(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022137986
(43)【公開日】2022-09-22
(54)【発明の名称】表皮一体パッド、車両用シート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/58 20060101AFI20220914BHJP
B68G 7/06 20060101ALI20220914BHJP
A47C 31/02 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
B60N2/58
B68G7/06 A
A47C31/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021037741
(22)【出願日】2021-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 利春
(72)【発明者】
【氏名】平尾 和樹
(72)【発明者】
【氏名】秋元 厚志
(72)【発明者】
【氏名】後藤 克司
(72)【発明者】
【氏名】堀井 礼奈
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087DE03
(57)【要約】
【課題】必要な剛性が担保され、かつコストダウンを図ることが可能な表皮一体パッド、車両用シートを得る。
【解決手段】シート表皮部材15の高剛性部28では、シート表皮18を2枚重ねることによって、シート表皮18が1枚の場合と比較して、剛性を高く設定することができる。つまり、シート表皮部材15において部分的にシート表皮18を複数枚(ここでは、2枚)重ねることで、表皮一体パッド14において、部分的に剛性を高くすることができる。これにより、シートクッションにおいて、樹脂板を設けなくても必要な剛性を担保することができるため、コストダウンを図ることができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡材により形成されるパッド材と、
前記パッド材と一体化され、当該パッド材を被覆する表皮と、
を備え、
前記表皮は、
前記表皮において意匠面側に設けられる表層と、
前記表皮において前記表層とは反対側の面に設けられ、前記発泡材を発泡させる際に当該発泡材の含浸を抑制する裏層と、
を含んで構成され、
少なくとも一部において前記表皮が複数枚重なり他の部位よりも高い剛性を有する高剛性部が設けられている表皮一体パッド。
【請求項2】
少なくとも一部において前記表皮が、前記パッド材側に設けられる内側シート表皮と、前記内側シート表皮の外側に設けられる外側シート表皮と、を含んで構成され、
前記内側シート表皮は、前記パッド材側に前記表層が設けられている請求項1に記載の表皮一体パッド。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の前記表皮一体パッドは、乗員が着座するシートクッションに適用され、前記シートクッションに形成されシートベルトに設けられたタングプレートが連結されるバックルを収容するバックルポケット部において、前記高剛性部が設けられている車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表皮一体パッド、車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1には、車両等のシートに用いられるクッション体を表皮と共に一体発泡させて成形する表皮一体発泡シートの製造方法に関する技術が開示されている。このように、クッション体と表皮を一体に形成することによって、クッション体に対して表皮がずれることはないため、意匠上好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記先行技術では、表皮一体パッドに剛性が必要な場合、樹脂板が用いられ、当該樹脂板が表皮に縫製された状態で当該表皮がクッション体に対して一体化されることになるが、樹脂板が設けられた分、コストが高くなってしまう。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、必要な剛性が担保され、かつコストダウンを図ることが可能な表皮一体パッド、車両用シートを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係る表皮一体パッドは、発泡材により形成されるパッド材と、前記パッド材と一体化され、当該パッド材を被覆する表皮と、を備え、前記表皮は、前記表皮において意匠面側に設けられる表層と、前記表皮において前記表層とは反対側の面に設けられ、前記発泡材を発泡させる際に当該発泡材の含浸を抑制する裏層と、を含んで構成され、少なくとも一部において前記表皮が複数枚重なり他の部位よりも高い剛性を有する高剛性部が設けられている。
【0007】
請求項1に記載の発明に係る表皮一体パッドでは、パッド材と当該パッド材を被覆する表皮とを備えており、パッド材は、発泡材により形成されると共に、表皮は当該パッド材と一体化される。当該表皮は、表層と裏層とを含んで構成されており、表層は、表皮において意匠面側に設けられている。一方、裏層は、表皮において表層とは反対側の面に設けられており、発泡材を発泡させる際に当該発泡材の含浸を抑制する。
【0008】
ここで、本発明では、少なくとも一部において表皮が複数枚重なり他の部位よりも高い剛性を有する高剛性部が設けられている。このように、表皮が複数枚重なることによって、表皮が1枚の場合と比較して、剛性を高く設定することができ、他の部位(いわゆる一般部)よりも高い剛性を有する高剛性部が設けられる。
【0009】
これにより、本発明では、少なくとも部分的に表皮一体パッドの剛性を高く設定することができる。また、本発明のように、剛性を高くするために別途表皮を用いることで、剛性を高くするために樹脂板を用いた場合と比較して、部品点数が削減され、コストダウンを図ることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明に係る表皮一体パッドは、請求項1に記載の発明に係る表皮一体パッドにおいて、少なくとも一部において前記表皮が、前記パッド材側に設けられる内側シート表皮と、前記内側シート表皮の外側に設けられる外側シート表皮と、を含んで構成され、前記内側シート表皮は、前記パッド材側に前記表層が設けられている。
【0011】
請求項2に記載の発明に係る表皮一体パッドでは、少なくとも一部において表皮が、内側シート表皮と外側シート表皮とを含んで構成されている。内側シート表皮は、パッド材側に設けられており、内側シート表皮の外側に外側シート表皮が設けられている。ここで、当該内側シート表皮は、パッド材側に表層が設けられている。これにより、内側シート表皮において、表層には発泡材を発泡させる際に当該発泡材が含浸されることになる。これにより、内側シート表皮は硬化する。その結果、当該表皮において、剛性を向上させることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の前記表皮一体パッドは、乗員が着座するシートクッションに適用され、前記シートクッションに形成されシートベルトに設けられたタングプレートが連結されるバックルを収容するバックルポケット部において、前記高剛性部が設けられている。
【0013】
請求項3に記載の発明に係る車両用シートでは、表皮一体パッドは、乗員が着座するシートクッションに適用されている。シートクッションには、シートベルトに設けられたタングプレートが連結されるバックルを収容するバックルポケット部が形成されており、当該バックルポケット部はシートクッションにおいて、シートクッションの他の部位よりも高い剛性が必要とされる。このため、当該バックルポケット部では、表皮を複数枚重ねて高剛性部が設けられることによって、バックルポケット部において樹脂板を設ける必要がなくなる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、請求項1及び請求項2に記載の表皮一体パッドによれば、必要な剛性が担保され、かつコストダウンを図ることができる。
【0015】
請求項3に記載の車両用シートによれば、部分的に必要な剛性を図ることができると共にコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態に係る表皮一体パッドが適用されたベンチシートタイプの車両用シートのシートクッションを示す斜視図である。
【
図2】本実施形態に係る一般部における表皮一体パッドの構成を示す断面図である。
【
図3】本実施形態に係る高剛性部における表皮一体パッドの構成を示す断面図である。
【
図4】本実施形態に係る高剛性部における表皮一体パッドの構成の変形例1を示す断面図である。
【
図5】本実施形態に係る高剛性部における表皮一体パッドの構成の変形例2を示す断面図である。
【
図6】本実施形態に係る高剛性部における表皮一体パッドの構成の変形例2の作用を説明するための水平方向に沿って切断したときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る表皮一体パッドが適用された車両用シートについて説明する。
【0018】
図1には、ベンチシートタイプの車両用シート10において、乗員が着座するシートクッション12が図示されている。このシートクッション12の後端部から、図示はしないがシートクッション12に着座した乗員の上体を支持するシートバックが立設されている。
【0019】
本実施形態では、当該シートクッション12において、本実施形態に係る表皮一体パッド14が適用されるが、シートバックに適用されてもよいのは勿論のことであり、さらに、ベンチシートタイプの車両用シート10以外に、左右セパレートタイプの車両用シートに適用されてもよい。
【0020】
(表皮一体パッドの構成)
図2に示されるように、表皮一体パッド14は、パッド材16を形成するウレタン等の発泡材を発泡成形させて当該パッド材16とシート表皮部材(表皮)15とを一体に形成させたものである。
【0021】
本実施形態では、例えば、シート表皮部材15は、一般部(他の部位)17と高剛性部28とを含んで構成されており、一般部17では、シート表皮(表皮)18が1枚で形成され、高剛性部(表皮)28では、シート表皮18が2枚重なって形成されている。
【0022】
シート表皮18は、表層20と、中間層22と、裏層24と、を含んで構成されている。表層20は、表皮一体パッド14の意匠面14A側に設けられており、布系又はレザー系が用いられる。裏層24は、表層20とは反対側の面に設けられており、裏層24には、ウレタン系、オレフィン系等のフィルムが用いられる。また、中間層22は、表層20と裏層24に間に配置されており、中間層22には、ワディング材が用いられている。
【0023】
以上のように、裏層24としてフィルム層を設けることによって、パッド材16としてのウレタンを発泡させる際に、ウレタンを表層20側に含浸させないようにすることができる。これにより、ウレタンの含浸によるシート表皮18の硬化を防ぐことができ、座り心地を悪化させないようにすることができる。なお、
図2では、各層の厚みが、裏層24<表層20<中間層22の関係となっているが、適用箇所に応じて各層の厚みは変更可能とされる。
【0024】
ところで、シートクッション12において、図示しないシートベルトに設けられたタングプレートが連結されるバックルを収容するバックルポケット部26では、シートクッション12の他の部位(一般部)よりも高い剛性が必要とされる(高剛性部)。
【0025】
このため、本実施形態では、シートクッション12のバックルポケット部26において、
図3に示されるように、シート表皮18が2枚重なって形成されている。このように、シート表皮18が2枚重なって形成された部位を高剛性部28とし、それ以外の部位は一般部17(
図2参照)としてシート表皮18が1枚で形成されている。
【0026】
ここで、以下の説明では、便宜上、高剛性部28において、
図1に示すシートクッション12の意匠面12A(表皮一体パッド14の意匠面14A)側のシート表皮18を外側シート表皮30と称し、シートクッション12の意匠面12Aの反対側のシート表皮18を内側シート表皮32と称する。
【0027】
つまり、
図3に示されるように、本実施形態におけるシート表皮部材15の高剛性部28では、外側シート表皮30の下に内側シート表皮32が設けられている。前述のように、シート表皮18は、表層20と、中間層22と、裏層24と、を含んで構成されている。このため、外側シート表皮30は、表層20A、中間層22A及び裏層24Aを含んで構成され、内側シート表皮32は、表層20B、中間層22B及び裏層24Bを含んで構成されている。
【0028】
そして、外側シート表皮30は、表層20Aを上にして配置されるが、内側シート表皮32は、表層20Bを下にして配置される。すなわち、シート表皮18は、シートクッション12の意匠面12A(
図1参照)側から、外側シート表皮30の表層20A、中間層22A、裏層24A、内側シート表皮32の裏層24B、中間層22B、表層20Bの順に配置されている。
【0029】
なお、
図3では、シート表皮部材15の高剛性部28において、外側シート表皮30と内側シート表皮32の間に隙間(白抜き部分)が設けられているが、高剛性部28が、外側シート表皮30及び内側シート表皮32の2枚が重なって形成されていることを分かりやすく示すためのものであり、実際には白抜き部分は設けられていない。
図4及び
図5も
図3と同様、実際には白抜き部分は設けられていない。
【0030】
(表皮一体パッドの作用及び効果)
次に、本実施形態に係る表皮一体パッドの作用及び効果について説明する。
【0031】
図3に示されるように、表皮一体パッド14は、パッド材16と当該パッド材16を被覆するシート表皮部材15とを備えており、パッド材16は、ウレタンにより形成される。このウレタンの発泡により、パッド材16はシート表皮部材15に一体化される。
【0032】
ここで、シート表皮部材15の少なくとも一部を構成するシート表皮18は、表層20と裏層24とを含んで構成されており、表層20は、シート表皮18において表皮一体パッド14の意匠面14A側に設けられている。一方、裏層24は、シート表皮18において表層20とは反対側の面に設けられており、ウレタンを発泡させる際に当該ウレタンの含浸を抑制する。表層20と裏層24の間には、中間層22としてスラブウレタン等で形成されたワディング材が用いられている。
【0033】
このように、表層20と裏層24の間にワディング材を用いることによって、表皮一体パッド14においてクッション性を向上させることができる。
【0034】
また、
図1に示すシートクッション12において、本実施形態では、バックルポケット部26において、
図3に示されるように、シート表皮18が2枚重なって形成されている。前述のように、シート表皮部材15は、外側シート表皮30の下に内側シート表皮32が設けられた状態で形成されている。
【0035】
このため、シート表皮部材15は、シートクッション12の意匠面12A(表皮一体パッド14の意匠面14A)側から、外側シート表皮30の表層20A、外側シート表皮30の中間層22A、外側シート表皮30の裏層24A、内側シート表皮32の裏層24B、内側シート表皮32の中間層22B、内側シート表皮32の表層20Bの順に配置されている。つまり、内側シート表皮32の表層20Bがパッド材16側に設けられている。
【0036】
したがって、ウレタンを発泡させる際に、当該表層20Bには、ウレタンが含浸されることになる。このため、内側シート表皮32側は硬化し、内側シート表皮32側では剛性が高くなる。一方、外側シート表皮30及び内側シート表皮32には、それぞれ裏層24A、24Bが設けられているため、外側シート表皮30の表層20Aにはウレタンは含浸しない。このため、表皮一体パッド14において、座り心地は悪化しないことになる。
【0037】
以上のように、本実施形態におけるシート表皮部材15の高剛性部28では、シート表皮18を2枚重ねることによって、シート表皮18が1枚の場合と比較して、剛性を高く設定することができる。つまり、シート表皮部材15において部分的にシート表皮18を複数枚(ここでは、2枚)重ねることで、表皮一体パッド14において、部分的に剛性を高くすることができる。
【0038】
例えば、コストダウンを図るために、単に、樹脂板を無くすだけでは、表皮一体パッド14の剛性が不足し、バックルの収納時に、当該表皮一体パッド14が撓んでしまう可能性がある。表皮一体パッド14の撓みは、バックルが下に下がったり、中央に寄ったりして、正規の位置からずれてしまい、バックルの位置が安定せず、扱い難くなってしまう恐れがある。
【0039】
これに対して、本実施形態では、シート表皮部材15の高剛性部28において、シート表皮18を2枚(外側シート表皮30、内側シート表皮32)重ねることによって、樹脂板に代わる剛性を担保することができるため、バックルポケット部26において樹脂板を設ける必要がなくなる。つまり、本実施形態では、部分的に必要な剛性を図ることができると共に、部品点数が削減され、コストダウンを図ることができる。
【0040】
一般に、シート表皮18は歩留まりが悪く、切れ端が出てしまう。本実施形態において、2枚重ねたシート表皮18のうち、内側シート表皮32は、車両に組み込んだ際に、外観にでない部分となる。このため、表層20(柄)にこだわる必要がなく、歩留まりの悪い表皮を使用することができる。その結果、シート表皮18の歩留まり改善にも繋がり、コストダウンに対して更に寄与することができる。
【0041】
以上のように、上記実施形態では、シート表皮部材15の高剛性部28は、外側シート表皮30及び内側シート表皮32で構成されている。つまり、当該高剛性部28は、2枚のシート表皮18(外側シート表皮30、内側シート表皮32)を用いているが、シート表皮部材15の高剛性部28の剛性が向上すればよいため、これに限るものではない。
【0042】
例えば、変形例1として、
図4に示されるように、シート表皮部材15の高剛性部34は、1枚のシート表皮36を二つ折りにして2枚に重ねることで形成されてもよい。この場合、1枚のシート表皮36を使用するため、シート表皮のピースを削減することができる。
【0043】
また、以上の実施形態では、例えば、
図2に示されるように、シート表皮18は、表層20、中間層22、裏層24によって構成されているが、中間層22は必ずしも必要ではない。
【0044】
例えば、中間層22はワディング材によって形成されているため、シート表皮18において、中間層22を含んで構成されることでシート表皮18自体のクッション性が得られる。このため、当該中間層22がなくなると、シート表皮40、42(
図5参照)自体のクッション性はなくなるが、その分剛性は向上することになる。
【0045】
また、裏層24は、フィルム層とされており、パッド材16としてのウレタンを発泡させる際に、ウレタンを表層20側に含浸させないようにして、ウレタンの含浸によるシート表皮18の硬化を防ぐというものである。裏を返せば、裏層24が設けられていない場合、ウレタンが表層20側に含浸してシート表皮18が硬化し、これにより、シート表皮18の剛性は高くなる。
【0046】
例えば、
図6に示されるように、シートバック44において、ボルスター部46内に設けられたサイドエアバッグ48が車室内50側へ膨出されるとき、予め設定された方向へサイドエアバッグ48を確実に膨出させるには、ボルスター部46の後部46A側において、十分な反力を得るための高い剛性が必要となる。
【0047】
このため、変形例2として、
図5に示されるように、シート表皮部材15の高剛性部38において、中間層が設けられていないシート表皮40、42を2枚重ねてもよい。これによると、高剛性部38において高い剛性を得ることができ、ボルスター部46の後部46Aにおいて倒れることなく、サイドエアバッグ48を膨出させる際に必要とされる反力を得ることができ、予め設定された方向へサイドエアバッグ48を膨出させることができる。なお、
図6において、矢印FRは車両前後方向の前方側を示しており、矢印RHは車両幅方向の右側を示している。
【0048】
(実施形態の補足説明)
以上の実施形態では、
図1に示されるシートクッション12へ適用した実施形態を説明したが、本発明では、これに限らず、車両用シート10のシートバックに適用されてもよい。なお、シートバックに適用する場合、当該シートバックを補強するため樹脂板等が別途必要になる場合もある。さらには、車両用シート10に限らず、図示はしないが家具用シートに適用されてもよい。
【0049】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能である。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0050】
10 車両用シート
12 シートクッション
14 表皮一体パッド
15 シート表皮部材(表皮)
16 パッド材
17 一般部(他の部位)
18 シート表皮(表皮)
20 表層
22 中間層
24 裏層
26 バックルポケット部
28 高剛性部
30 外側シート表皮(表皮)
32 内側シート表皮(表皮)
34 高剛性部
36 シート表皮(表皮)
38 高剛性部
40 シート表皮(表皮)
42 シート表皮(表皮)