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▶ 小川 静男の特許一覧

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  • 特開-電車の回生制動機器 図1
  • 特開-電車の回生制動機器 図2
  • 特開-電車の回生制動機器 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022135839
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】電車の回生制動機器
(51)【国際特許分類】
   B61C 7/04 20060101AFI20220908BHJP
   B60L 50/30 20190101ALI20220908BHJP
   B61C 17/06 20060101ALI20220908BHJP
   F01D 15/02 20060101ALI20220908BHJP
   B61C 7/02 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
B61C7/04
B60L50/30
B61C17/06
F01D15/02
B61C7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021072177
(22)【出願日】2021-03-05
(71)【出願人】
【識別番号】521109970
【氏名又は名称】小川 静男
(72)【発明者】
【氏名】小川 静男
【テーマコード(参考)】
5H125
【Fターム(参考)】
5H125AA05
5H125AC09
5H125AC11
5H125FF04
(57)【要約】
【課題】 電車の回生制動機の改良。
【解決手段】 空気駆動機を電車の始動、加速時に空気ボンベの高圧空気ポンプを用いて空気モーターとして使用する。また電車の減速時に空気ポンプとして使用して、高圧空気を作り、これを空気ボンベに蓄える。
【選択図】図1図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気駆動機(空気タービン)を電車が始動する時や加速する時に空気タービンモーターとして使用する。また電車を減速させる時(回生制動している時)に空気タービンポンプとして使用して、高圧空気を作り空気ボンベに蓄積する。この高圧空気は電磁弁を介して空気駆動機に供給されると,前記の空気タービンモーターとして使用できる。空気駆動機は空気タービンモーター及び空気タービンポンプとして活用される。また電車の停車中は電磁弁の電気が切られて、切り替わつているので空気ボンベの高圧空気は流出しない。空気駆動機(空気タービン)は電磁弁の切り替えで、電車を減速(回生制動)させている時は空気ベーンポンプとして使用し、電車を始動させる時や加速させる時に空気ベーンモーターとして使用される。
【請求項2】
空気駆動機の流入口は電磁弁の切り替えで外気入口にもなり、また空気ボンベからの高圧空気入口にもなる。電車を始動させる時や加速させる時に空気ボンベの高圧空気を空気駆動機に流入させると、空気駆動機内のタービンが回転して回転トルクが発生する。この回転トルクと電動機の回転力で電車を力強く加速させる。また電車を減速(回生制動)させている時は流入口より外気を吸いこみ,吐出口より高圧空気を送り出して空気ボンベに蓄積する。この高圧空気は電車の始動、加速時に利用する。電車の停車中に空気ボンベの高圧空気が逃げないように逆止弁が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
現行の電車の回生制動時に発電した電気は、受け取り手がないと回生失効が起こり、回生制動ができない。本発明は空気タービンポンプを回生制動機器として用いたハイブリッド電車に関するものである。本発明を図1で説明すると、空気駆動機(空気タービンポンプ)2のタービン軸3上の歯車4と車輪軸7の歯車5の間に中間歯車6を設けた増速機構で空気駆動機2と車輪軸7を連結させている。またタービン軸8上の歯車9と車輪軸7の歯車10は歯車連結されている。また空気駆動機2と歯車4は電磁クラッチ11を介して回転伝導が出来る。電車を始動させる時に電磁弁21に電気が入ると、空気ボンベ13より高圧空気が流入して空気駆動機2は回転する。このとき電磁クラッチ11にも電気を入れるので、歯車4は回転伝導して空気タービンモーターとして空気駆動機2は電動機1の補助動力機として、強力な回転トルクで電車を加速させることが出来る。このときタービン軸8上の電磁クラッチ12は電気が切れているので歯車9は空転している。
電車を減速させる時に電磁クラッチ12に電気を入れると、歯車9は車輪軸7の歯車10の回転を空気駆動機2に伝えることが出来る。空気駆動機2は回生制動機(空気タービンポンプ)として高圧空気を作り、この高圧空気は電磁弁21に電気が入っているので、空気ボンベ13に蓄えることが出来る。そして電車は回生制動しながら減速していく。このとき電磁クラッチ11の電気は切れて歯車4は空転している。次ぎに空気駆動機(空気ベーンポンプ、空気ベーンモーター)14について説明すると、空気駆動機14と歯車15は電磁クラッチ18を介して回転伝導ができる。この歯車15と車輪軸7の歯車5は空気駆動機14と車輪軸7を連結されている。電磁弁17の切り替えで本来空気ベーンポンプとして使用する場合の空気吸入口20に空気ボンベ13の高圧空気を流入させると、空気駆動機14は正回転して空気ベーンモーターとして車輪軸7に力強く回転動力を伝えて、電動機1の動力補助をして電車を始動、加速させることができる。回生制動している時に電車の速度が落ちてくると、空気駆動機(空気タービンポンプ)2の制動力が落ちてくる。このとき空気駆動機(空気ベーンポンプ)14の電磁クラッチ18が作動して空気駆動機14は高速回転して高圧空気を作り、電車の運動エネルギーを空気圧力エネルギーに変換させて電車の制動距離を短くする。この高圧空気は空気ボンベ13に蓄積される。また電車を加速させている時に空気駆動機(空気タービンモーター)2の動力補助を受けて電車は一定の速度に達すると、電磁弁17の切り替えで空気駆動機14は空気ベーンポンプの機能に戻り、高圧空気を作って空気ボンベ13に蓄積する。このとき空気駆動機(空気タービンポンプ)2も高圧空気を作ってボンベ13に蓄積される。次ぎの電車を始動させる時に利用できるように準備をしておく。 次ぎに図3で別の方式の空気駆動機(空気タービンポンプ、空気タービンモーター)22を説明する。電車を始動させる時や加速させる時に電磁弁24を通電させて空気ボンベ23の高圧空気を空気駆動機22内のタービン25に供給すると、回転力が発生して歯車29と歯車30で車輪軸26に回転トルクを伝える。電動機35の補助動力源として電車を力強く加速させる。電車を始動させる時や加速している時、又は減速している時は電磁クラッチ31が通電されてタービン軸28上の歯車29は回転伝導ができる。電車の惰力運転中は空気ボンベ23内の空気圧が規定値に達すると、自動的に電磁クラッチ31の電気が切られて、タービン軸28上の歯車29は空転していて回転伝導ができない。そして高圧空気は作らない。次に電車を減速させる時(回生制動時)は電磁弁24の電気が切られて、流入口32は外気が吸入される状態になる。吐出口33よりタービン25の回転で作られた高圧空気を排出して空気ボンベ23に蓄積する。これは電車の持っている運動エネルギーを空気の圧力エネルギーに変換されたことになる。電車の停止中はタービン25が回転しないので、吐出口33に空気ボンベ23の高圧空気が逆流して逃げないように逆止弁34を設ける。この空気駆動機を用いると電車を始動させる時や加速させる時の消費電力は少なくなるので、省エネルギー電車を作ることができる。また空気駆動機(空気タービンポンプ、空気タービンモーター)は摩耗損傷や故障が少ないので安心して電車に搭載できる。
【図面の簡単な説明】
図1は台車を上から見た図、図2は空気ベーンポンプの構造図、図3は別の台車を上から見た図。 1は電動機、2は空気駆動機、3はタービン軸、4、5は歯車、6は中間歯車、7は車輪軸、8はタービン軸、9、10は歯車、11、12は電磁クラッチ、13は空気ボンベ、14は空気駆動機,15は歯車、17は電磁弁、18は電磁クラッチ、19は空気吐出口、20は空気吸入口、21は電磁弁、22は空気駆動機、23は空気ボンベ、24は電磁弁、25はタービン、26は車輪軸、27は速度調節弁、28はタービン軸、29は歯車、30は歯車、31は電磁クラッチ、32は流入口、33は吐出口、34は逆止弁、35は電動機。
図1
図2
図3