(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135832
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】害獣捕獲具
(51)【国際特許分類】
A01M 23/00 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
A01M23/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021071440
(22)【出願日】2021-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】518446341
【氏名又は名称】藤山 美恵子
(72)【発明者】
【氏名】藤山 美恵子
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA01
2B121BB03
2B121EA24
2B121EA25
2B121FA01
2B121FA02
(57)【要約】
【課題】 従来技術は、従来のオリの変形版で、エサを食べたら、トリガーが解除され捕獲ネットにて害獣を巻き付けて捕獲するものである。
また、害獣の大きさにより、捕獲ネットの巻き付ける力の変更が必要で、足が自由になることもあり、逃げられることがある。
【解決手段】 害獣が掛かった時に巻き付くべく、形状を記憶した平板状のメッシュネットであることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
害獣が掛かった時に巻き付くべく、形状を記憶した平板状のメッシュネットであることを特徴とする害獣捕獲具。
【請求項2】
前記メッシュの孔が、害獣の足が入る大きさとすることを特徴とする請求項1記載の害獣捕獲具。
【請求項3】
前記メッシュネットの材質が、形状記憶合金あるいは樹脂またはバネ鋼であることを特徴とする請求項1または2記載の害獣捕獲具。
【請求項4】
柔軟性に富糸にて害獣の足が入る大きさの孔を格子状に結び付けた形状のネットに、害獣がかかった時に巻き付くべく、形状を記憶した枠を設けてなることを特徴とする害獣捕獲具。
【請求項5】
前記記憶形状が、抱持状であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の害獣捕獲具。
【請求項6】
害獣の通り道の地面上設置や農作物の周囲の防護柵の一部に取り付けることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の害獣捕獲具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、害獣が掛かった時に足の自由を奪い害獣に巻き付く害獣捕獲具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、猪を含む有害獣を捕獲するための有害獣捕獲装置であって、線状材が格子状に配設され弾性変形自在なシート状で、外力が作用しない状態では筒状に収縮する捕獲ネットと、前記捕獲ネットを前記有害獣が侵入可能な筒状である開放状態に保持し、所定の動作によって前記保持を解除するトリガーと、前記捕獲ネットを地面に固定する固定手段とを備え、前記開放状態の前記捕獲ネットに前記有害獣が侵入して前記所定の動作を行うことで、前記トリガーによる前記保持が解除されて、前記捕獲ネットが筒状に収縮して前記有害獣に巻き付くことを特徴とする有害獣捕獲装置がある。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は、従来のオリの変形版で、エサを食べたら、トリガーが解除され捕獲ネットにて害獣を巻き付けて捕獲するものである。
【0005】
害獣の大きさにより、捕獲ネットの巻き付ける力の変更が必要で、足が自由になることもあり、逃げられることがある。
【0006】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするもので、害獣の足の自由を奪うと同時に、体全体を巻き付けることにより、その場から移動することなく捕獲できる害獣捕獲具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するため、害獣が掛かった時に巻き付くべく、形状を記憶した平板状のメッシュネットであること。前記メッシュの孔が、害獣の足が入る大きさとすること。前記メッシュネットの材質が、形状記憶合金あるいは樹脂またはバネ鋼であること。柔軟性に富糸にて害獣の足が入る大きさの孔を格子状に結び付けた形状のネットに、害獣がかかった時に巻き付くべく、形状を記憶した枠を設けてなること。前記記憶形状が、抱持状であること。害獣の通り道の地面上設置や農作物の周囲の防護柵の一部に取り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
1)、害獣が掛かった時に巻き付くべく、抱持状(円筒状)に形状記憶した平板状のメッシュネットにより、害獣が足で触れた瞬間に害獣の体に巻き付き、自由を奪い、捕獲できる。
2)、メッシュの孔に害獣の足が入り込み、より自由を奪うものである。
3)、柔軟性に富む糸にて害獣の足が入る大きさの孔を格子状に結び付けたネットに、円筒状に形状記憶した枠とからなり、より、特に害獣の足が絡みつきやすく、より体にフィットして自由を奪う。
4)、設置場所(取付場所)は、畑の回りの防護ネットやその周囲の適当な地面に設けるもので、必要に応じて設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】 本発明の第1実施例を示す害獣捕獲具の正面図。
【
図2】 本発明の第1実施例を示す害獣捕獲具の使用状態の平面図。
【
図3】 本発明の第2実施例を示す害獣捕獲具の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1は害獣捕獲具で、害獣が掛かった時に巻き付くべく、抱持状(円筒状)に形状記憶した平板状のメッシュネット2によるもので、材質は特に限定することなく、形状記憶合金・形状記憶樹脂・バネ鋼等が考えられる。
なお、メッシュの孔3は、害獣の足が入る大きさとする。[
図1]
【0011】
この害獣捕獲具1の使用例について説明する。
例えば、畑の回りの防護ネットNの所要箇所に害獣捕獲具1を支柱SにクリップK等で固定する。[
図1]
【0012】
この状態で、害獣捕獲具1にイノシシIが畑H内に入ろうと害獣捕獲具1に当たるとクリップK―――が外れると同時にイノシシIに害獣捕獲具1が巻き付き、動けなくなる。
また、この時足aは孔3に入り込み、自由が奪われる。
よって、捕獲が容易にできるものである。[
図1・
図2]
【0013】
つぎに、第2実施例の害獣捕獲具について説明する。
害獣捕獲具21は、柔軟性に富む糸にて害獣の足が入る孔23―――を格子状に結び付けた形状のネット22に、害獣が掛かった時に巻き付くべく、円筒状に記憶した前記と同様な材質による枠4を設けてある。
【0014】
これも害獣捕獲具1と同様な使用方法であるが、ネットがフレキシブルなため、より害獣の足が孔23に入りやすくなり、動きの自由を奪うことができる。
【0015】
なお、上記各実施例において、使用方法として畑の回りの防護ネット以外にも地面の上に石等を害獣捕獲具の少なくとも4隅に置き、枯葉等でカモフラージュして使用するのも一考である。
また、孔の大きさや各部材の大きさ等は、必要に応じて決めればよい。
さらに、各孔に、ひっつき虫形の係止具を多数設けるもの一考である。
さらになた、抱持状として円筒状以外にも巾着状等色々考えられるものである。
【符号の説明】
【0016】
1―――害獣捕獲具
2―――メッシュネット
3―――孔
H―――畑
S―――支柱
K―――クリップ
N―――防護ネット