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  • 特開-マスク 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022136292
(43)【公開日】2022-09-15
(54)【発明の名称】マスク
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022121483
(22)【出願日】2022-07-29
(62)【分割の表示】P 2020113979の分割
【原出願日】2020-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】517144639
【氏名又は名称】高志ハイアンビション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136331
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 陽一
(72)【発明者】
【氏名】藤川 聡
(57)【要約】
【課題】 付けたままで飲食が可能なマスクの提供。
【解決手段】 上布1と下布2を有し、上布1の下縁部1aが下布2の上縁部2aの前方に重なっており、下布2は、マスク装着者の顎にフィットする形状としてあり、マスク装着者が口を開閉するのに伴って上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが変化する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上布と下布を有し、上布の下縁部が下布の上縁部の前方に重なっており、下布は、マスク装着者の顎にフィットする形状としてあり、マスク装着者が口を開閉するのに伴って上布の下縁部と下布の上縁部との上下方向の重なり代が変化することを特徴とするマスク。
【請求項2】
上布の下縁部と下布の上縁部との間に前後方向の隙間が設けてあることを特徴とする請求項1記載のマスク。
【請求項3】
上布の前方に重なるカバー布を有し、カバー布は、上布及び下布を前方から覆っていることを特徴とする請求項1又は2記載のマスク。
【請求項4】
カバー布は、機能部品を入れることのできるポケットが設けてあることを特徴とする請求項3記載のマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
風邪等の感染症や花粉症の予防には、マスクを付けることが有効である。従来、マスクを付けたままでは飲食ができないので、飲食する際にはマスクを外さなければならず、マスクの付け外しが煩わしい上、外したマスクを置き忘れることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、付けたままで飲食が可能なマスクの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるマスクは、上布と下布を有し、上布の下縁部が下布の上縁部の前方に重なっており、下布は、マスク装着者の顎にフィットする形状としてあり、マスク装着者が口を開閉するのに伴って上布の下縁部と下布の上縁部との上下方向の重なり代が変化することを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の発明によるマスクは、請求項1記載の発明の構成に加え、上布の下縁部と下布の上縁部との間に前後方向の隙間が設けてあることを特徴とする。
【0006】
請求項3記載の発明によるマスクは、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、上布の前方に重なるカバー布を有し、カバー布は、上布及び下布を前方から覆っていることを特徴とする。
【0007】
請求項4記載の発明によるマスクは、請求項3記載の発明の構成に加え、カバー布は、機能部品を入れることのできるポケットが設けてあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によるマスクは、上布と下布を有し、上布の下縁部が下布の上縁部の前方に重なっており、下布は、マスク装着者の顎にフィットする形状としてあり、マスク装着者が口を開閉するのに伴って上布の下縁部と下布の上縁部との上下方向の重なり代が変化するため、付けたままで飲食が可能である。また、マスク装着時の息苦しさや蒸れを軽減する効果もある。
【0009】
請求項2記載の発明によるマスクは、上布の下縁部と下布の上縁部との間に前後方向の隙間が設けてあることで、マスクを付けたままでの飲食がよりしやすくなる。
【0010】
請求項3記載の発明によるマスクは、上布の前方に重なるカバー布を有し、カバー布は、上布及び下布を前方から覆っているため、咳をしたときなどに口から飛沫が飛び散るのを防ぐことができる。
【0011】
請求項4記載の発明によるマスクは、カバー布は、機能部品を入れることのできるポケットが設けてあるので、例えばポケットにフィルタを入れることで、ウイルス等の侵入を防止する効果を高めたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のマスクの第1実施形態を示す側面図である。
図2】第1実施形態のマスクの縦断面図であって、(a)はマスク装着者が口を閉じたときの状態、(b)はマスク装着者が口を開けたときの状態を示している。
図3】本発明のマスクの第2実施形態を示す側面図である。
図4】第2実施形態のマスクの縦断面図であって、(a)はマスク装着者が口を閉じたときの状態、(b)はマスク装着者が口を開けたときの状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2は、本発明のマスクの第1実施形態を示している。本マスクは、図1に示すように、上布1と下布2と耳掛け7を有している。上布1と下布は2、綿などの布地で形成してあり、左右両側の縁部を少し重ねて縦に縫うことで一体化してある。耳掛け7は、ゴム紐で形成してあり、上布1及び下布2の左右両側端部に取付けてある。
【0014】
下布2は、図2(a)に示すように、マスク装着者の顎にフィットするように前部にR部8が形成してある。下布2は、R部8を顎にフィットした状態で上縁が下唇にかからないようにしてある。
上布1は、下布2よりもやや大き目に形成してあり、上部が鼻にひっかかり、中間部から下部にかけて口の前方に位置している。上布1の下縁部1aは、下布2の上縁部2aの前方に重なっており、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの間に前後方向の隙間3を有している。上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aは、2~3cmとしてある。上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aは、口よりも下の位置で重なっている。
【0015】
本マスクは、上記のとおり上布1と下布2とで構成してあり、且つ下布2を顎にフィットする形状としたことにより、図2(a),(b)に示すように、マスク装着者が口を開閉するとそれに伴って上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが変化する。したがって、マスクを付けたままでストロー9で飲物を飲んだり、食べ物を食べたり、煙草を吸ったりできる。しかも、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの間に前後方向の隙間3を有していることで、マスクを付けたままでの飲食がよりしやすくなる。
口を開けたときに、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aがなくなってもよいが、図2(b)に示すように、口を開けたときに上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが僅かでも維持されていれば、口から飛沫が飛び散るのを防ぐことができる。
【0016】
図3,4は、本発明のマスクの第2実施形態を示している。本マスクは、上布1の前方に重ねてカバー布4が設けてあり、カバー布4で上布1及び下布2を前方から覆っている。カバー布4は、上縁部と左右両側の縁部を上布1に縫い付けて取付けてある。カバー布4は、図4に示すように、上方からフィルタ6や保冷剤等の機能部品を差し入れることのできるポケット5を有している。
【0017】
本実施形態のマスクも、第1実施形態と同様に、図4(a),(b)に示すように、マスク装着者が口を開閉するとそれに伴って上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが変化するので、付けたままで飲食が可能である。加えて本実施形態のマスクは、上布1の前方に重なるカバー布4を有しているので、マスク装着者が咳やくしゃみをしたときに口から飛沫が飛び散るのを防ぐことができる。
【0018】
以上に述べたように本マスク(第1及び第2実施形態)は、上布1と下布2を有し、上布1の下縁部1aが下布2の上縁部2aの前方に重なっており、下布2は、マスク装着者の顎にフィットする形状としてあり、マスク装着者が口を開閉するのに伴って上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが変化するため、付けたままで飲食が可能である。また、マスク装着時の息苦しさや蒸れを軽減する効果もある。
さらに本マスク(第1及び第2実施形態)は、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの間に前後方向の隙間3が設けてあることで、マスクを付けたままでの飲食がよりしやすくなる。
第2実施形態のマスクは、上布1の前方に重なるカバー布4を有し、カバー布4は、上布1及び下布2を前方から覆っているため、咳をしたときなどに口から飛沫が飛び散るのを防ぐことができる。
さらに、第2実施形態のマスクは、カバー布4に、機能部品6を入れることのできるポケット5が設けてあるので、例えばポケット5にフィルタ6を入れることで、ウイルス等の侵入を防止する効果を高めたりすることができる。
【0019】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。上布、下布及びカバー布の形状や材質は、適宜変更することができる。上布、下布及びカバー布は、不織布で形成してあってもよい。
【0020】
1 上布
1a 上布の下縁部
2 下布
2a 下布の上縁部
3 隙間
4 カバー布
5 ポケット
6 フィルタ(機能部品)
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-08-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上布と下布を有し、上布は、上部が鼻にひっかかり、中間部から下部にかけて口の前方に位置しており、下布は、マスク装着者の顎にフィットするように前部にR部が形成してあり、上布の下縁に沿う方向の長さが下布の上縁に沿う方向の長さより長く、上布の下縁部と上布の上縁部との間に下側が開放した空間が形成されていることを特徴とするマスク。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
風邪等の感染症や花粉症の予防には、マスクを付けることが有効であるが、マスクを付けていると息苦しく感じることがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、息がしやすいマスクの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるマスクは、上布と下布を有し、上布は、上部が鼻にひっかかり、中間部から下部にかけて口の前方に位置しており、下布は、マスク装着者の顎にフィットするように前部にR部が形成してあり、上布の下縁に沿う方向の長さが下布の上縁に沿う方向の長さより長く、上布の下縁部と上布の上縁部との間に下側が開放した空間が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
請求項1記載の発明によるマスクは、上布と下布を有し、上布は、上部が鼻にひっかかり、中間部から下部にかけて口の前方に位置しており、下布は、マスク装着者の顎にフィットするように前部にR部が形成してあり、上布の下縁に沿う方向の長さが下布の上縁に沿う方向の長さより長く、上布の下縁部と上布の上縁部との間に下側が開放した空間が形成されていることで、マスク装着時の息苦しさや蒸れを軽減する効果ある。また、いちいちマスクを外さなくても、ストローで飲物を飲んだり、煙草を吸ったりできるので、都合がよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明のマスクの第1実施形態を示す側面図である。
図2】第1実施形態のマスクの縦断面図であって、(a)はマスク装着者が口を閉じたときの状態、(b)はマスク装着者が口を開けたときの状態を示している。
図3】本発明のマスクの第2実施形態を示す側面図である。
図4】第2実施形態のマスクの縦断面図であって、(a)はマスク装着者が口を閉じたときの状態、(b)はマスク装着者が口を開けたときの状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2は、本発明のマスクの第1実施形態を示している。本マスクは、図1に示すように、上布1と下布2と耳掛け7を有している。上布1と下布は2、綿などの布地で形成してあり、左右両側の縁部を少し重ねて縦に縫うことで一体化してある。耳掛け7は、ゴム紐で形成してあり、上布1及び下布2の左右両側端部に取付けてある。
【0008】
下布2は、図2(a)に示すように、マスク装着者の顎にフィットするように前部にR部8が形成してある。下布2は、R部8を顎にフィットした状態で上縁が下唇にかからないようにしてある。
上布1は、下布2よりもやや大き目に形成してあり、上部が鼻にひっかかり、中間部から下部にかけて口の前方に位置している。上布1の下縁部1aは、下布2の上縁部2aの前方に重なっており、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの間に前後方向の隙間3を有している。上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aは、2~3cmとしてある。上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aは、口よりも下の位置で重なっている。
【0009】
本マスクは、上記のとおり上布1と下布2とで構成してあり、且つ下布2を顎にフィットする形状としたことにより、図2(a),(b)に示すように、マスク装着者が口を開閉するとそれに伴って上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが変化する。したがって、マスクを付けたままでストロー9で飲物を飲んだり、食べ物を食べたり、煙草を吸ったりできる。しかも、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの間に前後方向の隙間3を有していることで、マスクを付けたままでの飲食がよりしやすくなる。
口を開けたときに、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aがなくなってもよいが、図2(b)に示すように、口を開けたときに上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが僅かでも維持されていれば、口から飛沫が飛び散るのを防ぐことができる。
【0010】
図3,4は、本発明のマスクの第2実施形態を示している。本マスクは、上布1の前方に重ねてカバー布4が設けてあり、カバー布4で上布1及び下布2を前方から覆っている。カバー布4は、上縁部と左右両側の縁部を上布1に縫い付けて取付けてある。カバー布4は、図4に示すように、上方からフィルタ6や保冷剤等の機能部品を差し入れることのできるポケット5を有している。
【0011】
本実施形態のマスクも、第1実施形態と同様に、図4(a),(b)に示すように、マスク装着者が口を開閉するとそれに伴って上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが変化するので、付けたままで飲食が可能である。加えて本実施形態のマスクは、上布1の前方に重なるカバー布4を有しているので、マスク装着者が咳やくしゃみをしたときに口から飛沫が飛び散るのを防ぐことができる。
【0012】
以上に述べたように本マスク(第1及び第2実施形態)は、上布1と下布2を有し、上布1の下縁部1aが下布2の上縁部2aの前方に重なっており、下布2は、マスク装着者の顎にフィットする形状としてあり、マスク装着者が口を開閉するのに伴って上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの上下方向の重なり代Aが変化するため、付けたままで飲食が可能である。また、マスク装着時の息苦しさや蒸れを軽減する効果もある。
さらに本マスク(第1及び第2実施形態)は、上布1の下縁部1aと下布2の上縁部2aとの間に前後方向の隙間3が設けてあることで、マスクを付けたままでの飲食がよりしやすくなる。
第2実施形態のマスクは、上布1の前方に重なるカバー布4を有し、カバー布4は、上布1及び下布2を前方から覆っているため、咳をしたときなどに口から飛沫が飛び散るのを防ぐことができる。
さらに、第2実施形態のマスクは、カバー布4に、機能部品6を入れることのできるポケット5が設けてあるので、例えばポケット5にフィルタ6を入れることで、ウイルス等の侵入を防止する効果を高めたりすることができる。
【0013】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。上布、下布及びカバー布の形状や材質は、適宜変更することができる。上布、下布及びカバー布は、不織布で形成してあってもよい。
【0014】
1 上布
1a 上布の下縁部
2 下布
2a 下布の上縁部
3 隙間
4 カバー布
5 ポケット
6 フィルタ(機能部品)