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特開2022-138128ホーゼル穴カバー付きゴルフクラブヘッド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138128
(43)【公開日】2022-09-22
(54)【発明の名称】ホーゼル穴カバー付きゴルフクラブヘッド
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20220914BHJP
   A63B 60/50 20150101ALI20220914BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20220914BHJP
【FI】
A63B53/04 A
A63B60/50
A63B102:32
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022030544
(22)【出願日】2022-03-01
(31)【優先権主張番号】17/196,676
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(72)【発明者】
【氏名】サン イ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン エス. マーフィー
(72)【発明者】
【氏名】リチャード エル. クレグホーン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード サンチェス
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA02
2C002AA07
2C002KK05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ゴルフクラブヘッドの性能の向上を支援するホーゼル穴カバーを備えたゴルフクラブヘッドが開示される。
【解決手段】相互交換可能な連結システムの底部分にホーゼル穴カバー314を具備するゴルフクラブヘッドに関し、ゴルフの重量を調整するために既存の開口部を戦略的に利用するだけでなく、ゴルフクラブヘッドの空気力学に悪影響を与える可能性のある望ましくない窪みを排除してゴルフクラブヘッドの空気力学を改善することにより、ゴルフクラブヘッドの性能を改善する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
クラウン部分、ソール部分、ヒール部分、および、トウ部分をさらに有する本体部分と、
上記ゴルフクラブヘッドのヒール部分の近くに位置決めされたホーゼル領域とを有し、
上記ホーゼル領域は、さらに、
取り外し可能なホーゼル機構を具備する上側端部と、
ホーゼル穴を具備する下側端部であって、当該ホーゼル穴はさらに1または複数のネジ山のない凹部切欠きを上記ホーゼル穴の側壁に沿って有する、上記下側端部と、
上記ホーゼル穴の内部表面の全体を実質的に被覆するように適合化されたホーゼル穴カバーと、
上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化された取り付け機構であって、1または複数のネジ山のない突起を有する、上記取り付け機構とを有し、
上記1または複数のネジ山のない突起は上記1または複数のネジ山のない凹部切欠きを係合して上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化されることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
上記取り付け機構の回転が、上記1または複数のネジ山のない突起を上記1または複数のネジ山のない凹部切欠きに回転可能に係合させる請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
上記回転機構は、90度だけ回転するように適合化される請求項2記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
上記回転機構の上記回転は、上記1または複数のネジ山のない凹部切欠きとともに上記1または複数のネジ山のない突起を線形に移動させる請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
上記回転機構は、90度だけ回転するように適合化される請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
上記ホーゼル穴カバーは、さらに、上記保持機構を収容するように適合化された収容開口部を有し、
上記収容開口部は約55mmから約300mmの間の表面積を具備する請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
上記収容開口部の上記表面積は、約65mmから約200mmの間の面積を具備する請求項6記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
上記収容開口部の上記表面積は、約90mmの面積を具備する請求項6記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
上記ホーゼル穴カバーは、さらに、1または複数の取り付け開口部を有し、上記1または複数の取り付け開口部は、上記1または複数のネジ山のない突起を上記ホーゼル穴カバーの外に出すことが可能なように適合化される請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
上記ホーゼルカバーは、さらに、2またはそれを超える数の取り付け開口部と、2またはそれを超える数のネジ山のない突起とを有し、上記2またはそれを超える数の取り付け開口部は、上記2またはそれを超える数のネジ山のない突起を上記ホーゼル穴カバーの外に出すことが可能なように適合化される請求項9記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
上記ホーゼルカバーは、3つの取り付け開口部と3つのネジ山のない突起とを有し、上記3つの取り付け開口部は、上記3つのネジ山のない突起を上記ホーゼル穴カバーの外に出すことが可能なように適合化される請求項10記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
上記3つのネジ山のない突起のうちの2つは同一形状を有する請求項11記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
上記ホーゼル穴カバーは、上記ホーゼル穴カバーの底部に雄レッジを有し、上記雄レッジは、上記ホーゼル穴の底に位置付けられた雌レッジを係合して上記ホーゼル穴カバーを上記ホーゼル穴に保持するように適合化される請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
クラウン部分、ソール部分、ヒール部分、および、トウ部分をさらに有する本体部分と、
上記ゴルフクラブヘッドのヒール部分の近くに位置決めされたホーゼル領域とを有し、
上記ホーゼル領域は、さらに、
取り外し可能なホーゼル機構を具備する上側端部と、
ホーゼル穴を具備する下側端部と、
上記ホーゼル穴の内部表面の全体を実質的に被覆するように適合化されたホーゼル穴カバーとを有し、
上記ホーゼル穴ッカバーはさらに収容開口部を有し、
上記収容開口部は約55mmから約300mmの間の表面積を具備することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
上記収容開口部の上記表面積は、約65mmから約200mmの間の面積を具備する請求項14記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
上記収容開口部の上記表面積は、約90mmの面積を具備する請求項15記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化された取り付け機構であって、1または複数のネジ山のない突起を有する、上記取り付け機構をさらに有し、
上記1または複数のネジ山のない突起は上記1または複数のネジ山のない凹部切欠きを係合して上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化される請求項14記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
上記取り付け機構は、90度だけ回転するように適合化される請求項17記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
クラウン部分、ソール部分、ヒール部分、および、トウ部分をさらに有する本体部分と、
上記ゴルフクラブヘッドのヒール部分の近くに位置決めされたホーゼル領域とを有し、
上記ホーゼル領域は、さらに、
取り外し可能なホーゼル機構を具備する上側端部と、
ホーゼル穴を具備する下側端部であって、当該ホーゼル穴はさらに1または複数のネジ山のない凹部切欠きを上記ホーゼル穴の側壁に沿って有する、上記下側端部と、
上記ホーゼル穴の内部表面の全体を実質的に被覆するように適合化されたホーゼル穴カバーと、
上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化された取り付け機構とを有し、
上記取り付け機構は、1または複数のネジ山のない突起を有し、
上記1または複数のネジ山のない突起は上記1または複数のネジ山のない凹部切欠きを係合して上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化され、
上記ホーゼル穴カバーは、さらに、収容開口部を有し、当該収容開口部は上記取り付け機構を収容するように適合化され、上記収容開口部は、約55mmから約300mmの間の表面積を具備し、
上記取り付け機構は90度だけ回転するように適合化されることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
上記収容開口部の上記表面積は、約65mmから約200mmの間の面積を具備する請求項19記載のゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的には、ゴルフクラブヘッドの性能を改善するのに役立つホーゼル穴カバーを備えたゴルフクラブヘッドに関する。より具体的には、この発明は、ゴルフクラブヘッドの重量を調整するために既存の開口部を戦略的に利用することによってゴルフクラブヘッドの性能を改善するだけでなく、ゴルフクラブヘッドの空気力学に悪影響を与える可能性のある望ましくない窪みを排除することにより、ゴルフクラブヘッドの空気力学を改善する、交換可能な結合システムの底部にホーゼル穴カバーを有するゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブヘッドの空気力学を改善することは、ゴルフクラブ設計者がゴルフクラブヘッドの性能を改善しようとする方法の1つである。1987年にKobayashiに付与された米国特許第4,754,974号は、空気力学に焦点を当てることによってゴルフクラブヘッドの性能を改善する最も初期の試みの1つを示している。Kobayashiはゴルフクラブのヘッドに表面構造を形成して、ヘッド本体の外側表面に空気中で乱流境界層を作り出そうとしている。
【0003】
ゴルフクラブヘッドの空気力学は、その全体的な性能において重要な要素である可能性があるけれども、ゴルフクラブヘッドの全体的な性能の改善に寄与するのに役立つ他の多くの要因もある。そのうちのいくつかは、ゴルフクラブのヘッドの空気力学にいくらかの悪影響をもたらす可能性さえある。2000年に出願されたHelmstetter等の米国特許第6,368,230号は、技術革新の1つであり、なぜならば、これは、取り外し可能なホーゼルシステムを生成するゴルフクラブに関連し、クラブとシャフトを互いに解放可能に取り付けることができるようにするからである。この発明は、ゴルファーがゴルフクラブで異なるクラブとヘッドの組み合わせを試すことを著しく容易にするだけでなく、ゴルフクラブの調整可能性に関連する業界におけるその後の技術的進歩への道を開いた。
【0004】
2008年に出願されたBeach等の米国特許第7,887,431号は、従来のシャフトの曲げ作業に頼ることなく、ゴルフクラブヘッドのロフトおよび/またはライ角を変更することもできる取り外し可能なシャフトシステムを作成することによって、先の発明をさらに改善することを示している。
【0005】
しかしながら、Helmstetter等の発明およびBeach等の発明の双方は、ソールの底部からソールのアタッチメント開口部を介してホーゼル部分へのゴルフクラブへのアクセスを必要とし、これはゴルフクラブヘッドの空気力学に悪影響を与える可能性がある。この点に加えて、シャフトホーゼルシステムの互換性を促進するために必要とされるこのアタッチメント開口部は、当該アタッチメント開口部に加重部材を取り付けることにより、ゴルフクラブヘッドの重心(CG)を操作するために活用することもできる。
【0006】
Kingstonの米国特許第10,668,336号は、アタッチメント開口部を利用してゴルフクラブヘッドの重みを操作するのを支援する試みを示している。より具体的には、Kingstonは、ヒール側のアタッチメント開口部内に収まり、少なくとも部分的にこれを満たすサイズのウェイトプラグを教示している。Kingstonは、この既存のアタッチメント開口部を加重目的で利用できるけれども、複数のコンポーネントを必要とする複雑なシステムを介して利用する。多くの場合、インストールとアンインストールが複雑になる複数のスレッドが必要になる。さらに、Kingstonは、ゴルフクラブヘッドの空気力学に対するアタッチメント開口部の悪影響に対処することによって、ゴルフクラブヘッドの空気力学を改善する能力を認識していない。
【0007】
したがって、上述によれば、ゴルフクラブヘッドの空気力学を改善しながら、ゴルフクラブヘッドの重み付けおよびCGをすべて容易に調整することができる改善されたホーゼル穴カバーが当技術分野で必要とされていることが分かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,754,974号
【特許文献2】米国特許第6,368,230号
【特許文献3】米国特許第7,887,431号
【特許文献4】米国特許第10,668,336号
【発明の概要】
【0009】
この発明の1側面は、ゴルフクラブヘッドであって、クラウン部分、ソール部分、ヒール部分、および、トウ部分をさらに有する本体部分と、上記ゴルフクラブヘッドのヒール部分の近くに位置決めされたホーゼル領域とを有し、上記ホーゼル領域は、さらに、取り外し可能なホーゼル機構を具備する上側端部と、ホーゼル穴を具備する下側端部であって、当該ホーゼル穴はさらに1または複数のネジ山のない凹部切欠きを上記ホーゼル穴の側壁に沿って有する、上記下側端部と、上記ホーゼル穴の内部表面の全体を実質的に被覆するように適合化されたホーゼル穴カバーと、上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化された取り付け機構であって、1または複数のネジ山のない突起を有する、上記取り付け機構とを有し、上記1または複数のネジ山のない突起は上記1または複数のネジ山のない凹部切欠きを係合して上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化されるゴルフクラブヘッドである。
【0010】
この発明の他の側面は、ゴルフクラブヘッドであって、クラウン部分、ソール部分、ヒール部分、および、トウ部分をさらに有する本体部分と、上記ゴルフクラブヘッドのヒール部分の近くに位置決めされたホーゼル領域とを有し、上記ホーゼル領域は、さらに、取り外し可能なホーゼル機構を具備する上側端部と、ホーゼル穴を具備する下側端部と、上記ホーゼル穴の内部表面の全体を実質的に被覆するように適合化されたホーゼル穴カバーとを有し、上記ホーゼル穴ッカバーはさらに収容開口部を有し、上記収容開口部は約55mmから約300mmの間の表面積を具備するゴルフクラブヘッドである。
【0011】
この発明の他の側面は、ゴルフクラブヘッドであって、クラウン部分、ソール部分、ヒール部分、および、トウ部分をさらに有する本体部分と、上記ゴルフクラブヘッドのヒール部分の近くに位置決めされたホーゼル領域とを有し、上記ホーゼル領域は、さらに、取り外し可能なホーゼル機構を具備する上側端部と、ホーゼル穴を具備する下側端部であって、当該ホーゼル穴はさらに1または複数のネジ山のない凹部切欠きを上記ホーゼル穴の側壁に沿って有する、上記下側端部と、上記ホーゼル穴の内部表面の全体を実質的に被覆するように適合化されたホーゼル穴カバーと、上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化された取り付け機構とを有し、上記取り付け機構は、1または複数のネジ山のない突起を有し、上記1または複数のネジ山のない突起は上記1または複数のネジ山のない凹部切欠きを係合して上記ホーゼル穴カバーを上記ゴルフクラブヘッドに取り付けるように適合化され、上記ホーゼル穴カバーは、さらに、収容開口部を有し、当該収容開口部は上記取り付け機構を収容するように適合化され、上記収容開口部は、約55mmから約300mmの間の表面積を具備し、上記取り付け機構は90度だけ回転するように適合化されるゴルフクラブヘッドである。
【0012】
この発明のこれらおよび他の特徴、側面、および利点は、以下の図面、説明、および特許請求の範囲を参照することにより、より良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
この発明の前述およびの特徴および利点は、添付図面に示されているように、この発明の以下の説明から明らかになるであろう。ここに組み込まれ、明細書の一部を形成する添付図面は、この発明の原理を説明し、関連技術の当業者がこの発明を実施および使用することを可能にするのにさらに役立つ。
【0014】
図1】添付図面の図1は、この発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの底部ソール側面斜視図を示す。
図2】添付図面の図2は、図1に示される円形領域2によって示されるようなゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の拡大図を示す。
図3】添付図面の図3は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図4】添付図面の図4は、この発明の実施例に従う、ホーゼル穴カバーがロック解除位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図5】添付図面の図5は、この発明の実施例に従う、ホーゼル穴カバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図6A】添付図面の図6Aは、この発明の代替的な実子例に従う、ゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図6B】添付図面の図6Bは、この発明の代替的な実子例に従う、ホーゼル穴カバーがロック解除位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図6C】添付図面の図6Cは、この発明の代替的な実子例に従う、ホーゼル穴カバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図7A】添付図面の図7Aは、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドの底部ソールの斜視図を示す。
図7B】添付図面の図7Bは、図1に示されるのと同じ円形領域2を拡大することによる、図7Aに示すゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の拡大図を示す。
図7C】添付図面の図7Cは、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図7D】添付図面の図7Dは、この発明の他の代替的な実施例に従う、ホーゼル穴カバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図8A】添付図面の図8Aは、この発明のさらに他の実施例に従って示されるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の拡大図を示す。
図8B】添付図面の図8Bは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図8C】添付図面の図8Cは、この発明のさらに他の実施例に従う、ホーゼル穴カバーがロック解除位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の背面図を示す。
図8D】添付図面の図8Dは、この発明のさらに他の実施例に従う、ホーゼル穴カバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の背面図を示す。
図8E】添付図面の図8Eは、この発明のさらに他の実施例に従う、ホーゼルカバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図9A】添付図面の図9Aは、この発明の他の代替実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図9B】添付図面の図9Bは、この発明の他の代替実施例に従う、ホーゼルカバーがロック解除位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図9C】添付図面の図9Cは、この発明の他の代替的な実施例に従う、ホーゼルカバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図10A】添付図面の図10Aは、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図10B】添付図面の図10Bは、この発明の他の代替的な実施例に従う、ホーゼルカバーがロック解除位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の背面内部図を示す。
図10C】添付図面の図10Cは、この発明の他の代替的な実施例に従う、ホーゼルカバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の背面内部図を示す。
図11A】添付図面の図11Aは、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図11B】添付図面の図11Bは、この発明の他の代替的な実施例に従う、ホーゼルカバーがロック解除位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図11C】添付図面の図11Cは、この発明の他の代替的な実施例に従う、ホーゼルカバーがロック位置にあるゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図12A】添付図面の図12Aは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の拡大図を示す。
図12B】添付図面の図12Bは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図12C】添付図面の12Cは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図13A】添付図面の図13Aは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の拡大図を示す。
図13B】添付図面の図13Bは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図13C】添付図面の図13Cは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
図14A】添付図面の図14Aは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の拡大図を示す。
図14B】添付図面の図14Bは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の分解斜視図を示す。
図14C】添付図面の図14Cは、この発明のさらに他の実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域の部分断面図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0015】
以下の詳細な説明は、この発明を実施するための現在考えられている最良のモードを説明する。この説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、この発明の範囲が添付の特許請求の範囲によって最もよく定義されるので、単にこの発明の一般原理を説明する目的でなされている。
【0016】
この発明の種々の特徴が以下に説明され、それぞれは、互いに独立して、または他の特徴と組み合わせて使用することができる。ただし、単一の発明性のある特徴は、上述の問題の一部またはすべてに対処しない場合もあれば、上述の問題の1つにのみ対処する場合もある。さらに、先に説明した1つ以上の問題は、以下で説明する機能のいずれによっても完全に対処できない場合がある。
【0017】
添付図面の図1は、ゴルフクラブヘッド100を逆さまに示したこの発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド100の斜視図を示している。ゴルフクラブヘッド100は、クラウン部分102(図1の下側として示されている)、ソール部分104、ヒール部分106、およびトウ部分108からさらに構成される。この発明に従うゴルフクラブヘッド100は全般的には当該ゴルフクラブヘッド100のヒール部分106に位置するホーゼル領域110を具備して良い。ホーゼル領域110の上端には、解放可能なホーゼル機構112があり、これにより、ゴルフクラブヘッド100を、取り付けネジ(図示せず)を使用して異なるシャフトに解放可能に取り付けることができ、ときには、ゴルフクラブヘッドのロフト、ライ、およびフェースの角度の調整を可能にし、これらは、すべてこの発明の範囲および内容から逸脱しない。取り外し可能なホーゼル機構112の背後にある技術に関するより多くの情報は、Zimmerman等の本出願人に出願に係る米国特許第10,272,298号に見出すことができ、その開示は、参照によりその全体がここに組み込まれる。さらに、添付図面の図1は、解放可能なホーゼル機構112の反対側のホーゼル領域110の下端に位置する、ホーゼル穴118の内面全体を覆うように適合された保持機構116を備えたホーゼル穴カバー114を示す。最後に、添付図面の図1は、また、円形領域2を強調しており、ゴルフクラブヘッド100のホーゼル領域110の拡大図がより詳細に示されて良い。
【0018】
添付図面の図2は、図1に示される円形領域2によって強調されるこの発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッド200のホーゼル領域210の拡大図を示す。この拡大図において、ホーゼル穴カバー214は、同じく楕円形であるホーゼル穴218の外面と一致する実質的に楕円形であり、当該ホーゼル穴カバー214が、ここに示されている保持機構216を介してゴルフクラブヘッド200に取り付けられており、これは図示のとおりである。保持機構216は、図2では単なるネジ頭として見えるけれども、実際には、ホーゼル穴カバー214をホーゼル穴218に取り付けたり取り外したりする複雑さを軽減することを目的とした高度な取り付け機構である。種々の構成要素間の関係、および保持のメカニズムを説明するために、添付図面の図3が以下に示される。
【0019】
添付図面の図3は、この発明の例示的な実施例に従うホーゼル領域310の分解図を示している。ホーゼル領域310のこの分解図は、3つの主要な構成要素、ホーゼル穴318、ホーゼル穴カバー314、および保持機構316がどのように互いに適合するかを示している。図3における当該分解図に示されているホーゼル穴318を参照すると、。図3を参照すると、ホーゼル穴318は、ホーゼル穴318の側壁に沿って形成された1つまたは複数のネジ山のない窪んだアンダーカット320aおよび320bからさらに構成されることが分かる。第1のネジ山のない窪んだアンダーカット320aは、ホーゼル穴318の後部内面に向かって形成され、ホーゼル穴カバー314の後部の取り付け開口部(この図には示されていない)を介して第1のネジ山のない突起321aと係合するように適合化される。第2のネジ山のない窪んだアンダーカット310Bは、第1のネジ山のない窪んだアンダーカット310Aから90度ずれた、ホーゼル穴318の側壁の1つに向かって形成され、ホーゼル穴カバー314の第2の取り付け開口部322bを介して第2のネジ山のない突起322bを係合するように適合化される。第3のネジ山のない窪んだアンダーカット(この図には示されていないが、第2の窪んだアンダーカット320bから180度ずれ、第2の窪んだアンダーカット320bとは反対方向に第1のネジ山のない窪んだアンダーカット310Aから90度ずれている)は、ホーゼルカバー314の第3の取り付け開口部322cを介して、第3のネジ山のない突起320cと係合するように適合化される。
【0020】
上述に加えて、添付図面の図3は、また、ホーゼル穴カバー314の底部にある雄レッジ326が、ホーゼル穴318の底部にある対応する雌レッジ(図3には示されていない)と係合して、ホーゼル穴カバー314に構造的安定性をさらに提供することを示す。ホーゼル穴カバー314はホーゼル穴318にしっかりと取り付けられる。
【0021】
上述の関係を注意深く分析すると、ホーゼル穴318、ホーゼル穴カバー314、および保持機構316の3つの構成要素の間の関係がより明確になる。要約すると、この発明は、最初に雄レッジ326を雌レッジと係合させることによって、ホーゼル穴カバー314をホーゼル穴318に固定するための独特のネジ山のない保持機構を提供する。ホーゼル穴カバー314がホーゼル穴318内の所望の位置に到達すると、保持機構316は、ホーゼル穴カバー314の収容開口部325を通して挿入される。収容開口部325は、保持機構316を受け入れるように形作られる。これは、保持機構316の向きを特定の開始方向に強制して、取り付けを開始する。この回転は、通常、挿入プロセス中の90度の回転である。穴カバー314が保持機構316を受け入れると、180度回転することにより、主なネジ山のない突起321aが取り付け開口部322a(図3には示されていない)から突出して、主のネジ山のない窪んだアンダーカット320aと係合する。他の二次的な突起321b、および321cは、開口部322b、および322bを介して対応するネジ山のない窪んだアンダーカット320bおよび320cと係合して、ホーゼル穴カバー314をホーゼル穴318に嵌合する際に追加の係合点を提供することができるけれども、これは必要ではない。実際、この発明の好ましい代替的な実子例において、二次的な突起321bおよび321cは、保持機構316をホーゼル穴カバー314に固定する手段としてのみ、開口部322bおよび322cに係合するだけであることに留意されたい。ここで、保持機構316は、そのロック解除位置からそのロック位置に向かって180度だけ回転するように適合されていることを認識することが重要である。この特徴は、この発明の適切な機能にとって重要であり、なぜならば、従来のネジ山付きネジと比較して、ホーゼル穴カバー314の取り付けおよび取り外しの複雑さを劇的に軽減し、これはエンドユーザーにとって重要であるからである。保持機構316の回転は、一般に、6点星形六小葉パターンネジ頭342を介して達成されるけれども、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、保持機構316に回転力を提供することができるかぎり、他の多くの種類の回転ネジ機構を使用することができる。
【0022】
この発明の断面図に移る前に、この発明の空気力学的利点を議論することは価値がある。ゴルフクラブの空気力学は、ゴルフクラブの設計者にとって常に関心のある分野であり、ゴルフクラブヘッドのソールの底部の空隙は、一般に、ゴルフクラブヘッドの空気力学的特性を変える可能性がある。したがって、ここで注目に値するのは、ホーゼル穴カバー314の形状および設計が、ゴルフクラブヘッドの空力性能にとって絶対的に重要であり、したがって、ゴルフクラブヘッドの全体的な性能を改善することを目的とするこの発明にとって重要である。この発明は、ホーゼル穴318がゴルフクラブヘッドの空力性能に大きく影響する可能性があることを認識し、特大のホーゼル穴318は、クラブヘッドの最大速度を達成する能力を低下させることにより、ゴルフクラブヘッドの空力性能に有害であることを見出した。しかし、反対に、現在の研究では、ソールに穴や開口部がほとんどないかまったくない、ソールが滑らかすぎると、ゴルフクラブヘッドの周りの流れの境界層をトリップできないことが示されており、皮肉にも、これは、また、クラブヘッドスピードを遅くする。したがって、ゴルフクラブヘッドの現在の設計の空気力学を最大化するために、この発明においては、ホーゼル穴カバー314は、大きすぎず小さすぎない表面積を有する収容開口部325を組み込んでいる。より具体的には、この発明による収容開口部325は、全般的には、約55mmから約300mmの間、より具体的には、約65mmから約200mmの間、最も好ましくは約90mmの表面積を有して良いと言うことができる。
【0023】
添付図面の図4は、先に述べたように、開始方向すなわちロック解除された方向でのこの発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域510の部分断面図を示している。この部分的な断面図でわかるように、先に説明したネジ山のない突起は、ネジ山のない窪んだアンダーカットにかみ合うように回転されていないため、見えない。この部分断面図において、第1の取り付け開口部422aは、第1のネジ山のない窪んだアンダーカット420aに直接隣接して配置された、ホーゼル穴カバー414の背面の取り付け開口部であることが初めて示されている。これに加えて、図4に示されるホーゼル領域510のこの部分断面図は、また、雄レッジ426と雌レッジ428との間の関係を説明することができ、これらは両方とも、ホーゼル穴カバー414とホーゼル穴との最初の位置合わせとして以前に説明された。
【0024】
添付図面の図5は、実装すなわちロックされた方向でのこの発明の例示的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル領域510の部分断面図を示すので、より興味深い。この図において、第1のネジ山のない突起521aが、第1の取り付け開口部522aから突出して、第1のネジ山のない窪んだアンダーカット520aと係合する方向に回転していることが分かる。第1のネジ山のない突起512Aと第1のネジ山のない窪んだアンダーカット520aとのこの係合は、ホーゼルカバー514をホーゼル領域510の近くのホーゼル穴518に固定する。図5は、また、追加の取り付け開口部が第1の取り付け開口部522aと連動して、ホーゼルカバー514をホーゼル穴518にさらに固定するのを支援することができる方法を示す。この発明のこの実施例は、3セットの突起、取り付け開口部、および窪んだアンダーカットを組み込んでいるけれども、1セット、2セット、3セット、4セット、またはこれらに限定されず、これらの他の任意の数のセットを使用することができ、これは、この発明の範囲および内容から逸脱しない。
【0025】
ホーゼル領域510の部分断面図で注目すべき別の特徴は、ホーゼル穴カバー514をゴルフクラブヘッドに固定するために使用される保持機構が、取り外し可能なホーゼルメカニズム内でゴルフクラブヘッドをシャフト自体に保持するネジ山付きネジ530とは完全に異なることである。先に検討したように、取り外し可能なホーゼル機構に関するより多くの情報は、Zimmerman他の本出願人に係る米国特許第10,272,298号に見出すことができ、その開示は、参照によりその全体が再び組み込まれる。
【0026】
添付図面の図6Aから6Cは、この発明の代替的な実子例に従うホーゼル領域610の分解断面図を示している。図6Aから6Cに示されるこの代替的な実施例は、先の実施例と非常に類似している。ただし、この実施例においては、種々の構成要素間のより良いインターフェースを確実にするために当該種々の構成要素の形状がわずかに微調整されている。先の議論と同様に、この実施例のホーゼル穴618は、1つまたは複数のネジ山のない窪んだアンダーカット620a、620b、および620cを示している。これらの1つまたは複数のネジ山のない窪んだアンダーカット620a、620b、および620cは、ホーゼルカバー614上で1つまたは複数の取り付け開口部622a、622b、および622cを介して、保持機構616上の1つまたは複数のネジ山のない突起621a、621b、および621cを受け入れるように適合されている。最後に、先に検討したように、ホーゼルカバーは、ホーゼル穴カバー614をホーゼル穴618に保持するために、ホーゼル穴618内の雌レッジ628と係合するように適合された雄レッジ626を具備する。
【0027】
添付図面の図7A~7Dは、この発明の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド700を示している。図7Aは、ゴルフクラブヘッド700のホーゼル領域710が、ホーゼル穴718内に配置されたホーゼル穴カバー714も有する、この発明のこの代替的な実施例を示す。ただし、この発明のこのだいたいてきなでは、保持機構716は、一度取り付けられると見えなくなり、収容開口部725が見えるままである。また、この収容開口部725の断面積は、上述の改善された空気力学を達成するために、約55mmから約300mmの間、より具体的には約65mmから約200mmの間、最も好ましくは約90mmである。
【0028】
図7Bは、ゴルフクラブヘッド700の分解図を示し、以前は見えなかった保持機構716をより明確に示すことを可能にする。この分解図によれば、保持機構716はタブベースの機構であることがわかり、ここで、ネジ山のない突起721が、ホーゼル穴718内において、ネジ山のない窪んだアンダーカット720に係合させて、ホーゼル穴カバー714をホーゼル穴718に固定する。この分解図によれば、係合機構716は、先に実施例のような回転タイプの係合機構ではないことが分かる。実際、それは、外力を受けたときに邪魔にならないようにたわんで、ネジ山のない窪んだアンダーカット720にスナップしてホーゼル穴カバー714を保持する、たわみベースの保持機構716である。
【0029】
保持機構716を偏向させる外力は、任意の細長い部材を介して加えられ、収容開口部725を介してホーゼル穴カバー714に挿入されて良い。細長い部材を挿入すると、ネジ山のない突起がネジ山のない窪んだアンダーカット720から離れるようにたわみ、ホーゼル穴カバー714をホーゼル穴718の内外に移動させることができる。
【0030】
添付図面の図8Aから8Eは、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド800のホーゼル部分810を示している。図8Aから8Eに示されるこの発明のこの代替的な実施例において、異なるタイプの係合機構816が、ホーゼル穴カバー814をホーゼル穴818に固定するために使用される。図8Bに示すホーゼル部分810の拡大分解図は、この発明のこの実施例で使用される種々の構成要素の理解しやすい図を提供する。この代替的な実施例としての最初の一見は複雑に見えるかもしれないけれども、それは実際には、上述の係合機構416の180度回転に関する上述の議論と非常に類似して動作し、いくつかの同様の名前の構成要素を利用する。しかしながら、この発明の当該実施例において、ネジ山のない突起821bおよび821cは、保持機構816に事前に取り付けられておらず、むしろ、係合機構816の回転に伴って移動する追加の部品である。この実施例は、ロック位置からロック解除位置に回転するのにわずか90度である。360度未満の回転量の減少は、単純さを維持するためにこの発明の適切な機能にとって重要であるけれども、実際の回転数は、すべてが90度または180度のいずれかであって良いことに留意されたい。これはこの発明の範囲および内容から逸脱しない。
【0031】
この実施例に関連してより詳細に掘り下げると、それは図8Bから理解することができ、当該実施例は、前の実施例と同様に、ホーゼル穴818内に2つのネジ山のない窪んだアンダーカット820bおよび820c(図示せず)を具備し、これらは、ホーゼル穴カバー814において取り付け開口部822bおよび822cを介してネジ山のない突起821bおよび821cと係合するように適合されている。これらのネジ山のない突起821bおよび821cは、保持機構816に直接取り付けられず、むしろ、保持機構816の回転運動をネジ山のない突起821bおよび821cの直線運動に変換するタブ823bおよび823cと係合する。図8Cから8Dは、それぞれロック解除位置およびロック位置の両方における保持機構816の背面内部図を提供し、先に説明した概念をさらに図説する。図8Cにおいて、保持機構がロック解除位置にあるとき、保持機構816から突出するタブ823bおよび823cは、保持機構816が回転されるときに、ネジ山のない窪んだアンダーカット820bおよび820cに直接係合しないことが分かる。むしろ、タブ823bおよび823cは、ネジ山のない突起821bおよび821cのスロット832bおよび832cと係合するように適合されている。そして、係合機構816が、図8Dに示されるようにロック位置に回転されるとき、保持機構816の回転運動は、タブ823bおよび823cをスロット832bおよび832cと係合させて、ホーゼル穴カバー814をホーゼル穴818に保持し、これは、ホーゼル部分810の断面図でも見ることができる。
【0032】
添付図面の図9A~9cは、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド900のホーゼル部分910を示している。この発明のこの実施例は、先の実施例と同様に、保持機構916の回転運動を組み込んで、1つまたは複数のネジ山のない突起921a、921b、および921cを動かして、ホーゼル穴918内の1つまたは複数のネジ山のない窪んだアンダーカット920a、920b、および920cに、ホーゼル穴カバー914の1つまたは複数の取り付け開口922a、922b、および922cを介して、係合させる。ホーゼル穴カバー914の収容開口部925は、前述と同じように機能し、保持機構916を開始/ロック解除方向に案内することによって保持機構916を受け入れるように適合され、保持機構916を180度回転させると、ホーゼル穴カバー914がホーゼル穴918に固定される。この発明の以前の実施例と、この実施例との主な違いは、ホーゼル穴カバー914が、当該ホーゼル穴カバー914をホーゼル穴918に固定するのを助けるために、雄レッジ926に加えて内部レッジ927をさらに含むことである。さらに、この発明のこの実施例は、第1のネジ山のない窪んだアンダーカット920aを形成し、これが異なる形状を有し、先の実施例よりも突出している。
【0033】
添付図面の図10Aから10Cは、この発明の他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド1000のホーゼル部分1010を示している。この代替的な実施例において、ネジ山のない窪んだアンダーカット1020aは、ホーゼル穴1018内のばねクリップ1040を介して形成され、ネジ山のない突起1021は、保持機構1016と係合する回転可能な部材1042を介して形成される。ここに示されているのは本質的に前の実施例と同じであり、ここに示されている取り付け開口部1022bは、回転可能な部材1042が移動してばねクリップ1040と係合する必要性に対応するために特大である。この発明のこの実施例においては、より堅牢な固体保持機構を提供するために、特大の回転可能な部材1042を使用してばねクリップ1040を係合させることが好ましいであろう。ただし、いくつかの追加の構成要素を追加するという犠牲を伴う。添付図面の図10Bは、ロック解除位置にある保持機構1016とともに、ばねクリップ1040と回転可能な部材1042との間の関係を示している。添付図面の10Cは、ロック位置にある同じ部品を示す。この発明の代替的な実施例において、ばね部材(図示せず)を追加して、回転可能な部材1042を自然にロックされた位置に戻し、この発明の使用可能性を高めることができる。
【0034】
添付図面の図11Aから11Cは、この発明のさらに他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッド1100のホーゼル部分1110を示している。この発明のこの代替的な実施例において、保持機構1116は、ホーゼル穴カバー1114内の取り付け開口1122bおよび1122cから突出する複数のピン1114bおよび1114cに沿って回転することによって、ホーゼル穴カバー1114をホーゼル穴1118内に保持するのを支援する。この発明の代替的な実施例において、複数のピン1114bおよび1114cは、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、1つの長いピンであって良い。保持機構1116の回転は、ホーゼル穴1118内のフラップ1146と係合して、ホーゼル穴1118内のホーゼル穴カバー1114を保持するのを支援する。図11Bは、ロック解除位置にあるホーゼル部分1110を示し、図11Cは、ロック位置にあるホーゼル部分を示している。
【0035】
添付図面の図12Aから12Cは、この発明のさらに他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル部分1210を示している。この発明のこのさらに他の代替的な実施例においては、ホーゼル穴カバー1214は、保持機構を必要とせずにホーゼル穴1218の上に取り付けられている。実際、この実施例のホーゼル穴カバー1214は、先の実施例に示されるような高度な保持機構の代わりに、接着剤を介してホーゼル穴1218に単に保持される。ホーゼル穴カバー1214に接着されたものは取り外し可能ではないので、収容開口部1225は、取り外し可能なシャフト機構1212を介してシャフトに取り付けるためのネジ山1230を収容するのに十分な大きさである必要がある。したがって、ホーゼル穴カバー1214の空力的利益を維持するために、収容開口部1225は、約55mmから約300mmの間、より具体的には約65mmから約200mmの間、最も好ましくは約90mmの表面積を有して良いことをここで繰り返すことは有益である。
【0036】
添付図面の13Aから13Cは、この発明のさらに他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル部分1310を示している。この発明のこのさらなる代替的な実施例においては、ホーゼル穴カバー1314は、ここでも、保持機構の追加の構成要素を組み込まず、むしろ、シャフトに取り付けるために使用される既存のネジ山1330を利用し、これが、ホーゼル穴カバー1314をホーゼル穴1318に取り付けるために使用される。先のすべての実施例と同様に、収容開口部1325は、前述の空気力学的利点を促進するために、適切な表面積および適切なサイズを有する必要がある。
【0037】
添付図面の図14Aから14Cは、この発明のさらに他の代替的な実施例に従うゴルフクラブヘッドのホーゼル部分1410を示している。この発明の当該さらに他の代替的な実施例においては、ホーゼル穴カバー1414は、当該ホーゼル穴カバー1414上に配置された1つまたは複数のネジ山のない突起1421を使用してホーゼル穴1418に固定され、ホーゼル穴1418内で、1つまたは複数のネジ山のない窪んだアンダーカット1420と係合し、ホーゼル穴カバー1414をホーゼル穴1418に固定する。この実施例におけるネジ山のない突起1421は、これらの突起が移動せず、保持機構に連結されていないため、この特徴を組み込んだ以前の実施例とは異なる。したがって、ホーゼル穴カバー1414がホーゼル穴1418内に留まるようにするために、この発明の範囲および内容から逸脱することなく、接着剤などの追加の結合剤を添加して、この結合を強化して良い。最後に、この実施例における収容開口部1425は、先の議論がすでに示したように、先に議論されたものと同じ表面積を有する。
【0038】
ここで論じられる実施例のほとんどは、取り外し可能なホーゼル穴カバーを作成することを目的としているけれども、これらの実施例のすべては、接着剤を含んでホーゼル穴カバーをホーゼル穴内にとどまらせて良く、ホーゼル穴カバーを取り外す機能を除去して良く、これは、この発明の範囲および内容から逸脱しない。
【0039】
動作例以外、または、特に明記しない限り、本明細書の先の部分における、材料の量、慣性モーメント、重心位置、ロフト、ドラフト角度、種々の性能比、その他のような、すべての数値範囲、量、値およびパーセンテージは、「約」という用語が値、量、または範囲に明示的に現れなくても、「約」という用語が前に付いているかのように理解して良い。したがって、そうでないと示されない限り、上述の明細書および添付の特許請求の範囲に記載された数値パラメータは、この発明によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、均等論の適用を請求項の範囲に限定することを試みることなく、各数値パラメータは、少なくとも報告された有効桁数に照らして、通常の丸め手法を適用することによって解釈されるべきである。
【0040】
この発明の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の例に示される数値は、可能な限り正確に報告されている。ただし、数値には本質的に、それぞれのテスト測定で見つかった標準偏差に起因する特定のエラーが含まれる。さらに、様々な範囲の数値範囲がここに記載されている場合、列挙された値を含むこれらの値の任意の組み合わせが使用され得ることに留意されたい。
【0041】
もちろん、先の説明は、この発明の例示的な実施例に関するものであり、以下の特許請求の範囲に記載されるこの発明の精神および範囲から逸脱することなく修正を行うことができることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
【外国語明細書】