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特開2022-136098ボディ領域拡張部を用いた炭化ケイ素金属酸化物半導体(MOS)デバイスセルにおける電界シールド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022136098
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】ボディ領域拡張部を用いた炭化ケイ素金属酸化物半導体(MOS)デバイスセルにおける電界シールド
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/78 20060101AFI20220908BHJP
   H01L 29/12 20060101ALI20220908BHJP
   H01L 29/739 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
H01L29/78 652C
H01L29/78 652F
H01L29/78 652T
H01L29/78 655A
H01L29/78 655G
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022105834
(22)【出願日】2022-06-30
(62)【分割の表示】P 2018561263の分割
【原出願日】2017-05-23
(31)【優先権主張番号】15/595,643
(32)【優先日】2017-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/340,396
(32)【優先日】2016-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 研二
(72)【発明者】
【氏名】ボロトニコフ,アレクサンダー・ヴィクトロヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ロゼー,ピーター・アルメルン
(57)【要約】
【課題】デバイスの信頼性を向上させるために、高電界を低減させるSiCデバイス設計を提供する。
【解決手段】半導体パワーデバイスは、逆バイアス下で半導体デバイスの隣り合うデバイスセルのウェル領域間に存在する電界を低減させるためのボディ領域拡張部の形態のシールド領域に関する。開示されたボディ領域拡張部は、ボディ領域と同じ導電型を有し、ボディ領域拡張部と、同じ導電型を有する隣り合うデバイスセルの領域との間の距離が平行なJFET幅以下となるように、ボディ領域から外に向かって第1のデバイスセルのJFET領域内へと延出する。開示されたシールド領域は、同等の寸法の従来のストライプデバイスに比べて優れた性能を可能にし、一方で同様の信頼性(例えば、逆バイアスでの長期間の高温安定性)を依然として提供する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電型を有する半導体デバイス層内に少なくとも部分的に配置された複数のデバイスセルであって、前記複数のデバイスセルのそれぞれが、
前記デバイスセルの中心の近くに配置された第2の導電型を有するボディ領域と、
前記デバイスセルの前記ボディ領域に隣接して配置された前記第1の導電型を有するソース領域と、
前記デバイスセルの前記ソース領域に隣接して配置された前記第2の導電型を有するチャネル領域と、
前記デバイスセルの前記チャネル領域に隣接して配置された前記第1の導電型を有するJFET領域であり、前記デバイスセルの前記チャネル領域と、前記複数のデバイスセルのうちの隣り合うデバイスセルのチャネル領域の平行な部分との間に平行なJFET幅を有する、JFET領域と、
を備える、複数のデバイスセルを備え、
前記複数のデバイスセルのうちの少なくとも1つのデバイスセルが、前記少なくとも1つのデバイスセルのボディ領域拡張部と前記第2の導電型を有する前記隣り合うデバイスセルの領域との間の距離が前記平行なJFET幅以下となるように、前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域から外に向かって、前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ソース領域を通って、前記少なくとも1つのデバイスセルの前記チャネル領域を通って、前記JFET領域内へと延出する前記第2の導電型を有するボディ領域拡張部を備える、
デバイス。
【請求項2】
前記半導体デバイス層が炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス層である、請求項1記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部と前記第2の導電型を有する前記隣り合うデバイスセルの前記領域との間の前記距離が前記平行なJFET幅よりも小さい、請求項1記載のデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部の少なくとも一部の上に配置されたオーミックコンタクトを含む、請求項1記載のデバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部がおよそ0.1μm~およそ1μmの幅を有する、請求項1記載のデバイス。
【請求項6】
前記デバイスセルの前記ボディ領域拡張部の前記幅がおよそ0.1μm~およそ0.5μmである、請求項5記載のデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部の前記幅が前記ボディ領域拡張部の長さにわたって変化する、請求項5記載のデバイス。
【請求項8】
前記複数のデバイスセルのうちの少なくとも2つのデバイスセルがそれぞれのボディ領域拡張部を含み、前記少なくとも2つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部が互いに向かって延出し、互いにオーバラップする、請求項1記載のデバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部が前記少なくとも1つのデバイスセルの前記チャネル領域のすべてのコーナーを通っては延出しない、請求項1記載のデバイス。
【請求項10】
前記複数のデバイスセルのそれぞれがそれぞれのボディ拡張部を含む、請求項1記載のデバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1つのデバイスセルに隣接して配置された前記複数のデバイスセルの1つまたは複数のデバイスセルがそれぞれのボディ領域拡張部(94)を含まず、前記1つまたは複数のデバイスセルが前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部によってシールドされている、請求項1記載のデバイス。
【請求項12】
前記複数のデバイスセルのそれぞれが実質的に正方形、六角形、細長い矩形形状、または細長い六角形形状を有する、請求項1記載のデバイス。
【請求項13】
電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、または絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)である、請求項1記載のデバイス。
【請求項14】
デバイスセルのウェル領域を半導体層に注入するステップであって、前記ウェル領域が前記デバイスセルのチャネル領域を含む、ステップと、
前記デバイスセルの前記ウェル領域に隣接して前記デバイスセルのソース領域を前記半導体層に注入するステップと、
前記デバイスセルの前記ソース領域に隣接して前記デバイスセルのボディ領域を前記半導体層に注入するステップと、
前記デバイスセルの前記ボディ領域から外に向かって、前記デバイスセルの前記ソース領域の一部を通って、前記デバイスセルの前記チャネル領域の一部を通って延出するボディ領域拡張部を前記半導体層に注入するステップであって、前記デバイスセルの前記ボディ領域拡張部と、隣り合うデバイスセルのチャネル領域との間の距離が、前記デバイスセルの前記チャネル領域の平行な部分と、前記隣り合うデバイスセルの前記チャネル領域との間の距離以下である、ステップと、
を含む、デバイスセルを製造する方法。
【請求項15】
前記ボディ領域拡張部を注入するステップが、前記ボディ領域が同じマスキング/リソグラフィ/注入プロセスを利用して注入されるのと同時に前記ボディ領域拡張部を注入するステップを含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記ボディ領域拡張部を注入するステップが、終端領域が同じマスキング/リソグラフィ/注入プロセスを利用して注入されるのと同時に前記ボディ領域拡張部を注入するステップを含む、請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記ボディ領域拡張部の少なくとも一部の上に金属コンタクトを堆積させるステップを含む、請求項14記載の方法。
【請求項18】
半導体デバイス層が炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス層である、請求項14記載の方法。
【請求項19】
前記デバイスセルが実質的に細長い矩形形状または細長い六角形形状を有する、請求項14記載の方法。
【請求項20】
前記デバイスセルが電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、または絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)デバイスの一部分である、請求項14記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された主題は、電界トランジスタ(例えば、MOSFET、DMOSFET、UMOSFET、VMOSFET、トレンチMOSFETなど)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、および絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)を含む、炭化ケイ素(SiC)パワーデバイスなどの半導体パワーデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本段落は、以下に記載および/または請求される本開示の様々な態様に関連する可能性がある技術の様々な態様を読者に紹介することが意図されている。本議論は、本開示の様々な態様についてのよりよい理解を促進するための背景情報を読者に提供するのに役立つと考えられる。したがって、これらの記述は、従来技術の承認としてではなく、この観点で読まれるべきであることを理解されたい。
【0003】
電力変換デバイスは、負荷による消費のために電力をある形態から別の形態に変換するために、現代の電気システム全体にわたって広く使用されている。多くのパワーエレクトロニクスシステムは、サイリスター、ダイオード、および様々なタイプのトランジスタ(例えば、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、および他の適切なトランジスタ)などの様々な半導体デバイスおよび部品を利用する。
【0004】
特に、高周波、高電圧、および/または高電流用途に対して、炭化ケイ素(SiC)デバイスは、高温動作、導通およびスイッチング損失の低減、ならびに対応するシリコン(Si)デバイスよりも小さなダイサイズの点でいくつかの利点を提供することができる。しかしながら、SiCは、SiCデバイス製造中のより低いドーパント拡散、および動作中の(例えば、逆バイアス下での)SiCデバイス内部のより高い電界などの、Siに比べていくつかの技術的および設計上の課題も提示する。SiCデバイスのSiC部分は、これらのより高い電界に対して堅牢である場合があるが、酸化シリコン(SiO2)誘電体層などの、SiCデバイスの他の部分は、これらのより高い電界の下で故障することがある。したがって、デバイス性能を実質的に低下させることなくデバイスの信頼性を向上させるために、高電界を低減させるSiCデバイス設計を開発することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許第11 2014 003637 T5号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、デバイスは、第1の導電型を有する半導体デバイス層内に少なくとも部分的に配置された複数のデバイスセルを含む。各デバイスセルは、デバイスセルの中心の近くに配置された第2の導電型を有するボディ領域と、デバイスセルのボディ領域に隣接して配置された第1の導電型を有するソース領域と、デバイスセルのソース領域に隣接して配置された第2の導電型を有するチャネル領域と、デバイスセルのチャネル領域に隣接して配置された第1の導電型を有するJFET領域と、を含む。JFET領域は、デバイスセルのチャネル領域と、複数のデバイスセルのうちの隣り合うデバイスセルのチャネル領域の平行な部分との間に平行なJFET幅を有し、複数のデバイスセルのうちの少なくとも1つのデバイスセルが、少なくとも1つのデバイスセルのボディ領域拡張部と第2の導電型を有する隣り合うデバイスセルの領域との間の距離が平行なJFET幅以下となるように、少なくとも1つのデバイスセルのボディ領域から外に向かって、少なくとも1つのデバイスセルのソース領域を通って、少なくとも1つのデバイスセルのチャネル領域を通って、JFET領域内へと延出する第2の導電型を有するボディ領域拡張部を備える。
【0007】
別の実施形態では、デバイスセルを製造する方法は、デバイスセルのウェル領域を半導体層に注入するステップであって、ウェル領域がデバイスセルのチャネル領域を含む、ステップを含む。本方法は、デバイスセルのウェル領域に隣接してデバイスセルのソース領域を半導体層に注入するステップと、デバイスセルのソース領域に隣接してデバイスセルのボディ領域を半導体層に注入するステップと、を含む。また、本方法は、デバイスセルのボディ領域から外に向かって、デバイスセルのソース領域の一部を通って、デバイスセルのチャネル領域の一部を通って延出するボディ領域拡張部を半導体層に注入するステップであって、デバイスセルのボディ領域拡張部と、隣り合うデバイスセルのチャネル領域との間の距離が、デバイスセルのチャネル領域の平行な部分と、隣り合うデバイスセルのチャネル領域との間の距離以下である、ステップを含む。
【0008】
本発明のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、図面全体にわたって同様の記号が同様の部分を表す添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むと、一層よく理解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】典型的なプレーナMOSFETデバイスの概略図である。
図1B】典型的なMOSFETデバイスの様々な領域に対する抵抗を示す概略図である。
図2】ストライプセルレイアウトを有する典型的なMOSFETデバイス構造を含むSiC層の表面の上面図である。
図3】いくつかの正方形半導体デバイスセルを含むSiC層の上面図である。
図4】いくつかの千鳥状の正方形半導体デバイスセルを含むSiC層の上面図である。
図5】いくつかの六角形半導体デバイスセルを含むSiC層の上面図である。
図6】SiC層の部分、およびSiC層上に配置された誘電体層の部分の正規化された電界強度を表すグラフであり、SiC層の部分が、逆バイアス下でシールドされていない正方形デバイスセルの平行な部分間に配置されている。
図7A】SiC層の部分、およびSiC層上に配置された誘電体層の部分の正規化された電界強度を表すグラフであり、SiC層の部分が、逆バイアス下でシールドされていない正方形デバイスセルのウェル領域のコーナー間に配置されている。
図7B】SiC層の部分、およびSiC層上に配置された誘電体層の部分の正規化された電界強度を表すグラフであり、SiC層の部分が、本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部および動作逆バイアスによってシールドされた正方形デバイスセルのウェル領域のコーナー間に配置されている。
図8】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図9】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図10】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図11】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図12】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図13】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図14】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図15】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの正方形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図16】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの細長い矩形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図17】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの細長い矩形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図18】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの細長い矩形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図19】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの細長い矩形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図20】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの細長い矩形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図21】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図22】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図23】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図24】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図25】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図26】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図27】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図28】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図29】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図30】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの細長い六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
図31】本技法の実施形態による、ボディ領域拡張部の例を有するいくつかの細長い六角形SiCデバイスセルを含むデバイスレイアウトを有するSiC層の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1つまたは複数の特定の実施形態について以下に記載する。これらの実施形態についての簡潔な記載を提供するために、実際の実施態様のすべての特徴が明細書に記載されているわけではない。すべてのエンジニアリングまたは設計プロジェクトと同様に、すべてのそのような実際の実施態様の開発では、システム関連およびビジネス関連の制約の遵守などの、開発者の特定の目標を達成するために、実施態様毎に異なる可能性がある実施態様に特有の決定を多数行わなければならないことを認識されたい。さらに、そのような開発努力は、複雑で時間がかかることがあるが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する当業者にとっては設計、製作、および製造の日常的な仕事であることを認識されたい。
【0011】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、要素の1つまたは複数があることを意味することが意図されている。用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」は、包括的であり、列挙された要素以外のさらなる要素があってもよいことを意味することが意図されている。さらに、本開示の「一実施形態」または「実施形態」への言及は、列挙されたフィーチャも組み込むさらなる実施形態の存在を排除するものとして解釈されることが意図されていないことを理解されたい。本明細書に開示されたフィーチャの形状、位置、およびアラインメントは、簡単にするために、比較的理想的であるもの(例えば、正方形、矩形、および六角形のセル、ならびに完全に直線の整列したフィーチャを有するシールド領域)として図示および記載されていることを認識されよう。しかしながら、当業者には認識され得るように、プロセスのばらつきおよび技術的な限界により、結果として、理想的な形状とは言えないセルラー式設計または不規則なフィーチャとなることがあるが、これらは、それでもなお本技法の精神の範囲内にあり得る。そのため、フィーチャの形状、位置、またはアラインメントを記載するために本明細書で使用されるような用語「実質的に」は、当業者によって認識され得るように、理想的なまたは目標の形状、位置、およびアラインメント、ならびに半導体製作プロセスの変動に起因する不完全に実施された形状、位置、およびアラインメントを包含することを意味する。さらに、半導体デバイスセルは、本明細書では、半導体層の「表面に」、「表面内に」、「表面上に」、もしくは「表面に沿って」配置または製作されるとして記載されており、これは、半導体層のバルク内部に配置された部分、半導体層の表面に近接して配置された部分、半導体層の表面と同一面上に配置された部分、および/または半導体層の表面の上方もしくは上部に配置された部分を有する半導体デバイスセルを含むことが意図されている。
【0012】
現代のパワーエレクトロニクスの不可欠な構築ブロックの1つは、電界効果トランジスタ(FET)デバイスである。例えば、図1Aは、プレーナnチャネル電界効果トランジスタ、すなわちDMOSFET、以降、MOSFETデバイス10の能動セルを示す。以下で論じる他のデバイスと同様に、MOSFETデバイス10のある特定の構成要素をより明瞭に示すために、一般的に理解されているある特定の設計要素(例えば、上部メタライゼーション、パッシベーション、エッジ終端など)は、省略されることがあることを認識されよう。
【0013】
図1Aの図示されたMOSFETデバイス10は、第1の表面4および第2の表面6を有する半導体デバイス層2(例えば、エピタキシャルSiC層)を含む。半導体デバイス層2は、第1の導電型を有するドリフト領域16(例えば、n型ドリフト層16)と、ドリフト領域16に隣接し、第1の表面4に近接して配置された第2の導電型を有するウェル領域18(例えば、p-ウェル18)と、を含む。半導体デバイス層2は、ウェル領域18に隣接し、第1の表面4に近接した第1の導電型を有するソース領域20(例えば、n型ソース領域20)も含む。誘電体層24(ゲート絶縁層またはゲート誘電体層とも呼ばれる)は、半導体デバイス層2の第1の表面4の一部に配置され、ゲート電極26は、誘電体層24上に配置されている。半導体デバイス層2の第2の表面6は、基板層14(例えば、SiC基板層)であり、ドレインコンタクト12は、基板層14に沿ってデバイス10の底部に配置されている。
【0014】
オン状態動作中に、適切なゲート電圧(例えば、MOSFETデバイス10のしきい電圧(VTH)以上)によって、チャネル領域28に反転層が形成され、ならびにキャリアの蓄積のために、接合電界効果トランジスタ(JFET)領域29において導電性経路が増強され得て、ドレインコンタクト12(すなわち、ドレイン電極)からソースコンタクト22(すなわち、ソース電極)に電流を流すことができる。本明細書で論じるMOSFETデバイスについては、チャネル領域28は、一般に、ゲート電極26およびゲート誘電体24の下に配置されたウェル領域18の上方部分として画定されることがあることを認識されたい。さらに、本手法は、以下では、SiC MOSFETデバイスの文脈で論じられることがあるが、本手法は、他のタイプの材料系(例えば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム窒化物(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、ガリウム砒素(GaAs)、ダイヤモンド(C)、もしくは任意の他の適切なワイドバンドギャップ半導体)、ならびにnチャネルおよびpチャネル設計の両方を利用する他のタイプのデバイス構造(例えば、UMOSFET、VMOSFET、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)、もしくは任意の他の適切なFETおよび/またはMOSデバイス)に適用可能であり得ることを認識されたい。
【0015】
図1Bは、図1AのSiCデバイス10の概略断面図である。図1Bに示すMOSFETデバイス10のソースコンタクト22は、一般に、ソース電極へのオーミック接続を提供し、ソース領域20の一部およびウェル領域18の一部の両方の上に配置されている。ソースコンタクト22は、一般に、MOSFETデバイス10のこれらの半導体部分と金属ソース電極との間に位置する1つまたは複数の金属層を含む金属インタフェースである。明瞭にするために、コンタクト22の下に配置されたMOSFETデバイス10のソース領域20(例えば、n+ソース領域20)の部分は、本明細書では、より具体的にMOSFETデバイス10のソースコンタクト領域42と呼ばれることがある。同様に、ウェル領域18の残りの部分よりも高レベルにドープされている場合があるMOSFETデバイス10のウェル領域18の一部は、本明細書では、より具体的にMOSFETデバイス10のボディ領域39(例えば、p+ボディ領域39)と呼ばれることがある。明瞭にするために、コンタクト22の下に配置された(例えば、コンタクト22によってカバーされ、コンタクト22に電気的に直接接続された)ボディ領域39の部分は、本明細書では、より具体的にMOSFETデバイス10のボディコンタクト領域44(例えば、p+ボディコンタクト領域44)と呼ばれることがある。
【0016】
図1Bに示すように、MOSFETデバイス10の様々な領域はそれぞれ、関連付けられた抵抗と、これらの抵抗のそれぞれの和として表すことができるMOSFETデバイス10の全抵抗(例えば、オン抵抗Rds(オン))と、を有することができる。例えば、図1Bに示すように、MOSFETデバイス10のオン抵抗(Rds(オン))は、抵抗Rs30(例えば、ソース領域20の抵抗およびコンタクト22の抵抗)と、抵抗Rch32(例えば、図1Aに示す領域28の反転チャネルの抵抗)と、抵抗Racc34(例えば、ゲート酸化物24と、ウェル領域18間に位置するドリフト層16の部分との間の蓄積層の抵抗)と、抵抗RJFET36(例えば、ウェル領域18間の空乏化されていないネック領域の抵抗)と、抵抗Rdrift38(例えば、ドリフト層16周りの抵抗)と、抵抗Rsub40(例えば、基板層14周りの抵抗)との和として近似することができる。図1Bに示す抵抗は、網羅的であることは意図されておらず、他の抵抗(例えば、ドレインコンタクト抵抗、広がり抵抗など)が半導体デバイス10内部に潜在的に存在する可能性があることに留意されたい。
【0017】
場合によっては、図1Bに示す1つまたは2つの抵抗成分が半導体デバイス10の導通損失を支配することがあり、これらの要因に対処することによって、Rds(オン)に著しく影響を与えることができる。例えば、ドリフト抵抗38、基板抵抗40、およびコンタクト抵抗30が(他の抵抗成分と比較して)それほど重要でないデバイス、例えば、低電圧デバイス、または低い反転層移動度を欠点として持つデバイス(例えば、SiCデバイス)などについては、チャネル抵抗(Rch32)がデバイスの導通損失のかなりの部分を占めることがある。さらなる例として、中電圧および高電圧デバイスでは、JFET領域の抵抗(RJFET36)が全導通損失のかなりの部分を占めることがある。
【0018】
図2は、従来のストライプセルレイアウトを有するMOSFETデバイス構造41を含む半導体デバイス層2の上面図を示す。寸法に関して、従来のMOSFETデバイス構造41は、特定のチャネル長(Lch43)と、チャネル領域からオーミック領域までの長さ(Lch_to_ohm45)と、オーミック領域の幅(Wohm47)と、JFET領域の幅(WJFET49)と、を有するものとして記載することができる。図2に示す従来のストライプセルレイアウトは、良好な信頼性(例えば、長期間の高温性能)を提供するが、MOSFETデバイス構造41の比較的高いチャネル抵抗(Rch32)およびJFET抵抗(RJFET36)は、結果として、比較的高いRds(オン)をもたらし、これによってデバイスの電気的性能が低下する。
【0019】
半導体デバイスに対するチャネル抵抗(Rch32)およびJFET抵抗(RJFET36)を低減させることができる1つのやり方は、セルラー式デバイス設計の使用によるものである。図3図5は、異なる従来のセルラー式設計およびレイアウトを有する半導体デバイス層2の上面図を示す。これらの従来の設計は、以下で論じる本技法のシールドされたデバイスセルに対してシールドされていないものとして記載されることがある。図3図5、ならびに以下で提示されるデバイスセルの上面図については、デバイスセルのある特定のフィーチャ(例えば、ゲートコンタクト26、誘電体層24、コンタクト22)は、半導体デバイス層2の表面の遮られない図を提供するために省略されていることを認識されよう。特に、図3は、整列したレイアウト51の正方形デバイスセル50を示し、一方、図4は、千鳥状のまたはオフセットされたレイアウト52の正方形セルラー式デバイスセル50を示す。図5は、整列したレイアウト55の六角形デバイスセル54を示す。一般に、図3図5に示す図示されたセルラー式設計およびレイアウトは、図2に示すようなストライプセルレイアウトと比較して、チャネル抵抗(Rch32)およびJFET抵抗(RJFET36)の両方を低減させることによって、Rds(オン)を低減させることを可能にする。例えば、図3の正方形デバイスセル50は、同様のプロセス/技術限界寸法(例えば、同じLch43、Lch_to_ohm45、Wohm47、およびWJFET49)を仮定すると、図2のストライプデバイス41よりもおよそ20%低いRds(オン)を提供する。本明細書では、半導体表面2上の半導体デバイスの多数のデバイスセルのサブセットを表すいくつかのデバイスセルを用いてレイアウトが示されていることを認識されよう。
【0020】
図3図5では、図示する従来の正方形デバイスセル50および六角形デバイスセル54はそれぞれ、図1Bに示すように、ウェル領域18の一部分である各セルの中心65に配置されたボディコンタクト領域44を含む。ボディコンタクト領域44は、ソース領域20によって取り囲まれている。より具体的には、各セルのボディコンタクト領域44は、ソース領域20のソースコンタクト領域42によって取り囲まれてもよく、ソースコンタクト領域42のドーピングは、ソース領域20の残りの部分と同じであってもよい。各セルのソース領域20は、図1Aおよび図1Bに示すように、ウェル領域18の一部分でもあるチャネル領域28によって取り囲まれている。そして次に、チャネル領域28がJFET領域29によって取り囲まれている。一般に、JFET領域29の特定の一部分の幅は、JFET領域29のドーピング型(例えば、n型)と比較して反対のドーピング型(例えば、p型)を有する領域間の最短距離として画定される。各デバイスセルは、セルの周辺部の周りにJFET領域29を含むが、これらのJFET領域29は、簡単にするため、時として、総称して半導体デバイス層2のJFET領域29と呼ばれることがある。半導体デバイス層2、ソースコンタクト領域42を含むソース領域20、およびJFET領域29は、第1の導電型(例えば、n型)を有するが、ボディコンタクト領域44およびチャネル領域28を含むウェル領域18は、第2の導電型(例えば、p型)を有することも認識されよう。本明細書で使用されるように、(例えば、デバイスセルの境界の側面68に沿って、またはコーナー69で)2つのセルの境界のいずれかの部分が接触する場合、2つのデバイスセルは、隣り合うセルまたは隣接するセルと呼ばれることがある。そのため、図3の正方形デバイスセル50のそれぞれは、8つの隣り合うまたは隣接するセルを有するが、図4の千鳥状の正方形セル50のそれぞれ、および図5の六角形デバイスセル54のそれぞれは、6つの隣り合うまたは隣接するセルを有することを認識されよう。
【0021】
図3図5に示すセルラー式設計は、図2に示すようなストライプセルレイアウトに比べてRds(オン)をより低くすることができるが、そのようなセルラー式設計は、遮断状態下で隣り合うデバイスセルのウェル領域のコーナー間のJFET領域29の部分で実質的により高い電界を有する可能性があることが現在認識されている。SiC MOSデバイスについては、(図1および図2に示す)JFET領域29上に配置された誘電体層24(例えば、SiO2)内の電界は、デバイスセルが逆バイアス下で動作する場合、Siデバイスと比べて10倍ほど高いことがある。SiCは、一般に、より高い電界に対して堅牢であるが、誘電体層24は、長期間の動作中に破壊を被ることがあり、結果として、SiCデバイスセル50および54に信頼性の問題をもたらす可能性がある。
【0022】
特に、逆バイアス下のSiC MOSFETでは、図3図5に示す隣り合うデバイスセル50および54のウェル領域のコーナー間のJFET領域29の最も広い部分に存在する電界は、JFET領域29の他の部分よりも実質的に高い。図3に示すように、デバイスセル50のチャネル領域28のコーナー間の対角線の距離60は、隣り合うデバイスセル50のチャネル領域28の平行な部分間の距離49(すなわち、WJFET,parallel49)よりも大きい。図6は、図3に示す矢印64に沿って配置されたシールドされていないデバイスセル50の部分に対する逆バイアス下での電界の強度を(任意単位(au)で)プロットしたグラフ70である。より具体的には、図6は、Vds=1200Vにおける例示的なシールドされていないデバイスセル50(すなわち、8×1015cm-3のエピドープされた11μm厚のドリフト層を有し、WJFET,parallel49が2.6μmである1200V SiC MOSFET正方形デバイスセル)について、図1AのJFET領域29内の電界を示す第1の曲線72を含み、(図1Aおよび図1Bに示すような)誘電体層24内の電界を示す第2の曲線74を含む。図6のグラフ70に示すように、デバイスセル50の中心65では(すなわち、x=0μmでは)、半導体デバイス層2内および誘電体層24内の両方の電界は低く、電界は、JFET領域29の中央で(すなわち、ほぼx=4.7μmで)最大電界強度に増加する。
【0023】
図7Aは、逆バイアス下のシールドされていないSiCデバイスセル50の各部分に対する電界の強度を(任意単位(au)で)プロットしたグラフ80であり、各部分は図3に示す対角線の矢印66に沿って配置されている。図6と同様に、図7Aのグラフ80は、図6に示すような同じ寸法および条件を有する例示的な従来のSiCデバイスセル50について、半導体デバイス層2内の電界を示す第1の曲線82を含み、(図1Aおよび図1Bに示すような)半導体デバイス層2の上に配置された誘電体層24内の電界を示す第2の曲線84を含む。図7Aに示すように、従来のSiCデバイスセル50の中心では(すなわち、x=0μmでは)電界は低く、従来のデバイスセル50のコーナーを通って対角線状に移動すると、電界は、JFET領域29の中央で(すなわち、ほぼx=6.65μmで)ピーク電界強度に増加する。図6図7を比較すると、例示的なシールドされていないSiC正方形セル50については、セルのコーナー間(すなわち、図3の矢印66に沿った距離60)のピークまたは最大の電界は、セル50の平行な部分間(すなわち、図3の矢印64に沿った距離49)のピークまたは最大の電界よりもおよそ20%高い。その結果、図7Aに示すように、誘電体層24内のピーク電界は、隣り合うデバイスセル50のウェル領域18のコーナー間(例えば、隣り合うセルが出会うコーナー69における、隣り合うデバイスセルのチャネル領域28のコーナー間)でより大きく、このことが、結果として、そのようなシールドされていないデバイスセル50に対する長期信頼性の問題をもたらす。
【0024】
前述の事項を念頭において、本実施形態は、Rds(オン)を著しく増加させることなく、隣り合うデバイスセルのコーナー69が出会う位置におけるJFET領域29内の(ならびに図1Bに示すゲート誘電体層24内の)電界を低減させる、ボディ領域39の注入された拡張部の形態の1つまたは複数のシールド領域を組み込むセルラー式デバイス設計を対象とする。したがって、本明細書に開示されたデバイスのシールド領域は、注入拡張部と、隣り合うデバイスセルのウェル領域との間の距離が隣り合うデバイスセルのウェル領域の平行な部分間の距離以下となるように設計される。したがって、本設計は、JFET領域29のどの部分も、隣り合うデバイスセルのチャネル領域の平行な部分間のJFET領域29の幅(すなわちWJFET,parallel49)ほど広くないことを全体的に保証する。さらに、本設計は、同等の寸法(例えば、同じLch、Lch_to_ohm、Wohm)を有する従来のストライプデバイス(例えば、図2のストライプセルデバイス41)以上のチャネル領域幅および/またはJFET領域濃度を維持する。そのため、本明細書に開示されたシールドされたデバイスセルは、同等の寸法の従来のストライプデバイスセルに比べて優れた性能を提供し、一方で、同様の信頼性(例えば、長期間の高温安定性)を依然として提供する。さらに、本明細書に開示されたセルラー式設計のシールド領域は、デバイスセルの他のフィーチャと同時に注入されてもよく、そのため、製作の複雑さまたはコストを増加させない。
【0025】
言及したように、本実施形態は、ボディ領域拡張部であるシールド領域を対象とする。本明細書で使用されるような「拡張部」は、デバイスセルのフィーチャ(例えば、ボディ領域39)をその典型的な境界を超えて延出させた注入領域を一般に指す。特に、ある特定の開示されたデバイス設計およびレイアウトは、ボディ領域拡張部を有する少なくとも1つのデバイスセルを含む。本明細書で使用されるように、「ボディ領域拡張部」は、デバイスセルの中心65の近くから外に向かって、デバイスセルのソース領域20およびチャネル領域28を通って、複数のデバイスセルが出会うJFET領域29の一部へと突き出るデバイスセルのボディ領域39の拡張部である。以下で論じるように、その場合、ボディ領域拡張部と、隣り合うデバイスセルのウェル領域との間の距離がJFET領域のこの部分の幅を画定するため、開示されたボディ領域拡張部は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを保証し、前述の電界を抑制し、デバイスの信頼性を向上させる。
【0026】
図1Aおよび図1Bに関して上で論じたように、デバイスセルのボディ領域39は、ウェル領域18の残りの部分よりも高レベルにドープされていてもよい。コンタクト22の下に配置された(すなわち、コンタクト22に直接電気的に接続された)ボディ領域39の部分は、より具体的には本明細書ではボディコンタクト領域44と呼ばれる。これを念頭に置いて、ある特定の実施形態では、コンタクト22の部分は、開示されたボディ領域拡張部の少なくとも一部の上に配置されてもよい(すなわち、ボディ領域拡張部に直接電気的に接続されてもよい)。そのような状況に対しては、ボディ領域拡張部は、「ボディコンタクト領域拡張部」と記載され、呼ばれることもある。しかしながら、他の実施形態では、コンタクト22は、開示された実施形態によるデバイスセルのボディ領域拡張部の上ではなくボディコンタクト領域44の上に配置されてもよい。
【0027】
ある特定の実施形態では、開示されたボディ領域拡張部は、ボディ領域39を形成するために使用されるのと同じ注入ステップを使用して形成されてもよく、その場合、ボディ領域拡張部は、ドーピング濃度および深さの点でボディ領域39と実質的に同じであることを認識されよう。しかしながら、他の実施形態では、開示されたボディ領域拡張部は、ボディ領域39とは異なる注入ステップ(例えば、終端注入ステップ)を使用して形成されてもよく、その場合、ボディ領域拡張部は、一般に、その注入ステップ中に形成されるフィーチャと同じドーピング濃度および深さを有する。本明細書に開示されたボディ領域拡張部は、終端ステップ中に注入される場合、さらにまたは代わりに、「終端注入シールド拡張部」と呼ばれ、記載されることがあることに留意されたい。さらに、以下で論じるように、開示されたボディ領域拡張部は、特定の幅または最大の幅を有することができ、この幅は、一般に、同じ注入動作中に画定される他のフィーチャの幅(例えば、ボディ領域39の幅)以下のサイズである。ある特定の実施形態では、開示されたボディ領域拡張部は、現在のリソグラフィ/注入技法を使用してフィーチャを画定するための実際に達成可能な下限値によって画定または限定される幅を有することができる。例えば、ある特定の実施形態では、開示されたボディ領域拡張部の幅は、およそ1μm未満(例えば、およそ0.1μm~およそ1μm)またはおよそ0.5μm未満(例えば、およそ0.1μm~およそ0.5μm)であってもよい。ある特定の実施形態では、ボディ領域拡張部の幅は、比較的一定であってもよく、またはボディ領域拡張部の長さにわたって変化してもよい。
【0028】
図8図31は、デバイスウェル領域間のJFET領域内の電界を低減させるために、少なくとも1つのボディ領域拡張部を含む様々なデバイスセルおよびレイアウトを有する半導体デバイス層2の実施形態の上面図を示す。より具体的には、図8図15は、正方形デバイスセルの例示的なレイアウトを示し、図16図20は、細長い矩形デバイスセルの例示的なレイアウトを示し、図21図29は、六角形デバイスセルの例示的なレイアウトを示し、図30図31は、細長い六角形デバイスセルの例示的なレイアウトを示し、各レイアウトが複数のボディ領域拡張部を含む。図16図20の細長い矩形デバイスセル、ならびに図30および図31の細長い六角形デバイスセルは、両方とも「CELLULAR LAYOUT FOR SEMICONDUCTOR DEVICES」という名称の、両方とも2014年6月24日に申請された同時係属中の米国特許出願第14/313,785号および第14/313,820号に記載された1つまたは複数の特徴を含むことができ、これらの特許出願は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。デバイス設計およびレイアウトのいくつかの異なる例示的な実施形態が提示されているが、これらは、単に例であることが意図されていることを認識されよう。そのため、他の実施形態では、本手法のボディ領域拡張部は、本手法の効果を無効にすることなく、他の形状(例えば、正方形の、丸みを帯びた、細長い、または歪んだ形状)を有してもよい。また、図8図31に示す開示されたセルラー式レイアウトの実施形態のチャネルおよび/またはJFETの濃度は、一般に、図2に示すような同じ設計パラメータを有するストライプデバイス41よりも大きいことを認識されよう。以下に提示されるセルラー式設計およびレイアウトは、単に例として提供されており、他の実施形態において、セルラー式設計およびレイアウトの他の変形形態が本開示によるボディ領域拡張部を含むことができることを認識されたい。
【0029】
前述の事項を念頭において、図8は、本技法の実施形態による、いくつかの正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト90を示す。図示する正方形デバイスセル92はそれぞれ、特定の幅95を有する単一のボディ領域拡張部94を含む。ボディ領域拡張部94は、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出する。上で論じたように、ボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図8に示すセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の1つのコーナーを通って、ソース領域20の1つのコーナーを通って、チャネル領域28の1つのコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。さらに、図8に示すボディ領域拡張部94は、実質的に同じ方向に向いており、これは、ボディ領域拡張部94が各セル92のウェル領域18の等価なコーナーを通って延出することを意味する。
【0030】
開示されたボディ領域拡張部94によって提供される改善を示すために、図7Bは、逆バイアス下での図8のSiCデバイスセル92の実施形態の部分に対する電界の大きさを(図6および図7Aと同じ任意単位(au)で)プロットしたグラフ86であり、デバイスセル92の特定の部分は、図8に示す対角線の矢印96に沿って配置されている。図6および図7Aと同様に、図7Bのグラフ86は、図6および図7Aに表されたシールドされていないデバイスセルと同じ寸法を有する例示的なSiCデバイスセル92について、(図1Aおよび図1Bに示すような)SiC層2内の電界を示す第1の曲線87を含み、SiC層2上に配置された誘電体層24内の電界を示す第2の曲線88を含む。図7Bに示すように、SiCデバイスセル92の中心65では(すなわちx=0μmでは)、SiC層2内および誘電体層24内の電界は両方とも、低く、デバイスセル92のコーナーを通って対角線状に移動すると、電界は、ボディ領域拡張部94に(すなわち、ほぼx=5.75μmで)達する前に、ピーク電界強度に増加し(すなわち、ほぼx=5.5μmで)、その後電界の大きさが急激に低下する。曲線88によって示されるように、対応する低下が誘電体層24においても観察される。図7A図7Bを比較すると、図8のシールドされたSiCデバイスセル92のウェル領域のコーナー間の(すなわち、矢印96に沿った)ピークまたは最大の電界は、図3のシールドされていないSiC正方形セル50に対するコーナー間の(すなわち、矢印66に沿った)ピークまたは最大の電界よりもおよそ20%低い。その結果、図7Bに示すように、誘電体層24内のピーク電界は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域のコーナー間にあるJFET領域29の部分でより低く、結果として、これらのSiCデバイスセル92に対する長期信頼性を改善することができる。
【0031】
図9は、本技法の実施形態による、いくつかの正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト100を示す。図9の正方形デバイスセル92はそれぞれ、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出する単一のボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図9のセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の1つのコーナーを通って、ソース領域20の1つのコーナーを通って、チャネル領域28の1つのコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。そのため、図9に示すデバイスセル92のいくつかのボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のボディ領域拡張部94に対して実質的に平行に、または実質的に垂直に向いている。
【0032】
図10は、本技法の実施形態による、いくつかの正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト110を示す。図10のセル92の正方形デバイスセル92の一部は、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図10のセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の2つの隣接するコーナーを通って、ソース領域20の2つの隣接するコーナーを通って、チャネル領域28の2つの隣接するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。さらに、図10のレイアウト110によって示されるように、ボディ領域39から延出するボディ拡張部94を含まないデバイスセル92は、ボディ拡張部94を含むデバイスセル92によって分離されている(例えば、4つの側面で取り囲まれている)。
【0033】
ある特定の実施形態では、デバイスセル92のボディ領域拡張部94は、JFET領域29全体にわたって延出し、互いに接続することができる。そのような設計は、効果的なシールドを提供するが、所与の拡張部幅95に対して、チャネル/JFET濃度がわずかに低いため、結果として、ボディ領域拡張部94が接続しない設計に比べてRds(オン)がわずかに高くなることも認識されよう。一方、連続的なストライプ拡張部は、技術的にはより小さな幅95を有することができ、したがって、Rds(オン)への影響を最小限に抑えることができる。例えば、図11は、本技法の実施形態による、いくつかの正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト120を示す。図11の正方形デバイスセル92のそれぞれは、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出して、互いに結合する(オーバラップする)ボディ領域拡張部94(すなわち、連続的なストライプ拡張部94)を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図11のセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の2つの相対するコーナーを通って、ソース領域20の2つの相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2つの相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出して、隣り合うセル92のボディ領域拡張部94に接続する。
【0034】
図12は、本技法の実施形態による、いくつかの正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト130を示す。図12の正方形デバイスセル92の一部は、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図12のある特定のセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の2組の相対するコーナー(例えば、すべてのコーナー)を通って、ソース領域20の2組の相対するコーナー(例えば、すべてのコーナー)を通って、チャネル領域28の2組の相対するコーナー(例えば、すべてのコーナー)を通って、JFET領域29内へと延出する。さらに、図12のレイアウト130によって示されるように、ボディ拡張部94を含むデバイスセル92は、ボディ領域39から延出するボディ拡張部94を含まない隣り合うデバイスセル92によって分離されている(例えば、4つの側面および4つのコーナーで取り囲まれ、すべての側面で取り囲まれて隔離されている)。
【0035】
図13は、本技法の実施形態による、いくつかの正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト140を示す。図13の図示する正方形デバイスセル92はすべて、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図13のセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の隣接するコーナーを通って、ソース領域20の隣接するコーナーを通って、チャネル領域28の隣接するコーナーを通って、JFET領域29を通って延出して、隣り合うセル92のボディ領域拡張部94に接続する。
【0036】
図14は、本技法の実施形態による、いくつかの正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト150を示す。図14の正方形デバイスセル92の一部は、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図14のある特定のセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の相対するコーナーを通って、ソース領域20の相対するコーナーを通って、チャネル領域28の相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。さらに、図14のレイアウト150によって示されるように、ボディ拡張部94を含むデバイスセル92は、ボディ領域39から延出するボディ拡張部94を含まないデバイスセル92によって分離されている(例えば、すべての側面で取り囲まれて隔離されている)。
【0037】
開示されたボディ領域拡張部94は、例えば、正方形セルラー式デバイスの他のレイアウトと共に使用することもできる。例えば、図15は、本技法の実施形態による、いくつかの千鳥状の正方形デバイスセル92を含むデバイスレイアウト160を示す。図15の正方形デバイスセル92のそれぞれは、各デバイスセル92の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル92のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル92の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル92のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図15のセル92のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の2つの相対する側面を通って、ソース領域20の2つの相対する側面を通って、チャネル領域28の2つの相対する側面を通って、JFET領域29内へと延出する。また、図15のセル92のボディ領域拡張部94は、デバイスセル92を概して二等分する(例えば、デバイスセル92のソースコンタクト領域42、ソース領域20、および/またはチャネル領域28を二等分する)ように記載されてもよい。
【0038】
前述したように、本明細書に開示されたボディ領域拡張部94は、他の形状を有するデバイスセルと共に使用することもできる。例えば、図16は、本技法の実施形態による、いくつかの細長い矩形デバイスセル172を含むデバイスレイアウト170を示す。図16のデバイスセル172のそれぞれは、各デバイスセル172の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル172のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル172の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル172のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図16のセル172のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソース領域20の2つの相対する側面を通って、チャネル領域28の2つの相対する側面を通って、JFET領域29内へと延出する。そのため、セルラー式設計の相違のために、図16に示すボディ領域拡張部94は、他の開示された実施形態のようにはソースコンタクト領域42を横切らない。また、図16のセル172のボディ領域拡張部94は、デバイスセル172を概して二等分する(例えば、デバイスセル172のボディ領域39、ソース領域20、および/またはチャネル領域28を二等分する)ように記載されてもよい。
【0039】
図17は、本技法の実施形態による、いくつかの細長い矩形デバイスセル172を含むデバイスレイアウト180を示す。図17のデバイスセル172のそれぞれは、各デバイスセル172の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル172のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル172の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル172のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図17のセル172のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の一部を通って、ソース領域20の部分を通って、チャネル領域28の2つの相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。
【0040】
図18は、本技法の実施形態による、いくつかの細長い矩形デバイスセル172を含むデバイスレイアウト190を示す。図18のデバイスセル172のそれぞれは、各デバイスセル172の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル172のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル172の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル172のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図18のセル172のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の一部を通って、ソース領域20の一部を通って、チャネル領域28のコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する第1の部分を含み、ボディ領域39から、ソース領域20の側面を通って、チャネル領域28の側面を通って、JFET領域29内へと延出する第2の部分を含む。図18に示すデバイスセル172については、ボディ領域拡張部94が横切るコーナーおよび側面は、互いに隣接している。
【0041】
図19は、本技法の実施形態による、いくつかの細長い矩形デバイスセル172を含むデバイスレイアウト200を示す。図19のデバイスセル172のそれぞれは、各デバイスセル172の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル172のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル172の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル172のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図19のセル172のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の一部を通って、ソース領域20の一部を通って、チャネル領域28のコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。さらに、図19に示すボディ領域拡張部94は、実質的に同じ方向に向いており、これは、ボディ領域拡張部94が各セル172の等価なコーナーを通って延出し、互いに実質的に平行であることを意味する。
【0042】
図20は、本技法の実施形態による、いくつかの細長い矩形デバイスセル172を含むデバイスレイアウト210を示す。図20のデバイスセル172はすべて、各デバイスセル172の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出し、互いに接続するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル172のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル172の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル172のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図20のセル172のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の部分を通って、ソース領域20の部分を通って、チャネル領域28の2つの相対するコーナーを通って、JFET領域29を通って延出して、隣り合うセル172のボディ領域拡張部94と結合する(オーバラップする)。
【0043】
前述したように、本明細書に開示されたボディ領域拡張部は、六角形形状を有するセルラー式デバイスと共に使用することもできる。例えば、図21は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト220を示す。図21のデバイスセル222のそれぞれは、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図21のデバイスセル222のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソース領域20の2つの相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2つの相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。また、図21のセル222のボディ領域拡張部94は、デバイスセル222を概して二等分する(例えば、デバイスセル222のボディ領域39、ソース領域20、および/またはチャネル領域28を二等分する)ように記載されてもよい。
【0044】
図22は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト230を示す。図22のデバイスセル222のそれぞれは、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図22のセル222のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の一部(例えば、コーナーおよび隣接する側面)を通って、ソース領域20の2つの隣接するコーナーを通って、チャネル領域28の2つの隣接するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出する。
【0045】
図23は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト240を示す。図23の六角形デバイスセル222の一部は、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図23のセル222のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42(例えば、すべてのコーナーおよび2つの相対する側面)を通って、ソース領域20の3組の相対するコーナー(例えば、すべてのコーナー)を通って、チャネル領域28の3組の相対するコーナー(例えば、すべてのコーナー)を通って、JFET領域29内へと延出する。さらに、図23のレイアウト240によって示されるように、ボディ領域拡張部94を含むデバイスセル222は、ボディ領域39から延出するボディ領域拡張部94を含まないデバイスセル222によって分離されている(例えば、6つの側面で取り囲まれ、すべての側面で取り囲まれて隔離されている)。
【0046】
図24は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト250を示す。図24の六角形デバイスセル222の一部は、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図24のデバイスセル222Aの一部は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42を通って、ソース領域20の2つの相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2つの相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出するボディ領域拡張部94を有する。図24のデバイスセル222Bの別の一部は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42を通って、ソース領域20の2組の相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2組の相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出するボディ領域拡張部94を有する。図24のレイアウト250のデバイスセルの残りは、ボディ領域39から延出するボディ領域拡張部94を含まないが、デバイスセルのJFET領域29は、隣り合うセル222のボディ領域拡張部94によってシールドされている。
【0047】
図25は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト260を示す。図25の六角形デバイスセル222の一部は、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図25のデバイスセル222の一部は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42を通って、ソース領域20の2組の相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2組の相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出するボディ領域拡張部94を有する。さらに、レイアウト260における交互する列のデバイスセル222のみが、ボディ領域拡張部94を含み、ボディ領域拡張部94のないデバイスセル222のJFET領域29は、隣り合うセルのボディ領域拡張部94によってシールドされている。
【0048】
図26は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト270を示す。図26の六角形デバイスセル222のそれぞれは、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図26のデバイスセル222は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42(例えば、コーナーおよび/または側面)を通って、ソース領域20の2つの(例えば、隣接しない、相対しない)コーナーを通って、チャネル領域28の2つの(例えば、隣接しない、相対しない)コーナーを通って、JFET領域29内へと延出するボディ領域拡張部94を含む。
【0049】
図27は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト280を示す。図27のデバイスセル222のそれぞれは、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出して、互いに接続するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図27のセル222のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42(例えば、コーナーおよび/または側面)を通って、ソース領域20の4つの隣接するコーナーを通って、チャネル領域28の4つの隣接するコーナーを通って、JFET領域29を通って延出して、隣り合うセル222のボディ領域拡張部94と結合する(オーバラップする)。図27のレイアウト280については、各セル222のボディ領域拡張部94は、それぞれが2箇所で2つの隣り合うデバイスセル222のボディ領域拡張部94に接続されている。
【0050】
図28は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト290を示す。図28のデバイスセル222のそれぞれは、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出して、互いに接続するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図28のセル222のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42(例えば、コーナーおよび/または側面)を通って、ソース領域20の2組の相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2組の相対するコーナーを通って、JFET領域29を通って延出して、隣り合うセル222のボディ領域拡張部94に接続する。図28のレイアウト290については、各セル222のボディ領域拡張部94は、それぞれが2箇所で2つの隣り合うデバイスセル222のボディ領域拡張部94に接続されている。
【0051】
図29は、本技法の実施形態による、いくつかの六角形デバイスセル222を含むデバイスレイアウト300を示す。図29のデバイスセル222のそれぞれは、各デバイスセル222の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出して、互いに接続するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル222のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル222の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル222のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図29のセル222のボディ領域拡張部94は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42(例えば、コーナーおよび/または側面)を通って、ソース領域20の2組の相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2組の相対するコーナーを通って、JFET領域29を通って延出して、隣り合うセル222のボディ領域拡張部94と結合する(オーバラップする)。図29のレイアウト300については、各セル222のボディ領域拡張部94は、1つまたは2つの接続部によって3つの隣り合うデバイスセル222のボディ領域拡張部94に接続されている。
【0052】
図30は、本技法の実施形態による、いくつかの細長い六角形デバイスセル312を含むデバイスレイアウト310を示す。図30の細長い六角形デバイスセル312のそれぞれは、各デバイスセル312の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル312のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル312の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル312のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図30のデバイスセル312は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の部分を通って、ソース領域20の一部(例えば、2つの隣接するコーナー)を通って、チャネル領域28の2つの隣接するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出するボディ領域拡張部94を含む。
【0053】
図31は、本技法の実施形態による、いくつかの細長い六角形デバイスセル312を含むデバイスレイアウト320を示す。図31の細長い六角形デバイスセル312のそれぞれは、各デバイスセル312の中心65の近くに配置されたボディ領域39から、ソース領域20を通って、チャネル領域28を通って、JFET領域29内へと外に向かって延出するボディ領域拡張部94を含む。図示するボディ領域拡張部94は、隣り合うデバイスセル312のウェル領域18とボディ領域拡張部94との間(例えば、第2の導電型を有する隣り合うデバイスセル312の領域間)の距離60がすべて、隣り合うセル312のウェル領域18の平行な部分間の距離49以下であることを全体的に保証する。言いかえれば、ボディ領域拡張部94は、JFET領域29のどの部分もWJFET,parallel49ほど広くないことを全体的に保証する。図26のデバイスセル312は、ボディ領域39から、ソースコンタクト領域42の部分を通って、ソース領域20の2つの相対するコーナーを通って、チャネル領域28の2つの相対するコーナーを通って、JFET領域29内へと延出するボディ領域拡張部94を含む。
【0054】
本開示の技術的な効果は、Rds(オン)を著しく増加させることなく、デバイスセルのウェル領域間に、JFET領域内の電界を低減させるボディ領域拡張部の形態の1つまたは複数のシールド領域を組み込むセルラー式デバイス設計を含む。開示されたボディ領域拡張部は、同等の寸法の従来のストライプデバイス以上のJFET領域濃度および/またはチャネル領域幅を維持しながら、第2の導電型を有する領域(例えば、ウェル領域のコーナーとボディ領域拡張部)間の距離を隣り合うセルのウェル領域の平行な部分間の距離以下にするように設計されている。したがって、本明細書に開示されたシールドされたデバイスセルは、同等の寸法の従来のストライプデバイスに比べて優れた性能を提供し、一方で同様の信頼性(例えば、長期間の高温安定性)を依然として提供する。さらに、本明細書に開示されたセルラー式設計のボディ領域拡張部は、デバイスセルの他のフィーチャと共に注入されてもよく、そのため、製作の複雑さまたはコストを増加させない。
【0055】
[項1]
第1の導電型を有する半導体デバイス層(2)内に少なくとも部分的に配置された複数のデバイスセル(50、54)であって、前記複数のデバイスセル(50、54)のそれぞれが、
前記デバイスセル(50、54)の中心の近くに配置された第2の導電型を有するボディ領域(39)と、
前記デバイスセル(50、54)の前記ボディ領域(39)に隣接して配置された前記第1の導電型を有するソース領域(20)と、
前記デバイスセル(50、54)の前記ソース領域(20)に隣接して配置された前記第2の導電型を有するチャネル領域(28)と、
前記デバイスセル(50、54)の前記チャネル領域(28)に隣接して配置された前記第1の導電型を有するJFET領域(29)であり、前記デバイスセル(50、54)の前記チャネル領域(28)と、前記複数のデバイスセル(50、54)のうちの隣り合うデバイスセル(50、54)のチャネル領域(28)の平行な部分との間に平行なJFET幅(49)を有する、JFET領域(29)と、
を備える、複数のデバイスセル(50、54)を備え、
前記複数のデバイスセル(50、54)のうちの少なくとも1つのデバイスセル(50、54)が、前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)のボディ領域拡張部(94)と前記第2の導電型を有する前記隣り合うデバイスセル(50、54)の領域との間の距離(60)が前記平行なJFET幅(49)以下となるように、前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域(39)から外に向かって、前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ソース領域(20)を通って、前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記チャネル領域(28)を通って、前記JFET領域(29)内へと延出する前記第2の導電型を有するボディ領域拡張部(94)を備える、
デバイス。
[項2]
前記半導体デバイス層(2)が炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス層である、任意の前項に記載のデバイス。
[項3]
前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)と前記第2の導電型を有する前記隣り合うデバイスセル(50、54)の前記領域との間の前記距離(60)が前記平行なJFET幅(49)よりも小さい、任意の前項に記載のデバイス。
[項4]
前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)の少なくとも一部の上に配置されたオーミックコンタクトを含む、任意の前項に記載のデバイス。
[項5]
前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)がおよそ0.1μm~およそ1μmの幅(95)を有する、任意の前項に記載のデバイス。
[項6]
前記デバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)の前記幅(95)がおよそ0.1μm~およそ0.5μmである、任意の前項に記載のデバイス。
[項7]
前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)の前記幅(95)が前記ボディ領域拡張部(94)の長さにわたって変化する、任意の前項に記載のデバイス。
[項8]
前記複数のデバイスセル(50、54)のうちの少なくとも2つのデバイスセル(50、54)がそれぞれのボディ領域拡張部(94)を含み、前記少なくとも2つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)が互いに向かって延出し、互いにオーバラップする、任意の前項に記載のデバイス。
[項9]
前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)が前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記チャネル領域(28)のすべてのコーナーを通っては延出しない、任意の前項に記載のデバイス。
[項10]
前記複数のデバイスセル(50、54)のそれぞれがそれぞれのボディ拡張部を含む、任意の前項に記載のデバイス。
[項11]
前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)に隣接して配置された前記複数のデバイスセル(50、54)の1つまたは複数のデバイスセル(50、54)がそれぞれのボディ領域拡張部(94)を含まず、前記1つまたは複数のデバイスセル(50、54)が前記少なくとも1つのデバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)によってシールドされている、任意の前項に記載のデバイス。
[項12]
前記複数のデバイスセル(50、54)のそれぞれが実質的に正方形、六角形、細長い矩形形状、または細長い六角形形状を有する、任意の前項に記載のデバイス。
[項13]
電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、または絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)である、任意の前項に記載のデバイス。
[項14]
デバイスセル(50、54)のウェル領域(18)を半導体層に注入するステップであって、前記ウェル領域(18)が前記デバイスセル(50、54)のチャネル領域(28)を含む、ステップと、
前記デバイスセル(50、54)の前記ウェル領域(18)に隣接して前記デバイスセル(50、54)のソース領域(20)を前記半導体層に注入するステップと、
前記デバイスセル(50、54)の前記ソース領域(20)に隣接して前記デバイスセル(50、54)のボディ領域(39)を前記半導体層に注入するステップと、
前記デバイスセル(50、54)の前記ボディ領域(39)から外に向かって、前記デバイスセル(50、54)の前記ソース領域(20)の一部を通って、前記デバイスセル(50、54)の前記チャネル領域(28)の一部を通って延出するボディ領域拡張部(94)を前記半導体層に注入するステップであって、前記デバイスセル(50、54)の前記ボディ領域拡張部(94)と、隣り合うデバイスセル(50、54)のチャネル領域(28)との間の距離(60)が、前記デバイスセル(50、54)の前記チャネル領域(28)の平行な部分と、前記隣り合うデバイスセル(50、54)の前記チャネル領域(28)との間の距離(49)以下である、ステップと、
を含む、デバイスセル(50、54)を製造する方法。
[項15]
前記ボディ領域拡張部(94)を注入するステップが、前記ボディ領域(39)が同じマスキング/リソグラフィ/注入プロセスを利用して注入されるのと同時に前記ボディ領域拡張部(94)を注入するステップを含む、任意の前項に記載の方法。
[項16]
前記ボディ領域拡張部(94)を注入するステップが、終端領域が同じマスキング/リソグラフィ/注入プロセスを利用して注入されるのと同時に前記ボディ領域拡張部(94)を注入するステップを含む、任意の前項に記載の方法。
[項17]
前記ボディ領域拡張部(94)の少なくとも一部の上に金属コンタクトを堆積させるステップを含む、任意の前項に記載の方法。
[項18]
半導体デバイス層(2)が炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス層である、任意の前項に記載の方法。
[項19]
前記デバイスセル(50、54)が実質的に細長い矩形形状または細長い六角形形状を有する、任意の前項に記載の方法。
[項20]
前記デバイスセル(50、54)が電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、または絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)デバイスの一部分である、任意の前項に記載の方法。
【符号の説明】
【0056】
2 半導体デバイス層
4 第1の表面
6 第2の表面
10 MOSFETデバイス
12 ドレインコンタクト
14 基板層
16 ドリフト領域
18 ウェル領域
20 ソース領域
22 ソースコンタクト
24 誘電体層
26 ゲート電極
28 チャネル領域
29 JFET領域
30 コンタクト抵抗
38 ドリフト抵抗
39 ボディ領域
40 基板抵抗
41 ストライプデバイス
42 ソースコンタクト領域
44 ボディコンタクト領域
49 距離
50 正方形デバイスセル
51 レイアウト
52 レイアウト
54 六角形デバイスセル
55 レイアウト
60 距離
64 矢印
65 中心
66 矢印
68 側面
69 コーナー
70 グラフ
72 第1の曲線
74 第2の曲線
80 グラフ
82 第1の曲線
84 第2の曲線
86 グラフ
87 第1の曲線
88 第2の曲線
90 デバイスレイアウト
92 正方形デバイスセル
94 ボディ領域拡張部
95 拡張部幅
96 矢印
100 デバイスレイアウト
110 デバイスレイアウト
120 デバイスレイアウト
130 デバイスレイアウト
140 デバイスレイアウト
150 デバイスレイアウト
160 デバイスレイアウト
170 デバイスレイアウト
172 矩形デバイスセル
180 デバイスレイアウト
190 デバイスレイアウト
200 デバイスレイアウト
210 デバイスレイアウト
220 デバイスレイアウト
222 六角形デバイスセル
222A デバイスセル
222B デバイスセル
230 デバイスレイアウト
240 デバイスレイアウト
250 デバイスレイアウト
260 デバイスレイアウト
270 デバイスレイアウト
280 デバイスレイアウト
290 デバイスレイアウト
300 デバイスレイアウト
310 デバイスレイアウト
312 六角形デバイスセル
320 デバイスレイアウト
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
【手続補正書】
【提出日】2022-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電型を有する半導体デバイス層内に少なくとも部分的に配置された複数のデバイスセルであって、前記複数のデバイスセルのそれぞれが、
前記デバイスセルの中心の近くに配置された第2の導電型を有するボディ領域と、
前記デバイスセルの前記ボディ領域に隣接して配置された前記第1の導電型を有するソース領域と、
前記デバイスセルの前記ソース領域に隣接して配置された前記第2の導電型を有するチャネル領域と、
前記デバイスセルの前記チャネル領域に隣接して配置された前記第1の導電型を有するJFET領域であり、前記デバイスセルの前記チャネル領域と、前記複数のデバイスセルのうちの隣り合うデバイスセルのチャネル領域の平行な部分との間に平行なJFET幅を有する、JFET領域と、
を備える、複数のデバイスセルを備え、
前記複数のデバイスセルのうちの第1のグループのデバイスセルの少なくとも1つのデバイスセルが、前記少なくとも1つのデバイスセルのボディ領域拡張部と前記第2の導電型を有する前記隣り合うデバイスセルの領域との間の距離が前記平行なJFET幅以下となるように、前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域から外に向かって、前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ソース領域を通って、前記少なくとも1つのデバイスセルの前記チャネル領域を通って、前記JFET領域内へと延出する前記第2の導電型を有するボディ領域拡張部を備えており、
前記複数のデバイスセルのうちの前記第1のグループのデバイスセルの少なくとも2つのデバイスセルがそれぞれのボディ領域拡張部を含み、前記少なくとも2つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部が互いに向かって延出し、互いにオーバラップしており、
前記少なくとも1つのデバイスセルに隣接して配置された前記複数のデバイスセルの第2のグループのデバイスセルの1つまたは複数のデバイスセルがそれぞれのボディ領域拡張部を含まず、前記第2のグループのデバイスセルの前記1つまたは複数のデバイスセルが前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部によってシールドされている、デバイス。
【請求項2】
前記半導体デバイス層が炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス層である、請求項1記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部と前記第2の導電型を有する前記隣り合うデバイスセルの前記領域との間の前記距離が前記平行なJFET幅よりも小さい、請求項1記載のデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部の少なくとも一部の上に配置されたオーミックコンタクトを含む、請求項1記載のデバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部がおよそ0.1μm~およそ1μmの幅を有する、請求項1記載のデバイス。
【請求項6】
前記デバイスセルの前記ボディ領域拡張部の前記幅がおよそ0.1μm~およそ0.5μmである、請求項5記載のデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部の前記幅が前記ボディ領域拡張部の長さにわたって変化する、請求項5記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部が前記少なくとも1つのデバイスセルの前記チャネル領域のすべてのコーナーを通っては延出しない、請求項1記載のデバイス。
【請求項9】
前記複数のデバイスセルのそれぞれが実質的に正方形、六角形、細長い矩形形状、または細長い六角形形状を有する、請求項1記載のデバイス。
【請求項10】
電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、または絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)である、請求項1記載のデバイス。
【請求項11】
デバイスセルのウェル領域を半導体層に注入するステップであって、前記ウェル領域が前記デバイスセルのチャネル領域を含む、ステップと、
前記デバイスセルの前記ウェル領域に隣接して前記デバイスセルのソース領域を前記半導体層に注入するステップと、
前記デバイスセルの前記ソース領域に隣接して前記デバイスセルのボディ領域を前記半導体層に注入するステップと、
前記デバイスセルの前記ボディ領域から外に向かって、前記デバイスセルの前記ソース領域の一部を通って、前記デバイスセルの前記チャネル領域の一部を通って延出するボディ領域拡張部を前記半導体層に注入するステップであって、前記デバイスセルの前記ボディ領域拡張部と、隣り合うデバイスセルのチャネル領域との間の距離が、前記デバイスセルの前記チャネル領域の平行な部分と、前記隣り合うデバイスセルの前記チャネル領域との間の距離以下である、ステップと、
を含み、
前記複数のデバイスセルのうちの第1のグループのデバイスセルの少なくとも2つのデバイスセルがそれぞれのボディ領域拡張部を含み、前記少なくとも2つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部が互いに向かって延出し、互いにオーバラップしており、
前記少なくとも1つのデバイスセルに隣接して配置された前記複数のデバイスセルのうちの第2のグループのデバイスセルの1つまたは複数のデバイスセルがそれぞれのボディ領域拡張部を含まず、前記第2のグループのデバイスセルの前記1つまたは複数のデバイスセルが前記少なくとも1つのデバイスセルの前記ボディ領域拡張部によってシールドされている、デバイスセルを製造する方法。
【請求項12】
前記ボディ領域拡張部を注入するステップが、前記ボディ領域が同じマスキング/リソグラフィ/注入プロセスを利用して注入されるのと同時に前記ボディ領域拡張部を注入するステップを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記ボディ領域拡張部を注入するステップが、終端領域が同じマスキング/リソグラフィ/注入プロセスを利用して注入されるのと同時に前記ボディ領域拡張部を注入するステップを含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記ボディ領域拡張部の少なくとも一部の上に金属コンタクトを堆積させるステップを含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
半導体デバイス層が炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス層である、請求項11記載の方法。
【請求項16】
前記デバイスセルが実質的に細長い矩形形状または細長い六角形形状を有する、請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記デバイスセルが電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、または絶縁ベースMOS制御サイリスター(IBMCT)デバイスの一部分である、請求項11記載の方法。
【外国語明細書】