(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022136512
(43)【公開日】2022-09-21
(54)【発明の名称】ダイアフラム弁
(51)【国際特許分類】
F16K 7/17 20060101AFI20220913BHJP
【FI】
F16K7/17 B
F16K7/17 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021036155
(22)【出願日】2021-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000101514
【氏名又は名称】アドバンス電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 起美仁
(57)【要約】
【課題】ガスが膜部を透過することを防止することができるダイアフラム弁を提供する。
【解決手段】本発明のダイアフラム弁1は、流入流路11、流出流路12、及び弁座13を形成する流路側ボディ10と、弁座13に対して弁体40を移動させるピストン30を内部に配置する駆動側ボディ20と、ピストン30の一端側に配置されるダイアフラム60とを有し、ダイアフラム60が、ピストン30に繋がる肉厚部61と、肉厚部61の外周に形成される膜部62と、膜部62の外周に形成される固定部63とを有し、膜部62が、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとで構成され、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとの間に、リング状のダイアフラム押え部材64を配置することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入流路、流出流路、及び弁座を形成する流路側ボディと、
前記弁座に対して弁体を移動させるピストンを内部に配置する駆動側ボディと、
前記ピストンの一端側に配置されるダイアフラムと
を有し、
前記ダイアフラムが、
前記ピストンに繋がる肉厚部と、
前記肉厚部の外周に形成される膜部と、
前記膜部の外周に形成される固定部と
を有する
ダイアフラム弁であって、
前記膜部が、ピストン側膜部と弁体側膜部とで構成され、
前記ピストン側膜部と前記弁体側膜部との間に、リング状のダイアフラム押え部材を配置する
ことを特徴とするダイアフラム弁。
【請求項2】
前記ピストン側膜部と前記ダイアフラム押え部材のピストン側部材面とを、前記弁体が移動しても常に当接させる
ことを特徴とする請求項1に記載のダイアフラム弁。
【請求項3】
前記弁体が全開状態では前記ダイアフラムが無変形であり、
前記ダイアフラムが変形することで前記弁体が前記弁座側に移動する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイアフラム弁。
【請求項4】
前記ピストン側膜部は、前記ダイアフラム押え部材を設けることでピストン側膜部変形領域を小さくする
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のダイアフラム弁。
【請求項5】
前記ダイアフラム押え部材を設けることで、前記ピストン側膜部のピストン側膜部変形領域を、前記弁体側膜部の弁体側膜部変形領域より小さくする
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のダイアフラム弁。
【請求項6】
前記ダイアフラム押え部材を、少なくとも2分割とする
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のダイアフラム弁。
【請求項7】
前記流路側ボディ又は前記駆動側ボディに、前記ピストン側膜部と前記弁体側膜部との間の膜部空間に連通する膜部連通孔を形成する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のダイアフラム弁。
【請求項8】
前記肉厚部を、前記弁体のピストン側端部に形成し、
前記ダイアフラムと前記弁体とを樹脂一体成型とする
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のダイアフラム弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に強酸や強アルカリなどの腐食性の高い薬液を使用することが多いシリコンウェハプロセスでの洗浄、剥離工程で使用されるダイアフラム弁に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイアフラム弁は、例えば特許文献1から特許文献6に開示されているように、ピストンの一端側にダイアフラムが配置され、ダイアフラムは、膜部と、膜部の外周に形成される固定部とを有する。
このようなダイアフラム弁では、腐蝕性が高い流体を使用する場合には、膜部を透過するガス成分によってパッキン部材が劣化し、又は膜部を透過したガス成分がピストン側に侵入してバネ部材を腐蝕することがあり、弁動作の不良発生の原因となる。
特許文献6では、膜部のピストン側にガスをパージすることで、膜部を透過するガスを排出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-63777号公報
【特許文献2】特開2020-26846号公報
【特許文献3】特開2020-26847号公報
【特許文献4】特開2016-65560号公報
【特許文献5】特開2014-114888号公報
【特許文献6】特開2004-19792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献6に記載の方法では、窒素ガスを消費してしまい、経済的及び環境的に課題がある。
【0005】
そこで本発明は、ガスが膜部を透過することを防止することができるダイアフラム弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明のダイアフラム弁1は、流入流路11、流出流路12、及び弁座13を形成する流路側ボディ10と、前記弁座13に対して弁体40を移動させるピストン30を内部に配置する駆動側ボディ20と、前記ピストン30の一端側に配置されるダイアフラム60とを有し、前記ダイアフラム60が、前記ピストン30に繋がる肉厚部61と、前記肉厚部61の外周に形成される膜部62と、前記膜部62の外周に形成される固定部63とを有するダイアフラム弁1であって、前記膜部62が、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとで構成され、前記ピストン側膜部62pと前記弁体側膜部62bとの間に、リング状のダイアフラム押え部材64を配置することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のダイアフラム弁1において、前記ピストン側膜部62と前記ダイアフラム押え部材64のピストン側部材面64pとを、前記弁体40が移動しても常に当接させることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載のダイアフラム弁1において、前記弁体40が全開状態では前記ダイアフラム60が無変形であり、前記ダイアフラム60が変形することで前記弁体40が前記弁座13側に移動することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のダイアフラム弁1において、前記ピストン側膜部62pは、前記ダイアフラム押え部材64を設けることでピストン側膜部変形領域を小さくすることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のダイアフラム弁1において、前記ダイアフラム押え部材64を設けることで、前記ピストン側膜部62pのピストン側膜部変形領域を、前記弁体側膜部62bの弁体側膜部変形領域より小さくすることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のダイアフラム弁1において、前記ダイアフラム押え部材64を、少なくとも2分割とすることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のダイアフラム弁1において、前記流路側ボディ10又は前記駆動側ボディ20に、前記ピストン側膜部62pと前記弁体側膜部62bとの間の膜部空間62sに連通する膜部連通孔14を形成することを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のダイアフラム弁1において、前記肉厚部61を、前記弁体40のピストン側端部に形成し、前記ダイアフラム60と前記弁体40とを樹脂一体成型とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のダイアフラム弁によれば、膜部を、ピストン側膜部と弁体側膜部とで二重膜とすることで、ガスが膜部を透過することを防止し、リング状のダイアフラム押え部材によって膜部の変形を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施例によるダイアフラム弁の弁閉状態を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態によるダイアフラム弁は、膜部が、ピストン側膜部と弁体側膜部とで構成され、ピストン側膜部と弁体側膜部との間に、リング状のダイアフラム押え部材を配置するものである。
本実施の形態によれば、膜部を、ピストン側膜部と弁体側膜部とで二重膜とすることで、ガスが膜部を透過することを防止し、リング状のダイアフラム押え部材によって膜部の変形を規制することができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態によるダイアフラム弁において、ピストン側膜部とダイアフラム押え部材のピストン側部材面とを、弁体が移動しても常に当接させるものである。
本実施の形態によれば、ダイアフラム押え部材のピストン側部材面をピストン側膜部に常に当接させることで、ピストン側膜部の変形を規制できる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態によるダイアフラム弁において、弁体が全開状態ではダイアフラムが無変形であり、ダイアフラムが変形することで弁体が弁座側に移動するものである。
本実施の形態によれば、ピストン側膜部には、常にダイアフラム押え部材のピストン側部材面が当接した状態となり、ピストン側膜部の変形を規制できる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態によるダイアフラム弁において、ピストン側膜部が、ダイアフラム押え部材を設けることでピストン側膜部変形領域を小さくするものである。
本実施の形態によれば、ピストン側膜部のピストン側膜部変形領域をダイアフラム押え部材によって小さくすることで、ピストンとダイアフラムとの間に供給するガス圧を、ピストンの移動に有効に利用できる。従って、ピストンとダイアフラムとの間に供給するガス圧を高めることなく、ピストンを移動させることができる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態によるダイアフラム弁において、ダイアフラム押え部材によって、ピストン側膜部のピストン側膜部変形領域を、弁体側膜部の弁体側膜部変形領域より小さくするものである。
本実施の形態によれば、ピストン側膜部変形領域を弁体側膜部変形領域より小さくすることで、被制御流体の圧力をピストンの移動に有効に利用できる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第1から第5のいずれかの実施の形態によるダイアフラム弁において、ダイアフラム押え部材を、少なくとも2分割とするものである。
本実施の形態によれば、ダイアフラム押え部材をダイアフラムに取り付けやすい。
【0015】
本発明の第7の実施の形態は、第1から第6のいずれかの実施の形態によるダイアフラム弁において、流路側ボディ又は駆動側ボディに、ピストン側膜部と弁体側膜部との間の膜部空間に連通する膜部連通孔を形成するものである。
本実施の形態によれば、膜部の変形に伴う膜部空間の圧力変動を無くすることができるとともに、弁体側膜部を透過したガスを排出することができる。
【0016】
本発明の第8の実施の形態は、第1から第7のいずれかの実施の形態によるダイアフラム弁において、肉厚部を、弁体のピストン側端部に形成し、ダイアフラムと弁体とを樹脂一体成型とするものである。
本実施の形態によれば、パーティクルが発生しやすいダイアフラムと弁体とを樹脂一体成型とすることで、パーティクルが発生し難い樹脂を用いることができる。
【実施例0017】
以下本発明の一実施例によるダイアフラム弁について説明する。
図1は本実施例によるダイアフラム弁の弁閉状態を示す断面図、
図2は同ダイアフラム弁の弁開状態を示す断面図である。
【0018】
本実施例によるダイアフラム弁1は、流路側ボディ10と、駆動側ボディ20とを有している。
流路側ボディ10は、被制御流体が流入する流入流路11と、被制御流体が流出する流出流路12と、流入流路11と流出流路12との間に位置する弁座13とを内部に形成する。
駆動側ボディ20は、ピストン30を配置するピストン用筒状空間21を内部に形成する。
【0019】
ピストン30の一端には弁体40が配置される。
ピストン用筒状空間21には、ピストン30を付勢するピストン付勢手段50を有している。ピストン付勢手段50は、弁体40が弁座13に当接する方向にピストン30を付勢する。
ピストン30には、ピストン拡大部31を形成している。ピストン付勢手段50は、ピストン拡大部31を押圧することで、ピストン30を付勢する。ピストン付勢手段50には例えばコイルばねを用いることができる。
ピストン用筒状空間21の一端は、弁座13に対向する位置で開口している。
この開口にダイアフラム60が配置され、ピストン用筒状空間21と弁座13とはダイアフラム60によって仕切られる。
【0020】
ダイアフラム60は、ピストン30の一端側に配置される。ピストン30の一端は、ダイアフラム60の中心に位置し、ダイアフラム60の弁座13側に弁体40が配置される。
ダイアフラム60は、ピストン30の移動に伴い変形する。
ダイアフラム60は、ピストン30に繋がる肉厚部61と、肉厚部61の外周に形成される膜部62と、膜部62の外周に形成される固定部63とを有する。ダイアフラム60は、肉厚部61の中央部でピストン30と繋がり、膜部62が主に変形する。
膜部62は、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとで構成され、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとの間に、リング状のダイアフラム押え部材64を配置している。
【0021】
流路側ボディ10には、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとの間の膜部空間62sに連通する膜部連通孔14を形成している。なお、膜部連通孔14は、駆動側ボディ20に設けてもよい。膜部連通孔14を設けることで、膜部62の変形に伴う膜部空間62sの圧力変動を無くすることができるとともに、弁体側膜部62bを透過したガスを排出することができる。
駆動側ボディ20には、エアー流通路22、23を形成している。エアー流通路22は、ダイアフラム60とピストン拡大部31との間のピストン用筒状空間21aに連通し、エアー流通路23は、ピストン付勢手段50が配置されるピストン用筒状空間21bに連通している。
【0022】
図1は、弁体40が閉状態を示している。
弁体40は、ピストン付勢手段50の付勢によって弁座13に当接している。この状態では、ダイアフラム60は、固定部63より肉厚部61が弁座13に近接した位置に変位しており、膜部62は変形状態にある。
【0023】
図2は、弁体40が全開状態を示している。
エアー流通路22からガスをピストン用筒状空間21aに供給することで、ピストン付勢手段50の付勢に対向する方向に圧力をピストン30に加える。従って、ピストン30は、弁体40を弁座13から離間させる方向に移動する。
弁体40が弁座13から離間することで、被制御流体が流入流路11から流入し、ダイアフラム60には被制御流体の圧力が加わる。ピストン30が移動することで、ダイアフラム60は、肉厚部61が固定部63と同一平面状の位置まで移動する。肉厚部61の移動による膜部62の変形によってダイアフラム60とピストン30との間のピストン用筒状空間21aにあるガス圧が高まる。そしてこのガス圧によってピストン30は更に移動し、
図2に示すように弁体40が全開状態となる。なお、
図1に示す状態から
図2に示す状態になるまでの間、ピストン用筒状空間21bのガスは、エアー流通路23から排出される。
また、
図2に示す弁体40が全開状態から、
図1に示す弁体40を閉状態とするには、ピストン用筒状空間21aにあるガスを、エアー流通路22から排出する。ガスをピストン用筒状空間21aから排出することで、ピストン用筒状空間21aの圧力は低下し、ピストン30はピストン付勢手段50の付勢によって弁座13に近接する方向に移動する。なお、
図2に示す状態から
図1に示す状態になるまでの間、ピストン用筒状空間21bには、エアー流通路23からガスが吸入される。
【0024】
図3は本実施例によるダイアフラムを示す構成図である。
図3(a)及び
図3(b)では、ダイアフラム60の半分を示し、
図3(a)は弁体40が開状態、
図3(b)は弁体40が閉状態である。
図3(a)に示すように、弁体40が全開状態ではダイアフラム60は無変形であり、
図3(b)に示すように、ダイアフラム60が変形することで弁体40が弁座13側に移動する。ここで、ダイアフラム60が無変形とは、無負荷状態でのダイアフラム60の形状である。
図3(a)の状態では、ダイアフラム押え部材64のピストン側部材面64pはピストン側膜部62pに当接しており、この状態から肉厚部61は弁体40の方向にしか移動しないため、ピストン側膜部62pには、常にダイアフラム押え部材64のピストン側部材面64pが当接した状態となり、ピストン側膜部62pの変形を規制できる。
このように、ピストン側膜部62pとダイアフラム押え部材64のピストン側部材面64pとは、弁体40が移動しても常に当接させることで、ピストン側膜部62pの変形を規制できる。
【0025】
ピストン側膜部62pの半径方向幅はP1であるが、ダイアフラム押え部材64によって、ピストン側膜部62pが変形可能な半径方向幅はP2(P1>P2)となる。従って、ピストン側膜部62pは、ダイアフラム押え部材64を設けることでピストン側膜部変形領域を小さくしている。このように、ピストン側膜部62pのピストン側膜部変形領域をダイアフラム押え部材64によって小さくすることで、ピストン30とダイアフラム60との間に供給するガス圧を、ピストン30の移動に有効に利用できる。従って、ピストン30とダイアフラム60との間に供給するガス圧を高めることなく、ピストン30を移動させることができる。
【0026】
ダイアフラム押え部材64によって、ピストン側膜部62pが変形可能な半径方向幅はP2、弁体側膜部62bが変形可能な半径方向幅はB2であり、P2とB2との内径側位置が同じでP2<B2としているので、ピストン側膜部62pのピストン側膜部変形領域は、弁体側膜部62bの弁体側膜部変形領域より小さくなる。このように、ピストン側膜部変形領域を弁体側膜部変形領域より小さくすることで、被制御流体の圧力をピストン30の移動に有効に利用できる。
【0027】
また、肉厚部61を弁体40のピストン側端部に形成し、ダイアフラム60と弁体40とを樹脂一体成型とすることが好ましい。パーティクルが発生しやすいダイアフラム60と弁体40とを樹脂一体成型とすることで、パーティクルが発生し難い樹脂を用いることができる。
【0028】
図3(c)は、ダイアフラム押え部材64の斜視図である。
図3(c)に示すように、ダイアフラム押え部材64はリング状に形成され、少なくとも2分割としている。このように少なくとも2分割とすることで、ダイアフラム押え部材64をダイアフラム60に取り付けやすい。
そして、ダイアフラム押え部材64は、固定部63の間と、、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとの外周部の間とに配置される。
【0029】
以上のように本実施例によるダイアフラム弁1は、膜部62が、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとで構成され、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとの間に、リング状のダイアフラム押え部材64を配置しており、膜部62を、ピストン側膜部62pと弁体側膜部62bとで二重膜とすることで、ガスが膜部62を透過することを防止し、リング状のダイアフラム押え部材64によって膜部62の変形を規制することができる。
なお、本実施例では、エアー流通路22からガスを供給又は排出することで、弁体40の開閉を行う場合で説明したが、例えばエアー流通路22とともに、又はエアー流通路22に代えてエアー流通路23からガスを供給又は排出してもよく、その他の方法であってもよい。