(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013751
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】キャビネット用調節可能式の台座
(51)【国際特許分類】
A47B 91/06 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
A47B91/06
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100163
(22)【出願日】2021-06-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-02
(31)【優先権主張番号】202010605904.2
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521263629
【氏名又は名称】温嶺市智営電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 玉平
【テーマコード(参考)】
3B069
【Fターム(参考)】
3B069CA03
3B069CA08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】安定で便利且つ高効率に自在ローラーを上げて自在ローラーの寿命を延ばせ、キャビネットの安定性を向上させることができる台座の提供。
【解決手段】台座は、接続機構を含み、接続機構は、底面に自在ローラー12が接続された接続板を含み、接続板の上面がキャビネット1の底部に固定され、接続板の両辺にそれぞれ一枚の調節板が接続され、調節板の外側面に調節溝が形成され、台座は枠構造の地面支持機構を更に含み、地面支持機構は二枚の主支持板と二枚の従支持板を含み、従支持板の内側面に調節ブロックが設けられ、調節ブロックの内側面と従支持板の内側面に主接続柱と従接続柱とが設けられ、地面支持機構が更に引っ張りばねを含み、キャビネットの後ろ側に近接する主支持板に壁支持機構が設けられ、壁支持機構が支持スリーブを含み、支持スリーブ内に支持穴が設けられ、支持穴内に支持棒が設けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネット用調節可能式の台座であって、
方形箱式のキャビネットの底部に位置し、
前記台座は、接続機構を含み、
前記接続機構は、板状の接続板を含み、
前記接続板は、底面に複数の自在ローラーが接続され、
前記接続板の上面は、前記キャビネットの底部に密着固定され、
前記接続板において互いに並行する両辺には、それぞれ一枚の細長状の調節板が接続され、
前記調節板の長手方向は、前記接続板の底面に並行して設けられ、
前記調節板の幅方向は、前記接続板の底面に垂直して設けられ、
二枚の前記調節板の外側面は、互いに並行し、
二枚の前記調節板の外側面には、すくなくとも二組の調節溝が形成され、
前記調節溝は、長手方向に弧状をなす開いた溝構造であり、
前記調節溝の後端と前端は、それぞれ前記キャビネットの前後両側に近接し、
前記調節溝は、前端より後端が低くなり、
前記調節溝は、前記調節溝の中部に近付くほど低くなり、
二枚の前記調節板の外側面は、それぞれ前記キャビネットの左右両側面に並行して設けられ、
前記台座は、枠構造の地面支持機構を含み、
前記地面支持機構は、内側面が互いに並行する二枚の棒状の主支持板と、内側面が互いに並行する二枚の棒状の従支持板と、を含み、
二枚の前記主支持板の長手方向の両端と、二枚の前記従支持板の長手方向の両端とは、順次に垂直して接続され、
二枚の前記従支持板の内側面は、それぞれ二枚の前記調節板の外側面に密着して設けられ、
前記従支持板の内側面には、前記調節溝に位置する調節ブロックが設けられ、
前記調節ブロックは、前記調節溝内を摺動することができ、
前記主支持板と前記従支持板との幅方向は、前記接続板の底面に垂直して設けられ、
前記調節板の内側面と前記従支持板の内側面には、それぞれ主接続柱と従接続柱とが設けられ、
前記主接続柱と前記従接続柱との接続線は、前記調節溝における前端と後端の接続線に並行して設けられ、
前記地面支持機構は、引っ張りばねをさらに含み、
前記引っ張りばねは、両端がそれぞれ接続リンクを介して前記主接続柱と前記従接続柱に引っ掛けられ、
前記調節板と前記従支持板との間は、前記引っ張りばねにより相対にしっかりと引っ張っていることにより、
前記調節ブロックが前記調節溝の前端に位置し、
前記地面支持機構の底部は、前記自在ローラーの底部より高く、前記キャビネットの後側に近接する前記主支持板には、壁支持機構が設けられ、
前記壁支持機構は、支持スリーブを含み、
前記支持スリーブの外端は、前記主支持板の内側面に垂直に固定され、
前記支持スリーブ内には、前記主支持板を貫通する支持穴が設けられ、
前記支持穴の開口方向は、前記調節板の長手方向に並行して設けられ、
前記支持穴内には、前記支持穴を貫通する支持棒が設けられ、
前記支持棒の棒壁には、位置規制溝が形成され、
前記位置規制溝は、前記支持棒の軸方向に沿って設けられる可動部と、前記支持棒の円周方向に沿って設けられるロック部とを含み、
前記可動部の内端は、前記ロック部の前端に垂直して接続され、
前記支持スリーブの内壁には、前記位置規制溝に摺動可能に位置する位置規制ブロックが設けられ、
前記支持棒の外端には、壁支持棒が垂直して接続され、
前記位置規制ブロックが前記可動部の外端に位置する時には、前記壁支持棒が前記キャビネットの底部に並行し、
前記キャビネットにおける底部の後側から前記壁支持棒を引き出し、前記支持棒をめぐって前記壁支持棒を回すことにより、前記位置規制ブロックを前記ロック部の後端に移動させ、この時に前記壁支持棒が前記支持棒の上側且つ前記キャビネットの後方に位置し、且つ前記キャビネットの底部に垂直し、前記キャビネットを移動して前記壁支持棒を地面に当接させて壁面へ前記キャビネットを押し動かすことができ、これで前記調節ブロックを前記調節溝の後端に移動させ、前記地面支持機構の底部が前記自在ローラーの底部より高く、前記自在ローラーが上げられる、
ことを特徴とするキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項2】
前記キャビネットの後側に近接する前記主支持板には、二組の同じ形を有し且つ互いに対称となる前記壁支持機構が設けられ、
二組の前記壁支持機構における前記支持棒は、互いに並行して設けられ、
前記支持棒における内端の棒壁には、円筒状の連動溝が同軸に形成され、
前記連動溝には、円筒状の連動スリーブが外装され、
二組の前記壁支持機構における二つの前記連動スリーブは、連動棒を介して接続されて連動構造を形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項3】
前記支持棒において内端に近接する棒壁には、邪魔ブロックが設けられ、
前記支持棒には、圧縮ばねが外装され、
前記圧縮ばねの両端は、それぞれ前記邪魔ブロックと前記支持スリーブの内端に当接して設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項4】
前記調節ブロックは、前記従支持板に固定され且つ端部が前記調節溝に摺動可能に位置するボルトであり、
前記位置規制ブロックは、前記支持スリーブに固定され且つ端部が前記位置規制溝に摺動可能に位置するボルトである、
ことを特徴とする請求項3に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項5】
前記位置規制ブロックが前記可動部の外端に位置する時に二本の前記壁支持棒が同軸に対向する、
ことを特徴とする請求項4に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項6】
前記主支持板の下側辺と前記従支持板の下側辺には、共に一枚の矩形板状の地面支持板が固定され、
前記地面支持板の底面は、前記キャビネットの底部に並行して設けられ、
前記地面支持板の底面には、防振ゴム又は複数のゴムブロックが固定され、
前記地面支持板には、ローラー穴が設けられ、
前記自在ローラーは、前記ローラー穴内から延出して設けられる、
ことを特徴とする請求項5に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項7】
前記地面支持板には、防護スリーブが固定され、
前記防護スリーブの底端は、前記ローラー穴に固定される、
ことを特徴とする請求項6に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項8】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記支持棒は、前記壁支持棒と一体で曲げて形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【請求項9】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記支持棒の内端には、ヘリコイルが固定され、
前記支持棒の外壁と前記邪魔ブロックと前記ヘリコイルとは、一緒に囲んで連動溝を形成する、
ことを特徴とする請求項8に記載のキャビネット用調節可能式の台座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラー技術分野に関し、具体的には、キャビネット用調節可能式の台座に関する。
【背景技術】
【0002】
キャビネットの底部は、通常360度回転可能の自在ローラーを採用し台座としており、キャビネットを移動したら自在ローラーが支持作用を果たす。しかし、長期に自在ローラーで支持すると自在ローラーが変形し、寿命が短くなる上、キャビネットの安定性が悪くなる。中国特許出願201210447217.8には、ボルトで従来技術の自在ローラーと支持部品とを接続し、ボルトを回せば支持部品と自在ローラーとの相対高度を高くすることにより、自在ローラーでキャビネットを移動又は支持することができる伸縮可能なキャビネットローラー機構が開示されているが、下記の問題が存在する。
【0003】
第一、自在ローラーは、圧力が極めて大きい一方、キャビネットの底部に位置するため、操作時に使用者がキャビネットの底部に腹這いになって狭い空間で工具を使ってボルトを回す必要があり、面倒くさい。
【0004】
第二、キャビネット底部の各自在ローラーと接続されるボルトを一つずつ調節しなければならず、効率が低下する。
【0005】
第三、調節を終えた後、キャビネットの安定性が保たれるが、調節過程に、キャビネットがずっと一側へ傾くため、調節過程の安定性が望ましくない。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、従来技術の問題に鑑み、効率が高く、かつ、ブレードの取り換えを行いやすい回転可能な歯車フライスカッタを提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、従来技術における上記問題を解決するために、キャビネット用調節可能式の台座及びその使用方法を提供し、自在ローラーの寿命を延ばし、キャビネットの安定性を向上させることを目的とする。
【0008】
キャビネット用調節可能式の台座であって、方形箱式のキャビネットの底部に位置し、前記台座は、接続機構を含み、前記接続機構は、板状の接続板を含み、前記接続板は、底面に複数の自在ローラーが接続され、前記接続板の上面は、前記キャビネットの底部に密着固定され、前記接続板において互いに並行する両辺には、それぞれ一枚の細長状の調節板が接続され、前記調節板の長手方向は、前記接続板の底面に並行して設けられ、前記調節板の幅方向は、前記接続板の底面に垂直して設けられ、二枚の前記調節板の外側面は、互いに並行し、二枚の前記調節板の外側面には、すくなくとも二組の調節溝が形成され、前記調節溝は、長手方向に弧状をなす開いた溝構造であり、前記調節溝の後端と前端は、それぞれ前記キャビネットの前後両側に近接し、前記調節溝は、前端より後端が低くなり、前記調節溝は、前記調節溝の中部に近付くほど低くなり、二枚の前記調節板の外側面は、それぞれ前記キャビネットの左右両側面に並行して設けられる。
【0009】
前記台座は、枠構造の地面支持機構を含み、前記地面支持機構は、内側面が互いに並行する二枚の棒状の主支持板と、内側面が互いに並行する二枚の棒状の従支持板と、を含み、二枚の前記主支持板の長手方向の両端と、二枚の前記従支持板の長手方向の両端とは、順次に垂直して接続され、二枚の前記従支持板の内側面は、それぞれ二枚の前記調節板の外側面に密着して設けられ、前記従支持板の内側面には、前記調節溝に位置する調節ブロックが設けられ、前記調節ブロックは、前記調節溝内を摺動することができ、前記主支持板と前記従支持板との幅方向は、前記接続板の底面に垂直して設けられ、前記調節板の内側面と前記従支持板の内側面には、それぞれ主接続柱と従接続柱とが設けられ、前記主接続柱と前記従接続柱との接続線は、前記調節溝における前端と後端の接続線に並行して設けられ、前記地面支持機構は、引っ張りばねをさらに含み、前記引っ張りばねは、両端がそれぞれ接続リンクを介して前記主接続柱と前記従接続柱に引っ掛けられ、前記調節板と前記従支持板との間は、前記引っ張りばねにより相対にしっかりと引っ張っていることにより、前記調節ブロックが前記調節溝の前端に位置し、前記地面支持機構の底部は、前記自在ローラーの底部より高い。
【0010】
前記キャビネットの後側に近接する前記主支持板には、壁支持機構が設けられ、前記壁支持機構は、支持スリーブを含み、前記支持スリーブの外端は、前記主支持板の内側面に垂直に固定され、前記支持スリーブ内には、前記主支持板を貫通する支持穴が設けられ、前記支持穴の開口方向は、前記調節板の長手方向に並行して設けられ、前記支持穴内には、前記支持穴を貫通する支持棒が設けられ、前記支持棒の棒壁には、位置規制溝が形成され、前記位置規制溝は、前記支持棒の軸方向に沿って設けられる可動部と、前記支持棒の円周方向に沿って設けられるロック部とを含み、前記可動部の内端は、前記ロック部の前端に垂直して接続され、前記支持スリーブの内壁には、前記位置規制溝に摺動可能に位置する位置規制ブロックが設けられ、前記支持棒の外端には、壁支持棒が垂直して接続され、前記位置規制ブロックが前記可動部の外端に位置する時には、前記壁支持棒が前記キャビネットの底部に並行する。
【0011】
前記キャビネットにおける底部の後側から前記壁支持棒を引き出し、前記支持棒をめぐって前記壁支持棒を回すことにより、前記位置規制ブロックを前記ロック部の後端に移動させ、この時に前記壁支持棒が前記支持棒の上側且つ前記キャビネットの後方に位置し、且つ前記キャビネットの底部に垂直し、前記キャビネットを移動して前記壁支持棒を地面に当接させて壁面へ前記キャビネットを押し動かすことができ、これで前記調節ブロックを前記調節溝の後端に移動させ、前記地面支持機構の底部が前記自在ローラーの底部より高いため、前記自在ローラーが上げられる。
【0012】
キャビネットを壁面に近付け、キャビネットにおける底部の後側から壁支持棒を引き出して回した後、壁面へキャビネットを押せば自在ローラーを上げることができ、これで自在ローラーを上げることが便利であり、また、調節溝が弧状をなし且つ両側に少なくとも二組の調節溝が形成されるため、壁面へキャビネットを押し動かす過程にキャビネットの安定性が維持され、操作過程に壁支持棒が縦向きに設けられるため、キャビネットを押し動かす過程に壁面に安定に当接することができ、キャビネットが支持棒の外端を支点として傾くことが回避され、自在ローラーを安定に上げることができる。また、壁支持棒を引き出して回し、そして壁面へキャビネットを所定場所に押せばよく、横向きの力を巧妙に縦向きの力に転換することができるため、自在ローラーを高効率に上げることができ、自在ローラーの寿命を延ばせる。また、自在ローラーが上げられた後、地面支持機構の底部が自在ローラーの底部より低くなるため、地面支持機構の底部によりキャビネットが安定に支持され、キャビネットの安定性が向上する。
【0013】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記キャビネットの後側に近接する前記主支持板には、二組の同じ形を有し且つ互いに対称となる前記壁支持機構が設けられ、二組の前記壁支持機構における前記支持棒は、互いに並行して設けられ、前記支持棒における内端の棒壁には、円筒状の連動溝が同軸に形成され、前記連動溝には、円筒状の連動スリーブが外装され、二組の前記壁支持機構における二つの前記連動スリーブは、連動棒を介して接続されて連動構造を形成する。
連動スリーブを設け、連動棒で接続して連動構造に形成することにより、二本の支持棒を同時に操作することができる。
【0014】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記支持棒において内端に近接する棒壁には、邪魔ブロックが設けられ、前記支持棒には、圧縮ばねが外装され、前記圧縮ばねの両端は、それぞれ前記邪魔ブロックと前記支持スリーブの内端に当接して設けられる。
圧縮ばねの弾力を利用して壁支持棒の安定性を向上させることができると同時に、圧縮ばねを利用し速く復位することを実現できる。
【0015】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記調節ブロックは、前記従支持板に固定され且つ端部が前記調節溝に摺動可能に位置するボルトであり、前記位置規制ブロックは、前記支持スリーブに固定され且つ端部が前記位置規制溝に摺動可能に位置するボルトである。
【0016】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記位置規制ブロックが前記可動部の外端に位置する時に二本の前記壁支持棒が同軸に対向する。
構造が安定になる。
【0017】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記主支持板の下側辺と前記従支持板の下側辺には、共に一枚の矩形板状の地面支持板が固定され、前記地面支持板の底面は、前記キャビネットの底部に並行して設けられ、前記地面支持板の底面には、防振ゴム又は複数のゴムブロックが固定され、前記地面支持板には、ローラー穴が設けられ、前記自在ローラーは、前記ローラー穴内から延出して設けられる。
キャビネットの安定性が向上する。
【0018】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記地面支持板には、防護スリーブが固定され、前記防護スリーブの底端は、前記ローラー穴に固定される。
【0019】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記支持棒は、前記壁支持棒と一体で曲げて形成される。
【0020】
前記キャビネット用調節可能式の台座において、前記支持棒の内端には、ヘリコイルが固定され、前記支持棒の外壁と前記邪魔ブロックと前記ヘリコイルとは、一緒に囲んで連動溝を形成する。
本発明の台座を便利に組み立てることができる。
【0021】
キャビネット用調節可能式の台座の使用方法であって、ステップ1とステップ2を含む。
【0022】
前記ステップ1は、前記キャビネットにおける底部の後側から前記壁支持棒を引き出し、前記支持棒をめぐって前記壁支持棒を回すことにより前記壁支持棒を前記支持棒の上側且つ前記キャビネットの後方に位置させ、且つ前記キャビネットの底部と垂直させる。
【0023】
前記ステップ2は、前記キャビネットを移動して前記壁支持棒を地面に当接させ、壁面へ前記キャビネットを押し、これで前記調節ブロックが前記調節溝の後端に移動し、前記地面支持機構の底部が前記自在ローラーの底部より低くなり、前記自在ローラーが上げられる。
【0024】
本発明に係るキャビネット用調節可能式の台座及びその使用方法は、従来技術と比べ、下記のメリットを有する。
【0025】
キャビネットを壁面に近付け、キャビネットにおける底部の後側から壁支持棒を引き出して回した後、壁面へキャビネットを押せば自在ローラーを上げることができ、これで自在ローラーを上げることが便利である。
【0026】
調節溝が弧状をなし且つ両側に少なくとも二組の調節溝が形成されるため、壁面へキャビネットを押し動かす過程にキャビネットの安定性が維持され、操作過程に壁支持棒が縦向きに設けられるため、キャビネットを押し動かす過程に壁面に安定に当接することができ、キャビネットが支持棒の外端を支点として傾くことが回避され、自在ローラーを安定に上げることができる。
【0027】
壁支持棒を引き出して回し、そして壁面へキャビネットを所定場所に押せばよく、横向きの力を巧妙に縦向きの力に転換することができるため、自在ローラーを高効率に上げることができ、自在ローラーの寿命を延ばせる。
【0028】
自在ローラーが上げられた後、地面支持機構の底部が自在ローラーの底部より低くなるため、地面支持機構の底部によりキャビネットが安定に支持され、キャビネットの安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図5】
図4に対応する一種の状態の局部構造図である。
【
図6】
図4に対応するもう一種の状態の局部構造図である。
【
図7】
図4に対応するまた一種の状態の局部構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
下記、図面を参照しながら本発明の技術手段をさらに説明する。本発明は下記の実施例に限られない。
【0031】
図1~7に示すように、キャビネット用調節可能式の台座であって、方形箱式のキャビネット1の底部に位置し、台座は、接続機構を含み、接続機構は、板状の接続板11を含み、接続板11は、底面に複数の自在ローラー12が接続され、接続板11の上面は、キャビネット1の底部に密着固定され、接続板11において互いに並行する両辺には、それぞれ一枚の細長状の調節板2が接続され、調節板2の長手方向は、接続板11の底面に並行して設けられ、調節板2の幅方向は、接続板11の底面に垂直して設けられ、二枚の調節板2の外側面は、互いに並行し、二枚の調節板2の外側面には、すくなくとも二組の調節溝21が形成され、調節溝21は、長手方向に弧状をなす開いた溝構造であり、調節溝21の後端と前端は、それぞれキャビネット1の前後両側に近接し、調節溝21は、前端より後端が低くなり、調節溝21は、調節溝21の中部に近付くほど低くなり、二枚の調節板2の外側面は、それぞれキャビネット1の左右両側面に並行して設けられる。
【0032】
台座は、枠構造の地面支持機構を含み、地面支持機構は、内側面が互いに並行する二枚の棒状の主支持板3と、内側面が互いに並行する二枚の棒状の従支持板4と、を含み、二枚の主支持板3の長手方向の両端と、二枚の従支持板4の長手方向の両端とは、順次に垂直して接続され、二枚の従支持板4の内側面は、それぞれ二枚の調節板2の外側面に密着して設けられ、従支持板4の内側面には、調節溝21に位置する調節ブロック41が設けられ、調節ブロック41は、調節溝21内を摺動することができ、主支持板3と従支持板4との幅方向は、接続板11の底面に垂直して設けられ、調節板2の内側面と従支持板4の内側面には、それぞれ主接続柱22と従接続柱42とが設けられ、主接続柱22と従接続柱42との接続線は、調節溝21における前端と後端の接続線に並行して設けられ、地面支持機構は、引っ張りばね23をさらに含み、引っ張りばね23は、両端がそれぞれ接続リンクを介して主接続柱22と従接続柱42に引っ掛けられ、調節板2と従支持板4との間は、引っ張りばね23により相対にしっかりと引っ張っていることにより、調節ブロック41が調節溝21の前端に位置し、地面支持機構の底部は、自在ローラー12の底部より高い。
【0033】
キャビネット1の後側に近接する主支持板3には、壁支持機構が設けられ、壁支持機構は、支持スリーブ31を含み、支持スリーブ31の外端は、主支持板3の内側面に垂直に固定され、支持スリーブ31内には、主支持板3を貫通する支持穴が設けられ、支持穴の開口方向は、調節板2の長手方向に並行して設けられ、支持穴内には、支持穴を貫通する支持棒5が設けられ、支持棒5の棒壁には、位置規制溝51が形成され、位置規制溝51は、支持棒5の軸方向に沿って設けられる可動部52と、支持棒5の円周方向に沿って設けられるロック部53とを含み、可動部52の内端は、ロック部53の前端に垂直して接続され、支持スリーブ31の内壁には、位置規制溝51に摺動可能に位置する位置規制ブロック32が設けられ、支持棒5の外端には、壁支持棒54が垂直して接続され、位置規制ブロック32が可動部52の外端に位置する時には、壁支持棒54がキャビネット1の底部に並行する。
【0034】
キャビネット1における底部の後側から壁支持棒54を引き出し、支持棒5をめぐって壁支持棒54を回すことにより、位置規制ブロック32をロック部53の後端に移動させ、この時に壁支持棒54が支持棒5の上側且つキャビネット1の後方に位置し、且つキャビネット1の底部に垂直し、キャビネット1を移動して壁支持棒54を地面に当接させて壁面へキャビネット1を押し動かすことができ、これで調節ブロック41を調節溝21の後端に移動させ、地面支持機構の底部が自在ローラー12の底部より高いため、自在ローラー12が上げられる。
【0035】
更に、キャビネット1の後側に近接する主支持板3には、二組の同じ形を有し且つ互いに対称となる壁支持機構が設けられ、二組の壁支持機構における支持棒5は、互いに並行して設けられ、支持棒5における内端の棒壁には、円筒状の連動溝が同軸に形成され、連動溝には、円筒状の連動スリーブ55が外装され、二組の壁支持機構における二つの連動スリーブ55は、連動棒56を介して接続されて連動構造を形成する。支持棒5において内端に近接する棒壁には、邪魔ブロック57が設けられ、支持棒5には、圧縮ばね58が外装され、圧縮ばね58の両端は、それぞれ邪魔ブロック57と支持スリーブ31の内端に当接して設けられ、調節ブロック41は、従支持板4に固定され且つ端部が調節溝21に摺動可能に位置するボルトであり、位置規制ブロック32は、支持スリーブ31に固定され且つ端部が位置規制溝51に摺動可能に位置するボルトである。位置規制ブロック32が可動部52の外端に位置する時に二本の壁支持棒54が同軸に対向する。主支持板3の下側辺と従支持板4の下側辺には、共に一枚の矩形板状の地面支持板33が固定され、地面支持板33の底面は、キャビネット1の底部に並行して設けられ、地面支持板33の底面には、防振ゴム又は複数のゴムブロックが固定され、地面支持板33には、ローラー穴34が設けられ、自在ローラー12は、ローラー穴34内から延出して設けられる。地面支持板33には、防護スリーブが固定され、防護スリーブの底端は、ローラー穴34に固定され、支持棒5は、壁支持棒54と一体で曲げて形成され、支持棒5の内端には、ヘリコイルが固定され、支持棒5の外壁と邪魔ブロック57とヘリコイルとは、一緒に囲んで連動溝を形成する。
【0036】
キャビネット1を壁面に近付け、キャビネット1における底部の後側から壁支持棒54を引き出して回した後、壁面へキャビネット1を押せば自在ローラー21を上げることができ、これで自在ローラー12を上げることが便利であり、また、調節溝21が弧状をなし且つ両側に少なくとも二組の調節溝21が形成されるため、壁面へキャビネット1を押し動かす過程にキャビネット1の安定性が維持され、操作過程に壁支持棒54が縦向きに設けられるため、キャビネット1を押し動かす過程に壁面に安定に当接することができ、キャビネット1が支持棒5の外端を支点として傾くことが回避され、自在ローラー12を安定に上げることができる。また、壁支持棒54を引き出して回し、そして壁面へキャビネット1を所定場所に押せばよく、横向きの力を巧妙に縦向きの力に転換することができるため、自在ローラー12を高効率に上げることができ、自在ローラー12の寿命を延ばせる。また、自在ローラー12が上げられた後、地面支持機構の底部が自在ローラー12の底部より低くなるため、地面支持機構の底部によりキャビネット1が安定に支持され、キャビネット1の安定性が向上する。
【0037】
キャビネット用調節可能式の台座の使用方法であって、ステップ1とステップ2を含む。
【0038】
ステップ1は、キャビネット1における底部の後側から壁支持棒54を引き出し、支持棒5をめぐって壁支持棒54を回すことにより壁支持棒54を支持棒5の上側且つキャビネット1の後方に位置させ、且つキャビネット1の底部と垂直させる。
【0039】
ステップ2は、キャビネット1を移動して壁支持棒54を地面に当接させ、壁面へキャビネット1を押し、これで調節ブロック41が調節溝21の後端に移動し、地面支持機構の底部が自在ローラー12の底部より低くなり、自在ローラー12が上げられる。
【0040】
本発明について上述のように実施例に基づいて詳細に説明したが、発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であればさまざまな工夫と修飾が可能であり、それらはいずれも本発明の特許請求の範囲が求める保護を逸脱しない。
【0041】
本願における部品名称は、本発明の本質を便利に説明且つ解釈するために付けたもので、これらの名称自体には制限性がなく、ほかの用語に置き換えていい。
【符号の説明】
【0042】
1 キャビネット
11 接続板
12 自在ローラー
2 調節板
21 調節溝
22 主接続柱
23 引っ張りばね
3 主支持板
31 支持スリーブ
32 位置規制ブロック
33 地面支持板
34 ローラー穴
35 泥遮断スリーブ
4 従支持板
41 調節ブロック
42 従接続柱
5 支持棒
51 位置規制溝
52 可動部
53 ロック部
54 壁支持棒
55 連動スリーブ
56 連動棒
57 邪魔ブロック
58 圧縮ばね
【手続補正書】
【提出日】2021-08-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネット用調節可能式の台座であって、
方形箱式のキャビネットの底部に位置し、
前記台座は、接続機構を含み、
前記接続機構は、板状の接続板を含み、
前記接続板は、底面に複数の自在ローラーが接続され、
前記接続板の上面は、前記キャビネットの底部に密着固定され、
前記接続板において互いに並行する両辺には、それぞれ一枚の細長状の調節板が接続され、
前記調節板の長手方向は、前記接続板の底面の長手方向に並行して設けられ、
前記調節板の幅方向は、前記接続板の底面の長手方向に垂直して設けられ、
二枚の前記調節板の外側面は、互いに並行し、
二枚の前記調節板の外側面には、すくなくとも二組の調節溝が形成され、
前記調節溝は、長手方向に弧状をなす開いた溝構造であり、
前記調節溝の後端と前端は、それぞれ前記キャビネットの前後両側に近接し、
前記調節溝は、前端より後端が低くなり、
前記調節溝は、前記調節溝の中部に近付くほど低くなり、
二枚の前記調節板の外側面は、それぞれ前記キャビネットの左右両側面に並行して設けられ、
前記台座は、枠構造の地面支持機構を含み、
前記地面支持機構は、内側面が互いに並行する二枚の主支持板と、内側面が互いに並行する二枚の従支持板と、を含み、
二枚の前記主支持板の長手方向の両端と、二枚の前記従支持板の長手方向の両端とは、順次に垂直して接続され、
二枚の前記従支持板の内側面は、それぞれ二枚の前記調節板の外側面に密着して設けられ、
前記従支持板の内側面には、前記調節溝に位置する調節ブロックが設けられ、
前記調節ブロックは、前記調節溝内を摺動することができ、
前記主支持板と前記従支持板との幅方向は、前記接続板の底面に垂直して設けられ、
前記調節板の内側面と前記従支持板の内側面には、それぞれ主接続柱と従接続柱とが設けられ、
前記主接続柱と前記従接続柱との接続線は、前記調節溝における前端と後端の接続線に並行して設けられ、
前記地面支持機構は、引っ張りばねをさらに含み、
前記引っ張りばねは、両端がそれぞれ接続リンクを介して前記主接続柱と前記従接続柱に引っ掛けられ、
前記調節板と前記従支持板との間は、前記引っ張りばねにより相対にしっかりと引っ張っていることにより、
前記調節ブロックが前記調節溝の前端に位置し、
前記地面支持機構の底部は、前記自在ローラーの底部より高く、前記キャビネットの後側に近接する前記主支持板には、壁支持機構が設けられ、
前記壁支持機構は、支持スリーブを含み、
前記支持スリーブの外端は、前記主支持板の内側面に垂直に固定され、
前記支持スリーブ内には、前記主支持板を貫通する支持穴が設けられ、
前記支持穴の開口方向は、前記調節板の長手方向に並行して設けられ、
前記支持穴内には、前記支持穴を貫通する支持棒が設けられ、
前記支持棒の棒壁には、位置規制溝が形成され、
前記位置規制溝は、前記支持棒の軸方向に沿って設けられる可動部と、前記支持棒の円周方向に沿って設けられるロック部とを含み、
前記可動部の内端は、前記ロック部の前端に垂直して接続され、
前記支持スリーブの内壁には、前記位置規制溝に摺動可能に位置する位置規制ブロックが設けられ、
前記支持棒の外端には、壁支持棒が垂直して接続され、
前記位置規制ブロックが前記可動部の外端に位置する時には、前記壁支持棒が前記キャビネットの底部に並行し、
前記キャビネットにおける底部の後側から前記壁支持棒を引き出し、前記支持棒をめぐって前記壁支持棒を回すことにより、前記位置規制ブロックを前記ロック部の後端に移動させ、この時に前記壁支持棒が前記支持棒の上側且つ前記キャビネットの後方に位置し、且つ前記キャビネットの底部に垂直し、前記キャビネットを移動して前記壁支持棒を地面に当接させて壁面へ前記キャビネットを押し動かすことができ、これで前記調節ブロックを前記調節溝の後端に移動させ、前記地面支持機構の底部が前記自在ローラーの底部より高く、前記自在ローラーが上げられる、
ことを特徴とするキャビネット用調節可能式の台座。