(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138177
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】自動車預かりシステム、および自動車預かり方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220915BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021037899
(22)【出願日】2021-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】508014464
【氏名又は名称】株式会社ブルーブックス
(71)【出願人】
【識別番号】521102731
【氏名又は名称】松下 正之
(71)【出願人】
【識別番号】521102742
【氏名又は名称】松下 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100135781
【弁理士】
【氏名又は名称】西原 広徳
(74)【代理人】
【識別番号】100217227
【弁理士】
【氏名又は名称】野呂 亮仁
(72)【発明者】
【氏名】松下 正樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自動車を一時的に預ける利用者の利便性を向上させる自動車預かりシステム及び自動車預かり方法を提供する。
【解決手段】利用者の自動車を複数の代行運転者のいずれかが一時的に預かる車両預かりシステムであって、少なくとも、利用者が自動車を預ける希望日時の情報を含む依頼情報を記憶する依頼情報記憶手段と、複数の代行運転者のそれぞれが稼働可能な稼働可能日時の情報を含む代行運転者情報を記憶する代行運転者情報記憶手段と、依頼情報に含まれる希望日時と、代行運転者情報に含まれる複数の代行運転者のそれぞれの稼働可能日時とを照合して、利用者の自動車を預かることが可能な代行運転者の少なくとも一人を代行運転者候補として依頼情報を通知する依頼情報通知手段と、依頼情報を通知した少なくとも一人の代行運転者候補を利用者に提示する提示手段を備える。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の自動車を複数の代行運転者のいずれかが一時的に預かる自動車預かりシステムであって、
少なくとも、利用者が自動車を預ける希望日時の情報を含む依頼情報を記憶する依頼情報記憶手段と、
前記複数の代行運転者のそれぞれが稼働可能な稼働可能日時の情報を含む代行運転者情報を記憶する代行運転者情報記憶手段と、
前記依頼情報に含まれる前記希望日時と、前記代行運転者情報に含まれる前記複数の代行運転者のそれぞれの前記稼働可能日時とを照合して、利用者の自動車を預かることが可能な代行運転者の少なくとも一人を代行運転者候補として前記依頼情報を通知する依頼情報通知手段と、
前記依頼情報を通知した少なくとも一人の前記代行運転者候補を利用者に提示する提示手段を備える
自動車預かりシステム。
【請求項2】
前記利用者の自動車の種別の情報を含む車両情報を記憶する車両情報記憶部をさらに備え、
前記代行運転者情報記憶手段は、前記複数の代行運転者のそれぞれが運転可能な自動車の種別の情報である運転可能情報を記憶し、
前記提示手段は、前記車両情報と前記運転可能情報とを照合して、前記利用者の自動車を運転可能な代行運転者を前記代行運転者候補として提示する
請求項1記載の自動車預かりシステム。
【請求項3】
前記自動車の種別は、運転席の位置を含む
請求項2記載の自動車預かりシステム。
【請求項4】
前記自動車の種別は、変速機の形式を含む
請求項2または3記載の自動車預かりシステム。
【請求項5】
前記依頼情報における自動車を預ける希望日時の情報には、預かり終了時刻が含まれており、
自動車の預かりを開始した後に、前記預かり終了時刻を表示する
請求項1から4のいずれか1つに記載の自動車預かりシステム。
【請求項6】
前記預かり終了時刻までの残り時間を表示する残り時間表示手段をさらに備える
請求項1から5のいずれか1つに記載の自動車預かりシステム。
【請求項7】
前記自動車の車体画像を撮像する撮像手段をさらに備え、
預かり開始前に撮像した車体画像と、預かり終了時に撮像した車体画像とを比較可能に出力する車両損傷有無確認手段をさらに備える
請求項1から6のいずれか1つに記載の自動車預かりシステム。
【請求項8】
少なくとも、利用者が自動車を預ける希望日時の情報を含む依頼情報を記憶する依頼情報記憶手段と、複数の代行運転者のそれぞれが稼働可能な稼働可能日時の情報を含む代行運転者情報を記憶する代行運転者情報記憶手段とを備え、利用者の自動車を前記複数の代行運転者のいずれかが一時的に預かる自動車預かりシステムにおける自動車預かり方法であって、
前記依頼情報に含まれる前記希望日時と、前記代行運転者情報に含まれる前記複数の代行運転者のそれぞれの前記稼働可能日時とを照合して、利用者の自動車を預かることが可能な代行運転者の少なくとも一人を代行運転者候補として前記依頼情報を通知し、
前記依頼情報を通知した少なくとも一人の前記代行運転者候補を利用者に提示する
自動車預かり方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、利用者の自動車(車両)を一時的に預かるような、自動車預かりシステム、および自動車預かり方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、利用者の車両を一時的に預かるためのシステムとして、時間貸し駐車場がある。時間貸し駐車場には、利用者が駐車場の空車の状況を把握できるように満車、空車等の駐車場の状況を示す表示装置が設けられている。
【0003】
また、時間貸し駐車場において混み具合をより具体的に利用者に提示するために、満車、空車の表示だけではなく、空車室があるときは、空車室があることと空車室の数とを交互に表示する満空表示板付き駐車場看板が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、車両を運転しながら空いている駐車場を探すことは、依然として煩雑な作業であるし、目的地に近い駐車場が空いていなければ、わざわざ目的地に遠い駐車場に車を停めなければならず、不便である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、上述の問題に鑑みて、自動車を一時的に預ける利用者の利便性を向上させることができる、自動車預かりシステム、および自動車預かり方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、利用者の自動車を複数の代行運転者のいずれかが一時的に預かる自動車預かりシステムであって、少なくとも、利用者が自動車を受け渡す受渡し場所の情報、および自動車を預ける希望日時の情報を含む依頼情報を記憶する依頼情報記憶手段と、前記複数の代行運転者のそれぞれが稼働可能な稼働可能日時の情報を含む代行運転者情報を記憶する代行運転者情報記憶手段と、前記依頼情報に含まれる前記希望日時と、前記代行運転者情報に含まれる前記複数の代行運転者のそれぞれの前記稼働可能日時とを照合して、利用者の自動車を預かることが可能な代行運転者の少なくとも一人を代行運転者候補として前記依頼情報を通知する依頼情報通知手段と、前記依頼情報を通知した少なくとも一人の前記代行運転者候補を利用者に提示する提示手段を備える自動車預かりシステム、および自動車預かり方法であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明により、自動車を一時的に預ける利用者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この発明の車両預かりシステムの構成の一例を示す説明図。
【
図2】管理サーバの補助記憶部に記憶されるデータの一例を示す説明図。
【
図4】代行運転者情報登録画面の画面構成の説明図。
【
図6】代行運転者選択画面の一形態の画面構成の説明図。
【
図7】代行運転者選択画面の他の形態の画面構成の説明図。
【
図11】地図表示ウインドウを含む予約案件確認画面の画面構成の説明図。
【
図13】サービス開始確認画面の画面構成の説明図。
【
図14A】利用者用の状態表示画面の画面構成の説明図。
【
図14B】代行運転者用の状態表示画面の画面構成の説明図。
【
図17】状態変化箇所確認画面の画面構成の説明図。
【
図18】サービス終了確認画面の画面構成の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
<システム構成>
【0011】
図1は、車両預かりシステム1のシステム構成の一例を示すブロック図である。車両預かりシステム1は、利用者が使用している自動車(車両)を予め登録された代行運転者が一時的に預かる自動車預かりサービス(車両預かりサービス)を提供するためのシステムである。
【0012】
ただし、車両預かりシステム1において取り扱われる車両には、ガソリン車、ハイブリッド車、燃料電池車、その他の駆動方式の自動車、および自動二輪車などが含まれる。また、利用者が使用している車両には、利用者が所有する自家用車両だけでなく、社用車などの事業用車両、レンタカー車両またはカーシェア車両なども含まれる。
【0013】
図1に示すように、車両預かりシステム1は、管理サーバ2、複数の利用者端末3、および複数の代行運転者端末4を含み、管理サーバ2、複数の利用者端末3のそれぞれ、および複数の代行運転者端末4のそれぞれは、インターネットのような公衆回線(公衆ネットワーク)5を介して、相互に通信可能に接続される。
【0014】
管理サーバ2は、汎用のサーバコンピュータで構成されており、利用者端末3および代行運転者端末4は、タブレットPC、スマートフォン、フィーチャーフォンおよび携帯型ゲーム機等の可搬型のコンピュータ(携帯端末)で構成される。なお、管理サーバ2は、1台のサーバコンピュータで構成されてもよいし、複数のサーバコンピュータで構成されてもよい。また、管理サーバ2の一部または全部がクラウドサーバであってもよい。
【0015】
管理サーバ2は、制御部21、通信部22、および補助記憶部23を備え、ウェブサーバとしての機能を有する。通信部22、および補助記憶部23のそれぞれは、通信線(バス)を介して制御部21に接続される。
【0016】
利用者端末3は、制御部31、入力部32、表示部33、撮像部34、通信部35、および補助記憶部36を備える。入力部32、表示部33、撮像部34、通信部35、および補助記憶部36のそれぞれは、通信線を介して制御部31に接続される。
【0017】
代行運転者端末4は、制御部41、入力部42、表示部43、撮像部44、通信部45、および補助記憶部46を備える。入力部42、表示部43、撮像部44、通信部45、および補助記憶部46のそれぞれは、通信線を介して制御部41に接続される。
【0018】
制御部21は、演算部24および主記憶部25を含み、管理サーバ2における各種演算および制御動作を実行する。制御部31は、演算部37および主記憶部38を含み、利用者端末3における各種演算および制御動作を実行する。制御部41は、演算部47および主記憶部48を含み、代行運転者端末4における各種演算および制御動作を実行する。
【0019】
演算部(24、37、47)は、CPUまたはMPUなどを含む演算処理部である。主記憶部(25、38、48)は、RAM(DRAM)およびROMなどを含む。RAMは、演算部(24、37、47)のワーク領域およびバッファ領域として用いられる。ROMは、管理サーバまたは利用者端末3の起動プログラムや各種情報についてのデフォルト値等を記憶する。
【0020】
入力部(32、42)は、利用者または代行運転者(ユーザ)の操作入力を受け付ける入力部品および入力部品と演算部(24、37、47)との間に介在する入力検出回路を含む。入力部品は、たとえばタッチパネルまたは/およびハードウェアの操作ボタンないし操作キーである。タッチパネルとしては、静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式、赤外線方式など、任意の方式のものを用いることができる。入力検出回路は、各入力部品の操作に応じた操作信号ないし操作データを演算部(24、37、47)に出力する。
【0021】
表示部(33、43)は、ディスプレイおよびディスプレイと演算部(24、37、47)との間に介在する表示制御回路を含む。ディスプレイとしては、たとえばLCD(液晶ディスプレイ)または有機ELディスプレイなどを用いることができる。表示制御回路は、GPUおよびVRAMなどを含む。演算部(24、37、47)の指示の下、GPUは、RAMに記憶された画像生成用のデータを用いてディスプレイに種々の画面を表示するための表示画像データをVRAMに生成し、生成した表示画像データをディスプレイに出力する。
【0022】
撮像部(34、44)は、撮像素子(イメージセンサ)およびフォーカスレンズ等を有し、撮像素子から取り込んだ可視光としての撮像光を、電気信号へと変換することによって撮像を行う。撮像素子の例としては、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子が挙げられる。撮像部(34、44)から出力された撮像画像データは、主記憶部(38、48)または補助記憶部(36、46)に記憶される。
【0023】
通信部(35、45)は、公衆回線5に接続するための通信回路を含む。通信回路は、有線通信回路または無線通信回路であり、演算部(24、37、47)からの指示に従って、公衆回線5を介して、外部コンピュータと通信する。
【0024】
補助記憶部(26、36、46)は、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROMなどの他の不揮発性メモリで構成され、演算部(24、37、47)が管理サーバ2、利用者端末3または代行運転者端末4の動作を制御するためのプログラムおよび各種データなどを記憶する。
【0025】
利用者端末3の補助記憶部36は、利用者の操作入力に応じて本システムにおける利用者端末3の各種動作を実行するための利用者プログラム36aと、本システムの利用に必要となる利用者データ36bとを記憶している。
【0026】
利用者プログラム36aおよび利用者データ36bは、必要に応じて補助記憶部36から読み出され主記憶部38(RAM)に記憶される(展開される)。利用者端末3の動作は、演算部37が主記憶部38(RAM)に展開された利用者プログラム36aを実行することによって実現される。
【0027】
利用者プログラム36aは、少なくとも、撮像部34を制御して撮像画像を取得するための撮像プログラム、撮像画像に含まれる符号(コード)の画像(符号画像)を抽出し、抽出した符号画像を復号して、符号に埋め込まれた情報を取得する(符号読取機能を実行する)ための復号プログラム、管理サーバ2にアクセス(管理サーバ2との通信を確立)するための通信プログラム、管理サーバ2にアクセスして、車両預かりサービスのアプリケーションを実行するためのアプリ実行プログラム、および利用者端末3が備える各種の機能を選択および実行するためのプログラム等を含む。利用者データ36bは、少なくとも、本システムにおいて必要なユーザの情報およびユーザの車両の情報のデータを含む。
【0028】
代行運転者端末4の補助記憶部46は、代行運転者の操作入力に応じて本システムにおける代行運転者端末4の各種動作を実行するための代行運転者プログラム46aと、本システムの利用に必要となる代行運転者データ46bとを記憶している。
【0029】
代行運転者プログラム46aおよび代行運転者データ46bは、必要に応じて補助記憶部46から読み出され主記憶部48(RAM)に記憶される(展開される)。代行運転者端末4の動作は、演算部47が主記憶部48(RAM)に展開された代行運転者プログラム46aを実行することによって実現される。
【0030】
代行運転者プログラム46aは、少なくとも、撮像部44を制御して撮像画像を取得するための撮像プログラム、管理サーバ2にアクセス(管理サーバ2との通信を確立)するための通信プログラム、管理サーバ2にアクセスして、車両預かりサービスのアプリケーションを実行するためのアプリ実行プログラム、および代行運転者端末4が備える各種の機能を選択および実行するためのプログラム等を含む。代行運転者データ46bは、少なくとも、本システムにおいて必要な代行運転者の情報のデータを含む。
【0031】
また、図示は省略するが、利用者端末3および代行運転者端末4は、通話機能を有しており、この通話機能に係るコンポーネント(スピーカおよびマイクなど)を備えている。さらに、利用者端末3および代行運転者端末4は、GPS衛星の電波等を利用して自己の現在位置を取得する現在位置取得機能を有しており、この現在位置取得機能に係るコンポーネント(GPS衛星の電波を受信するアンテナなど)を備えている。
【0032】
なお、
図1に示す管理サーバ2の構成、利用者端末3の構成および代行運転者端末4の構成は、単なる一例であり、これに限定される必要はない。例えば、管理サーバ2、利用者端末3および代行運転者端末4には、SDカードまたはUSBメモリなどの各種の記憶媒体(外部記憶媒体)からデータを読み出したり、外部記憶媒体にデータを書き込んだりするためのインターフェイス(外部記憶媒体接続部)が設けられていてもよい。
<データ構成>
【0033】
図2は管理サーバ2の補助記憶部23に記憶されるデータの一例を示す説明図である。管理サーバ2の補助記憶部23には、車両預かりサービスのアプリケーションを実行するためのデータなど、車両預かりシステム1で利用される(車両預かりサービスに関連する)各種データが記憶(登録)されている。
【0034】
また、
図2に示すように、管理サーバ2の補助記憶部23には、利用者データDB(データベース)50と、代行運転者データDB(データベース)51と、依頼データDB(データベース)52などが登録される。また、図示は省略するが、管理サーバ2の補助記憶部23には、車両預かりサービスのアプリケーションで使用される地図のデータ(地図データ)なども登録される。
【0035】
利用者データDB50には、利用者の情報(利用者情報)のデータが利用者毎に区別可能に登録される。利用者情報は、利用者の氏名や連絡先などの個人を特定するための情報(一般情報)のほか、運転免許の情報、加入している自動車保険の情報などを含む。
【0036】
また、利用者データDB50には、利用者の車両の情報(車両情報)のデータが利用者情報に関連付けられて登録される。なお、車両情報は、利用者情報の一部として利用者情報に含まれてもよい。
【0037】
車両情報は、ナンバープレート(自動車登録番号標または車両番号標)に記載された地名や分類番号などの車両を特定(識別)するための情報(車両識別情報)のほか、車両の種別(車両種別)の情報(車両種別情報)を含む。車両種別情報は、登録番号または車両番号、型式、乗車定員、大きさ、車両重量などの車検証に記載された情報(車検証情報)のほか、運転席の位置の情報(運転席情報)やミッション形式(変速機の形式)の情報(ミッション情報)などを含む。運転席情報は、運転席が車両の車幅方向中央よりも車幅方向右側に設置されたいわゆる「右ハンドル車」であるか、運転席が車両12の車幅方向中央よりも車幅方向左側に設置されたいわゆる「左ハンドル車」であるかを示す情報である。ミッション情報は、マニュアルトランスミッション車(MT車)であるか、オートマチックトランスミッション(AT車)であるかを示す情報である。
【0038】
代行運転者データDB51には、代行運転者の情報(代行運転者情報)のデータが代行運転者毎に区別可能に登録される。代行運転者情報は、代行運転者の氏名や連絡先などの個人を特定するための情報(一般情報)のほか、運転免許の情報、加入している自動車保険の情報、車両預かりサービスに係る給与の支払先の情報などを含む。
【0039】
また、代行運転者データDB51には、代行運転者が稼働可能な地域(稼働可能エリア)および稼働可能な日時(稼働可能日時)についての情報(稼働可能情報)が代行運転者情報に関連付けられて登録される。
【0040】
さらに、代行運転者データDB51には、代行運転者が運転可能な車両種別の情報(運転可能情報)のデータが代行運転者情報に関連付けられて登録される。なお、稼働可能情報および運転可能情報は、代行運転者情報の一部として代行運転者情報に含まれてもよい。
【0041】
運転可能情報が示す代行運転者が運転可能な車両種別は、まず、代行運転者が有する運転免許で運転可能な範囲内で設定される。すなわち、代行運転者が有する運転免許の種別に応じて、運転可能な車両種別が制限(限定)される。なお、運転免許の種別に応じて設定される運転可能情報は、代行運転者の意思に関わらず、登録された運転免許の情報に基づいて自動的に設定されることが望ましく、PCRで読み取った運転免許の情報(普通 AT限定、普通 MT、準中型、中型、大型、大型特殊、牽引、普通二輪、大型二輪、原付、小型特殊、普通第二種、中型第二種、大型第二種、大型特殊第二種、けん引第二種など)によって定める、あるいは別途の管理者が運転免許の情報を見て登録するといった形で行われる。
【0042】
たとえば、自動二輪の運転免許を有していない代行運転者は、自動二輪については運転不可に設定される。また、AT車限定の運転免許を有している代行運転者は、運転可能な車両種別がAT車に限定される。さらに、車両総重量、最大積載量、および乗車定員などについても、代行運転者が保有する運転免許の種別に応じて運転可能な車両種別が限定される。
【0043】
さらに、車両預かりシステム1では、代行運転者が有する運転免許で運転可能な範囲内において、特定の種別の車両を運転可能とするかどうか(車両預かりサービスにおいて車両を預かるかどうか)を代行運転者が任意で選択できるようになっている。すなわち、運転免許で運転可能な範囲内において、代行運転者の意思によって、運転可能な車両種別を設定することができる。たとえば、保有している運転免許の種別としては、MT車およびAT車の両方を運転可能な場合であっても、運転可能な車両種別をAT車に限定することができる。このように、特定の種別の車両について運転経験が浅いなどの理由で、運転可能な車両種別を限定することができる。
【0044】
また、運転免許の種別によっては、運転席の位置については制限されないが、運転席の位置についても代行運転者が任意で選択して限定することができる。たとえば、右席が運転席の車両(右ハンドル車)のみ運転可能とするか、または左席が運転席の車両(左ハンドル車)のみ運転可能とすることができる。
【0045】
依頼データDB52には、利用者からの車両の預かり依頼の情報(依頼情報)のデータ(依頼データ)が登録される。依頼データは、利用者毎に区別可能であって、時系列に従って登録されている。また、依頼データには、予約確定前の依頼情報のデータおよび予約確定後の依頼情報のデータが含まれる。
【0046】
管理サーバ2の補助記憶部23に登録される各種データは、必要に応じて補助記憶部36から読み出され主記憶部25(RAM)に展開される。管理サーバ2の動作は、主記憶部25に展開されたデータを用いて、演算部24が主記憶部25に記憶された管理サーバ2の制御プログラムを実行することによって実現される。
<システム動作例>
【0047】
以下、
図3ないし
図19を参照して車両預かりシステム1の動作例を説明する。利用者端末3で車両預かりサービスのアプリケーションが実行されると、利用者端末3は、管理サーバ2に自動的にアクセスする。利用者端末3が管理サーバ2にアクセスすると、利用者端末3の表示部33(ディスプレイ)には、種々の操作画面が表示される。同様に、代行運転者端末4で車両預かりサービスのアプリケーションが実行されると、代行運転者端末4は、管理サーバ2に自動的にアクセスする。代行運転者端末4が管理サーバ2にアクセスすると、代行運転者端末4の表示部43(ディスプレイ)には、種々の操作画面が表示される。
【0048】
図3に示す利用者情報登録画面100は、利用者が車両預かりシステム1に登録していない状態で、利用者端末3で車両預かりサービスのアプリケーションを実行した場合に表示される操作画面の一例である。利用者情報登録画面100は、利用者情報の入力を受け付けるための画面であり、一般情報を入力する一般情報入力部101と、利用者の車両の車両情報を入力する車両情報入力部102を含む。
【0049】
一般情報入力部101は、利用者の氏名を入力する氏名入力部103と、利用者の住所を入力する住所入力部104と、利用者の電話番号を入力する電話番号入力部105と、利用者のメールアドレスを入力するメールアドレス入力部106と、運転免許の情報を入力する免許情報入力部107とを含む。
【0050】
氏名入力部103、住所入力部104、電話番号入力部105およびメールアドレス入力部106のそれぞれは、一般情報に対応するテキストの入力を受け付けるテキストボックス(入力欄)を有する。なお、一般情報入力部101には、電話番号入力部105およびメールアドレス入力部106に代えて、またはこれに加えて、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のアカウントなどを入力するSNSアカウント入力部が設けられてもよい。このことは、後述する電話番号入力部125およびメールアドレス入力部126も同じである。
【0051】
免許情報入力部107は、ソフトウェアキー(操作ボタン)として機能する。以下、ソフトウェアキーを「ボタン」という。免許情報入力部107は、運転免許証の画像データを外部コンピュータまたは外部記憶媒体などからアップロードするためのアップロードボタンである。なお、運転免許証は、規格化されており、記載事項および各記載事項の位置があらかじめ定められている。したがって、運転免許証の画像データがアップロードされると、OCR機能を用いて、各記載事項の位置に記載された文字情報が抽出され、利用者の運転免許の情報が自動的に入力される。
【0052】
車両情報入力部102は、車検証情報を入力する車検証情報入力部108と、ナンバープレートの情報を入力するナンバープレート情報入力部109と、運転席情報を設定する運転席情報設定部110と、ミッション情報を設定するミッション情報設定部111とを含む。
【0053】
車検証情報入力部108およびナンバープレート情報入力部109のそれぞれは、車検証の画像データ、およびナンバープレートの画像データのそれぞれを外部コンピュータまたは外部記憶媒体などからアップロードするためのアップロードボタンである。なお、免許証と同様に、車検証およびナンバープレートのそれぞれは規格化されているので、車検証およびナンバープレートの画像データがアップロードされると、OCR機能を用いて、文字情報が抽出され、利用者の車両の車検証情報および車両種別情報などが自動的に入力される。
【0054】
運転席情報設定部110およびミッション情報設定部111のそれぞれでは、プルダウンメニューによって運転席情報(運転席の位置)およびミッション情報(ミッション形式)を設定することができる。具体的には、運転席情報設定部110では、利用者の車両が右ハンドル車であるか、左ハンドル車であるかを選択することができ、ミッション情報設定部111では、利用者の車両がMT車であるか、AT車であるかを選択することができる。
【0055】
また、利用者情報登録画面100には、キャンセルボタン112と、入力完了ボタン113が設けられている。キャンセルボタン112が操作されると、操作画面で入力された内容が破棄され、情報の登録がキャンセルされる。入力完了ボタン113が操作されると、操作画面で入力された内容で、情報が登録される。キャンセルボタン112の機能および入力完了ボタン113の機能は、後述するキャンセルボタン132,147、と入力完了ボタン133,148も同じである。
【0056】
図4に示す代行運転者情報登録画面120は、代行運転者が車両預かりシステム1に登録していない状態で、代行運転者端末4で車両預かりサービスのアプリケーションを実行した場合に表示される操作画面の一例である。代行運転者情報登録画面120は、代行運転者情報の入力を受け付けるための画面であり、一般情報を入力する一般情報入力部121と、運転可能情報を入力する運転可能情報入力部122と、キャンセルボタン132と、入力完了ボタン133を含む。
【0057】
一般情報入力部121は、代行運転者の氏名を入力する氏名入力部123と、代行運転者の住所を入力する住所入力部124と、代行運転者の電話番号を入力する電話番号入力部125と、代行運転者のメールアドレスを入力するメールアドレス入力部126と、給与受取口座を入力する口座入力部127と、保険料の支払い方法を選択する支払選択部128とを含む。
【0058】
氏名入力部123、住所入力部124、電話番号入力部125、メールアドレス入力部126および口座入力部127のそれぞれは、氏名、住所、電話番号、メールアドレスおよび口座番号のそれぞれを入力するためのテキストボックスを有する。支払選択部128には、保険料の支払いを給与から支払うかどうかを選択するためのチェックボックスが設けられる。
【0059】
運転可能情報入力部122は、運転免許の情報を入力する免許情報入力部129と、運転可能な運転席情報を設定する運転席情報設定部130と、運転可能なミッション情報を設定するミッション情報設定部131とを含む。免許情報入力部129は、運転免許証の画像データを外部媒体などからアップロードするためのアップロードボタンである。運転免許証の画像データがアップロードされると、OCR機能を用いて、代行運転者の運転免許の情報が自動的に入力される。運転免許の情報が入力されると、運転免許の情報に応じて運転可能情報が自動的に設定される。
【0060】
運転席情報設定部130およびミッション情報設定部131のそれぞれでは、プルダウンメニューによって運転可能な運転席情報(運転席の位置)および運転可能なミッション情報(ミッション形式)を設定することができる。すなわち、運転席情報設定部130およびミッション情報設定部131で運転可能情報を設定することができる。
【0061】
また、代行運転者情報登録画面120で入力された住所に応じて、代行運転者の稼働可能エリアが設定される。たとえば、住所登録地から10km以内のエリアが稼働可能エリアに設定される。ただし、稼働可能エリアは、任意に変更可能であり、住所登録地を中心としたエリアの広さを変更したり、住所にかかわらず、都道府県単位で設定したり、市区町村単位で設定したりすることもできる。
【0062】
なお、利用者情報登録画面100で入力された利用者情報のデータは、利用者データDB50に登録され、代行運転者情報登録画面120で入力された代行運転者情報のデータは、代行運転者データDB51に登録される。また、利用者情報および代行運転者情報のそれぞれは変更することができる。さらに、利用者が複数の車両を使用している場合には、車両情報を車両毎に登録することができる。
【0063】
代行運転者情報のデータが登録されると、代行運転者端末4では稼働可能日時の情報を登録するための画面が表示可能となり、稼働可能日時を設定することができる。
【0064】
図5に示す依頼情報登録画面140は、車両預かりシステム1に登録済の利用者の利用者端末3で車両預かりサービスのアプリケーションを実行した場合に表示される操作画面の一例である。依頼情報登録画面140は、車両預かりサービスの利用を依頼する(依頼情報を登録する)ための画面である。
【0065】
依頼情報登録画面140は、車両預かりサービスの依頼日を設定依頼日設定部141、車両預かりサービスの開始時刻を設定する開始時刻設定部142、車両預かりサービスの終了時刻(車両の返却時刻)を設定する終了時刻設定部143、預け場所(受渡し場所)を設定する預け場所設定部144、返却場所を設定する返却場所設定部145、車両預かりサービスに係る付加事項を設定する付加事項設定部146、キャンセルボタン147と、入力完了ボタン148を含む。
【0066】
設定依頼日設定部141、預け場所設定部144および返却場所設定部145のそれぞれは、設定依頼日、預け場所および返却場所を入力するためのテキストボックスを有する。預け場所および返却場所は、建物名または施設名等を入力してもよいし、住所を入力してもよい。また、返却場所については、「預け場所と同じ」とすることもできる。
【0067】
開始時刻設定部142および終了時刻設定部143のそれぞれは、プルダウンメニューによって開始時刻および終了時刻のそれぞれを設定できるようになっている。すなわち、設定依頼日設定部141、開始時刻設定部142および終了時刻設定部143によって、自動車を預ける希望日時を設定することができる。
【0068】
付加事項設定部146で設定される付加事項とは、車両預かりサービスに付随する付加的なサービス(オプション)の有無に関する事項や、代行運転者への連絡事項を含む。付加事項設定部146は、代行運転者に要望する預かり中の主な行動を選択する行動選択部146aと、燃料の補充を利用するかどうかを選択する燃料補充サービス選択部146bと、洗車サービスを利用するかどうかを選択する洗車サービス選択部146dと、代行運転者への連絡事項を入力する連絡事項入力部146eとを含む。
【0069】
行動選択部146aでは、代行運転者に要望する主な行動を選択することができる。たとえば、代行運転者に要望する主な行動としては、できるだけ走っていることや、できるだけ駐車場に停めていることなどがある。
【0070】
燃料補充サービス選択部146bおよび洗車サービス選択部146dでは、それぞれの付加的サービスを利用するかどうかを選択するためのチェックボックスが設けられる。燃料補充サービスを利用する場合には、補充場所指定部146cに具体的な補充場所(ガソリンスタンドの名称または住所など)を入力して、燃料を補充する場合の補充場所を指定することもできる。
【0071】
連絡事項入力部146eには、代行運転者への連絡事項を入力することができる。代行運転者への連絡事項とは、車両の取り扱いにおいて注意してほしい事項(注意事項)や、車両を預かっている間に禁止する事項(禁止事項)などである。
【0072】
入力完了ボタン148が操作されると、依頼情報登録画面140で入力された内容で、預かり依頼の情報(依頼情報)が依頼データDB52に登録される。また、依頼データDB52に登録される依頼情報には、依頼した利用者(依頼者)の利用者情報(車両情報を含む)が関連付けられている。
【0073】
依頼情報が依頼データDB52に登録されると、依頼情報に含まれる希望日時と、登録されている複数の代行運転者のそれぞれの稼働可能日時とを照合して、利用者の自動車を預かることが可能な代行運転者が代行運転者候補として設定される。なお、稼働可能日時の照合を行わずに、登録されている代行運転者の全員を代行運転者候補としてもよい。このようにすれば、代行運転者は、自身の用事の日時を調整するなどして、稼働可能日時以外の希望日時の依頼情報を受けることもできる。このように設定された代行運転者候補のうち、依頼者の車両情報と、代行運転者データDB51に登録された各代行運転者の運転可能情報とを照合して、依頼情報に係る車両を運転可能な代行運転者が最終的な代行運転者候補として抽出される。また、上記の条件に加えて、依頼情報に含まれる預け場所と、複数の代行運転者のそれぞれの稼働可能エリアとを照合して、利用者の自動車を預かることが可能な代行運転者が代行運転者候補として抽出されてもよい。
【0074】
図6に示す代行運転者選択画面150は、代行運転者候補が設定されたときに利用者端末3の表示部33に表示される操作画面の一例である。代行運転者選択画面150は、代行運転者候補を依頼者に提示するとともに、依頼者が代行運転者候補の中から実際に車両を預ける者(代行運転者)を選択するための画面である。
【0075】
代行運転者選択画面150は、代行運転者候補の情報がリスト表示される候補表示部151と、候補表示部151における代行運転者候補の並び順を変更する並び順変更部152とを含む。
【0076】
候補表示部151には、代行運転者候補の情報がリスト表示される。また、候補表示部151には、代行運転者候補毎に、氏名または氏名の略称、年代(年齢層)、性別、保有する運転免許の情報(種別)が表示される。
【0077】
さらに、代行運転者のそれぞれに対応して、車両預かりサービスにおける過去の実績に応じたステータス情報が表示される。たとえば、ステータスは、過去に車両を預かった回数(累計回数)、直近の所定期間(1か月~6か月)における預かり回数、違反・事故歴、優良運転者かどうか、免許取得後所定期間(1年または3年)を過ぎているかどうか、過去に利用した利用者からの評価などに応じて、代行運転者のそれぞれに設定されている。本実施形態では、ステータスとして、過去に利用した利用者からの評価に応じて3~5段階のランクが設定されており、ステータス情報として、ランクが表示される。
【0078】
さらに、候補表示部151には、代行運転者候補毎に、通話ボタン153と、メッセージボタン154と、オファーボタン155とが設けられている。通話ボタン153は、電話発信用のリンクとしての機能を有しており、通話ボタン153が操作されると、自動的に相手方(通話ボタン153では代行運転者候補)に電話が発信される。なお、電話発信用のリンクとしての機能を有していることは、後述する通話ボタン165,173,193,203,233,243も同様である。
【0079】
メッセージボタン154は、電子メールの作成および送受信等のできるメーラー用のリンクまたは対話型SNS用のリンクとしての機能を有しており、メッセージボタン154が操作されると、メーラーまたはSNSが起動され、代行運転者候補とメッセージのやり取りを行うことができるようになる。なお、メーラー用のリンクまたは対話型SNS用のリンクとしての機能を有していることは、後述するメッセージボタン166,174,194,204,234,244も同様である。
【0080】
オファーボタン155は、代行運転者候補に預かり依頼を申し込む(オファーする)ためのボタンであり、オファーボタン155が操作されると、代行運転者候補に申し込み(オファー)があったことが通知される。なお、オファーボタン155について説明したことは、後述するオファーボタン167も同様である。
【0081】
図7に示す代行運転者選択画面160は、代行運転者候補が設定されたときに利用者端末3の表示部33に表示される操作画面の他の例である。代行運転者選択画面160は、利用者端末3(車両)の現在位置周辺の地図を表示する地図表示部161を含む。地図表示部161には、代行運転者候補の情報が地図形式で表示される。
【0082】
具体的には、地図表示部161には、地図に重畳して、代行運転者候補に対応する代行運転者候補アイコン162が表示される。代行運転者候補アイコン162は、地図表示部161の地図上における代行運転者候補の現在位置に表示される。ただし、代行運転者候補が移動するに従って、代行運転者候補アイコン162も地図上を移動する。また、代行運転者候補が地図の表示範囲内に複数存在する場合には、それぞれの代行運転者候補に対応する複数の代行運転者候補アイコン162が表示される。
【0083】
代行運転者候補アイコン162は、操作ボタンとしての機能を有しており、代行運転者候補アイコン162が操作されると、対応する代行運転者候補についての情報ウインドウ164が表示される。情報ウインドウ164には、通話ボタン165、メッセージボタン166およびオファーボタン167が設けられている。このため、代行運転者選択画面160においても、代行運転者候補に連絡したり、預かり依頼をオファーしたりすることができる。
【0084】
以上のように、車両預かりシステム1では、代行運転者候補がリスト形式で依頼者に提示(リスト表示)されたり、代行運転者候補が地図形式で依頼者に提示(マップ表示)されたりする。また、代行運転者候補の表示態様は、利用者の操作によって切り替えることができる。
【0085】
図8に示す詳細情報表示画面170は、代行運転者選択画面150または代行運転者選択画面160において、代行運転者候補アイコン162に対して特定の操作がされたときに、利用者端末3の表示部33に表示される操作画面の他の例である。詳細情報表示画面170を表示させるための操作としては、代行運転者候補アイコン162をダブルタップしたり、代行運転者候補アイコン162を長押し(ロングタップ)したりする操作などがある。
【0086】
詳細情報表示画面170は、代行運転者候補の詳細情報を表示する詳細情報表示部171と、代行運転者候補の稼働可能日時を示すスケジュールを表示するスケジュール表示部172とを含む。
【0087】
詳細情報表示部171では、氏名または氏名の略称、年代(年齢層)、性別、保有する運転免許の情報(種別)、過去に車両を預かった回数(預かり回数)およびフォロー人数が表示され、通話ボタン173、メッセージボタン174およびフォローボタン175が設けられる。フォローボタン175は、注目する代行運転者候補として登録(フォロー)するためのボタンである。フォローした代行運転者候補は、代行運転者選択画面150または代行運転者選択画面160において、フォローしていない代行運転者候補と区別できるように表示されたり、優先して表示されたりする。
【0088】
スケジュール表示部172は、現在よりも後の代行運転者候補のスケジュールが表示されており、日ごとに、稼働可能日時(稼働可能時間帯)が表示される。なお、代行運転者候補が稼働しない日には、稼働可能時間帯が表示されず、特定の記号(たとえば「―(ハイフン)」)などが表示される。また、稼働可能時間帯に対応して、依頼可能かどうかを示す指標画像176が表示される。たとえば、稼働可能時間帯であっても依頼不可能な場合には、×印の画像が表示され、依頼可能な場合には○印の画像が表示される。これにより、利用者は、日および時間帯ごとに、代行運転者候補に依頼可能かどうかを認識することができる。
【0089】
図9に示す依頼受信画面180は、預かり依頼がオファーされた代行運転者の代行運転者端末4の表示部43に表示される操作画面の一例である。依頼受信画面180は、オファーされた預かり依頼(依頼案件)の依頼情報が表示(依頼情報が通知)される依頼情報表示部181と、依頼案件を断るキャンセルボタン182と、依頼案件を受ける(受任する)受任ボタン183とを含む。なお、依頼案件の通知は、預かり依頼がオファーされたときだけでなく、依頼情報が登録されたときに、登録されている代行運転者の全員にされてもよい。
【0090】
依頼情報表示部181には、依頼案件の依頼情報、たとえば、開始時刻、返却時刻、預け場所、返却場所、オプション内容、指定されたガソリンスタンド、および連絡事項などの情報が表示される。なお、依頼情報表示部181には、これらの情報に加えて、またはいずれかの情報に代えて、運転席情報やミッション情報が表示されてもよい。
【0091】
キャンセルボタン182が操作されると、依頼案件(預かり依頼のオファー)が断られたことが預かり依頼元の利用者(依頼主)に通知される。また、受任ボタン183が操作されると、受任した代行運転者候補(受任ボタン183が操作された代行運転者端末の使用者)が、預かり依頼に係る車両預かりサービスを実行する代行運転者として管理サーバ2(依頼データDB52)に登録され、予約が確定する。予約が確定すると、依頼案件が受任されたことおよび予約が確定したことが依頼主に通知される。
【0092】
図10Aおよび
図11に示す予約確認画面190は、確定した予約(予約案件)が存在する状態で、利用者端末3で車両預かりサービスのアプリケーションを実行した場合に表示される操作画面の一例である。
図10Bに示す受任確認画面200は、受任した依頼(受任案件)が存在する状態で、代行運転者端末4で車両預かりサービスのアプリケーションを実行した場合に表示される操作画面の一例である。
【0093】
予約確認画面190には、予約案件の情報(予約情報)がリスト表示される。予約情報には、車両預かりサービスの依頼日、車両預かりサービスの開始時刻および終了時刻、預け場所および代行運転者の情報が含まれる。
【0094】
予約確認画面190は、当日または直近の予約案件の予約情報を表示する第1表示部191と、翌日以降(2件目以降)の予約案件の予約情報を表示する第2表示部192とを含む。また、予約確認画面190には、予約案件毎に、通話ボタン193と、メッセージボタン194とが設けられている。なお、当日の予約案件が存在しない場合(直近の予約が翌日以降である場合)には、第1表示部191が表示されずに、第2表示部192のみが表示されるようにしてもよい。
【0095】
第1表示部191には、車両預かりサービスを開始するための手続き開始ボタン195が設けられ、第2表示部192には、予約内容(予約情報または依頼情報)を変更するための予約変更ボタン196が設けられる。手続き開始ボタン195および予約変更ボタン196のそれぞれは、予約案件毎に設けられる。
【0096】
手続き開始ボタン195が操作されると、後述する車両預かりサービスの開始手続き処理が実行される。予約変更ボタン196が操作されると、依頼情報登録画面140(
図5参照)のような依頼情報を登録する画面が表示され、予約案件の予約内容を変更したり、キャンセルしたり、代行運転者に連絡したりすることができる。
【0097】
受任確認画面200には、受任案件の情報(受任情報)がリスト表示される。受任情報には、車両預かりサービスの依頼日、車両預かりサービスの開始時刻および終了時刻、預け場所および依頼主(利用者)の情報が含まれる。
【0098】
受任確認画面200は、当日または直近の受任案件の受任情報を表示する第1表示部201と、翌日以降(2件目以降)の受任案件の受任情報を表示する第2表示部202とを含む。また、受任確認画面200には、受任情報毎に、通話ボタン203と、メッセージボタン204とが設けられている。なお、当日の受任案件が存在しない場合(直近の予約が翌日以降である場合)には、第1表示部201が表示されずに、第2表示部202のみが表示されるようにしてもよい。
【0099】
第1表示部201には、車両預かりサービスを開始するための手続き開始ボタン205が設けられ、第2表示部202には、予約内容を変更するための予約変更ボタン206が設けられる。手続き開始ボタン205および予約変更ボタン206のそれぞれは、受任案件毎に設けられる。手続き開始ボタン205が操作されると、後述する車両預かりサービスの開始手続き処理が実行され、予約変更ボタン206が操作されると、受任案件の予約内容を変更したり、受任をキャンセルしたり、依頼主に連絡したりすることができる。
【0100】
また、予約の開始時刻が近づいてくると、
図11に示すように、予約確認画面190に地図表示ウインドウ197が表示される。たとえば、地図表示ウインドウ197は、予約の開始時刻の10分前~1時間前になると表示される。
【0101】
地図表示ウインドウ197には、利用者端末3の現在位置周辺の地図が表示され、この地図に重畳して、利用者端末3(利用者およびその車両)の現在位置を示すアイコン198と、予約案件に係る代行運転者に対応する代行運転者候補アイコン199が表示される。地図表示ウインドウ197によって、利用者は、自身の現在位置と、代行運転者の現在位置(両者の位置関係)を認識することができる。両者の位置関係に応じて、利用者および代行運転者の少なくとも一方が開始時刻までに預け場所に到着できなそうに開始時刻または/および預け場所を変更したり、お互いの現在位置から都合の良い場所に預け場所を変更したりすることもできる。
【0102】
図12に示す符号読取画面210は、予約確認画面190で手続き開始ボタン195が操作されたときに利用者端末3の表示部33に表示される操作画面の一例である。この符号読取画面210は、車両を預ける際に代行運転者の本人確認を行うための画面である。符号読取画面210が表示されるとき、撮像部34が自動的に起動されている。
【0103】
また、図示は省略するが、受任確認画面200で手続き開始ボタン205が押されていれば、代行運転者端末4の表示部43には、代行運転者情報の全部または一般情報を含む代行運転者情報の一部を示す符号の画像(符号画像)が表示される。符号は、1次元コード(バーコード)または2次元コード等の矩形状のコードである。2次元コードは、QRコード(登録商標)、マイクロQRコード、Aztec、DataMATRIX、MaxiCODEおよびVeriCODE等のマトリクス型2次元コードでも良いし、PDF417およびCODE49等のスタック型2次元コードでも良い。
【0104】
符号読取画面210には、符号画像を読み取ることができる撮像範囲に対応する枠画像211と、撮像部34で撮像された画像に対応するリアルタイム動画像(スルー画像)212と、スルー画像212に含まれる符号画像を枠画像211の範囲内に合わせることを促すメッセージ213が表示される。スルー画像212に含まれる符号画像が枠画像211の範囲内に位置する状態になると、スルー画像212から符号画像が抽出され、抽出された符号画像が復号され、代行運転者情報が取得される。
【0105】
図13に示すサービス開始確認画面220は、代行運転者情報が取得され、取得された代行運転者情報が、予約案件に係る代行運転者の代行運転者情報と一致する場合(本人確認が成功した場合)に利用者端末3の表示部33に表示される操作画面の一例である。なお、図示は省略するが、取得された代行運転者情報と、予約案件に係る代行運転者の代行運転者情報と一致しない場合には、予約した代行運転者ではない旨を通知するエラー画面が表示される。
【0106】
サービス開始確認画面220には、代行運転者の情報221が表示されるとともに、サービス開始ボタン222およびキャンセルボタン223が設けられる。サービス開始ボタン222が操作されると、車両預かりサービスが開始される。このとき、車両預かりサービスの実際の開始時刻が管理サーバ2(依頼データDB52)に登録される。一方、キャンセルボタン223が操作されると、車両預かりサービスの予約が破棄される。
【0107】
図14Aに示す利用者用の状態表示画面230は、車両預かりサービスの実施中に、利用者端末3で車両預かりサービスのアプリケーションを実行した場合に表示される操作画面の一例である。
図14Bに示す代行運転者用の状態表示画面240は、車両預かりサービスの実施中に、代行運転者端末4で車両預かりサービスのアプリケーションを実行した場合に表示される操作画面の一例である。
【0108】
図14Aに示す状態表示画面230には、実施中の車両預かりサービスに係る各種情報が表示される。具体的には、状態表示画面230は、代行運転者の情報および現在の車両の位置(車両現在位置)を表示する第1表示部231と、車両預かりサービスに係る時間の情報等を表示する第2表示部232とを含む。
【0109】
第1表示部231には、代行運転者の情報、開始時刻、返却時刻、返却場所などの情報(依頼情報の一部または全部)が表示されるとともに、通話ボタン233、メッセージボタン234および車両現在位置表示ボタン235が設けられる。車両現在位置表示ボタン235が操作されると、代行運転者端末4の現在位置または車両の現在位置の周辺の地図が表示される。このとき、代行運転者端末4の現在位置または車両の現在位置がアイコンなどにより認識可能に表示されたり、代行運転者端末4の現在位置または車両の現在位置から最も近い施設名が表示されたりする。
【0110】
第2表示部232には、開始時刻および返却時刻の情報を表示する時間帯表示部236と、現在時刻から終了時刻までの残り時間または経過時間を表示する残り時間表示部237と、車両預かりサービスの終了手続きを行うための終了手続きボタン238とが設けられる。残り時間表示部237では、終了時刻までの残り時間または経過時間が文字で表示されてもよいし、残り時間または経過時間に応じて表示態様が変化していく図形237aによって表示されてもよい。終了手続きボタン238が操作されると、後述する車両預かりサービスの終了手続き処理が実行される。
【0111】
図14Bに示す状態表示画面240には、実行中の車両預かりサービスに係る各種情報が表示される。具体的には、状態表示画面240は、依頼主(利用者)の情報などを表示する第1表示部241と、車両預かりサービスに係る時間の情報等を表示する第2表示部242とを含む。
【0112】
第1表示部241には、依頼主(利用者)の情報、開始時刻、返却時刻、返却場所などの情報(依頼情報の一部または全部)が表示されるとともに、通話ボタン243、メッセージボタン244および現在地表示ボタン245が設けられる。現在地表示ボタン245が操作されると、依頼主(利用者)の現在位置周辺の地図が表示される。このとき、依頼主(利用者)が使用する利用者端末3の現在位置がアイコンなどにより認識可能に表示されたり、利用者端末3の現在位置から最も近い施設名が表示されたりする。
【0113】
第2表示部242には、開始時刻および返却時刻の情報を表示する時間帯表示部246と、現在時刻から終了時刻までの残り時間または経過時間を表示する残り時間表示部247と、車両預かりサービスの終了手続きを行うための終了手続きボタン248とが設けられる。残り時間表示部247では、終了時刻までの残り時間または経過時間が文字で表示されてもよいし、残り時間または経過時間に応じて表示態様が変化していく図形247aによって表示されてもよい。終了手続きボタン248が操作されると、後述する車両預かりサービスの終了手続き処理が実行される。
【0114】
図15に示す車体画像確認画面250は、状態表示画面240(代行運転者端末4)で終了手続きボタン248が操作されたときに代行運転者端末4の表示部43に表示される操作画面の一例である。車体画像確認画面250が表示されるとき、撮像部44が自動的に起動されている。
【0115】
この車体画像確認画面は、車両預かりサービスの終了手続きにおいて車両の損傷状態を判定するための車両(車体)の画像(車体画像)を撮像(取得)するための画面であり、正面、背面および左右側面など、複数の方向から順次撮像していくための複数の画面から構成され、車体画像確認画面250は、その一例として、右側面からの車体画像を撮像するための画面である。
【0116】
車体画像確認画面250には、車体の輪郭形状(外形形状)に対応する枠画像251と、撮像を中止するキャンセルボタン252と、車体画像を撮像して次のステップ(次の車体画像確認画面または後述する車両状態確認画面など)に進む次へボタン253が設けられる。なお、枠画像251は、車両情報に含まれる型式(車種)などに応じて、車体の輪郭形状に対応する形状となっている。
【0117】
全方向からの車体画像の撮像が完了すると、今回の車両預かりサービスの開始前の車体画像と、預かり終了時の車両の画像とを比較して、車両の損傷状態が判定される。車両の損傷状態を判定する処理(損傷判定処理)は、管理サーバ2で実行されてもよいし、代行運転者端末4で実行されてもよい。損傷判定処理が管理サーバ2で実行される場合には、預かり終了時の車両の画像が代行運転者端末4から管理サーバ2に送信され、損傷判定処理が代行運転者端末4で実行される場合には、判定結果が代行運転者端末4から管理サーバ2に送信される。
【0118】
図16に示す車両状態確認画面260は、車両の損傷状態の判定が完了したときに利用者端末3の表示部33および/または代行運転者端末4の表示部43に表示される操作画面の一例である。
【0119】
車両状態確認画面260は、車両の損傷状態を通知する通知部261と、車両の損傷状態の確認を終了する終了ボタン262と、車両の損傷状態に変化があった場合にその内容を相手方(依頼主または代行運転者)に報告する報告ボタン263とを含む。
【0120】
車両の損傷状態に変化があった(新たな損傷箇所が検出された)と判定された場合には、通知部261に、詳細表示ボタン264が設けられる。詳細表示ボタン264が操作されると、
図17に示すような状態変化箇所確認画面270が表示される。
【0121】
状態変化箇所確認画面270には、最新(今回の預かりサービス終了時)の車体画像271が表示され、最新の車体画像271に重畳して、前回までに確認済(既存)の損傷箇所の位置を示す既存損傷箇所指示部272と、変化があった箇所(新たな損傷箇所)の位置を示す新規損傷箇所指示部273と、新たな損傷箇所の数および新たな損傷箇所の車体における位置などの概略情報を通知する概略通知部274とが設けられる。これにより、依頼主および代行運転者は、車両の損傷状態およびその変化を認識することができる。
【0122】
図18に示すサービス終了確認画面280は、車両の損傷状態の確認完了後に利用者端末3の表示部33に表示される操作画面の一例である。なお、図示は省略するが、車両の損傷状態の確認が完了すると、車両を返却する際の代行運転者の本人確認を行う。代行運転者の本人確認は、車両を預ける際と同様に、符号画像の表示/撮影による本人確認が行われる。サービス終了確認画面280は、代行運転者の本人確認が成功したときに表示される。
【0123】
サービス終了確認画面280には、代行運転者の情報、付加的なサービスの実施結果の情報などを含む今回の車両預かりサービスに係る情報281が表示されるとともに、サービス終了(受取完了)ボタン282およびキャンセルボタン283が設けられる。サービス終了ボタン282が操作されると、車両預かりサービスが終了する。一方、キャンセルボタン283が操作されると、車両預かりサービスが終了せず、車両預かりサービスが継続される。
【0124】
車両預かりサービスが終了すると、車両預かりサービスの実際の終了時刻が管理サーバ2(依頼データDB52)に登録される。車両預かりサービスの実際の終了時刻が登録されると、先に登録されていた実際の開始時刻との時間差、すなわち車両預かりサービスの実際の利用時間が算出され、この利用時間に応じて利用者への請求金額(料金)か確定する。
【0125】
図19に示す評価画面290は、車両預かりサービスが終了したときに表示される操作画面の一例である。評価画面290には、全体的にサービスの質が良かったか悪かったかを評価する全体評価部291と、全体的なサービスの質の評価に関連する個別具体的な内容を評価する個別評価部292と、送信ボタン293とが設けられる。
【0126】
全体評価部291は、全体的にサービスの質が良かったという評価に対応するボタンと、全体的にサービスの質が悪かったという評価に対応するボタンとを含む。個別評価部292は、対応の良さ、丁寧さなどの項目に対応するボタンを含む。送信ボタン293が操作されると、評価した内容が管理サーバ2に送信され、評価画面290が閉じられる(非表示にされる)。
【0127】
以上の構成および動作により、利用者は、車両を運転しながら空いている駐車場を探すこともなく、目的地に近い駐車場が空いているかどうかにかかわらず、所望の場所および時刻に車両を預けることができる。また、所望の場所および時刻に車両を返却してもらうこともできる。したがって、車両を一時的に預ける利用者の利便性を向上させることができる。
【0128】
また、都市部においては、駐車場が少なく、駐車場を探す作業がさらに煩雑となっていた。本発明では、車両の預かり中は基本的には代行運転者が車両を運転するので、駐車場を探す必要もなく、都市部であってもスムーズに車両の受け渡しが可能となり、車両を一時的に預ける利用者の利便性をより向上させることができる。
【0129】
さらに、都市部においては、駐車場が少ないことに加え、駐車料金が高額であることなどに起因して、路上駐車が増加しているという問題もある。本発明では、利用者と代行運転者の車両の受け渡し作業においては長時間の駐車の必要がないし、車両の預かり中は基本的には代行運転者が車両を運転するので、路上駐車を防止するという効果も得られる。
【0130】
さらにまた、駐車場は、都市部においては、貴重な都市空間を占有することになり、都市開発の妨げになるだけでなく、設置コストおよび維持管理コストが高額となるため、利用者の経済的負担も増大するなど多くの問題を抱えている。本発明のような車両預かりサービスが普及すれば、駐車場の需要を低減させ、都市空間の有効活用および利用者の経済的負担の低減を図ることもできる。
【0131】
また、依頼情報に含まれる受渡し場所および希望日時と、代行運転者情報に含まれる複数の代行運転者のそれぞれの稼働可能エリアおよび稼働可能日時とを照合して、利用者の自動車を預かることが可能な代行運転者を代行運転者候補として抽出し、抽出した代行運転者候補を利用者に提示するので、受渡し場所および希望日時に合わせて、適切な代行運転者候補を利用者に提示することができる。
【0132】
さらに、車両情報と運転可能情報とを照合して、利用者の自動車を運転可能な代行運転者を代行運転者候補として抽出するので、車両の種別に合わせて適切な代行運転者候補を利用者に提示することができる。特に、運転席の位置や変速機の形式によって運転可能情報を設定するので、特定の運転席位置の車両の運転に不慣れな者や、特定の変速機形式の車両の運転に不慣れな者が代行運転者候補として提示されることがないので、代行運転者の技量不足などによる交通事故の可能性を低減することができる。
【0133】
さらにまた、車両の預かりを開始した後に、預かり終了時刻が表示されたり、預かり終了時刻までの残り時間が表示されたりするので、利用者および代行運転者の双方が、預かり終了時刻を認識することができ、返却場所への遅刻を抑制することができる。
【0134】
また、預かり開始前の車体画像と、預かり終了時の車体画像とを比較して、車両の損傷状態を判定するので、車両の損傷の見落としや、車両の損傷の告知漏れを防止することができる。
【0135】
この発明は本実施形態に限られず他の様々な実施形態とすることができる。また、上述の実施形態で挙げた画面および具体的な構成等は一例であり、実際の製品に応じて適宜変更することが可能である。
【0136】
上述の実施形態では、符号画像を復号する処理(復号処理)が利用者端末3で実行されるようにしたが、利用者端末3から復号処理前の符号画像を管理サーバ2に送信し、復号処理を管理サーバ2で実行するようにしてもよい。
【0137】
また、上述の実施形態では、車両預かりサービスのアプリケーションが利用者端末3および代行運転者端末4のそれぞれで動作するようにしたが、車両預かりサービスのアプリケーションは管理サーバ2で動作するようにし、利用者端末3および代行運転者端末4は、管理サーバ2からウェブページを取得して表示するようにしてもよい。
【0138】
さらに、上述の実施形態では、車両を預ける際および車両の返却の際には、符号画像を用いた代行運転者の本人確認を行うようにしたが、符号画像に代えて、またはこれに加えて、秘密の質問、ワンタイムパスワードおよび免許証画像の確認などを本人確認のために行うようにしてもよい。
【0139】
さらにまた、代行運転者は、終了時刻よりも前に車両預かりサービスの終了手続きを行うことができる。たとえば、駐車場に駐車した状態で、車両預かりサービスの終了手続きを行い、車両が駐車されている駐車場がわかる情報(駐車場の名称、住所、駐車券の画像など)と、車両の鍵の置き場所の情報を登録しておくことによって、事前に車両を返却することができる。利用者は、車両が駐車されている駐車場がわかる情報に従って駐車場に移動し、車両を受け取ることができる。
【0140】
また、依頼情報登録画面140には、延長の可能性の有無を示す延長可能性情報を登録する延長可能性情報登録部と、短縮の可能性の有無を示す短縮可能性情報を登録する短縮可能性情報登録部を備えても良い。この場合、延長可能性情報登録部には、最大延長時間を登録でき、短縮可能性情報登録部には最大短縮時間を登録できる構成にすると良い。これにより、運転代行者は、延長や短縮の可能性を把握できる。さらにこの場合、代行運転者情報登録画面120には、代行可能スケジュールを登録できる構成にしておき、代行可能スケジュールにて代行可能とされている日付と時間の範囲内の依頼情報のみ受けられる構成とすることが好ましい。これにより、延長されても対応可能な代行運転者のみが請け負えるようにする、あるいは運転代行者毎に延長した場合の対応可否を自動車の所有者が判断したうえで代行運転者を決めて依頼するといったこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0141】
この発明は、利用者の車両を一時的に預かるような産業に利用することができる。
【符号の説明】
【0142】
1…車両預かりシステム
2…管理サーバ
21…制御部
22…通信部
23…補助記憶部
3…ユーザ端末
31…制御部
32…入力部
33…表示部
34…撮像部
4…代行運転者端末
41…制御部
42…入力部
43…表示部
44…撮像部
5…公衆回線
50…利用者データDB
51…代行運転者データDB
52…依頼データDB