・ネットワーク、U・・・ユーザ、P・・・位置ピン、B・・・事業承継を希望する会社の社長、I・・・事業承継情報、D・・・動画像のデータ
【手続補正書】
【提出日】2021-08-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の分野に関連する役務又は商品を提供する者により別情報処理装置から提供される第1情報を、複数の分野毎に夫々取得する取得手段と、
前記第1情報と、当該第1情報に関連する場所の位置を示す第2情報とを対応付けて、前記複数の分野毎に管理する管理手段と、
ユーザによる所定の要求を受け付ける受付手段と、
前記管理手段により管理されている前記第1情報と前記第2情報との組み合わせのうち、前記受付手段により受け付けられた前記要求に関連する1以上の分野についての夫々の組み合わせを抽出する抽出手段と、
所定の地図において、前記抽出手段により抽出された前記組み合わせに含まれる前記第2情報が示す前記場所の位置にシンボルを配置させた状態で当該所定の地図を表示させると共に、当該シンボルに関連させる態様で、当該第2情報と対応付けられた前記第1情報を表示させる制御を前記1以上の分野の夫々について実行する表示制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所定の分野の少なくとも一部に、「働くこと」に関する分野、及び、「暮らすこと」に関する分野が含まれる、
請求項1に記載の情報処理装置。