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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022137090
(43)【公開日】2022-09-21
(54)【発明の名称】安全シリンジのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/31 20060101AFI20220913BHJP
【FI】
A61M5/31
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022100018
(22)【出願日】2022-06-22
(62)【分割の表示】P 2019569308の分割
【原出願日】2018-06-18
(31)【優先権主張番号】62/521,252
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/639,614
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518264424
【氏名又は名称】クリーデンス メドシステムズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Credence MedSystems,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ディアス,スティーヴン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】シュルザス,アラン イー.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】医療環境においてマイクロリットル範囲の用量の流体を送達するシリンジに関するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体310を備える。このシステムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材も含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材350をさらに含む。プランジャ部材は、回転可能部材360の回転に伴って、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位方向に挿入するように構成された回転可能部材を含む。プランジャ部材は、回転可能部材の近位側に、ストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部で遠位方向に挿入してシリンジ内部から数マイクロリットルの流体を排出するように構成された近位部をさらに含む。
【選択図】図46
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射のためのシステムにおいて、
近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に結合されたプランジャ部材とを備え、
前記プランジャ部材が、
回転可能部材の回転に伴い前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部に前記ストッパ部材を遠位に挿入するように構成された回転可能部材と、
回転可能部材の近位にあり、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部でさらに遠位に挿入するように、遠位側に移動するように構成された近位部分とを含むことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記近位部分を遠位側に移動させて、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部でさらに遠位に挿入することにより、約50マイクロリットルの流体が前記シリンジ内部から排出される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プランジャ部材の近位部分に取り外し可能に連結され、その遠位方向の動きを阻止する安全部材をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記シリンジフランジに結合された指フランジをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
注射方法において、
近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に結合されたプランジャ部材であって、
回転可能部材と、
前記回転可能部材の近位部と、
針アセンブリ内部を有する針アセンブリとを含む、プランジャ部材と、
を備える注射システムを提供するステップと、
前記シリンジ本体が垂直ポジションにある状態で、前記回転可能部材を回転させて、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部に遠位方向に挿入し、前記シリンジ内部および針アセンブリ内部から気泡を放出するステップと、
前記近位部分を遠位方向に移動させて、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向にさらに挿入するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
前記近位部分を遠位方向に移動させて、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向にさらに挿入するステップにより、約50マイクロリットルの流体が前記シリンジ内部から排出される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記システムが、前記プランジャ部材の近位部分に取り外し可能に連結されてその遠位移動を阻止する安全部材をさらに備え、前記方法は、前記近位部分を遠位方向に移動させる前に前記安全部材を前記近位部分から取り外すステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
注射システムにおいて、
近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に連結されたプランジャ部材と、
前記シリンジフランジに取り外し可能に連結され、近位配向ねじを含む指フランジと、
前記近位配向ねじ上に配置され、前記プランジャ部材が配置される開口部を有する回転可能部材と、を備え、
前記回転可能部材は、前記近位配向ねじに対する前記回転可能部材の回転に伴って、前記プランジャ部材およびそれに結合された前記ストッパ部材を、前記シリンジ本体に対してシリンジの内部に遠位方向に挿入するように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項9】
前記プランジャ部材は、前記回転可能部材の近位側に、前記回転可能部材に対して遠位方向に移動して、前記プランジャ部材および前記シリンジ内部で遠位側に結合されたストッパ部材を前記シリンジ本体に対してさらに挿入するための外部ストッパを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記外部ストッパを遠位方向に移動させて、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部に前記ストッパ部材をさらに挿入することにより、約50マイクロリットルの流体が前記シリンジ内部から排出される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記回転可能部材に取り外し可能に結合され、前記回転可能部材に対する前記外部ストッパの遠位方向の動きを防止するように構成されたプランジャキャップをさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記プランジャキャップが、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端が見える開口部を画定している、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記開口部は、前記プランジャキャップの外側からの前記プランジャ部材の近位端の手動操作を防止するようなサイズおよび形状である、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記プランジャキャップは、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端が見える透明部分を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記プランジャキャップが近位端の尖った特徴部を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記プランジャキャップが、前記プランジャキャップを前記回転可能部材に取り外し可能に連結する保持機構を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記プランジャキャップが、前記回転可能部材上の対応する第2の複数のスプラインと協働して前記回転可能部材を回転させるように構成された第1の複数のスプラインを備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記プランジャキャップは、前記プランジャキャップの手動回転を容易にするための刻み付き外面を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記指フランジは、前記シリンジフランジ上に前記指フランジを固定するように構成された内面突起を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項20】
前記指フランジは、前記シリンジフランジ上に前記指フランジを固定するために弾性変形可能である、請求項8に記載のシステム。
【請求項21】
前記回転可能部材は、前記近位配向ねじに対する前記回転可能部材の第1方向への回転により、前記プランジャ部材およびそれに結合された前記ストッパ部材を、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部に遠位方向に挿入するように構成され、
前記回転可能部材は、前記第1の方向とは反対の第2の方向への前記近位配向ねじに対する前記回転可能部材の回転を防止するラチェット機構を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項22】
前記プランジャ部材は、前記回転可能部材の前記開口部の遠位側に配置され、前記開口部を通ろうとする前記内部ストッパの通過を防止するサイズの内部ストッパを備え、前記内部ストッパが前記プランジャ部材の近位移動を制限する、請求項8に記載のシステム。
【請求項23】
前記プランジャ部材は、視覚的な注射インジケータを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項24】
注射方法において、
注射システムであって、
近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置された流体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に連結されたプランジャ部材と、
前記シリンジフランジに取り外し可能に連結され、近位配向ねじを有する指フランジと、
前記近位配向ねじ上に配置され、前記プランジャ部材が配置される開口部を有する回転可能部材と、
針アセンブリ内部を有する針アセンブリとを備え、
前記プランジャ部材は、前記回転可能部材の近位側に外部ストッパを有する、注射システムを提供するステップと、
前記シリンジ本体を垂直ポジションにして、前記回転可能部材を前記近位配向ねじに対して回転させ、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位側に挿入して、前記シリンジ内部および針アセンブリ内部から気泡を排出するステップと、
前記プランジャ部材およびそれに結合された前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部にさらに挿入して、前記シリンジ内部から流体を放出するために、前記外部ストッパを前記回転可能部材に対して遠位側に移動させるステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
前記外部ストッパを遠位方向に移動させて、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向にさらに挿入するステップにより、シリンジ内部から約50マイクロリットルの流体が排出される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記システムは、前記回転可能部材に取り外し可能に連結され前記回転可能部材に対する前記外部ストッパの遠位移動を防止するためのプランジャキャップをさらに備え、前記方法がさらに、
前記プランジャキャップを前記近位配向ねじに対して回転させることにより、前記回転可能部材を前記近位配向ねじに対して回転させるステップと、
前記外部ストッパを前記回転可能部材に対して遠位方向に移動させるステップの前に、前記プランジャキャップを前記回転可能部材から取り外すステップとを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記プランジャキャップが開口部を画定しており、
前記方法は、前記プランジャキャップの開口部が、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端を見えるようにすることをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記プランジャキャップは、当該プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端の手動操作を防止することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記プランジャキャップが透明部分を有し、
前記方法は、前記プランジャキャップの透明部分が、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端を見えるようにすることを含む、請求項26記載の方法。
【請求項30】
前記プランジャキャップが近位端の尖った特徴部を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記シリンジフランジ上に前記指フランジを固定するために、前記指フランジを弾性変形させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記近位配向ねじに対して前記回転可能部材を第1の方向に回転させるステップと、
前記第1の方向とは反対の第2の方向における、前記近位配向ねじに対する前記回転可能部材の回転を防止するステップとをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記プランジャ部材は、前記回転可能部材の開口部の遠位側に配置された内部ストッパを備え、
前記方法は、前記内部ストッパが、当該内部ストッパが前記開口部を通って近位側に移動するような前記プランジャ部材の近位移動を防止する、請求項24に記載の方法。
【請求項34】
前記外部ストッパを前記回転可能部材に対して遠位方向に移動させた後、前記外部ストッパを前記回転可能部材に対して近位方向に移動させて、前記プランジャ部材およびそれに結合された前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部で近位方向に引き戻し、それにより、第2の流体を前記シリンジ内部に引き込むステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記外部ストッパが前記回転可能部材に対して遠位方向に移動したのと同じ距離だけ前記外部ストッパが前記回転可能部材に対して近位方向に移動して、前記内部ストッパを前記回転可能部材の遠位配向面に接触させる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記外部ストッパを前記回転可能部材に対して遠位に移動する前に、前記プランジャ部材およびそれに結合された前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内にさらに挿入するために、前記近位配向ねじに対して前記回転可能部材を遠位端位置まで回転させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
前記プランジャ部材を前記シリンジ内部の遠位端に挿入するために、前記外部ストッパを前記回転可能部材に対して遠位方向に移動させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項38】
注射システムにおいて、
近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に結合されたプランジャ部材と、
前記シリンジフランジに取り外し可能に連結され、近位配向ねじを有する指フランジと、
前記近位配向ねじ上に配置され、前記プランジャ部材が配置される開口部を有する回転可能部材とを備え、
前記プランジャ部材は、前記回転可能部材の遠位側および近位側にそれぞれ配置された内部ストッパおよび外部ストッパを備え、
前記内部ストッパおよび外部ストッパはそれぞれ、当該内部ストッパおよび外部ストッパがそれぞれ前記プランジャ部材の近位方向および遠位方向の移動を制限するように、前記内部ストッパおよび外部ストッパが前記回転可能部材の開口部を通過するのを防ぐようなサイズであり、
前記内部ストッパが前記回転可能部材の遠位配向面と接触するように前記プランジャが配置されたときに、前記回転可能部材の近位配向面と前記外部ストッパとの間のプランジャ部材の長さがギャップを規定し、
前記近位配向ねじに対する前記回転可能部材の回転により、前記回転可能部材は、前記プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材を、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部で遠位方向に挿入するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項39】
前記外部ストッパが、前記回転可能部材に対して遠位方向に移動して、前記プランジャ部材および結合された前記ストッパ部材を、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部で遠位方向にさらに挿入するように構成されている、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記外部ストッパを遠位方向に移動させて、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部で遠位方向にさらに挿入すると、前記ギャップが閉じて、前記シリンジ内部から患者に所定量の薬剤が注射される、請求項38に記載のシステム。
【請求項41】
前記注射される所定量の薬剤は、約5マイクロリットルから約250マイクロリットルの間である、請求項38に記載のシステム。
【請求項42】
前記注射される薬剤の所定の量が約50マイクロリットルである、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記回転可能部材に取り外し可能に連結され、前記回転可能部材に対する前記外部ストッパの遠位方向の動きを防止するように構成されたプランジャキャップをさらに備える、請求項38に記載のシステム。
【請求項44】
前記プランジャキャップは、シリンジのオペレータがプランジャロッドの外部ストッパと前記回転可能部材との間のギャップを時期尚早に閉じることを防止するようなサイズおよび形状である、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記プランジャキャップが、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端が見える開口部を規定している、請求項43に記載のシステム。
【請求項46】
前記開口部は、前記プランジャキャップの外側からの前記プランジャ部材の近位端の手動操作を防止するようなサイズおよび形状である、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記プランジャキャップは、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端が見える透明部分を有する、請求項43に記載のシステム。
【請求項48】
前記プランジャキャップが近位端の尖った特徴部を含む、請求項43に記載のシステム。
【請求項49】
前記プランジャキャップは、前記プランジャキャップを前記回転可能部材に取り外し可能に連結する保持機構を備える、請求項43に記載のシステム。
【請求項50】
前記プランジャキャップが、前記回転可能部材上の対応する第2の複数のスプラインと協働して前記回転可能部材を回転させるように構成された第1の複数のスプラインを備える、請求項43に記載のシステム。
【請求項51】
前記プランジャキャップは、前記プランジャキャップの手動回転を容易にするための刻み付き外面を備える、請求項43に記載のシステム。
【請求項52】
前記プランジャキャップは、前記ギャップの少なくとも一部を取り囲んでいる、請求項43に記載のシステム。
【請求項53】
前記指フランジは、前記シリンジフランジ上に前記指フランジを固定するように構成された内面突起を有する、請求項38に記載のシステム。
【請求項54】
前記指フランジは、前記シリンジフランジ上に前記指フランジを固定するために弾性変形可能である、請求項38に記載のシステム。
【請求項55】
前記回転可能部材は、前記プランジャ部材およびそれに結合された前記ストッパ部材を、前記近位配向ねじに対する前記回転可能部材の第1の方向への回転により、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部で遠位方向に挿入するように構成されるとともに、
前記回転可能部材は、前記第1の方向とは反対の第2の方向における前記近位配向ねじに対する回転可能部材の回転を防止するラチェット機構を備える、請求項38に記載のシステム。
【請求項56】
前記プランジャ部材は、視覚的な注射インジケータを備える、請求項38に記載のシステム。
【請求項57】
前記回転可能部材は、少なくとも1つの偏向可能なばねアームを備え、前記プランジャ部材が完全に挿入されると、前記少なくとも1つの偏向可能なばねアームが、前記プランジャ部材に形成されたノッチにスナップ係合し、それにより使用者が感じるおよび/または聞くことができる機械的クリックが機械的に生成され、投与終了の触覚および/または可聴フィードバックが提供される、請求項38に記載のシステム。
【請求項58】
注射システムにおいて、
近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に配置されたラッチ部材と、
前記ラッチ部材に係合するように構成され、その遠位端にノッチを有し、それによって前記ストッパ部材を前記プランジャ部材に直接連結するプランジャ部材とを備え、
前記プランジャ部材は、前記ストッパ部材に直接連結されると、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部で遠位方向に挿入するように操作されるように構成されたストッパ部材を備えることを特徴とするシステム。
【請求項59】
前記シリンジフランジに連結された指フランジをさらに備え、当該指フランジは、前記プランジャ部材が前記ストッパ部材に直接連結されていないときに、前記プランジャ部材を前記シリンジ本体に取り外し可能に連結するように構成される、請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
前記指フランジは、前記シリンジフランジが少なくとも部分的にそれを通って、少なくとも部分的に前記指フランジの内部に入ることができるように構成された側部開口部を有する、請求項59に記載のシステム。
【請求項61】
前記指フランジは、前記プランジャ部材の遠位端を受容するように構成された近位配向開口部を備える、請求項59に記載のシステム。
【請求項62】
前記指フランジは、前記近位配向開口部の周りに配置され、前記プランジャ部材の遠位端を前記近位配向開口部に向けるように構成された近位開口漏斗部をさらに備える、請求項61に記載のシステム。
【請求項63】
前記シリンジ本体の遠位端に結合されたルアーコネクタをさらに備える、請求項58に記載のシステム。
【請求項64】
前記ストッパ部材は、その近位端に近位開口漏斗部を備え、当該近位開口漏斗部は、前記プランジャ部材の遠位端を前記ストッパ部材に向けるように構成されている、請求項58に記載のシステム。
【請求項65】
前記ノッチは、前記プランジャ部材の遠位端の周りに凹んだリングを含む、請求項58に記載のシステム。
【請求項66】
前記ラッチ部材は、前記プランジャ部材が前記ストッパ部材に直接連結されたときに、前記プランジャ部材の近位移動を防ぐために遠位方向および半径方向内向きに延びるアームを有する、請求項58に記載のシステム。
【請求項67】
注射方法において、
近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端のシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に配置されたラッチ部材と、
前記シリンジフランジに連結された指フランジと、
前記指フランジによって前記シリンジ本体に取り外し可能に連結され、その遠位端にノッチを有するを含むプランジャ部材と、を含む注射システムを提供するステップと、
前記指フランジから前記プランジャ部材を取り外すステップと、
前記プランジャ部材を少なくとも部分的に前記シリンジ内部および前記ストッパ部材に挿入し、前記ラッチ部材が前記ノッチに係合して前記プランジャ部材を前記ストッパ部材に結合するステップと、
前記プランジャ部材を操作して、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向に挿入するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項68】
前記指フランジが近位配向開口部を備えるとともに、
前記プランジャ部材を少なくとも部分的にシリンジ内部および前記ストッパ部材に挿入するステップは、前記プランジャ部材を少なくとも部分的に前記近位配向開口部に挿入することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記指フランジが、前記近位配向開口部の周りに配置された近位開口漏斗部をさらに含み、前記方法は、前記近位開口漏斗部が、前記プランジャ部材の遠位端を前記近位配向開口部に導くステップをさらに含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記注射システムが、前記シリンジ本体の遠位端に結合されたルアーコネクタをさらに備え、前記方法は、前記ルアーコネクタを使用して前記シリンジ本体に針を結合するステップをさらに備える、請求項67に記載の方法。
【請求項71】
前記ストッパ部材は、その近位端に近位開口漏斗部を備え、前記方法は、前記近位開口漏斗部が、前記プランジャ部材の遠位端を前記ストッパ部材内に案内するステップをさらに備える、請求項67に記載の方法。
【請求項72】
前記ノッチは、前記プランジャ部材の遠位端の周りに凹んだリングを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項73】
前記ラッチ部材は、前記プランジャ部材が前記ストッパ部材に直接結合されたときに、前記プランジャ部材の近位移動を防止するために遠位方向および半径方向内側に延びるアームを含む請求項67に記載の方法。
【請求項74】
近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に結合され、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材とを備え、
前記プランジャ部材は直径が増大した複数のセグメントを有し、これらのセグメントは、収縮構成において互いの中に入れ子になるように構成されている、注射システム。
【請求項75】
前記複数のセグメントは、互いに入れ子式であるとともに、拡張構成においてロックするように構成されている、請求項74に記載のシステム。
【請求項76】
前記プランジャは3つのセグメントを含む、請求項74に記載のシステム。
【請求項77】
前記プランジャは4つのセグメントを含む、請求項74に記載のシステム。
【請求項78】
注射方法において、
近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端のシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に結合され、近位端パッドと直径が増大した複数のセグメントを備えるプランジャ部材とを含み、これらのセグメントは収縮構成において互いの中に入れ子になっている、注射システムを提供するステップと、
前記プランジャ部材の近位端パッドを前記シリンジ本体に対して近位方向に動かして、前記セグメントを互いに入れ子式に伸ばし、これらのセグメントを拡張構成にロックするステップと、
前記セグメントが拡張構成にある状態で、前記プランジャ部材を操作し、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部で遠位方向に挿入するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項79】
前記プランジャは3つのセグメントを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記プランジャは4つのセグメントを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
注射システムにおいて、
近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に連結され、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部で遠位方向に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材であって、弾性部材で互いに連結された複数のセグメントを含むプランジャ部材と、
前記弾性部材が拡張状態にある状態で、前記セグメントを非直線構成に保持する拘束部材とを備えることを特徴とする注射システム。
【請求項82】
前記弾性部材は、前記拘束部材が取り外されると、前記拡張状態から収縮状態に移行し、それによって前記セグメントが直線構成に移行するように付勢されている、請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
前記拘束部材は、前記システムのラッパーである、請求項81に記載のシステム。
【請求項84】
注射方法において、
近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端のシリンジフランジとを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に結合され、弾性部材で互いに結合された複数のセグメントを備えるプランジャ部材とを備える注射システムを提供するステップであって、
前記複数のセグメントは、前記弾性部材が拘束部材によって拡張状態にある状態では非直線構成で保持されており、
前記拘束部材を取り外して、前記弾性部材が拡張状態から収縮状態に移動できるようにし、それによって前記セグメントを直線構成へと移行させるステップと、
前記セグメントが直性構成にある状態で、前記プランジャ部材を操作して、前記シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向に前記ストッパ部材を挿入するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項85】
前記拘束部材は、前記システムのラッパーである、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
注射システムにおいて、
近位端および遠位端を有するシリンジ本体と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジと、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に連結され、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部で遠位方向に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材とを備え、
前記プランジャ部材は複数のセグメントを備え、
前記プランジャ部材は、当該プランジャ部材が折り畳み構成にあるときに、複数のセグメントのうちの第1のセグメントが、前記複数のセグメントのうちの第2のセグメントに隣接するように折り畳まれるように構成されている、注射システム。
【請求項87】
前記プランジャ部材は、前記プランジャ部材が折り畳み構成にあるときに、前記第1のセグメントを前記シリンジ本体に取り外し可能に連結するように構成されたラッチ部材をさらに備える、請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
前記プランジャ部材を前記折り畳み構成から直線構成に移動させるように構成された付勢部材をさらに備える、請求項86に記載のシステム。
【請求項89】
注射方法において、
注射システムであって、
近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記ストッパ部材に連結され、複数のセグメントを備えるプランジャ部材とを備え、
当該プランジャ部材は、前記複数のセグメントのうちの第1のセグメントが、前記複数のセグメントの第2のセグメントに隣接するように折り畳み構成へと折り畳まれる、注射システムを提供するステップと、
前記プランジャ部材が前記折り畳み構成から直線構成へと移行できるようにするステップと、
前記複数のセグメントが直線構成にある状態で、前記プランジャ部材を操作して、前記ストッパ本体を前記シリンジ本体に対してシリンジ内部で遠位方向に挿入するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項90】
前記プランジャ部材を折り畳み構成から直線構成に移行させるステップは、前記プランジャ部材を折り畳み構成から直線構成に手動で移行させることを含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記システムは、付勢部材をさらに備える、請求項89に記載の方法。
【請求項92】
前記プランジャ部材を前記折り畳み構成から前記直線構成に移行させるステップは、前記注射システムから拘束部材を除去することを含む、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記拘束部材は、前記システムのラッパーである、請求項92に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、一般に、流体注入に対する様々なレベルの制御を実現するための注射システム、デバイス、およびプロセスに関し、より具体的には、医療環境においてマイクロリットル範囲の用量の流体を送達するシリンジに関するシステムおよび方法に関する。本開示はまた、送達および保管プロファイル/フットプリントが小さな注射システム、デバイス、およびプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]図1Aに示すような何百万ものシリンジ(2)が、医療環境で毎日消費されている。典型的なシリンジ(2)は、管状体(4)、プランジャ(6)、および注射針(8)を備える。図1Bに示すように、このようなシリンジ(2)は、患者に液体を注入するだけでなく、薬瓶、バイアル、袋、またはその他の薬剤封入システム(10)といった容器から液体を出し入れするためにも利用することができる。実際、米国など一部の国の規制上の制約および無菌性の維持の問題により、特定の患者の環境で示されるように、シリンジ(2)で薬瓶(10)を用いる場合、薬瓶は一人の患者に使用してその後廃棄されなければならず、多大なボトルの医療廃棄物と残った薬の廃棄を生じ、特定の重要な薬剤の定期的な不足の原因にもなる。図2Aを参照すると、3本のルアー型シリンジ(12)が示されており、それぞれが遠位部に設けられたルアー継手構造(14)を有し、図2Bに示すルアーマニホルド組立体(16)のような類似の合致形状を有する他の器具と結合することができる。図2Bのルアーマニホルド組立体を用いて、静脈内輸液バッグを用いるか用いることなく、薬液を患者に静脈内投与することができる。図2Aのシリンジのルアー継手(14)は「オス」のルアー継手と呼ばれ、図2B(18)のルアー継手は「メス」のルアー継手と呼ばれる。ルアー型インターフェースの一方にねじ山を設け(この場合、この構成は「ルアーロック」構成と呼ばれる)、両者を相対的に回転させて結合することができ、圧迫荷重と組み合わせてもよい。換言すれば、ルアーロックの一実施形態では、おそらく圧迫とともに回転を利用して、メスの継手(18)のフランジと係合して、一緒に器具に液密結合をもたらすように構成されたオスの継手(14)内のねじ山を係合させることができる。別の実施形態では、テーパ状のインターフェース形状を利用して、ねじ山または回転を用いずに圧迫を用いたルアー係合を提供することができる(このような構成は、「スリップオン」または「円錐」ルアー構成と呼ぶことができる)。このようなルアー結合はオペレータにとって比較的安全であると考えられてるが、ルアー結合を提供するためのローディングにおいて薬剤がこぼれたり漏れたり、部品が破損するリスクがある。
【0003】
[0003]一方、注射針構造体の使用は、望ましくない人や構造に鋭い針が接触または刺さる危険性を伴う。このため、いわゆる「安全シリンジ」が開発されている。
【0004】
[0004]安全シリンジ(20)の一実施形態が図3に示されており、管状シールド部材(22)が、シリンジ本体(4)に対するロック位置から解放されると、針(8)をカバーするようにばね付勢されている。安全シリンジ(24)の別の実施形態が図4A~4Bに示されている。このような構成では、プランジャ(6)をシリンジ本体(4)に対して完全に挿入した後、図4Bに示すように、格納式針(26)が、管状体(4)内の安全位置に戻るように格納される(28、26)。それ自身の上に崩壊するように構成されたこのような構成は、血液の飛散/エアロゾル化の問題、誤動作や所望の前に作動する可能性のあるプレロードエネルギーの安全な保存、ばねの圧縮容積内に残るデッドスペースによる全用量注射の精度低下、および/または、痛みや患者の不安の原因となる引き戻し速度制御の喪失に関連する可能性がある。
【0005】
[0005]シリンジ市場をさらに複雑にしているのは、図5Aおよび5Bに示すような充填済みシリンジアセンブリの需要の増加である。シリンジアセンブリは、一般にシリンジ本体、または「薬剤エンクロージャ封入送達システム」(34)と、プランジャチップと、プラグまたはストッパ(36)と、ルアー型インターフェースに取り付けることができる遠位シールまたはキャップ(35)とを備える(図5Aではキャップ35が定位置にあり、図5Bではルアーインターフェース(14)を示すためにキャップが取り外されている)。薬液は、遠位シール(35)とストッパ部材(36)の遠位端(37)の間の容積または薬剤リザーバ(40)内に存在する。ストッパ部材(36)は、標準のブチルゴム材料を含み、生体適合性潤滑コーティング(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)など)でコーティングされて、関連するシリンジ本体(34)の構造と材料に対する好ましいシーリングおよび相対運動特性を実現する。図5Bのシリンジ本体(34)の近位端は、シリンジ本体(34)の材料と一体的に形成された従来の一体型シリンジフランジ(38)を有する。このフランジ(38)は、シリンジ本体(34)から半径方向に延びるように構成され、シリンジ本体(34)の周りの全周または部分的な外周となるように構成されてもよい。部分的なフランジは「クリップフランジ」と呼ばれ、他方は「フルフランジ」と呼ばれる。フランジは、シリンジを指で把持し、プランジャを押して注射するための支持を提供するために用いられる。シリンジ本体(34)は、好ましくは、ガラスやポリマーなどの半透明材料を有する。薬室またはリザーバ(40)内に収容容積を形成し、針を介した関連する流体の排出を支援するために、ストッパ部材(36)をシリンジ本体(34)内に配置することができる。シリンジ本体(34)は、実質的に円筒形状を画定し(したがって、円形の断面形状を有するプランジャチップ36がシリンジ本体に対してシールを確立し得る)、または楕円など他の断面形状を有するように構成することができる。
【0006】
[0006]このようなアセンブリは、充填、包装、および医薬品/薬剤のインターフェース材料の選択および部品の使用に関する世界の絶えず変化する規制のすべてを満たす余地のある世界の数少ないメーカーによって標準化され、正確な容量で生産されるため望ましい。ただし、このような単純な構成は、通常、使い捨て、安全、自動無効化、および針刺し防止についての新しい世界標準を満たさない。したがって、特定のサプライヤーは、1つの解決手段ですべての規格またはその少なくとも一部を満たそうとする、例えば図5Cに示されているもの(41)などの、より「垂直方向」の解決手段に移行している。多くの異なる場面でこれらの規格を満たすことを試みた結果、そのような製品には顕著な制限(図3~4Bを参照して上述したものの一部を含む)と、比較的大きな在庫および使用の費用がかかる。
【0007】
[0007]さらに、多くの予充填シリンジアセンブリは、注射システムで使用される予充填カートリッジが含まれる。予充填カートリッジを針ハブアセンブリと組み立てるのに、安全性、自動無効化、および針刺し防止の基準を満たすための課題がある。例えば、一部の安全針引き戻しシステムでは、組み立て中に部品をより正確に配置する必要があるが、これは既存の予充填カートリッジの様々な公差に適合しない場合がある。
【0008】
[0008]現在利用可能な構成の欠点に対処する注射システムが求められている。特に、出荷時と保管時のプロファイルが低い注射システム(事前充填式など)が求められている。このような低プロファイルのストレージ注射システムは、輸送と保管(冷蔵など)に必要なスペースを削減する。低プロファイルの貯蔵型注射システムは、患者固有の自動薬剤投与・管理システムとともに使用することもできる。さらに、マイクロリットルの範囲で正確に機能する注射システムが必要である。また、そのようなシリンジアセンブリでは、従来の予充填カートリッジや他の市販品の既存の比較的よく管理されたサプライチェーン、および対応する組立機械や人員を利用できることが望ましい。さらに、マイクロリットル範囲の液体の注入と吸引の両方を実現する注射システムが求められている。
【発明の概要】
【0009】
[0009]実施形態は、注射システムに関する。特に、実施形態は、少なくともいくつかの既製のシリンジ構成要素を有する低プロファイルの貯蔵型注射システムおよびマイクロリットル範囲の注射システムに関する。
【0010】
[0010]一実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体を備える。このシステムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材も含む。システムは、ストッパ部材に配置されたラッチ部材をさらに含む。さらに、システムは、ラッチ部材と係合し、それによりストッパ部材をプランジャ部材に直接結合するように構成されたノッチをその遠位端に有するプランジャ部材を備える。プランジャ部材は、ストッパ部材に直接結合されると、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作可能に構成される。
【0011】
[0011]1以上の実施形態において、システムは、シリンジフランジに連結された指フランジも含み、指フランジは、プランジャ部材がストッパ部材に直接連結されていない場合に、プランジャ部材をシリンジ本体に取り外し可能に連結するように構成される。指フランジは、シリンジフランジが少なくとも部分的にそれを通って、少なくとも部分的に指フランジの内部に入ることができるように構成された側部開口部を含んでもよい。指フランジは、プランジャ部材の遠位端を受け入れるように構成された近位配向開口部を含んでもよい。指フランジはまた、近位配向開口部の周りに配置され、プランジャ部材の遠位端を近位配向開口部に向けるように構成された近位開口漏斗部を含むことができる。
【0012】
[0012]1以上の実施形態において、システムは、シリンジ本体の遠位端に結合されたルアーコネクタも含む。ストッパ部材は、その近位端に近位開口漏斗部を含むことができ、近位開口漏斗部は、プランジャ部材の遠位端をストッパ部材に向けるように構成される。
【0013】
[0013]1以上の実施形態において、ノッチは、プランジャ部材の遠位端の周りの凹んだリングである。ラッチ部材は、プランジャ部材がストッパ部材に直接結合されたときに、プランジャ部材の近位への動きを防ぐために、遠位かつ半径方向内向きに延びるアームを含んでもよい。
【0014】
[0014]別の実施形態において、注射方法は、注射システムを提供するステップを含む。注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端のシリンジフランジとを有するシリンジ本体を含む。このシステムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材も含む。システムは、ストッパ部材に設けられたラッチ部材をさらに含む。さらに、システムは、シリンジフランジに結合された指フランジを含む。加えて、システムは、指フランジによってシリンジ本体に取り外し可能に連結されたプランジャ部材を含み、プランジャ部材は、その遠位端にノッチを有する。この方法は、指フランジからプランジャ部材を取り外すステップも含む。この方法は、ラッチ部材がノッチに係合してプランジャ部材をストッパ部材に結合するように、プランジャ部材を少なくとも部分的にシリンジ内部およびストッパ部材に挿入するステップをさらに含む。加えて、この方法は、プランジャ部材を操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位にストッパ部材を挿入するステップを含む。
【0015】
[0015]1以上の実施形態において、指フランジは近位配向開口部を有し、プランジャ部材を少なくとも部分的にシリンジ内部とストッパ部材に挿入するステップは、プランジャ部材を少なくとも部分的に近位配向開口部に挿入することを含む。指フランジはまた、近位配向開口部の周りに配置された近位開口漏斗部を含み得る。この方法はまた、近位開口漏斗部がプランジャ部材の遠位端を近位配向開口部に向けるステップを含む。注射システムはまた、シリンジ本体の遠位端に結合されたルアーコネクタを含み得る。この方法はまた、ルアーコネクタを使用して針をシリンジ本体に結合するステップを含む。ストッパ部材は、その近位端に近位開口漏斗部を有してもよい。この方法はまた、近位開口漏斗部がプランジャ部材の遠位端をストッパ部材に向けるステップを含み得る。
【0016】
[0016]1以上の実施形態において、ノッチは、プランジャ部材の遠位端の周りに凹んだリングを含む。ラッチ部材は、プランジャ部材がストッパ部材に直接結合されたときに、プランジャ部材の近位への移動を防ぐために、遠位かつ半径方向内向きに延びるアームを含んでもよい。
【0017】
[0017]さらに別の実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を有する。システムはさらに、ストッパ部材に結合され、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材を有する。プランジャ部材は、直径が増加した複数のセグメントを有する。これらのセグメントは、収縮構成において互いに入れ子状に重なるように構成されている。
【0018】
[0018]1以上の実施形態において、これらのセグメントは、拡張構成において、互いに入れ子式になりロックするように構成される。プランジャは3つまたは4つのセグメントを有し得る。
【0019】
[0019]さらに別の実施形態では、注射方法は、注射システムを提供するステップを含む。注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムはさらに、ストッパ部材に結合され、近位端パッドおよび直径が増加した複数のセグメントを含むプランジャ部材を含む。これらのセグメントは、収縮構成において互いに入れ子状に重なっている。この方法はまた、プランジャ部材の近位端パッドをシリンジ本体に対して近位方向に動かして、セグメントを互いに入れ子にし、セグメントを拡張構成にロックするステップを含む。この方法はさらに、セグメントが拡張構成にある状態でプランジャ部材を操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位にストッパ部材を挿入するステップを含む。
【0020】
[0020]1以上の実施形態では、プランジャは3つまたは4つのセグメントを含む。
【0021】
[0021]別の実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合され、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材をさらに含む。プランジャ部材は、弾性部材で互いに結合された複数のセグメントを含む。さらに、システムは、弾性部材が拡張状態にある状態でセグメントを非直線構成に保持するための拘束部材を含む。
【0022】
[0022]1以上の実施形態において、弾性部材は、拘束部材が取り外されると、拡張状態から収縮状態に移行し、それによってセグメントが直線構成に移行するように付勢されている。拘束部材は、システムのラッパーであってもよい。
【0023】
[0023]さらに別の実施形態では、注射方法は、注射システムを提供するステップを含む。注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合され、弾性部材で互いに結合された複数のセグメントを含むプランジャ部材をさらに含む。これらのセグメントは、弾性部材が拘束部材によって拡張状態にある状態で、非直線構成に保持される。この方法はまた、拘束部材を取り外して、弾性部材を拡張状態から収縮状態に移行させ、それによってセグメントを直線構成に移行させるステップを含む。この方法はさらに、セグメントが直線構成にある状態のプランジャ部材を操作して、シリンジ本体に対してストッパ部材をシリンジ内部に遠位に挿入するステップを含む。
【0024】
[0024]1以上の実施形態では、拘束部材はシステムのラッパーである。
【0025】
[0025]さらに別の実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。システムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合され、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材をさらに含む。プランジャ部材は複数のセグメントを有する。プランジャ部材は、プランジャ部材が収縮構成にあるときに、複数のセグメントのうちの第1のセグメントが、複数のセグメントのうちの第2のセグメントに隣接するように折り畳まれるように構成される。
【0026】
[0026]1以上の実施形態では、プランジャ部材はまた、プランジャ部材が収縮構成にあるときに第1のセグメントをシリンジ本体に取り外し可能に連結するように構成されたラッチ部材を含む。このシステムはまた、プランジャ部材を折り畳み構成から真っ直ぐな構成に移行させるように構成された付勢部材を含んでもよい。
【0027】
[0027]別の実施形態では、注射方法は、注射システムを提供するステップを含む。注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材も含む。システムは、ストッパ部材に結合され、複数のセグメントを有するプランジャ部材をさらに含む。プランジャ部材は、複数のセグメントのうちの第1のセグメントが複数のセグメントのうちの第2のセグメントに隣接するように、収縮構成へと折り畳まれる。この方法はまた、プランジャ部材が収縮構成から真っ直ぐな構成に移行できるようにするステップを含む。この方法は、セグメントが真っ直ぐな構成にある状態のプランジャ部材を操作して、シリンジ本体に対してストッパ部材をシリンジ内部に遠位に挿入するステップをさらに含む。
【0028】
[0028]1以上の実施形態において、プランジャ部材を収縮構成から真っ直ぐな構成に移行させるステップは、プランジャ部材を収縮構成から真っ直ぐな構成へと手動で移行させるステップを含む。システムはまた、付勢部材を含んでもよい。プランジャ部材が収縮構成から真っ直ぐな構成に移行できるようにするステップは、注射システムから拘束部材を取り外すステップを含んでもよい。拘束部材は、システムのラッパーであってもよい。
【0029】
[0029]さらに別の実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材をさらに含む。プランジャ部材は、回転可能部材の回転に伴ってシリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように構成された回転可能部材を含む。プランジャ部材はさらに、回転可能部材の近位に、シリンジ本体に対してストッパ部材をシリンジ内部に遠位に挿入するために、遠位に移動するように構成された近位部分をさらに含む。
【0030】
[0030]1以上の実施形態では、近位部分を遠位に移動させて、シリンジ本体に対してストッパ部材もシリンジ内部に遠位に挿入すると、シリンジ内部から約50マイクロリットルの流体が排出される。システムはまた、プランジャ部材の近位部分に、その遠位の動きを防ぐための取り外し可能に連結された安全部材を有してもよい。システムはまた、シリンジフランジに結合された指フランジを含んでもよい。
【0031】
[0031]さらに別の実施形態では、注射方法は、注射システムを提供するステップを含む。注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材も含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材をさらに含む。プランジャ部材は、回転可能部材と、回転可能部材の近位部分とを含む。この方法はまた、シリンジ本体が垂直位置にある状態で回転可能部材を回転させて、シリンジ本体に対してストッパ部材をシリンジ内部に遠位に挿入し、シリンジ内部から気泡を排出し、および/または針内部から空気を放出するステップを含む。
【0032】
[0032]この方法はさらに、近位部分を遠位方向に移動させて、シリンジ本体に対してストッパ部材もシリンジ内部に遠位方向に挿入するステップを含む。
【0033】
[0033]1以上の実施形態では、近位部分を遠位方向に移動させて、シリンジ本体に対してストッパ部材もシリンジ内部に遠位に挿入すると、シリンジ内部から約50マイクロリットルの流体が排出される。システムはまた、プランジャ部材の近位部分に、その遠位の動きを防ぐための取り外し可能に連結された安全部材を含んでもよい。この方法はまた、近位部分を遠位方向に移動させるステップの前に、近位部分から安全部材を取り外すステップを含んでもよい。
【0034】
[0034]一実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材も含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材をさらに含む。さらに、システムは、シリンジフランジに取り外し可能に結合された指フランジを含み、この指フランジは近位配向ねじを備える。加えて、システムは、近位配向ねじに配置された回転可能部材を含み、回転可能部材は、プランジャ部材が配置される開口部を有する。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の回転に伴って、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材を、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。
【0035】
[0035]1以上の実施形態において、プランジャ部材は、回転可能部材の近位に、回転可能部材に対して遠位方向に移動して、プランジャ部材および結合されたストッパ部材を、シリンジ本体に対してシリンジ内部の遠位にさらに挿入するように構成された外部ストッパを含み得る。外部ストッパを遠位方向に移動させて、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位方向にさらに挿入すると、シリンジ内部から約50マイクロリットルの流体を排出することができる。
【0036】
[0036]1以上の実施形態において、システムはまた、回転可能部材に取り外し可能に連結され、回転可能部材に対する外部ストッパの遠位移動を防止するように構成されたプランジャキャップを含む。プランジャキャップは、プランジャ部材の近位端がプランジャキャップの外側から見える開口部を規定してもよい。開口部は、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端を手動で操作できないようなサイズと形状としてもよい。プランジャキャップは、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端が見える透明部分を含んでもよい。プランジャキャップは、近位端の尖った構造を有してもよい。プランジャキャップは、プランジャキャップを回転可能部材に取り外し可能に結合する保持機能を含んでもよい。プランジャキャップは、回転可能部材上の対応する第2の複数のスプラインと協働して回転可能部材を回転させるように構成された第1の複数のスプラインを含んでもよい。プランジャキャップは、プランジャキャップの手動回転を容易にするために刻み付き外面を有してもよい。
【0037】
[0037]1以上の実施形態では、指フランジは、シリンジフランジに指フランジを固定するように構成された内面突起を含む。指フランジは、シリンジフランジに指フランジを固定するために弾性変形可能であってもよい。
【0038】
[0038]1以上の実施形態において、回転可能部材は、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材を、第1の方向の近位配向ねじに対する回転可能部材の回転に伴い、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の、第1の方向とは反対の第2の方向の回転を防止するラチェット機構を含むことができる。
【0039】
[0039]1以上の実施形態において、プランジャ部材は、回転可能部材の開口部の遠位に配置され、当該開口部を通過できないようなサイズの内部ストッパを含み、この内部ストッパがプランジャ部材の近位移動を制限する。プランジャ部材は、視覚的な注射インジケータを含んでもよい。
【0040】
[0040]別の実施形態では、注射方法は、注射システムを提供するステップを含む。注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。注射システムはまた、シリンジ内部に配備された流体を含む。注射システムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材をさらに含む。さらに、注射システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材を含む。加えて、注射システムは、シリンジフランジに取り外し可能に結合された指フランジを含み、指フランジは近位配向ねじを含む。注射システムはまた、近位配向ねじ上に配置された回転可能部材を含み、この回転可能部材は、プランジャ部材が配置される開口部を有する。プランジャ部材は、回転可能部材の近位に外部ストッパを備える。注射システムはさらに、針内部を有する針を備える針アセンブリを含む。この方法はまた、シリンジ本体を垂直位置にした状態で近位配向ねじに対して回転可能部材を回転させ、ストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入して、シリンジ内部から気泡を放出し、および/または針内部から空気を放出するステップを含む。この方法は、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位方向に動かして、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部にさらに挿入し、それによりシリンジ内部から流体を放出するステップをさらに含む。
【0041】
[0041]1以上の実施形態において、外部ストッパを遠位方向に動かして、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材をさらに挿入すると、約50マイクロリットルの流体がシリンジ内部から排出される。
【0042】
[0042]1以上の実施形態において、システムはまた、回転可能部材に対する外部ストッパの遠位方向の動きを防止するために、回転可能部材に取り外し可能に連結されたプランジャキャップを含む。この方法はまた、近位配向ねじに対してプランジャキャップを回転させることにより、近位配向ねじに対して回転可能部材を回転させるステップを含む。この方法はさらに、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位に動かす前に、回転可能部材からプランジャキャップを取り外すステップを含む。
【0043】
[0043]1以上の実施形態において、プランジャキャップは開口部を画定する。この方法はまた、プランジャキャップの開口部によって、プランジャ部材の近位端がプランジャキャップの外側から見えるようにするステップを含む。この方法は、プランジャキャップが、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端の手動操作を防止するステップを含むことができる。プランジャキャップは透明部分を含んでもよい。方法は、プランジャキャップの透明部分により、プランジャ部材の近位端がプランジャキャップの外側から見えるようにするステップを含み得る。プランジャキャップは、近位端の尖った構造を含んでもよい。
【0044】
[0044]1以上の実施形態において、この方法はまた、指フランジを弾性変形させて、シリンジフランジ上に指フランジを固定するステップを含む。この方法は、近位配向ねじに対して回転可能部材を第1の方向に回転させ、かつ近位配向ねじに対して回転可能部材が第1の方向と反対の第2の方向に回転するのを防ぐステップを含むことができる。
【0045】
[0045]1以上の実施形態において、プランジャ部材は、回転可能部材の開口部の遠位に配置された内部ストッパを含む。この方法はまた、内部ストッパが開口部を通って近位に移動するように、内部ストッパがプランジャ部材の近位移動を防止するステップを含む。この方法は、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位方向に動かした後に、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部で近位方向に引き戻し、外部ストッパを回転可能部材に対して近位方向に動かし、それによって第2の流体をシリンジ内部へ引き込むステップを含み得る。外部ストッパは、外部ストッパが回転可能部材に対して遠位方向に移動したのと同じ距離だけ回転可能部材に対して近位方向に動かして、内部ストッパを回転可能部材の遠位配向面と接触させることができる。
【0046】
[0046]1以上の実施形態において、この方法はまた、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部で遠位方向にさらに挿入するために、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位方向に移動する前に、近位配向ねじに対して回転可能部材を遠位端位置まで回転させるステップを含む。この方法はまた、プランジャ部材をシリンジ内部の遠位端へと挿入するために、回転可能部材に対して遠位に外部ストッパを移動させるステップを含んでもよい。
【0047】
[0047]さらに別の実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。システムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材をさらに含む。さらに、システムは、シリンジフランジに取り外し可能に結合された指フランジを含み、指フランジは近位配向ねじを含む。加えて、システムは、近位配向ねじ上に配置された回転可能部材を含み、この回転可能部材は、プランジャ部材が配置される開口部を有する。プランジャ部材は、回転可能部材の遠位および近位にそれぞれ配置された内部および外部ストッパを含む。内部および外部ストッパは、内部および外部ストッパが回転可能部材の開口部を通過できないように寸法形成され、内部および外部ストッパはそれぞれプランジャ部材の近位および遠位の動きを制限する。プランジャ部材が、内部ストッパが回転可能部材の遠位配向面と接触するように配置されたとき、回転可能部材の近位配向面と外部ストッパとの間のプランジャ部材の長さがギャップを規定する。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の回転により、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。
【0048】
[0048]1以上の実施形態において、外部ストッパは、プランジャ部材およびストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向にさらに挿入するために、回転可能部材に対して遠位方向に動かされるように構成される。外部ストッパを遠位方向に動かして、ストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向にさらに挿入すると、ギャップが閉じて、シリンジ内部から患者に所定量の薬剤を注入することができる。注入される薬剤の所定の量は、約5マイクロリットルから約250マイクロリットルの間であり得る。注入される薬剤の所定の量は、約50マイクロリットルであり得る。
【0049】
[0049]1以上の実施形態において、システムはまた、回転可能部材に取り外し可能に連結され、回転可能部材に対する外部ストッパの遠位移動を防止するように構成されたプランジャキャップを含む。プランジャキャップは、シリンジのオペレータがプランジャロッドの外部ストッパと回転可能部材との間のギャップを時期尚早に閉じることを防ぐようなサイズおよび形状であってもよい。プランジャキャップは、プランジャ部材の近位端がプランジャキャップの外側から見える開口部を規定してもよい。この開口部は、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端を手動で操作できないようなサイズと形状にすることができる。プランジャキャップは、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端が見える透明部分を有してもよい。プランジャキャップは、近位端の尖った構造を含んでもよい。プランジャキャップは、プランジャキャップを回転可能部材に取り外し可能に結合する保持機能を含んでもよい。プランジャキャップは、回転可能部材上の対応する第2の複数のスプラインと協働して回転可能部材を回転させるように構成された第1の複数のスプラインを含むことができる。プランジャキャップは、プランジャキャップの手動回転を容易にするために節のついた外面を含んでもよい。プランジャキャップは、ギャップの少なくとも一部を取り囲んでいてもよい。
【0050】
[0050]1以上の実施形態において、指フランジは、シリンジフランジ上に指フランジを固定するように構成された内面突起を含む。指フランジは、シリンジフランジに指フランジを固定するために弾性変形可能であってもよい。
【0051】
[0051]1以上の実施形態において、回転可能部材は、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材を、近位配向ねじに対する回転可能部材の第1の方向の回転に伴い、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の、第1の方向とは反対の第2の方向への回転を防ぐラチェット機構を含むことができる。
【0052】
[0052]1以上の実施形態において、プランジャ部材は視覚的な注射インジケータを含む。回転可能部材は、1以上の偏向可能なスプリングアームを含むことができ、プランジャ部材が完全挿入されると、1以上の偏向可能なスプリングアームがプランジャ部材に形成されたノッチと噛み合い、それにより使用者によって感知および/または聴取される機械的クリック音が生じ、用量投与後の触覚および/または可聴フィードバックが提供される。
【0053】
[0053]さらに別の実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材をさらに含む。さらに、システムは、シリンジフランジに取り外し可能に結合された指フランジを含み、この指フランジは近位配向ねじを含む。加えて、システムは、近位配向ねじ上に配置された回転可能部材を含み、この回転可能部材は、プランジャ部材が配置される開口部を有する。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の回転に伴って、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。
【0054】
[0054]1以上の実施形態において、プランジャ部材は、回転可能部材の近位に、回転可能部材に対して遠位方向に移動して、プランジャ部材および結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部の遠位にさらに挿入するように構成されたの外部ストッパを含み得る。外部ストッパを遠位方向に移動させて、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位方向にさらに挿入すると、シリンジ内部から約50マイクロリットルの流体を放出することができる。
【0055】
[0055]1以上の実施形態において、システムは、回転可能部材に取り外し可能に連結され、回転可能部材に対する外部ストッパの遠位移動を防止するように構成されたプランジャキャップも含む。プランジャキャップは、プランジャ部材の近位端がプランジャキャップの外側から見える開口部を規定してもよい。開口部は、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端を手動で操作できないようなサイズと形状にすることができる。プランジャキャップは、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端が見える透明部分を含んでもよい。プランジャキャップは、近位端の尖った構造を含んでもよい。プランジャキャップは、プランジャキャップを回転可能部材に取り外し可能に結合する保持機能を含んでもよい。プランジャキャップは、回転可能部材上の対応する第2の複数のスプラインと協働して回転可能部材を回転させるように構成された第1の複数のスプラインを含むことができる。プランジャキャップは、プランジャキャップの手動回転を容易にするために刻み付き外面を含んでもよい。
【0056】
[0056]1以上の実施形態では、指フランジは、シリンジフランジ上に指フランジを固定するように構成された内面突起を含む。指フランジは、シリンジフランジに指フランジを固定するために弾性変形可能であってもよい。
【0057】
[0057]1以上の実施形態において、回転可能部材は、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材を、近位配向ねじに対する回転可能部材の第1の方向の回転に伴い、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の、第1の方向とは反対の第2の方向の回転を防ぐラチェット機構を含むことができる。
【0058】
[0058]1以上の実施形態において、プランジャ部材は、回転可能部材の開口部の遠位に配置された内部ストッパであって、開口部を通過できないようなサイズの内部ストッパを含み、この内部ストッパによってプランジャ部材の近位移動が制限される。プランジャ部材は、視覚的な注射インジケータを含んでもよい。
【0059】
[0059]別の実施形態では、注射方法は、注射システムを提供するステップを含む。注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。注射システムはまた、シリンジ内部に配備された流体を含む。注射システムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材をさらに含む。さらに、注射システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材を含む。加えて、注射システムは、シリンジフランジに取り外し可能に結合された指フランジを含み、この指フランジは近位配向ねじを含む。注射システムはまた、近位配向ねじ上に配置された回転可能部材を含み、回転可能部材は、プランジャ部材が配置される開口部を有する。プランジャ部材は、回転可能部材の近位に外部ストッパを有する。注射システムは、針内部を有する針を備えた針アセンブリをさらに含む。方法はまた、シリンジ本体を垂直位置にした状態で近位配向ねじに対して回転可能部材を回転させて、ストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入し、シリンジ内部から気泡を排出し、および/または針内部から空気を放出するステップを含む。この方法は、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位方向に動かして、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部にさらに挿入し、それによりシリンジ内部から流体を放出するステップをさらに含む。
【0060】
[0060]1以上の実施形態において、外部ストッパを遠位方向に動かして、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材をさらに挿入すると、約50マイクロリットルの流体がシリンジ内部から放出される。
【0061】
[0061]1以上の実施形態において、システムはまた、回転可能部材に対する外部ストッパの遠位移動を防止するために、回転可能部材に取り外し可能に連結されたプランジャキャップを含む。方法はまた、近位配向ねじに対してプランジャキャップを回転させることにより、近位配向ねじに対して回転可能部材を回転させるステップを含む。この方法はさらに、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位に動かす前に、回転可能部材からプランジャキャップを取り外すステップを含む。
【0062】
[0062]1以上の実施形態において、プランジャキャップは開口部を規定する。方法はまた、プランジャキャップの開口部が、プランジャ部材の近位端をプランジャキャップの外側から見えるようにするステップを含む。この方法は、プランジャキャップが、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端の手動操作を防止するステップを含んでもよい。プランジャキャップは透明部分を含んでもよい。この方法は、プランジャキャップの透明部分が、プランジャ部材の近位端がプランジャキャップの外側から見えるようにするステップを含み得る。プランジャキャップは、近位端の尖った構造を含んでもよい。
【0063】
[0063]1以上の実施形態において、この方法はまた、指フランジを弾性変形させて、シリンジフランジ上に指フランジを固定するステップを含む。この方法は、近位配向ねじに対して回転可能部材を第1の方向に回転させ、かつ近位配向ねじに対して回転可能部材が第1の方向と反対の第2の方向に回転するのを防ぐステップを含むことができる。
【0064】
[0064]1以上の実施形態において、プランジャ部材は、回転可能部材の開口部の遠位に配置された内部ストッパを含む。この方法はまた、内部ストッパが開口部を通って近位に移動するように、内部ストッパがプランジャ部材の近位移動を防止するステップを含む。この方法は、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位方向に移動させた後に、外部ストッパを回転可能部材に対して近位方向に動かして、プランジャ部材とそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部で近位に引っぱり、それによって第2の流体をシリンジ内部へ引き込むステップを含む。外部ストッパは、外部ストッパが回転可能部材に対して遠位方向に移動したのと同じ距離だけ回転可能部材に対して近位方向に動かして、内部ストッパを回転可能部材の遠位配向面と接触させることができる。
【0065】
[0065]1以上の実施形態において、この方法はまた、シリンジ本体に対しプランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ内部で遠位方向にさらに挿入するために、外部ストッパを回転可能部材に対して遠位方向に移動する前に、近位配向ねじに対して回転可能部材を遠位端位置まで回転させるステップを含む。この方法はまた、プランジャ部材をシリンジ内部の遠位端へと挿入するために、回転可能部材に対して遠位に外部ストッパを移動させるステップを含んでもよい。
【0066】
[0066]さらに別の実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を備える。システムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材をさらに含む。さらに、システムは、シリンジフランジに取り外し可能に結合された指フランジを含み、この指フランジは近位配向ねじを含む。加えて、システムは、近位配向ねじ上に配置された回転可能部材を含み、この回転可能部材は、プランジャ部材が配置される開口部を有する。プランジャ部材は、回転可能部材の遠位および近位にそれぞれ配置された内部および外部ストッパを含む。内部および外部ストッパは、それぞれ内部および外部ストッパがプランジャ部材の近位および遠位の動きを制限するように、内部および外部ストッパが回転可能部材の開口部を通過できようなサイズである。内部ストッパが回転可能部材の遠位配向面と接触するようにプランジャ部材が配置されたとき、回転可能部材の近位配向面と外部ストッパとの間のプランジャ部材の長さがギャップを規定する。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の回転により、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。
【0067】
[0067]1以上の実施形態において、外部ストッパは、プランジャ部材およびストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向にさらに挿入するために、回転可能部材に対して遠位方向に動かされるように構成される。外部ストッパを遠位方向に動かして、ストッパ部材をシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位方向にさらに挿入すると、ギャップを閉じて、シリンジ内部から患者に所定量の薬剤を注入することができる。注入される薬剤の所定の量は、約5マイクロリットルから約250マイクロリットルの間であり得る。注入される薬剤の所定の量は、約50マイクロリットルであり得る。
【0068】
[0068]1以上の実施形態において、システムはまた、回転可能部材に取り外し可能に連結され、回転可能部材に対する外部ストッパの遠位移動を防止するように構成されたプランジャキャップを含む。プランジャキャップは、シリンジのオペレータがプランジャロッドの外部ストッパと回転可能部材との間のギャップを時期尚早に閉じることを防ぐようなサイズおよび形状であってもよい。プランジャキャップは、プランジャ部材の近位端がプランジャキャップの外側から見える開口部を規定してもよい。この開口部は、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端を手動で操作できないようなサイズと形状にすることができる。プランジャキャップは、プランジャキャップの外側からプランジャ部材の近位端が見える透明部分を有してもよい。プランジャキャップは、近位端の尖った構造を含んでもよい。プランジャキャップは、プランジャキャップを回転可能部材に取り外し可能に結合する保持機能を含んでもよい。プランジャキャップは、回転可能部材上の対応する第2の複数のスプラインと協働して回転可能部材を回転させるように構成された第1の複数のスプラインを含むことができる。プランジャキャップは、プランジャキャップの手動回転を容易にするために刻み付き外面を含んでもよい。プランジャキャップは、ギャップの少なくとも一部を取り囲んでもよい。
【0069】
[0069]1以上の実施形態において、指フランジは、シリンジフランジ上に指フランジを固定するように構成された内面突起を含む。指フランジは、シリンジフランジに指フランジを固定するために弾性変形可能であってもよい。
【0070】
[0070]1以上の実施形態において、回転可能部材は、プランジャ部材およびそれに結合されたストッパ部材を、近位配向ねじに対する回転可能部材の第1の方向の回転に伴い、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位に挿入するように構成される。回転可能部材は、近位配向ねじに対する回転可能部材の、第1の方向とは反対の第2の方向への回転を防止するラチェット機構を含むことができる。
【0071】
[0071]1以上の実施形態において、プランジャ部材は視覚的な注射インジケータを含む。回転可能部材は、1以上の偏向可能なスプリングアームを含むことができ、プランジャ部材が完全挿入されると、1以上の偏向可能なスプリングアームがプランジャ部材に形成されたノッチと噛み合い、それにより使用者によって感知および/または聴取される機械的クリック音が生じ、用量投与後の触覚および/または可聴フィードバックが提供される。
【0072】
[0072]1以上の実施形態では、注射が行われた後、注射部位に針を刺したままプランジャ部材を引き抜いて、注射された薬剤量に実質的に等しい体液量を抽出することができる。例えば、薬液50mlを注入するために閉じられた親指パッドと指フランジとの間の隙間は、体から液体50mlを抽出するために、親指パッドを近位に引いてプランジャロッドを引き戻して開かれる。この液体抽出は、体液で満たされた器官(目など)内の液圧の変化を最小限に抑えるために使用される。
【0073】
[0073]本開示の前述および他の実施形態は、以下の詳細な説明に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0074】
[0074]実施形態の前述の特徴および他の特徴が、添付の図面を参照しながらさらに詳細に説明され、ここで異なる図における同じ要素は共通の参照番号によって参照される。
【0075】
図1図1A~1Bは、従来のシリンジ構成の様々な特徴を示す。
図2図2A~2Bは、従来のシリンジ構成の様々な特徴を示す。
図3図3は、従来のシリンジ構成の様々な特徴を示す。
図4図4A~4Bは、従来のシリンジ構成の様々な特徴を示す。
図5図5A~5Cは、従来のシリンジ構成の様々な特徴を示す。
図6図6は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図7図7は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図8図8は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図9図9は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図10図10は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図11図11は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図12図12は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図13図13は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図14図14は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図15図15は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図16図16は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図17図17は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図18図18は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図19図19は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図20図20は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図21図21は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図22図22は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図23図23は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図24図24は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図25図25は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図26図26は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図27図27は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図28図28は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図29図29は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図30図30は、別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システムの様々な特徴を示す。
図31図31は、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
図32図32は、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
図33図33は、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
図34図34は、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
図35図35は、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
図36図36は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図37図37は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図38図38は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図39図39は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図40図40は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図41図41は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図42図42は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図43図43は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図44図44は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図45図45は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図46図46は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図47図47は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図48図48は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図49図49は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図50図50は、2つの実施形態による、微量注射システムおよび微量注射方法の様々な特徴を示す。
図51図51は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図52図52は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図53図53は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図54図54は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図55図55は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図56図56は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図57図57は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図58図58は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図59図59は、一実施形態による微量注射システムの様々な詳細な特徴を示す。
図60図60は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図61図61は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図62図62は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図63図63は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図64図64は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図65図65は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図66図66は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図67図67は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図68図68は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図69図69は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図70図70は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図71図71は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図72図72は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図73図73は、様々な実施形態によるプランジャキャップを示す。
図74図74は、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
図75図75は、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
図76図76は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図77図77は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図78図78は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図79図79は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図80図80は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図81図81は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図82図82は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図83図83は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図84図84は、一実施形態による微量注射方法の様々な特徴を示す。
図85図85A~85Bは、一実施形態による微量注射システムの様々な特徴を示す。
【0076】
[0088]様々な実施形態の上記および他の利点および目的を得る方法をよりよく理解するために、添付の図面を参照して実施形態のより詳細な説明を提供する。図面は縮尺通りに描かれておらず、同じ構造または機能の構成要素は全体を通して同じ参照番号で表されていることに留意されたい。これらの図面は、特定の例示された実施形態のみを示しており、したがって、実施形態の範囲を限定するものと見なされるべきではないと理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0077】
[0089]低プロファイル貯蔵型注射システム
図6~13は、一実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システム100を示している。この実施形態は、「サイドカー」構成で取り外し可能なプランジャ部材150を使用することにより、過度に大きな貯蔵プロファイルの問題を解決する。図6および図7は、輸送/保管構成における低プロファイル貯蔵型注射システム100を示す。システム100は、シリンジ内部112を規定する開いた近位端および遠位端と、その近位端のシリンジフランジ114とを有するシリンジ本体110を備える。システム100は、シリンジ内部112に配置されたストッパ部材120も含む。システム100は、シリンジ本体110の遠位端に結合された接続部材130(例えば、ルアーロックコネクタ)をさらに含む。図6および図7では、接続部材130は取り外し可能なキャップ132も含む。さらに、システム100は、シリンジフランジ114でシリンジ本体110に結合された指フランジ140を含む。加えて、システム100は、シリンジ内部112内でストッパ部材120を遠位方向に移動させるように構成されたプランジャ部材150を含む。輸送/保管構成において、プランジャ部材150は、一旦指フランジ140を介してシリンジ本体に結合される。特に、指フランジ140はプランジャ部材保管開口部142を含み、ここに輸送/保管構成のプランジャ部材150が配置される。プランジャ部材150をストッパ部材120に接続されない状態で保管することにより、保管のために比較的低プロファイル(例えば、より短い長さ)を維持しながら、ストッパ部材120を近位位置にすることができる。ストッパ部材120を近位位置にすることにより、注射システム100内に注射可能物質(例えば、薬剤)の貯蔵が可能になる。
【0078】
[0090]シリンジ本体110および接続部材130は、既製の構成要素であってもよい。ストッパ部材120は、既製のストッパ(後述)の変形版であってもよい。
【0079】
[0091]指フランジ140は、指フランジ140がシリンジフランジ114上をスライド可能であり、それによって指フランジ140がシリンジ本体110に結合されるように構成された(すなわち、寸法形成された)側部開口部144を有する。指フランジ140はまた、注射システム100の組立時にプランジャ部材150の遠位端を受け入れるように構成された(すなわち、寸法形成された)、近位側に面するプランジャ部材受容開口部146を含む。図7に示すように、指フランジ140は、プランジャ部材受容開口部146を取り囲み、そこに導く近位側開口漏斗部148をさらに含む。この漏斗部148は、組立時にプランジャ部材150の遠位端をプランジャ部材受容開口部146に案内するように構成(すなわち、寸法形成)されている。
【0080】
[0092]図8は、図6および図7に示される注射システム100の組み立てにおける次のステップを示す。図8では、注射システム100はその輸送/保管位置(例えば、患者固有の自動薬剤投与および管理システムの限られたサイズの引き出し部)から取り外され、プランジャ部材150は指フランジ120のプランジャ部材保管開口部142から取り外されている。プランジャ部材150は、プランジャ部材150の遠位端が漏斗部148および指フランジ140に隣接するように、指フランジ140のプランジャ部材受容開口部146と位置合わせされる。
【0081】
[0093]図9は、注射システム100の組み立てにおける次のステップを示す。このステップにおいて、プランジャ部材150の遠位端は、プランジャ部材受容開口部146(任意で漏斗部148によって案内される)内に挿入され、シリンジ本体110の開いた近位端を通り、シリンジ内部112およびストッパ部材120へと挿入されている。プランジャ部材150の遠位端は、後述するように、ストッパ部材120内にロックされ、プランジャ部材150をストッパ部材120に結合している。結合後、プランジャ部材150を使用して、シリンジ本体110に対して近位側および遠位側の両方にストッパ部材120を移動させることができる。図9に示されている注射システム100は、(取り外し可能なキャップ132が取り外された後)ほぼ注射の準備ができている。注射の前に針(図示せず)を注射システム100に(例えば、接続部材130を介して)結合するか、注射システム100を使用して(例えば、IVバッグに接続された)接続部材130に対応するコネクタに注射することができる。
【0082】
[0094]図10は、図6~9に示された注射システム100を詳細な縦断面図で示している。図10に示すように、ストッパ部材120は、プランジャ部材150の遠位端をストッパ部材120内に案内するように構成された近位開口漏斗部材122を含む。この漏斗部材122は、規格のねじ嵌合機構を使用してストッパ部材120に結合されてもよい。漏斗部材122は、プランジャ部材150とストッパ部材120の組み立てを容易にする。ストッパ部材120はまた、漏斗部材122内に設けられたラッチ部材124を備える。図11および図12に示すように、ラッチ部材124は、プランジャ部材150の遠位方向の動きを許容するが組み立てた後に近位方向への移動を阻止するように構成された、遠位かつ半径方向内向きに延びる一対のアーム126を備える。
【0083】
[0095]図13は、ラッチ部材124のアーム126と相互作用してストッパ部材120に対するプランジャ部材150の近位移動を阻止するように構成されたリング溝152を有するプランジャ部材150を示す。他の実施形態では、リング溝152は、1以上のノッチであってもよい。プランジャ部材150はまた、(例えば、使用者の親指で)プランジャ部材150に遠位方向の力を加えるのを容易にするように構成された近位端パッド154を備える。
【0084】
[0096]図14は、図6~13に示す注射システム100において、取り外し可能なキャップ132を接続部材130から取り外し、注射システム100を使用してプランジャ部材150に遠位方向の力を加えて、ストッパ部材120をシリンジ内部112の遠位方向に(例えば、遠位端まで)移動させることにより、注射を実行した後を示す。
【0085】
[0097]図15から図21は、他の2つの関連する実施形態による、低プロファイル貯蔵型注射システム100を示す。これらの実施形態は、2つの類似の入れ子式プランジャ部材150を使用することにより、過度に大きな貯蔵プロファイルの問題を解決する。図6から図14に示される実施形態と同様に、これらの実施形態は、既製のシリンジ本体110とストッパ部材120とを利用する。これらはまた、指フランジ140も有する。
【0086】
[0098]図15、18、および19は、輸送/保管構成における低プロファイル貯蔵型注射システム100を示す。これらの実施形態では、輸送/保管構成は「収縮構成(collapsed configuration)」とも呼ばれる。図15から図17の実施形態は、入れ子式の4つのセグメントを有するプランジャ部材150を示し、図18から図21の実施形態は、入れ子式の3つのセグメントのプランジャ部材150を示す。したがって、図15から図17に示す実施形態は、指フランジ140を超えて0.35インチだけ近位側に延び、図18から図21に示す実施形態は、指フランジ140を超えて0.46インチだけ近位側に延びる。しかしながら、これらの実施形態の両方は、既製の入れ子式でないプランジャ部材を備える予充填注射システムと比較して、著しく低いプロファイル(例えば、長さ)を有する。プランジャ部材150は入れ子式であるため、プランジャ部材を構成するセグメント156は異なる直径を有し、これにより収縮構成においてセグメントを互いに入れ子にできる。
【0087】
[0099]図16、20は、それぞれ図15、18に示される注射システム100の使用における次のステップを示す。このステップでは、使用者は、それぞれのプランジャ部材150上の近位端パッド154をつかみ、近位方向に引いてプランジャ部材150をその全長である「拡張構成」へと近位方向に伸ばす。
【0088】
[00100]図17、21は、それぞれ図15、18に示した注射システム100の使用における次のステップを示す。このステップでは、使用者は、各プランジャ部材150の近位端パッド154に遠位方向の力を加え、それによりプランジャ部材150および取り付けられたストッパ部材120をシリンジ内部112内(例えば、遠位端まで)に移動させて、注射が行われる。
【0089】
[00101]図22から図24は、さらに別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システム100を示している。この実施形態は、自己起立型プランジャ部材150を使用することにより、過度に大きな貯蔵プロファイルの問題を解決する。図6から図21に示される実施形態と同様に、この実施形態は、既製のシリンジ本体110およびストッパ部材120を利用する。
【0090】
[00102]図22は、輸送/保管構成の低プロファイル貯蔵型注射システム100を示し、これは「非直線構成(non-aligned configuration)」とも呼ばれる。この非直線構成では、プランジャ部材150を形成する4つのセグメント156のうち3つが分解され、シリンジ本体110の近位端で互いに隣り合わせにまとめられている。3つのセグメント156は、低プロファイル貯蔵型注射システム100が保管のための非直線構成にあるときに拡張状態にある弾性部材(図示せず)によって、互いにおよびストッパ部材120に結合されている。弾性部材は、拡張状態から収縮状態に戻るように付勢されているが、拘束部材(図示せず)によってそれが阻止されている。いくつかの実施形態では、拘束部材は、注射システム100を輸送/保管構成に保持するラッパーであり得る。
【0091】
[00103]図23は、直線構成(aligned configuration)における低プロファイル貯蔵型注射システム100を示す。注射システム100は、使用者が注射システム100から拘束部材(例えば、ラッパー)を取り外し、それによって弾性部材がその拡張状態から収縮状態に戻れるようにすると、図22の非直線構成から図23の直線構成に移行する。図23に示すように、弾性部材が収縮すると、複数のセグメント156からプランジャ部材152が組み立てられ/直立する。図24は、注射後のこの低プロファイル貯蔵型注射システム100を示す。
【0092】
[00104]図25から図30は、さらに別の実施形態による低プロファイル貯蔵型注射システム100を示している。この実施形態は、ヒンジ型プランジャ部材150を使用することにより、過大な貯蔵プロファイルの問題を解決する。図6から図21に描かれた実施形態と同様に、この実施形態は、既製のシリンジ本体110、ストッパ部材120、および接続部材130を利用する。
【0093】
[00105]図25、27、および29は、輸送/保管構成の低プロファイル貯蔵型注射システム100を示し、これは「折り畳み構成」とも呼ばれる。この折り畳み構成では、プランジャ部材150の近位セグメント156Aは、プランジャ部材150の遠位セグメント156Cおよびシリンジ本体110のほぼ半分(近位側)の上に折り返される。近位セグメント156Aは、プランジャ部材150の中間セグメント156Bと、近位および遠位セグメント156A、156Cとの接続部とによって形成される二重ヒンジを軸に折り畳まれる。遠位セグメント156Cは、標準のねじ嵌め機構を使用してストッパ部材120に結合される。折り畳み構成において、近位親指パッド154はまた、締まり嵌めで近位親指パッド154をシリンジ本体110に取り外し可能に連結するラッチ部材158を含む。
【0094】
[00106]図27に示すように、プランジャ部材150はまた、プランジャ部材150を図26、28、および30に示すような直線構成に移行させるために、「直線構成」へと付勢されているばね151を含むことができる。あるいは、プランジャ部材150は、ばねなしで形成して、折り畳まれたプランジャ部材150を手動で直線構成へと伸ばすようにしてもよい。
【0095】
[00107]微量注射システム
図31~35は、一実施形態による微量注射システム200を示す。本明細書で使用される場合、「微量投与」または「マイクロドーズ」という用語には、1~1,000マイクロリットルの範囲の注射が含まれるが、これらに限定されない。微量注射システム200は、標準の注射システムでは精度(例えば、再現性)や正確性(例えば、所望容量への近接性)を維持しながら達成が困難であったマイクロリットル(例えば、50μL)の容量範囲での注入の問題に対処する。微量注射システム200は、微量注射を実行するために、回転可能な微量アダプタ/回転可能部材260と、固定プランジャ部材移動距離/ギャップとを利用する。
【0096】
[00108]参照により完全に記載されているかのようにその内容が本明細書に以前に完全に組み込まれている、共同所有の米国特許出願整理番号62/521252、62/639614、14/696342、14/543787、14/321706、62/416102、62/431382、62/480276、62/508508、62/542230、15/801239、15/801259、15/801281、15/801304に記載されている多くの注射システムと同様に、微量注射システム200は、既製のシリンジ本体210、ストッパ部材220、および接続部材230を利用する。さらに、本明細書で説明する微量注射システム200、300、400は、針292、392、492を含む既製の針アセンブリ290、390、490を使用してもよい。微量注射システム200の指フランジ240は、図34および図35に示すように、対応する雌ねじ溝を有する微量投与アダプタ/回転可能部材260と螺合するように構成された雄ねじ付き近位側セクション242を有する。
【0097】
[00109]微量投与アダプタ/回転可能部材260は、微量投与アダプタ/回転可能部材260を指フランジ240の雄ねじ付き近位セクション242上で時計回りに回転させると、プランジャ部材250に形成された肩部/内部ストッパ252に遠位側への小さな力が加わるように構成されたフランジ262を含む。微量注射システム200で微量投与アダプタ/回転可能部材260を垂直方向に回転させると、シリンジ内部212および/または針アセンブリ290/針292の内部の注入可能物質から気泡を除去(「脱泡」または「脱気」)することができる。
【0098】
[00110]さらに、プランジャ部材250は、肩部/内部ストッパ252を形成するために囲まれる/拡張する微量投与アダプタ/回転可能部材260の開口部264を通過するように構成された狭い部分254を有する。この狭い部分254の長さは、注入量および移動距離/ギャップを制御するために変更することができる。
【0099】
[00111]微量注射システム200はまた、プランジャ部材250の狭い部分254に結合されて、微量投与アダプタ/回転可能部材260に対するプランジャ部材250の遠位方向の動きを防ぐように構成された安全部材270を有する。図8に示されるように、安全部材270が取り外された後に、プランジャ部材250を遠位方向に移動することができるが、微量投与アダプタ/回転可能部材260の外側の狭い部分254の長さだけであり、これは移動距離/ギャップに等しい。したがって、注入量は、この狭い部分254の長さによって制御される。このように、微量注射システム200は、精密な脱泡機構を備えた精密かつ正確な注射を行うことができる。
【0100】
[00112]図36~50は、別の実施形態による微量注射システム300を示す。図31~35に示す微量注射システム300と同様に、微量注射システム300は、シリンジ本体310、ストッパ部材320、接続部材330、指フランジ340、プランジャ部材350、針アセンブリ390、および微量投与アダプタ/回転可能部材360を備える。実際、これらのシステム要素の多く(例えば、シリンジ本体310、ストッパ部材320、および接続部材330)は、既存の比較的よく管理されたサプライチェーンおよび対応する機械および人員アセンブリを利用する既製のコンポーネントであり得る。シリンジ本体310は、微量注射システム300の精度を向上させるための、市販の0.50ccシリンジ本体310であり得る。針アセンブリ390は、針392(例えば、20?34ゲージで長さ6mm?5/8”、特に32ゲージ×長さ6mm)を備えた市販の針アセンブリであり得る。針アセンブリ390は、ルアーロックまたはルアースリップ構成を利用して、針アセンブリ390をシリンジ本体310/接続部材330に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、微量注射システム300は、±10μL未満のエラーレートを達成することができる。
【0101】
[00113]図31~35に示される微量注射システム300と図36~50に示される微量注射システム300との1つの違いは、後者が(安全部材370の代わりに)プランジャキャップ370を備えることである。プランジャキャップ370は、微量投与アダプタ/回転可能部材360を回転させて微量注射システム300の気泡を除去することを可能にしつつ、プランジャ部材350の遠位移動を防ぐことにより時期尚早の注射を防ぐように構成されるという点で、安全部材370と同様の機能を果たす。
【0102】
[00114]図36~50は、微量注射システム300を用いる注射プロセスを示す。図36~38は、接続部材330を使用して針に結合される前の微量注射システム300を示す。この状態では、接続部材330は接続部材カバーによって覆われている。
【0103】
[00115]図39図41は、接続部材330を使用して針が微量注射システム300に結合された微量注射システム300を示す。この実施形態では、接続部材330は雌ルアーコネクタであり、針側の対応する接続部材は雄ルアーコネクタであり、これらが図40に示されるようにルアーロック接続をもたらす。
【0104】
[00116]図39~41は、垂直位置にある微量注射システム300を示し、ここで針はほぼ上向きに向けられている。これにより、図40のガス/気泡302で示されるように、シリンジ本体310内の気体/空気がシリンジ本体310の上部に移動する。この位置において、ストッパ部材320を遠位方向に動かすと、シリンジ本体310から気体/気泡302が放出され、および/または針アセンブリ390/針392の内部から空気が放出され、それにより、注射用の微量注射システム300の準備が整う。
【0105】
[00117]図41は、微量投与アダプタ/回転可能部材360と、指フランジ340の雄ねじ付き近位セクション342と、垂直あるいは「脱泡」位置にある微量投与注射システム300上のプランジャキャップ370と、の相対位置の拡大図である。明確のため、指フランジ340の雄ねじ付き近位セクション342のねじは省略されている。
【0106】
[00118]図42~44は、微量注射システム300が脱泡された後の微量注射システム300を示している。脱泡プロセスは、微量注射システム300が垂直の脱泡位置にある状態での微量投与アダプタ/回転可能部材360の回転(例えば、通常のねじ部品における時計回り位置)を伴う。
【0107】
[00119]図59および図58にそれぞれ示すように、プランジャキャップ370は複数の内側に向けられたスプライン372を有し、微量投与アダプタ/回転可能部材360は対応する複数の外側に向けられたスプライン364を有する。それぞれの複数の内部および外部スプライン(372、364)は、プランジャキャップ370がプランジャ微量投与アダプタ/回転可能部材360に取り外し可能に結合されたときに、図56および57に示すように、プランジャキャップ370の回転が微量投与アダプタ/回転可能部材360の対応する回転を引き起こすように構成されている。
【0108】
[00120]微量投与アダプタ/回転可能部材360の回転により、指フランジ340の雄ねじ付き近位セクション342上で微量投与アダプタ/回転可能部材360が遠位に移動し、それにより、プランジャ部材350とそれに結合されたストッパ部材320がシリンジ本体310内で前進する。微量投与アダプタ/回転可能部材360をシリンジ本体310に対して遠位に移動させると、図44に示すように、アダプタ360の遠位配向面361が、プランジャ部材350の近位端部に結合または形成された肩部/内部ストッパ352の近位配向面353に遠位方向の力を加える。この遠位方向の力は、微量投与アダプタ/回転可能部材360の回転量に比例し、プランジャ部材350を介してストッパ部材320に送達される。
【0109】
[00121]遠位方向の力は、シリンジ本体310の内部でストッパ部材320を遠位側に動かす。微量注射システム300は垂直の脱泡位置にあるため、シリンジ本体310内でのストッパ部材320の遠位移動により、シリンジ本体310の内部から気体/気泡(図40の302を参照)が放出され、および/または針アセンブリ390/針392の内部から空気が放出され、それにより、微量注射システム300が脱泡される。
【0110】
[00122]図56、59に示されるように、プランジャキャップ370は、プランジャキャップ370を微量投与アダプタ/回転可能部材360に取り外し可能に連結するように構成された保持機構374を備える。保持部材374は、その端部にフックを備えた一対の弾性変形可能なアームを含み、両者が取り外し可能に連結されたときに、微量投与アダプタ/回転可能部材360に対するプランジャキャップ370の近位移動を阻止する。弾性変形可能なアームは、プランジャキャップ370の遠位端の円周に沿って反対側に配置されている。弾性変形可能なアームのフックは、微量投与アダプタ/回転可能部材360の遠位端の周りに巻き付き、それらの弾性により、保持部材374の弾性を克服するのに十分な近位方向の力(例えば、0.5ポンド)がプランジャキャップ370に適用されるまで、プランジャキャップ370が微量投与アダプタ/回転可能部材360に対して近位方向に動くのが阻止される。
【0111】
[00123]図59に示されるように、プランジャキャップ370はまた、微量投与アダプタ/回転可能部材360上の複数の外部に向けたスプライン364のうちのいくつか(例えば、2つ)と干渉して、微量投与アダプタ/回転可能部材360に対するプランジャキャップ370の近位移動を阻止するように構成される複数のスプラインストッパ376を含む。これにより、プランジャキャップ370が微量投与アダプタ/回転可能部材360から取り外される前に、シリンジ本体310に対する親指パッド/外部ストッパ356の遠位移動および時期尚早な注入が防止される。
【0112】
[00124]図56に示されるように、プランジャキャップ370はまた、プランジャキャップ370の手動または自動回転を容易にするために刻み付き外面378を有する。
【0113】
[00125]図45-47は、注入プロセスの次のステップである、プランジャキャップ370の取り外しを示す。プランジャキャップ370に十分な近位方向の力を加えることにより、保持部材374(図56を参照)の弾性が克服され、プランジャキャップ370は微量投与アダプタ/回転可能部材360から近位に移動することができる。プランジャキャップ370を取り外すと、親指パッド/外部ストッパ356およびプランジャ部材350の遠位移動が可能になり、それにより、微量注射システム300が注射準備完了状態となる。
【0114】
[00126]図47に示されるように、微量投与アダプタ/回転可能部材360は、近位フランジ362を備える。プランジャ部材350の狭い部分354は、近位フランジ362の近位配向面と親指パッド/外部ストッパ356の遠位配向面との間にギャップ358を画定している。ギャップ358のサイズは、プランジャ部材350および/または親指パッド/外部ストッパ356を調整することにより修正することができる。ギャップ358のサイズ/軸方向長さにより、シリンジ本体310の内部におけるストッパ部材320の軸方向移動量が決定され、したがって、微量注射システム300により注入される流体(例えば、薬剤)の量が決定される。
【0115】
[00127]さらに図47を参照すると、プランジャ部材350はまた、肩部/内部ストッパ352を備える。肩部/内部ストッパ352と親指パッド/外部ストッパ356は、どちらも微量投与アダプタ/回転可能部材360の開口部を通過できないような大きさである。したがって、肩部/内部ストッパ352と親指パッド/外部ストッパ356の相対位置が、微量投与アダプタ/回転可能部材360に対するプランジャ部材350の最大移動を規定する。プランジャ部材350のこの最大移動は、358のサイズ/軸長にも関連する。肩部/内部ストッパ352はまた、プランジャ部材350が微量投与アダプタ/回転可能部材360から取り外されることを防ぐ。
【0116】
[00128]図48~50は、微量注入を行う注射プロセスの次のステップを示す。遠位方向の力が親指パッド/外部ストッパ356に加えられ、それにより、プランジャ部材350と、シリンジ本体310の内部で遠位方向に結合されたストッパ部材320とが前進する。遠位方向の力は、使用者が手動で加えてもよいし、自動注射器で自動的に加えてもよい。
【0117】
[00129]図47から図50を比較すると、親指パッド/外部ストッパ356に遠位方向の力を加えると、微量投与アダプタ/回転可能部材360の外側のギャップ358がつぶれることが示されている。これはまた、肩部/内部ストッパ352を、微量投与アダプタ/回転可能部材360の遠位配向面361から遠位に移動させる。実際、内部ギャップ358’は、微量投与アダプタ/回転可能部材360の内側に形成される。この内部ギャップ358’は、元の微量投与アダプタ/回転可能部材360の外側のギャップ358と同じサイズ/軸長である。
【0118】
[00130]図46図49を比較すると、シリンジ本体310の内部のストッパ部材320の遠位方向への動きにより、シリンジ本体310の内部からいくらかの流体が放出され、したがって所定量の流体が注射される。微量投与アプリケーションでは、この所定量の流体は、約5μΙから約250μΙまでとすることができる。特定の実施形態では、この所定量の流体は約50μMである。
【0119】
[00131]微量投与/投与中止システムおよび方法
いくつかの実施形態において、微量投与注射プロセスは、注射(すなわち、流体/薬剤の第1の量の)で終わらない。そのような実施形態では、注射プロセスは、注射部位からいくらかの流体(すなわち、流体の第2の体積)の回収というもう1つのステップを含む。
【0120】
[00132]このような微量投与/離脱システムの実施形態が有用である臨床シナリオの1つは、眼圧が上昇した患者への眼内注射である。そのような患者は薬の眼内注射の恩恵を受けるが、眼内容積が増加すると眼圧の上昇が悪化し、敏感な器官に組織(例えば、神経の)損傷を引き起こす可能性がある。さらに、注入された第1の容積と引き出された第2の容積が著しく異なる場合、他の問題が発生する可能性がある。例えば、引き出された第2の容積が注入された第1の容積よりも大幅に大きい場合、眼が変形して視力が変化したり、極端な場合は潰れたりする。
【0121】
[00133]上記の微量注射システム300は、肩部/内部ストッパ352と親指パッド/外部ストッパ356との間にギャップ358を規定することにより、これらの臨床的問題に対処する。患者に注入され、患者から引き出される流体量はギャップ358に制御されるので、微量注射システム300は、実質的に同じ容積の注入と引き抜きを可能にする。
【0122】
[00134]例えば、図48~50に示すように第1の流体を注入した後、親指パッド/外部ストッパ356の遠位配向面に近位方向の力を加えることにより、微量注射システム300を図45~47に示す状態へと戻すことができる。この近位方向の力は、プランジャ部材350およびそれに取り付けられたストッパ部材320をシリンジ本体310の内部で近位方向に引っ張り、それにより、患者から第2の流体を引き出す。第1の流体を注入してから第2の流体を引き出すまでに一定の期間を経過させて、第1の流体中の薬剤を第2の流体中に拡散させることができる。肩部/内部ストッパ352および親指パッド/外部ストッパ356が、プランジャ部材350の移動をほぼギャップ358の長さに制限するため、注射時におけるプランジャ部材350の遠位移動距離は、引き出し時におけるプランジャ部材350の近位移動距離と実質的に同じである。
【0123】
[00135]微量注射システムの詳細
図51および52は、シリンジ本体310のシリンジフランジ312に取り外し可能に連結された指フランジ340を示す。図52に示されるように、指フランジ340は、指フランジ340の遠位側に面した内面から突出する一対の内面突出部/ビーム344を備える。これらの内面突出部/ビーム344は、シリンジフランジ312の近位配向面と係合して、締まり嵌めを形成するように構成される。指フランジ340は弾性変形可能な材料(例えば、ポリマー)で形成され、指フランジ340が、シリンジフランジ312の厚さ、形状などの範囲に適応するように弾性変形できるようになっている。シリンジフランジ312の厚さの範囲内で、指フランジ340およびその内面突出部/ビーム344は、シリンジフランジ312と締まり嵌めを形成し、それにより指フランジ340をシリンジフランジ312およびシリンジ本体310に取り外し可能に結合する。
【0124】
[00136]指フランジ340の弾性によって、指フランジ340と多種多様なシリンジフランジ312の厚さや形状との間の緊密かつ確実な締まり嵌めが促進される。これにより、指フランジ340(雄ねじ部分342を含む)がシリンジフランジ312に緊密に押し付けられ、指フランジ340とシリンジフランジ312の間に隙間がなくなるため、投与量送達の正確性と精度/再現性が向上する。ギャップ358に加えてプランジャ部材350の移動距離に隙間が追加されると、微量注射中に送達される流体/薬剤の量に誤差を導入する可能性があるため、緊密な締まり嵌めにより、精度と精度が向上する。
【0125】
[00137]しかしながら、シリンジフランジ312の厚さは(例えば、製造業者、バッチなどに依存して)結構な範囲にわたるため、指フランジ340とシリンジフランジ312との間のクリアランスを最小化することは困難が伴う。指フランジ340がシリンジフランジ312を収容するために変形しないスロットを単に備える場合、このスロットは、考えられる最大のシリンジフランジ312を収容するのに十分な大きさの必要がある。このスロットに細いシリンジフランジ312が挿入されると、クリアランスが生じ、微量投与量が増加して投与量の誤差が生じてしまう。
【0126】
[00138]一実施形態によれば、シリンジフランジ312のための指フランジ340のスロットは、弾性的に変形可能/可撓性であり、最も薄いシリンジフランジ312用に寸法形成される。その結果、最も薄いシリンジフランジ312が指フランジ340に取り外し可能に結合された場合でも、指フランジ340とシリンジフランジ312との間に隙間は生じず、投与量は正確かつ精密になる。平均または平均よりも厚いシリンジフランジ312を備えたシリンジ本体310が指フランジ340に取り外し可能に結合された場合、弾性的に変形可能/可撓性の指フランジ340のスロットが拡張して、より厚いシリンジフランジ312を受容し、隙間を残さない。したがって、弾性変形可能/可撓性の指フランジ340により、微量注射システム300の正確性および精度が改善する。
【0127】
[00139]図53および54は、指フランジ340の雄ねじ付き近位セクション342と、微量投与アダプタ/回転可能部材360の内面上の対応する雌ねじとの相互作用を示す。指フランジ340の雄ねじと微量投与アダプタ/回転可能部材360の雌ねじは、指フランジ340上で微量投与アダプタ/回転可能部材360を時計回りに回転させると、前者が後者上で遠位に移動するように構成される。螺旋状のねじ山と回転を用いて軸方向移動を生じさせることにより、軸方向移動をより細かく制御することができ、これは前述した脱泡プロセスにおいて有用となる。いくつかの実施形態では、指フランジ340および/または微量投与アダプタ/回転可能部材360は、指フランジ340上での微量投与アダプタ/回転可能部材360の逆方向(例えば、反時計回り)の回転を防止するラチェット機構を含んでもよい。これにより、微量注射システム300を無効化/損傷させ得る種類のユーザエラーが防止される。
【0128】
[00140]図55は、プランジャキャップ370と親指パッド/外部ストッパ356との間の相互作用を示しており、微量投与アダプタ/回転可能部材360の遠位方向の動きが、プランジャ部材350およびそれに結合されたストッパ部材320の遠位の方向動きに結合されている。
【0129】
[00141]図56~59は、プランジャキャップ370と微量投与アダプタ/回転可能部材360との間の相互作用を示しており、これについては上述されている。手短に言えば、プランジャキャップ370の保持部材374とスプラインストッパ376は、プランジャキャップ370に十分に大きな近位方向の力が加えられて保持部材374が弾性変形するまで、プランジャキャップ370を微量投与アダプタ/回転可能部材360に取り外し可能に連結する。また、特に図57に示されるように、プランジャキャップ370および微量投与アダプタ/回転可能部材360上のそれぞれ内部および外部に向いた複数のスプライン(372、364)は、プランジャキャップ370および微量投与アダプタ/回転可能部材360を回転的に連結する。
【0130】
[00142]プランジャキャップの実施形態
図60~73は、様々な実施形態によるプランジャキャップ370を示す。これらのプランジャキャップ370はすべて、プランジャ部材350の遠位方向への動きを防止することにより時期尚早の注射を防止する一方、微量投与アダプタ/回転可能部材360を回転させて微量注射システム300の気泡を除去できるようにする。これらのプランジャキャップ370はすべて、プランジャキャップ370を微量投与アダプタ/回転可能部材360に取り外し可能に連結するように構成された保持機構374も含む。これらのプランジャキャップ370はすべて、微量投与アダプタ/回転可能部材360上の複数の外部に向けられたスプライン364のいくつか(例えば、2つ)と干渉して、微量投与アダプタ/回転可能部材360に対するプランジャキャップ370の近位移動を阻止するように構成された複数のスプラインストッパ376をさらに含む。さらに、これらのプランジャキャップ370はすべて、プランジャキャップ370の手動または自動回転を容易にするために、それぞれ刻み付きの外面378を有する。
【0131】
[00143]図60および図61は、図51図55図57、および図59に示され、上記で説明された実施形態によるプランジャキャップ370を示す。プランジャキャップ370は、プランジャ部材350とは異なる色の材料(例えば、ポリマー)で作られ、前者を後者から区別できるようにてもよい。
【0132】
[00144]図62、63は、別の実施形態によるプランジャキャップ370を示す。この実施形態と図60、61に示す実施形態との1つの違いは、微量投与アダプタ/回転可能部材360に取り外し可能に結合されているときにも、プランジャキャップ370を通して親指パッド/外部ストッパ356を見えるようにする複数の窓380が存在することである。使用者が親指パッド/外部ストッパ356を視認できるようにすることにより、これらの窓380は、使用者がプランジャキャップ370を親指パッドであると信じ、そこに遠位方向の力を加えるような状況を回避することができる。プランジャキャップ370のスプラインストッパ376はプランジャキャップ370が実際の親指パッド/外部ストッパ356を遠位に押すことを防ぐが、プランジャキャップ370に遠位方向の力が加わると、プランジャキャップ370が損傷する可能性がある。開口部380は、円周方向および軸方向の開口部を含み、プランジャキャップ370の外部から親指パッド/外部ストッパ356の手動操作を防止するようなサイズおよび形状である。
【0133】
[00145]図64および図65は、さらに別の実施形態によるプランジャキャップ370を示す。この実施形態と図62および図63に示された実施形態との1つの違いは、微量投与アダプタ/回転可能部材360に着脱可能に結合されているときにも、プランジャキャップ370を通して親指パッド/外部ストッパ356を見えるようにする円周窓380が存在するが、軸方向の窓380でない(図62および63を参照)ことである。これにより、小さな指を有する使用者がプランジャキャップ370の外部から親指パッド/外部ストッパ356を操作できる可能性が最小限に抑えられる。
【0134】
[00146]図66および図67は、さらに別の実施形態によるプランジャキャップ370を示す。この実施形態と図64および図65に示された実施形態との1つの違いは、この実施形態の周囲窓380が、図64および図65に示された実施形態の対応する円周窓380より小さいことである。これにより、小さな指を有する使用者がプランジャキャップ370の外部から親指パッド/外部ストッパ356を操作できる可能性がさらに最小限に抑えられる。
【0135】
[00147]図68および図69は、別の実施形態によるプランジャキャップ370を示す。この実施形態と図62および図63に示される実施形態との1つの違いは、微量投与アダプタ/回転可能部材360に取り外し可能に結合されたときにも、プランジャキャップ370を通して親指パッド/外部ストッパ356が見えるようにする軸方向窓380が存在するが、円周窓380でない(図62および63を参照)ことである。これにより、小さな指を有する使用者がプランジャキャップ370の外側から親指パッド/外部ストッパ356を操作できる可能性が最小限に抑えられる。
【0136】
[00148]図70および図71は、さらに別の実施形態によるプランジャキャップ370を示す。この実施形態と図60および61に描かれた実施形態との1つの違いは、図70および71のプランジャキャップ370は、微量投与アダプタ/回転可能部材360に取り外し可能に結合されたときでも、プランジャキャップ370を通して親指パッド/外部ストッパ356を見ることができる透明部分382を有することである。図52~69に示される実施形態とは異なり、図70および71に示される実施形態は、開口部(図52~69の窓380を参照)を含まない。これにより、小さな指を有する使用者が、プランジャキャップ370の外側から親指パッド/外部ストッパ356を操作できる可能性がなくなる。
【0137】
[00149]図72および73は、別の実施形態によるプランジャキャップ370を示す。この実施形態と図60および図61に示された実施形態との1つの違いは、図72および図73に示されたプランジャキャップ370の近位端に尖頭構造384が存在することである。尖頭構造384は、プランジャキャップ370に遠位方向の力を加えることを使用者に思いとどまらせる。
【0138】
[00150]微量投与終了の問題と解決策
微量投与の実施形態では、親指パッド/外部ストッパ356が微量投与アダプタ/回転可能部材360の近位フランジ362まで前進し、それによりギャップ358がなくなると、微量投与が終了となる。多くの微量投与の実施形態では、微量投与の終了時にシリンジ本体310の内部にいくらかの流体/薬が残る(例えば、図49を参照)。この残留液/薬剤により、全用量が適切に投与されていないと使用者が誤解する可能性がある。以下の実施形態は、この微量投与終了の問題に対する様々な解決策を含む。
【0139】
[00151]図74~75は、さらなる別の実施形態による微量注射システム400を示す。この微量注射システム400は、明確な視覚インジケータを使用して、上記の微量投与終了の問題に対処するように構成されている。図74に示される注入準備完了状態では、プランジャ部材450のギャップ部分458は、微量注射システム400の残りの部分と比べて異なる目立つ色(例えば、赤色)を有する。注射時、このギャップ部分458は、微量投与アダプタ/回転可能部材460内へと遠位方向に押され、それにより、目立つ色のギャップ部分458が使用者の視界から無くなる。この目立つ色が無くなると、図50に示す注射終了状態において微量投与が完了したことを示す。いくつかの実施形態では、この微量投与注射システム400は、この意味を強調するマテリアルとともに販売される(例えば、「赤が無くなる=投与量送達完了」)。
【0140】
[00152]図76~84は、図36~50に示されている微量注射システム300を使用して、別の実施形態による微量投与終了の問題に対処する代替の微量注射方法を示す。図36~41に示す微量注射システム300の針アセンブリおよび垂直ポジションは、図76~84に示す注射方法と同一である。(図42~44と比較して)図76~78に示すように、気泡除去手順は異なる。この代替の気泡除去手順の間、プランジャキャップ370は、図78に示すように、プランジャキャップ370の遠位端および微量投与アダプタ/回転可能部材360が指フランジ340の近位配向面に当接するまで時計回りに回転される。プランジャキャップ370および微量投与アダプタ/回転可能部材360をシリンジ本体310に対してより遠位に移動させると、プランジャ部材350およびそれに結合されたストッパ部材320がシリンジ本体310に対して遠位方向に移動する。これは、図43図77を比較すれば明らかであり、これらの図は2つの関連する微量注射方法の対応するステップを示している。
【0141】
[00153]気泡除去時に微量注射システム300は垂直位置にあるため、それに結合されたストッパ部材320をシリンジ本体310に対して遠位側に動かすと、シリンジ本体310の内部の流体/薬剤はほんの一部が外部環境に出るだけである。この代替の気泡除去手順は、汚染と不注意による針刺しのリスクを最小限に抑えるために、針のニードルキャップを使用して実行することができる。微量投与プロセスにおいて送達される流体/薬剤の量はギャップ358に比例するため、気泡除去中にストッパ部材320が移動する距離を増加させても、ギャップまたは送達される流体/薬剤の量に影響はない。
【0142】
[00154]図79~81は、図45~47のように、微量注射システム300が気泡除去された後の微量注射システム300を示す。図82~84は、図48~50と同様に、注射が行われた後の微量注射システム300を示す。図83に示すように、注射後に、ストッパ部材320は、シリンジ本体310の内部の遠位端から非常に近い(例えば、約1mm)。使用者は、ストッパ部材320とシリンジ本体310の内部の遠位端との間に残ったこの小さな空間にあまり危険を感じることはない。一部の人は、これを微量投与の終了の兆候と見ることさえある。この代替の微量注射方法と、図36~50に示し上記説明した方法との違いは、図49と83を比較することで視覚化することができる。
【0143】
[00155]別の実施形態では、近位フランジ362の近位配向面と親指パッド/外部止め具356の遠位配向面との間のギャップ358は、ストッパ部材320がシリンジ本体310の内部でその底部に達するまで遠位側に移動できるように、大きくすることができる。この実施形態は、図76~84に示された代替の気泡除去機構と組み合わせることができる。そのような組み合わせの実施形態では、使用者は、微量注射システム300の構成要素のすべてを可能な限り遠位側に移動させ、それにより、代わりに完全な投与量注入を達成する。ストッパ部材320をシリンジ本体310の内部の底部まで挿入できるようにギャップ358を増大させた実施形態では、ギャップ350の軸方向長さから注入/投与量が切り離される。この実施形態は、投与完了/投与終了について使用者の懸念を減らすために、微量注射システムの精度を犠牲にするものである。
【0144】
[00156]図85Aおよび85Bは、さらに別の実施形態による微量注射システム500を示す。この微量注射システム500は、可聴/触覚インジケータを使用して、上記の微量投与終了の問題に対処するように構成されている。図85Aおよび85Bに示される微量注射システム500では、微量投与アダプタ/回転可能部材560は、複数(例えば、2つ)の偏向可能なばねアーム592を含む。プランジャ部材550の完全な挿入によって完全な微量投与が与えられた後、偏向可能なスプリングアーム592は、プランジャ部材550に形成されたノッチ594の上にスナップ係合する。これにより、使用者が感じるおよび/または聞くことができる機械的クリック音が機械的に生成され、投与終了の触覚および/または可聴フィードバックが提供される。
【0145】
[00157]特定のコネクタ(例えば、スリップやルアー)を用いた様々な実施形態を説明したが、これらの実施形態は、任意の既知の注射システムコネクタと使用することができる。
【0146】
[00158]様々な例示的な実施形態が本明細書に記載されている。これらの例は非限定的な意味で参照されている。それらは、より広く適用可能な実施形態を例示するために提供されている。記載された実施形態に対して様々な変更を行うことができ、実施形態の真の意図および範囲から逸脱することなく均等物に置き換えることができる。さらに、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセス行為またはステップを、本実施形態の目的、意図または範囲に適合させるために、多くの修正を加えることができる。さらに、当業者には理解されるように、本明細書で説明および図示する個々の変形例のそれぞれは、本実施形態の範囲または意図を逸脱することなく、他のいくつかの実施形態の特徴から容易に分離または組み合わせることができる別個の構成要素および特徴を有する。そのような変更はすべて、本開示に関連する実施形態の範囲内にあることを意図している。
【0147】
[00159]主題の注射情報を収集する手順を実行するために説明された装置のいずれかは、そのような介入を実行する際に使用するためにパッケージ化された組み合わせで提供され得る。これらの供給「キット」は、使用説明書をさらに含むことができ、および/またはそのような目的に一般的に使用される滅菌トレイや容器にパッケージ化することができる。
【0148】
[00160]上記実施形態は、主題の装置を使用して実行され得る方法を含む。これらの方法は、そのような適切なデバイスを提供する行為を含み得る。このような提供は、エンドユーザによって実行されてもよい。換言すれば、「提供する」行為は、単に、エンドユーザが対象の方法で必要な装置を提供するために、取得、アクセス、アプローチ、配置、設定、起動、電源投入、またはその他の行為で足りる。本明細書に列挙される方法は、列挙されたイベントの順序だけでなく、論理的に可能な列挙されたイベントの任意の順序で実行されてもよい。
【0149】
[00161]例示的な実施形態が、材料の選択および製造に関する詳細とともに前述されている。実施形態の他の詳細に関しては、上記で参照された特許および刊行物に関連して理解されるとともに、当業者によって一般的に知られているか、または認識され得る。例えば当業者は、例えば必要に応じて、器具の他の部分または近くの組織構造に対するそのような物体の低摩擦操作または前進を促進するために、1以上の潤滑コーティング(例えば、ポリビニルピロリドンベースの組成物などの親水性ポリマー、テトラフルオロエチレンなどのフルオロポリマー、親水性ゲルまたはシリコーン)を装置の様々な部分、例えば可動に連結される部品の比較的大きな界面などに関連して使用できることを理解するであろう。同じことが、一般的または論理的に採用される追加の行為に関して、実施形態の方法ベースの特徴に関して該当し得る。
【0150】
[00162]さらに、上記実施形態は、様々な特徴を任意に組み込むいくつかの例を参照して説明されているが、これらの実施形態は、実施形態の各変形例に関して考えられるように説明または図示されるものに限定されない。記載された実施形態に様々な変更を加えることができ、実施形態の真の意図および範囲から逸脱することなく、等価物(本明細書に列挙されているか、簡潔にするために含まれないものに拘わらない)に置き換えることができる。さらに、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限とその範囲内の他の規定値または介在値との間のあらゆる介在値は、上記実施形態に含まれることが理解されよう。
【0151】
[00163]また、記載された本発明の変形例の任意の特徴は、独立して、または本明細書に記載された特徴のいずれか1以上と組み合わせて記載および特許請求できると理解されたい。単一のアイテムへの参照は、同じアイテムが複数存在する場合が含まれる。より具体的には、本明細書および本明細書に関連する特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「said」および「the」は、特に明記しない限り複数の指示対象を含む。換言すれば、上記用語の使用は、上記の説明および本開示に関連する請求項の主題アイテムが「少なくとも1つ」あればよい。そのようなクレームは、任意の要素を除外するために記載される場合があることにさらに留意されたい。そのため、この説明は、クレーム要素の列挙や「否定的な」制限の使用に関連して、「唯一」、「のみ」などの排他的な用語を使用するための前提条件として役立つことを意図する。
【0152】
[00164]そのような排他的な用語を使用しない、この開示に関連する請求項の「含む」という用語は、特定の数の要素がそのような請求項に列挙されているかどうかに拘わらず、追加の要素や、これらのクレームに記載された要素の性質を変換すると考えられる特徴の追加を許容するものである。本明細書で特に定義されている場合を除き、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、クレームの有効性を維持しながら、できるだけ広く一般に理解されている意味を与えられる。
【0153】
[00165]本発明の広範度は、提供される実施例および/または主題の仕様に限定されるものではなく、本開示に関連するクレームの記載範囲によってのみ限定される。


図1
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図85-1】
図85-2】
【手続補正書】
【提出日】2022-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射のためのシステムにおいて、
近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
前記シリンジフランジに取り外し可能に連結され、近位配向の雄ねじを含む指フランジと、
前記ストッパ部材に結合されたプランジャ部材とを備え、
前記プランジャ部材が、
回転可能部材の回転に伴い前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部に前記ストッパ部材を遠位に挿入するように構成された回転可能部材と、
回転可能部材の近位にあり、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部でさらに遠位に挿入するように、遠位側に移動するように構成された近位部分と、を含み、
前記回転可能部材が前記プランジャ部材に対して回転するよう構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記近位部分を遠位側に移動させて、前記ストッパ部材を前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部でさらに遠位に挿入することにより、約50マイクロリットルの流体が前記シリンジ内部から排出される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プランジャ部材の近位部分に取り外し可能に連結され、その遠位方向の動きを阻止する安全部材をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プランジャ部材の近位部分が外部ストッパを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記外部ストッパを遠位方向に移動させて、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部に前記ストッパ部材をさらに挿入することにより、約50マイクロリットルの流体が前記シリンジ内部から排出される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記回転可能部材に取り外し可能に結合され、前記回転可能部材に対する前記外部ストッパの遠位方向の動きを防止するように構成されたプランジャキャップをさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記プランジャキャップが、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端が見える開口部を画定している、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記開口部は、前記プランジャキャップの外側からの前記プランジャ部材の近位端の手動操作を防止するようなサイズおよび形状である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記プランジャキャップは、前記プランジャキャップの外側から前記プランジャ部材の近位端が見える透明部分を有する、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記プランジャキャップが近位端の尖った特徴部を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記プランジャキャップが、前記プランジャキャップを前記回転可能部材に取り外し可能に連結する保持機構を備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
前記プランジャキャップが、前記回転可能部材上の対応する第2の複数のスプラインと協働して前記回転可能部材を回転させるように構成された第1の複数のスプラインを備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項13】
前記プランジャキャップは、前記プランジャキャップの手動回転を容易にするための刻み付き外面を備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項14】
前記指フランジは、前記シリンジフランジ上に前記指フランジを固定するように構成された内面突起を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記指フランジは、前記シリンジフランジ上に前記指フランジを固定するために弾性変形可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記回転可能部材は、前記近位配向の雄ねじに対する前記回転可能部材の第1の方向への回転により、前記プランジャ部材およびそれに結合された前記ストッパ部材を、前記シリンジ本体に対して前記シリンジ内部に遠位方向に挿入するように構成され、
前記回転可能部材は、前記第1の方向とは反対の第2の方向への前記近位配向の雄ねじに対する前記回転可能部材の回転を防止するラチェット機構を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記プランジャ部材は、前記回転可能部材の前記開口部の遠位側に配置された内部ストッパであって、前記開口部を通ろうとする前記内部ストッパの通過を防止するサイズの内部ストッパを備え、前記内部ストッパが前記プランジャ部材の近位移動を制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記プランジャ部材は、視覚的な注射インジケータを備える、請求項1に記載のシステム。
【外国語明細書】