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  • 特開-刃先交換式切削工具の工具本体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138246
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】刃先交換式切削工具の工具本体
(51)【国際特許分類】
   B23C 5/22 20060101AFI20220915BHJP
   B23C 5/06 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
B23C5/22
B23C5/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021038029
(22)【出願日】2021-03-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000221144
【氏名又は名称】株式会社タンガロイ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】志鎌 広也
(72)【発明者】
【氏名】佐治 龍一
【テーマコード(参考)】
3C022
【Fターム(参考)】
3C022HH01
3C022HH05
3C022MM06
3C022MM15
(57)【要約】
【課題】丸駒インサートと工具本体の接触箇所を予定された一定箇所に保つことにより、装着時に浮きやがたつきを生じない刃先交換式切削工具の工具本体および丸駒インサートを提供する。
【解決手段】工具本体は、丸駒インサートにおいて放射方向へ突出するように形成された複数の凸部のうちの一つのみが嵌まり込むように設けられた凹部を備え、当該凹部は、複数の凸部のうちの嵌まり込む凸部との接触領域において、奥部へ向かって両側の内側面の間隔が漸減するようにそれぞれの内側面が曲面で構成されている。このような工具本体に装着される丸駒インサートは、工具本体の装着座に設けられた凹部に対していずれもが嵌まり込むことが可能な、放射方向へ突出するように形成された複数の凸部を備え、当該凸部は、嵌まり込む凹部との接触領域において、先端部へ向かって両側の外側面の間隔が漸減するようにぞれぞれの外側面が曲面で構成されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸駒インサートが装着されて刃先交換式切削工具を構成する工具本体であって、
前記丸駒インサートを装着するための装着座は、
前記丸駒インサートの一面と接する着座面と、
前記着座面に設けられた、前記丸駒インサートを固定する雄ねじを受ける雌ねじ孔と、
前記丸駒インサートにおいて放射方向へ突出するように形成された複数の凸部のうちの一つのみが嵌まり込むように設けられた凹部と
を備え、
前記凹部は、前記複数の凸部のうちの嵌まり込む凸部との接触領域において、奥部へ向かって両側の内側面の間隔が漸減するようにそれぞれの前記内側面が曲面で構成されている工具本体。
【請求項2】
それぞれの前記内側面は、前記接触領域において、互いに対向する内側空間に向かって突出した稜線を有する請求項1に記載の工具本体。
【請求項3】
工具本体に装着されて刃先交換式切削工具を構成する丸駒インサートであって、
前記工具本体の装着座に設けられた凹部に対していずれもが嵌まり込むことが可能な、放射方向へ突出するように形成された複数の凸部を備え、
前記凸部は、嵌まり込む凹部との接触領域において、先端部へ向かって両側の外側面の間隔が漸減するようにぞれぞれの前記外側面が曲面で構成されている丸駒インサート。
【請求項4】
前記凸部の、前記装着座の着座面に接触する底面と平行な断面の面積が前記底面から遠ざかる方向へ向かって漸増するように、それぞれの前記外側面が形成されている請求項3に記載の丸駒インサート。
【請求項5】
それぞれの前記外側面は、円錐台面の一部として形成されている請求項4に記載の丸駒インサート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丸駒インサートを交換刃先とする刃先交換式切削工具の工具本体および丸駒インサートに関する。
【背景技術】
【0002】
丸駒インサートを交換刃先とする従来の刃先交換式切削工具においては、丸駒インサートを支持座に安定的に固定するために、丸駒インサートの凸部側面が支持座の凹部側面と接触するように設計されていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-24124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
丸駒インサートの凸部側面が工具本体支持座の凹部側面と接触するように設計しても、実際には加工精度や組付誤差により互いに面接触せず、いずれかの箇所で点接触や線接触することが多かった。予定外の箇所で互いに接触すると、丸駒インサートの浮きやがたつきを引き起こすこともある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、丸駒インサートと工具本体の接触箇所を予定された一定箇所に保つことにより、装着時に浮きやがたつきを生じない刃先交換式切削工具の工具本体および丸駒インサートを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様における工具本体は、丸駒インサートが装着されて刃先交換式切削工具を構成する工具本体であって、丸駒インサートを装着するための装着座は、丸駒インサートの一面と接する着座面と、着座面に設けられた、丸駒インサートを固定する雄ねじを受ける雌ねじ孔と、丸駒インサートにおいて放射方向へ突出するように形成された複数の凸部のうちの一つのみが嵌まり込むように設けられた凹部とを備え、当該凹部は、複数の凸部のうちの嵌まり込む凸部との接触領域において、奥部へ向かって両側の内側面の間隔が漸減するようにそれぞれの内側面が曲面で構成されている。
【0007】
また、本発明の一態様における丸駒インサートは、工具本体に装着されて刃先交換式切削工具を構成する丸駒インサートであって、工具本体の装着座に設けられた凹部に対していずれもが嵌まり込むことが可能な、放射方向へ突出するように形成された複数の凸部を備え、当該凸部は、嵌まり込む凹部との接触領域において、先端部へ向かって両側の外側面の間隔が漸減するようにぞれぞれの外側面が曲面で構成されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、丸駒インサートと工具本体の接触箇所を予定された一定箇所に保つことにより、装着時に浮きやがたつきを生じない刃先交換式切削工具の工具本体および丸駒インサートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る切削工具の全体斜視図である。
図2】6コーナーの丸駒インサートの全体斜視図である。
図3】8コーナーの丸駒インサートの全体斜視図である。
図4】装着座の部分拡大図である。
図5】切削工具を側方から観察した図である。
図6】丸駒インサートと工具本体の接触部分を示す断面図である。
図7】丸駒インサートと工具本体の接触領域を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。また、各図において、同一又は同様の構成を有する構造物が複数存在する場合には、煩雑となることを回避するため、一部に符号を付し、他に同一符号を付すことを省く場合がある。
【0011】
図1は、本実施形態に係る刃先交換式切削工具である切削工具100の全体斜視図である。切削工具100は、工具本体200と、工具本体に装着される丸駒インサート300と、丸駒インサート300を工具本体に固定するためのクランプねじである雄ねじ500によって構成される。
【0012】
工具本体200の先端外周部には、周方向に沿って一定の間隔で装着座210が設けられている。本実施形態に係る工具本体200は、図示するように、72°間隔で5つの装着座が設けられている。それぞれの装着座210には丸駒インサート300が雄ねじ500を介して固定されている。
【0013】
図2は、6箇所の装着箇所を有する6コーナーの丸駒インサート300の全体斜視図である。図2(A)は、丸駒インサート300を俯瞰した図であり、図2(B)は、丸駒インサート300を仰視した図である。丸駒インサート300は、全体として略円錐台形状を成し、大径の上面311、小径の底面313、上面311と底面313を接続する側面312を有する。上面311の円周稜線に沿って切れ刃320が設けられている。切れ刃320は、丸駒インサート300が工具本体200の装着座210に装着されると、工具本体200の先端部から部分的に突出した状態となる。
【0014】
丸駒インサート300は、円錐台形状の中心軸を貫通するように、雄ねじ500を貫通させる取付孔330を有する。円錐台形状のうち略下半分の底面313側には、周方向に等間隔で掘穿部353が設けられている。丸駒インサート300は、6コーナーのインサートであるので、60°間隔で6つの掘穿部353が設けられている。掘穿部353は、側面312から底面313へ渡る一部分を穿って除去した形状を成す。掘穿部353が設けられた結果、隣接する2つの掘穿部353の間には、放射方向へ突出するように凸部350が形成される。丸駒インサート300は、6つの凸部350を有する。本実施形態においては、底面313側から見た場合のそれぞれの凸部350の反時計回り側の外側面を第1外側面351、時計回り側の外側面を第2外側面352とする。
【0015】
6つの凸部350の形状は同一である。具体的には後述するが、それぞれの凸部350は、工具本体200の装着座210に設けられた凹部に対していずれもが嵌まり込むことが可能である。すなわち、6つの凸部350を有する丸駒インサート300は、それぞれの凸部350が装着座210に設けられた凹部に嵌まり込むことにより、6つの向き(位相)で装着座210に固定することが可能である。ユーザは、ある位相で切れ刃320が使用限度を迎えると、位相を変えて当該丸駒インサート300を装着しなおし、再び使用に供することができる。
【0016】
図3は、8箇所の装着箇所を有する8コーナーの丸駒インサート400の全体斜視図である。図3(A)は、丸駒インサート400を俯瞰した図であり、図3(B)は、丸駒インサート400を仰視した図である。構造としては6コーナーの丸駒インサート300と同様である。丸駒インサート400は、全体として丸駒インサート300と同寸法の略円錐台形状を成し、大径の上面411、小径の底面413、上面411と底面413を接続する側面412を有する。
【0017】
丸駒インサート300と同様に、上面411の円周稜線に沿って切れ刃420が設けられており、円錐台形状の中心軸を貫通するように、雄ねじ500を貫通させる取付孔430を有する。円錐台形状のうち略下半分の底面413側に、周方向に等間隔で掘穿部453が設けられている点も丸駒インサート300と同様であるが、丸駒インサート400は、8コーナーのインサートであるので、45°間隔で8つの掘穿部453が設けられ、その結果、放射方向へ突出するように8つの凸部450が形成される。本実施形態においては、底面413側から見た場合のそれぞれの凸部450の反時計回り側の外側面を第1外側面451、時計回り側の外側面を第2外側面452とする。
【0018】
8つの凸部450の形状は同一であり、丸駒インサート300の凸部350の形状とも同一である。したがって、それぞれの凸部350は、工具本体200の装着座210に設けられた凹部に対していずれもが嵌まり込むことが可能である。すなわち、8つの凸部450を有する丸駒インサート400は、それぞれの凸部450が装着座210に設けられた凹部に嵌まり込むことにより、8つの向き(位相)で装着座210に固定することが可能である。ユーザは、ある位相で切れ刃420が使用限度を迎えると、位相を変えて当該丸駒インサート400を装着しなおし、再び使用に供することができる。
【0019】
なお、本実施形態においては、6コーナーの丸駒インサート300と8コーナーの丸駒インサート400を説明したが、他のコーナー数の丸駒インサートであってもこれらと同一形状の凸部を有するのであれば、工具本体200に装着することができる。以下の説明においては、丸駒インサート300を装着する場合を例として説明するが、他の丸駒インサートを装着する場合も同様である。
【0020】
図4は、図1のA部分について丸駒インサート300を取り外した様子である、装着座210の部分拡大図である。装着座210は、丸駒インサート300の底面313と接する着座面212と、着座面212に設けられた、雄ねじ500を受ける雌ねじ孔213と、丸駒インサート300の凸部350の一つが嵌まり込むように設けられた凹部220を有する。
【0021】
凹部220は、雌ねじ孔213の中心軸から遠ざかる方向(奥行き方向)へ掘穿されて形成されているが、その結果、奥行き方向に対して2つの内側面と成る第1内側面221と第2内側面222が形成される。本実施形態においては、着座面212を俯瞰した場合の凹部220の時計回り側の内側面を第1内側面221、反時計回り側の内側面を第2内側面222とする。
【0022】
図5は、切削工具100を側方から観察した図である。図6は、図5に示すB-B断面図であり、装着座210に装着された丸駒インサート300の、凸部350を含む平面で切断した断面図である。より具体的には、丸駒インサート300と工具本体200の接触部分を示す断面図である。
【0023】
上述のように、丸駒インサート300の凸部350が装着座210の凹部220に嵌まり込んで固定される。凸部350と凹部220の噛み合わせにより、丸駒インサート300の位相が固定される。換言すれば、凸部350と凹部220の噛み合わせは、丸駒インサート300の回転止めとして機能する。
【0024】
凹部220のうち凸部350との接触予定領域は、凹部220の両内側面のそれぞれの一部分である、第1内側面221と第2内側面222である。凸部350のうち凹部220との接触予定領域は、凸部350の両外側面のそれぞれの一部分である、第1外側面351と第2外側面352である。すなわち、第1内側面221と第1外側面351が互いに接触することが予定され、第2内側面222と第2外側面352が互いに接触することが予定されている。
【0025】
実際に丸駒インサート300を雄ねじ500で固定した場合には、公差や加工精度により、いずれか一方が接触し、他方には隙間が生じ得る。図の例では、第1内側面221と第1外側面351の間に隙間が生じており、第2内側面222と第2外側面352が互いに接触している。例えば、丸駒インサート300を装着座210に固定するときには、時計回りに締結される雄ねじ500の回転力を受けて第1内側面221と第1外側面351が接触し、切削加工中には切削力を受けて第2内側面222と第2外側面352が接触する。
【0026】
図7は、丸駒インサート300と工具本体200の接触領域を模式的に示す図である。具体的には、着座面212上で丸駒インサート300をスライドさせて凸部350を凹部220から若干離間させた状態を、凸部350の内部を透かして観察した様子を概略的に示す図である。
【0027】
上述のように、凹部220のうち凸部350との接触予定領域は、凹部220の両内側面のそれぞれの一部分である、第1内側面221と第2内側面222である。第1内側面221と第2内側面222は、白抜き矢印で示す奥部へ向かって互いの間隔D2が漸減するように、それぞれが曲面で構成されている。また、第1内側面221と第2内側面222は、着座面212との境界の立ち上がり部分から上方へ向かって内側空間にせり出すように展開し、それぞれの更に上面との境界において第1稜線221aと第2稜線222aを形成する。すなわち、第1稜線221aと第2稜線222aが、第1内側面221と第2内側面222において、凹部220の内側空間に向かって最も突出した部分である。凹部220は、第1稜線221aと第2稜線222aの少なくともいずれかにおいて、凸部350と接触する。
【0028】
上述のように、凸部350のうち凹部220との接触予定領域は、凸部350の両外側面のそれぞれの一部分である、第1外側面351と第2外側面352である。第1外側面351と第2外側面352は、凸形状の先端部へ向かって互いの間隔D3が漸減するように、それぞれが曲面で構成されている。また、凸の部分の底面313と平行な断面の面積Sが底面313から遠ざかる方向へ向かって漸増するように、第1外側面351と第2外側面352が形成されている。特に、本実施形態においては、第1外側面351と第2外側面352が円錐台面の一部として形成されている。凸部350は、第1外側面351と第2外側面352の少なくともいずれかにおいて、凹部220と接触する。
【0029】
このような三次元的な構成を実現することにより、丸駒インサート300と工具本体200の接触箇所を予定された一定箇所に保つことができるので、装着時に浮きやがたつきを生じない切削工具100を提供することができる。また、稜線が曲面と接触するので、平面への接触に比べて応力の集中が緩和され、接触部の塑性変形を軽減することができる。また、接触箇所を着座面212から離れた第1稜線221a、第2稜線222aの少なくともいずれかに限ったことにより、丸駒インサート300を着座面212へ押し当てる力が作用し、がたつきをより抑制することができる。なお、交換可能な丸駒インサート400においても凸部450は凸部350と同様に形成されているので、同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0030】
100…切削工具、200…工具本体、210…装着座、212…着座面、213…雌ねじ孔、220…凹部、221…第1内側面、221a…第1稜線、222…第2内側面、222a…第2稜線、300…丸駒インサート、311…上面、312…側面、313…底面、320…切れ刃、330…取付孔、350…凸部、351…第1外側面、352…第2外側面、353…掘穿部、400…丸駒インサート、411…上面、412…側面、413…底面、420…切れ刃、430…取付孔、450…凸部、451…第1外側面、452…第2外側面、453…掘穿部、500…雄ねじ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸駒インサートが装着されて刃先交換式切削工具を構成する工具本体であって、
前記丸駒インサートを装着するための装着座は、
前記丸駒インサートの一面と接する着座面と、
前記着座面に設けられた、前記丸駒インサートを固定する雄ねじを受ける雌ねじ孔と、
前記丸駒インサートにおいて放射方向へ突出するように形成された複数の凸部のうちの一つのみが嵌まり込むように設けられた凹部と
を備え、
前記凹部は、前記複数の凸部のうちの嵌まり込む凸部との接触領域において、奥部へ向かって両側の内側面の間隔が漸減するようにそれぞれの前記内側面が曲面で構成され
それぞれの前記内側面は、前記接触領域において、互いに対向する内側空間に向かって突出した稜線を有する工具本体。
【請求項2】
工具本体に装着されて刃先交換式切削工具を構成する丸駒インサートであって、
前記工具本体の装着座に設けられた凹部に対していずれもが嵌まり込むことが可能な、放射方向へ突出するように形成された複数の凸部を備え、
前記凸部は、嵌まり込む凹部との接触領域において、先端部へ向かって両側の外側面の間隔が漸減するようにぞれぞれの前記外側面が曲面で構成され
前記凸部の、前記装着座の着座面に接触する底面と平行な断面の面積が前記底面から遠ざかる方向へ向かって漸増するように、それぞれの前記外側面が形成されている丸駒インサート。
【請求項3】
それぞれの前記外側面は、円錐台面の一部として形成されている請求項に記載の丸駒インサート。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸駒インサートが装着されて刃先交換式切削工具を構成する工具本体であって、
前記丸駒インサートを装着するための装着座は、
前記丸駒インサートの一面と接する着座面と、
前記着座面に設けられた、前記丸駒インサートを固定する雄ねじを受ける雌ねじ孔と、
前記丸駒インサートにおいて放射方向へ突出するように形成された複数の凸部のうちの一つのみが嵌まり込むように設けられた凹部と
を備え、
前記凹部は、前記複数の凸部のうちの嵌まり込む凸部との接触領域において、奥部へ向かって両側の内側面の間隔が漸減するようにそれぞれの前記内側面が曲面で構成され、
それぞれの前記内側面は、前記接触領域において、互いに対向する内側空間に向かって突出した稜線を有する工具本体。