(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022137133
(43)【公開日】2022-09-21
(54)【発明の名称】生分解性ポリエステルと油相を含む化粧品組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/85 20060101AFI20220913BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20220913BHJP
A61Q 1/04 20060101ALI20220913BHJP
A61Q 1/10 20060101ALI20220913BHJP
C08L 101/16 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
A61K8/85
A61K8/02
A61Q1/04
A61Q1/10
C08L101/16
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022107107
(22)【出願日】2022-07-01
(62)【分割の表示】P 2019553289の分割
【原出願日】2018-03-28
(31)【優先権主張番号】102017000035338
(32)【優先日】2017-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】519100354
【氏名又は名称】バイオ-オン エス.ピー.エイ
【氏名又は名称原語表記】BIO-ON S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100181847
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 かおり
(72)【発明者】
【氏名】パオロ サエットネ
(72)【発明者】
【氏名】マウロ コメス フランチーニ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】化粧品に使用される粒子形態の生分解性ポリマーを生成するための方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)の粒子を生成するための方法であって、少なくとも1つのPHAの水性懸濁液を噴霧乾燥によって粒子化することを含む、方法であり、前記少なくとも1つのPHAは、前記水性懸濁液中で20重量%の濃度を有してもよく、ポリ-3-ヒドロキシブチレート(PHB)、ポリ-3-ヒドロキシバレレート(PHV)、ポリ-3-ヒドロキシヘキサノエート(PHH)等、またはそれらの混合物から選択されてもよく、重量平均分子量(Mw)が10,000~1,000,000Daであってよく、生成された粒子が、0.1μmから100μmの平均直径(d50)を有してよい、前記方法である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
70重量%~99.9重量%の、油相を含む化粧品として許容可能なベース配合物と、
0.1μmから100μmの平均直径(d50)を有する粒子形態で、少なくとも1つ
のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を0.1重量%から30重量%と、
を含む化粧品組成物であって
重量%は、前記化粧品組成物の総重量に対して表されている、化粧品組成物。
【請求項2】
前記PHAの粒子は、ほぼ球形を有する、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記PHAの粒子は、1μmから50μmの平均直径(d50)、好ましくは、5μm
から30μmの平均直径(d50)を有する、請求項1または2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
前記PHAの粒子は、PHAの水性懸濁液の噴霧乾燥による霧化のプロセスによって得
られる、請求項1~3のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記PHAの粒子は、(d90-d10)/d50比(スパン)が1.0~2.5の値
を有する、請求項1~4のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項6】
前記PHAの粒子は、ISO9277:1995規格に従って測定された、0.5から
20m2/g、好ましくは1から10m2/gの表面積(BET)の値を有する、請求項
1~5のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項7】
前記PHAの粒子は、ISO787-5:1980規格に従って測定された、30~3
00gの油/100gのポリマー、好ましくは70~130gの油/100gのポリマー
の吸油量(アマニ油)の値を有する、請求項1~6のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項8】
前記PHAの粒子は、中空カプセル形態の構造を有する、請求項1~7のいずれかに記
載の化粧品組成物。
【請求項9】
80重量%~98重量%の、油相を含む化粧品として許容可能なベース配合物と、
0.5μmから100μmの平均直径(d50)を有する粒子形態で、少なくとも1つ
のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を2重量%から20重量%と、
を含む化粧品組成物であって
重量%は、前記化粧品組成物の総重量に対して表されている、請求項1~8のいずれか
に記載の化粧品組成物。
【請求項10】
前記PHAは、ポリ-3-ヒドロキシブチレート(PHB)、ポリ-3-ヒドロキシバ
レレート(PHV)、ポリ-3-ヒドロキシヘキサノエート(PHH)、ポリ-3-ヒド
ロキシオクタノエート(PHO)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロ
キシバレレート)(PHBV)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキ
シエキサノエート)(PHBH)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-4-ヒドロ
キシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシオクタノエート-co-3-ヒドロキシウンデ
セン-10-エノエート)(PHOU)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-
ヒドロキシバレレート-co-4-ヒドロキシバレレート)(PHBW)、またはそれら
の混合物から選択される、請求項1~9のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項11】
前記PHAは、重量平均分子量(Mw)が10,000~1,000,000Daであ
る、請求項1~10のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項12】
前記化粧品として許容可能なベース配合物は、該ベース配合物の重量に対して50重量
%から100重量%、好ましくは70重量%から90重量%の量の油相を含む、請求項1
~11のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項13】
前記油相は、25℃の大気圧で、0.01mmHg(1.33Pa)以下の蒸気圧を有
する、室温(25℃)で液体である少なくとも1つの不揮発性油を含む、請求項1~12
のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項14】
前記油相は、25℃の大気圧で、0.01mmHg(1.33Pa)より高く、300
mmHg(40,000Pa)以下の蒸気圧を有する、室温(25℃)で液体である少な
くとも1つの揮発性油を含む、請求項1~13のいずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項15】
前記化粧品として許容可能なベース配合物は、さらに水相を含む、請求項1~14のい
ずれかに記載の化粧品組成物。
【請求項16】
前記水相は、前記ベース配合物の重量に対して、50重量%以下、好ましくは10重量
%~30重量%の量で存在する、請求項15に記載の化粧品組成物。
【請求項17】
ファンデーション、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、口紅などの顔のメイクア
ップ製品;
クリーム、化粧用ミルク、ローション、クレンジング製品、消臭剤、制汗剤、シェービ
ング製品、脱毛製品などの顔およびボディケア製品;
シャンプー、ジェル、ふけ防止製品、脱毛防止製品、染毛または脱色用製品などのヘア
ケア製品;
特に化粧品のミルクまたはクリームの形態の香水製品、
から選択される化粧品を製造するための、請求項1~16のいずれかに記載の化粧品組成
物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生分解性ポリエステルおよび油相を含む化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリマーは、化粧品、特にスキンエマルジョンの調製に広く使用されている製品のクラ
スである。例えば、親水性ポリマーは、レオロジー調節剤および増粘剤として水中油型エ
マルションに使用されるが、安定剤、乳化剤、保湿剤としても使用される。
【0003】
さまざまな性質のポリマーが微粉末の形で実行できるもう1つの機能は、テクスチャー
化剤(「肌触り向上剤」とも呼ばれる)、すなわち、皮膚への化粧品の塗布中に消費者の
感覚を改善する薬剤の機能であり、化粧品をより快適で許容できるものにし、流動性と展
着性を改善し、べたつき(油分)を減らし、消費者に「リッチな」配合の感覚を与え、意
図する用途により適したものにする。すなわち、化粧品の粘稠度を高めるためにテクスチ
ャー化剤を添加すると、優れた流動性とべたつきの低減が同時に保証されるはずである。
【0004】
配合物に導入されるテクスチャー化剤は、まず当の化粧品のタイプ(ヒドロゲル、リポ
ゲル、エマルジョンなど)に応じて選択され、一般に、ナイロン、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)、ポリウレタン、シリコンなどのポリマー製品、またはシリカ、タルク
、窒化ホウ素、ホウケイ酸塩などの無機製品であり得る。
【0005】
例えば、特許出願US2006/0204465(Seppic SAの代理)は、化粧品また
は医薬組成物のテクスチャー化剤としての異なるモノマー(例えば、ブチルアクリレート
および他のアクリレート)とメチルメタクリレートのコポリマーまたはターポリマーの使
用に関する。
【0006】
特許出願US2010/0215701(出願人Arkema France)は、連続水性相、脂
肪相および多孔性粉末の形態の相を含む化粧品組成物を記載している。後者は、さまざま
なモノマー(アミノ酸、ラクタムなど)の縮合に由来するコポリアミドで構成されている
。同じく出願人Arkema Franceである他の特許出願は、異なるポリアミドがテクスチャー
化剤として使用される化粧品組成物について記述している(US2013/014274
7およびUS2013/0156833を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、化粧品に含まれる合成ポリマーの存在は水質汚染の重要な要因と考えら
れているため、これらの製品を生分解性のあるものに置き換えることが非常に重要である
。
【0008】
したがって、本出願人は、テクスチャー化剤として生分解性プロダクトを含む配合物を
開発する課題を提起し、これにより、適用中の化粧品組成物への所望の粘稠性および流動
性特性、ならびに油分の減少が保証される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
出願人は、組成物の総重量に対して、0.1重量%から30重量%、好ましくは0.5
重量%から15重量%の量で、0.1μmから100μm、好ましくは1μmから50μ
mの平均直径(d50)を有する粒子形態の少なくとも1つのポリヒドロキシアルカノエ
ート(PHA)を、ベース化粧品組成物に添加することにより、この課題および以下によ
り良く説明される他の課題が解決できることをここに見出した。
【0010】
したがって、第1の態様では、本発明は、
70重量%~99.9重量%の、油相を含む化粧品として許容可能なベース配合物と、
0.1μmから100μmの平均直径(d50)を有する粒子形態で、少なくとも1つ
のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を0.1重量%から30重量%と、
を含む化粧品組成物であって、
重量%は、前記化粧品組成物の総重量に対して表されている、化粧品組成物に関する。
【0011】
好ましくは、前記PHAの粒子は、ほぼ球形を有する。
【0012】
前記PHAの粒子は、好ましくは、1μmから50μmの平均直径(d50)、より好
ましくは、5μmから30μmの平均直径(d50)を有する。
【0013】
出願人は、そのようなPHAの粒子が、油性物質を吸収する顕著な能力を有し、それに
より油相を含む化粧品組成物が特に肌触りおよび皮膚への適用中に心地よくなり、油っぽ
くなる現象を最小にすることを見出した。さらに、PHAの粒子には余分な皮脂を吸収す
る性能があり、皮膚のテカリを低下させる。PHAの粒子は、いわゆる「ソフトフォーカ
ス」効果、つまり、しわや皮膚の溝への即時の充填および平滑化効果にさらに寄与し、皮
膚に大きな輝き(ツヤ)とコンパクトさを与える。
【0014】
さらに、本出願人は、マスカラ製剤にPHAの粒子を含めることにより、まつげのつや
、長さ効果およびカール効果が明らかに改善されることを見出した。
【0015】
特に有利な効果は、唇に特に明白な被覆効果を与えることに加えて、特にコンパクトで
破損しにくい口紅用の製剤にも見出されている。
【0016】
好ましくは、PHAの粒子は、PHAの水性懸濁液の噴霧乾燥による霧化のプロセスに
より得られる。
【0017】
既知のように、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)は、自然環境または遺伝子組
み換え微生物から分離された微生物によって生成されるポリマーであり、高い生分解性を
特徴としている。それらは、好ましくない成長条件の下で、過剰な炭素源の存在下で、さ
まざまな種の細菌から生産され、蓄積される。PHAは、バチルス、ロドコッカス、ロド
スピリリウム、シュードモナス、アルカリゲネス、アゾトバクター、リゾビウムなど90
種類以上のグラム陽性菌とグラム陰性菌に含まれる約300の異なる微生物種から合成お
よび蓄積される。
【0018】
細胞では、PHAは微小顆粒の形で保存され、そのサイズと細胞あたりの数は細菌の種
類によって異なる。それらは、0.2から0.7μmの範囲の直径を持つ屈折介在物とし
て電子顕微鏡の下に現れる。
【0019】
本発明の目的のために、水性懸濁液の形態で微生物合成から得られたPHAは、好まし
くは噴霧乾燥による霧化プロセスにかけられる。
【0020】
周知のように、噴霧乾燥による霧化プロセスにより、懸濁固体を、制御された寸法分布
を有する粒子形態の乾燥製品の液体媒体、通常は水性媒体に変換することが可能になる。
このプロセスは、一般に、高圧液体懸濁液を分配リングに通すことを含み、分配リングは
、そこから懸濁液が微小液滴の形で出てくる複数のノズルを備えている。これらの微小液
滴は、液体のほぼ瞬時の蒸発を引き起こす高温ガス(通常は空気または窒素)の噴出によ
って衝突し、デバイスの底部に収集される乾燥粒子が形成される。詳細については、例え
ば、"Handbook of Industrial Drying", by Arun S. Mujumdar, CRC Press, 4th Edition
(2014)を参照されたい。
【0021】
このようにして、実質的に球状の形状を有し、0.1μmから100μmの平均直径(
d50)を有し、低多分散性を有する粒子形態のPHAを得ることが可能である。粒度分
布の多分散は、「スパン」、つまり比率(d90-d10)/d50として計算でき、d
90は直径の値であり、この値を下回ると、粒子集団の90重量%がみられ、d10は直
径の値であり、この値を下回ると、粒子集団の10重量%がみられ、d50は、粒子集団
の50重量%がみられる直径値(中央値)である。この比(スパン)は、好ましくは1.
0~2.5の値を有する。
【0022】
PHAの粒子は、ISO9277:1995規格に従って測定された、好ましくは0.
5~20m2/g、より好ましくは1~10m2/gの表面積(BET)の値を有する、
高い多孔性を特徴とする。
【0023】
PHAの粒子は、ISO787-5:1980規格に従って測定された、好ましくは3
0~300gの油/100gのポリマー、より好ましくは70~130gの油/100g
のポリマーの吸油量(アマニ油)の値によってさらに特徴付けられる。
【0024】
好ましくは、PHAの粒子は、実質的にコンパクトな外層および高多孔性または中空コ
アによって特徴付けられる中空カプセル形態の構造を有する。
【0025】
好ましくは、化粧品組成物は、80重量%~98重量%の、油相を含む化粧品として許
容可能なベース配合物と、
0.5μmから100μmの平均直径(d50)を有する粒子形態で、少なくとも1つ
のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を2重量%から20重量%と、を含み、
重量%は、前記化粧品組成物の総重量に対して表されている。
【0026】
PHAに関し、これは、好ましくは、
式:-O-CHR1-(CH2)n-CO- (I)
の繰り返し単位を含むポリマーであり、
ここで、
R1は、ハロゲン(F、CI、Br)、-CN、-OH、-COOH、-OR、-CO
OR(R=C1~C4アルキル、ベンジル)から選択される少なくとも1つの基で任意に
置換された-H、C1~C12アルキル、C3~C16シクロアルキル、C2~C12ア
ルケニルであり;
nはゼロまたは1~6の整数であり、好ましくは1または2である。
【0027】
好ましくは、R1はメチルまたはエチルであり、nは1または2である。
【0028】
PHAは、ホモポリマーまたはコポリマーまたはターポリマーのいずれかである。コポ
リマー(共重合体)またはターポリマー(三元共重合体)の場合、それらは式(I)の異
なる繰り返し単位で構成されている場合があり、または、ラクトンまたはラクタムなどの
ヒドロキシアルカノエートと共重合可能なコモノマーに由来する少なくとも1つの繰り返
し単位と組み合わせた式(I)の少なくとも1つの繰り返し単位で構成されている場合が
ある。後者の場合、式(I)の繰り返し単位は、繰り返し単位の総モルに対して少なくと
も10モル%に等しい量で存在する。
【0029】
式(I)の特に好ましい繰り返し単位は、3-ヒドロキシブチレート、3-ヒドロキシ
バレレート、3-ヒドロキシヘキサノエート、3-ヒドロキシオクタノエート、3-ヒド
ロキシウンデカ-10-エノエート、4-ヒドロキシバレレートに由来するものである。
【0030】
特に好ましいPHAは:ポリ-3-ヒドロキシブチレート(PHB)、ポリ-3-ヒド
ロキシバレレート(PHV)、ポリ-3-ヒドロキシヘキサノエート(PHH)、ポリ-
3-ヒドロキシオクタノエート(PHO)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3
-ヒドロキシバレレート)(PHBV)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-
ヒドロキシエキサノエート)(PHBH)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-4
-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシオクタノエート-co-3-ヒドロキ
シウンデセン-10-エノエート)(PHOU)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-c
o-3-ヒドロキシバレレート-co-4-ヒドロキシバレレート)(PHBW)、また
はそれらの混合物である。
【0031】
好ましくは、PHAは、重量平均分子量(Mw)が10,000~1,000,000
Daである。
【0032】
PHAの生産に関しては、これは、好ましくは、PHAを生産することができる微生物
の株による有機基質(例えば、炭水化物またはグリセロールなどの他の発酵性基質)の微
生物発酵、およびその後の細胞塊からのPHAの回収によって達成される。詳細について
は、例えば、特許出願WO99/23146、WO2011/045625およびWO2
015/015315を参照されたい。発酵によるPHAの生産に適した基質は、特に野
菜の加工、例えばジュース、糖蜜、サトウキビの加工に由来するパルプ、テンサイから得
ることができる。これらの基質は、一般に、ショ糖および他の炭水化物に加えて、有機成
長因子、窒素、リン、および/または細胞成長のための栄養素として有用な他のミネラル
を含む。別の選択肢は、バイオディーゼル生産の副産物である低コストの有機炭素源であ
るグリセロールであり、レブリン酸との混合物で任意に使用できる(例えば、特許US8
956835B2を参照)。
【0033】
本説明および添付の特許請求の範囲の文脈において、「平均粒子直径(平均直径)」と
は、特に明記しない限り、直径d50(中央値)、つまり、粒子集団の50重量%がみら
れる、直径の値を意味する("A Guidebook to Particle Size Analysis" Horiba Instrum
ents Inc.より発行-https://www.horiba. com/fileadmin/uploads/Scientific/ eMag/PS
A/Guidebook/pdf/PSA_Guidebook.pdf にて利用可能を参照)。ISO13320:200
9規格に従って、レーザー回折法で測定できる。
【0034】
化粧品として許容可能なベース配合物に関しては、油相を含み、これは、ベース配合物
の重量に対して、好ましくは50重量%から100重量%、より好ましくは70重量%か
ら90重量%の量で存在する。
【0035】
油相は、概して、植物、動物、鉱物、または合成起源の少なくとも1つの脂肪物質を含
み、室温(25℃)で液体(油)または固体(ワックス)の形をとることができる。好ま
しくは、油相は、皮膚に皮膚軟化効果を提供する少なくとも1つの不揮発性油を含む。「
不揮発性油」とは、室温(25℃)で液体の脂肪物質を意味し、これは、具体的には、2
5℃の大気圧で、0.01mmHg(1.33Pa)以下の蒸気圧を有し、塗布後少なく
とも1時間皮膚に残留することができる。
【0036】
概して、油相は、炭化水素、シリコンまたはフッ素化化合物、特に脂肪酸、脂肪アルコ
ール、脂肪酸エステル、例えば:イソノナン酸セテアリル(cetearyl isononate)、イソ
ノナン酸イソトリデシル(isotridecyl isononate)、イソステアリン酸イソステアリル
、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピ
ル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、イソノナン酸イソノニル(isononyl iso
nonate)、パルミチン酸-2-エチルヘキシル、ラウリン酸-2-ヘキシルデシル、パル
ミチン酸-2-オクチルデシル、ミリスチン酸-2-オクチルドデシルまたは乳酸オクチ
ルドデシル(2-octyldodecylic myristate or lactate)、コハク酸ジ(2-エチル-ヘ
キシル)、マレイン酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸グリセリルまたはトリグ
リセリル、酢酸トコフェロール、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸
、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、ジメチコン、カプリル酸/
カプリン酸のトリグリセリド、オレインアルコール、アボカド油、ツバキ油、ヒマシ油、
マカデミアナッツ油、カメ油、ミンク油、大豆油、ブドウ種子油、ゴマ油、コーン油、キ
ャノーラ油、ひまわりの種油、綿実油、ホホバ油、落花生油、オリーブ油、およびそれら
の混合物で構成される。
【0037】
液体パラフィン、スクアレン、石油ゲル、およびそれらの混合物など、環境の持続可能
性の観点からはあまり好ましくないが、鉱油も使用できる。
【0038】
油相はまた、少なくとも1つの揮発性油、すなわち、室温(25℃)で液体脂肪物質を
含んでもよく、これは皮膚への適用後に1時間未満で蒸発し、具体的には、25℃の大気
圧で、0.01mmHg(1.33Pa)より大きく、概して、300mmHg(400
00Pa)以下の蒸気圧を有する。揮発性油は、例えば、脂肪相の油性影響の低減に寄与
するシリコン油であり得る。
【0039】
化粧品として許容されるベース配合物は、場合によってはベース配合物の重量に対して
、好ましくは50重量%以下、より好ましくは10重量%~30重量%の量で存在する水
相をさらに含んでもよい。水に加えて、水相は、一級および二級アルコール(例えば、エ
タノールまたはイソプロパノール);ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレング
リコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール);グ
リコールエーテル(例えば、モノ-、ジ-またはトリプロピレングリコール);モノ-、
ジ-またはトリエチレングリコール-C1-C4-アルキルエーテル;カルボン酸(例え
ば、安息香酸);またはそれらの混合物のような、水に混和性の産物を含むことができる
。
【0040】
水相はまた、塩化ナトリウム、酸化アルミニウム、二塩化マグネシウム、硫酸マグネシ
ウム、二塩化亜鉛などの安定剤を含んでもよい。
【0041】
水相はまた、ゲル化剤、皮膜剤、増粘剤、界面活性剤、およびそれらの混合物など、水
相と適合する他の製品を含んでもよい。
【0042】
化粧品として許容可能なベース配合物は、また、化粧品に典型的に使用される他の製品
を含んでもよく、調製される特定の製品に依存する純粋な配合物機能を有し、例えば、
陰イオン、陽イオン、両性または非イオン型の界面活性剤であって、安定した油中水エ
マルジョンまたは水中油エマルジョン;
防腐剤、例えば、パラベンやフェノキシエタノール;
ガムおよびワックスなどの増粘剤、例えば、ヒドロキシプロピルグアー、カラギーナン
、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、グアーガム、蜜蝋、カンデリラワック
ス、セレシンワックス、蜜蝋;
キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);
染料および顔料;
を得るために、油相中の水相の分散をまたはその逆を促進する。
【0043】
化粧品として許容可能なベース配合物は、例えば、
保湿剤および栄養剤、例えば、アミノ酸またはタンパク質(グリシン、アラニン、トレ
オニン、シトルリン、セリン、カゼイン、エラスチン)、アルファヒドロキシ酸、糖(乳
糖、マンノース、果糖、ガラクトース、ペクチン)、ビタミン(ビタミンA、D、または
Eなど);
収れん剤、例えば、アルミニウム塩;
防腐剤、例えば、トリクロロカルバニリド(TCC)、ジクロロフェン、ブロモクロロ
フェン、エッセンシャルオイル;
抗炎症剤および抗刺激剤、例えば、アルファビサボロール、グリチルリチン酸二カリウ
ム、ローズマリー抽出物;
抗菌剤、静菌剤、殺菌剤、静真菌剤または殺真菌剤、例えば、亜鉛塩;
抗セルライト剤、例えば、カフェインまたはその誘導体、エスシン、レシチン、カルニ
チン;
抗脂漏剤(antiseborroic agent)、例えば、イミノジベンジルまたはフッ素誘導体、
グルクロン酸、ナイアシンアミド、サリチル酸;
角質溶解剤または剥離剤、例えば、アルファヒドロキシ酸、ベータヒドロキシ酸、アル
ファケト酸、ベータケト酸、レチノイド;
乳白剤、例えば、粘土、カオリン、アンチリパーゼ、乳酸エチル;
抗しわ剤、例えば、タンパク質およびその加水分解物、コラーゲン、ヒアルロン酸;
酸化防止剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシア
ニソール(BHA)、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、ベータカロチンなどのカロ
テノイド、リコピンまたはカンタキサンチン、ユビキノン、ビタミンE、ビタミンC;
フリーラジカルに対抗する薬剤、例えば、ビタミンE、カフェイン、マンニトール、酵
素;
日焼け止め剤、例えば、UV-Aおよび/またはUV-B吸収剤、顔料またはナノ顔料
;
血管収縮剤;
微小循環再活性化剤;
充血除去剤;
消臭剤、香水、制汗剤;
脱毛剤、例えば、チオグリコール酸塩およびチオ乳酸塩;
のような、特定の生物学的活性を有する少なくとも1つの活性成分を含んでもよい。
【0044】
本発明による化粧品組成物は、広範囲の化粧品、特に:
ファンデーション、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、口紅などの顔のメイクア
ップ製品;
クリーム、化粧用ミルク、ローション、クレンジング製品、消臭剤、制汗剤、シェービ
ング製品、脱毛製品などの顔およびボディケア製品;
シャンプー、ジェル、ふけ防止製品、脱毛防止製品、染毛または脱色用製品などのヘア
ケア製品;
特に化粧品のミルクまたはクリームの形態の香水製品;
を製造するために使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下の実施形態の例は、純粋に本発明の例示目的のために提供されるものであり、添付
の特許請求の範囲によって定義される保護範囲を限定するものとして解釈されるべきでは
ない。
【0046】
実施例1
細菌発酵プロセスから得られ、事前に精製および漂白にかけられたPHAの水性分散液
(約20重量%の濃度)を、開ループ構成で高圧噴霧乾燥機により霧化に供した。乾燥ガ
スは空気で、入口温度は200℃、流量は1m3/minであった。このようにして得ら
れたPHA粉末は以下の特徴を有していた:
-平均直径(d50)=10μm(ISO13320:2009)
「スパン」=(d90-dl0)/d50=1.4(ISO13320:2009);
-アマニ油の吸収=106gの油/100gのポリマー(ISO787-5:1980)
。
【0047】
実施例2
実施例1に従って調製されたPHA粒子による油性物質の吸着能力を評価した。
【0048】
試験は、既知の量のPHA粉末を入れ、アルミニウムシート上に堆積させ、PHA粉末
が吸収できるまで滴下するオイルと接触させて行った。混合物が油を滲み出したことが観
察された場合、試験を終了し、PHAと油の粉末混合物を秤量し、差により吸収された油
の量を決定した。
【0049】
結果を次の表1に示す。この表では、油吸着剤の容量は、PHA100グラムあたりの
吸着油のグラム数として測定される。
【0050】
【0051】
実施例3
実施例1の粉末PHAと、化粧品配合物で一般的に使用されるいくつかの増粘剤との適
合性を評価した。
【0052】
試験は、水に分散した増粘剤に粉末状のPHAの量を増やして実施した(実施例1)。
25℃の温度に維持された得られた懸濁液を、ブルックフィールド粘度測定用のヘリパス
付属品を備えたブルックフィールドRVT粘度計(速度勾配:5.0rpm)によって評
価した。結果を表2に示す。
【0053】
【0054】
表2に示すデータからわかるように、粉末PHAを添加してもゲルの粘度が過度に増加
することはなく、PHA自体と増粘剤の高い適合性が確認された。
【0055】
実施例4
いくつかの口紅は、以下のベース配合物で調製された(ベース配合物の総重量に対する
重量%):
-トウゴマ種子油 15.30%
-マレイン酸ジイソステアリル 15.00%
-フェニルトリメチコン 5.00%
-二酸化チタン(CI77891) 4.00%
-酸化鉄(CI77491) 3.00%
-赤い顔料57(CI15850) 1.00%
-リシノール酸オクチルドデシル 15.00%
-ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT) 0.10%
-ポリエチレン 2.00%
-リムナンテスアルバ(Limnanthes alba)シードオイル 10.00%
ブチロスパーマムパーキーバターエキス
-蜜蝋 6.80%
-カンデリラワックス 9.00%
-セレシンワックス(オゾケライト) 6.80%
-C10-C30エステル 6.50%
コレステロール/ラノステロール
-酢酸トコフェリル
【0056】
ベース配合物を、実施例1に従って得られた粉末PHAの1重量%および3重量%(組
成物の総重量に対して)を混合した同じ配合物と比較した。3つの異なる配合で、スティ
ック状の口紅が製造され、以下について評価された:
-書き込み特性;
-破壊荷重;
-ドロップポイント。
【0057】
書き込み特性は、前腕の内側に口紅を適用することにより経験的に評価され、考慮され
たパラメーターは、滑らかさ(摩擦がない)、ストロークの均一性(色素沈着の均一性)
、および不透明度(肌の色を覆う能力)であった。PHAを含まないベース配合物と比較
した結果を表3に示す。
【0058】
【0059】
破壊荷重は、スティックの一方の端を固定し、スティック自体が破損するまで、粘着テ
ープでスティックの中央部からぶら下がっているビーカーを徐々に充填することで荷重を
かけることにより、経験的に評価された。概して、約200~300gの荷重値が良好で
あると考えられ、一方、200g未満の荷重値はスティックの脆弱性を示す。300gを
超える破断荷重値は、概してパステルの柔軟性が低いことを示す。結果を表4に示す。
【0060】
【0061】
表4に示す結果からわかるように、少量(1重量%)のPHAの添加によりスティック
の機械的抵抗が減少したが、より高い量(3重量%)で大幅な強化が観察された。
【0062】
滴点(drop point)は、スティックが半固体から半液相に移り、滴り始める温度である
(AOCS標準手順Cc18-80メソッドで決定可能)。通常、65℃から72℃の間
のドロップポイントは、周囲温度が高い状況で過度の軟化を回避するために最適であると
考えられるが、より高い値は、室温での過度の硬さによる適用性の低下を示す場合がある
。得られた結果を表5に示します。
【0063】
【0064】
実施例5
いくつかのマスカラ組成物は、以下のベース配合物で調製された(ベース配合物の総重
量に対する重量%):
-水 54.65%
-水、三ナトリウムエチレンジアミン
ジコハク酸塩 0.30%
-トリエタノールアミン 1.50%
-メトキシメチルブタノール 3.00%
-ケイ酸アルミニウムマグネシウム 1.50%
-ヒドロキシエチルセルロース 0.20%
-イソステアリン酸 1.00%
-ブチレングリコールジカプリレート/ジカプレート 3.00%
-ステアリン酸 3.00%
-ステアリン酸グリセリルSE 1.20%
-PVP/エイコセン共重合体 5.00%
-マイクロクリスタリンワックス 4.20%
-カンデリラワックス 4.20%
-合成蜜蝋 4.20%
-ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT) 0.05%
-メチルパラベン 0.15%
-エチルパラベン 0.15%
-ポリソルベート-20 0.50%
-黒色酸化鉄/酸化鉄(CI77499) 10.00%
-フェノキシエタノール 0.60%
-o-cimen-5-ol 0.10%
-雲母 0.50%
【0065】
ベース配合物を、実施例1に従って得られた粉末PHAの2重量%および4重量%(組
成物の総重量に対して)と混合した同じ配合物と比較した。3つの異なるマスカラ製剤を
、2つの異なる速度勾配(2.5rpmおよび5.0rpm)を使用して、実施例3に記
載の25℃でのブルックフィールド粘度測定により評価した。結果を表6に示す。
【0066】
【0067】
表6に示されている結果からわかるように、少量のPHAは粘度のわずかな低下を引き
起こし、それはより高いパーセンテージで増加した。
【0068】
同じマスカラ組成物も経験的に評価され、PHAを含まない組成物と比較して、PHA
を含む組成物の結果が表7に示されている。
【0069】
【0070】
表7に示される結果から分かるように、マスカラ組成物へのPHAの導入は、特にPH
Aの量が多い場合(4重量%)、光沢、長さ効果、およびカール効果を大幅に改善する。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)の粒子を生成するための方法であって、
少なくとも1つのPHAの水性懸濁液を噴霧乾燥によって粒子化することを含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのPHAは、前記水性懸濁液中で20重量%の濃度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのPHAは、ポリ-3-ヒドロキシブチレート(PHB)、ポリ-3-ヒドロキシバレレート(PHV)、ポリ-3-ヒドロキシヘキサノエート(PHH)、ポリ-3-ヒドロキシオクタノエート(PHO)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシバレレート)(PHBV)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシエキサノエート)(PHBH)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-4-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシオクタノエート-co-3-ヒドロキシウンデセン-10-エノエート)(PHOU)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシバレレート-co-4-ヒドロキシバレレート)(PHBVV)、またはそれらの混合物から選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのPHAは、重量平均分子量(Mw)が10,000~1,000,000Daである、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
生成された粒子が、0.1μmから100μmの平均直径(d50)を有する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記生成された粒子は、1μmから50μmの平均直径(d50)を有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
生成された粒子は、ほぼ球形を有する、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
生成された粒子は、(d90-d10)/d50比(スパン)が1.0~2.5の値を有する、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
生成された粒子は、ISO9277:1995規格に従って測定された、0.5から20m2/gの表面積(BET)の値を有する、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記生成された粒子は、ISO9277:1995規格に従って測定された、1から10m2/gの表面積(BET)の値を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
生成された粒子は、ISO787-5:1980規格に従って測定された、30~300gの油/100gのポリマーの吸油量(アマニ油)の値を有する、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記生成された粒子は、ISO787-5:1980規格に従って測定された、70~130gの油/100gのポリマーの吸油量(アマニ油)の値を有する、請求項11に記載の方法。
【外国語明細書】