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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138084
(43)【公開日】2022-09-22
(54)【発明の名称】連続鋳造用冷却牽引複合装置
(51)【国際特許分類】
   B22D 11/128 20060101AFI20220914BHJP
   B22D 11/04 20060101ALN20220914BHJP
   B22D 11/124 20060101ALN20220914BHJP
【FI】
B22D11/128 340D
B22D11/04 114
B22D11/124 J
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021071587
(22)【出願日】2021-04-21
(31)【優先権主張番号】202110258480.1
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521174129
【氏名又は名称】河南科技大学
(71)【出願人】
【識別番号】521172240
【氏名又は名称】蘭州理工大学
(71)【出願人】
【識別番号】521172251
【氏名又は名称】河南森格材料科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521172262
【氏名又は名称】河南優克電子材料有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宋 克興
(72)【発明者】
【氏名】周 延軍
(72)【発明者】
【氏名】呉 捍疆
(72)【発明者】
【氏名】丁 雨田
(72)【発明者】
【氏名】封 存利
(72)【発明者】
【氏名】曹 軍
(72)【発明者】
【氏名】胡 勇
(72)【発明者】
【氏名】呂 長春
(72)【発明者】
【氏名】呉 保安
(72)【発明者】
【氏名】李 韶林
(72)【発明者】
【氏名】張 彦敏
(72)【発明者】
【氏名】劉 海涛
(72)【発明者】
【氏名】程 楚
(72)【発明者】
【氏名】張 朝民
【テーマコード(参考)】
4E004
【Fターム(参考)】
4E004BA04
4E004BA05
4E004KA09
4E004LC03
4E004LC10
4E004MC05
4E004NB04
4E004PA10
4E004SB09
4E004SC04
4E004SC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】冷却時の消費水量を大幅に低減させ、1つの装置で冷却と牽引の二重効果を実現し、牽引力の動的変化状況をリアルタイムに監視し、鋳放しロードブランクの表面品質をより良好に制御する連続鋳造用冷却牽引複合装置を提供する。
【解決手段】連続鋳造用冷却牽引複合装置9の牽引ロール内部に貫通孔を設け、且つ貫通孔を工業冷水機に連通させ、冷却水が貫通孔内を循環流通し、牽引ロールを順次に冷却作用を有る。ロードセルを設けて牽引力の変化をリアルタイムに監視し、ロードデータをロードインストルメントに送信し、牽引力データ曲線を取得して、連続鋳造過程における牽引力の動的検出を実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳放しロードブランクに垂直し、且つ前記鋳放しロードブランクの両側に対称的に配置されて前記鋳放しロードブランクを挟み、互いに逆方向に回転して前記鋳放しロードブランクの軸方向に沿って前記鋳放しロードブランクを牽引する2つの牽引ロールと、
2つの前記牽引ロールに対応的に接続されて2つの前記牽引ロールの回転を駆動する駆動機構と、
前記牽引ロールと前記駆動機構が対応的に装着される第1固定架と、を含み、
少なくとも1つの前記牽引ロールは、内部にそれと同軸に設けられる貫通孔を有しており、前記貫通孔内には、前記牽引ロールを冷却するための流通可能な冷却液を有していることを特徴とする連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項2】
前記牽引ロールの両端は、前記第1固定架が延出され、それぞれ回転シール機構を介してアダプターに接続されることによって、前記アダプターを介して液体供給設備に接続され、前記冷却液を貫通孔内に流通させることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項3】
前記回転シール機構は、
一端が前記牽引ロールに固定接続され、内部に前記アダプターが装着される取付ステーションを有して前記アダプターを前記貫通孔に相対させるシリンダと、
ねじ接続で前記シリンダの他端に接続されて前記貫通孔の軸方向に沿って前記アダプターを押圧するエンドキャップと、を含み、
前記アダプターは、前記貫通孔から離れる一端に液体ガイド管が設けられ、前記液体ガイド管は、前記エンドキャップから延出して液体供給設備に接続され、
前記シリンダと前記アダプターとの間に第1軸受が設けられ、前記アダプターと前記牽引ロールとの間に回転シールリングが設けられることを特徴とする請求項2に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項4】
前記牽引ロールは、一端が入水端であり、他端が出水端であり、前記入水端の前記液体ガイド管は、対応的に前記液体供給設備の出力端に接続され、前記出水端の前記液体ガイド管は、対応的に前記液体供給設備の入力端に接続されることを特徴とする請求項3に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項5】
前記液体供給設備は、工業冷水機であることを特徴とする請求項4に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項6】
前記複合装置は、
前記鋳放しロードブランクの軸方向に沿って設けられるスライドレールを有する第2固定架であって、前記第1固定架が前記鋳放しロードブランクの軸方向に沿ってスライドレールにスライドして装着される第2固定架と、
前記鋳放しロードブランクの軸方向に沿って前記第1固定架に当接して前記鋳放しロードブランクの牽引過程における牽引力の変化を検出するロードセルであって、少なくとも1つは、前記第2固定架の一側に設けられるロードセルと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項7】
前記第2固定架は、他側に少なくとも1つのばねが設けられ、前記ばねは、前記鋳放しロードブランクの軸方向に沿って前記第1固定架を押圧することを特徴とする請求項6に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項8】
前記ロードセルは、それぞれロードインストルメントが独立的に接続されることで、前記ロードセルで検出される牽引力の変化データが表示され、且つ牽引力の変化データが記憶されることを特徴とする請求項7に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項9】
前記第2固定架には、前記鋳放しロードブランクに対応する穿孔が設けられることを特徴とする請求項8に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項10】
前記駆動機構は、
前記第1固定架に固定されて取り付けられる駆動モータと、
それぞれ2つの前記牽引ロールに設けられて互いに噛み合う2つの伝達歯車と、前記駆動モータのスピンドルに取り付けられ、且ついずれかの1つの前記伝達歯車
に噛み合う駆動歯車と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属連続鋳造技術分野に属し、具体的には、連続鋳造用冷却牽引複合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、鋳放しロードブランク(As-cast Rod Blank)は、熱型水平連続鋳造技術により加工することができ、水平連続鋳造ユニットは、一般的に溶融炉、保温炉、晶析装置、冷却装置、牽引機構、切断機構等のいくつかの部分により構成された。従来技術において、生産された鋳放しロードブランクに対しては、一般的に、まず、直接に冷却液を用いてシャワー冷却を行い、次に、牽引ロール装置を介して牽引して搬送した。従来の連続鋳造技術の後続のプロセスは、それぞれ冷却と牽引を行う冷却装置と牽引装置が必要であるため、生産コスト及びプロセスの複雑化をさせてしまう。
【0003】
それに加えて、牽引ロールが凝固成型された鋳放しロードブランクを一方向に牽引して送出する過程において、発生した牽引力は、鋳放しロードブランクの品質の良否に重要な影響を及ぼす。牽引力が大きすぎると、鋳放しロードブランクの表面の凝固薄層が破断しており、その際に金属液体も即時に空を補充することができず、ロードブランクの表面に熱割れ等の現象を生じさせ、鋳放しロードブランクの表面品質に大きな影響を与える。連続鋳造過程におけ鋳放しロードブランクが受けた牽引力は、一定の値ではなく、ある範囲で変動するものであり、従来技術では、加工過程全体における牽引力の変化データを提供する加工装置がないため、生産プロセスの最適化に参考根拠を提供することができない。
【0004】
従って、上記従来技術の不足に対する改善技術案を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術での不足を克服し、連続鋳造を簡略化させる複合装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を実現するために、本発明は、鋳放しロードブランクに垂直し、且つ前記鋳放しロードブランクの両側に対称的に配置されて前記鋳放しロードブランクを挟み、互いに逆方向に回転して前記鋳放しロードブランクの軸方向に沿って前記鋳放しロードブランクを牽引する2つの牽引ロールと、2つの前記牽引ロールを対応的に接続されて2つの前記牽引ロールの回転を駆動する駆動機構と、前記牽引ロールと前記駆動機構が対応的に装着される第1固定架と、を含み、ただし、少なくとも1つの前記牽引ロールは、内部にそれと同軸に設けられる貫通孔を有しており、前記貫通孔内には、前記牽引ロールを冷却するための流通可能な冷却液を有している連続鋳造用冷却牽引複合装置を提案する。
【発明の効果】
【0007】
冷却機能と牽引機能を組み合わせて、連続鋳造プロセスの生産コストを効果的に低減させ、連続鋳造設備を簡略化して生産過程の安全性を向上させ、牽引ロール内部を流れる冷却液で牽引ロール温度を吸収することにより、牽引ロールを連続して冷却するという目的を実現するとともに、間接的に鋳放しロードブランクを冷却する作用も達成した。
【0008】
それに加えて、牽引力の動的検出装置を集積し、鋳放しロードブランクを牽引すると同時に、牽引力の動的監視を行うことができ、連続鋳造過程における牽引力の動的変化状況をリアルタイムに監視し、対応的な調整を即時に行うことがやすくなり、鋳放しロードブランクの表面品質を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に提供された実施例における本複合装置が連続鋳造プロセスに用いられる構造模式図である。
図2】本発明に提供された実施例におけるロードセルの取付模式図である。
図3】本発明に提供された実施例における牽引ロールの取付構造模式図である。
図4】本発明に提供された実施例におけるアダプターの取付構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示すように、連続鋳造プロセスの概略フローは、熔体12(液状金属)が坩堝10(タンディッシュ)に導入され、坩堝10の出液口にセラミックドレーンチューブ13が設けられ、セラミックドレーンチューブ13は、熔体12を黒鉛晶析装置11に導入し、黒鉛晶析装置11によって熔体12を急速に結晶化させて鋳放しロードブランク1が形成され、鋳放しロードブランク1は、牽引ロール3を介して外に続いて牽引されて連続的な鋳放しロードブランク1を形成することである。
【0011】
図2~4に示すように、本願は、鋳放しロードブランク1に垂直し、且つ鋳放しロードブランク1の両側に対称的に配置されて鋳放しロードブランク1を挟み、互いに逆方向に回転して鋳放しロードブランク1の軸方向に沿って鋳放しロードブランク1を牽引する2つの牽引ロール3と、2つの牽引ロール3に対応的に接続されて2つの牽引ロール3の回転を駆動する駆動機構と、牽引ロール3と駆動機構が対応的に装着される第1固定架5と、を含み、そのうち、少なくとも1つの牽引ロール3は、内部にそれと同軸に設けられる貫通孔14を有しており、貫通孔14内には、牽引ロール3の熱量を吸収して牽引ロール3を冷却するための流通可能な冷却液を有している連続鋳造用冷却牽引複合装置9を提供する。
【0012】
本発明は、冷却機能と牽引機能を組み合わせて、連続鋳造プロセスの生産コストを効果的に低減させ、連続鋳造設備を簡略化して生産過程の安全性を向上させ、牽引ロール3内部を流れる冷却液で牽引ロール3温度を吸収ことにより、牽引ロール3を連続して冷却するという目的を実現するとともに、間接的に鋳放しロードブランク1を冷却する作用も達成した。牽引ロール3の両端は、第1固定架5が延出され、それぞれ回転シール機構を介してアダプター16に接続されることによって、アダプター16を介して液体供給設備に接続され、冷却液を貫通孔14内に流通させる。回転シール機構を介して牽引ロール3に接続されるアダプター16を設けることで、牽引ロール3は、回転することで鋳放しロードブランク1を牽引する際に、アダプター16と相互に干渉しないようになると同時に、回転シール機構は、冷却液が漏れないことを保証し、冷却液の漏れによる安全事故又は牽引ロール3の冷却に対する影響を回避することができる。回転シール機構は、一端が牽引ロール3に固定接続され、内部にアダプター16が装着される取付ステーションを有してアダプター16を貫通孔14に相対させるシリンダ15と、ねじ接続でシリンダ15の他端に接続されて貫通孔14の軸方向に沿ってアダプター16を押圧するエンドキャップ18と、を含み、そのうち、アダプター16は、貫通孔14から離れる一端に液体ガイド管24が設けられ、液体ガイド管24は、エンドキャップ18から延出して液体供給設備に接続され、シリンダ15とアダプター16との間に第1軸受17が設けられ、アダプター16と牽引ロールとの間に回転シールリング19が設けられる。
【0013】
具体的には、牽引ロール3は、2つあり、2つの牽引ロール3は、鋳放しロードブランク1の上下両側に配置され、そのうち、牽引ロール3は、略長軸状構造体であり、且つ同軸に貫通孔14が開設され、冷却液を流通するために用いられる。
【0014】
牽引ロール3の外壁には、段差面を介して第2軸受が設けられ、装着られた牽引ロール3を第2軸受と共に第1固定架5の軸孔に取り付けられ、且つ軸受キャップによって第1固定架5の外側から第2軸受が固定される。
【0015】
牽引ロール3の両端の円周面には、平均的に一定の長さのネジが開設され、牽引ロール3の両端には、ネジ接続によって、それぞれシリンダ15が取り付けられる。シリンダ15の内部には、アダプター16に対応する取り付け溝が設けられ、取り付け溝内には、アダプター16を装着してシリンダ15をアダプター16に対して回転可能な第1軸受17が設けられ、アダプター16の端部には、柱状凸起部が設けられ、エンドキャップ18は貫通孔14の軸方向に沿ってアダプター16を押圧することで、アダプター16の端部の凸起部が貫通孔14内に延びて、アダプター16の凸起部と貫通孔14の内壁との間には回転シールリング19が設けられ、好ましくは、冷却液が流通する過程においてシールを保持するように、回転シールリング19は、牽引ロール3の軸方向に沿って貫通孔14の端部とアダプター16の凸起部の底面との間に設けられる。
【0016】
2つの牽引ロール3は、鋳放しロードブランク1の上下両側に水平に配置されることで、鋳放しロードブランク1を水平方向に沿って牽引する。
【0017】
アダプター16の本体の両端は、第1軸受17を取り付けるように、第1軸受17をカップジョイントするための段差面又は軸肩(shaft shoulder)を有し、シリンダ15の牽引ロール3から離れる一端は、取り付け溝に対応する開口であり、アダプター16は、貫通孔14の軸方向に沿ってシリンダ15の取り付け溝内に組み込まれ、アダプター16は、中空構造であり、貫通孔14に入れて冷却液を導入し又は導出するように、その牽引ロール3から離れる一端には液体ガイド管24が固定接続され、他端には凸起部を有している。
【0018】
エンドキャップ18の中部には、液体ガイド管24に対応して液体ガイド管24を通すための穿孔が設けられ、エンドキャップ18には、アダプター16に対応してアダプター16を位置制限する環状凸起が設けられ、同時に、環状凸起の端部は、第1 軸受17に指す。2つの第1軸受17は、それぞれ、対応的にアダプター16の両端の軸肩に設けられ、第1軸受17はスラスト軸受であり、その一方のスラスト軸受が牽引ロール3又は取り付け溝に相対し、その他方のスラスト軸受はエンドキャップ18の環状凸起に相対することにより、アダプター16とシリンダ15との間の回転摩擦力を低減させ、回転に克服しなければならない抵抗力を低減させる。
【0019】
牽引ロール3は、一端が入水端であり、他端が出水端であり、入水端の液体ガイド管24は、対応的に液体供給設備の出力端に接続され、出水端の液体ガイド管24は、対応的に液体供給設備の入力端に接続される。
【0020】
2つの牽引ロール3の入水端の液体ガイド管24は、三方管又は分流装置23を介して液体供給設備の出力端に接続され、2つの牽引ロール3の出水端の液体ガイド管24は、三方管又は分流装置23を介して液体供給設備の入力端に接続され、冷却液を同時に2つの牽引ロールに供給することを実現する。冷却液は、冷却水(水道水)である。液体供給設備は、工業冷水機25である。工業冷水機25を用いて冷却水を冷却循環させ、水道水を牽引ロール3を通過させる際に牽引ロール3の熱量を吸収した後、工業冷水機25に導入して冷却し、工業冷水機25は、少なくとも水循環および水冷却の役割を果たし、冷却水を牽引ロール3に循環させ、牽引ロール3を冷却する目的を実現する。複合装置9は、さらに、鋳放しロードブランク1の軸方向に沿って設けられるスライドレール8を有する第2固定架4を含み、第1固定架5は、鋳放しロードブランク1の軸方向に沿ってスライドレール8にスライドして装着され、前記第1固定架5の下方には、スライドレールに合せるスライド溝が設けられる。
【0021】
ロードセル6は、少なくとも1つのロードセル6が第2固定架4の一側に設けられ、ロードセル6は、鋳放しロードブランク1の軸方向に沿って第1固定架5に当接して鋳放しロードブランク1の牽引過程における牽引力の変化を検出する。
【0022】
本発明は、ロードセル6が設けられており、鋳放しロードブランク1を牽引すると同時に、牽引力の動的監視を行うことができ、連続鋳造過程における牽引力の動的変化状況をリアルタイムに監視し、対応的な調整を即時に行うことがやすくなり、鋳放しロードブランク1の表面品質を向上させる。
【0023】
第2固定架4は、他側に少なくとも1つのばね7が設けられ、ばね7は、鋳放しロードブランク1の軸方向に沿って第1固定架5を押圧する。
【0024】
第2固定架4は、一側にロードセル6が取り付けられ、且つロードセル6に対応するリード孔が設けられ、リード孔には、ロードセル6に対応する円柱体凹槽が1つ設けられる。第2固定架4は、他側に第1固定架5に相対するばね7が設けられており、ロードセル6が初期受力を有して受力変化曲線を容易に形成するように、ばね7は、鋳放しロードブランク1の軸方向に沿って第1固定架5を押圧する。
【0025】
本実施例では、ロードセル6は、4つであり、4つのロードセル6は、鋳放しロードブランク1の軸方向において第1固定架5の周方向に沿って配置する。複数のロードセル6によって牽引力をさらに正確に検出し、検出精度を向上させる。
【0026】
ばね7は、4つであり、4つのばね7は、鋳放しロードブランク1の軸方向におい て第1固定架5の周方向に沿って配置する。第1固定架5の受力をよりバランスさせ、検出精度を向上させる。
【0027】
鋳放しロードブランク1は、牽引ロール3によって一側に水平牽引材料輸送運動を行う際に、発生した牽引力が第1固定架5の全体を一側に運動させ、且つロードセル6を押圧する。水平連続鋳造過程における鋳放しロードブランク1が受けた牽引力は一定の値ではないため、鋳放しロードブランク1の牽引過程において、ロードセル6のコンタクトが受信された圧力信号も絶えず変化するものであり、これらの変化している圧力信号は、さらにロードセル6のリード線を介してロードインストルメント2に送られば、連続鋳造過程における牽引力の動的データグラフを取得することができ、連続鋳造過程における牽引力の動的検出を実現した。ロードセル6は、それぞれ、ロードインストルメントに独立的に接続され、ロードセル6のリード線が第2固定架4を通した後にロードインストルメント2に接することで、ロードセル6で検出された牽引力の変化データが表示され、且つ牽引力の変化データが記憶される。
【0028】
第2固定架4には、鋳放しロードブランク1に対応し、鋳放しロードブランク1が貫通するための穿孔が設けられる。
【0029】
駆動機構は、第1固定架5に固定されて取り付けられる駆動モータ22と、それぞれ2つの牽引ロール3に設けられて互いに噛み合う2つの伝達歯車20と、駆動モータ22のスピンドルに取り付けられ、且ついずれかの1つの伝達歯車20に噛み合う駆動歯車21と、を含む。
【0030】
モータ固定架を設けることで、駆動モータ22が第1固定架5に固定され、駆動モータ22により駆動歯車21が駆動され、駆動歯車21により伝達歯車20が駆動され、歯車伝動システムにより牽引ロール3の回転が駆動されることにより、牽引ロール3を牽引力を有させ、牽引の作用を実現した。
【0031】
牽引ロール3の中部には、鋳放しロードブランク1に対応するリング溝が設けられることにより、牽引ロール3と鋳放しロードブランク1との接触面積を向上させる同時に、該当リング溝を利用して鋳放しロードブランク1を位置制限を行い、牽引の安定性を向上させる。
【0032】
要するに、本願は、連続鋳造技術に用いられる複合装置9を提供し、牽引ロール3の内部には貫通孔14が設けられ、且つ貫通孔14を工業冷水機25に連通することにより、冷却水が貫通孔14内を循環流通することを実現し、これにより牽引ロール3を冷却作用を有させ、熱量の累積を効果的に回避し、より良い冷却効果を有し、冷却水の循環利用は、冷却時の消費水量を大幅に低減させた。牽引ロール3の両端は、回転シール機構によってアダプター16に接続され、牽引ロール3の回転に伴ってアダプター16は常に静止状態を維持し、回転シールリング19が設けられているため、水漏れを防止し、1つの装置において同時に冷却と牽引の二重効果を実現した。また、連続鋳造過程における牽引力の動的変化状況をリアルタイムに監視し、対応的な調整を即時に行うことがやすくなり、連続鋳造過程における鋳放しロードブランク1の表面品質をより良好に制御するという目的を達成する。ロードセル6が設けられているため、牽引力の変化をリアルタイムに監視し、ロードデータをロードインストルメント2に送信し、牽引力データ曲線を取得し、連続鋳造過程における牽引力の動的検出を実現した。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳片を牽引する方向に対し垂直方向に配置され、且つ前記鋳放しロードブランクの両側に対称的に配置されて前記鋳片を挟み、互いに逆方向に回転して前記鋳片の軸方向に沿って前記鋳片を牽引する2つの牽引ロールと、
2つの前記牽引ロールに対応的に接続されて2つの前記牽引ロールの回転を駆動する駆動機構と、
前記牽引ロールと前記駆動機構が対応的に装着される第1固定架と、
前記鋳片の軸方向に沿って設けられるスライドレールを有する第2固定架であって、前記第1固定架が前記鋳片の軸方向に沿ってスライドレールにスライドして装着される第2固定架と、
前記鋳片の軸方向に沿って前記第1固定架に当接して前記鋳片の牽引過程における牽引力の変化を検出するロードセルであって、少なくとも1つは、前記第2固定架の一側に設けられるロードセルと、を含み、
少なくとも1つの前記牽引ロールは、内部にそれと同軸に設けられる貫通孔を有しており、前記貫通孔内には、前記牽引ロールを冷却するための流通可能な冷却液を有する
連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項2】
前記牽引ロールの両端は、前記第1固定架が延出され、それぞれ回転シール機構を介してアダプターに接続されることによって、前記アダプターを介して液体供給設備に接続され、前記冷却液を貫通孔内に流通させることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項3】
前記回転シール機構は、
一端が前記牽引ロールに固定接続され、内部に前記アダプターが装着される取付ステーションを有して前記アダプターを前記貫通孔に相対させるシリンダと、
ねじ接続で前記シリンダの他端に接続されて前記貫通孔の軸方向に沿って前記アダプターを押圧するエンドキャップと、を含み、
前記アダプターは、前記貫通孔から離れる一端に液体ガイド管が設けられ、前記液体ガイド管は、前記エンドキャップから延出して液体供給設備に接続され、
前記シリンダと前記アダプターとの間に第1軸受が設けられ、前記アダプターと前記牽引ロールとの間に回転シールリングが設けられることを特徴とする請求項2に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項4】
前記牽引ロールは、一端が入水端であり、他端が出水端であり、前記入水端の前記液体ガイド管は、対応的に前記液体供給設備の出力端に接続され、前記出水端の前記液体ガイド管は、対応的に前記液体供給設備の入力端に接続されることを特徴とする請求項3に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項5】
前記液体供給設備は、工業冷水機であることを特徴とする請求項4に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項6】
前記第2固定架は、他側に少なくとも1つのばねが設けられ、前記ばねは、前記鋳放しロードブランクの軸方向に沿って前記第1固定架を押圧することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項7】
前記ロードセルは、それぞれロードインストルメントが独立的に接続されることで、前記ロードセルで検出される牽引力の変化データが表示され、且つ牽引力の変化データが記憶されることを特徴とする請求項に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項8】
前記第2固定架には、前記鋳片に対応する穿孔が設けられることを特徴とする請求項に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【請求項9】
前記駆動機構は、
前記第1固定架に固定されて取り付けられる駆動モータと、
それぞれ2つの前記牽引ロールに設けられて互いに噛み合う2つの伝達歯車と、前記駆動モータのスピンドルに取り付けられ、且ついずれかの1つの前記伝達歯車に噛み合う駆動歯車と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用冷却牽引複合装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を実現するために、本発明は、鋳片(以下、「鋳放しロードブランク」とも称する。を牽引する方向に対し垂直方向に配置され、且つ前記鋳片の両側に対称的に配置されて前記鋳片を挟み、互いに逆方向に回転して前記鋳片の軸方向に沿って前記鋳片を牽引する2つの牽引ロールと、2つの前記牽引ロールを対応的に接続されて2つの前記牽引ロールの回転を駆動する駆動機構と、前記牽引ロールと前記駆動機構が対応的に装着される第1固定架と、を含み、ただし、少なくとも1つの前記牽引ロールは、内部にそれと同軸に設けられる貫通孔を有しており、前記貫通孔内には、前記牽引ロールを冷却するための流通可能な冷却液を有している連続鋳造用冷却牽引複合装置を提案する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
冷却機能と牽引機能を組み合わせて、連続鋳造プロセスの生産コストを効果的に低減させ、連続鋳造設備を簡略化して生産過程の安全性を向上させ、牽引ロール内部を流れる冷却液で牽引ロール温度を吸収することにより、牽引ロールを連続して冷却するという目的を実現するとともに、間接的に鋳片を冷却する作用も達成した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
それに加えて、牽引力の動的検出装置を集積し、鋳片を牽引すると同時に、牽引力の動的監視を行うことができ、連続鋳造過程における牽引力の動的変化状況をリアルタイムに監視し、対応的な調整を即時に行うことがやすくなり、鋳片の表面品質を向上させる。
【外国語明細書】