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  • 特開-草刈り機用のブラシ 図1
  • 特開-草刈り機用のブラシ 図2
  • 特開-草刈り機用のブラシ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013685
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】草刈り機用のブラシ
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/416 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
A01D34/416
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021073334
(22)【出願日】2021-04-23
(31)【優先権主張番号】20 2020 103 760.9
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】21153680.0
(32)【優先日】2021-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】521177795
【氏名又は名称】レスマン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】LESSMANN GmbH
【住所又は居所原語表記】Lucas-Schultes-Str.2 86732 Oettingen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100106220
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 正悟
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン レスマン
【テーマコード(参考)】
2B083
【Fターム(参考)】
2B083AA02
2B083CA07
2B083CA12
2B083CA13
2B083CB01
2B083GA01
(57)【要約】
【課題】草刈り機用のブラシを提供する。
【解決手段】外側フード(4)、内側フード(5)、多数のブラシツイストワイヤー(6)、及びブラシツイストワイヤー(6)を収容する多数の凹部(8)を有する穿孔板(7)を有する。内側フード(5)は、外側フード(4)へ向けられた湾曲部(11)を有する。外側フード(4)及び内側フード(5)は、草刈り機の連結部(2)の接続に用いられる穿孔(9)をそれぞれ有する。穿孔板(7)は、内側フード(5)の湾曲部(11)が穿孔板(7)の穿孔(10)を通って接続するほどの大きさの穿孔(10)を有する。内側フード(5)は、内側フード(5)の湾曲部(11)と穿孔(9)との間にある平面(12)により外側フード(4)の内側フード(5)側の平面(13)に密接する。内側フード(5)及び外側フード(4)は、それらの平面(12、13)領域で互いに接続している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側フード(4)、内側フード(5)、多数のブラシツイストワイヤー(6)、及び前記ブラシツイストワイヤー(6)を収容する多数の凹部(8)を有する穿孔板(7)を有する、草刈り機用のブラシ(1)であって、
前記内側フード(5)は前記外側フード(4)へ向けられた湾曲部(11)を有し、前記外側フード(4)及び前記内側フード(5)は、前記草刈り機の連結部(2)との接続に用いられる穿孔(9)をそれぞれ有する、ブラシ(1)において、
前記穿孔板(7)が、前記内側フード(5)の前記湾曲部(11)が前記穿孔板(7)の穿孔(10)を通って接続するほどの大きさの穿孔(10)を有し、前記内側フード(5)が、前記内側フード(5)の前記湾曲部(11)と前記穿孔(9)との間にある平面(12)により前記外側フード(4)の前記内側フード(5)側の平面(13)に密接し、前記内側フード(5)と前記外側フード(4)とが、それらの平面(12、13)領域で互いに接続していることを特徴とする、ブラシ(1)。
【請求項2】
前記内側フード(5)の前記湾曲部(11)によって形成される前記内側フード(5)の凹部(5a)が、前記草刈り機の押圧板(2d)をその中に収容できるほどの直径を有することを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
【請求項3】
前記内側フード(5)と前記外側フード(4)とが、それらの平面(12、13)領域で互いに溶接されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のブラシ。
【請求項4】
前記穿孔板(7)が、20~40個、好ましくは25~35個、特に好ましくは30個の、前記ブラシツイストワイヤー(6)を収容する凹部(8)を有することを特徴とする、請求項1、2又は3に記載のブラシ。
【請求項5】
前記穿孔板(7)の厚みが、2~4mm、好ましくは2.5~3.5mm、特に好ましくは3mmであることを特徴とする、請求項1~4の何れか1項に記載のブラシ。
【請求項6】
前記穿孔板(7)の前記凹部(8)が、長孔として形成されることを特徴とする、請求項1~5の何れか1項に記載のブラシ。
【請求項7】
前記長孔の幅が、3~5mm、好ましくは3.5~4.5mm、特に好ましくは4mmであることを特徴とする、請求項6に記載のブラシ。
【請求項8】
前記長孔の長さが、6~8mm、好ましくは6.5~7.5mm、特に好ましくは7mmであることを特徴とする、請求項6又は7に記載のブラシ。
【請求項9】
前記穿孔板(7)の前記凹部(8)間の周方向の間隔が、3~5mm、好ましくは3.5~4.5mm、特に好ましくは3.8~3.9mmとなることを特徴とする、請求項1~8の何れか1項に記載のブラシ。
【請求項10】
前記穿孔板(7)の前記穿孔(10)の直径が、45~60mm、好ましくは50~56mm、特に好ましくは53mmとなることを特徴とする、請求項1~9の何れか1項に記載のブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに詳しく定義された方式による、外側フード、内側フード、多数のブラシツイストワイヤー、及びブラシツイストワイヤーを収容する多数の凹部を有する穿孔板を有する、草刈り機に使用するためのブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のブラシは、特許文献1から公知である。このブラシは、電気工具、例えば角研削盤とその中に使用される研削工具あるいはブラシ工具との間を接続する特殊なシステムに適合しているが、このブラシの基本設計は電動草刈り機に使用されることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国実用新案第202019104172(U1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このブラシを電動草刈り機に使用するときの問題は、電動草刈り機の側面に設けられた連結部が、公知のブラシを最適に収容できないように形成されていることにある。確かに公知のブラシの構造は、電動草刈り機の連結部へのブラシの適合を妨げている。
【0005】
したがって、本発明の目的は、草刈り機に使用するためのブラシを提供することである。より詳細にはこのブラシを、一方では信頼でき、かつ、高い品質を提供する構造を有し、他方では草刈り機と確実に接続できるようにすることにある。
【0006】
この目的は、本発明にしたがって、請求項1に挙げられる特徴によって実現される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ブラシツイストワイヤーを収容するために用いられる穿孔板の穿孔の本発明による大きさは、内側フードの湾曲部が穿孔板を通って接続し、内側フードと外側フードとが接触あるいは密接できるようにする。
【発明の効果】
【0008】
それによって、ブラシは、草刈り機の連結部がその穿孔を通って接続するこの領域で、非常に平らな厚みあるいは公知の解決法を有する構造より小さい厚みに仕上げられ、そのことから本発明によるブラシは、最終的に草刈り機と確実に接続されることができる。このようにして、本発明によるブラシは、これまでの解決法に対してより確実に草刈り機に装着され、これにより駆動されることができる。
【0009】
本発明による解決法のさらなる長所は、その高い強度であり、なぜなら、内側フードと外側フードとがそれらの平面領域で互いに接続することが本発明によって可能であり、このことが強度の向上につながるためである。
【0010】
本発明の非常に有利な一発展形態では、内側フードの湾曲部により形成される内側フードの凹部が、草刈り機の押圧板をその中に収容できる直径を有するように設けることができる。このようにして、ブラシと草刈り機との特に良好な接続が達成され、押圧板をブラシに対して固定するナットが緩まないようにすることができる。
【0011】
内側フードと外側フードとは、これらの構成要素がそれらの平面領域で互いに溶接され、それによりブラシを張る際に邪魔になるようなエッジがなく、特に確実に接続される。
【0012】
本発明のさらなる有利な一形態は、穿孔板が20~40個、好ましくは25~35個、特に好ましくは30個のブラシツイストワイヤーを収容するための凹部を有することにある。対応する数のブラシツイストワイヤーを収容するこの凹部の数は、ブラシのコンパクトな設計と使い勝手の良さとを両立させている。
【0013】
穿孔板の厚みが2~4mm、好ましくは2.5~3.5mm、特に好ましくは3mmであれば、ブラシのコンパクトな設計と十分な強度との両立が可能である。
【0014】
本発明のさらなる有利な一形態で穿孔板の凹部が長孔として形成される場合には、ブラシツイストワイヤーを特に良好かつ確実に穿孔板により収容できる。
【0015】
その場合に、さらに長孔の幅が3~5mm、好ましくは3.5~4.5mm、特に好ましくは4mmであるように設けることができる。このことによっても、一方の穿孔板の十分な強度と、十分に大きいかつ良好な加工を可能にするブラシツイストワイヤーの収容性との両立が可能である。
【0016】
同様のことが、長孔の長さが6~8mm、好ましくは6.5~7.5mm、特に好ましくは7mmであるさらなる有利な一実施形態にも適用される。
【0017】
さらに、穿孔板の周囲方向の凹部間の間隔が3~5mm、好ましくは3.5~4.5mm、特に好ましくは3.8~3.9mmとなるように設けることができる。この解決法は、穿孔板の強度を十分に保ちながら、多数のブラシツイストワイヤーを収容できるようにする。
【0018】
内側フードの湾曲部を容易に穿孔板の穿孔を通して案内できるようにし、それでもなお穿孔板の十分な強度を達成するために、さらに穿孔板の穿孔の直径は45~60mm、好ましくは50~56mm、特に好ましくは53mmとなり得る。このようにして、草刈り機の特定の押圧板を特に容易に湾曲部内に収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】電動草刈り機に使用するための本発明によるブラシの断面図である。
図2】電動草刈り機の連結部に接続された状態の図1のブラシである。
図3図1のブラシの斜視図である。
図4】本発明によるブラシの穿孔板の平面図である。
図5図4のV-V線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて根本的に説明する。
【0021】
図1及び図2は、図示していない草刈り機例えば電動草刈り機と接続するために設けられたブラシ1を示す。電動草刈り機の内、図2にはねじ込み部あるいはねじ部2aがブラシ1を通って伸長する連結部2のみが示されている。連結部2は、さらにねじ部2aと反対側及び電動草刈り機側に、ブラシ1の外側に支持される接触板2b、ねじ部2aへねじ込まれるナット2c、及びブラシ1の内側に支持される押圧板2dを有する。ブラシ1は、それにしたがってナット2cのねじ込みにより接触板2bと押圧板2dとの間で張られた状態で電動草刈り機に固定される。ブラシ1が電動草刈り機により駆動される場合には、このブラシ1は回転軸3の周りを回転できる。その際、ねじ込み部あるいはねじ部2aと押圧板2dとの間に形状結合的な接続が、例えばねじ込み部あるいはねじ部2a上の外側蟻つぎ及び外側蟻つぎと嵌合する押圧板2dの内側蟻つぎの形で生じる。それによって、駆動中にナット2cが駆動ブラシ1の反力によって故意では無しに外れることはない。
【0022】
ブラシ1は、外側フード4、内側フード5、多数のブラシツイストワイヤー6及び穿孔板7を有し、穿孔板7は、ブラシツイストワイヤー6を収容するための多数の凹部8を有する。ブラシツイストワイヤー6が穿孔板7の凹部8内に収容されている状態では、穿孔板7はツイストワイヤー板とも呼ばれる。外側フード4及び内側フード5は、連結部2の収容に用いられるそれぞれ1つの穿孔9を有する。
【0023】
穿孔板7も穿孔10を有するが、その大きさは、外側フード4へ向けられた内側フード5の湾曲部11が穿孔板7の穿孔10を通って接続できるほどである。穿孔板7の穿孔10は、すなわち、外側フード4及び内側フード5の穿孔9より明らかに大きい。内側フード5の湾曲部11によって内側フード5の内側に凹部5aが形成され、その中に押圧板2dが収容される。凹部5aの直径は、すなわち、押圧板2dがその中に入る余地があるほど大きい。
【0024】
内側フード5は、内側フード5の湾曲部11と穿孔9との間に存在する平面12により外側フード4の内側フード5側の平面13に密接している。内側フード5及び外側フード4は、このときそれらの平面12及び13の領域で互いに接続している。この場合、平面12及び13の領域内の内側フード5と外側フード4とのこの接続は溶接によって行われる。
【0025】
この構造によって、穿孔9の領域における外側フード4及び内側フード5の加算された高さ、すなわち、ブラシ1の回転軸3の長手方向の穿孔9の延長は3.5mm以下となる。なぜなら、穿孔板7は穿孔10の大きさに基づいてこの領域では外側フード4と内側フード5との間には存在せず、したがって、ブラシ1の回転軸3の長手方向の穿孔9のこの延長に寄与するものはないからである。それによりブラシ1は電動草刈り機の連結部2に確実に装着されることができ、このときさらに、ねじ込み部あるいはねじ部2aと押圧板2dとの間に上述の形状結合的な接続が作成され得ることが保証される。
【0026】
図3では、ブラシ1が斜視図で示される。
【0027】
図4及び図5は、ブラシツイストワイヤー6の凹部8内への挿入前の穿孔板7の実施例を示す。この具体的な実施例の穿孔板7は、対応する数のブラシツイストワイヤー6を収容するために30個の凹部8を有し、このとき穿孔板7の外径が90mmの場合に、示されたブラシ1の大きさが145mmの(ブラシツイストワイヤー6の最幅広位置で測定された)外径あるいは公称直径を有する場合、基本的に20~40個、好ましくは25~35個の凹部8が設けられる。穿孔板7の厚みは、この場合2~4mm、好ましくは2.5~3.5mm、特に好ましくは3mmである。
【0028】
穿孔板7の穿孔10の直径は、この場合45~60mm、好ましくは50~56mm、特に好ましくは53mmとなる。
【0029】
図4で分かるように、穿孔板7の凹部8は長孔として形成される。長孔は、図示した実施例では、3~5mm、好ましくは3.5~4.5mm、特に好ましくは4mmの幅と、6~8mm、好ましくは6.5~7.5mm、特に好ましくは7mmの長さとを有する。穿孔板7の凹部8間の周方向の間隔は、このとき3~5mm、好ましくは3.5~4.5mm、特に好ましくは3.8~3.9mmとなる。
【0030】
ここに記載された数値及び寸法は、外径あるいは公称直径が145mmのブラシ1に関するものである。ブラシ1の公称直径が変われば、当然それに応じて数値及び寸法も変わる。
【符号の説明】
【0031】
1 ブラシ
2 連結部
2a ねじ部
2b 接触板
2c ナット
2d 押圧板
3 回転軸
4 外側フード
5 内側フード
5a 凹部
6 ブラシツイストワイヤー
7 穿孔板
9 穿孔
10 穿孔
11 湾曲部
12 平面
図1
図2
図3
図4
図5