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特開2022-13760血液酸素化制御を備える血液ループシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013760
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】血液酸素化制御を備える血液ループシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/59 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
G01N21/59 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101373
(22)【出願日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】63/045,470
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/328,335
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】マシュー エシュバッハ
(72)【発明者】
【氏名】オルシー ディアズ-チオサ
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA01
2G059AA05
2G059AA06
2G059BB04
2G059BB13
2G059CC07
2G059EE01
2G059HH01
2G059HH02
2G059JJ01
2G059MM09
(57)【要約】
【課題】血液酸素化制御を備える血液ループシステムの提供。
【解決手段】血液酸素飽和度を制御するための血液ループシステムは、導管ループと、ポンプと、フローセルと、物質源と、通気チャンバと、収集チャンバと、酸素プローブと、を備える。ポンプは、導管ループに結合され、導管ループを通して血液を循環させるように位置決めされる。フローセルは、導管ループを通して循環された血液の特性を測定するように位置決めされる。物質源は、ガスを含む。通気チャンバは、導管ループに結合され、ガスが血液と結合することを可能にするように、物質源と流体連通する。収集チャンバは、通気チャンバと流体連通し、血液を受容するように位置決めされる。酸素プローブは、血液内の酸素量を測定するように位置決めされる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液酸素飽和度を制御するための血液ループシステムであって、前記血液ループシステムが、
導管ループと、
前記導管ループに結合され、前記導管ループを通して血液を循環させるように位置決めされたポンプと、
前記導管ループを通して循環された前記血液の特性を測定するように位置決めされたフローセルと、
ガスを含む物質源と、
前記導管ループに結合され、前記ガスが前記血液と結合することを可能にするように、前記物質源と流体連通する通気チャンバと、
前記通気チャンバと流体連通し、前記血液を受容するように位置決めされた収集チャンバと、
前記血液内の酸素量を測定するように位置決めされた酸素プローブと、を備える、血液ループシステム。
【請求項2】
前記フローセルが、前記通気された血液の光学測定値を取得するように構成されている、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項3】
前記収集チャンバ内の前記血液の温度を測定するように構成された温度計と、前記収集チャンバ内の前記血液を加熱するためのヒータと、をさらに備える、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項4】
前記物質源、前記酸素プローブ、前記フローセル、またはそれらの組み合わせと電気通信するコンピューティングデバイスをさらに備え、前記コンピューティングデバイスが、前記フローセルまたは前記酸素プローブのうちの少なくとも一方から受信した信号に基づいて、前記血液内の血液酸素飽和量を制御するように構成されている、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項5】
前記ポンプが、前記フローセルを通して前記血液を連続的に循環させるように構成された蠕動ポンプである、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項6】
前記血液を撹拌するように構成されたミキサーをさらに備える、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項7】
前記ミキサーが、前記血液を毎分約ゼロ回転~毎分約60回転で撹拌するように構成されている、請求項6に記載の血液ループシステム。
【請求項8】
前記ミキサーが、マグネティックスターラを含む、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項9】
前記通気チャンバが、前記収集チャンバよりも高い高さに位置決めされている、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項10】
前記ガスが、前記血液を通気するように、前記血液と結合する酸素および窒素を含む、請求項1に記載の血液ループシステム。
【請求項11】
血液酸素飽和度を制御するための方法であって、前記方法が、
導管ループを通して血液をポンプ圧送することと、
前記導管ループに接続されたフローセルを用いて、前記血液の特性を測定することと、
前記導管ループに結合された通気チャンバ内の前記血液に酸素および窒素を供給することと、
前記血液を収集チャンバ内に受容することと、
酸素プローブを用いて、前記血液内の酸素量を測定することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記フローセルを用いて、前記血液の酸素飽和度を光学的に測定することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
温度計を用いて、前記血液の温度を測定することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記収集チャンバ内の前記血液を加熱するように位置決めされたヒータを用いて、前記血液の所定の温度を維持することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
コンピューティングデバイスを用いて、前記酸素プローブおよび前記フローセルと電気通信することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
蠕動ポンプを用いて、前記導管ループを通して血液を連続的に循環させることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記収集チャンバ内に配設されたミキサーを用いて、前記血液を撹拌することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
ミキサーを用いて前記血液を撹拌することが、前記血液を毎分約ゼロ回転~毎分約60回転の速度で撹拌することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記通気チャンバを前記収集チャンバよりも高い高さに維持することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記収集チャンバに隣接して位置決めされたヒータを用いて、前記血液を加熱することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年6月29日に出願された米国仮特許出願第63/045,470号の利益を主張し、その内容全体が、参照により本明細書に、これによって組み込まれる。
【0002】
分野
本技術は、概して、身体組織の灌流および酸素化レベルの定量化の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
外科手術環境では、切離および吻合に最適な灌流部位を判定するために、組織酸素の飽和度を定量化する必要がある。外科手術吻合は、ステープラまたは縫合糸を使用して実施され、流動的な漏洩を防止することができる。吻合部の漏出率が高いと、入院期間がより長くなり、患者の生活の質がより低下する。漏出の原因は、多要素から成る可能性があるが、多くの場合、灌流の不足が含まれる。灌流により、酸素、すなわち創傷治療に不可欠な栄養素を、全身の組織に運ぶ。十分に灌流された組織-したがって、十分酸素化された組織-が、より良好な治療成果と関連付けられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
組織の酸素化は、多くの場合、2つの主な測定項目、すなわち、末梢毛細血管酸素飽和度(SpO2)および組織毛細血管床酸素飽和度(StO2)(例えば、組織筋酸素飽和度)によって定量化される。SpO2は、近赤外線分光法またはパルス酸素計測法を使用して測定される。StO2は、それが酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビン(Hb)の微分吸収特性に依存して、血液中の総Hbに対する酸素化Hbの比率を決定するという点で、SpO2パルス酸素計測法と同様であり、その比率は、パーセンテージ飽和度として報告される。動脈の血液内の酸素飽和度を測定するパルス酸素計測法とは異なって、StO2は、組織毛細血管床内の酸素飽和度を測定し、信号の約80%が、循環の静脈側に由来する。StO2は、組織内の毛細血管流が拍動流を欠いているため、その組織内の毛細血管流を評価するためのより優れた測定項目である。酸素化状態に応じて吸収が変化する、ヘモグロビン(Hb)の光学特性を使用することによって、光センサが、毛細血管内の酸素化Hbのパーセンテージを予測して、吻合への灌流の示度を与えることができる。これは、分光計を用いて達成することができるが、それに関連する費用が、極めて高額であり得る。
【0005】
したがって、灌流を客観的に定量化して最適な切除部位を検出し、手術後に灌流を評価するための、ユーザが直感的に分かるような、低コストの腹腔鏡装置が必要である。組織酸素飽和度光センサまたは灌流センサによる定量化は、好ましい切除部位を判定するのに役立つことができる。血液灌流を評価するために、組織酸素飽和度(StO2)を測定するための装置を利用して、低灌流部位を除外することができる。生体内モデルを使用することはできるが、生体内モデルは、血液酸素飽和度を制御する能力を欠き、ノイズによる余分なデータを導入し、収集され得るサンプル数を制限し、著しいばらつきを有する。
【0006】
本開示の技術は、概して、生体外の血液ループシステムを使用して、酸素化レベルなどの血液の特性を維持および測定することに関する。
【0007】
一態様によれば、この開示は、血液酸素飽和度を制御するための血液ループシステムを提供する。この血液ループシステムは、導管ループ、ポンプ、フローセル、物質源、通気チャンバ、収集チャンバ、および酸素プローブを備える。そのポンプは、導管ループに結合され、その導管ループを通して血液を循環させるように位置決めされる。そのフローセルは、導管ループを通して循環された血液の特性を測定するように位置決めされる。その物質源は、ガスを含む。その通気チャンバは、導管ループに結合され、ガスが血液と結合することを可能にするように、物質源と流体連通する。その収集チャンバは、通気チャンバと流体連通し、血液を受容するように位置決めされる。その酸素プローブは、血液内の酸素量を測定するように位置決めされる。
【0008】
いくつかの態様では、フローセルは、通気された血液の光学測定値を取得するように構成することができる。
【0009】
いくつかの態様では、この血液ループシステムは、収集チャンバ内の血液の温度を測定するように構成された温度計と、その収集チャンバ内の血液を加熱するためのヒータと、を備えることができる。
【0010】
さらに別の態様では、この血液ループシステムは、物質源、酸素プローブ、フローセル、またはそれらの組み合わせと電気通信するコンピューティングデバイスを備えることができる。そのコンピューティングデバイスは、フローセルまたは酸素プローブのうちの少なくとも一方または両方から受信した信号に基づいて、血液内の血液酸素飽和量を制御するように構成することができる。
【0011】
他の態様では、そのポンプは、フローセルを通して血液を連続的に循環させるように構成された蠕動ポンプであり得る。
【0012】
いくつかの態様では、この血液ループシステムは、血液を撹拌するように構成されたミキサーをさらに備えることができる。
【0013】
さらなる態様では、そのミキサーは、血液を毎分約ゼロ回転~毎分約60回転で撹拌するように構成することができる。
【0014】
いくつかの態様では、そのミキサーは、マグネティックスターラを含むことができる。
【0015】
別の態様では、その通気チャンバは、収集チャンバよりも高い高さに位置決めすることができる。
【0016】
さらに他の態様では、そのガスは、血液を通気するように、血液と結合する酸素および窒素を含むことができる。
【0017】
一態様によれば、この開示は、血液酸素飽和度を制御するための方法を提供する。この方法は、導管ループを通して血液をポンプ圧送することと、その導管ループに接続されたフローセルを用いて、血液の特性を測定することと、その導管ループに結合された通気チャンバ内の血液に酸素および窒素を供給することと、血液を収集チャンバ内に受容することと、酸素プローブを用いて血液内の酸素量を測定することと、を含む。
【0018】
さらなる態様では、この方法は、そのフローセルを用いて、血液の酸素飽和度を光学的に測定することを含むことができる。
【0019】
いくつかの態様では、この方法は、温度計を用いて、血液の温度を測定することを含むことができる。
【0020】
別の態様では、この方法は、収集チャンバ内の血液を加熱するように位置決めされたヒータを用いて、血液の所定の温度を維持することを含むことができる。
【0021】
さらなる態様では、この方法は、コンピューティングデバイスを用いて、酸素プローブおよびフローセルと電気通信することを含むことができる。
【0022】
他の態様では、この方法は、蠕動ポンプを用いて、導管ループを通して血液を連続的に循環させることを含むことができる。
【0023】
いくつかの態様では、この方法は、収集チャンバ内に配設されたミキサーを用いて、血液を撹拌することを含むことができる。この方法は、ミキサーを用いて、血液を毎分約ゼロ回転~毎分約60回転の速度で撹拌することを含むことができる。
【0024】
さらなる態様では、この方法は、通気チャンバを収集チャンバよりも高い高さに維持することを含むことができる。
【0025】
一態様では、この方法は、収集チャンバに隣接して位置決めされたヒータを用いて、血液を加熱することを含むことができる。
【0026】
本開示の1つ以上の態様の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本開示に記載される技法の他の特徴、目的、および利点は、本明細書および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
(項目1)
血液酸素飽和度を制御するための血液ループシステムであって、前記血液ループシステムが、
導管ループと、
前記導管ループに結合され、前記導管ループを通して血液を循環させるように位置決めされたポンプと、
前記導管ループを通して循環された前記血液の特性を測定するように位置決めされたフローセルと、
ガスを含む物質源と、
前記導管ループに結合され、前記ガスが前記血液と結合することを可能にするように、前記物質源と流体連通する通気チャンバと、
前記通気チャンバと流体連通し、前記血液を受容するように位置決めされた収集チャンバと、
前記血液内の酸素量を測定するように位置決めされた酸素プローブと、を備える、血液ループシステム。
(項目2)
前記フローセルが、前記通気された血液の光学測定値を取得するように構成されている、上記項目に記載の血液ループシステム。
(項目3)
前記収集チャンバ内の前記血液の温度を測定するように構成された温度計と、前記収集チャンバ内の前記血液を加熱するためのヒータと、をさらに備える、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目4)
前記物質源、前記酸素プローブ、前記フローセル、またはそれらの組み合わせと電気通信するコンピューティングデバイスをさらに備え、前記コンピューティングデバイスが、前記フローセルまたは前記酸素プローブのうちの少なくとも一方から受信した信号に基づいて、前記血液内の血液酸素飽和量を制御するように構成されている、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目5)
前記ポンプが、前記フローセルを通して前記血液を連続的に循環させるように構成された蠕動ポンプである、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目6)
前記血液を撹拌するように構成されたミキサーをさらに備える、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目7)
前記ミキサーが、前記血液を毎分約ゼロ回転~毎分約60回転で撹拌するように構成されている、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目8)
前記ミキサーが、マグネティックスターラを含む、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目9)
前記通気チャンバが、前記収集チャンバよりも高い高さに位置決めされている、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目10)
前記ガスが、前記血液を通気するように、前記血液と結合する酸素および窒素を含む、上記項目のいずれかに記載の血液ループシステム。
(項目11)
血液酸素飽和度を制御するための方法であって、前記方法が、
導管ループを通して血液をポンプ圧送することと、
前記導管ループに接続されたフローセルを用いて、前記血液の特性を測定することと、
前記導管ループに結合された通気チャンバ内の前記血液に酸素および窒素を供給することと、
前記血液を収集チャンバ内に受容することと、
酸素プローブを用いて、前記血液内の酸素量を測定することと、を含む、方法。
(項目12)
前記フローセルを用いて、前記血液の酸素飽和度を光学的に測定することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目13)
温度計を用いて、前記血液の温度を測定することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目14)
前記収集チャンバ内の前記血液を加熱するように位置決めされたヒータを用いて、前記血液の所定の温度を維持することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目15)
コンピューティングデバイスを用いて、前記酸素プローブおよび前記フローセルと電気通信することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目16)
蠕動ポンプを用いて、前記導管ループを通して血液を連続的に循環させることをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目17)
前記収集チャンバ内に配設されたミキサーを用いて、前記血液を撹拌することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目18)
ミキサーを用いて前記血液を撹拌することが、前記血液を毎分約ゼロ回転~毎分約60回転の速度で撹拌することを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目19)
前記通気チャンバを前記収集チャンバよりも高い高さに維持することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目20)
前記収集チャンバに隣接して位置決めされたヒータを用いて、前記血液を加熱することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(摘要)
血液酸素飽和度を制御するための血液ループシステムは、導管ループと、ポンプと、フローセルと、物質源と、通気チャンバと、収集チャンバと、酸素プローブと、を備える。ポンプは、導管ループに結合され、導管ループを通して血液を循環させるように位置決めされる。フローセルは、導管ループを通して循環された血液の特性を測定するように位置決めされる。物質源は、ガスを含む。通気チャンバは、導管ループに結合され、ガスが血液と結合することを可能にするように、物質源と流体連通する。収集チャンバは、通気チャンバと流体連通し、血液を受容するように位置決めされる。酸素プローブは、血液内の酸素量を測定するように位置決めされる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本開示の目的および特徴は、本開示の様々な態様の説明が添付図面を参照して読み取られるときに、当業者にとって明らかになるであろう。
【0028】
図1】酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビンの略図である。
図2】本開示の態様による、血液酸素化制御を備える血液ループシステムの斜視図である。
図3A】本開示の態様による、別の血液ループシステムの斜視図である。
図3B】本開示の態様による、別の血液ループシステムの斜視図である。
図3C】本開示の態様による、図3Aおよび3Bの血液ループシステム内に示された酸素供給器の断面図である。
図4】本開示の態様による、血液サンプルの特性の維持および測定するための方法のフロー図である。
図5】本開示の態様による、酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビンの倫理的吸光係数のグラフである。
図6】本開示の態様による、様々な酸素化血液レベルに対する吸光度応答のグラフである。
図7】本開示の態様による、脱酸素化血液の吸光度応答のグラフである。
図8】本開示の態様による、血液のサンプルの予測したおよび実際のStO2レベルを比較するガウス回帰アルゴリズムのグラフである。
【0029】
本開示の様々な態様のさらなる詳細および側面については、添付された図を参照して、以下にさらに詳細に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示は、生体外モデルにおいて血液酸素飽和度を制御するための能力を備える血液ループ装置システムに関する。
【0031】
本開示の態様は、図面を参照して詳細に記載され、図面の中で同様の参照番号は、いくつかの図の各々において同一の、または対応する要素を示す。
【0032】
本開示は、特定の態様に関して説明されることになるが、様々な修正、再配列、および置き換えが、本開示の趣旨から逸脱することなく行うことができることは、当業者には容易に明らかであろう。
【0033】
本開示の原理の理解を促進する目的のために、図面に例示された典型的な態様が以降に参照され、具体的な用語を使って、その同じ態様を説明するであろう。だがそれにもかかわらず、本開示の範囲を限定することが、その説明によって意図されているわけではないことを理解されるであろう。本明細書に例示される本発明の特徴の任意の変更およびさらなる修正、ならびに本明細書に例示されるような本開示の原理の任意の追加の適用も、当業者、および本開示を入手する者には思い浮かぶであろうが、それらは、本開示の範囲内にあるものと見なされるべきである。
【0034】
本開示は、血液酸素飽和度を制御する能力を備える血液ループシステムおよびその方法に関する。本開示により、制御された正確な測定、ノイズの低減、大規模なサンプルサイズの収集、再現性のある結果、ならびに酸化ヘモグロビンおよび脱酸化ヘモグロビンの状態のシミュレーションが可能になる。
【0035】
図1を参照すると、酸素を含む血球ヘモグロビンと酸素を含まない血球ヘモグロビンが示されている。ヘモグロビン(Hb)は、2つのタイプのポリペプチド鎖の4本から成る赤血球内の酸素輸送金属たんぱく質であり、そのポリペプチド鎖のそれぞれは、ヘム基として知られる鉄含有構造を有する。その鉄は、酸素の分子が結合する部位である(図1)。ヘモグロビンおよび結合した酸素の複合体は、酸化ヘモグロビンと呼ばれ、結合した酸素を持たないヘモグロビンは、脱酸化ヘモグロビンである。単一のヘモグロビンは、4つの酸素分子を運ぶことができる。酸化ヘモグロビンを運んでいる血液が組織に到達すると、酸素分子は、ヘモグロビンから解離し、細胞の方に拡散する。ヘモグロビン上のすべての酸素結合部位が占有されている場合、ヘモグロビン分子は、100%飽和していると言われる。酸化ヘモグロビンから脱酸化ヘモグロビンへの、ヘモグロビン構造における変化は、光学的に検出することができる。血液サンプル内の酸化ヘモグロビンの量、または血液サンプルの酸素レベルは、分光計を使用して、血液サンプルにより吸収される光の量を判定することによって測定することができ、その分光計は、米国特許出願公開第2006/0135861号に開示されているものと同様であり、その内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。様々な波長が、血液の吸光度応答を測定することによって、様々な酸素飽和レベルと関連付けることができる。本開示による、血液の特性を維持および測定するための血液ループシステムおよび方法を使用して、ヘモグロビン中に注入される酸素飽和度または酸素レベルを制御する。この血液ループシステムおよび方法を使用して、ユーザは、StO2センサを開発するための様々な酸素飽和レベルに関連付けられた最適な波長を判定することができる。酸素プローブを使用して直接取得される酸素飽和レベルと、本開示の血液ループシステムおよび方法を使用して測定された血液の吸光度応答との間の比較を行うことができる。
【0036】
図2を参照すると、血液を循環させ、かつ血液の特性を維持および測定するための血液ループシステム200が示されている。このシステムは、血液が1つ以上の導管ループ部分から形成された導管ループの周りを流れるのを可能にすることであって、その導管ループの個別の部分は、酸素レベルを試験するためである、可能にすることと、制御可能な物質源からのガスを使用して血液を酸素化することと、酸素プローブを用いて、通気された血液内の酸素レベルを測定することと、によって動作する。
【0037】
システム200は、導管ループ204および1つ以上のポンプ202、フローセル206、通気チャンバ210、物質源212、収集チャンバ216、ならびに酸素プローブ218を含む。フローセル206は、光センサ208を含むことができる。システム200は、1つ以上のガスミキサー214、温度計220、ヒータ222、ミキサー224、および/またはコンピューティングデバイス226を含むことができる。導管ループ204により、血液がポンプ202、フローセル206、通気チャンバ210、物質源212、収集チャンバ216、および酸素プローブ218と流体連通するのを可能にする。ポンプ202は、導管ループ204に結合することができ、導管ループに沿って位置決めされたフローセル206、通気チャンバ210、収集チャンバ216、および/または酸素プローブ218を通して血液をポンプ圧送するように位置決めすることができる。物質源212および/またはガスミキサー214は、通気チャンバ210と流体連通している。温度計220およびミキサー224は、収集チャンバ216内に配設することができる。ヒータ222は、収集チャンバ216内、またはそれに隣接して配設することができる。コンピューティングデバイス226は、ポンプ202、フローセル206、物質源212、酸素プローブ218、温度計220、ヒータ222、および/またはミキサー224と電気通信することができる。ポンプ202は、血液を、導管ループ204の導管ループ部分204aを通して、血液の特性が測定されるフローセル206に循環させる。フローセル206は、例えば、分光計を使用して血液を測定するための光センサ208を含む。次いで、血液は、フローセル206から導管ループ部分204bを通って通気チャンバ210に流れる。通気チャンバ210は、酸素および/または窒素ガスなどの、物質源212からのガスを血液サンプルに導入する。物質源212からのガスは、通気チャンバ210内に血液を導入する前に、最初、ガスミキサー214を通過して、複数のガスを混合することができる。血液は、通気チャンバ210を出て、導管ループ部分204cを通って、酸素プローブ218が血液の酸素飽和レベルを測定する収集チャンバ216に出る。酸素プローブ218によって測定された酸素飽和レベルは、フローセル206によって測定された吸光度応答で観測される酸素飽和レベルを比較するための基礎を提供する。ミキサー224が、収集チャンバ216内の血液を撹拌する。ヒータ222を使用して、収集チャンバ216内の血液の温度を維持し、温度計220を使用して、温度を監視する。コンピューティングデバイス226は、酸素プローブ218、物質源212、および/またはフローセル206を制御するように構成されている。コンピューティングデバイス226は、ガスミキサー214、温度計220、ヒータ222、ミキサー224、ポンプ202、および/またはフローセル206を制御するように構成することができる。ポンプ202は、収集チャンバ216から導管204eを通して、導管204aおよびフローセル206に血液をポンプ圧送して送り返し、したがって、血液ループシステムを形成する。
【0038】
引き続き図2を参照すると、システム200のポンプ202は、1つ以上の導管204を通して、矢印「FF」によって指示された方向に血液を循環させる。ポンプ202は、蠕動ポンプであってもよい。このポンプ202は、可変速度ポンプとすることができる。任意の好適なポンプ制御方法または流量を使用することができる。例えば、血液は、毎時約1ミリリットル(mL/h)から毎時約1000ミリリットル(mL/h)の速度で循環することができる。いくつかの態様では、血液は、毎時約70mL/h~毎時約90mL/hの速度でポンプ圧送することができる。ポンプ202は、コンピュータ226または専用ポンプ制御パネルによって制御することができる。例えば、当業者には既知であるように、内臓ディスプレイおよび個別の制御を備える蠕動ポンプを提供することができる。
【0039】
フローセル206は、導管ループ部分204aの反対側の端部でポンプ202の下流に位置決めされてもよく、システム200が血液の特性を測定するのを可能にする。フローセル206は、分光計などの、血液の酸素飽和レベルを測定するための光センサ208を含むことができる。フローセル206内の血液は、分光計、または当業者に既知である他の適切な方法を使用して測定することができる。そのような測定のより多くの詳細な説明については、米国特許出願公開第2006/0135861号を参照することができ、それは、参照により本明細書に組み込まれる。酸素レベルは、反射型光センサフローセルによる、血液の反射率の値を使用して測定することができる。フローセル206は、透過型および反射型の両方の問合せモードに対応することができ、その結果、いくつかの分光計システムは、並行して使用することができる。いくつかの態様では、光センサ208は、血液の光吸収度を光学的に測定することができ、その結果、システム200(例えば、コンピューティングデバイス226および/またはそのコントローラ)は、その光(例えば、光の広域スペクトラム全体またはその一部分)を評価することができる。光センサ208は、コンピューティングデバイス226に(例えば、有線または無線接続を介してローカルに)、ならびに/または別個のコンピューティングデバイス、サーバ、および/もしくはネットワーク(図示せず)に結合することができ、それらには、メモリ、記憶デバイス(複数可)、システムおよび/もしくはその中の血液からのデータを測定、追跡、ならびに/または分析するためのコントローラ(例えば、ソフトウェア)が含まれ得る。データは、リアルタイムで(例えば、連続的に)かつ/または指定された時間間隔で、測定および/または処理することができる。データは、可視光および/または赤外光の範囲を含み得る。
【0040】
いくつかの態様では、フローセル206は、吸光度分光法の原理を利用して、物質内の溶解内容物の量を測定することができる。溶解内容物に関連付けられた固有の波長を分離することができる。等吸収点を利用して、測定値が正しく記録されていることを確認することができる。この等吸収点は、酸素化血液スペクトルと脱酸素化血液スペクトルとの間の重複部分であり、そこでは、総吸光度は、その飽和度とは無関係に、変化し得ない。また、組織内の酸化ヘモグロビンの量は、特定される光波長、および様々な酸素化レベルに関連付けられたそれらの強度を使用して、判定することができる。
【0041】
血液がフローセル206を出るとき、導管ループ部分204bは、血液を通気チャンバ210に導く。この通気チャンバ210は、長首のフラスコまたはビーカーであってもよい。任意の適切なチャンバが、使用可能である。導管ループ部分204bの端部は、通気チャンバ210内に挿入され得、このため、血液は、導管ループ部分204bの端部から通気チャンバ210中に滴り落ちる。導管ループ部分204bは、図2に示すように、通気チャンバ210の血液と流体連通していても、またはしていなくてもよい。いくつかの態様では、導管端部204bは、導管ループ部分204bと、通気チャンバ210の開口部との間に間隙が存在するように挿入されて、余分なガスを逃がすことができる。導管ループ部分204bが、通気チャンバ210の開口部を密閉し、それら2つの間に間隙がないため、別個の開口部が、余分なガスを逃がすことを有効にすると考えられる。1つ以上の通気チャンバ210が、フローセル206の下流に位置決めされてもよい。この1つ以上の通気チャンバ210は、酸素および/または窒素ガスを含む1つ以上の物質源212に接続することができる。この1つ以上の物質源212を使用して、通気チャンバ210内の血液を通気させることができる。血液ループシステム200は、通気チャンバ210と流体連通する収集チャンバ216をさらに含み、このため、通気された血液は、収集チャンバ216中を流れることができる。通気チャンバ210は、収集チャンバ216の高さよりも高い高さに位置決めされて、重力送りを与えることができる。
【0042】
ガスを含む物質源212は、導管204dを介して通気チャンバ210に接続することができる。様々な態様では、物質源212は、酸素および/または窒素ガスを含む。この物質源212からのガスは、通気チャンバ内の血液中に溶解して、通気された血液を形成する。物質源212からのガスは、導管ループ部分204cの下方の通気チャンバ210内の血液中に導入されて、血液が導管ループ部分204cに沿ってさらに下流に移動する前に、ガスが血液中に溶解するのを可能にすることができる。物質源212は、通気チャンバ210へのガスの流れを増加、減少、および/または維持するための制御を含む。物質源212は、手動で操作可能なバルブ、またはデジタル制御システムなどの任意の既知の方法によって制御することができる。物質源212は、コンピューティングデバイス226に接続することができ、それによって制御することができる。物質源212がミキサー214に接続され、その結果、物質源212からの複数のガスが混合されて、所望のガス混合物を達成することが想定される。このガス混合物は、ミキサー214から、導管ループ部分204dを通って、通気チャンバ210に流れる。例えば、物質源(複数可)212からの酸素および窒素ガスを混合して、通気チャンバ210に流れる前に、酸素80%および窒素20%の均質なガスを達成することができる。物質源(複数可)212からのガスは、通気チャンバ210内の血液と混合して、通気された血液を形成する。この通気された血液は、通気チャンバ210から、導管ループ部分204cを通って、収集チャンバ216に流れる。
【0043】
引き続き図2を参照すると、収集チャンバ216は、通気された血液を受容するために、通気チャンバ210の下流に位置決めされている。収集チャンバ216は、バッフル付き三角フラスコ、ビーカー、および/または任意の適切なチャンバであってもよい。収集チャンバ216は、通気チャンバ210の高さよりも低い高さに位置決めされ得、その結果、血液は、重力によって、通気チャンバ210から収集チャンバ216に流れることが可能になり得る。1つ以上の第2のポンプが提供されて、通気チャンバから収集チャンバへの血液の流れを可能にすることができることが想定される。いくつかの態様では、収集チャンバ216は、環境に対して閉鎖されている。
【0044】
引き続き図2を参照すると、血液ループシステム200は、通気された血液内の酸素の量を測定するための酸素センサ218をさらに含む。この酸素センサ218は、血液ループシステム200に沿って任意の適切な場所に位置決めすることができる。いくつかの態様では、酸素センサ218は、酸素プローブ218であり、収集チャンバ216の血液中に挿入される。酸素プローブ218は、酸素プローブ218を較正し、通気された血液の酸素レベルを追跡および/または分析するためのコンピューティングデバイス226に接続することができる。酸素プローブ218は、フローセル酸素レベル測定値の結果との、コンピューティングデバイス226による比較に基づいて、酸素レベルを測定することができる。例えば、酸素プローブ218は、まず、物質源212からのガスが血液中に溶解されていない状態の血液の酸素レベルを測定すること、次いで、導入される物質源212からの既知のガス量を伴う選択されたレベルで第2の時間を測定して、通気された血液を形成することによって、較正することができる。コンピューティングデバイス226を用いて、酸素プローブ218により測定された酸素レベルを、フローセル206を使用して判定された酸素レベルと比較することは、StO2センサおよびアルゴリズムを開発するための基礎を提供する。酸素プローブ218は、血液それ自体の酸素化レベルではなく、血液ループシステム200の真の酸素レベルを読み取らないように、通気チャンバ210から離間して位置決めすることができる。
【0045】
血液ループシステム200は、血液の温度を監視するための温度計220、および血液の温度を調節するためのヒータ222を含むことができる。いくつかの態様では、温度計220は、収集チャンバ216内に配設される。血液の温度を監視するために、必要に応じて、血液ループシステム200に沿って任意の点に少なくとも1つの温度計220を位置決めされることが想定される。ヒータ222は、血液の温度を約96°F(35.5℃)~約105°F(40.5℃)に維持することができる。ヒータ222は、収集チャンバ216に隣接することができる。例えば、ヒータ222は、収集チャンバ216の下方に位置決めされたホットプレートとすることができる。血液を加熱するための少なくとも1つの適切なデバイスが、血液の温度を維持するために、必要に応じて、血液ループシステム200に沿って任意の地点に位置決めされ得ることが想定される。例えば、導管204は、電気トレースヒータを介して加熱することができる。別の例では、ヒータ222および温度計220は、ポンプ202によって循環される血液を加熱および監視するために、フローセル206の上流に配置することができる。ヒータ222および/または温度計220は、コンピューティングデバイス226によって制御および/または監視することができる。
【0046】
引き続き図2を参照すると、血液ループシステム200は、血液を撹拌するためのミキサー224をさらに含む。このミキサー224は、マグネットミキサーまたは任意の適切なミキサーであってもよい。ミキサー224は、毎分約ゼロ回転(rpm)~約1000rpmなどの任意の適切な混合速度で血液を撹拌するように設定することができる。例えば、マグネットミキサーが、約ゼロrpm~約60rpmの速度で、収集チャンバ216内の血液を撹拌するように設定することができる。ミキサー224は、血液凝固が酸素センサ218かまたはフローセルセンサ208かのいずれかによって取得される測定値を妨害しないように、任意の適切な速度に設定することができる。このミキサーは、コンピューティングデバイス226の使用の有無にかかわらず、動作可能とすることができる。
【0047】
様々な態様では、血液ループシステム200は、導管ループ204の任意の部分に沿って位置決めされた複数の収集チャンバ216を含む。これらの複数の収集チャンバ210は、それぞれ、1つ以上の酸素センサ218、ミキサー224、ヒータ220、および/または温度計222を含むことができる。複数の通気チャンバ210が1つ以上の物質源212と併せて使用され得ることが、想定される。複数のフローセル204は、血液ループシステム200全体にわたって分散することができる。単一のコンピューティングデバイス226または複数のコンピューティングデバイス226を使用して、ポンプ202、フローセル206、通気チャンバ210、物質源212、ガスミキサー214、酸素プローブ218、温度計220、ヒータ222、および/またはミキサー224の制御および/または動作を行うことができる。本開示の血液ループシステム200を使用して、血液を様々な飽和レベルに酸素化することができる。血液ループシステム200は、様々な酸素化および脱酸素化状態のシミュレーションを可能にする。例えば、物質源212は、通気チャンバ210内の血液と混合される、物質源212から流れる酸素および/または窒素ガスの様々な量が10%、75%、または93%の血液酸素飽和度を生成するように、調節される。血液の酸素飽和レベルは、収集チャンバ216内の酸素プローブ218を使用して測定される。酸素センサ218は、血液ループシステム内の総酸素を測定しないように、収集チャンバ216内に配設することができ、これに対して、不適切な場所にある酸素センサ218は、血液によって吸収されない、物質源212により供給された酸素および/または窒素ガスのレベル、および血液によって吸収されるガスのレベルを測定する可能性がある。フローセルからのデータは、プローブによって測定されるときに、酸素レベルと対応するように記録することができる。フローセル光センサ208は、反射率を様々な酸素飽和レベルに関連付けるアルゴリズムを使用して、血液内の酸素レベルを提供することができる。例えば、血液酸素飽和度は、酸素プローブによって検証されるときに、血液の77%の酸素化を達成するように調節することができ、次いで、酸素レベルは、血液の反射率を酸素飽和レベルに関連付けるアルゴリズムを介して、フローセルセンサによって再度測定することができる。
【0048】
図3A~Cを参照すると、酸素供給器312を備える通気チャンバ310を含む血液ループシステムが例示されている。ポンプ302は、導管ループ304を通してフローセル306に血液を循環させる。フローセル306は、血液酸素飽和度などの、血液の1つ以上の特性を測定するように構成されている。フローセル306は、血液酸素飽和度を測定するための光センサ308を含むことができる。血液は、フローセル306から通気チャンバ310にポンプ圧送される。通気チャンバ310は、酸素を血液中に拡散させるための酸素透過層313を備える酸素供給器312を含むことができる。酸素透過層313により、余分なガスが血液ループシステムに侵入して気泡を形成するのを防止することができる。酸素および/または窒素ガスを含む物質源314は、通気チャンバ310および酸素供給器312と流体連通している。例えば、窒素および/または酸素ガスを含む物質源314は、酸素透過層313により分離された導管ループ部分304bによって酸素供給器312に接続され、導管ループ部分304aにおける導管ループ304からの血液は、別の端部において酸素供給器に入る。物質源314からのガスは、酸素供給器312の酸素透過層313を通って拡散して、通気された血液を形成する。通気された血液は、導管ループ部分304cを通って、酸素供給器312を備える通気チャンバ310から収集チャンバ316に流れる。収集チャンバ316は、重力に起因する血流を有効にするように、酸素供給器312を備える通気チャンバ310の高さよりも低い高さに位置決めすることができる。酸素プローブ318は、収集チャンバ316内に位置決めされて、通気された血液の酸素飽和度を測定する。ミキサー320は、収集チャンバ316内の通気された血液を撹拌することができる。血液は、ポンプ302を介して、収集チャンバ316からフローセル306にポンプ圧送されて戻される。
【0049】
図4を参照すると、本開示の態様による、血液サンプルの特性を維持および測定するための方法の略図が示されている。プロセス402によって、血液が、導管ループ204を通ってフローセル206にポンプ圧送される(図2参照)。プロセス404によって、血液の特性が、フローセル206を介して測定される。例えば、プロセス404において、フローセル206内の血液の血液酸素化レベルが、分光計を介して光学的に測定することができる。フローセル206からの血液は、通気チャンバ210(図2)にポンプ圧送され、次いで、プロセス406によって、通気され、物質源212(図2)からの1つ以上のガスと結合されて、通気された血液を形成する。例えば、物質源212からの酸素および/または窒素ガスは、通気チャンバ210内の酸素供給器312(図3A~Cを参照)を介して、血液に導入することができ、そこでは、酸素透過膜313は、酸素が血液中に混合するのを可能にするガスから血液を分離する。プロセス408によって、通気された血液は、収集チャンバ216(図2を参照)内に収集される。プロセス410によって、収集チャンバ216内の血液の酸素レベルは、酸素プローブ218(図2)を使用して測定される。プロセス412によって、血液の温度は、ホットプレートなどのヒータ222、および/または温度計220をそれぞれ使用して、維持および/または監視することができる(図2を参照)。プロセス414によって、収集チャンバ216内の血液を混合することができる。いくつかの態様では、プロセス414によって、血液は、マグネットスターラ224(図2)を使用して、約ゼロrpm~約60rpmの速度で混合される。次いで、プロセス416によって、収集チャンバ216からの血液は、ポンプ圧送されてフローセル206に戻され、本開示の態様に従って、その方法を繰り返す。複数のプロセスが、同時に生じる場合がある。例えば、プロセス412およびプロセス414は、同時に実行され得、このため、血液温度は、温度計220によって監視され、ミキサー224によって撹拌されながら、ヒータ222によって維持される。本明細書に記載されている各プロセスは、同時にかつ連続的に生じ得、様々な血液酸素飽和レベルの常時試験を可能にすることが想定される。あるいは、かつ/またはさらに、そのようなプロセスは、逐次的に、ランダムに、かつ/または任意の適切な時間間隔で生じることができる。それらのプロセスは、それぞれ、本方法で使用される様々な構成要素および/またはデバイスと電気通信するコンピューティングデバイスに格納されたコンピュータプログラムによって、実行および/または制御することができる。例えば、以下にさらに詳細に説明されているように、メモリおよび/または記憶デバイスは、コンピューティングデバイスまたはリモートサーバ上でサポートすることができ、例えば、プロセッサにより実行されたときに、開示されたシステムの構成要素のうちの1つ以上を動作させる(例えば、ポンプ圧送、測定、加熱等)、それらに格納された命令を含むことができる。
【0050】
図5を参照すると、酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビンのモル吸光係数のグラフが示されている。既知の等吸収点が、波長586nmおよび808nmにおいて見られる。波長約580nm~約800nmに対する酸素化Hbのモル吸光係数は、脱酸素化Hbの場合のそれよりも小さい。開示されたシステムは、例えば、酸素化モル吸光係数と脱酸素化モル吸光係数との差が最も大きいところの波長を判定するように構成されている。図5に指示されているように、例えば、580nm~800nmの波長は、酸素化血液と脱酸素化血液との間のモル吸光係数の差を示す範囲として、本開示されたシステムによって監視することができる。
【0051】
図6を参照すると、本開示の血液ループシステムを使用した、ブタの血液全体の、可変O2レベルにおける吸光度応答の例示的なグラフが示されている。ブタの血液を、ポンプ202を使用して、血液ループシステム200を通って循環させて、収集チャンバ216からフローセル206(図2を参照)にその血液をポンプ圧送した。フローセル206は、光学測定を行い、血液の吸光度応答を提供した。次いで、ブタの血液を通気チャンバ210にポンプ圧送し、そこで、所望の酸素飽和レベルまで、物質源212からのガスと混合して、通気されたブタの血液を形成した(図2を参照)。その後、通気されたブタの血液は、血液ループシステム内の重力を介して収集チャンバ216に送り込まれた(図2を参照)。ブタの血液の温度は、収集チャンバ216中に挿入された温度計220を使用して監視され、収集チャンバ216の下方のヒータ222を介して維持された。その吸光度応答は、20%、35%、50%、60%、70%、および85%の血液酸素化レベルについて示されている。すべての酸素化レベルに対して、586nmおよび808nmにおいて等吸収点が存在する。約550nm~約825nmの波長の吸光度は、酸素化レベルの増加に伴って、より強く増加している。開示されたシステムは、各血液酸素化レベルにおける差が最も著しいところの様々な波長を分離するように構成することができる。
【0052】
図7を参照すると、酸素化血液の吸光度応答のグラフが示されている。本開示の血液ループシステムを使用して循環および通気された血液サンプルの酸素飽和度レベルを測定した。特に、開示されたシステムは、吸光度応答の特定の波長の強度を、様々な他の血液サンプルの様々な酸素飽和度の同じ波長の強度と比較して、図7に示すように、血液ループシステム内の血液のStO2レベルを判定するように構成されている。
【0053】
図8を参照すると、本開示の血液ループシステム内の血液の、予測したおよび実際のStO2レベルを比較するガウス回帰アルゴリズムの例示的なグラフが示されている。52個の異なる反射測定値が、本開示の血液ループシステムを介して、10%~95%の酸素飽和度の範囲にわたるブタの血液について取得された。光学反射率データが、光センサを使用して光学測定値を取得するように構成されたフローセルを使用して得られた。アルゴリズムが、8つの入力変数を使用して実行され、それらの入力変数のうちの最初の7個が、575nm~900nmの波長であり、最後のものが、7個のうちのいくつの波長を回帰分析に使用するべきかを規定する、4~7の整数であった。3つの異なるセットの入力パラメータが、回帰分析のために、すなわち、一次導関数、二次導関数、およびその2つの組み合わせに対して計算された。すべては、波長に対する反射率吸光度から計算された。適切な回帰アルゴリズムは、ガウス過程であり得るが、任意の適切なアルゴリズムを使用してもよい。図8に示すガウス回帰に対して使用された入力パラメータには、一次導関数のみが含まれた。様々なレベルに対する血液サンプル酸素化の光学測定値が、図8に示すように、血液ループシステム200(図2)の収集チャンバ216内の酸素プローブ218によって測定された実際の酸素飽和レベルと比較された。本開示の血液ループシステムを使用することにより、血液酸素飽和度、および収集される膨大な数のサンプルの制御が可能になり、回帰分析を改善し、StO2レベルを予測することができる。
【0054】
「一態様では」、「複数の態様では」、「様々な態様では」、「いくつかの態様では、」、または「他の態様では」という語句は、それぞれ、本開示による同じまたは異なる態様のうちの1つ以上を指す場合がある。「AまたはB」という形式の語句は、「(A)、(B)、または(AおよびB)」を意味する。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という形式の語句は、「(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)、または(A、B、およびC)」を意味する。
【0055】
本明細書で開示される様々な態様は、説明および添付の図面に具体的に提示される組み合わせとは異なる組み合わせで組み合わせることができることを理解されたい。本明細書に記載のプロセスまたは方法のいずれかの特定の行為または事象は、実施例に応じて異なる順序で行われてもよく、追加、併合、または完全に省略されてもよい(例えば、すべての記載された行為または事象は、本技法を実行するために必要ではない場合がある)ことも理解されたい。
【0056】
さらに、開示された構造は、開示されたシステムまたはその構成要素を動作させるための任意の適切な機械的、電気的、および/または化学的構成要素を含むことができる。例えば、そのような電気的構成要素は、例えば、1つ以上のプリント回路基板を含むか、またはそれに結合され得る、任意の適切な電気および/または電気機械および/または電気化学回路を含むことができる。理解されているように、開示されたコンピューティングデバイスおよび/またはサーバは、例えば、「コントローラ」、「プロセッサ」、「デジタル処理デバイス」などの用語を含むことができ、マイクロプロセッサまたは中央処理装置(CPU)を示すために使用される。CPUは、命令によって指定された基本的な算術、論理、制御、および入出力(I/O)操作を実行することによってコンピュータプログラムの命令を実行するコンピュータ内の電子回路であり、非限定的な例として、サーバコンピュータを含む。いくつかの態様では、コントローラは、実行可能命令を実行するように構成されたオペレーティングシステムを含む。このオペレーティングシステムは、例えば、プログラムおよびデータを含むソフトウェアであり、開示された装置のハードウェアを管理し、開示された装置で使用されるアプリケーションを実行するためのサービスを提供する。当業者は、適切なサーバオペレーティングシステムには、FreeBSD、OpenBSD、NetBSD(登録商標)、Linux(登録商標)、Apple(登録商標)Mac OS X Server(登録商標)、Oracle(登録商標)Solaris(登録商標)、Windows(登録商標) Server、およびNovell(登録商標)NetWare(登録商標)が含まれることを認識するであろう。いくつかの態様では、オペレーティングシステムは、クラウドコンピューティングによって提供される。
【0057】
いくつかの態様では、「コントローラ」という用語は、コンピュータもしくはコンピューティングデバイスから周辺機器もしくは別個のデバイスへ、およびその逆の場合も同様のデータの転送を制御するデバイス、ならびに/または周辺機器もしくは別個のデバイスを機械的に動作および/もしくは作動させる機械および/もしくは電気機械デバイス(例えば、レバー、ノブなど)を示すために使用され得る。
【0058】
いくつかの態様では、コントローラは、記憶装置および/またはメモリデバイスを含む。この記憶装置および/またはメモリデバイスは、一時的にまたは恒久的にデータまたはプログラムを格納するために使用される1つ以上の物理的な装置である。いくつかの態様では、コントローラは、揮発性メモリを含み、格納された情報を維持するための電力を必要とする。様々な態様では、コントローラは、不揮発性メモリを含み、電力が供給されないときに、格納された情報を保持する。いくつかの態様では、不揮発性メモリは、フラッシュメモリを含む。特定の態様では、不揮発性メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。いくつかの態様では、不揮発性メモリは、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標))を含む。様々な態様では、不揮発性メモリは、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)を含む。特定の態様では、コントローラは、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、光ディスク装置、およびクラウドコンピューティングベースの記憶装置を含む記憶デバイスである。様々な態様では、記憶装置および/またはメモリデバイスは、本明細書に開示されたようなデバイスの組み合わせである。
【0059】
いくつかの態様では、コントローラは、視覚情報をユーザに送信するディスプレイを含む。様々な態様では、そのディスプレイは、陰極線管(CRT)である。様々な態様では、そのディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)である。特定の態様では、そのディスプレイは、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT-LCD)である。いくつかの態様では、そのディスプレイは、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。特定の態様では、OLEDディスプレイに関して、パッシブマトリックス型OLED(PMOLED)またはアクティブマトリクッス型OLED(AMOLED)ディスプレイである。いくつかの態様では、そのディスプレイは、プラズマディスプレイである。特定の態様では、そのディスプレイは、ビデオプロジェクタである。様々な態様では、そのディスプレイは、ユーザの対話/ジェスチャー/応答などを検出することができる対話型(例えば、タッチスクリーン、またはカメラ、3Dセンサ、LiDAR、レーダ等のセンサなどを有する)である。いくつかの態様では、そのディスプレイは、本明細書に開示されたようなデバイスの組み合わせである。
【0060】
コントローラは、サーバおよび/またはネットワークを含むか、またはそれらに結合することができる。本明細書で使用されるとき、「サーバ」という用語は、「コンピュータサーバ」、「中央サーバ」、「メインサーバ」、ならびに開示された装置、その構成要素、および/もしくはそのリソースを管理する、ネットワーク上のコンピュータまたはデバイスを示す同様の用語を含む。本明細書で使用されるとき、「ネットワーク」という用語は、任意のネットワーク技術を含み得、それには、中でも、例えば、セルラー式データネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバネットワーク、衛星ネットワーク、および/またはIEEE802.11a/b/g/n/ac無線ネットワークが含まれる。
【0061】
様々な態様では、コントローラは、メッシュ型ネットワークに結合することができる。本明細書で使用されるとき、「メッシュ型ネットワーク」という用語は、各ノードがネットワークのデータを中継するネットワークトポロジーである。すべてのメッシュノードは、ネットワーク内のデータの分散において協働する。それは、有線ネットワークおよび無線ネットワークの両方に適用することができる。無線メッシュネットワークは、「無線アドホック」ネットワークの一種と見なすことができる。したがって、無線メッシュネットワークは、モバイルアドホックネットワーク(MANET)と密接に関係している。MANETは、特定のメッシュネットワークトポロジーに限定されないが、無線アドホックネットワークまたはMANETは、任意の形式のネットワークトポロジーを取ることができる。メッシュネットワークは、フラッディング手法またはルーティング手法のいずれかを使用してメッセージを中継することができる。ルーティングを用いると、メッセージは、それが宛先に到達するまで、ノードからノードへと転々とすることによって、パスに沿って伝わる。そのすべてのパスが利用可能であることを保証するために、ネットワークは、継続的な接続を考慮しなければならず、最短経路ブリッジングなどの自己回復アルゴリズムを使用して、壊れたパスの周りにネットワーク自体を再構築しなければならない。自己回復により、ノードが故障したとき、または接続が信頼できなくなったときに、ルーティングベースのネットワークが動作するのが可能になる。その結果、ネットワーク内の元と宛先との間には、多くの場合、2つ以上のパスが存在するため、ネットワークは、通常、極めて信頼性が高くなる。この概念はまた、有線ネットワークに、またソフトウェア相互作用にも適用することができる。ノードがすべて互いに接続されているメッシュネットワークは、完全に接続されたネットワークである。
【0062】
いくつかの態様では、コントローラは、1つ以上のモジュールを含むことができる。本明細書で使用されるとき、「モジュール」および同様の用語は、中央サーバの自立型ハードウェア構成要素を示すために使用され、その構成要素は、結果としてソフトウェアモジュールを含む。ソフトウェアにおいて、モジュールは、プログラムの一部である。プログラムは、そのプログラムがリンクされるまで結合されない、1つ以上の独立に開発されたモジュールからなる。単一のモジュールは、1つもしくはいくつかのルーチン、または特定のタスクを実行するプログラムのセクションを含むことができる。
【0063】
本明細書で使用されるとき、コントローラは、開示されたシステム、またはその構成要素の様々な態様および機能を管理するためのソフトウェアモジュールを含む。
【0064】
開示された構造はまた、1つ以上のコントローラを利用して、様々な情報を受信し、受信した情報を変換して、出力を生成することもできる。コントローラは、任意のタイプのコンピューティングデバイス、計算処理回路、またはメモリ内に格納されている一連の命令を実行することが可能な、任意のタイプのプロセッサまたは処理回路を含むことができる。コントローラは、多数のプロセッサおよび/またはマルチコア中央処理装置(CPU)を含んでもよく、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および/または同類のものなどの任意のタイプのプロセッサを含んでもよい。コントローラはまた、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに1つ以上の方法および/またはアルゴリズムを実行させるデータおよび/または命令を格納するためのメモリを含むことができる。
【0065】
本明細書で説明される方法、プログラム、アルゴリズム、またはコードのいずれもが、プログラミング言語またはコンピュータプログラムに変換されるか、または表現されてもよい。「プログラミング言語」および「コンピュータプログラム」は各々、本明細書で使用される場合、コンピュータへの命令を特定するために使用される任意の言語を含み、以下の言語およびその派生語(これらに限定されないが):Assembler、Basic、Batch files、BCPL、C、C+、C++、Delphi、Fortran、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、Machine code、オペレーティングシステムコマンド言語、Pascal、Perl、PL1、スクリプト言語、Visual Basic、プログラム自体を特定するメタ言語、およびすべての第1、第2、第3、第4、第5世代、またはそれ以降のコンピュータ言語を含む。また、データベースおよび他のデータスキーマ、ならびに任意の他のメタ言語も含まれる。解釈され、コンパイルされ、またはコンパイルおよび解釈されたアプローチの両方を使用する言語間で、区別はなされない。プログラムのコンパイル済みバージョンとソースバージョンとの間でも、区別はなされない。このため、プログラミング言語が、プログラミング言語が複数の状態(ソース、コンパイル済み、オブジェクト、またはリンク等)で存在し得る、プログラムへの参照は、かかる状態のいずれか、およびすべてへの参照である。プログラムへの参照は、実際の命令および/またはそれらの命令の意図を包含し得る。
【0066】
理解され得るように、本開示のシステムの構成要素のうちのいずれかの固定は、溶接、圧着、接着、締結などのような既知の固定技術を使用して達成され得る。
【0067】
当業者であれば、本明細書において具体的に説明され、添付の図面に示される構造および方法が、非限定的で例示的な態様であること、ならびに説明、開示、および図面が、単に特定の態様を例示しているものと解釈されるべきであることを理解するであろう。したがって、本開示が、説明される正にその態様に限定されるものではないこと、ならびに様々な他の変更および修正が、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、当業者によりなされ得ることが理解されよう。さらに、例示的な一態様に関連して図示または記載された要素および特徴が、本開示の範囲から逸脱することなく、別の要素および特徴と組み合わせることができること、ならびにそのような変更および変形もまた、本開示の範囲内に含まれることが意図されていることが想定される。実際、本明細書に開示されている要素および特徴のいずれかの任意の組み合わせは、本開示の範囲内にある。したがって、本開示の発明の対象は、特に示され、記載されているものによって限定されるものではない。
図1
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図3B
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