(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022137671
(43)【公開日】2022-09-22
(54)【発明の名称】ペット用運搬具とその連結構造
(51)【国際特許分類】
A01K 1/035 20060101AFI20220914BHJP
A45C 5/00 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
A01K1/035 Z
A45C5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021037264
(22)【出願日】2021-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】520239919
【氏名又は名称】並木 孝枝
(74)【代理人】
【識別番号】100141221
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 和明
(74)【代理人】
【識別番号】100091764
【弁理士】
【氏名又は名称】窪谷 剛至
(74)【代理人】
【識別番号】100103366
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 礼至
(72)【発明者】
【氏名】並木 孝枝
【テーマコード(参考)】
2B101
3B045
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101AA20
3B045AA51
3B045CE07
3B045DA48
3B045FA02
(57)【要約】
【課題】非常時や運搬時の利便性を向上させる。
【解決手段】ペット用運搬具2は、ペットが収容される中空の箱体からなる本体3を備えている。本体3は、矩形状の両側部4、4とそれらを直角に接続する上下部5、5を備えた矩形体状に形成される。両側部4、4の外面4A、4Bと上下部の5、5の外面5A、5Bはそれぞれ平坦に形成される。本体3の一側面4Aの前後方向両端縁に、線ファスナ10の一片10Aa、10Abを、本体3の他側面4Bの前後方向両端縁に、線ファスナ10の他片10Ba、10Bbをそれぞれ設けている。これら複数のペット用運搬具2、2を横方向に並べ、異なる側面4A、5A同士を突き合わせて前後の線ファスナ10を閉じると、これら2つのペット用運搬具2、2は連結されるようになっている。このため、横に並べて前後の線ファスナ10、10を閉じるだけで、両運搬具2、2を一体に連結することができ、運搬することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体外面に、互いに脱着自在に連結される連結部を備えたことを特徴とするペット用運搬具。
【請求項2】
本体は、中空の箱体から構成され、箱体の両側面または上下面のうち少なくともいずれか一方が平坦に形成され、連結部は、これら平坦面に設けられることを特徴とする請求項1に記載のペット用運搬具。
【請求項3】
連結部は、線ファスナまたは面ファスナにより構成されることを特徴とする請求項2に記載のペット用運搬具。
【請求項4】
ペット用運搬具の連結構造であって、
ペット用運搬具の本体を、中空の箱体から構成し、
箱体の両側面または上下面のうち少なくともいずれか一方を平坦に形成し、これら箱体の平坦面には、緊締具が挿通される挿通部を設けて構成し、
これら箱体を、上下に積み重ねるか横方向に並列させ、緊締具を挿通部に挿通させて緊締し、これら箱体を連結することを特徴とするペット用運搬具の連結構造。
【請求項5】
挿通部は、箱体両側面に、箱体積み重ね時、上下に合致するように形成されるか、または箱体上下面に、横方向への並列時、横方向に合致するように形成されることを特徴とする請求項4に記載のペット用運搬具の連結構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペットを収容して運搬するペット用運搬具とその連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、避難時や帰省時、ペットを多頭飼いしている人が、それぞれのペット毎に運搬具に入れて連れて行く際、運搬に難渋するという問題があった。このため、従来、内部に動物を収容する収納部を有し、底部にキャスタを取り付けるとともに本体にキャリーハンドルを取り付けた基礎部バッグと、基礎部バッグの上段側に順次積み重ねた状態で必要に応じて配置される1つ又は複数の上層部バッグとを含み、少なくとも上下の各バッグどうしを着脱連結する連結装置を備えた動物搬送用バッグ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のバッグ装置では、基礎部バッグにキャスタとキャリーハンドルを取り付けているため、通常の使用時、ペット用運搬具として使いにくく、運搬時のみ利用することが多く、デッドスペースを生むという問題がある。また、基礎部バッグの上側には、平面上の寸法が同一または小さいバッグを上層バッグとして積み重ねなければならず、多様なペット用運搬具に対応しづらいという問題がある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、第1には、複数のペット用運搬具を、簡単に連結したり連結解除したりすることができるペット用運搬具を提供することを目的としている。また、第2には、上下に積み重ねたり、横方向に並べて、紐体を挿通部に挿通させて緊締するだけで、簡単に連結することができるペット用運搬具の連結構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係るペット用運搬具は、本体外面に、互いに脱着自在に連結される連結部を備えたことを特徴としている。
【0007】
本発明の請求項1に係るペット用運搬具では、本体外面に、互いに脱着自在に連結される連結部を備えたことにより、複数のペット用運搬具を一体に連結することができ、複数のペットを連結された運搬具で一度に運搬することができ、利便性が向上する。
【0008】
また、本発明に係るペット用運搬具は、本体が、中空の箱体から構成され、箱体の両側面または上下面のうち少なくともいずれか一方が平坦に形成され、連結部は、これら平坦面に設けられるようにすることが好ましい。係る構成とすることにより、平坦面同士が突き当てられて連結されるので、連結部間にスペースが発生するのを抑制することができ、運搬時の嵩を抑制することができる。さらに、本発明に係るペット用運搬具は、連結部が、線ファスナまたは面ファスナにより構成されることが好ましい。係る構成とすることにより、容易かつ迅速に連結したり、連結解除することができ、避難時などに速やかに対応することができる。
【0009】
本発明の請求項4に係るペット用運搬具の連結構造は、ペット用運搬具の連結構造であって、ペット用運搬具の本体を、中空の箱体から構成し、箱体の両側面または上下面のうち少なくともいずれか一方を平坦に形成し、これら箱体の平坦面には、緊締具が挿通される挿通部を設けて構成し、これら箱体を、上下に積み重ねるか横方向に並列させ、緊締具を挿通部に挿通させて緊締し、これら箱体を連結することを特徴としている。
【0010】
本発明の請求項4に係るペット用運搬具の連結構造では、ペット用運搬具の連結構造であって、ペット用運搬具の本体を、中空の箱体から構成し、箱体の両側面または上下面のうち少なくともいずれか一方を平坦に形成し、これら箱体の平坦面には、緊締具が挿通される挿通部を設けて構成し、これら箱体を、上下に積み重ねるか横方向に並列させ、緊締具を挿通部に挿通させて緊締し、これら箱体を連結することにより、より多くのペット用運搬具を確実に連結することができ、一度に運搬できるペットの数を増大させることができる。
【0011】
また、本発明に係るペット用運搬具の連結構造は、挿通部が、箱体両側面に、箱体積み重ね時、上下に合致するように形成されるか、または箱体上下面に、横方向への並列時、横方向に合致するように形成されることが好ましい。係る構成とすることにより、紐体を円滑に挿通部に挿通させることができ、連結作業の作業性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るペット用運搬具では、本体外面に、互いに脱着自在に連結される連結部を備えたので、複数のペット用運搬具を容易に連結して運搬することができる。
【0013】
また、本発明に係るペット用運搬具の連結構造では、ペット用運搬具の連結構造であって、ペット用運搬具の本体を、中空の箱体から構成し、箱体の両側面または上下面のうち少なくともいずれか一方を平坦に形成し、これら箱体の平坦面には、緊締具が挿通される挿通部を設けて構成し、これら箱体を、上下に積み重ねるか横方向に並列させ、緊締具を挿通部に挿通させて緊締し、これら箱体を連結するようにしたので、より多くのペット用運搬具を確実に連結することができ、一度に運搬できるペットの数を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1の(A)および(B)はそれぞれ、本発明の第1の実施形態に係るペット用運搬具の斜視図およびその変形例を示す斜視図である。
【
図2】
図2の(A)および(B)はそれぞれ、
図1のペット用運搬具本体の形状の変形例を示す説明図である。
【
図3】
図3の(A)および(B)はそれぞれ、本発明の第2の実施形態に係るペット用運搬具の斜視図およびその変形例を示す斜視図である。
【
図4】
図4の(A)および(B)はそれぞれ、本発明のペット用運搬具の連結構造のうち、第3の実施形態に係るペット用運搬具を示す斜視図およびこれらペット用運搬具を連結する紐体を示す説明図である。
【
図5】
図5は、
図4のペット用運搬具を手押し台車に連結した例を示す説明図である。
【
図6】
図6の(A)および(B)はそれぞれ、
図4の第3の実施形態に係るペット用運搬具の一変形例と他の変形例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、ペット用運搬具の第1の変形例を示す分解斜視図である。
【
図8】
図8は、ペット用運搬具の第2の変形例を示す分解斜視図である。
【
図9】
図9は、ペット用運搬具の第3の変形例を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、ペット用運搬具の第4の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に示す第1の実施形態により本発明を説明する。本発明の第1の実施形態に係るペット用運搬具2は、
図1の(A)に示すように、ペットが収容される中空の箱体からなる本体3を備えて構成される。本体3は、矩形状の両側部4、4とそれらを直角に接続する上下部5、5を備えた矩形体状に形成される。両側部4、4の外面(両側面)4A、4Bと上下部の5、5の外面(上下面)5A、5Bはそれぞれ平坦に形成される。つまり、前後方向の矩形面4A、4Bと5A,5Bは、互い隣接する面同士が直角の平坦面に形成される。これら本体3の前後には、出入り口部6と後壁部7とが形成される。出入り口部6には、ペットを出入りさせる開閉扉8が形成される。また、上部5には、窓9が形成され、内部の様子を見ることができるようになっている。
【0016】
ところで、本実施形態に係るペット用運搬具2は、本体3の一側面4Aの前後方向両端縁に、線ファスナ(連結部)10の一片10Aa、10Abを、本体3の他側面4Bの前後方向両端縁に、線ファスナ(連結部)10の他片10Ba、10Bbをそれぞれ設けて構成される。これら線ファスナ10は、一方のペット用運搬具2の一側面4Aと他方のペット用運搬具2の他側面4Bとを突き合わせ、閉じる操作を行うとこれら2つのペット用運搬具2、2同士が、連結されるようになっている。つまり、線ファスナ10は、一方の前方側片10Aaと他方の前方側片10Baとが、一方の後方側片10Abと他方の後方側片10Bbとがそれぞれ連結される。こうして、連結された2つのペット用運搬具2、2は、一体に持ち運びできるようになっている。なお、ここでは、横方向に2つのペット用運搬具2、2を連結するようにしているが、2つ以上連結するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0017】
次に、上記実施形態に係るペット用運搬具2の動作について説明する。上記実施形態に係るペット用運搬具2は、上述のように構成されているので、複数のペット用運搬具2、2を横方向に並べ、異なる側面4A、5A同士を突き合わせて前後の線ファスナ10を閉じると、これら2つのペット用運搬具2、2は連結されるようになっている。このため、横に並べて前後の線ファスナ10、10を閉じるだけで、両運搬具2、2を一体に連結することができ、運搬することができる。
【0018】
次に、本発明の第1の実施形態の変形例に係るペット用運搬具22について説明する。本発明の第1の実施形態の変形例に係るペット用運搬具22は、
図1の(B)に示すように、第1の実施形態に係るペット用運搬具2が、線ファスナ10の一片10Aa、10Abを本体3の一側面4Aの前後方向両端縁に、線ファスナ10の他片10Ba、10Bbを本体3の他側面4Bの前後方向両端縁にそれぞれ設けて構成しているのに対し、線ファスナ30の一片30Aa、30Abを本体23の上面25Aの左右両端縁に、線ファスナ30の他片30Ba、30Bbを本体23の下面25Bの左右両端縁にそれぞれ設けている点が異なっている外は、上記第1の実施形態に係るペット用運搬具2とほぼ同じ構成を備えている。つまり、この変形例に係るペット用運搬具22は、ファスナ30の各片30Aa、30Baと30Ab、30Bbがそれぞれ各側面24Aと24Bの上下方向両端縁に設けられている。このため、この変形例に係るペット用運搬具22は、第1の実施形態に係るペット用運搬具2のように、横方向に並べて連結することができるだけでなく、上下に積み重ねて連結することができるようになっている。また、第1の実施形態に係るペット用運搬具2のように、横方向に2個以上連結することもできるし、上下方向に2個以上連結することができるようになっている。
【0019】
図2の(A)、(B)はそれぞれ、上記ペット用運搬具2、22の本体3、23の形状の変形例を示すもので、上記ペット用運搬具2、22では、前後方向の矩形面が互い隣接する面同士が直角の平坦面に形成されているのに対し、
図2の(A)に示す本体3Aでは、上下の面5C、5Dが平行な平坦面に形成され、これら上下の面に図示しない連結部が形成される。また、
図2の(B)に示す本体3Bでは、両側面5E、5Fが平行な平坦面に形成され、これら両側面5E、5Fに図示しない連結部が形成されるようになっている。
【0020】
次に、本発明の第2の実施形態に係るペット用運搬具42について説明する。本発明の第2の実施形態に係るペット用運搬具42は、
図3の(A)に示すように、上記ペット用運搬具2、22の本体3、23と同様に、本体43は、前後方向の矩形面(両側面と上下面)44A、44Bと45A、45Bが互い隣接する面同士が直角に接続される平坦面に形成されている。本体43の両側面44A、44Bにはそれぞれ、帯状の面ファスナ(マジックテープ(登録商標)、連結部)50(面ファスナ片50Aa、50Ab、50Ac、50Ba、50Bb、50Bc)が上下方向に所定の距離を隔てて複数形成される。これら左右の各側面44A、44Bにそれぞれ設けられる面ファスナ片50Aa、50Ab、50Acと、面ファスナ片50Ba、50Bb、50Bcは対応するようになっている。このため、これら面ファスナ10は、一方のペット用運搬具42の一側面44Aと他方のペット用運搬具42の他側面44Bとを側面同士が重なるように突き合わせ、面ファスナ10を互いに押し当てるとこれら2つのペット用運搬具42、42同士が、連結されるようになっている。
【0021】
図3の(B)は、本発明の第2の実施形態の変形例に係るペット用運搬具62を示すもので、この変形例に係るペット用運搬具62は、第2の実施形態に係るペット用運搬具42が、面ファスナ50の一片50Aa、50Ab、50Acを本体43の一側面44Aに、面ファスナ50の他片50Ba、50Bb、50Bcを本体43の他側面44Bにそれぞれ対応させて設けているのに対し、面ファスナ70の一片70Aa、70Abを本体63の上面65Aの左右両側に、面ファスナ70の他片70Ba、70Bbを本体63の下面65Bの左右両側にそれぞれ、対応させて設けている点が異なっている外は、上記第2の実施形態に係るペット用運搬具42とほぼ同じ構成を備えている。つまり、この変形例に係るペット用運搬具62は、面ファスナ70の各片70Aa、70Abと70Ba、70Bbがそれぞれ上下の各面65A、65Bの左右両側に対応して設けられている。このため、この変形例に係るペット用運搬具62は、第2の実施形態に係るペット用運搬具62が横方向に並べて連結するのに対し、上下に積み重ねて連結することができるようになっている。
【0022】
次に、本発明に係る第1の実施形態に係るペット用運搬具の連結構造について説明する。本発明に係る第1の実施形態に係るペット用運搬具の連結構造102、111は、
図4の(A)に示すように、第3の実施形態に係るペット用運搬具102とこれら複数のペット用運搬具102を連結する紐体(緊締具)111とにより構成される。第3の実施形態に係るペット用運搬具102は、本体103の側面104A、104Bにそれぞれ挿通部110A、110Bを設けている点が異なっている外は、上記第1、第2の実施形態に係るペット用運搬具2、42の本体3、43とほぼ同一の構成を有している。つまり、第3の実施形態に係るペット用運搬具102の本体103は、矩形状の平坦に形成された両側面104A、104Bとそれらを直角に接続する平坦な上下面105A、105Bを備えた矩形体状に形成される。符号106、107、108、109はそれぞれ、出入り口部、後壁部、開閉扉および窓である。挿通部110A、110Bは、本体103の両側面104A、104Bに、これら本体103を積み重ねた際、上下に合致するように形成される。これら挿通部110A、110Bには、
図4の(B)に示すように、紐体111が挿通されるようになっている。
【0023】
紐体111は、両端縁に紐体111を接続する接続具112A、112Bと、紐体111の長さを調整可能な調整具113とを備えて構成される。紐体111は、
図4の(A)に示すように、複数のペット用運搬具102が積み重ねられ、一側側の挿通部110A、110A、110Aと、他側側の挿通部110B、110B、110Bとがそれぞれ上下に合致して位置決めされると、紐体111がこれら挿通部110A・・・、110Bに挿通され上部で接続具112A、112Bが接続される。そして、調整具113で紐体111の長さが調整されると、積み重ねられたペット用運搬具102、102、102が緊締されるようになっている。このように、第1の実施形態に係るペット用運搬具の連結構造102、111は、より多くのペット用運搬具を確実に連結することができ、一度に運搬できるペットの数を増大させることができる。また、
図5は、上記ペット用運搬具102、102を、手押し台車114に積み重ねて載せ、紐体111を、手押し台車114の台車部115下側に巻き回して挿通部110A、110Bに挿通させ、緊締する例を示している。このように本実施形態に係るペット用運搬具の連結構造102、111では、手押し台車114を利用して連結することもできる。
【0024】
図6の(A)、(B)はそれぞれ、第1の実施形態の第1、第2の変形例に係るペット用運搬具の連結構造を示すもので、第1の変形例に係るペット用運搬具の連結構造202、111は、
図6の(A)に示すように、ペット用運搬具202の本体203の上面205に挿通部210Aa、210Ab、210Ba、210Bbを設けた点が異なっている外は、上記ペット用運搬具102とほぼ同じ構成を有している。つまり、この第1の変形例に係るペット用運搬具202では、上面205の前後側のそれぞれに2カ所ずつ挿通部210Aa、210Abと210Ba、210Bbを設けている。係る構成とすることにより、より確実に緊締することができる。
【0025】
第2の変形例に係るペット用運搬具の連結構造302、111は、
図6の(B)に示すように、ペット用運搬具302の本体303の側面304に挿通部310Aa、310Ab、310Ba、310Bbを設けた点が異なっている外は、上記ペット用運搬具102とほぼ同じ構成を有している。つまり、この第2の変形例に係るペット用運搬具202では、両側面305の前後側のそれぞれに2カ所ずつ挿通部310Aa、310Abと310Ba、310Bbを設けている。係る構成とすることにより、第1の変形例に係るペット用運搬具の連結構造202、111と同様に、より確実に緊締することができる。
【0026】
図7は、ペット用運搬具の第1の変形例を示すもので、この変形例に係るペット用運搬具402は、複数のパーツ402A~402Dから構成し、これらパーツ402A~402Dを線ファスナ420で連結して組み立てるようになっている。なお、線ファスナ420に代えて、面ファスナを用いるようにしてもよい。
図8は、ペット用運搬具の第2の変形例を示すもので、この変形例に係るペット用運搬具502は、複数のパーツ502A~502C(底部502A、周壁部502B、天井部502C)から構成し、これらパーツ502A~502Cを面ファスナ520で連結して組み立てるようになっている。このペット用運搬具502は、周壁部502Bの両側壁部503A、503Bの上下側にそれぞれ、積み重ね時、上下で合致する部位に各対で連結される緊締具510A-510Bと510C-510Dが設けられる。つまり、積み重ね時、下側ペット用運搬具502の上側緊締具510A、510Cがそれぞれ、上側ペット用運搬具502の下側緊締具510B、510Dに連結されるようになっている。なお、面ファスナ502Bに代えて、線ファスナを用いるようにしてもよい。
図9は、ペット用運搬具の第3の変形例を示すもので、このペット用運搬具602は、
図4に示す挿通部110Aが側面604A、604Bに形成され、紐体611が挿通されて連結されるようになっている。さらに、このペット用運搬具602は、側面604A、604Bに、
図8に示す緊締具510A-510Bと510C-510Dが設けられるようになっている。このため、より確実に連結されるようになっている。これら緊締具510A-510Bと510C-510Dは、
図9に示すように、側面604A、604Bの上下両側に設けてもよいし、いずれか一方に設けるようにしてもよい。
図10、
図11は、ペット用運搬具の第4の変形例を示すもので、この変形例に係るペット用運搬具702は、本体703を、
図11の(A)に示すように、一枚板の本体部703Aを折り曲げて箱体状に形成し、両側の開口を蛇腹状蓋部704A、704Bで閉塞して形成される例を示す。係る構成とすることにより、一つのペット用運搬具702に複数のペットを収納したり、大型のペットを収納することができる。符号708、709、710、712、713はそれぞれ、開閉扉、窓、線ファスナ、取っ手、蛇腹接続具である。
【0027】
なお、上記各実施形態に係るペット用運搬具の本体は、合成樹脂等の剛体から構成してもよいし、織布等の柔軟性素材から構成してもよいし、剛体と柔軟性素材とを組み合わせて構成してもよい。また、上記実施形態および上記変形例では、各パーツを線ファスナで接続するようにしているが、これに限られるものではなく、収容するペットの重量に応じて面ファスナで接続するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0028】
2 ペット用運搬具
3 本体
10 線ファスナ(連結部)
10Aa、10Ab 線ファスナの一片
10Ba、10Bb 線ファスナの他片