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特開2022-136343血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022136343
(43)【公開日】2022-09-16
(54)【発明の名称】血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20220909BHJP
   A61B 17/3207 20060101ALI20220909BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20220909BHJP
【FI】
A61B8/12
A61B17/3207
A61M25/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022080675
(22)【出願日】2022-05-17
(62)【分割の表示】P 2021570385の分割
【原出願日】2019-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】513114032
【氏名又は名称】ティーブイエー メディカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ペン ジェン
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ダブリュー. テスマー
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー ビー. コックス
(72)【発明者】
【氏名】アンドレイ ジェイ. チャンドゥースコ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ランドール
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ディフリー ペイト
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
4C601
【Fターム(参考)】
4C160EE21
4C160EE30
4C267AA07
4C267BB02
4C267BB27
4C267BB45
4C267BB62
4C267CC08
4C601BB03
4C601DD03
4C601DD14
4C601DE01
4C601EE11
4C601FE04
4C601FF11
4C601GA20
4C601GA25
4C601GA27
4C601GA28
4C601KK02
4C601KK25
(57)【要約】
【課題】血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルの提供。
【解決手段】一側面では、血管の血管内治療のためのシステムは、制御ユニットと、超音波デバイスと、アクチュエータと、治療部分を有するカテーテルとを含む。超音波デバイスは、制御ユニットに通信可能に結合される。超音波デバイスは、対象接触表面を有する超音波プローブを含む。アクチュエータは、超音波プローブに結合され、超音波プローブの対象接触表面を対象の治療ゾーンに対して移動させるように動作可能である。制御ユニットは、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、カテーテルの治療部分の位置を決定し、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、アクチュエータを用いて、超音波プローブの対象接触表面を対象の治療ゾーンに対して移動させ、カテーテルの位置を追いかけるように構成される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概して、血管の治療のためのシステム、方法、およびカテーテルに関し、より具体的に、血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
血管内治療は、血管の内側に設置され、治療を送達するカテーテルと呼ばれる細長い管を使用して、種々の血管障害を血管内から治療する。血管内治療は、限定ではないが、血管内動静脈瘻孔(endoAVF)形成、動静脈(AV)治療、および末梢動脈疾患(PAD)治療を含み得る。血管内治療の最も困難である側面のうちの1つは、カテーテルの治療部分と血管の正しい治療場所の適切な整列である。加えて、血管内瘻孔形成術等の治療は、血管内に隣接して位置付けられ、瘻孔をその間に形成する2つのカテーテルを要求し得る。しかしながら、2つの別個のカテーテルの整列および位置付けも、施術者にとって、困難/煩雑であり得る。
【0003】
加えて、血管内のカテーテル整列を可視化するための撮像システムも、克服すべき多数のハードルを提供し得る。特に、蛍光透視機器は、非常に高価であり、故に、そのような機器は、手術室外または地方の場所では、利用可能ではないこともある。さらに、蛍光透視機器の繰り返される使用は、患者にだけではなく、また、医師にも放射線を導入し得る。経時的に、そのような繰り返しの暴露は、医師の健康に影響を及ぼし得る。加えて、蛍光透視法において使用される造影剤は、ある医療条件(例えば、慢性腎疾患)を患う患者のために好適ではないこともある。
【0004】
故に、血管内のカテーテルの整列技法、または血管への治療のより単純な送達を可能にする血管の血管内治療のためのカテーテルを改良する血管の血管内治療のための代替システム、方法、およびカテーテルの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態は、上記の言及される問題に対処する。特に、本開示は、血管への1つ以上のカテーテルを使用した治療(例えば、瘻孔形成術)の送達のために、可視化および整列技法を改良するためのシステム、方法、およびカテーテルを対象とする。加えて、いくつかの実施形態は、現在の2カテーテルシステムの複雑性を低減させ得る単一カテーテルシステムを対象とする。
【0006】
第1の側面では、血管の血管内治療のためのシステムは、制御ユニットと、超音波デバイスと、アクチュエータと、治療部分を有するカテーテルとを含む。超音波デバイスは、制御ユニットに通信可能に結合される。超音波デバイスは、対象接触表面を有する超音波プローブを含む。アクチュエータは、超音波プローブに結合され、超音波プローブの対象接触表面を対象の治療ゾーンに対して移動させるように動作可能である。制御ユニットは、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、カテーテルの治療部分の位置を決定し、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、アクチュエータを用いて、超音波プローブの対象接触表面を対象の治療ゾーンに対して移動させ、カテーテルの位置を追いかけるように構成される。
【0007】
第2の側面では、本開示は、第1の側面に記載のシステムを含み、制御ユニットに通信可能に結合された1つ以上のユーザ入力デバイスをさらに含み、制御ユニットは、ユーザ入力を1つ以上のユーザ入力デバイスから受信し、1つ以上のユーザ入力デバイスからの入力に基づいて、超音波プローブの移動の手動制御を可能にするために、自動追従モードから手動動作モードに切り替えるようにさらに構成されている。
【0008】
第3の側面では、本開示は、任意の先行側面に記載のシステムを含み、制御ユニットに通信可能に結合されたディスプレイをさらに含み、制御ユニットは、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、ディスプレイを用いて、1つ以上の超音波画像をリアルタイムで表示するようにさらに構成されている。
【0009】
第4の側面では、本開示は、第3の側面に記載のシステムを含み、制御ユニットは、血管内のカテーテルの治療部分の向きを決定し、ディスプレイを用いて、カテーテルの治療部分の向きの指示を出力するようにさらに構成されている。
【0010】
第5の側面では、本開示は、任意の先行側面に記載のシステムを含み、超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている。
【0011】
第6の側面では、本開示は、任意の先行側面に記載のシステムを含み、超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、1つ以上の脈管の3Dモデルをディスプレイ上に表示するように構成されている。
【0012】
第7の側面では、本開示は、任意の先行側面に記載のシステムを含み、対象の治療ゾーンを覆って設置されるように構成された媒体槽をさらに含み、超音波デバイスは、媒体槽内で移動する。
【0013】
第8の側面では、本開示は、第7の側面に記載のシステムを含み、媒体槽は、可撓性対象界面を備え、可撓性対象界面は、対象の治療ゾーンの形状に一致している。
【0014】
第9の側面では、本開示は、第7の側面または第8の側面に記載のシステムを含み、媒体槽は、トラックを備えている筐体を備え、超音波デバイスは、トラックに沿って移動可能である。
【0015】
第10の側面では、本開示は、任意の先行側面に記載のシステムを含み、カテーテルは、筐体と、切断デバイスと、カテーテルの筐体に結合され、切断デバイスを血管の壁に対して付勢するように構成された付勢機構とを備えている。
【0016】
第11の側面では、本開示は、第10の側面に記載のシステムを含み、付勢機構は、バルーンである。
【0017】
第12の側面では、本開示は、第10の側面に記載のシステムを含み、付勢機構は、拡張可能ケージである。
【0018】
第13の側面では、本開示は、第10-第12の側面のいずれかに記載のシステムを含み、付勢機構は、折り畳まれた位置と拡張位置との間で移動可能である1つ以上の拡張可能ワイヤを備え、1つ以上の拡張可能ワイヤのうちの少なくとも一部は、カテーテルの筐体の外壁から間隔を置かれる。
【0019】
第14の側面では、本開示は、第10-第13の側面のいずれかに記載のシステムを含み、カテーテルは、1つ以上のエコー源性マーカを備え、1つ以上のエコー源性マーカは、カテーテルの切断デバイスの回転整列を示す。
【0020】
第15の側面では、血管の血管内治療のためのシステムは、制御ユニットと、撮像デバイスと、ディスプレイと、治療部分を有するカテーテルとを含む。撮像デバイスおよびディスプレイは、制御ユニットに通信可能に結合される。制御ユニットは、血管の画像を表示し、血管内のカテーテルの治療部分の回転向きを決定し、ディスプレイを用いて、カテーテルの治療部分の回転向きの指示を出力するように構成されている。
【0021】
第16の側面では、本開示は、第15の側面に記載のシステムを含み、指示は、血管の画像の上に投影されたオーバーレイを備え、オーバーレイは、カテーテルの治療部分の回転向きのインジケータを提供する。
【0022】
第17の側面では、本開示は、第15の側面または第16の側面に記載のシステムを含み、撮像デバイスは、超音波撮像デバイスである。
【0023】
第18の側面では、本開示は、第15の側面-第17の側面のいずれかに記載のシステムを含み、撮像デバイスは、血管内撮像デバイスである。
【0024】
第19の側面では、本開示は、第15の側面-第18の側面のいずれかに記載のシステムを含み、撮像デバイスは、治療部分の遠位の位置において、カテーテルに結合される。
【0025】
第20の側面では、本開示は、第15の側面-第19の側面のいずれかに記載のシステムを含み、撮像デバイスは、治療部分の近位の位置において、カテーテルに結合される。
【0026】
第21の側面では、本開示は、第15の側面-第20の側面のいずれかに記載のシステムを含み、撮像デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、ディスプレイを用いて、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている。
【0027】
第22の側面では、本開示は、第15の側面-第21の側面のいずれかに記載のシステムを含み、超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、1つ以上の脈管の3Dモデルをディスプレイ上に表示するように構成されている。
【0028】
第23の側面では、本開示は、第15の側面-第22の側面のいずれかに記載のシステムを含み、カテーテルは、筐体を備え、カテーテルの治療部分は、第1の半径方向位置において、カテーテルの筐体に結合される。
【0029】
第24の側面では、本開示は、第23の側面に記載のシステムを含み、カテーテルはさらに、カテーテルの筐体に結合された付勢機構を備え、付勢機構は、カテーテルの治療部分を血管の壁に向かって付勢するように構成されている。
【0030】
第25の側面では、本開示は、第24の側面に記載のシステムを含み、付勢機構は、治療部分に近接して、カテーテルの筐体に結合される。
【0031】
第26の側面では、本開示は、第15の側面-第25の側面のいずれかに記載のシステムを含み、治療部分は、切断デバイスを備えている。
【0032】
第27の側面では、本開示は、第24の側面-第26の側面のいずれかに記載のシステムを含み、第24の側面に従属するとき、付勢機構は、バルーンである。
【0033】
第29の側面では、本開示は、第24の側面-第26の側面のいずれかに記載のシステムを含み、第24の側面に従属するとき、付勢機構は、折り畳まれた位置と拡張位置との間で移動可能である1つ以上の拡張可能ワイヤを備え、1つ以上の拡張可能ワイヤのうちの少なくとも一部は、カテーテルの筐体の外壁から間隔を置かれる。
【0034】
第30の側面では、本開示は、第15の側面-第29の側面のいずれかに記載のシステムを含み、カテーテルは、1つ以上のエコー源性マーカを備え、1つ以上のエコー源性マーカは、カテーテルの切断デバイスの回転整列を示す。
【0035】
第31の側面では、本開示は、筐体と、筐体に結合された治療部分と、筐体に結合された血管内撮像デバイスと、筐体に結合された付勢機構とを含む、血管の血管内治療のためのカテーテルを含む。付勢機構は、血管の壁に接触し、血管の壁と接触するように、治療部分を付勢するように構成されている。
【0036】
第32の側面では、本開示は、第31の側面に記載のシステムを含み、付勢機構は、血管の壁の第1の半径方向部分に接触し、治療部分を第1の半径方向部分と反対側の血管の壁の第2の半径方向部分に向かって付勢するように構成されている。
【0037】
第33の側面では、本開示は、第31の側面または第32の側面に記載のシステムを含み、血管内撮像デバイスは、治療部分の遠位の位置において、カテーテルの筐体に結合される。
【0038】
第34の側面では、本開示は、第31の側面または第32の側面に記載のシステムを含み、血管内撮像デバイスは、治療部分の近位の位置において、カテーテルの筐体に結合される。
【0039】
第35の側面では、本開示は、第31の側面または第32の側面に記載のシステムを含み、血管内撮像デバイスは、カテーテルの治療部分と縦方向に整列させられた位置において、カテーテルの筐体に結合される。
【0040】
第36の側面では、本開示は、第31の側面-第35の側面のいずれかに記載のシステムを含み、治療部分は、筐体から延びている弧を備えている電極を備え、血管内撮像デバイスは、弧の頂点において、カテーテルの縦方向と垂直に得られたカテーテルの断面の画像データを捕捉するように位置付けられる。
【0041】
第37の側面では、本開示は、第31の側面-第36の側面のいずれかに記載のシステムを含み、血管内撮像デバイスは、カテーテルの治療部分内に縦方向に位置付けられる。
【0042】
第38の側面では、本開示は、第31の側面-第37の側面のいずれかに記載のシステムを含み、治療部分は、電極を備え、血管内撮像デバイスは、電極の断面の画像データを捕捉するように、カテーテルの治療部分内に縦方向に位置付けられる。
【0043】
第39の側面では、本開示は、第31の側面-第38の側面のいずれかに記載のシステムを含み、付勢機構は、治療部分に近接して、カテーテルの筐体に結合される。
【0044】
第40の側面では、本開示は、第31の側面-第39の側面のいずれかに記載のシステムを含み、治療部分は、切断デバイスを備えている。
【0045】
第41の側面では、本開示は、第31の側面-第40の側面のいずれかに記載のシステムを含み、付勢機構は、バルーンである。
【0046】
第42の側面では、本開示は、第31の側面-第40の側面のいずれかに記載のシステムを含み、付勢機構は、拡張可能ケージである。
【0047】
第43の側面では、血管の血管内治療のための方法は、カテーテルを血管内で血管の治療場所まで前進させることと、カテーテルの治療部分を血管の治療場所と整列させることと、カテーテルの本体に結合される付勢機構を用いて、カテーテルを展開することとを含む。付勢機構は、血管の第1の半径方向部分に接触し、カテーテルの治療部分を第1の半径方向部分と反対側の血管の治療場所に向かって付勢するように構成されている。
【0048】
第44の側面では、本開示は、第43の側面に記載の方法を含み、治療部分は、切断デバイスを備えている。
【0049】
第45の側面では、本開示は、第43の側面または第44の側面に記載の方法を含み、付勢機構は、バルーンである。
【0050】
第46の側面では、本開示は、第43の側面または第44の側面に記載の方法を含み、付勢機構は、拡張可能ケージである。
【0051】
第47の側面では、本開示は、第43の側面-第46の側面のいずれかに記載の方法を含み、付勢機構は、治療部分に近接して、カテーテルの筐体に結合される。
【0052】
第48の側面では、本開示は、第43の側面-第47の側面のいずれかに記載の方法を含み、制御ユニットを用いて、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、カテーテルの治療部分の位置を決定することと、アクチュエータを用いて、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、撮像デバイスを移動させ、カテーテルの位置を追いかけることと、ディスプレイを用いて、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、1つ以上の画像を撮像デバイスからリアルタイムで表示することとをさらに含む。
【0053】
第49の側面では、本開示は、第43の側面-第48の側面のいずれかに記載の方法を含み、カテーテルに結合された撮像デバイスを用いて、画像データを捕捉することと、ディスプレイを用いて、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、画像データを撮像デバイスからリアルタイムで表示することとをさらに含む。
【0054】
第50の側面では、本開示は、第43の側面-第49の側面のいずれかに記載の方法を含み、カテーテルの回転整列を決定することと、ディスプレイを用いて、カテーテルの回転整列の指示を表示することとをさらに含む。
【0055】
第51の側面では、本開示は、第43の側面-第50の側面のいずれかに記載の方法を含み、治療部分のカテーテルの回転整列を決定することと、ディスプレイを用いて、カテーテルの治療部分の回転整列の指示を表示することとをさらに含む。
【0056】
第52の側面では、本開示は、第43の側面-第51の側面のいずれかに記載の方法を含み、撮像デバイスを自動的に調節し、カテーテルの治療部分に撮像デバイスの焦点を自動的に合わせ、1つ以上の場所センサおよび/またはエコー源性マーカを使用して、画質を調節することをさらに含む。
【0057】
第53の側面では、本開示は、第15-第30の側面のいずれかに記載のシステムを含み、撮像デバイスは、超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、動脈血流を認識し、超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、静脈血流を認識し、動脈血流および静脈血流に基づいて、血管マップを表示するように構成されている。
【0058】
第54の側面では、本開示は、第53の側面に記載のシステムを含み、動脈血流は、血管マップ内において、第1の色として描写され、静脈血流は、第1の色と異なる第2の色として描写される。
【0059】
第55の側面では、本開示は、第53の側面または第54の側面に記載のシステムを含み、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、隣接した動脈と静脈との間の血流を識別することによって、瘻孔生成を認識するように構成されている。
【0060】
第56の側面では、本開示は、1つ以上のカテーテルを用いた血管の血管内治療のための制御ユニットを含む。制御ユニットは、1つ以上のプロセスと、1つ以上のプロセッサに通信可能に結合された1つ以上のメモリモジュールとを含む。制御ユニットは、撮像デバイスおよびディスプレイに通信可能に結合されるように構成されている。1つ以上のプロセッサが、1つ以上のメモリモジュールに記憶された論理を実行すると、制御ユニットは、血管の画像データを撮像デバイスから表示し、血管内のカテーテルの治療部分の回転向きを決定し、ディスプレイを用いて、カテーテルの治療部分の回転向きの指示を出力する。
【0061】
第57の側面では、本開示は、第56の側面に記載の制御ユニットを含み、指示は、血管の画像の上に投影されたオーバーレイを備え、オーバーレイは、カテーテルの治療部分の回転向きのインジケータを提供する。
【0062】
第58の側面では、本開示は、第56の側面または第57の側面に記載の制御ユニットを含み、撮像デバイスは、超音波撮像デバイスである。
【0063】
第59の側面では、本開示は、第56の側面-第58の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、撮像デバイスは、血管内撮像デバイスである。
【0064】
第60の側面では、本開示は、第56の側面-第59の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、撮像デバイスは、治療部分の遠位の位置において、カテーテルに結合される。
【0065】
第61の側面では、本開示は、第56の側面-第59の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、撮像デバイスは、治療部分の近位の位置において、カテーテルに結合される。
【0066】
第62の側面では、本開示は、第56の側面-第61の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、撮像デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、ディスプレイを用いて、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている。
【0067】
第63の側面では、本開示は、第56の側面-第62の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、1つ以上の脈管の3Dモデルをディスプレイ上に表示するように構成されている。
【0068】
第64の側面では、本開示は、第56の側面-第63の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、制御ユニットは、カテーテルに結合された1つ以上の場所センサに通信可能に結合されるように構成され、1つ以上の場所センサは、治療部分の場所を示す場所信号を出力し、制御ユニットは、1つ以上の場所センサからの信号に基づいて、治療部分の場所を決定するように構成されている。
【0069】
第65の側面では、本開示は、第56の側面-第64の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、撮像デバイスは、超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、動脈血流を認識し、超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、静脈血流を認識し、動脈血流および静脈血流に基づいて、血管マップを表示するように構成されている。
【0070】
第66の側面では、本開示は、第65の側面に記載の制御ユニットを含み、動脈血流は、血管マップ内において、第1の色として描写され、静脈血流は、第1の色と異なる第2の色として描写される。
【0071】
第67の側面では、本開示は、第56の側面-第66の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、本明細書では、制御ユニットは、超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、隣接した動脈と静脈との間の血流を識別することによって、瘻孔生成を認識するように構成されている。
【0072】
第68の側面では、本開示は、1つ以上のカテーテルを使用した血管の血管内治療のための制御ユニットを含む。制御ユニットは、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに通信可能に結合された1つ以上のメモリモジュールとを含む。制御ユニットは、対象接触表面を有する超音波プローブ、および超音波プローブに結合されたアクチュエータに通信可能に結合されるように構成されている。1つ以上のプロセッサが、1つ以上のメモリモジュールに記憶された論理を実行すると、制御ユニットは、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、カテーテルの治療部分の位置を決定し、アクチュエータを用いて、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、超音波プローブの対象接触表面を対象の治療ゾーンに対して移動させ、カテーテルの位置を追いかける。
【0073】
第69の側面では、本開示は、第68の側面に記載の制御ユニットを含み、制御ユニットは、1つ以上のユーザ入力デバイスに通信可能に結合されるように構成され、制御ユニットは、ユーザ入力を1つ以上のユーザ入力デバイスから受信し、1つ以上のユーザ入力デバイスからの入力に基づいて、超音波プローブの移動の手動制御を可能にするために、自動追従モードから手動動作モードに切り替えるようにさらに構成されている。
【0074】
第70の側面では、本開示は、第68の側面または第69の側面に記載の制御ユニットを含み、制御ユニットは、ディスプレイに通信可能に結合されるように構成され、制御ユニットは、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、ディスプレイを用いて、1つ以上の超音波画像をリアルタイムで表示するようにさらに構成されている。
【0075】
第71の側面では、本開示は、第68の側面-第70の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、制御ユニットは、血管内のカテーテルの治療部分の向きを決定し、ディスプレイを用いて、カテーテルの治療部分の向きの指示を出力するようにさらに構成されている。
【0076】
第72の側面では、本開示は、第68の側面-第71の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている。
【0077】
第73の側面では、本開示は、第68の側面-第72の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、制御ユニットは、超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、1つ以上の脈管の3Dモデルをディスプレイ上に表示するように構成されている。
【0078】
第74の側面では、本開示は、第68の側面-第73の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、カテーテルは、1つ以上のエコー源性マーカを備え、制御ユニットは、1つ以上のエコー源性マーカの認識に基づいて、カテーテルの回転向きを決定するように構成されている。
【0079】
第75の側面では、本開示は、第68の側面-第74の側面のいずれかに記載の制御ユニットを含み、制御ユニットは、カテーテルに結合された1つ以上の場所センサに通信可能に結合されるように構成され、1つ以上の場所センサは、治療部分の場所を示す場所信号を出力し、制御ユニットは、1つ以上の場所センサからの信号に基づいて、治療部分の場所を決定するように構成されている。
【0080】
本明細書に説明される実施形態によって提供されるこれらおよび追加の特徴は、図面と併せて、以下の発明を実施するための形態に照らして、より完全に理解されるであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
血管の血管内治療のためのシステムであって、前記システムは、
制御ユニットと、
前記制御ユニットに通信可能に結合された超音波デバイスであって、前記超音波デバイスは、対象接触表面を備えている超音波プローブを備えている、超音波デバイスと、
前記超音波プローブに結合され、前記超音波プローブの前記対象接触表面を対象の治療ゾーンに対して移動させるように動作可能であるアクチュエータと、
治療部分を備えているカテーテルと
を備え、
前記制御ユニットは、
前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、前記カテーテルの治療部分の位置を決定することと、
前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、前記アクチュエータを用いて、前記超音波プローブの前記対象接触表面を前記対象の前記治療ゾーンに対して移動させ、前記カテーテルの位置を追いかけることと
を行うように構成されている、システム。
(項目2)
前記制御ユニットに通信可能に結合された1つ以上のユーザ入力デバイスをさらに備え、前記制御ユニットは、
ユーザ入力を前記1つ以上のユーザ入力デバイスから受信することと、
前記1つ以上のユーザ入力デバイスからの入力に基づいて、前記超音波プローブの移動の手動制御を可能にするために、自動追従モードから手動動作モードに切り替えることと
を行うようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記制御ユニットに通信可能に結合されたディスプレイをさらに備え、前記制御ユニットは、前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、前記ディスプレイを用いて、1つ以上の超音波画像をリアルタイムで表示するようにさらに構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記制御ユニットは、前記血管内の前記カテーテルの前記治療部分の向きを決定し、前記ディスプレイを用いて、前記カテーテルの前記治療部分の前記向きの指示を出力するようにさらに構成されている、項目3に記載のシステム。
(項目5)
前記超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている、項目3に記載のシステム。
(項目6)
前記超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前記超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、前記1つ以上の脈管の3Dモデルを前記ディスプレイ上に表示するように構成されている、項目3に記載のシステム。
(項目7)
対象の治療ゾーンを覆って設置されるように構成された媒体槽をさらに備え、前記超音波デバイスは、前記媒体槽内で移動する、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記媒体槽は、可撓性対象界面を備え、前記可撓性対象界面は、前記対象の治療ゾーンの形状に一致している、項目7に記載のシステム。
(項目9)
前記媒体槽は、トラックを備えている筐体を備え、前記超音波デバイスは、前記トラックに沿って移動可能である、項目7に記載のシステム。
(項目10)
前記カテーテルは、筐体と、切断デバイスと、前記カテーテルの筐体に結合された付勢機構とを備え、前記付勢機構は、前記切断デバイスを前記血管の壁に対して付勢するように構成されている、項目1に記載のシステム。
(項目11)
前記付勢機構は、バルーンである、項目10に記載のシステム。
(項目12)
前記付勢機構は、拡張可能ケージである、項目10に記載のシステム。
(項目13)
前記付勢機構は、折り畳まれた位置と拡張位置との間で移動可能である1つ以上の拡張可能ワイヤを備え、前記1つ以上の拡張可能ワイヤのうちの少なくとも一部は、前記カテーテルの前記筐体の外壁から間隔を置かれている、項目10に記載のシステム。
(項目14)
前記カテーテルは、1つ以上のエコー源性マーカを備え、前記1つ以上のエコー源性マーカは、前記カテーテルの切断デバイスの回転整列を示す、項目10に記載のシステム。
(項目15)
血管の血管内治療のためのシステムであって、前記システムは、
制御ユニットと、
前記制御ユニットに通信可能に結合された撮像デバイスと、
前記制御ユニットに通信可能に結合されたディスプレイと、
治療部分を備えているカテーテルと
を備え、
前記制御ユニットは、
前記血管の画像を表示することと、
前記血管内の前記カテーテルの前記治療部分の回転向きを決定することと、
前記ディスプレイを用いて、前記カテーテルの前記治療部分の前記回転向きの指示を出力することと
を行うように構成されている、システム。
(項目16)
前記指示は、前記血管の画像の上に投影されたオーバーレイを備え、前記オーバーレイは、前記カテーテルの前記治療部分の前記回転向きのインジケータを提供する、項目15に記載のシステム。
(項目17)
前記撮像デバイスは、超音波撮像デバイスである、項目15に記載のシステム。
(項目18)
前記撮像デバイスは、血管内撮像デバイスである、項目15に記載のシステム。
(項目19)
前記撮像デバイスは、前記治療部分の遠位の位置において、前記カテーテルに結合されている、項目15に記載のシステム。
(項目20)
前記撮像デバイスは、前記治療部分の近位の位置において、前記カテーテルに結合されている、項目15に記載のシステム。
(項目21)
前記撮像デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前記ディスプレイを用いて、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている、項目15に記載のシステム。
(項目22)
前記超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前記超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、前記1つ以上の脈管の3Dモデルを前記ディスプレイ上に表示するように構成されている、項目15に記載のシステム。
(項目23)
前記カテーテルは、筐体を備え、前記カテーテルの前記治療部分は、第1の半径方向位置において、前記カテーテルの前記筐体に結合されている、項目15に記載のシステム。
(項目24)
前記カテーテルは、前記カテーテルの前記筐体に結合された付勢機構をさらに備え、前記付勢機構は、前記カテーテルの前記治療部分を前記血管の壁に向かって付勢するように構成されている、項目23に記載のシステム。
(項目25)
前記付勢機構は、前記治療部分に近接して前記カテーテルの前記筐体に結合されている、項目24に記載のシステム。
(項目26)
前記治療部分は、切断デバイスを備えている、項目23に記載のシステム。
(項目27)
前記付勢機構は、バルーンである、項目24に記載のシステム。
(項目28)
前記付勢機構は、拡張可能ケージである、項目24に記載のシステム。
(項目29)
前記付勢機構は、折り畳まれた位置と拡張位置との間で移動可能である1つ以上の拡張可能ワイヤを備え、前記1つ以上の拡張可能ワイヤのうちの少なくとも一部は、前記カテーテルの前記筐体の外壁から間隔を置かれている、項目24に記載のシステム。
(項目30)
前記カテーテルは、1つ以上のエコー源性マーカを備え、前記1つ以上のエコー源性マーカは、前記カテーテルの切断デバイスの回転整列を示す、項目15に記載のシステム。
(項目31)
血管の血管内治療のためのカテーテルであって、前記カテーテルは、
筐体と、
前記筐体に結合された治療部分と、
前記筐体に結合された血管内撮像デバイスと、
前記筐体に結合された付勢機構と
を備え、
前記付勢機構は、前記血管の壁に接触し、前記血管の壁と接触するように前記治療部分を付勢するように構成されている、カテーテル。
(項目32)
前記付勢機構は、前記血管の前記壁の第1の半径方向部分に接触し、前記第1の半径方向部分と反対側の前記血管の前記壁の第2の半径方向部分に向かって前記治療部分を付勢するように構成されている、項目31に記載のカテーテル。
(項目33)
前記血管内撮像デバイスは、前記治療部分の遠位の位置において、前記カテーテルの前記筐体に結合されている、項目31に記載のカテーテル。
(項目34)
前記血管内撮像デバイスは、前記治療部分の近位の位置において、前記カテーテルの前記筐体に結合されている、項目31に記載のカテーテル。
(項目35)
前記血管内撮像デバイスは、前記カテーテルの前記治療部分と縦方向に整列させられた位置において、前記カテーテルの前記筐体に結合されている、項目31に記載のカテーテル。
(項目36)
前記治療部分は、前記筐体から延びている弧を備えている電極を備え、前記血管内撮像デバイスは、前記弧の頂点において、前記カテーテルの縦方向と垂直に得られた前記カテーテルの断面の画像データを捕捉するように位置付けられている、項目31に記載のカテーテル。
(項目37)
前記血管内撮像デバイスは、前記カテーテルの前記治療部分内に縦方向に位置付けられている、項目31に記載のカテーテル。
(項目38)
前記治療部分は、電極を備え、前記血管内撮像デバイスは、前記電極の断面の画像データを捕捉するように、前記カテーテルの前記治療部分内に縦方向に位置付けられている、項目31に記載のカテーテル。
(項目39)
前記付勢機構は、前記治療部分に近接して前記カテーテルの前記筐体に結合されている、項目31に記載のカテーテル。
(項目40)
前記治療部分は、切断デバイスを備えている、項目31に記載のカテーテル。
(項目41)
前記付勢機構は、バルーンである、項目31に記載のカテーテル。
(項目42)
前記付勢機構は、拡張可能ケージである、項目31に記載のカテーテル。
(項目43)
血管の血管内治療のための方法であって、前記方法は、
カテーテルを前記血管内で前記血管の治療場所まで前進させることと、
前記カテーテルの治療部分を前記血管の治療場所と整列させることと、
前記カテーテルの筐体に結合された付勢機構を用いて、前記カテーテルを展開することと
を含み、
前記付勢機構は、前記血管の第1の半径方向部分に接触し、前記カテーテルの前記治療部分を前記第1の半径方向部分と反対側の前記血管の前記治療場所に向かって付勢するように構成されている、方法。
(項目44)
前記治療部分は、切断デバイスを備えている、項目43に記載の方法。
(項目45)
前記付勢機構は、バルーンである、項目43に記載の方法。
(項目46)
前記付勢機構は、拡張可能ケージである、項目43に記載の方法。
(項目47)
前記付勢機構は、前記治療部分に近接して前記カテーテルの前記筐体に結合されている、項目43に記載の方法。
(項目48)
制御ユニットを用いて、前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、前記カテーテルの前記治療部分の位置を決定することと、
前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、アクチュエータを用いて、撮像デバイスを移動させ、前記カテーテルの前記位置を追いかけることと、
前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、ディスプレイを用いて、1つ以上の画像を前記撮像デバイスからリアルタイムで表示することと
をさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目49)
前記カテーテルに結合された撮像デバイスを用いて、画像データを捕捉することと、
前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、ディスプレイを用いて、画像データを前記撮像デバイスからリアルタイムで表示することと
をさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目50)
前記カテーテルの回転整列を決定することと、
前記ディスプレイを用いて、前記カテーテルの前記回転整列の指示を表示することと
をさらに含む、項目48に記載の方法。
(項目51)
前記カテーテルの前記治療部分の回転整列を決定することと、
前記ディスプレイを用いて、前記カテーテルの前記治療部分の前記回転整列の指示を表示することと
をさらに含む、項目48に記載の方法。
(項目52)
1つ以上の場所センサおよび/またはエコー源性マーカを使用して、前記撮像デバイスを自動的に調節し、前記カテーテルの前記治療部分に前記撮像デバイスの焦点を自動的に合わせ、画質を調節することをさらに含む、項目48に記載の方法。
(項目53)
前記撮像デバイスは、超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、
前記超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、動脈血流を認識することと、
前記超音波デバイスの前記ドップラ機能性を使用して、静脈血流を認識することと、
前記動脈血流および前記静脈血流に基づいて、血管マップを表示することと
を行うように構成されている、項目15に記載のシステム。
(項目54)
前記動脈血流は、前記血管マップ内において、第1の色として描写され、前記静脈血流は、前記第1の色と異なる第2の色として描写される、項目53に記載のシステム。
(項目55)
前記制御ユニットは、前記超音波デバイスの前記ドップラ機能性を使用して、隣接した動脈と静脈との間の血流を識別することによって、瘻孔生成を認識するように構成されている、項目53に記載のシステム。
(項目56)
1つ以上のカテーテルを用いた血管の血管内治療のための制御ユニットであって、前記制御ユニットは、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに通信可能に結合された1つ以上のメモリモジュールと
を備え、
前記制御ユニットは、撮像デバイスおよびディスプレイに通信可能に結合されるように構成され、
前記1つ以上のプロセッサが前記1つ以上のメモリモジュールに記憶された論理を実行すると、前記制御ユニットは、
前記撮像デバイスからの血管の画像データを表示することと、
血管内のカテーテルの治療部分の回転向きを決定することと、
前記ディスプレイを用いて、前記カテーテルの前記治療部分の前記回転向きの指示を出力することと
を行う、制御ユニット。
(項目57)
前記指示は、前記血管の画像の上に投影されたオーバーレイを備え、前記オーバーレイは、前記カテーテルの前記治療部分の回転向きのインジケータを提供する、項目56に記載の制御ユニット。
(項目58)
前記撮像デバイスは、超音波撮像デバイスである、項目56に記載の制御ユニット。
(項目59)
前記撮像デバイスは、血管内撮像デバイスである、項目56に記載の制御ユニット。
(項目60)
前記撮像デバイスは、前記治療部分の遠位の位置において、前記カテーテルに結合されている、項目58に記載の制御ユニット。
(項目61)
前記撮像デバイスは、前記治療部分の近位の位置において、前記カテーテルに結合されている、項目58に記載の制御ユニット。
(項目62)
前記撮像デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前記ディスプレイを用いて、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている、項目58に記載の制御ユニット。
(項目63)
前記超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前記超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、前記1つ以上の脈管の3Dモデルを前記ディスプレイ上に表示するように構成されている、項目58に記載の制御ユニット。
(項目64)
前記制御ユニットは、前記カテーテルに結合された1つ以上の場所センサに通信可能に結合されるように構成され、前記1つ以上の場所センサは、前記治療部分の場所を示す場所信号を出力し、前記制御ユニットは、前記1つ以上の場所センサからの信号に基づいて、前記治療部分の場所を決定するように構成されている、項目58に記載の制御ユニット。
(項目65)
前記撮像デバイスは、超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、
前記超音波デバイスのドップラ機能性を使用して、動脈血流を認識することと、
前記超音波デバイスの前記ドップラ機能性を使用して、静脈血流を認識することと、
前記動脈血流および前記静脈血流に基づいて、血管マップを表示することと
を行うように構成されている、項目58に記載のシステム。
(項目66)
前記動脈血流は、前記血管マップ内において、第1の色として描写され、前記静脈血流は、前記第1の色と異なる第2の色として描写される、項目65に記載のシステム。
(項目67)
前記制御ユニットは、前記超音波デバイスの前記ドップラ機能性を使用して、隣接した動脈と静脈との間の血流を識別することによって、瘻孔生成を認識するように構成されている、項目65に記載のシステム。
(項目68)
1つ以上のカテーテルを使用した血管の血管内治療のための制御ユニットであって、前記制御ユニットは、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに通信可能に結合された1つ以上のメモリモジュールと
を備え、
前記制御ユニットは、対象接触表面を有する超音波プローブと、前記超音波プローブに結合されたアクチュエータとに通信可能に結合されるように構成され、
前記1つ以上のプロセッサが、前記1つ以上のメモリモジュールに記憶された論理を実行すると、前記制御ユニットは、
前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、カテーテルの治療部分の位置を決定することと、
前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、前記アクチュエータを用いて、前記超音波プローブの対象接触表面を前記対象の治療ゾーンに対して移動させ、前記カテーテルの前記位置を追いかけることと
を行う、制御ユニット。
(項目69)
前記制御ユニットは、1つ以上のユーザ入力デバイスに通信可能に結合されるように構成され、前記制御ユニットは、
ユーザ入力を前記1つ以上のユーザ入力デバイスから受信することと、
前記1つ以上のユーザ入力デバイスからの入力に基づいて、前記超音波プローブの移動の手動制御を可能にするために、自動追従モードから手動動作モードに切り替えることと
を行うようにさらに構成されている、項目68に記載の制御ユニット。
(項目70)
前記制御ユニットは、ディスプレイに通信可能に結合されるように構成され、前記制御ユニットは、前記カテーテルが前記血管を通して前進させられているとき、前記ディスプレイを用いて、1つ以上の超音波画像をリアルタイムで表示するようにさらに構成されている、項目68に記載の制御ユニット。
(項目71)
前記制御ユニットは、前記血管内の前記カテーテルの前記治療部分の向きを決定し、前記ディスプレイを用いて、前記カテーテルの前記治療部分の前記向きの指示を出力するようにさらに構成されている、項目70に記載の制御ユニット。
(項目72)
前記超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前頭面超音波画像、軸方向平面超音波画像、および矢状面超音波画像のうちの2つ以上を表示するように構成されている、項目70に記載の制御ユニット。
(項目73)
前記超音波デバイスは、3D超音波デバイスであり、前記制御ユニットは、前記超音波デバイスの超音波画像内の1つ以上の脈管を認識し、前記1つ以上の脈管の3Dモデルを前記ディスプレイ上に表示するように構成されている、項目70に記載の制御ユニット。
(項目74)
前記カテーテルは、1つ以上のエコー源性マーカを備え、前記制御ユニットは、前記1つ以上のエコー源性マーカの認識に基づいて、前記カテーテルの回転向きを決定するように構成されている、項目68に記載の制御ユニット。
(項目75)
前記制御ユニットは、前記カテーテルに結合された1つ以上の場所センサに通信可能に結合されるように構成され、前記1つ以上の場所センサは、前記治療部分の場所を示す場所信号を出力し、前記制御ユニットは、前記1つ以上の場所センサからの信号に基づいて、前記治療部分の場所を決定するように構成されている、項目68に記載の制御ユニット。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図面に記載される実施形態は、性質上、例証的かつ例示的であり、請求項によって定義される主題を限定することを意図するものではない。例証的実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照番号を用いて示される 以下の図面と併せて熟読されるときに理解され得る。
【0082】
図1図1は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管内治療が送達され得る腕の血管の解剖学的構造の例証的描写である。
【0083】
図2図2は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、2カテーテルシステムを描写する。
【0084】
図3図3は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、単一カテーテルシステムを描写する。
【0085】
図4図4は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0086】
図5A図5Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0087】
図5B図5Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管内で展開された図5Aのカテーテルの軸方向断面図を描写する。
【0088】
図6図6は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0089】
図7図7は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0090】
図8A図8Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、単一付勢ばねを有する図7のカテーテルの軸方向断面図を描写する。
【0091】
図8B図8Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、2つの付勢ばねを有するカテーテルの軸方向断面図を描写する。
【0092】
図8C図8Cは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、3つの付勢ばねを有するカテーテルの軸方向断面図を描写する。
【0093】
図9図9は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0094】
図10A図10Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、非拡張状態における単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0095】
図10B図10Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における図10Aの単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0096】
図11A図11Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、非拡張状態における単一カテーテルシステムを描写する。
【0097】
図11B図11Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における図11Aの単一カテーテルシステムを描写する。
【0098】
図12A図12Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、非拡張状態における単一カテーテルシステムを描写する。
【0099】
図12B図12Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、非拡張状態における単一カテーテルシステムを描写する。
【0100】
図13A図13Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、拡張状態における単一カテーテルシステムの断面図を描写する。
【0101】
図13B図13Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、図13Aのカテーテルの退出点および再進入点を描写する。
【0102】
図14A図14Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、図13Aおよび13Bのカテーテルシステムがその中に位置付けられている脈管を描写する。
【0103】
図14B図14Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、切断デバイスが、第1の脈管から第2の脈管の中に、それから第1の脈管の中に戻るように進められる図14Aの脈管を描写する。
【0104】
図14C図14Cは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、さらに前進させられている図14Bの切断デバイスを描写する。
【0105】
図14D図14Dは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、カテーテルの軸方向断面図および図14Cの第1および第2の脈管を描写する。
【0106】
図15図15は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管の血管内治療のためのシステムの種々のモジュール間の通信を図式的に描写する。
【0107】
図16A図16Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管の血管内治療を図示するディスプレイを描写する。
【0108】
図16B図16Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、オーバーレイを伴う図16Aのディスプレイを描写する。
【0109】
図16C図16Cは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、カテーテルが展開され、血管内治療を提供する図16Aのディスプレイを描写する。
【0110】
図16D図16Dは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、瘻孔形成術を描写する。
【0111】
図17図17は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管の血管内治療のためのシステムの種々のモジュール間の通信を図式的に描写する。
【0112】
図18図18は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、図17のシステムの斜視図を描写する。
【0113】
図19A図19Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、撮像デバイスからのいくつかのビューを示す、ディスプレイを描写する。
【0114】
図19B図19Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、対象の血管系の3次元モデルを示すディスプレイを描写する。
【0115】
図20図20は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、ユーザ入力デバイスを図示する。
【0116】
図21図21は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、対象上で実施されている血管内治療を図示する。
【0117】
図22図22は、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、媒体槽および撮像デバイスを図示する。
【0118】
図23A図23Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、媒体槽および撮像デバイスの斜視図を描写する。
【0119】
図23B図23Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、図23Aの媒体槽および撮像デバイスの正面図を図示する。
【0120】
図24A図24Aは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管治療中、撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描写する。
【0121】
図24B図24Bは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管治療中、撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描写する。
【0122】
図24C図24Cは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管治療中、撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描写する。
【0123】
図24D図24Dは、本明細書に図示および説明される1つ以上の実施形態による、血管治療中、撮像デバイスからの撮像データを表示するディスプレイを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0124】
本明細書に説明されるような実施形態は、血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルを対象とする。血管内治療は、限定ではないが、瘻孔形成術、脈管閉塞術、血管形成術、血栓除去術、アテローム切除術、交差術、薬物コーティングバルーン血管形成術、ステント留置術(非被覆および被覆式)、血栓溶解療法を含み得る。故に、種々の実施形態は、2つの血管間の瘻孔形成術を対象とするが、他の血管治療も、想定され、可能である。図は、概して、オペレータが、カテーテルが治療を血管に提供する(例えば、瘻孔を隣接する血管間に形成する)ための正しい場所に到達したときを可視化および決定することを可能にする種々のシステム、方法、およびデバイスを描写する。特に、カテーテルが、治療のための所望の場所に到達したときを決定することは、オペレータにとって、非常に困難であり得る。特に、可視化システム(例えば、超音波、蛍光透視法等)は、患者の血管系を通して1つ以上のカテーテルの前進も制御しながら、制御することが困難であり得る機器の必要性を含み得る。加えて、そのような機器は、高価であって、治療設備が、そのような可視化システムを手術室等においてのみ含むことにつながり得る。故に、本明細書に説明されるようなシステムは、種々の用途のために可視化をより容易および/またはよりアクセス可能にするであろう。
【0125】
加えて、2つのカテーテルを使用して、瘻孔を形成すること、または別様に、治療を提供する(例えば、ワイヤを1つの血管から別の血管に前進させる)ことが、「Devices and Methods for Forming Fistula」と題され、2011年11月16日に出願された米国特許第9,017,323号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、「Devices and Methods for Fistula Formation」と題され、2013年10月11日に出願された米国特許第9,486,276号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、「Fistula Formation Devices
and Methods Therefor」と題され、2014年3月14日に出願された米国特許出願公開第2014/0276335号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、2015年3月13日に出願された米国特許出願公開第2015/0258308号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、「Methods for Treating Hypertension」と題され、2016年2月9日に出願された米国特許出願第15/019,962号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、「Devices and Methods for Forming a Fistula」と題され、2017年1月15日に出願された米国特許出願公開第2017/0202616号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、「Systems and Methods for Increasing Blood Flow」と題され、2017年1月15日に出願された米国特許出願公開第2017/0202603号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、「Systems and Methods for Adhering Vessels」と題され、2018年6月29日に出願された米国特許出願第16/024,241号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、および「Devices and Methods for Advancing a Wire」と題され、2018年6月29日に出願された米国特許出願第16/024,345号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明される。しかしながら、2つのカテーテルを操作しながら、同時に、両方のカテーテルの位置を可視化しようとすることは、ユーザにとって煩雑であり得る。故に、本明細書に説明される種々の実施形態は、カテーテルの数を単一カテーテルに低減させながら、ユーザがカテーテルの治療部分の場所を容易に決定することを可能にするための可視化を提供することを対象とする。
【0126】
これらおよび追加の特徴は、下記により詳細に議論されるであろう。
【0127】
潜在的対象(例えば、患者)の血管系は、蛇行性であり得る。加えて、各対象の血管系は、変動し、各対象に独特に位置付けられた血管(例えば、静脈および動脈)を提供し得る。故に、いくつかの実施形態では、血管治療に先立って、説明されるようなシステムが、対象の治療部分の周囲の血管系を走査し、対象の血管系をマッピングし、および/または、治療(例えば、瘻孔形成術)のための適切な場所を決定するために使用され得る。図1は、血管治療のために標的化され得る1つ以上の血管を含む肘関節12の周囲の腕10の典型的血管解剖学的構造の簡略化された描写を図示する。示されるように、上腕動脈20が、上腕から表在的かつ遠位に延び、肘関節12の近傍の腕の中に深在的に陥入し、上腕動脈20は、橈骨動脈22と、尺骨動脈24とに分岐する。尺骨動脈24の上側部分は、表在屈筋(図示せず)の真下の腕内に深在的に位置し、前腕の尺骨側を辿って手首につながる。さらに腕を辿って、典型的に、橈骨(図示せず)の橈骨粗面の直下で、骨間動脈26が、尺骨動脈24から分岐し、最終的に、後および前骨間動脈(図示せず)に注ぐ。
【0128】
上側橈側皮静脈42、橈側正中皮静脈44、および下側橈側皮静脈46を含む橈側皮静脈40と、上側尺側皮静脈52、媒体尺側皮静脈54、および下側尺側皮静脈56を含む尺側皮静脈50とも、図1に示される。上側橈側皮静脈42は、二頭筋(図示せず)の外側境界に沿って延び、前腕の中を辿って下側橈側皮静脈46として継続する。橈側正中皮静脈44は、肘関節12の近傍の橈側皮静脈40に接合する。上側尺側皮静脈52は、二頭筋(図示せず)の内側に沿って延び、前腕の中に下側尺側皮静脈56として継続する。下腕の下側尺側皮静脈56は、時として、総尺骨静脈とも称される。尺側正中皮静脈54(いくつかの事例では、肘正中皮静脈と称される)は、上側尺側皮静脈52および下側尺側皮静脈56に接合する。尺側正中皮静脈54および橈側正中皮静脈44は、前腕正中皮静脈58の分岐に形成される。尺側正中皮静脈54および橈側正中皮静脈44への前腕正中皮静脈58の分岐の近傍において、貫通枝30が、これらの脈管を前腕筋膜(図示せず)を通る腕の深在静脈と接続する。
【0129】
図1に示されるように、貫通枝30は、第1の深在尺骨静脈23および第2の深在尺骨静脈24と連通する。これらの深在尺骨静脈23/24は、上腕動脈14と骨間動脈18との間の尺骨動脈22の両側において、実質的に平行に延び得、尺骨動脈24から離れるように骨間動脈16の遠位に分岐し得る。上腕動脈20と骨間動脈26との間に、深在尺骨静脈23/24が、典型的に、尺骨動脈20に近接近して位置し、通常、尺骨動脈22を深在尺骨静脈23/24から2mm未満分離する。深在尺骨静脈23/24の長さに沿って、横方向分岐(図示せず)が、場合によって、深在尺骨静脈23/24に接続し得る。第1の上腕静脈13と、第2の上腕静脈15とも、図1に示される。上腕静脈13/15は、概して、上腕動脈14に沿って伸び、深在尺骨静脈23/24は、肘関節の近傍の上腕静脈13/15に注ぐ。加えて、一対の橈骨静脈17/19が、橈骨動脈18に沿って伸び得、上腕静脈13/15の一方または両方に注ぎ得る。
【0130】
種々の実施形態では、尺骨動脈および/または尺骨静脈へのアクセスは、手首に形成されるアクセス部位を通して、または、さらに、表在静脈または動脈の中へと腕まで達成され得る。カテーテルが、次いで、血管系を通して治療場所まで前進させられ得る。例えば、多くの場合、透析としてのそのような目的のために、瘻孔を穿通枝(例えば、貫通枝30)に近接する静脈と動脈との間に形成し、深在動脈から表在静脈までの血流を増加させることが望ましい。カテーテルを表在静脈または動脈から前進させることは、深在動脈/静脈系内の瘻孔形成術のための部位にアクセスすることをより容易にする。
【0131】
腕内の血管系は、例示的目的のみのために図示されることに留意されたい。本明細書に説明されるようなシステムは、ヒトまたは動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ科等)の身体の任意の場所の血管を治療するために使用され得ることが想定される。例えば、いくつかの実施形態では、標的化および治療される血管は、大腿動脈および大腿静脈または腸骨動脈および腸骨静脈を含み得る。他の実施形態では、身体導管間の治療は、静脈/動脈治療に限定され得ず、隣接する静脈、隣接する動脈、または任意の他の身体導管(例えば、胆管、食道等)間の治療または瘻孔形成術を含み得る。
【0132】
(カテーテル)
【0133】
概して、本明細書に説明されるシステムは、血管の血管内治療を対象とする。例えば、本明細書に説明されるシステムは、瘻孔を形成するための組織を測定、修正、および/またはアブレートすることにおいて有用であり得る。本明細書に説明されるシステムは、典型的に、1つ以上のカテーテルを含む。1つ以上のカテーテルは、1つ以上の治療部分を備え得る。瘻孔形成術手技のために、1つ以上の治療部分は、1つ以上の瘻孔形成要素を含み得る。説明されるカテーテルは、本明細書にさらに詳細に説明されるように、1つ以上のカテーテルの可視化および/または整列を補助するための要素をさらに備え得る。任意の好適なカテーテルまたは複数のカテーテルが、本明細書に説明されるシステムと共に使用され、本明細書に説明される方法を使用して、瘻孔を形成し得る。
【0134】
カテーテルは、血管内使用のために、例えば、約4フレンチ、約5.7フレンチ、約6.1フレンチ、約7フレンチ、約8.3フレンチ、約4フレンチ~約9フレンチ、約4フレンチ~約7フレンチ、約4フレンチ~約6フレンチ等の任意の好適な直径を有し得る。
【0135】
ここで図2および3を参照すると、1つ以上のカテーテルの種々の実施形態が、描写される。図2は、概して、2カテーテルシステムの一実施形態を図示する一方、図3は、単一カテーテルシステムの実施形態を図示する。故に、単一カテーテルシステムを組み込む、実施形態では、第2のカテーテルは、所望の治療を血管に供給するために必要ではない。しかしながら、2カテーテルシステムまたは単一カテーテルシステムのいずれかの種々の特徴が、2つのシステムのいずれかの中に組み込まれ得ることに留意されたい。例えば、単一カテーテルシステムに図示されるような電極は、2カテーテルシステムにおいて使用される電極と同じであり得る。
【0136】
上で述べられたように、図2は、概して、瘻孔を形成するために使用されるように構成された2カテーテルシステムの一実施形態を図示する。そこに示されるように、システムは、第1のカテーテル101と、第2のカテーテル103とを含み得る。第1のカテーテル101は、カテーテル本体105と、1つ以上の磁気要素107と、治療部分109とを備え得る。本明細書に説明されるように、実施形態は、瘻孔形成術を対象とし得、故に、第1のカテーテルは、瘻孔を形成するために使用され得る瘻孔形成要素110を含み得る。いくつかの変形例では、瘻孔形成要素110は、カテーテル本体105内の開口部111から外に突出するように前進させられ得る。瘻孔形成要素110は、薄型構成と、それがカテーテル本体105から延びている延長構成との間で移動するように構成された電極106を備え得る。いくつかの変形例では、瘻孔形成要素は、延長構成に向かってばね負荷され得る。すなわち、電極106は、薄型構成から延長構成に自己拡張するように構成され得る。換言すると、電極106は、延長構成では、その自然な静止状態にあり得る。薄型構成と延長構成との間で移動する電極のいくつかの変形例では、電極は、カテーテルの設置中、薄型構成に保持され得る。例えば、いくつかの変形例では、電極は、カテーテル本体によって、薄型構成に保持され得る。電極は、電極が瘻孔形成術のための場所に送達されたとき、薄型構成から解放され得る。例えば、いくつかの変形例では、電極は、「Devices and Methods for Forming Fistula」と題され、2011年11月16日に出願された米国特許第9,017,323号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるように、近位制御を使用して、電極を近位方向に筐体に対して移動させることによって、解放され得る。他の変形例では、電極は、「Devices and Methods for Forming a Fistula」と題され、2017年1月15日に出願された米国特許出願公開第2017/0202616号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるように、送達中、脈管壁から電極上への外部半径方向内向き力によって、薄型構成に保持され得る。
【0137】
いくつかの変形例では、第1のカテーテル101は、筐体113を備え得、筐体113は、瘻孔形成術中、第1のカテーテル101の他の構成要素を保護することに役立ち得る。例えば、瘻孔形成要素110が、組織をアブレートするように構成された電極106を備えているとき、筐体113は、1つ以上の絶縁材料を備え得、絶縁材料は、第1のカテーテル101の1つ以上の構成要素を使用中に電極106によって発生させられ得る熱から遮蔽または別様に保護し得る。
【0138】
図2に示されるように、第2のカテーテル103も、カテーテル本体115と、1つ以上の磁気要素107とを備え得る。第1のカテーテル101が、図2に描写される変形例等、第1のカテーテル101のカテーテル本体105から外に突出するように構成された瘻孔形成要素110を備えている変形例では、第2のカテーテル103のカテーテル本体115は、組織を通過するとき、その中に瘻孔形成要素110を受け取るように構成され得る陥凹117を含む治療部分116を備え得る。陥凹117を有するように図2に示されるが、また、いくつかの変形例では、第2のカテーテル103の治療部分116は、陥凹117を含まないこともあることを理解されたい。いくつかの変形例では、第2のカテーテル103の治療部分116は、第1のカテーテル101の瘻孔形成要素110に加え、またはその代わりに、瘻孔形成要素(図示せず)を含み得る。したがって、いくつかの変形例では、瘻孔は、1つのカテーテルの1つ以上の電極によって形成され得る一方、他の変形例では、各々が電極を備えている2つのカテーテルが、同時に、組織を両側から切断し、瘻孔を形成し得る。
【0139】
いくつかの変形例では、1つ以上のカテーテルの各々は、システムの制御ユニットが、それが対象(例えば、患者)の血管を通して前進させられているとき、カテーテルの治療部分の場所を決定することを可能にするように構成された1つ以上の場所インジケータ119を含み得る。例えば、一実施形態では、第1のカテーテル101および第2のカテーテル103の各々は、エコー源性マーカを含み得る。エコー源性マーカは、カテーテルの治療部分に近接して位置付けられ得、超音波撮像デバイス等の撮像デバイスに可視であり得る。エコー源性マーカは、特定のパターン(例えば、バーコードに類似する具体的間隔を伴う一連の異なるサイズのエコー源性リング)を形成し得、それは、特定のカテーテルの認識を可能にし得る。そのようなパターンまたはリングは、カテーテルの治療部分に近接するカテーテルに適用されるマーカバンド(例えば、白金、イリジウム、またはそれらの組み合わせから作製される)を含み得る。いくつかの実施形態では、下記により詳細に説明されるであろうように、エコー源性マーカに基づいて、1つ以上のカテーテルの画像データを捕捉するために撮像デバイスを使用する制御ユニットは、1つ以上のカテーテルの治療部分の場所を決定するように構成され得る。図2に図示されるような2カテーテルシステムでは、第1および第2のカテーテル101/103の各々は、エコー源性マーカを含み得、それは、互いに同じであることも、異なることもある。第1および第2のカテーテル101/103の各々上のエコー源性マーカが、互いに異なる場合、制御ユニットは、どちらがどのカテーテルであるかを決定することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、エコー源性マーカは、1つ以上のカテーテルの回転向きを示すために使用され得る。例えば、エコー源性マーカのパターンは、超音波下で視認されるとき、特定のカテーテルの治療部分が面している方向を示し得る。
【0140】
いくつかの実施形態では、エコー源性マーカに加え、またはその代わりに、カテーテル101/103は、カテーテル101/103(例えば、カテーテルの治療部分)の場所を示す、信号を出力するように構成された1つ以上の場所センサ121/123を含み得る。例えば、場所センサ121/123は、能動電磁センサ、受動電磁センサ、永久磁石、RFIDデバイス、および/または超音波送受信機を含み得る。場所センサ121は、カテーテルの治療部分に近接する位置において、カテーテルの筐体に結合される、またはその中に位置付けられ得る。例えば、場所センサは、カテーテル101/103の治療部分109/116内に縦方向に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、場所センサは、カテーテル101/103の治療部分109/116の近位および/またはそこから遠位に位置付けられ得る。下記により詳細に説明されるであろうように、制御ユニットは、場所センサ121から受信される信号に基づいて、カテーテル101/103の治療部分109/116の場所を決定し、撮像デバイスを用いて、カテーテル101/103の場所をリアルタイムで追いかけ得る。1つ以上の場所センサ121/123は、治療部分109/116に近接近するように図示されるが、1つ以上の場所センサは、カテーテル101/103の筐体に沿って任意の場所に位置付けられ得ることに留意されたい。
【0141】
エコー源性マーカは、場所センサを電源につなぐ必要性に起因して、給電される場所センサより有利であり得ることに留意されたい。故に、いくつかのエコー源性マーカは、電源への接続を要求しないこともある。
【0142】
図3は、単一カテーテル200を含むシステムの実施形態を図示する。カテーテル200は、上記に説明される、カテーテル101に実質的に類似し得る。図2に関して上記に説明される、第1のカテーテル101と同様に、カテーテル200は、筐体202を含み得、治療部分210が、筐体202に結合され得る。血管内治療が瘻孔形成術を対象とする実施形態では、治療部分210は、瘻孔を形成するための電極214または他の切断デバイスを含み得る。図示される実施形態は、弧を有する電極214を描写するが、電極214は、上記に説明されるものおよび2カテーテルシステムに関して上記に説明される電極に実質的に類似し得る。加えて、上で述べられたように、単一カテーテルシステムの電極は、「Devices and Methods for Forming Fistula」と題され、2011年11月16日に出願された米国特許第9,017,323号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)、および「Devices and Methods for Forming a Fistula」と題され、2017年1月15日に出願された米国特許出願公開第2017/0202616号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるもの等の特徴を有し得る。
【0143】
カテーテル200が、図1に関して上記に説明されるように、1つ以上のエコー源性マーカ216および/または1つ以上の場所センサ218を含み得ることが想定される。1つ以上のエコー源性マーカ216および1つ以上の場所センサ218は、カテーテル200の筐体202に沿って任意の場所に位置付けられ得る。例えば、1つ以上のエコー源性マーカ216は、治療部分210の近位に、その遠位に、および/またはその中に位置付けられ得る。同様に、1つ以上の場所センサ218も、治療部分210の近位に、その遠位に、および/またはその中に位置付けられ得る。
【0144】
加えて、カテーテル200は、1つ以上の付勢機構220を含み得る。付勢機構220は、血管の壁に接触し、血管の(例えば、標的治療場所における)壁と接触するように、カテーテル200の治療部分210を付勢するように構成され得る。例えば、付勢機構220は、拡張し、宿主血管の第1の半径方向部分に接触し、治療部分210を第1の半径方向部分と反対側の宿主血管の第2の半径方向部分に向かって付勢するように構成され得る。すなわち、付勢機構220は、拡張し、カテーテル200を宿主血管内で側方に移動させ、治療部分210(例えば、切断デバイス、電極等)を血管の壁に接触させ得る。いくつかの実施形態では、付勢機構220の力は、血管の形状を改変し、血管を付勢機構の移動に対向する方向に延長し得る。故に、1つ以上の付勢機構220は、カテーテルを血管内で横方向に移動させ、カテーテルの治療部分を血管内の治療場所に接触させるように構成された任意の機構であり得る。そのような付勢機構220は、筐体202のカテーテル200の治療部分210と反対側に位置付けられ得る。付勢機構220は、限定ではないが、バルーン、ケージ、拡張可能ワイヤ、後退機構等を含み得る。付勢機構の種々の実施形態が、図4-13Bを参照してより詳細に議論されるであろう。
【0145】
いくつかの実施形態では、カテーテル200は、治療部分210に隣接する筐体202内に位置付けられた血管内撮像デバイス240をさらに含み得る。例えば、血管内撮像デバイス240は、IVUS、OCT、ICE等を含み得る。血管内撮像デバイス240は、血管内撮像デバイス240の位置における断面画像を提供するように構成され得る。本明細書により詳細に説明されるであろうように、血管内撮像デバイス240は、血管内のカテーテル200の位置および/またはカテーテル200、例えば、カテーテル200の治療部分210の回転整列を決定するために使用され得る。血管内撮像デバイス200は、治療部分210の遠位、治療部分210の近位、またはカテーテル200の治療部分210と縦方向に整列させられた位置、および/または、その中の位置において、筐体202に結合され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の場所センサ220が、血管内撮像デバイス240内に組み込まれるか、または、それに近接して位置付けられ得る。血管内撮像デバイスの種々の実施形態が、図4-13Bを参照してより詳細に説明されるであろう。いくつかの実施形態では、血管内撮像デバイスが存在しないこともあり、代わりに、外部撮像デバイス(例えば、外部超音波プローブ)が、使用され得ることに留意されたい。
【0146】
ここで図4を参照すると、治療部分305と、付勢機構310とを有するカテーテル300のある実施形態の断面が、描写される。描写される実施形態では、付勢機構310は、制御可能に拡張され得る(例えば、生理食塩水で制御可能に充填される)バルーンであり得る。図示される実施形態では、バルーンは、筐体302の反対側で、カテーテル300の治療部分302を横断して縦方向に及ぶ非対称バルーン312である。例えば、本実施形態では、治療部分302は、電極303を含み、非対称バルーン312は、電極303の正反対側に位置付けられる。図示される実施形態では、カテーテル300は、上記に説明されるように、治療部分の遠位(すなわち、カテーテルの先端により近く)に位置付けられた血管内撮像デバイス340を含む。本明細書により詳細に説明されるであろうように、付勢機構310の拡張時、治療部分305は、血管の治療場所と接触するように付勢され得る。
【0147】
図5Aおよび5Bは、図4に図示されるそれと類似するカテーテル400を図示する。図示される実施形態では、カテーテル400は、治療部分405と、付勢機構410とを含む。図4におけるように、付勢機構410は、筐体402の反対側にカテーテルの治療部分を横断して及ぶ非対称バルーン412であり得る。例えば、本実施形態では、治療部分405は、筐体402から延びている弧を有する電極403を含み、非対称バルーン412は、電極403の正反対側に位置付けられる。図示される実施形態では、カテーテル300は、電極403の弧の中央点または頂点404において筐体402内に位置付けられた血管内撮像デバイス440を含む。上で述べられたように、血管内撮像デバイス440は、血管内撮像デバイスにおけるカテーテルの断面図を描写する画像データを出力し得る。例えば、断面は、線B-Bによって示されるような電極403の頂点404と整列させられ得る。図5Bは、管内撮像デバイス440のディスプレイ450上に出力される例示的画像を描写し、血管442内の断面は、電極403の頂点404において得られている。断面を電極404の頂点404において得ることによって、血管内撮像デバイス440の画像データによって決定されるような電極の頂点404の位置に基づいて、カテーテルの回転整列を決定することが可能であり得る。さらに、血管内撮像デバイス440は、電極403を用いた瘻孔形成術中、伝送を継続することができるので、電極が第2の血管444の中に第1の脈管442から通過したこと、および瘻孔446が生成されたことが、決定され得る。
【0148】
図6は、第1の付勢機構510と、第2の付勢機構514とを含むカテーテル500の別の実施形態を図示する。第1および第2の付勢機構は、治療部分405の近位およびそれから遠位に設置され得る。そのような実施形態では、第1および第2の付勢機構は、バルーン512/516(例えば、非対称バルーン)を含み得る。しかしながら、第1および第2の付勢機構は、本明細書で議論される任意の付勢機構であり得ることも、想定される。バルーンを治療部分の遠位および近位に設置することによって、電極をバルーン512/516を充填するために使用される流体(例えば、生理食塩水)から隔離することがより容易であり得ることに留意されたい。
【0149】
さらに、カテーテル500は、血管内撮像デバイス540を含み得る。血管内撮像デバイス540は、治療部分505(例えば、電極503)の遠位に位置するように図示されるが、血管内撮像デバイス540は、カテーテル500に沿って任意の場所に位置付けられ得る。
【0150】
図7は、治療部分603と、血管内撮像デバイス640と、付勢機構610とを含むカテーテル600の別の実施形態を図示する。そのような実施形態では、付勢機構は、治療部分603を付勢し、血管と接触させるように構成された付勢ばね611(例えば、ニチノールリボン、ワイヤ等)等の1つ以上の拡張可能ワイヤを含む。付勢ばね610は、筐体602の治療部分603と反対側で、治療部分603に及ぶように治療部分の近位および遠位の第1の端部612および第2の端部614において、カテーテルの筐体602に結合され得る。いくつかの実施形態では、付勢機構610は、単一付勢ばね611(図8A)、2つの付勢ばね611A、611B(図8B)、または3つの付勢ばね611A、611B、611C(図8C)を含み得る。しかしながら、より多数の付勢ばねが、検討され、可能である。付勢ばねは、図8A-8Cに図示されるように、筐体から半径方向に延び得る。
【0151】
上で述べられたように、カテーテル600は、血管内撮像デバイス640を含み得る。血管内撮像デバイス640が、治療部分603(例えば、電極605)の遠位に位置するように図示されるが、血管内撮像デバイス640は、カテーテル600に沿って任意の場所に位置付けられ得る。
【0152】
図9は、治療部分703と、血管内撮像デバイス740と、付勢機構710とを含むカテーテル700の別の実施形態を図示する。そのような実施形態では、付勢機構700は、治療部分703(例えば、電極705)の反対側でカテーテル700の筐体に結合された自己拡張ケージ712(例えば、ニチノールケージ)を含む。自己拡張ケージ712は、血管と接触させるように、治療部分703を付勢するように構成される。自己拡張ケージ712は、治療部分703に及ぶように、治療部分703と反対側でカテーテル700の筐体702に結合され得る。
【0153】
上で述べられたように、カテーテル700は、血管内撮像デバイス740を含み得る。血管内撮像デバイス740は、治療部分703(例えば、電極705)の遠位に位置するように図示されるが、血管内撮像デバイス740は、カテーテル700に沿って任意の場所に位置付けられ得る。
【0154】
付勢機構の実施形態の各々は、後退可能シース(図示せず)を介して、非拡張位置に位置付けられ得ることに留意されたい。他の実施形態では、付勢機構は、オペレータによって作動させられ得る。
【0155】
図10および10Bは、筐体801と、後退可能シース804と、付勢機構806と、治療部分808とを含むカテーテル800の実施形態を図示する。治療部分808は、上記に説明されるようなばね付勢された電極810を含み得る。後退可能シース804は、ばね付勢された電極810を後退位置に保持し得る。付勢機構806は、治療部分808に近接する位置において、筐体801に結合され得る。付勢機構806は、折り畳まれた位置と拡張位置との間で移動可能である1つ以上の拡張可能ワイヤを含み得、1つ以上の拡張可能ワイヤのうちの少なくとも一部は、カテーテルの筐体801の外壁から間隔を置かれる。例えば、本実施形態では、付勢機構806は、筐体801内の位置に後退可能であり、かつカテーテル800の治療部分808を付勢するために筐体801の外側の位置に拡張可能である付勢ばね814として図示される。後退可能シース804は、展開が所望されるまで、付勢機構806を後退位置に保持するように構成される。故に、シース804の後退は、ばね付勢された電極810および付勢ばね814の両方を同時に展開させ得る。
【0156】
カテーテル800は、血管内撮像デバイス840を含み得る。血管内撮像デバイス840は、治療部分808(例えば、電極810)の遠位に位置するように図示されるが、血管内撮像デバイス840は、カテーテル800に沿って任意の場所に位置付けられ得る。
【0157】
図11Aおよび11Bは、筐体901と、治療部分908と、付勢機構906とを含むカテーテル900の実施形態を図示する。そのような実施形態では、筐体901は、それを通して延びている1つ以上の管腔910を画定する。偏向ワイヤ912は、筐体901を通して延び、治療部分908の遠位の位置において、筐体901に結合し得る。筐体901は、筐体901が偏向ワイヤ912の周囲で偏向され得るように、開口部909をさらに画定し得る。そのような偏向は、治療部分908が、血管内の治療場所に向かって付勢されることを可能にし得る。動作時、カテーテル900が、治療場所に前進させられ得、筐体901が、次いで、遠位に押され得る一方、オペレータは、偏向ワイヤの運動を制限する(例えば、偏向ワイヤ912の近位端を保持することによって)。図11Bに図示されるように、そのような運動は、治療部分908(例えば、電極914)を含む筐体901を偏向ワイヤ912から離れるように偏向させる。他の実施形態では、オペレータは、代わりに、筐体901の運動を制限し、偏向ワイヤ912を引き寄せ、筐体901を偏向ワイヤ912から離れるように偏向させ得る。実施形態では、偏向ワイヤ912は、筐体901を上回る剛性を有し得る。
【0158】
カテーテル900は、血管内撮像デバイス940を含み得る。血管内撮像デバイス940は、治療部分908内に整列させられ、電極914の頂点と整列させられて図示されるが、血管内撮像デバイス940は、カテーテル900に沿って任意の場所に位置付けられ得る。
【0159】
図12Aおよび12Bは、図11Aおよび11Bに図示されるものに類似する実施形態を図示する。特に、図12Aおよび12Bは、筐体1001と、治療部分1008と、付勢機構1006とを含むカテーテル1000を描写する。そのような実施形態では、筐体1001は、それを通して延びている1つ以上の管腔1010を画定する。偏向ワイヤ1011は、筐体1001を通して延び、治療部分1008の遠位の位置において、筐体1001に結合し得る。筐体1001は、開口部1012をさらに画定し得、それによって、開口部1012を通して偏向ワイヤ1011が内外に移動する筐体1001は、付勢力を提供し、血管の治療場所と接触するように治療部分1008を付勢する。故に、偏向ワイヤ1011は、偏向ワイヤ1001が筐体内に配置される(図12Aに図示されるような)後退構成と、偏向ワイヤ1011が筐体外に位置付けられた(図12Bに図示されるような)延長構成とを有する。
【0160】
いくつかの実施形態では、偏向ワイヤ1011は、形状記憶材料を備え得、その自然な状態では、偏向ワイヤ1011は、筐体1001から外に偏向している。例えば、偏向ワイヤ1011は、リーフばねであり得る。そのような実施形態では、ユーザは、偏向ワイヤを後退構成に保持し(例えば、シースを用いて)、カテーテルが所望の位置に到達すると、偏向ワイヤ1001を解放し得る。他の実施形態では、ユーザは、代わりに、偏向ワイヤ1011を手動で前進または後退させ(例えば、偏向ワイヤ1011の近位端を押し/引きし得)、偏向ワイヤ1011を後退または延長し得る。
【0161】
カテーテル1000は、血管内撮像デバイス1040を含み得る。血管内撮像デバイス1040は、治療部分1008内に整列させられ、電極1014の頂点と整列させられるように図示されるが、血管内撮像デバイス1040は、カテーテル1000に沿って任意の場所に位置付けられ得る。
【0162】
図13A-13Fは、カテーテル1100の代替実施形態を図示する。そのような実施形態では、カテーテル1100は、筐体1101と、治療部分1108と、付勢機構1106とを含む。付勢機構1106は、例えば、非対称バルーン、ケージ、ワイヤ、または本明細書で議論される任意の他の偏向機構等の任意の付勢機構を含み得る。カテーテル1100は、血管内撮像デバイス1140をさらに含み得る。
【0163】
図13Aおよび13Bを参照すると、筐体1101は、それを通して延びている管腔1120を画定し得る。管腔1120は、退出点1122および再進入点をカテーテル1100の治療部分1108内に画定し得る。切断デバイス1110(例えば、ニチノール針)が、管腔1120を通して、近位位置から遠位位置に前進させられ得、切断デバイス1110は、退出点1122を通して、かつ再進入点1124を通して、延長される。切断デバイス1110は、退出点1122から退出するにつれて曲がり、再進入点1124を通した再進入のために、それ自体を整列させるように構成された形状記憶材料から生産され得る。切断デバイス1110は、電極または他の切断デバイスであり得る。
【0164】
付勢機構1106は、退出および再進入点1122/1124と反対側で、筐体1101に結合され得る。故に、付勢機構1106は、血管内の治療場所と接触するように、退出および再進入点1122/1124を付勢し得る。
【0165】
本実施形態では、血管内撮像デバイス1140は、カテーテル1100の治療部分1108内の筐体の退出点と再進入点との間に縦方向に位置付けられ得る。他の実施形態では、血管内撮像デバイスは、治療部分1108の近位またはそこから遠位において、縦方向に位置付けられ得る。
【0166】
図14A-14Dは、図13Aおよび13Bに説明されるカテーテル1100を使用して瘻孔を形成するための潜在的方法を図示する。そのような実施形態では、カテーテル1100は、第1の血管1180(例えば、動脈または静脈)内で、第1の血管1180が第2の標的脈管1182(例えば、静脈または動脈)に近接して位置付けられた位置まで前進させられ得る。カテーテルは、静脈または動脈のいずれかを通して前進させられ得るが、いくつかの実施形態では、より高い圧力動脈からより低い圧力静脈に進むことが改良された瘻孔形成術を提供し得るので、カテーテルを動脈を通して前進させ、静脈側からとは対照的に、瘻孔を動脈側から形成することが有益であることに留意されたい。しかしながら、他の実施形態では、カテーテルは、代わりに、静脈を通して所望の場所まで前進させられ得る。なおもさらなる実施形態では、第1のカテーテルは、上で議論されるような2カテーテルシステム等において、動脈を通して前進させられ得、第2のカテーテルは、静脈を通して前進させられ得る。
【0167】
ここで図14Aを参照すると、カテーテル1100は、第1の血管1180内の治療場所まで前進させられる。例えば、血管内撮像デバイス1140からの撮像に基づいて、オペレータは、カテーテル1100が治療(例えば、動脈と近接して位置する静脈との間の瘻孔形成術)のための正しい場所にあることを決定し得る。定位置に来ると、付勢機構1106が、作動させられ、第1の血管1180の治療場所(例えば、脈管壁の所望の部分)に接触するように、カテーテルの治療部分1108を付勢することができる。そのような場合、血管内撮像デバイス1140を使用した撮像は、オペレータが、治療部分1108が所望の血管の治療場所と回転整列させられていることを決定することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、血管内撮像デバイス1140は、カテーテル1100の治療部分1108の回転整列の指示と互いに関係し得るか、または別様にそれを提供し得る血管内撮像デバイス1140の回転整列の指示を出力するセンサ(例えば、場所センサ)を含み得ることに留意されたい。
【0168】
定位置に来ると、切断デバイス1110は、管腔に沿って、退出点1122を通して、第2の血管1182の中に前進させられ得る。図14Bでは、切断デバイス1110は、切断デバイス1110が、第2の血管1182から外に、カテーテル1100の再進入点1124の中に交差して戻るように、前進させられ続け得る。図14Cを参照すると、切断デバイス1110を前進させ続けることは、切断デバイス1110とカテーテルの筐体1101との間に第1および第2の血管1180/1182の壁をより緊密に挟み得る。図14Dは、血管内撮像デバイス1140からの画像データを図示し、これは、血管内撮像デバイス1140に通信可能に結合されたディスプレイ1190上に表示され得る。画像データは、カテーテル1100の軸方向断面図および血管内撮像デバイス1140の位置における血管1180/1182であり得る。そのような断面は、機構付勢1106がカテーテル1100の治療部分1108を血管1180の治療場所との接触に向かって付勢する様子を図示する。加えて、切断デバイス1110は、第2の血管1182内に位置付けられるように図示される。故に、切断デバイスが第2の血管に進入したことが確認され得る。定位置に来ると、切断デバイス1110は、アクティブにされ(例えば、RFエネルギーを通して)、瘻孔を第1の血管1180と第2の血管1182との間に生成し得る。ドップラ、蛍光透視法、または他の撮像機能を使用して、瘻孔を通した2つの脈管間の血流を監視することによって、瘻孔が生成されていることが確認され得る。
【0169】
(システムおよび方法)
【0170】
上記に説明されるカテーテルの種々の実施形態を含む種々のシステムおよび方法が、ここで説明されるであろう。具体的実施形態のみが、図内に図示され得るが、システムおよび方法は、本明細書に説明されるカテーテルシステムのいずれかに適用可能であり得ることに留意されたい。
【0171】
図15は、概して、血管の血管内治療のためのシステム1200内の種々のモジュール間の通信を図式的に描写する。特に、システム1200は、通信経路1202と、制御ユニット1204と、撮像デバイス1206と、ディスプレイ1240とを含む。種々の実施形態では、より少ないまたはより多い数のモジュールが、本開示の範囲から逸脱することなく、システム1200内に含まれ得ることに留意されたい。加えて、システムは、上記の本明細書に説明される2カテーテルまたは単一カテーテルシステムのいずれか等の1つ以上のカテーテルを含む。すなわち、システムは、瘻孔を発生させるように、または別のタイプの血管治療を脈管内の標的場所に送達するように構成された単一カテーテルシステム、または瘻孔を2つのカテーテル間に発生させるように、またはある他のタイプの血管治療を送達するように構成された二重カテーテルシステムを含み得る。
【0172】
システム1200の種々のモジュールは、通信経路1202を経由して、互いに通信可能に結合され得る。通信経路1202は、例えば、伝導性ワイヤ、伝導性トレース、光学導波管等、信号を伝送することが可能である任意の媒体から形成され得る。さらに、通信経路1202は、信号を伝送することが可能な媒体の組み合わせから形成され得る。いくつかの実施形態では、通信経路1202は、プロセッサ、メモリ、センサ、入力デバイス、出力デバイス、および通信デバイス等の構成要素の種々の構成要素間の電気データ信号の伝送を可能にするように協働する伝導性トレース、伝導性ワイヤ、コネクタ、およびバスの組み合わせを含む。加えて、用語「信号」は、媒体を通して進行することが可能であるDC、AC、正弦波、三角波、方形波、振動、および同等物等の波形(例えば、電気、光学、磁気、機械、または電磁)を意味することに留意されたい。
【0173】
制御ユニット1204は、任意のタイプのコンピューティングデバイスであり、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のメモリモジュールとを含むことができる。1つ以上のプロセッサは、1つ以上のメモリモジュール上に記憶されるそれら等の非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶された機械読み取り可能な命令を実行することが可能な任意のデバイスを含み得る。故に、1つ以上のプロセッサの各々は、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、および/または任意の他のコンピューティングデバイスを含み得る。
【0174】
制御ユニット1204の1つ以上のメモリモジュールは、1つ以上のプロセッサに通信可能に結合される。1つ以上のメモリモジュールは、揮発性および/または不揮発性メモリとして構成され得、したがって、ランダムアクセスメモリ(SRAM、DRAM、および/または他のタイプのRAMを含む)、フラッシュメモリ、セキュアデジタル(SD)メモリ、レジスタ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、および/または他のタイプの非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体を含み得る。特定の実施形態に応じて、これらの非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体は、示されるように、制御ユニット1304内に、および/または制御ユニット1304の外部に常駐し得る。1つ以上のメモリモジュールは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、制御ユニットが下記により詳細に説明されるであろう種々の機能を実施することを可能にする論理(すなわち、機械読み取り可能な命令)を記憶するように構成され得る。
【0175】
撮像デバイス1206は、1つ以上のカテーテルおよびカテーテルが血管を通して前進させられるにつれた周囲血管系の画像データを捕捉するように構成された任意の撮像デバイスであり得る。例えば、上記に説明されるように、撮像デバイス1306は、カテーテルの筐体に結合された血管内撮像デバイス(例えば、IVUS、ICE、OCT等)であり得る。血管内撮像デバイスは、上記により詳細に説明される。他の実施形態では、撮像デバイス1306は、例えば、超音波デバイス(例えば、2D超音波デバイスおよび/または3D超音波デバイス)等の外部撮像デバイスであり得る。
【0176】
撮像デバイス1206は、通信経路を経由して、制御ユニットに通信可能に結合され得る。撮像デバイス1306から受信されるデータに基づいて、制御ユニットは、画像データを処理し、カテーテルの回転向き、より具体的に、カテーテルの治療部分の回転向きを決定することが可能であり得る。2カテーテルシステムでは、制御ユニットは、血管治療の送達のために、2つのカテーテル間の適切な整列(例えば、縦方向、回転、および距離)を決定することが可能であり得る。
【0177】
上で述べられたように、システム1200は、通信経路1202を経由して、システム1200の他のモジュールに通信可能に結合されたディスプレイ1240をさらに含む。ディスプレイ1240は、撮像デバイス1206からの画像データを表示するように構成された任意のタイプのディスプレイであり得る。いくつかの実施形態では、制御ユニット1204は、画像データを処理し、ディスプレイを用いて、インジケータを画像上に投影し、例えば、回転整列、縦方向整列、血管間の距離、血管標識(動脈、カテーテル、穿通枝等)等を示し得る。撮像デバイスがドップラ機能性を備えている実施形態では、制御ユニットは、流量、体積、脈管圧力等を含むドップラ情報を表示するように構成され得る。種々の実施形態では、制御ユニットは、治療部分が患者の血管系を通して前進させられるにつれて、カテーテルの治療部分をリアルタイム表示し得る。
【0178】
本明細書に議論されるように、方法は、アクセスのための血管の選択を含み得る。上で述べられたように、静脈または動脈へのアクセスは、手首またはいずれかの場所において提供され得る。カテーテルは、血管を通して穿通枝等に近接する所望の場所まで前進させられ得る。例えば、図16A-16Dを参照すると、撮像デバイス1206からの軸方向断面画像データを示すディスプレイ1240の描写が、概して、描写される。撮像デバイス1206は、カテーテルCが、動脈Aを通して前進させられ、伴行静脈Vが、動脈Aの両側に位置付けられ得ることを示し得る。カテーテルCは、静脈のうちの1つへの穿通枝Pがディスプレイ上で可視になるまで、前進させられ得る。カテーテルCは、穿通枝が延びている静脈Vの中に融合することが示されるまで、前進または後退させられ続け得る。それは、それが穿通枝Pの原点に近いので、血管治療(例えば、瘻孔形成術)のための所望の位置であり得る。
【0179】
上で述べられたように、制御ユニット1204は、カテーテルの回転位置、より具体的に、カテーテルの治療部分を決定するように構成され得る。例えば、上で述べられたように、カテーテルCは、1つ以上の場所センサ(例えば、本明細書に説明されるような血管内撮像デバイスからの情報を含む)、および/または、制御ユニット1204によって判別可能である(例えば、画像認識処理を通して)またはそれに通信可能に結合され得るエコー源性マーカを含み得る。1つ以上の場所センサおよび/またはエコー源性マーカは、システムが、カテーテルCの治療部分(例えば、電極)の向きおよび/または場所を追いかけ、および/または追跡し、図16Bに図示されるようなオーバーレイを生成し、医師または他のユーザを誘導することを可能にし得る。特に、図16Bは、カテーテルCの治療部分の回転位置を図示するインジケータ1250を表示するオーバーレイを図示する。例えば、矢印1252は、治療部分の位置および切断方向がディスプレイ1240上で容易に判別可能であるように、治療部分の位置および切断の方向を図示する。加えて、オーバーレイは、切断深度インジケータ1254を描写し得、それは、カテーテルCの治療部分の全体的切断深度の指示を提供し得る。図16Bは、血管内の治療場所の方に向けられるための所望の向きへのカテーテルの回転をさらに図示する。瘻孔形成術の際、治療場所は、標的血管の最も近くに位置付けられた宿主血管の部分であり得る。
【0180】
オペレータがディスプレイおよびディスプレイ上に投影されるオーバーレイから決定し得るような所望の整列において、オペレータは、上で議論されるような付勢機構Dを展開し、図16Cに図示されるように、血管の治療場所と接触するように、治療部分を付勢することができる。図16Dでは、オペレータは、次いで、血管治療を適用し得、図示される実施形態では、瘻孔1260が、形成される。ドップラおよび/または蛍光透視法が、次いで、治療成功を確認するために使用され得る。
【0181】
上で提供される例は、単一カテーテルを使用した瘻孔形成術を対象とするが、他の治療も、想定され、可能であることに留意されたい。加えて、2つのカテーテルを組み込む、システムも同様に、使用され得る。そのような場合、各カテーテルは、血管内撮像デバイスを含み得、オーバーレイは、両方のカテーテルの回転向きを提供し得る。
【0182】
しかしながら、本明細書に記載されるように、種々の実施形態では、撮像デバイスは、血管内撮像デバイスではないこともある。そのような実施形態では、下記により詳細に説明されるであろうように、アクチュエータは、撮像デバイスに結合され、制御ユニットに通信可能に結合され得、それによって、制御ユニットは、アクチュエータを通して撮像デバイスの運動を制御し得る。そのような実施形態では、制御ユニットは、撮像デバイスを用いてカテーテルの治療部分の位置を追いかけるであろう。それによって、カテーテルの治療部分のリアルタイム撮像は、撮像デバイスの直接オペレータ制御を必要とせずにディスプレイ上に示され得る。
【0183】
図17は、血管の血管内治療のためのシステム1300の代替実施形態を図式的に図示する。上記に説明されるシステム1200と同様、システム1300は、通信経路1302と、制御ユニット1304と、撮像デバイス1306と、ディスプレイ1310とを含み得る。別様に下記に説明されない限り、通信経路1302、制御ユニット1304、およびディスプレイ1310は、上記のシステム1200に関連して説明されるそれらと実質的に同じであり得る。加えて、システム1300は、ユーザ入力デバイス1330と、アクチュエータ1340と、電磁場発生器1360と、1つ以上の場所センサ1380と、エネルギー源1370とをさらに含み得る。種々の実施形態では、より少ないまたはより多い数のモジュールが、本開示の範囲から逸脱することなく、システム1300内に含まれ得ることに留意されたい。加えて、システム1300は、上記で本明細書に説明されるカテーテル等の1つ以上のカテーテルを含む。すなわち、システム1300は、瘻孔を発生させるように、または別のタイプの血管治療を脈管内の標的場所に送達するように構成された単一カテーテルシステム、または瘻孔を2つのカテーテル間に発生させるように、またはある他のタイプの血管治療を送達するように構成された二重カテーテルシステムを含み得る。加えて、種々のモジュールが、システム1300に関連して説明されるが、そのようなモジュールは、本開示の範囲から逸脱することなく、上記に説明されるシステム1200内に組み込まれ得ることに留意されたい。
【0184】
図18は、概して、検査部屋または医師のオフィス内で提供され得るような血管の血管内治療のためのシステム1300の部分を図示する。図示されるように、システムの種々のモジュールは、部屋から部屋に転がされることが可能である移動可能カート1390に搭載され得る。故に、血管内治療のための治療場所は、システム1300がユーザに対して移動させられ得るので、改良され得る。他の実施形態では、移動可能カートが存在しないこともある。移動可能カート1300は、限定ではないが、制御ユニット1304、撮像デバイス1306、ユーザ入力デバイス1304、アクチュエータ1340等を含むシステムの種々の構成要素を支持し得る。
【0185】
図18を依然として参照すると、上で述べられたように、システム1300は、通信経路1302を経由して、制御ユニット1304に通信可能に結合された撮像デバイス1306を含み得る。撮像デバイス1306は、上記に説明されるような血管内撮像デバイス、または図18に図示されるような外部撮像デバイスであり得る。撮像デバイス1306は、対象の血管の画像を提供するように構成された任意のデバイスであり得る。例えば、少なくとも一実施形態では、撮像デバイスは、超音波撮像デバイスである。いくつかの実施形態では、撮像デバイスは、前頭(冠状)面、軸方向(横方向/断面)面、および/または矢状面に沿って所望の血管の画像を捕捉することが可能である2D超音波デバイスまたは3D超音波デバイスである。超音波デバイスは、限定ではないが、カラードップラ、パワードップラ、およびドップラベクトルフローを含む種々のドップラ機能を実施することが可能であり得る。ドップラ機能を使用して、システム1300は、血管流動を分析し、動脈および静脈を決定することが可能であり得る。システム1300は、これらの異なる脈管を異なる着色オーバーレイを使用して、例えば、ディスプレイ1310上に図示し、オペレータが、どの脈管が動脈および/または静脈であるかを迅速かつ効率的に決定することを可能にし得る。加えて、ドップラ機能性は、治療成功を確実にするために使用され得る。例えば、ドップラ機能性は、瘻孔生成の成功を決定することが可能であり得る。例えば、ドップラは、2つの血管間に形成される瘻孔を通した血流を識別または確認するために使用され得る。蛍光透視法を含む他の撮像デバイス/解決策が使用され得ることに留意されたい。
【0186】
ここで図18を参照すると、撮像デバイス1306は、超音波プローブ1340を含む。超音波プローブ1340は、アクチュエータ1340(例えば、ロボットアーム1342)を介して、移動可能カート1390に結合され得る。他の実施形態では、超音波プローブ1340は、移動可能カート1390に結合されないこともある。
【0187】
図17および18をまとめて参照すると、いくつかの実施形態では、撮像デバイス1306は、超音波プローブ1320に結合されたカテーテルトラックセンサ1380を含み得る。制御ユニット1304は、カテーテルトラック信号をカテーテルトラックセンサ1380から受信し、カテーテルの治療部分の場所を決定し得る。本明細書により詳細に説明されるであろうように、いくつかの実施形態では、超音波プローブ1320は、カテーテルの治療部分とともに超音波プローブ1380を移動させ、カテーテルの治療部分の場所をリアルタイムで(例えば、カテーテルが血管を通して前進させられるにつれて)追いかけるように構成されたアクチュエータ1340に結合され得る。いくつかの実施形態では、制御ユニット1304は、画像認識を超音波画像について実施し、カテーテルの治療部分を認識し、カテーテルの治療部分の場所を撮像デバイス1306に対して決定するように構成され得る。例えば、上記に説明されるように、1つ以上のカテーテルは、制御ユニットが撮像デバイス1306を用いて認識するように構成され得るエコー源性マーカを含み得る。エコー源性マーカを認識することに基づいて、制御ユニット1304は、アクチュエータ134を通して、撮像デバイス1406の運動を制御し、カテーテルが血管を通して前進させられているとき、カテーテルの治療部分の場所をリアルタイムで追いかけ得る。加えて、制御ユニットは、超音波プローブ1320の設定を調節し、カテーテルの治療部分および周囲血管系上に焦点を自動的に合わせ、焦点の合った画像をディスプレイ1310上に表示し得る。例えば、エコー源性マーカの場所に基づいて、制御ユニットは、エコー源性マーカの深度を自動的に追跡し、画質設定を調節し得る。
【0188】
いくつかの実施形態では、カテーテルトラックセンサ1380は、1つ以上のカテーテルの中に組み込まれる場所センサと相互作用し得る。例えば、カテーテルトラックセンサ1380は、カテーテルの中に組み込まれる場所センサによって出力される信号を検出し、カテーテルの治療部分の場所を追いかけることが可能であり得る。いくつかの実施形態では、システム1300は、電磁場を発生させ、カテーテルトラックセンサ1340とカテーテルの場所センサとの間の追跡を促進するであろう電磁場発生器ボード1360を含み得る。そのような電磁場発生器ボード1360は、例えば、ユーザの治療部分の真下に据え付けられ、電磁場をユーザの治療部分の周囲に発生させ得る。図18を参照すると、電磁場発生器ボード1360は、対象支持表面1362に結合され得る。制御ユニット1304は、電磁場発生器ボード1360のアクティブ化およびアクティブ化解除を制御するように動作可能であり得る。
【0189】
本明細書に記載されるように、場所センサおよび/またはトラックセンサ1340の信号に基づいて、制御ユニット1304は、カテーテルの治療部分の場所を決定し得、撮像デバイスの設定の焦点を自動的に合わせ、矢状ビュー、軸方向ビュー、および/または正面ビューを含むカテーテルの治療部分の種々のビューを表示するように構成され得る。例えば、場所センサの信号に基づいて、制御ユニットは、センサの深度を自動的に追跡し、画質設定を調節し得る。そのようなビューは、各ビューが、矢状面、軸方向平面、および/または前頭面に沿ってカテーテルの断面図を示すように、カテーテルの治療部分の中心を通して切断され得る。図19Aは、前頭面、軸方向平面、および矢状面において、動脈Aに近接して位置付けられる静脈Vを通して前進させられている治療部分を有するカテーテル200の前頭面ビューを示すディスプレイ1310を図示する。いくつかの実施形態では、制御ユニット200は、全3つのビューが同時に表示されるようにするであろう。他の実施形態では、制御ユニット200は、2つまたはより少ないビューのみを表示し得る。本明細書に記載されるように、制御ユニット200は、血管系の種々の部分を認識し、血管系を識別するオーバーレイを提供するように構成され得る。そのようなオーバーレイは、標識、色等を含み得る。例えば、オーバーレイは、青色オーバーレイを動脈に提供し、動脈流を示し、青色オーバーレイを静脈に提供し、静脈流を示し得る。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、対象の血管系の3次元モデルを発生させるように構成され得る。対象の血管系の一部の例示的3次元モデル1312である図19Bを参照されたい。例えば、場所センサおよび/またはエコー源性マーカを有するカテーテルが、撮像デバイス(例えば、2Dまたは3D超音波デバイス)を使用して、動脈または静脈を通して追跡される場合、制御ユニット200は、動脈または静脈A/Vの3次元モデル1312を発生させ、それをディスプレイ1310上に表示し得る。周囲静脈および動脈も、識別され、3次元マップの一部として発生させられ得る。動脈および静脈は、異なる色(例えば、赤色または青色)として現れ、または別様に標識され、オペレータが、2つを区別することを可能にし得る。
【0190】
再び図17および18を参照すると、システム1300は、制御ユニット1304に通信可能に結合された1つ以上のユーザ入力デバイス1330をさらに含み得る。1つ以上のユーザ入力デバイス1330は、機械、光学、可聴、または電気信号を通信経路1302を用いて伝送されることが可能なデータ信号に変換することが可能な任意のデバイスを含み得る。具体的に、ユーザ入力デバイス1330は、例えば、ジョイスティック、ボタン、キーボード、スイッチ、ノブ、マイクロホン等、通信経路1302を経由し伝送され得るデータ信号に物理的運動を変換する任意の数の移動可能な物体を含み得る。図18は、移動可能カートに搭載されるユーザ入力デバイス1330を図示する。故に、オペレータは、ユーザ入力デバイス1330を通して、コマンドを制御ユニット1304に入力し得る。そのようなコマンドは、限定ではないが、撮像デバイスの手動制御、特定のビュー、または特定のオーバーレイの選択を含み得る。図20を参照すると、代替ユーザ入力デバイス1330が、概して、描写される。そのようなユーザ入力デバイス1330’は、ジョイスティック1332’を含むように図示される。1つ以上のユーザ入力デバイス1330’からのユーザ入力に基づいて、制御ユニットは、自動追従モードから手動動作モードに切り替わり、1つ以上のユーザ入力デバイス1330’からの入力に基づいて、超音波プローブ1380の手動制御を可能にするように構成され得る。
【0191】
上で述べられたように、システム1300は、制御ユニット1304に通信可能に結合され、撮像デバイス1306(例えば、超音波プローブ1320)に物理的に結合されるアクチュエータ1340をさらに含み得る。本明細書に記載されるように、制御ユニット1304は、アクチュエータ1340を用いて、撮像デバイス1306を移動させるように構成され得る。図18は、撮像デバイス1340が超音波プローブ1320(例えば、3D超音波プローブおよび/または2D超音波プローブ)を含む実施形態を図示する。アクチュエータ1340は、超音波プローブ1340に結合されるロボットアーム1342を含み得る。ロボットアーム1342は、6(またはそれを上回る)運動自由度が可能であり、超音波プローブ1320の運動を制御し得る。ロボットアーム1342は、移動可能カート1390に伴って移動可能であるように、移動可能カート1390に結合され得る。
【0192】
外部超音波撮像デバイスを使用するとき、超音波プローブ1320は、対象接触表面1322を含み得る。対象接触表面1322は、可撓性対象界面/流体障壁を通して、対象の治療ゾーン(例えば、腕、脚部、胴体等)に接触させられ得る。すなわち、対象接触表面1322は、患者の治療ゾーン(例えば、腕、脚部等)に直接接触し得るか、または、対象の治療ゾーンと直接接触させられる可撓性流体障壁1408に直接接触し得る。そのような流体障壁は、対象の治療ゾーンを覆って設置されるように構成された媒体槽1400の一部として提供され得る。例えば、図18に図示されるような媒体槽1400は、流体を対象の治療ゾーンの周囲に保持するように構成された流体筐体1402を含み得る。流体筐体1402は、対象の治療ゾーン(例えば、腕、脚部等)が配置され得る成形された開口部1406を含み得る。例えば、図21は、腕1502が成形された開口部1406内に配置されている対象1500を図示する。可撓性流体障壁1408(例えば、プラスチック)が、対象1500と流体筐体1402内に設置される流体との間に置かれ、それは、対象の治療ゾーン1500の形状に適合し得る。
【0193】
対象1500が、位置付けられると、ロボットアーム1342は、超音波プローブを媒体槽1400内に設置するために、および対象接触表面1322と対象1500が接触するように設置するために、制御ユニット1304によって実行される論理に基づいて、手動でまたは自動的にのいずれかで制御され得る。種々の実施形態では、システム1300は、カテーテルを用いずに使用され、最初に、対象の血管系をマッピングし、血管治療(例えば、瘻孔形成術)のための所望の場所を探し得る。本明細書に記載されるように、システム1300は、自動カテーテル追従モードに設置され得、制御ユニット1304は、ロボットアーム1342を自動的に制御し、超音波プローブ1306が対象の血管系を通して標的治療場所まで前進させられるにつれて、超音波プローブ1306にカテーテルの治療部分の位置を追わせる。
【0194】
図22は、システム1400の代替実施形態を図示し、アクチュエータ1440、および撮像デバイス1306が、媒体槽1480の流体筐体1482の中に組み込まれている。そのような実施形態では、流体筐体1482は、トラック1484A/1484Bを具備し得、それに沿って1つ以上の超音波プローブ1420A/1420B(例えば、2つのプローブ)が、往復して追跡することができる。そのような実施形態では、アクチュエータ1440は、1つ以上の超音波プローブ1420A/1420Bと相互作用し、1つ以上の超音波プローブ1420A/1420Bにトラック1484A/1484Bに沿って移動させる1つ以上の線形アクチュエータを含み得る。2つのカテーテルが対象の中の血管内に別個に設置される、実施形態等のある場合、各プローブは、別個に制御され、各カテーテルを別個に追跡し、各カテーテルの治療部分の画像データを提供し得る。
【0195】
図23Aおよび23Bは、流体筐体1482’と、超音波プローブ1420’とを含む、代替媒体槽1480’を図示する。図示される実施形態では、流体筐体1482’は、湾曲表面1484’を画定し、それを覆って湾曲超音波プローブ1420’が、進行する。例えば、トラック1486’は、湾曲表面1484’の頂点において、流体筐体1482’に結合され得る。線形アクチュエータが、湾曲超音波プローブに流体筐体1482’の硬化された表面1484’を横断させるために使用され得る。
【0196】
再び図17および18を参照すると、システム1300は、制御ユニット1304に通信可能に結合されるエネルギー源1370をさらに含み得る。エネルギー源1370は、電気導線を介して、1つ以上のカテーテルに動作可能に結合され得る。エネルギー源1370は、上記に説明されるように、RFエネルギー源であり、エネルギーをカテーテルの治療部分の電極に提供し得る。1つ以上のユーザ入力デバイス1330が、コマンドを制御ユニット1304に入力し、瘻孔形成術のために、電極を励起させるために使用され得る。エネルギー源1370は、いくつかの実施形態では、移動可能カート1390に搭載され得る。
【0197】
上で述べられたように、いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるようなシステムは、斜視解剖学的領域を走査し、静脈および/または動脈2Dまたは3Dマップを構築し、そのようなマップをディスプレイ上に表示するために使用され得る。例えば、上で述べられたように、ドップラ機能性が、システムが動脈および静脈血流を決定することを可能にするために使用され得る(例えば、ドップラ機能は、流動方向、速度等を測定し、決定を可能にし得る)。制御ユニットは、論理を実行し、2Dまたは3D動脈マップを構築し得る。いくつかの実施形態では、発生させられた2Dまたは3Dマップは、静脈および/または動脈血流を図示するために、異なる色(例えば、赤色/青色)を使用し得る。さらに、カテーテルがシステムを通して前進させられるとき、それが、血管系を通して前進させられるにつれて、発生させられたマップ上に示され得る。そのようなマッピングは、より大きい脈管マップ(例えば、腕、脚部、身体全体等の脈管マップ)の中に統合され、医師が、対象の解剖学的構造全体を検討し、適切な治療場所/ゾーンを決定することを可能にし得る。治療の成功も、ドップラを使用して識別または確認され、2Dまたは3Dマップ上に示され得る。例えば、瘻孔が生成される場合、ドップラ機能性は、隣接する脈管間の新しい流動を識別し、瘻孔が生成されたことを決定し、それを図示するために、2Dまたは3Dマップを調節するために使用され得る。
【0198】
いくつかの実施形態では、血管治療中に示されないが、その先端に近接して統合されたトラックセンサを有するガイドワイヤが、所望の静脈または動脈の中に挿入され、撮像デバイスの誘導の下、標的治療場所まで前進させられ得る。カテーテルは、次いで、本明細書に説明されるような1つ以上の場所センサまたは1つ以上のエコー源性マーカまたはリングを使用して、ガイドワイヤの上を標的治療場所まで前進させられ得、カテーテルの治療部分は、蛍光透視法の使用を伴って、または伴わず追跡され、ディスプレイデバイスを使用して、リアルタイムで表示され得る。
【0199】
本明細書で記載されるように、種々の実施形態では、オーバーレイが、撮像デバイスからの画像の上に位置付けられ、ディスプレイ上に表示され、回転整列、縦方向整列、および(例えば、血管および/またはカテーテル間の)距離に関する指示を提供し得る。加えて、オーバーレイは、治療部分が血管内の治療場所と接触するかどうかをユーザが決定することも可能にし得る。例えば、上記により詳細に説明されるように、付勢機構が、アクティブにされ、カテーテルを脈管内の治療を送達する(例えば、瘻孔を形成する)ための正しい位置の中に付勢し得る。
【0200】
図24A-24Dは、上記に説明されるもの等の2カテーテルシステムの整列を図示する。カテーテルは、第1の血管1500を通して前進させられる第1のカテーテル101と、第2の血管1502を通して前進させられる第2のカテーテル103とを含む。第1のカテーテル101は、第1の治療部分110(例えば、電極106)と、第1の治療部分110に近接近して位置付けられた1つ以上の場所センサ121A/121Bとを有する。第2のカテーテル103は、第2の治療部分116(例えば、陥凹117)と、第2の治療部分116に近接近して位置付けられる1つ以上の場所センサ123A/123Bとを有する。血管1500/1502内の第1および第2のカテーテル101/103の前頭面ビューが、ディスプレイ1310上に表示される、インジケータ1311が、ディスプレイ1310上に表示され、1つ以上の整列インジケータを示し得る。例えば、縦方向整列インジケータは、第1および第2のカテーテル101/103の縦方向整列を示し、近接度インジケータは、第1および第2のカテーテル101/103は、治療を送達する(例えば、瘻孔を形成する)ために十分に互いに近接しているかどうかを示し、回転インジケータは、第1および第2の治療部分110/116が互いに回転整列させられているかどうかを示す。
【0201】
近接度を決定することにおいて、制御ユニットは、上で議論される1つ以上の場所センサ121A/121B/123A/123B、および/または、1つ以上のトラックセンサからの信号に基づいて、第1および第2の治療部分110/116の各々の場所を追跡し得る。これらの信号に基づいて、制御ユニットは、瘻孔形成術が(例えば、2mm未満に)位置するように、カテーテルが所定の距離内に位置付けられているかどうかを決定し得る。図24Bは、制御ユニットによって第1および第2の治療部分110/116が互いに縦方向に整列させられていることが決定されるときの縦方向インジケータのアクティブ化を図示する。図24Cは、第1および第2のカテーテル101/103が、瘻孔が形成され得るように、互いに対して好適な近接度に移動させられていることを図示する。図24Dは、第1のカテーテル101および第2のカテーテル103の両方が、瘻孔が形成され得るように、適切な回転整列を有することを図示する。この時点で、第1のカテーテル101の治療部分110の電極106は、アクティブにされ、第1の治療部分110と第2の治療部分116との間に挟まれる組織をアブレートし得る。撮像デバイスのドップラ機能性が、次いで、第1の血管1500と第2の血管1502との間の血流を決定し、瘻孔形成術を確認するために使用され得る。
【0202】
本明細書に説明される外部撮像デバイスは同様に、単一カテーテルシステムを追跡および位置特定するために使用され得ることに留意されたい。
【0203】
本明細書に記載されるように、本明細書に提供されるようなデバイスおよび方法は、瘻孔形成術以外の目的のために使用され得る。例えば、本明細書に提供されるようなデバイスは、血管系マッピング目的、動脈化目的(例えば、脚部内の虚血のために、静脈を動脈化する)、脈管閉塞術、血管形成術、血栓除去術、アテローム切除術、交差術、薬物コーティングバルーン血管形成術、ステント留置術(非被覆および被覆式)、血栓溶解療法等のために使用され得る。加えて、本明細書に提供される方法は、複数の治療および/または複数の治療部位を含み得る。
【0204】
ここで、本明細書に説明されるような実施形態は、血管の血管内治療のためのシステム、方法、およびカテーテルを対象とすることを理解されたい。特に、本明細書に説明されるような実施形態は、カテーテルのリアルタイム撮像を提供し、オペレータが、カテーテルの治療部分の位置および整列を迅速かつ効率的に決定することを可能にする撮像デバイス(例えば、外部または血管内撮像デバイス)を含む。さらに、本明細書に説明される実施形態は、瘻孔形成術としてのそのような治療のために、単一カテーテルの使用を可能にし得る。したがって、オペレータおよび患者等のためにそのような手技を簡単化する。
【0205】
用語「実質的に」および「約」は、本明細書では、任意の定量的比較、値、測定値、または他の表現に起因し得る不確実性の固有の程度を表すために利用され得ることに留意されたい。これらの用語はまた、本明細書では、定量的表現が、論争中の主題の基本機能の変化をもたらさずに、述べられた参照から変動し得る程度を表すために利用される。
【0206】
特定の実施形態が、本明細書に図示および説明されているが、種々の他の変更および修正が請求される主題の精神および範囲から逸脱することなく、行われ得ることを理解されたい。さらに、請求される主題の種々の側面が、本明細書に説明されているが、そのような側面は、組み合わせて利用される必要はない。したがって、添付の請求項は、請求される主題の範囲内の全てのそのような変更および修正を網羅することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図14D
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17
図18
図19A
図19B
図20
図21
図22
図23A
図23B
図24A
図24B
図24C
図24D
【外国語明細書】