(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135838
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】硬貨収納装置
(51)【国際特許分類】
G07D 9/00 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
G07D9/00 Z
G07D9/00 481E
G07D9/00 481F
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021072176
(22)【出願日】2021-03-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】521170833
【氏名又は名称】渡邊 敬仁
(71)【出願人】
【識別番号】521170844
【氏名又は名称】原田 知幸
(71)【出願人】
【識別番号】521170855
【氏名又は名称】廣江 亮一
(71)【出願人】
【識別番号】521170866
【氏名又は名称】森 遥斗
(71)【出願人】
【識別番号】521170877
【氏名又は名称】酒井 海翔
(71)【出願人】
【識別番号】521170888
【氏名又は名称】木村 真大
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 敬仁
(72)【発明者】
【氏名】原田 知幸
(72)【発明者】
【氏名】廣江 亮一
(72)【発明者】
【氏名】森 遥斗
(72)【発明者】
【氏名】酒井 海翔
(72)【発明者】
【氏名】木村 真大
【テーマコード(参考)】
3E141
【Fターム(参考)】
3E141AA08
3E141GA06
3E141GA07
3E141GB03
3E141HA10
3E141JA10
3E141LA17
3E141LA44
3E141LA46
(57)【要約】
【課題】従来、大量の硬貨を棒状に整理する装置は電気エネルギーを必要とし、電気エネルギーを利用する事なく単純な操作で硬貨を棒状に整理する装置が存在しないという課題がある。
【解決手段】複数の同一硬貨を硬貨収納装置1の投入部20に投入し、硬貨収納装置1を描円運動で振ることにより、複数の硬貨が棒状に収納部22に整理され、その後収納部22の穴220と、蓋3の取り出し穴30が一致するように回転させることで複数回に分けて硬貨を棒状に取りだせるようになっている。硬貨収納装置1において、複数の硬貨を棒状に整理する収納部22の収納穴220と、蓋3の取り出し穴30をずらすことで、収納穴220を塞ぎ、棒状に整理した硬貨を保持することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と蓋により構成され、上方に開口した筒状の硬貨収納装置であって、前記本体部は、硬貨を投入する投入部と、棒状硬貨になりやすい状態で落下させ収納部に送るための、前記硬貨収納装置内部の上下に間隔をおいて水平に形成された複数枚の妨害板と、前記妨害板の下方に形成され、棒状硬貨にするための複数個の上下方向に貫通した円筒状の収納穴を備えた前記収納部で構成されており、
前記複数枚の妨害板は、それぞれ複数個ずつの同一径の円筒状の貫通穴が周方向に等間隔に設けられ、前記複数枚の妨害板同士の上下の貫通穴の位置が上下方向視で重ならないように形成されており、
前記蓋は、棒状硬貨を取り出すための、前記収納穴と上下方向視で重なり可能な1つ以上の上下方向に貫通した円筒状の取り出し穴と、前記収納部中央から下方に突出した軸を挿入するための軸受け穴と、が開いており、
前記突出した軸は、本体部より蓋が外れない構造を有することを特徴とした硬貨収納装置。
【請求項2】
本体部と蓋により構成され、上方に開口した筒状の硬貨収納装置であって、前記本体部は、硬貨を投入する投入部と、棒状硬貨になりやすい状態で落下させ収納部に送るための、前記硬貨収納装置内部の上下に間隔をおいて水平に形成された2枚の妨害板と、前記妨害板の下方に形成され、棒状硬貨にするための4個の上下方向に貫通した円筒状の収納穴を備えた前記収納部で構成されており、
前記2枚の妨害板は、それぞれ4個ずつの同一径の円筒状の貫通穴が周方向に等間隔に設けられ、前記複数枚の妨害板同士の上下の貫通穴の位置が上下方向視で略45度ずつずれて形成されており、
前記蓋は、棒状硬貨を取り出すための、前記収納穴と上下方向視で重なり可能な1つの上下方向に貫通した円筒状の取り出し穴と、前記収納部中央から下方に突出した軸を挿入するための軸受け穴と、が開いており、
前記突出した軸は、本体部より蓋が外れない構造を有することを特徴とした硬貨収納装置。
【請求項3】
前記突出した軸は筒状であり、蓋の軸受け穴に挿入し、留め具である円盤を有した軸を、蓋に挿入した前記突出した軸に対して差し込むことで、前記収納部と蓋を外れないようにすることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の硬貨収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手作業にて棒状硬貨にする硬貨収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大量の硬貨を手作業にて棒状硬貨にする際、多くの時間と広い場所を要するという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとしている課題】
【0004】
従来、大量の硬貨を棒状に整理する装置は電気エネルギーを必要とし、電気エネルギーを利用する事なく単純な操作で硬貨を棒状に整理する装置が存在しないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の硬貨収納装置は、本体部と蓋により構成され、上方に開口した筒状の硬貨収納装置であって、
前記本体部は、硬貨を投入する投入部と、棒状硬貨になりやすい状態で落下させ収納部に送るための、前記硬貨収納装置内部の上下に間隔をおいて水平に形成された複数枚の妨害板と、前記妨害板の下方に形成され、棒状硬貨にするための複数個の上下方向に貫通した円筒状の収納穴を備えた前記収納部で構成されており、
前記複数枚の妨害板は、それぞれ複数個ずつの同一径の円筒状の貫通穴が周方向に等間隔に設けられ、前記複数枚の妨害板同士の上下の貫通穴の位置が上下方向視で重ならないように形成されており、
前記蓋は、棒状硬貨を取り出すための、前記収納穴と上下方向視で重なり可能な1つ以上の上下方向に貫通した円筒状の取り出し穴と、前記収納部中央から下方に突出した軸を挿入するための軸受け穴と、が開いており、
前記突出した軸は、本体部より蓋が外れない構造を有することを特徴とした硬貨収納装置。
請求項2の硬貨収納装置は、本体部と蓋により構成され、上方に開口した筒状の硬貨収納装置であって、
前記本体部は、硬貨を投入する投入部と、棒状硬貨になりやすい状態で落下させ収納部に送るための、前記硬貨収納装置内部の上下に間隔をおいて水平に形成された2枚の妨害板と、前記妨害板の下方に形成され、棒状硬貨にするための4個の上下方向に貫通した円筒状の収納穴を備えた前記収納部で構成されており、
前記2枚の妨害板は、それぞれ4個ずつの同一径の円筒状の貫通穴が周方向に等間隔に設けられ、前記複数枚の妨害板同士の上下の貫通穴の位置が上下方向視で略45度ずつずれて形成されており、
前記蓋は、棒状硬貨を取り出すための、前記収納穴と上下方向視で重なり可能な1つの上下方向に貫通した円筒状の取り出し穴と、前記収納部中央から下方に突出した軸を挿入するための軸受け穴と、が開いており、
前記突出した軸は、本体部より蓋が外れない構造を有することを特徴とした硬貨収納装置。
請求項3の硬貨収納装置は、前記突出した軸は筒状であり、蓋の軸受け穴に挿入し、留め具である円盤を有した軸を、蓋に挿入した前記突出した軸に対して差し込むことで、前記収納部と蓋を外れないようにすることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の硬貨収納装置。
【発明の効果】
【0006】
前記構成よりなる本発明は、電気エネルギーを利用することなく、使用方法も極めて単純であるため、同種硬貨を棒状にして集計、保存を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態の硬貨収納装置の全体の断面図である。
【
図2】本発明の実施形態の本体部を示す透視図である。
【
図4】本発明の実施形態の留め具を示す斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態の硬貨収納装置の底面斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態の実験例を説明するための硬貨収納装置全体の寸法図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態の硬貨収納装置について、添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本体部2と蓋3により構成され、上方に開口した筒状の硬貨収納装置1である。
図2に示すように、前記本体部2は、硬貨を投入する投入部20と、棒状硬貨になりやすい状態で落下させ収納部22に送るための、前記硬貨収納装置1内部の上下に間隔をおいて水平に形成された2枚の妨害板21(210a、210b)と、前記妨害板21の下方に形成され、棒状硬貨にするための4個の上下方向に貫通した円筒状の収納穴220を備えた前記収納部22で構成されている。
前記2枚の妨害板210a、210bは、それぞれ4個ずつの同一径の円筒状の貫通穴211が周方向に等間隔に設けられ、前記2枚の妨害板210a、210b同士の上下の貫通穴211a、211bの位置が上下方向視で略45度ずつずれて形成されている。
前記収納部22中央から下方に突出した筒状の軸23が設けられている。
図3で示すように、前記蓋3は、棒状硬貨を取り出すための、前記収納穴220と上下方向視で重なり可能な1つの上下方向に貫通した円筒状の取り出し穴30と、軸23を挿入するための軸受け穴31と、が開いている。
図4に示すように、留め具4は円盤を有した軸である。
図5に示すように、突出した筒状の軸23は蓋3の軸受け穴31に挿入し、留め具4を蓋3に挿入した突出した筒状の軸23に対して差し込むことで前記本体部2と蓋3を外れないようにすることができる。
【0009】
(動作)
複数の同一硬貨を硬貨収納装置1の投入部20に投入し、硬貨収納装置1を水平方向に描円運動で振ることにより、複数の硬貨が棒状に収納部22に整理され、その後収納部22の穴220と、蓋3の取り出し穴30が一致するように回転させることで複数回に分けて硬貨を棒状に取りだせるようになっている。硬貨収納装置1において、複数の硬貨を棒状に整理する収納部22の収納穴220と、蓋3の取り出し穴30をずらすことで、収納穴220を塞ぎ、棒状に整理した硬貨を保持することができる。
【0010】
[実験例]
図7に示す硬貨収納装置1の寸法で実際に作成し、100枚の十円硬貨を投入して実際に70回棒状硬貨にする実験を行ったところ、すべての実験において失敗することなく4つの収納部22に約25枚ずつ棒状硬貨にすることができ、蓋3の取り出し穴30を収納部22の収納穴220に合わせることで4回に分けて取り出すことができた。
また約28回描円運動をすることで棒状硬貨にすることができた。
【符号の説明】
【0011】
1 … 硬貨収納装置
2 … 本体部
20 … 投入部
21 … 妨害板
210a … 上部妨害板
210b … 下部妨害板
211 … 貫通穴
211a … 上部の貫通穴
211b … 下部の貫通穴
22 … 収納部
220 … 収納穴
23 … 軸
3 … 蓋
30 … 取り出し穴
31 … 軸受け穴
4 … 留め具