(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022136431
(43)【公開日】2022-09-21
(54)【発明の名称】果汁含有飲料
(51)【国際特許分類】
A23L 2/52 20060101AFI20220913BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20220913BHJP
A23L 2/02 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
A23L2/52
A23L2/52 101
A23L2/00 B
A23L2/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021036031
(22)【出願日】2021-03-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】596126465
【氏名又は名称】アサヒ飲料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】林 龍之介
【テーマコード(参考)】
4B117
【Fターム(参考)】
4B117LC03
4B117LE10
4B117LG05
4B117LK06
4B117LL01
(57)【要約】
【課題】ブドウ果汁を用いた果汁含有飲料の果汁感とコク感のバランスを向上できる技術を提供する。
【解決手段】本発明の果汁含有飲料は、ブドウ果汁、およびネロリドールを含有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブドウ果汁、およびネロリドールを含有する、果汁含有飲料。
【請求項2】
前記ネロリドール濃度が0.1~7ppmである、請求項1に記載の果汁含有飲料。
【請求項3】
非アルコール飲料である、請求項1または2に記載の果汁含有飲料。
【請求項4】
果汁率(ストレート果汁換算)が3~70質量%である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の果汁含有飲料。
【請求項5】
前記ブドウ果汁が、赤ブドウ果汁を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の果汁含有飲料。
【請求項6】
容器詰めされた、請求項1乃至5いずれか一項に記載の果汁含有飲料。
【請求項7】
ブドウ果汁とネロリドールとを混合する工程を含む、果汁含有飲料の果汁感の向上方法。
【請求項8】
ブドウ果汁とネロリドールとを混合する工程を含む、果汁含有飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果汁含有飲料に関する。より詳細には、果汁含有飲料、果汁含有飲料の果汁感の向上方法、果汁含有飲料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、果汁含有飲料は、果汁風味が得られる嗜好性飲料として広く親しまれており、果汁らしい風味・香味を向上させるための研究開発が進んでいる。
【0003】
例えば、特許文献1には、果汁らしい風味の中でもコクを高めるために、ブドウ果汁とβ-ダマセノンとを組み合わせて含有する果汁含有飲料が開示されている。
【0004】
また、果汁含有飲料には酸味や甘味などの所望の風味を得るために種々のフレーバーが用いられることがある。例えば、特許文献2には、香気成分として知られるシトラールとネロリドールを併用することで、ライムフラワー様の香気が得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-129727号公報
【特許文献2】特開2018-201432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまで、ブドウ果汁含有飲料の風味改善に関する試みは様々行われてきたが、ブドウ果汁とネロリドールとを組み合わせる技術は知られていなかった。本発明者らは、新たにネロリドールを用いることに着目し検討を行ったところ、ブドウ果汁とネロリドールとの組み合わせにより、ブドウ果汁含有飲料を飲用した際に得られる香味の中でも特に果汁感とコク感を良好にし、両者のバランスを向上できることを見出し、本発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、ブドウ果汁、およびネロリドールを含有する、果汁含有飲料が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、ブドウ果汁とネロリドールとを混合する工程を含む、果汁含有飲料の果汁感の向上方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、ブドウ果汁とネロリドールとを混合する工程を含む、果汁含有飲料の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ブドウ果汁を用いた果汁含有飲料の果汁感とコク感のバランスを向上できる技術を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。
【0012】
<果汁含有飲料>
本実施形態の果汁含有飲料は、ブドウ果汁、及びネロリドールを含有する。これにより、ブドウらしい果汁感とコク感を良好にし、両者のバランスを向上できる。かかる理由の詳細は明らかではないが、次のように推測される。ネロリドールは、花や木を想起させる香気成分として知られるが、ブドウ果汁とネロリドールとを組み合わせることにより、ブドウ果実のみずみずしさや甘味感が増強し、口中でのブドウの果汁感、果汁感の濃さ・余韻・ボディ感等によるコク感を向上できると推測される。また、飲料を口に含んだ直後からその後にかけてネロリドールが感じられることにより、果汁感とコク感のバランスを向上しやすくなると推測される。
【0013】
以下、本実施形態の果汁含有飲料(以下、単に「飲料」とも表記する)に含まれる各成分について説明する。
【0014】
[ブドウ果汁]
本実施形態の飲料は、ブドウ由来の果汁を含む。
本実施形態において果汁とは、果物・果実を破砕して搾汁したり、あるいは裏ごししたりするなどして得られる液体成分をいう。また、果汁には、当該液体成分を濃縮したものや、これらの希釈還元物も含まれてもよく、パルプ分を含むもの、または、ろ過や遠心分離等の処理によりパルプ分を除去したものあってもよい。
また、本実施形態で用いられる果汁としては、ストレート果汁、濃縮果汁、濃縮還元果汁などが挙げられる。また、透明な果汁、半透明な果汁、または不透明な果汁のいずれであってもよく、安定した果汁感、コク、おいしさを得る観点からは透明な果汁であることが好適である。
【0015】
本実施形態の飲料の果汁率(ストレート果汁換算)は、100質量%であってもよく、好ましくは3~70質量%であり、より好ましくは5~50質量%である。
果汁率を、上記下限値以上とすることにより、果汁らしいおいしさ、コクが得られやすくなる。一方、果汁率を、上記上限値以下とすることにより、果汁感が得られるとともに、意味を抑制しやすくなる。
【0016】
また、果汁率(ストレート果汁換算)は、低果汁としつつも果汁本来の風味、コク、果汁感を保持する観点からは、さらに好ましくは、40質量%以下、35質量%以下、30質量%、25質量%以下の順に好ましい。すなわち、本実施形態のブドウ果汁含有飲料によれば、低果汁でありながらも、果汁感、コクを得ることができる。
一方、果汁率(ストレート果汁換算)は、果汁感、コク、おいしさを得る観点からは、さらに好ましくは、6質量%以上、8質量%以上、10質量%以上の順に好ましい。
【0017】
なお、果汁率とは、果汁を搾汁して得られ、濃縮等の処理を行っていない果汁の搾汁(ストレート果汁)のBrix値または酸度を100%としたときの相対濃度である。果汁率をBrix値または酸度のいずれに基づいて算出するかはJAS規格に基づき果汁の種類ごとに定められている。また、果汁の果汁率をJAS規格のBrix値に基づいて換算する場合、果汁に加えられた糖類、はちみつ等のBrix値は除いて算出される。
【0018】
例えば、ブドウについてはJAS規格のBrix値が11であるため、Brix値が55の濃縮ブドウ果汁を飲料中10質量%配合した場合、50質量%の果汁率の飲料となる。
【0019】
本実施形態のブドウ果汁に用いられるブドウは、特に限定されないが、例えば、果皮の色味で、黄緑系の白ブドウと、赤系・黒系の赤ブドウとに分類した場合、白ブドウと赤ブドウを共に含むものであってもよく、少なくとも赤ブドウを含むことが好ましい。赤ブドウを含むことで、キレの良さの向上効果が一層顕著になる。
【0020】
黄緑系の白ブドウとしては、たとえば、ナイアガラ、ロザリオビアンコ、マスカット、シャルドネ等の品種が挙げられる。赤系・黒系の赤ブドウとしては、たとえば、コンコード、巨峰、ナガノパープル、ピオーネ、スチューベン、藤稔、キャンベル・アーリー等の黒系の赤ブドウ、デラウェア、ロザリオ・ロッソ、甲斐路、ゴルビー等の赤系の赤ブドウが挙げられる。
【0021】
なお、ブドウ果汁の調製に用いることのできるブドウの産地、熟度、大きさなどは特に限定されず、適宜設定することができる。
【0022】
[ネロリドール]
ネロリドール(nerolidol)とは、セスキテルペンの一種であり、CAS登録番号第7212-44-4により特定される物質である。ネロリドールには、シス型、トランス型が存在する。ネロリドールは、単体での香りが花や木を想起させるものであり、アップルブランデー等に含まれることが知られている。
本実施形態の飲料は、ネロリドール濃度が0.1~7ppmであることが好ましく、0.2~6ppmであることがより好ましく、0.5~4.5ppmであることがさらに好ましく、0.8~3.5ppmがことさらに好ましい。
本実施形態の果汁含有飲料においては、添加されるネロリドールは、化学合成されたものであってもよく、ネロリドールを含む天然物や、天然物から抽出・精製されたものであってもよい。また、ネロリドールを含有する香料を原料としてもよい。
【0023】
ネロリドール濃度を上記下限値以上とすることにより、果汁感、コクを良好にし、両者のバランスを向上できる。
一方、ネロリドール濃度を上記上限値以下とすることにより、果汁感、コクのバランスを良好にしつつ、エグミ、苦み等による異味により後味・後口が低下することを抑制できる。かかる理由の詳細は明らかではないが、飲料を飲んだ際、ブドウ果汁とネロリドールによる果汁感・コク感を感じた後においてネロリドールの香味が口中に残りやすくなると、これがエグミ、苦み等に繋がると推測されるため、ネロリドール濃度を上記上限値以下とすることにより、これを抑制できると考えられる。
【0024】
[その他の成分]
本実施形態の果汁含有飲料においては、本発明の効果が奏される限り、上記以外の他の成分を含んでもよい。具体的には、ブドウ以外の果汁、糖類や高甘味度甘味料などの甘味料、乳酸およびクエン酸以外の酸味料、香料、ビタミン、着色料、食塩、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定化剤、増粘剤などの飲料に通常配合される成分を含有することができる。
【0025】
上記のブドウ以外の果汁としては、例えば、オレンジ果汁、ミカン果汁、マンダリン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁、リンゴ果汁、モモ果汁、イチゴ果汁、バナナ果汁、およびマンゴー果汁等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0026】
上記の甘味料としては、例えば、果糖、ショ糖、ブドウ糖、グラニュー糖、乳糖、および麦芽糖等の糖類、キシリトール、およびD-ソルビトール等の低甘味度甘味料、タウマチン、ステビア抽出物、グリチルリチン酸二ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、およびサッカリンナトリウム等の高甘味度甘味料などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0027】
上記の酸味料としては、例えば、クエン酸、乳酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸、アスコルビン酸、リン酸又はそれらの塩類等が挙げられる。
【0028】
[糖度(Brix値)]
本実施形態の飲料(20℃)の糖度(Brix値)は、飲料の嗜好性に応じて適宜設定できるが、例えば、糖度1~20が好ましく、糖度5~15がより好ましい。
糖度(Brix値)は、たとえば、デジタル屈折計Rx-5000α(アタゴ社製)を用いて、20℃における糖用屈折計の示度を測定することができる。
また、糖度は、例えば、上記の甘味料、果汁、その他の各種成分の含有量により調整することができる。
【0029】
[酸度]
本実施形態の飲料の酸度は、0.2g/100ml以上、0.5g/100ml以下であることが好ましい。酸度を、上記下限値以上とすることにより、おいしさが得られるようになる。一方、酸度を、上記上限値以下とすることにより、過度な酸味を抑制し、おいしさを両立できる。
【0030】
酸度は、100ml中に含まれる酸量をクエン酸に換算した場合のグラム数(無水クエン酸g/100ml)で表すことができる。酸度もまた、JAS規格の酸度測定法で定められた方法、具体的には0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液をアルカリ溶液として使用した中和滴定法(定量式)により測定できる。
【0031】
[pH]
本実施形態の飲料の20℃におけるpHは、2.8~4.6であることが好ましく、3.1~4.2であることがより好ましく、3.2~3.5であることがさらに好ましい。これにより、キレおよび濃さのバランスを向上し、おいしさを良好に保持できる。
【0032】
なお、pHの測定は、市販のpH測定器を用いるなどして行うことができる。pHの調整は、例えば、特定酸の量を変えることや、pH調整剤を用いることなどにより行うことができる。
【0033】
[炭酸ガス、アルコール]
また、本実施形態の飲料は、炭酸ガスを含有する炭酸飲料としてもよい。炭酸ガスを飲料中に含有させる方法は特に限定されず、当業者が適宜設定できる。
【0034】
また、本実施形態の飲料は、非アルコール飲料であることが好ましい。非アルコール飲料とは、アルコールを実質的に含有しない飲料をいい、具体的にはエタノールなどのアルコールの含有量が1.0体積/体積%未満である飲料を意味する。
【0035】
[容器]
本実施形態の飲料に用いられる容器は、ガラス、紙、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート等)、アルミ、およびスチール等の単体もしくはこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器の種類は、特に限定されるものではないが、たとえば、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶等が挙げられる。飲料を外観から視認できる観点からは、ペットボトルが好ましい。
【0036】
飲料の容量としては、特に限定されないが、100~2000mlが好ましく、飲み切りやすい点からは、100~500mlがより好ましい。
【0037】
容器詰めされた飲料の加熱滅菌処理の方法は、特に限定されないが、日本国内においては食品衛生法の規定に従って、加熱滅菌処理される。具体的には、高温で短時間殺菌した後、無菌条件下で殺菌処理された保存容器に充填する方法(UHT殺菌法)と、調合液を缶等の保存容器に充填した後、レトルト処理を行うレトルト殺菌法が挙げられる。
【0038】
<果汁含有飲料の製造方法>
本実施形態の果汁含有飲料の製造方法は、ブドウ果汁とネロリドールとを混合する工程を含む。これにより、果汁含有飲料の果汁感とコク感のバランスを向上できる含有飲料が得られる。混合方法は特に限定されず公知の方法を用いることができる。なお、果汁含有飲料に含まれる各成分およびその含有量等は上記果汁含有飲料と同様である。
【0039】
<果汁含有飲料の果汁感の向上方法>
本実施形態の果汁含有飲料の果汁感の向上方法は、ブドウ果汁とネロリドールとを混合する工程を含む。これにより、果汁含有飲料の果汁感とコク感のバランスを向上できる。混合方法は特に限定されず公知の方法を用いることができる。なお、果汁含有飲料に含まれる各成分およびその含有量等は上記ブドウ果汁含有飲料と同様である。
【0040】
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【実施例0041】
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に断りのない限り、「%」は「質量%」を表す。
【0042】
(1)飲料中の香気成分の定量
飲料中のネロリドールの濃度(ppm)について、ゲステル社製MPSを用いるSPME(Solid Phase Micro Extraction)法により、GC/MS測定に供し、以下に示す条件で測定を行った。
装置:GC:Agilent Technologies社製 7890B
MS:Agilent Technologies社製 5977 A MSD
SPME:Gerstel社製MPS
カラム:DB-WAX UI 0.25mm×30m×0.25μm
定量イオン:ネロリドール m/z=161
内標:シクロヘキサノール m/z=82
温度条件:40℃(5分)~5℃/分→240℃(0分)
キャリアガス流量:He 1ml/分
注入法:スプリットレス
イオン源温度:230℃
【0043】
(2)飲料の官能評価
飲料について訓練した技術者による官能試験を実施した。具体的には、複数の技術者がそれぞれ飲料(20℃)を試飲し、試飲した際に感じられる香味「果汁感」「コク」「異味」の良さまたは強さについて、以下の評価基準に従いコントロール(対照)を4点とした7段階評価を行い、その平均値を算出した。
・評価基準
評点7:対照と比較して非常に強い(良い)と感じた
評点6:対照と比較して強い(良い)と感じた
評点5:対照と比較してやや強い(良い)と感じた
評点4:対照と同じ
評点3:対照と比較してやや弱い(良くない)と感じた
評点2:対照と比較して弱い(良くない)と感じた
評点1:対照と比較して非常に弱い(良くない)と感じた
【0044】
(3)原料
飲料の原料として、以下のものを用いた。
・果糖ぶどう糖液糖(55%異性化糖):糖度75.5、酸度0
・68°赤ブドウ透明果汁(コンコード種)、糖度68.5
・クエン酸三ナトリウム
・無水クエン酸
・グレープ香料:プロピオン酸エチル、フェネチルアルコール、アントラニル酸メチル等を主成分とする。ただし、ネロリドールを含まない。
なお、糖度(Brix)は糖用屈折計(ATAGO RX-5000α)を用いて測定される値、酸度は、クエン酸酸度(g/100ml)を示す。
【0045】
(4)実験1(果汁率20%としたときのネロリドール濃度の影響)
以下の表1に示す含有量となるように、果汁率20%となるようにベース液を調製した。得られたベース液に対し、ネロリドールを表1に示すような濃度となるように配合し、各飲料を得た。各飲料の糖度は11.3、酸度は0.33(g/100ml)であった。
各飲料について、ネロリドール濃度が0ppmの飲料をコントロール(4点)として、8名の技術者により上記(2)の官能評価を行い、両者を比較した。結果を表1に示す。
【0046】
【0047】
(5)実験2(ネロリドール濃度を2ppmとしたときの果汁率の影響)
以下の表2に示す含有量であり、果汁率が5%、20%、50%、70%となるように各ベース液を調製した。得られた各ベース液に対し、ネロリドール濃度が2ppmとなるように配合し、各飲料を得た。各飲料の糖度は11.3、酸度は0.33(g/100ml)であった。
各飲料について、各ベース液(ネロリドール濃度が0ppm)の飲料をコントロール(4点)として、7名の技術者により上記(2)の官能評価を行い、両者を比較した。結果を表2に示す。
【0048】