IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジー.ディー.-エス.ピー.エー.の特許一覧

特開2022-13806喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用
<>
  • 特開-喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用 図1
  • 特開-喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用 図2
  • 特開-喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用 図3
  • 特開-喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用 図4
  • 特開-喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用 図5
  • 特開-喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用 図6
  • 特開-喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013806
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20220111BHJP
   A24F 40/70 20200101ALI20220111BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021106260
(22)【出願日】2021-06-28
(31)【優先権主張番号】102020000016105
(32)【優先日】2020-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】505474751
【氏名又は名称】ジー.ディー.-エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャネーゼ ジャンパオロ
(72)【発明者】
【氏名】ガンベリニ ジュリアーノ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC13
4B162AC17
4B162AE02
4B162AE06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】改善された喫煙物品のためのカプセルの製造方法を提供する。
【解決手段】カプセル1は、長手方向延伸軸H、予め定められた寸法を有する側壁2、下側端縁部20および上側端縁部21、底部3、製品の導入を可能にする開口部、および開口部を閉じるよう構成された閉鎖要素5を備える。方法は、a)カプセルの側壁を提供する段階と、b)カプセルに製品を充填する段階とを備え、特に方法はまた、c)段階b)の前に、カプセルに導入されるべき製品の量を判定する段階と、d)段階c)で判定された製品の量に基づき、底部および/または閉鎖要素を、下側端縁部および/または上側端縁部から確定距離の箇所に配置する段階と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品のためのカプセルの製造方法であって、
前記カプセルは長手方向延伸軸を有し、前記カプセルは、予め定められた寸法を有する側壁と、互いに対向する下側端縁部および上側端縁部と、底部および前記カプセルへの製品の導入を可能にする開口部と、前記開口部を閉じるために提供される閉鎖要素と、を有し、
前記方法は、
a)前記カプセルの前記側壁を提供する段階と、
b)前記カプセルに製品を充填する段階と、を備え、前記方法はさらに、
c)段階b)の前に、前記カプセルに導入されるべき前記製品の量を判定する段階と、
d)前記カプセルが、前記製品で可能な限り最大に充填されるように、段階c)で判定された前記製品の量に基づき、前記底部および/または前記閉鎖要素を、前記下側端縁部および/または前記上側端縁部から、確定距離の箇所に配置する段階と、を備える、方法。
【請求項2】
前記カプセルの前記側壁を提供する前記段階a)は、前記カプセルの前記側壁を型で形成する段階を有し、前記底部および/または前記閉鎖要素を、前記下側端縁部および/または前記上側端縁部から、確定距離の箇所に配置する前記段階d)は、前記底部を型で形成する段階を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記閉鎖要素を提供する前記段階d)は、前記カプセルの前記開口部に、前記閉鎖要素を付ける段階を有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
喫煙物品のためのカプセルであって、前記カプセルは、長手方向延伸軸と、予め定められた寸法を有する側壁と、互いに対向する下側端縁部および上側端縁部と、底部および前記カプセルへの製品の導入を可能にする開口部と、前記開口部を閉じるために提供される閉鎖要素と、を備え、
前記製品が挿入されると、
前記底部および/または前記閉鎖要素が実質的に前記製品に接触するように、前記製品に挿入される前記製品の量に基づき、前記底部および/または前記閉鎖要素は、前記下側端縁部および/または前記上側端縁部から、確定距離において配置される、カプセル。
【請求項5】
前記底部、前記側壁および前記閉鎖要素は、前記製品を含むための容積を有するチャンバを画定し、実質的に前記チャンバの前記容積の全体が前記製品により占められるように、前記底部および/または前記閉鎖要素は、前記下側端縁部および/または前記上側端縁部に対し配置される、請求項4に記載のカプセル。
【請求項6】
前記底部は、前記下側端縁部から開始して計測され、前記カプセルの前記長手方向延伸軸の1/2と1/14の間、好ましくは、1/2と1/3の間に配置される、請求項4または5に記載のカプセル。
【請求項7】
前記製品は、粉末製品または粒状製品であり、前記底部は、複数の穴を有する、請求項4から6のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項8】
前記製品は、粉末製品または粒状製品であり、前記閉鎖要素、フィルタ材料を有する、請求項4から7のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項9】
タバコ業界の自動マシンにおける請求項4から8のいずれか一項に記載のカプセルの使用であって、前記自動マシンは、喫煙物品のための標準的なカプセルに対し動作するよう設計されており、前記標準的なカプセルは、長手方向延伸軸と、前記予め定められた寸法を有する側壁と、互いに対向する下側端縁部および上側端縁部と、前記下側端縁部の箇所に配置された底部と、前記標準的なカプセルへの製品の導入を可能にする開口部と、前記上側端縁部に配置される前記開口部を閉じるための閉鎖要素と、を有する、使用。
【請求項10】
喫煙物品のためのカプセルを製造するマシンであって、前記カプセルは長手方向延伸軸を有し、前記カプセルは、予め定められた寸法を有する側壁と、互いに対向する下側端縁部および上側端縁部と、底部および前記カプセルへの製品の導入を可能にする開口部と、前記開口部を閉じるように構成された閉鎖要素と、を有し、
前記マシンは、
前記カプセルの少なくとも1つの側壁および前記底部を供給するための手段と、
前記カプセルに製品を充填するためのステーションと、
前記カプセルを閉じるための、且つ、前記閉鎖要素を、前記上側端縁部から確定距離の箇所に配置するためのステーションと、
前記充填するためのステーションにより導入されるべき前記製品の量を判定するための、前記充填するためのステーションに接続された制御および管理ユニットと、を備え、
前記制御および管理ユニットは、前記閉じるためのステーションに接続され、且つ、前記カプセルが前記製品で可能な限り最大に充填されるように、前記製品の量に基づき、前記確定距離を判定するよう構成される、マシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喫煙物品のためのカプセルの製造方法、喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよびたばこセクタの自動マシンにおける本カプセルの使用に関する。
【0002】
周知のように、新世代の喫煙物品はますます、エアロゾルを生成するための液体製品または粉末製品を含むカプセルを使用することが必要になっている。このようなカプセルは通常、喫煙物品の専用ハウジングに配置される。
【0003】
カプセルは、例えば、主に長手方向延伸を有する円筒断面を有し、側壁、底部、および底部と対向し、閉鎖要素によって塞がれる開口部を備えるケーシングで画される。従って、側壁、底部および閉鎖要素との間に、液体製品または固体製品を収容するためのチャンバが画される。
【0004】
ケーシングは通常、プラスティック材料で作成されており、側壁および底壁を型で一体的に形成することで得られる一方、閉鎖要素は、チャンバの充填の後、開口部を閉じるよう構成され、別に作成される。
【0005】
このようなカプセルの処理のために、専用の自動マシンが知られている。当該自動マシンは、連続的な複数のステーション(充填ステーション、閉じるステーション、制御ステーション等)を提供する。
【0006】
今日、マーケットニーズはますます変わりつつあり、従って、マーケットニーズは、異なる量の異なる製品(芳香、製品タイプおよびエンドユーザのニーズに応じて)が専用カプセルにパッケージされることを要求することが知られている。実際、カプセル内に画されるチャンバの容積は、含有されるべき製品の量に対し可能な限り最適である必要がある。いくつかの場合において、例えば、ひとたび製品がカプセル内に挿入されると、チャンバは製品で可能な限り最大に充填され、その結果、チャンバ内に可能な限り空間が少なく残される必要がある。
【0007】
チャンバの容積が、含有されるべき製品の量に対し可能な限り最適であるということは、喫煙物品における当該製品の最適な「使用体験」を保証し、すなわち、このことは、ひとたびカプセルが喫煙物品に挿入されると、エアロゾルの最適な生成を保証し、その結果、エンドユーザ(喫煙者)により高品質性が知覚されることを可能にする。
【0008】
上記の要件に関連する課題は、毎回、自動マシンが処理されるべきカプセルに適合される必要があるということである。実際、これらの自動マシンは、カプセル自体の具体的な形態に対し専用の複数の処理グループ(例えば、好適にサイズ設定されたシート、把持手段および専用の処理等)を有する。既に用いられているタイプとは異なるタイプのカプセルへの自動マシンの適合(すなわち、いわゆる「形態変更」)は、とりわけ費用が高く、かなりのダウンタイム(休止時間)を要する。
【0009】
本発明の目的は、上述の課題を克服することである。
【0010】
この目的は、添付の特許請求の範囲により、喫煙物品のためのカプセルの製造方法および喫煙物品のためのカプセルを製造するためのマシン、喫煙物品のためのカプセルおよび自動マシンにおける本カプセルの使用により達成される。
【0011】
本発明により提案される当該方法、当該マシン、当該カプセルおよび当該カプセルの使用は、先行技術の自動マシンの適合による時間およびコストをなくすことができる点で有利である。
【0012】
本発明の具体的な実施形態およびさらなる有利な点は、添付図面の補足とともに以下の説明により明らになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明による第1の実施形態に係るカプセル、および標準的なカプセルの下から見た斜視図を示す。
図2図1の表示と同様の表示のこれらカプセルの断面図、および本発明によるカプセルの閉鎖要素を示す。
図3】本発明による第2の実施形態に係るカプセル、および標準的なカプセルの下から見た斜視図を示す。
図4図3の表示と同様の表示のこれらカプセルの断面図および本発明によるカプセルの閉鎖要素を示す。
図5図2の実施形態によるこれらカプセルの側面の多くの断面図を示す。
図6図4の実施形態によるこれらカプセルの側面の多くの断面図を示す。
図7】本発明によるマシンの模式的な例示の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付図面に関し、参照符号1は、本発明による喫煙物品(不図示)のためのカプセルを示す。喫煙物品とは、特に、エアロゾル生成の少なくとも一部が、ある製品(液体および/または固体、特には粒状または粉末)の加熱により付与される物品(いわゆる「新世代」物品)を意味する。このタイプの喫煙物品は通常、カプセルを含むためのハウジングを有する。
【0015】
添付図面に関し、本発明による喫煙物品のためのカプセル1は、長手方向延伸軸H(その方向は図2、4、5および6に示される)、および、予め定められた寸法を有する側壁2、互いに対向する下側端縁部20と上側端縁部21とを備える。カプセル1はまた、底部3および製品(例えば、粉末、粒状または液体の形態)のカプセル1への導入を可能にするための開口部4(添付図面にあるように好ましくは底部3と対向する)、並びに、開口部4を閉じる(ひとたび製品が挿入されたら)ように設計された閉鎖要素5(図2および図4のみに例示的に示される)も備える。
【0016】
特に、底部3および/または閉鎖要素5は、含有される製品の量に基づき、下側端縁部20から、および/または、上側端縁部21から、確定距離D(図5および図6のみに示される)の箇所に配置される。
【0017】
換言すると、底部3および/または閉鎖要素5は、下側端縁部20および/または上側端縁部21よりもカプセル1の内側に配置される。
【0018】
添付図面において、下側端縁部20および上側端縁部21は、側壁2のそれぞれの端により画される。
【0019】
側壁2が予め定められた寸法を有するということは、側壁2が、カプセル1の予め定められた断面および予め定められた高さ(すなわち長手方向延伸)を画定することを意味する。「予め定められた」サイズという用語は、標準的なカプセル1'のサイズと等しいことを意味し、これについては、カプセル1の使用に関する後述の説明により明らかとなる。結果的に、上側端縁部21および下側端縁部20も、標準的なカプセル1'の上側端縁部および下側端縁部に対応する。
【0020】
有利なことに、本発明によるカプセル1の内部には、製品(不図示)を収容するための開口部4を閉じるべくひとたび閉鎖要素5が配置されると、底部3、側壁2および閉鎖要素5により画されるチャンバC(図2、4、5および6のみに示される)が存在し、チャンバの容積は、含まれるべき製品の量に対し最適な容積である。換言すると、カプセル1(すなわち、カプセル(1))内に画されるチャンバCの容積が製品によって実質的に完全に占められるように、底部3および/または閉鎖要素5は、下側端縁部20から、および/または、上側端縁部21から、確定距離Dの箇所に配置される。換言すると、上述の距離Dは、ひとたび製品が導入されると、カプセル内に可能な限り空間(空気)(すなわち、内部容積/内部容積により定義されるチャンバC)が少なく残されるように選択される。ひとたびカプセルが作成されると、底部3および閉鎖要素5の両方が製品に接触することが好ましい。
【0021】
多くの場合、製品が実質的にチャンバCの全容積を占めるということは、喫煙物品における製品の使用のための最適な条件であり、ひとたびカプセルが喫煙物品に挿入されると、最適なエアロゾルの生成を可能にし、その結果、エンドユーザ(喫煙者)に高品質性が知覚されることを可能にする。
【0022】
好ましくは、底部3が下側端縁部20よりも、カプセル1の内部に配置される。有利には、この態様は、通常、側壁2および底部3は同時に作成されるので製造が簡易である。具体的には、側壁2および底部3は型で一体形成され、そのため相互に対し固定される。
【0023】
添付図面は、標準的なカプセル1'と、本発明による底部3が下側端縁部20よりも内部に配置されたカプセル1との比較(2つの異なる実施形態)を可能にしている。上で明記したように、本発明によるカプセル1の場合に対し、標準的なカプセル1'においては、製品を含むチャンバC'は必然的に上側端縁部21'から下側端縁部20'まで延在する。
【0024】
例えば、本発明によるカプセル1の底部3は、下側端縁部20から計測され、カプセル1の長手方向延伸軸H(あるいは「高さ」)の1/2と1/14との間、好ましくは1/2と1/3との間に配置される。添付図面において、底部3は、カプセル1の長手方向延伸軸Hの約1/2の箇所に配置されている。
【0025】
同様の説明が閉鎖要素5にもなされてよく、閉鎖要素5は、カプセル1自体の上側端縁部21に対し、カプセル1のより内部に配置(状況は図示せず)され得る。
【0026】
カプセル1は、例えば、約2センチの長手方向延伸(あるいは高さ)を有してよい。
【0027】
一実施形態により、製品は、粉末形態または粒状形態の固体製品である。この場合、例えば、底部3は、複数の穴30(空気の通りを可能にする)(図1、2および5を参照)を有する。
【0028】
製品が粉末形態または粒状形態である場合、閉鎖要素5は、フィルタ材料を備えてよく、または、フィルタ材料で形成されてよい。
【0029】
代替的に、製品が液体タイプの場合、底部3は、穴30を有していなくてよい(図3、4および6を参照)。
【0030】
本発明はまた、たばこセクタの自動マシン(不図示)における、上述の実施形態のいずれかによるカプセル1の使用に関し、自動マシンは、喫煙物品のための1または複数の標準的なカプセル1'を処理するために構成されている。標準的なカプセル1'とは、カプセル1'(添付図面に表される)を意味し、カプセル1'は、長手方向延伸軸H'および上で定義された予め定められた寸法を有する側壁2'、互いに対向する下側端縁部20'および上側端縁部21';下側端縁部20'の箇所に配置された底部3'および製品の標準的なカプセル1'への導入を可能にするための開口部4';並びに、上側端縁部21'の箇所に配置された開口部4'を閉じるための閉鎖要素(不図示)を備える。
【0031】
標準的なカプセル1'は、例えば、約2センチの長手方向延伸(すなわち、高さ)を有する。
【0032】
換言すると、本発明は、前述の本発明によるカプセル1の、たばこセクタの自動マシンにおける使用を保護し、自動マシンは、同一の側壁2'(すなわち、同一の断面および同一の高さ)を有するが、下側端縁部20'の箇所に配置された底部3'および上側端縁部21'の箇所に配置された閉鎖要素を有する標準的なカプセル1'を処理するよう構成されている。
【0033】
有利には、上述の本発明によるカプセル1の使用は、異なる量の製品を含むカプセル1を処理する必要がある場合における自動マシンの適合の実施に介入する必要性を回避する。つまり、本発明のカプセル1の使用は、いわゆるマシンのフォーマット変更を回避する。
【0034】
マシン(不図示)は、例えば、空白ケーシングの供給、ケーシングへの製品の充填、閉鎖要素5の準備、溶接、重量制御等といった複数のステーションを有してよい。
【0035】
本発明はまた、喫煙物品のためのカプセル1の製造方法に関し、カプセル1は長手方向延伸軸Hを有し、カプセル1は、予め定められた寸法(上述のように)を有する側壁2、互いに対向する下側端縁部20および上側端縁部21を備える。カプセル1はまた、底部3、および、底部3と対向する、製品のカプセル1への導入を可能にするための開口部4、および、開口部4を閉じるように設計された閉鎖要素5を含む。
【0036】
カプセル1は、上述のタイプであってよい。
【0037】
方法は、
a)カプセル1の側壁2を提供する段階と、
b)カプセル1に製品を充填する段階と、
を有する。
【0038】
具体的に、方法は、さらに、
c)段階b)の前に、カプセル1に導入されるべき製品の量を判定する段階と、
d)カプセル1が製品で可能な限り最大に充填されるように、段階c)で判定された製品の量に基づき、底部3および/または閉鎖要素5を、下側端縁部20、および/または、上側端縁部21から確定距離Dの箇所に配置する段階と、を含む。
【0039】
側壁2を準備する段階a)は、側壁2のサイズを、標準的なカプセル1'の側壁と等しく設定するサブ段階を有してよい(その後、カプセル1の断面および高さを標準のカプセルと等しく設定)。
【0040】
カプセル1に液体または固体の製品を充填する段階b)は、任意の好適な手段、例えば、たばこセクタの自動マシン手段で実行されてよい。好ましくは、この段階は、底部3、側壁2および閉鎖要素5の間に画されるチャンバCの実質的に全容積を充填する段階を想定する(この利点は、前述した)。
【0041】
カプセル1に導入されるべき製品の量を判定する段階c)は、エンドユーザのニーズ、用いられる製品のタイプ等に依存してよい。
【0042】
判定された製品の量に基づき、底部3および/または閉鎖要素5を、下側端縁部20から、および/または、上側端縁部21から確定距離Dの箇所に配置する段階d)は、底部3と下側端縁部20との間および/または閉鎖要素5と上側端縁部21との間の距離を設定するサブ段階を有してよい。
【0043】
好ましくは、カプセル1の側壁2を準備する段階a)は、カプセル1の側壁2を型で作成するサブ段階を含む。
【0044】
好ましくは、底部3および/または閉鎖要素5を、下側端縁部20から、および/または、上側端縁部21から確定距離Dの箇所に配置する段階d)は、底部3を型で作成するサブ段階を含む。好ましくは、カプセル1の側壁2を型で作成するサブ段階および底部3を型で作成するサブ段階は、同時に実行される。より好ましくは、側壁2および底部3は、一体的に型で作成される。この態様は、特に簡易且つ迅速である。
【0045】
また、閉鎖要素5を提供する段階は、カプセル1の開口部4に閉鎖要素5を付けるサブ段階を有してよい。
【0046】
本発明はまた喫煙物品のための、カプセルの内部に異なる量の製品を有する少なくとも1つの第1のカプセル1および少なくとも1つの第2のカプセル1'(上で引用した)を製造する方法に関し、第1のカプセル1および第2のカプセル1'はそれぞれ長手方向延伸軸H、H'を有し、第1のカプセル1および第2のカプセル1'は、同一の予め定められた寸法を有する側壁2、2'、互いに対向する下側端縁部20、20'および上側端縁部21、21'、底部3、3'および製品の第1のカプセル1への、および、第2のカプセル1'への導入を可能にする開口部4、4'並びに対応する開口部4、4'を閉じるように構成された閉鎖要素5、5'を有する。
【0047】
方法は、
a)第1のカプセル1の側壁2を準備し、第2のカプセル1'の側壁2'を準備する段階と、
b)製品(例えば、粉末形態または液体形態)を、第1のカプセル1に導入し、製品(例えば、粉末形態または液体形態)を第2のカプセル1'に導入する段階と、を含む。
【0048】
具体的に、方法はまた
c)段階b)の前に、第1のカプセル1に、および、第2のカプセル1'に、導入されるべき製品の量を判定する段階であって、製品の上記量は、互いに異なる、段階と、
d)カプセル1が製品で可能な限り最大に満たされるように、段階c)で判定された製品の量に基づき、第1のカプセルの底部3および/または第1のカプセル閉鎖要素5を、第1のカプセルの下側端縁部20から、および/または、上側端縁部21から、第1の距離Dの箇所に配置し、および、カプセル1'が製品で可能な限り最大に満たされるように、段階c)で判定された製品の量に基づき、第2のカプセル1'の底部3'および/または第2のカプセル1'の閉鎖要素5'を、第2のカプセル1'の下側端縁部20'から、および/または、上側端縁部21'から、第2の距離D'の箇所に配置する段階(すなわち、第1のカプセル1のチャンバCの容積および第2のカプセル1'のチャンバC'の容積が実質的に完全に製品により占められるように)と、を備える。第1の距離Dおよび第2の距離D'は、互いに異なる。
【0049】
有利には、上記の方法は、同一の側壁2、2'を有し、異なる内部容積を有するチャンバC、C'を持つ2つのカプセル、第1のカプセル1および第2のカプセル1'の製造を可能にする。このようにして、各チャンバC、C'が、製品で可能な限り最大に充填され、チャンバ内の空気の存在を回避する、または最小限にすることを保証する。
【0050】
ひとたびカプセル1、1'が作成されると、底部3、3'および閉鎖要素5、5'の両方が製品に接触することが好ましい。
【0051】
本発明はまた喫煙物品のためのカプセル1を製造するためのマシンMに関し、カプセル1は長手方向延伸軸Hを有し、カプセル1は予め定められた寸法を有する側壁2、互いに対向する下側端縁部20および上側端縁部21;底部3およびカプセル1への製品の導入を可能にするための開口部4;並びに開口部4を閉じるように構成された閉鎖要素5を有する。
【0052】
マシンM(図7に例示で模式的に示される)は、カプセル1の少なくとも1つの側壁2および底部3を供給するための手段A;カプセル1に製品を充填するためのステーションR;上側端縁部21から確定距離Dの箇所に閉鎖要素5を配置することで、カプセル1を閉じるためのステーションS;および、充填ステーションRに接続された、充填ステーションRによりカプセル1に導入されるべき製品の量を判定するための制御および管理ユニットUを備える。
【0053】
特に、制御および管理ユニットUは、閉じるステーションSに接続され、且つ、カプセル1が製品で可能な限り最大に充填されるように、製品の量に基づき距離Dを判定するよう構成されている。
【0054】
有利には、本発明によるマシンMは、形成されたカプセル1が、製品で完全に充填(すなわち、可能な限り多く)されることを保証し、内部の空気の存在を回避、または、いずれの場合においても最小減にする(これは、カプセルについておよび上で提案した方法について既に述べた同一の利点も必然的に伴う)。
【0055】
マシンMは、上記の方法、すなわち、カプセル1を製造するための方法、および、上述のような2つのカプセル1、1'を製造するための方法を実装してよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】