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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013839
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】シャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/28 20060101AFI20220111BHJP
   B05B 1/18 20060101ALI20220111BHJP
【FI】
A47K3/28
B05B1/18 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021107342
(22)【出願日】2021-06-29
(31)【優先権主張番号】P 2020112030
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000128968
【氏名又は名称】株式会社オンダ製作所
(72)【発明者】
【氏名】中村 剛一
(72)【発明者】
【氏名】山口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】木村 優香
【テーマコード(参考)】
2D132
4F033
【Fターム(参考)】
2D132FA06
2D132FB02
2D132FB03
2D132FC04
2D132FJ10
2D132FJ11
2D132FJ16
2D132FJ18
2D132FJ20
2D132FJ25
2D132FJ28
2D132FJ31
2D132FJ35
4F033AA11
4F033BA04
4F033DA05
4F033EA01
4F033GA11
4F033KA02
4F033NA01
(57)【要約】
【課題】 洗浄効果の高いミスト散水が可能なシャワーヘッドを提供すること。
【解決手段】 ミスト散水板70のノズル部77は、背面に開口された挿入孔78と、正面に開口されたミスト用細孔79と、挿入孔78とミスト用細孔79との間に配置され円柱領域80aを有する旋回室80と、背面において挿入孔78の周囲に、挿入孔78の開口縁よりも径方向の外側の領域から旋回室80の円柱領域80aにかけて設けられたミスト用導入溝81とを有している。ミスト用コアのミスト用凸部62は、ノズル部77の挿入孔78に挿入されている。ミスト用導入溝81において円柱領域80aへの入口部分は、ミスト用導入溝81の内面とミスト用凸部62とで通過断面積が規定されている。ミスト用導入溝81は、円柱領域80aの接線方向に延在されてなおかつ、円柱領域80aに近づくほど深く逆に円柱領域80aから遠ざかるほど浅くなるように傾斜されている。
【選択図】 図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面側に湯水を噴出するミスト散水板と前記ミスト散水板の背面に固定されたミスト用コアとを有し、
前記ミスト散水板にはノズル部が設けられ、
前記ノズル部は、前記ミスト散水板の背面に開口された挿入孔と、前記ミスト散水板の正面に開口されたミスト用細孔と、前記挿入孔と前記ミスト用細孔との間に配置され円柱領域を有する旋回室と、前記ミスト散水板の背面において前記挿入孔の周囲に、前記挿入孔の開口縁よりも径方向の外側の領域から前記旋回室の前記円柱領域にかけて設けられたミスト用導入溝とを有し、
前記ミスト用コアにはミスト用凸部が設けられ、前記ミスト用凸部は前記ノズル部の前記挿入孔に挿入され、
前記ミスト用導入溝において前記円柱領域への入口部分は、前記ミスト用導入溝の内面と前記ミスト用凸部とで通過断面積が規定されており、
前記ミスト用導入溝は、前記円柱領域の接線方向に延在されてなおかつ、前記円柱領域に近づくほど深く逆に前記円柱領域から遠ざかるほど浅くなるように傾斜されているシャワーヘッド。
【請求項2】
前記挿入孔において前記円柱領域との境界付近には前記円柱領域側が小径となるテーパー面が設けられ、前記ミスト用凸部において先端面の外周縁にはテーパー面が設けられ、前記ミスト用凸部は、前記ミスト用凸部の前記テーパー面が前記挿入孔の前記テーパー面に当接する位置まで挿入されており、前記ミスト用導入溝において前記円柱領域への入口部分は、前記ミスト用導入溝の内面と前記ミスト用凸部の前記テーパー面とで通過断面積が規定されている請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記ミスト用凸部には、前記旋回室と同軸位置に前記旋回室よりも内径が小さい旋回補助室が、前記旋回室に対して中心軸線の方向に連続して設けられている請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室や洗面台等に設置されるシャワーヘッドに関し、特にミスト状のシャワー散水が可能なシャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のシャワーヘッドにおいては、円錐渦巻き状に形成されたミストガイドが、円錐穴に形成されたミスト絞り穴内に装着されている。したがって、ミストガイドの渦巻き面とミスト絞り穴の円錐内周面との間に、渦巻き状のミスト流路が形成されている。ミスト絞り穴内に流入した液体は、ミスト流路を流れて、ミスト絞り穴からミスト状の液滴として外部に噴射される。
【0003】
特許文献2のミスト噴射弁においては、断面円形の旋回流発生室と、旋回流発生室にほぼ接線方向に連通している流入口と、旋回流発生室の一端に開口し、旋回流発生室の中心軸と同軸にオリフィス形状に形成された噴射口とが備えられている。
【0004】
流入口から旋回流発生室に流入した水は、旋回流発生室の壁面に沿って旋回し渦流を形成する。そして、旋回しながら噴射口を通ってミスト噴射弁の先端から噴射される。噴射された水は、空円錐状の薄水膜を形成し、薄水膜は膜状分裂により微粒子化しミストとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-011034号公報
【特許文献2】特開2006-150149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術においては、円錐渦巻き状に形成されたミストガイドが、ミスト絞り穴内に装着されている。したがって、ミスト流路を流れる水とミストガイドとの接触抵抗が大きくなって水の流速が低下し、水の噴射に勢いがなくて薄水膜の拡がりが悪く、膜状分裂が好適に行われずに、洗浄効果が低くなる問題があった。
【0007】
特許文献2の技術においては、流入口が旋回流発生室に対して接線方向に連通している。したがって、旋回流発生室の過流が噴射口側へ移動し難くなっており、水の噴射に勢いがなくて薄水膜の拡がりが悪く、膜状分裂が好適に行われずに、洗浄効果が低くなる問題があった。
【0008】
本発明の目的は、洗浄効果の高いミスト散水が可能なシャワーヘッドを提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために請求項1の発明のシャワーヘッドは、正面側に湯水を噴出するミスト散水板と前記ミスト散水板の背面に固定されたミスト用コアとを有し、前記ミスト散水板にはノズル部が設けられ、前記ノズル部は、前記ミスト散水板の背面に開口された挿入孔と、前記ミスト散水板の正面に開口されたミスト用細孔と、前記挿入孔と前記ミスト用細孔との間に配置され円柱領域を有する旋回室と、前記ミスト散水板の背面において前記挿入孔の周囲に、前記挿入孔の開口縁よりも径方向の外側の領域から前記旋回室の前記円柱領域にかけて設けられたミスト用導入溝とを有し、前記ミスト用コアにはミスト用凸部が設けられ、前記ミスト用凸部は前記ノズル部の前記挿入孔に挿入され、前記ミスト用導入溝において前記円柱領域への入口部分は、前記ミスト用導入溝の内面と前記ミスト用凸部とで通過断面積が規定されており、前記ミスト用導入溝は、前記円柱領域の接線方向に延在されてなおかつ、前記円柱領域に近づくほど深く逆に前記円柱領域から遠ざかるほど浅くなるように傾斜されている。
【0010】
請求項2の発明は請求項1において、前記挿入孔において前記円柱領域との境界付近には前記円柱領域側が小径となるテーパー面が設けられ、前記ミスト用凸部において先端面の外周縁にはテーパー面が設けられ、前記ミスト用凸部は、前記ミスト用凸部の前記テーパー面が前記挿入孔の前記テーパー面に当接する位置まで挿入されており、前記ミスト用導入溝において前記円柱領域への入口部分は、前記ミスト用導入溝の内面と前記ミスト用凸部の前記テーパー面とで通過断面積が規定されている。
【0011】
請求項3の発明は請求項1又は請求項2において、前記ミスト用凸部には、前記旋回室と同軸位置に前記旋回室よりも内径が小さい旋回補助室が、前記旋回室に対して中心軸線の方向に連続して設けられている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ミスト用導入溝を、旋回室の接線方向に延在させてなおかつ円柱領域に近いほど深く逆に円柱領域から遠いほど浅くすることで、旋回室にミスト用細孔へと向かう過流を生じさせている。つまり、従来のように円錐渦巻き状に形成されたミストガイドを旋回室に配置しなくとも、旋回室に螺旋状の過流を効果的に生じさせることができる。したがって、従来のようにミストガイドが湯水の流れを妨げることがなくなり、ミスト散水板から噴出されるまで湯水の勢いを維持できて、高い洗浄効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】シャワーヘッドの斜視図。
図2】シャワーヘッドの分解斜視図及びリング着脱用治具の斜視図。
図3】シャワーヘッドの縦断面図。
図4図3のA-A線に対応したシャワーヘッドの断面図。
図5】ヘッドカバーの正面図。
図6】(a)切替板の正面図、(b)切替板の背面図。
図7】(a)切替板の右側面図、(b)切替板の左側面図。
図8】(a)切替板の平面図、(b)切替板の底面図。
図9】(a)弁体の正面図、(b)弁体の背面図、(c)弁体の右側面図。
図10】(a)ミスト用コアの正面図、(b)ミスト用コアの背面図。
図11】(a)ミスト用コアの右側面図、(b)ミスト用コアの左側面図。
図12】(a)ミスト用コアの平面図、(b)ミスト用コアの底面図。
図13】(a)ミスト散水板の正面図、(b)ミスト散水板の背面図。
図14図13(b)の要部拡大図、(b)(a)のB-B線に対応した溝部分の断面図、(c)(a)の斜視図。
図15図3の要部拡大図。
図16】(a)ノーマル散水板の正面図、(b)ノーマル散水板の背面図、(c)ノーマル散水板の右側面図。
図17】(a)取付リングの正面図、(b)取付リングの背面図、(c)取付リングの右側面図。
図18】散水側アッシィ及びカバー側アッシィの斜視図。
図19図3のC-C線に対応したシャワーヘッドの断面図であって、(a)弁体がノーマル散水の位置にある状態を示す図、(b)弁体がミスト散水の位置にある状態を示す図。
図20】(a)図19(a)のD-D線に対応したシャワーヘッドの断面図、(b)図19(b)のE-E線に対応したシャワーヘッドの断面図。
図21】別例を示す図であって、(a)ミスト用凸部の正面図、(b)ミスト用凸部の背面図、(c)ミスト用凸部の右側面図。
図22】別例を示す図であって、ミスト用凸部及びミスト用コアの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を、浴室や洗面台に設置されるシャワーヘッド(ミスト噴射装置として把握することもできる)に具体化した一実施形態について説明する。
【0015】
図1に示すように、シャワーヘッド1は、円盤状をなすヘッド2と、丸棒状をなすハンドル3とを有している。ヘッド2とハンドル3とは、ヘッド2の中心軸線L1とハンドル3の中心軸線L2とが互いに傾斜するように連設されている。ヘッド2は、湯水をシャワー状に噴出するためのものである。ハンドル3は、使用者が把持するためのものである。ハンドル3には、図示しないシャワーホースが接続される。シャワーヘッド1は、当該シャワーホースを介して湯水の供給を受ける。
【0016】
図1及び図2に示すように、シャワーヘッド1は、シャワーヘッド1の外殻を構成するシャワーヘッド本体11を有している。シャワーヘッド本体11は、ヘッド2の外殻を構成するヘッドカバー12と、ハンドル3の外殻を構成するハンドルカバー13とを有している。ヘッドカバー12及びハンドルカバー13は、それぞれ合成樹脂よりなる一体成型品である。
【0017】
図5に示すように、ヘッドカバー12は、背面側が蓋14aとなる有蓋円筒状をなす収容部14と、収容部14において蓋14aの外面に一端が連設された概略丸棒状の連結部15とを有している。蓋14aの内面には、円筒状の区画壁16が設けられている。
【0018】
蓋14aの内面には、中心軸線L1を中心とした第1ボス17が設けられている。第1ボス17の先端には切り欠き17aが設けられている。切り欠き17aは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が等間隔で配置されている。蓋14aの内面において、区画壁16よりも径方向の外側には、中心軸線L1の方向に延びる第2ボス18が設けられている。第2ボス18は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。
【0019】
収容部14において、区画壁16と第1ボス17との間には、共通前室19が設けられている。連結部15内には、長手方向に共通通水路20が設けられている。共通通水路20において長手方向の一端は、収容部14の共通前室19に接続されている。連結部15において長手方向の他端には、雄ねじ15aが設けられている。連結部15において長手方向の他端面には、回り止め15bが設けられている。
【0020】
図2及び図3に示すように、ハンドルカバー13において、中心軸線L2の方向の一端(ヘッド2とは反対側)には、前記シャワーホースを接続するための雄ねじ13aが設けられている。前記シャワーホースは、図示しない周知のアダプタを介して雄ねじ13aに接続される。ハンドルカバー13において、中心軸線L2の方向の他端(ヘッド2側)には、雌ねじ13bが設けられている。ハンドルカバー13において雌ねじ13bの奥側には、回り止め13dが設けられている。
【0021】
図3に示すように、ヘッドカバー12とハンドルカバー13とは、ヘッドカバー12(連結部15)の雄ねじ15aとハンドルカバー13の雌ねじ13bとの結合によって一体化されている。当該ねじ結合の部分の水密は、ヘッドカバー12の連結部15の外周面に装着され、ハンドルカバー13の内周面に圧接されたシールリング22によって確保されている。ヘッドカバー12とハンドルカバー13とのねじ結合に基づく相対回動は、互いの回り止め13d,15bが当接する位置まで行われ、当該当接状態にて、ヘッドカバー12とハンドルカバー13との中心軸線L2を中心とした相対回動位置が規定されている。
【0022】
ハンドルカバー13内の空間には収容部13cが設けられている。ヘッドカバー12(連結部15)の雄ねじ15aとハンドルカバー13の雌ねじ13bとの結合を解除することで、収容部13cの開放が可能である。収容部13cにはフィルターカートリッジ21が収容されている。フィルターカートリッジ21は図示しない水質変更剤を有している。
【0023】
前記シャワーホースからハンドルカバー13の収容部13cに供給された湯水は、フィルターカートリッジ21において水質変更された後、ヘッドカバー12(連結部15)の共通通水路20へと流入される。共通通水路20の湯水は、ヘッドカバー12(収容部14)の共通前室19へと流入される。
【0024】
なお、水質変更剤としては例えば塩素除去剤が挙げられる。塩素除去剤としては、亜硫酸カルシウムやアスコルビン酸や活性炭等が挙げられる。塩素除去剤以外の水質変更剤としては、例えばマグネシウム等の水素発生剤や芳香剤等が挙げられる。水質変更剤が劣化した場合には、ヘッドカバー12とハンドルカバー13とのねじ結合を解除して、フィルターカートリッジ21を新品に交換すればよい。
【0025】
さて、本実施形態のシャワーヘッド1は、一般的なシャワー散水(以下「ノーマル散水」とする)とミスト(微粒子)状のシャワー散水(以下「ミスト散水」とする)とを切り換え可能である。ヘッドカバー12には、ノーマル散水及びミスト散水を択一的に実現するための構成が設けられている。
【0026】
図2に示すように、当該構成は、上流側の切替板30と、切替板30に保持された弁体40と、弁体40とでノーマル散水の流路とミスト散水の流路とを切り換えるためのミスト用コア50と、ミスト散水が行われるミスト散水板70と、座金90と、ノーマル散水が行われるノーマル散水板100と、ノーマル散水板100をミスト散水板70に対して取り付けるための取付リング110とを有している。なお、シャワーヘッド1には、取付リング110を取り外す際に用いられるリング着脱用治具200が付属されている。
【0027】
図6図8に示すように、切替板30は、合成樹脂よりなる一体成型品であって、円板状をなしている。切替板30の背面には、中心軸線L1を中心とした円柱状の挿入部31が設けられている。挿入部31の外周面には、シール収容溝31aが環状に設けられている。シール収容溝31aにはシールリング32が収容されている。
【0028】
切替板30の正面には、中心軸線L1を中心とした円筒状の支持部33が設けられている。支持部33の外周面には円環状のパッキン34が装着されている。切替板30の外周縁には切り欠き30aが設けられている。切り欠き30aは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。
【0029】
切替板30には、中心軸線L1を中心とした円孔である第1挿通孔35が貫設されている。切替板30において、挿入部31及び支持部33よりも径方向の外側には、中心軸線L1の方向に延びる第2挿通孔36が貫設されている。第2挿通孔36は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。
【0030】
切替板30の正面において、支持部33よりも径方向の内側には、正面側に開口する有底円筒状の弁収容部37が設けられている。弁収容部37は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が不等間隔で配置されている。この不等間隔のうちの広い方の間隔には、中心軸線L1の方向にカウンタ部38が突設されている。
【0031】
切替板30において第1挿通孔35の付近には、中心軸線L1の方向に延びる共通通水孔39が貫通形成されている。共通通水孔39は、2つの弁収容部37の不等間隔のうちの狭い方の間隔において一方の弁収容部37に寄せて配置されている。挿入部31の背面には、共通通水孔39の入口を形成する筒状部39aが設けられている。共通通水孔39の出口は、切替板30の正面において支持部33よりも径方向の内側で開口されている。
【0032】
筒状部39aは、切替板30の外周縁に沿って湾曲された第1壁39a-1と、近傍の弁収容部37に沿って湾曲された第2壁39a-2と、切替板30の径方向に延びる第3壁39a-3と、第2壁39a-2と第3壁39a-3とを直線的につなぐ第4壁39a-4とを有している。
【0033】
第1壁39a-1は、中心軸線L1の周りにおいて第2壁39a-2側から第3壁39a-3側へと向かうにつれて中心軸線L1の方向に高くなっている。第2壁39a-2と第3壁39a-3とは、ともに径方向の内側へと向かうにつれて中心軸線L1の方向に高くなっており、第4壁39a-4につながる部分の高さは互いに同じとなっている。
【0034】
したがって、共通通水孔39の入口において上流側(背面側)への指向方向は、径方向の外側に傾きかつ周方向の一方側(第2壁39a-2側)に傾いており、ヘッドカバー12の収容部14の内面に対して周方向に沿っていると言える。
【0035】
図2図4に示すように、切替板30は、第1挿通孔35にヘッドカバー12の第1ボス17が挿通されるとともに、挿入部31がヘッドカバー12の区画壁16に挿入された状態で、ヘッドカバー12に対して取り付けられている。ヘッドカバー12と切替板30とは、ヘッドカバー12の第2ボス18の位置と切替板30の第2挿通孔36の位置とが、中心軸線L1の周りにおいて互いに一致した状態で配置されている。ヘッドカバー12と切替板30とは、各第2挿通孔36から対応する第2ボス18へと挿通されたねじ150によって、相互に固定されている。
【0036】
ヘッドカバー12の共通前室19において正面側の開口は、切替板30の挿入部31によって閉塞されている。挿入部31に装着されたシールリング32によって、挿入部31と区画壁16との間の水密すなわち共通前室19の水密が確保されている。共通前室19は、共通通水孔39を介して切替板30の正面側へと開放されている。したがって、共通前室19へと流入された湯水は、切替板30の背面側から共通通水孔39を介して切替板30の正面側へと流出される。
【0037】
図9に示すように、弁体40は、合成樹脂よりなる大径円柱部41と合成樹脂よりなる小径円柱部42とが、同一軸線上において一体に連設されている。大径円柱部41の端面(正面)には、シール収容溝41aが円環状に設けられている。シール収容溝41aにはシールリング43が収容されている。小径円柱部42の端面(背面)には、ばね収容部42aが設けられている。
【0038】
図2図4に示すように、弁体40は、切替板30の弁収容部37の数に応じた複数(本実施形態においては2つ)が備えられている。切替板30の各弁収容部37には、対応する弁体40の小径円柱部42が収容されている。弁体40は、小径円柱部42の外周面が弁収容部37の内周面によって案内されることで、中心軸線L1の方向に往復移動が可能である。
【0039】
弁体40のばね収容部42aと切替板30の弁収容部37との間には、コイルスプリング44が介在されている。弁体40は、コイルスプリング44によって、小径円柱部42が弁収容部37から突出する方向に付勢されている。
【0040】
図10図12に示すように、ミスト用コア50は、合成樹脂よりなる一体成型品であって円板状をなしている。ミスト用コア50において背面の外周縁には、中心軸線L1を中心とした円筒状の区画壁51が設けられている。区画壁51の外周面には、シール収容溝51aが環状に設けられている。シール収容溝51aにはシールリング52が収容されている。
【0041】
ミスト用コア50には、中心軸線L1を中心とした円孔である第1挿通孔53が貫設されている。ミスト用コア50において外周縁付近には、中心軸線L1の方向に延びる第2挿通孔54が貫設されている。第2挿通孔54は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。第2挿通孔54は、ミスト用コア50の背面においては、区画壁51の先端面で開口されている。
【0042】
ミスト用コア50において第1挿通孔53の近傍には、中心軸線L1の方向に延びるノーマル散水用ポート55が貫設されている。ノーマル散水用ポート55は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が不等間隔で配置されている。
【0043】
ミスト用コア50において第1挿通孔53の近傍には、中心軸線L1の方向に延びるミスト散水用ポート56が貫設されている。ミスト散水用ポート56は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が不等間隔で配置されている。
【0044】
図19に示すように、ノーマル散水用ポート55とミスト散水用ポート56とは、中心軸線L1の周りにおいて交互に配置されている。ノーマル散水用ポート55及びミスト散水用ポート56の内径は、弁体40のシールリング43(図9参照)の内径よりも小さい。
【0045】
つまり、図19(a)に示すように、弁体40の大径円柱部41がミスト散水用ポート56の開口を互いに同軸となる位置で覆えば、ミスト散水用ポート56は大径円柱部41とシールリング43とによって閉塞される。また、図19(b)に示すように、弁体40の大径円柱部41がノーマル散水用ポート55の開口を互いに同軸となる位置で覆えば、ノーマル散水用ポート55は大径円柱部41とシールリング43とによって閉塞される。
【0046】
図10図12に示すように、ミスト用コア50の正面には、中心軸線L1を中心とした円筒状の支持部57が設けられている。支持部57において先端部の外周面は、先端側ほど外径が小さくなるテーパー状をなしている。ミスト用コア50の正面において、支持部57よりも径方向の内側には、第1挿通孔53の開口を取り囲むようにしてボス58が設けられている。ボス58の先端面には切り欠き58aが設けられている。切り欠き58aは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が不等間隔で配置されている。
【0047】
ミスト用コア50の正面において、支持部57よりも径方向の内側には、支持部57とボス58とを橋絡するようにして通水孔形成部59が突設されている。通水孔形成部59は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が不等間隔で配置されている。通水孔形成部59内にはミスト用通水孔60が設けられている。ミスト用通水孔60は、横断面四角形状をなすとともに、径方向の内側から外側に向かって延びて、支持部57の外周面で開口されている。
【0048】
ミスト用コア50の正面において、支持部57よりも径方向の外側には、支持部57の外周面とミスト用コア50の外周縁とを接続するミスト用通水溝61が設けられている。ミスト用通水溝61は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が不等間隔で配置されている。各ミスト用通水溝61は、横断面「コ」字状をなすとともに、対応するミスト用通水孔60に接続されている。
【0049】
ノーマル散水用ポート55は、ミスト用コア50の正面において通水孔形成部59を避けて開口されている。ミスト散水用ポート56は、ミスト用コア50の正面側において対応する通水孔形成部59の位置で開口することで、ミスト用通水孔60に接続されている。つまり、ミスト散水用ポート56とミスト用通水溝61とは、ミスト用通水孔60を介して接続されている。
【0050】
ミスト用コア50の正面において、支持部57よりも径方向の外側には、中心軸線L1の方向に延びる円柱状のミスト用凸部62が設けられている。ミスト用凸部62は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては9つ)が等間隔で配置されている。ミスト用凸部62の先端面には、旋回補助室63が凹設されている。旋回補助室63の内空間は円柱状をなしている。ミスト用凸部62において先端面の外周縁には、テーパー面62aが設けられている。
【0051】
ミスト用コア50の正面において、支持部57よりも径方向の外側には、径方向に延びる係合溝50aが設けられている。係合溝50aは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が不等間隔で配置されている。
【0052】
図13に示すように、ミスト散水板70は、合成樹脂よりなる一体成型品であって、円板状をなしている。ミスト散水板70には、中心軸線L1を中心とした円孔である収容孔71が貫設されている。収容孔71の内周面において正面側の領域には、雌ねじ71aが設けられている。収容孔71において背面側の開口縁には、中心軸線L1を中心とした円筒状をなす内側壁72が設けられている。内側壁72の先端面には切り欠き72aが設けられている。切り欠き72aは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が不等間隔で配置されている。
【0053】
ミスト散水板70において背面の外周縁には、中心軸線L1を中心とした円筒状をなす外側壁73が設けられている。外側壁73の外周面には摘み73aが設けられている。ミスト散水板70の背面において、外側壁73よりも径方向の内側でかつ内側壁72よりも径方向の外側には、中心軸線L1を中心とした円筒状をなす中間壁74が設けられている。
【0054】
中間壁74の内周面には、中心軸線L1を中心とした円環状をなす段差74aが設けられている。中間壁74において先端の内周面には、径方向の内側に向かって係止突起74bが設けられている。係止突起74bは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。中心軸線L1の方向において段差74aと係止突起74bとの間には、隙間が設けられている。
【0055】
ミスト散水板70の背面において、中間壁74よりも径方向の内側でかつ内側壁72よりも径方向の外側には、中心軸線L1の方向に延びるボス75が設けられている。ボス75は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。
【0056】
ミスト散水板70の背面において、中間壁74よりも径方向の内側でかつ内側壁72よりも径方向の外側には、径方向に延びる係合リブ70aが設けられている。係合リブ70aは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が不等間隔で配置されている。
【0057】
ミスト散水板70において、中間壁74よりも径方向の内側でかつ内側壁72よりも径方向の外側にはノズル部77が設けられている。ノズル部77は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては9つ)が等間隔で配置されている。
【0058】
図14に示すように、ノズル部77は、ミスト散水板70の背面に開口された挿入孔78と、ミスト散水板70の正面に設けられ正面側に向かって拡開する円錐内面状の噴出凹部83と、噴出凹部83の内底面においてミスト散水板70の正面側へと開口されたミスト用細孔79と、挿入孔78とミスト用細孔79との間に配置された旋回室80とを有している。旋回室80は、挿入孔78側の円柱領域80aとミスト用細孔79側の円錐台領域80bとを有している。
【0059】
挿入孔78、円柱領域80a、円錐台領域80b及びミスト用細孔79は、互いに同一の軸線(ノズル部77の中心軸線L3)上に配置されている。円錐台領域80bは、円柱領域80a側の内径が円柱領域80aの内径とほぼ等しくかつミスト用細孔79側の内径がミスト用細孔79の内径とほぼ等しい。円錐台領域80bの内面は、円柱領域80aの内面及びミスト用細孔79の内面のそれぞれに対して、滑らかに接続されている。挿入孔78において円柱領域80aとの境界付近には、円柱領域80a側が小径となるテーパー面78aが設けられている。
【0060】
ノズル部77はミスト用導入溝81を有している。ミスト用導入溝81は、ミスト散水板70の背面において挿入孔78の周囲に設けられている。ミスト用導入溝81は、ノズル部77の中心軸線L3の周りにおいて、複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。ミスト用導入溝81は、背面視にて挿入孔78に近づくほど幅が狭く逆に挿入孔78から遠ざかるほど幅が広くなっている。
【0061】
ミスト用導入溝81は、挿入孔78の開口縁よりも径方向の外側の領域から旋回室80の円柱領域80aにかけて設けられている。したがって、挿入孔78の内周面は、ミスト用導入溝81によって円環状が途切れている。また、円柱領域80aの内周面において背面側の領域は、ミスト用導入溝81によって円環状が途切れている。
【0062】
ミスト用導入溝81は、旋回室80(円柱領域80a)の接線方向に延在されている。各ミスト用導入溝81の底面は、ノズル部77の中心軸線L3を中心とした同一の円錐内面上にそれぞれ位置されている。したがって、ミスト用導入溝81は、円柱領域80aに近づくほど深く逆に円柱領域80aから遠ざかるほど浅くなるように傾斜されている。
【0063】
図3及び図4に示すように、ミスト用コア50は、区画壁51がミスト散水板70の中間壁74に段差74aの位置まで挿入されるとともに、支持部57がミスト散水板70の内側壁72に挿入された状態で、ミスト散水板70に対して取り付けられている。ミスト散水板70とミスト用コア50とは、ミスト散水板70のボス75の位置とミスト用コア50の第2挿通孔54の位置とが中心軸線L1の周りにおいて互いに一致した状態で配置されている。ミスト散水板70とミスト用コア50とは、各第2挿通孔54から対応するボス75へと挿通されたねじ151によって、相互に固定されている。
【0064】
図10及び図13に示すように、ミスト用コア50の係合溝50aには、ミスト散水板70の対応する係合リブ70aが挿入されている。係合溝50aと係合リブ70aとの係合によって、ミスト用コア50とミスト散水板70との中心軸線L1を中心とした相対回動は阻止されている。また、係合溝50a及び係合リブ70aは、中心軸線L1の周りにおいて不等間隔で配置されている。つまり、係合溝50aと係合リブ70aとは、ミスト用コア50とミスト散水板70との互いの取付位置関係を規定する。
【0065】
図14及び図15に示すように、ミスト用コア50とミスト散水板70とが相互に固定された状態において、ミスト用コア50のミスト用凸部62の先端が、ミスト散水板70の対応するノズル部77の挿入孔78に挿入されている。ミスト用凸部62は、ミスト用凸部62のテーパー面62aが挿入孔78のテーパー面78aに当接する位置まで挿入されている。
【0066】
つまり、ミスト用導入溝81は、挿入孔78にミスト用凸部62が挿入された部分においては、ミスト用凸部62によって背面側の開口が閉塞されている。したがって、当該部分すなわち旋回室80(円柱領域80a)への入口部分においては、ミスト用導入溝81の内面とミスト用凸部62のテーパー面62aとで通過断面積が規定されている。
【0067】
図15に示すように、ミスト用凸部62が挿入孔78に挿入された状態では、ノズル部77の旋回室80とミスト用凸部62の旋回補助室63とが、ノズル部77の中心軸線L3の方向に連続した空間となっている。旋回室80と旋回補助室63とは、中心軸線L3上に配置されている。旋回補助室63の内径は旋回室80の内径よりも小さい。
【0068】
図3及び図4に示すように、ミスト散水板70の背面において、内側壁72と中間壁74との間の空間は、ミスト用コア50によって閉塞されてミスト用前室82となっている。ミスト用コア50の区画壁51に装着されたシールリング52によって、区画壁51とミスト散水板70の中間壁74との間の水密すなわちミスト用前室82の水密が確保されている。
【0069】
ミスト用前室82には、ミスト用コア50のミスト用通水溝61及びミスト散水板70のミスト用導入溝81が配置されている。つまり、ミスト用コア50のミスト散水用ポート56とノズル部77のミスト用導入溝81とは、ミスト用通水孔60、ミスト用通水溝61及びミスト用前室82を介して接続されている。
【0070】
なお、内側壁72の切り欠き72a(図13参照)は、支持部57の外周面におけるミスト用通水孔60(図10参照)の開口に対応して設けられており、支持部57の径方向外側を取り囲む内側壁72によって、ミスト用通水孔60とミスト用通水溝61との接続が阻害されないようにしている。
【0071】
図2に示すように、金属製の座金90は、円環状をなす本体板部90aと、本体板部90aの外周面において径方向に突設された外側板部90bと、本体板部90aの内周面において径方向に突設された内側板部90cとを有している。外側板部90bは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。3つの外側板部90bのうちの2つ(90b-1)は、残りの1つ(90b-2)と比較して径方向に長い。内側板部90cは、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては2つ)が等間隔で配置されている。
【0072】
図3図4及び図18に示すように、ミスト用コア50とミスト散水板70とが一体化されてなる散水側アッシィAassyは、ヘッドカバー12と切替板30とが一体化されてなおかつ弁体40とコイルスプリング44とが切替板30に取り付けられてなるカバー側アッシィBassyに対して組み付けられている。
【0073】
すなわち、散水側アッシィAassyは、ミスト用コア50の第1挿通孔53にヘッドカバー12の第1ボス17が挿通されているとともに、ミスト散水板70の中間壁74が、切替板30の外周縁とヘッドカバー12の収容部14との間に挿入されている。当該挿入は、切替板30の切り欠き30aの位置と、切り欠き30aに対応するミスト散水板70の係止突起74bの位置とが、中心軸線L1の周りにおいて一致した状態(図18の状態)で行われる。当該挿入は、切替板30の外周縁と中間壁74の段差74aとが当接する位置まで行われる。
【0074】
当該挿入後には、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとを中心軸線L1を中心として相対回動させることで、切り欠き30aの位置と係止突起74bの位置とが中心軸線L1の周りにおいてずらされる。したがって、ミスト散水板70の段差74aと係止突起74bとの間に切替板30の外周縁が挟持されて、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとが中心軸線L1の方向へ互いに抜け出すことが阻止されている。
【0075】
散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとが互いに抜け止めされた状態において、ミスト用コア50のボス58の各切り欠き58aには、座金90の対応する外側板部90bが嵌め込まれている(図10(a)参照)。また、ヘッドカバー12の第1ボス17の切り欠き17aには、座金90の対応する内側板部90cが嵌め込まれている(図5参照)。
【0076】
第1ボス17と座金90とボス58との間には、シールリング91が介在されている。そして、座金90の本体板部90aからボス58へと挿通されたねじ152によって、座金90がカバー側アッシィBassyに固定されているとともに、座金90によって、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとが中心軸線L1の方向へ互いに抜け出すことが阻止されている。
【0077】
第1ボス17の切り欠き17aと、切り欠き17aにはめ込まれた座金90の内側板部90cとの間には、中心軸線L1の周りにおいて隙間は設けられていない(図5参照)。したがって、カバー側アッシィBassyが散水側アッシィAassyに対して中心軸線L1を中心として相対回動されると、座金90もカバー側アッシィBassyと一体的に回動される。カバー側アッシィBassyに取り付けられた座金90は、3つの外側板部90bのうちの長い方の2つの外側板部90b-1が、それぞれ対応するノーマル散水用ポート55に対して、隙間を開けた状態で対向配置されている(図20(a)参照)。
【0078】
図10(a)に示すように、ボス58の切り欠き58aと、切り欠き58aにはめ込まれた座金90の外側板部90bとの間には、中心軸線L1の周りにおいて隙間が設けられている。したがって、図19に示すように、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとは、当該隙間によって規定された範囲において、中心軸線L1を中心とした相対回動が可能である。
【0079】
図3図4及び図18に示すように、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとが互いに組み付けられた状態では、切替板30の支持部33がミスト用コア50の区画壁51に挿入されている。切替板30の支持部33において径方向の内側の空間は、ミスト用コア50によって閉塞されて弁室64となっている。支持部33に装着されたパッキン34によって、支持部33と区画壁51との間の水密すなわち弁室64の水密が確保されている。共通前室19の湯水は、共通通水孔39を介して弁室64へと流入される。
【0080】
弁室64には、切替板30のカウンタ部38が配置されている。カウンタ部38は、ミスト用コア50の背面に対して摺動可能に当接されている。弁室64には、弁体40の大径円柱部41が配置されている。弁体40は、コイルスプリング44の付勢力によって、大径円柱部41のシールリング43がミスト用コア50の背面に対して摺動可能に圧接されている。弁室64には、ミスト用コア50のノーマル散水用ポート55及びミスト散水用ポート56が開口されている。
【0081】
図19に示すように、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとが相対回動されると、弁体40と、ノーマル散水用ポート55及びミスト散水用ポート56とが相対回動される。ノーマル散水用ポート55及びミスト散水用ポート56は、対応する弁体40(シールリング43)の移動軌跡上に配置されている。
【0082】
図16に示すように、ノーマル散水板100は、正面側が蓋101となる有蓋円筒状をなしている。蓋101には多数のノーマル用細孔101aが貫設されている。ノーマル散水板100において背面側の開口縁には、径方向の外側に向かって突出するフランジ102が設けられている。ノーマル散水板100は、ステンレス等の金属板をプレス加工することで一体成型されている。
【0083】
図17に示すように、取付リング110は、合成樹脂よりなる一体成型品であって、円筒状をなしている。取付リング110の外周面において背面側の領域には、雄ねじが110a設けられている。取付リング110の外周面において正面側の領域には、径方向の外側に向かって突出するフランジ110bが設けられている。フランジ110bは、正面視にて雄ねじ110aを見え難くしている。取付リング110の正面には、中心軸線L1の周りにおいて等間隔で複数(本実施形態においては3つ)の係合凹部110cが設けられている。
【0084】
図2図4に示すように、ノーマル散水板100は、ミスト散水板70の収容孔71に対して正面側から挿入されている。ノーマル散水板100のフランジ102と、ミスト用コア50の支持部57と、ミスト散水板70の内側壁72とで囲まれた空間には、シールリング111が介在されている。ノーマル散水板100の外周面と収容孔71の内周面との間の円環状の空間には、取付リング110が配置されている。
【0085】
取付リング110は、取付リング110の雄ねじ110aと収容孔71の雌ねじ71aとがねじ結合されることで、ミスト散水板70に対して固定されている。当該固定状態において、取付リング110はノーマル散水板100のフランジ102を介してシールリング111を押圧する。ノーマル散水板100は、フランジ102が取付リング110に対して当接されることで、収容孔71からの抜け止めがなされている。散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとを連結するねじ152の頭部は、ノーマル散水板100によって覆われている。
【0086】
ミスト用コア50の正面側において、支持部57よりも径方向の内側の空間は、ノーマル散水板100の内側の空間と連続されてノーマル用前室65となっている。ノーマル用前室65には、ミスト用コア50のノーマル散水用ポート55が開口されている。ノーマル用前室65は、座金90とボス58との間に介在されたシールリング91によって、弁室64との間の水密が確保されている。ノーマル用前室65は、ノーマル散水板100と支持部57と内側壁72とで囲まれた空間に介在されたシールリング111によって、ミスト用前室82との間の水密が確保されている。
【0087】
図2に示すように、リング着脱用治具200は、合成樹脂よりなる一体成型品である。リング着脱用治具200はアーム201を備えている。アーム201は、中心軸線L1の周りにおいて複数(本実施形態においては3つ)が等間隔で配置されている。各アーム201は、一端が中心軸線L1上に配置されているとともに互いの一端を結合することで一体化されている。各アーム201の他端には、係合凸部201aが設けられている。
【0088】
ミスト散水板70から取付リング110を取り外す際には、リング着脱用治具200の各係合凸部201aを、取付リング110の対応する係合凹部110cに対して凹凸係合させる。そして、当該係合状態において、リング着脱用治具200を手掛かりとして、取付リング110をミスト散水板70に対して緩める方向に相対回動させることで、ミスト散水板70と取付リング110とのねじ結合が解除される。
【0089】
ミスト散水板70から取付リング110を取り外せは、ノーマル散水板100をミスト散水板70から取り外すことができる。ノーマル散水板100を取り外した状態では、ねじ152の頭部が露出される。ねじ152を、カバー側アッシィBassyの第1ボス17から取り外すことで、座金90をカバー側アッシィBassy及び散水側アッシィAassyから取り外すことができる。
【0090】
座金90を取り外した状態において、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとを中心軸線L1を中心として相対回動させて、切り欠き30aの位置と係止突起74bの位置とを中心軸線L1の方向に一致させれば、散水側アッシィAassyとカバー側アッシィBassyとを中心軸線L1の方向に分離できる。
【0091】
さて、図19(a)に示すように、散水側アッシィAassyを、カバー側アッシィBassyに対して中心軸線L1を中心として一方向に回動操作すると、各弁体40が、対応するミスト散水用ポート56を閉塞するとともに対応するノーマル散水用ポート55を開放する。
【0092】
したがって、図20(a)に示すように、弁室64の湯水は、ノーマル散水用ポート55を介してノーマル用前室65に流入されるとともに、ノーマル散水板100の多数のノーマル用細孔101aを介して噴出されてノーマル散水が行われる。
【0093】
なお、ノーマル散水用ポート55からノーマル用前室65に流入された湯水は、ノーマル散水用ポート55に対向する座金90の外側板部90b-1に衝突して径方向へ方向転換された後に、ノーマル用前室65内をノーマル用細孔101aへと向かう。したがって、ノーマル散水用ポート55からの湯水が、ノーマル用細孔101aへと直線的に移動されることを防止できる。
【0094】
よって、ノーマル散水用ポート55に正対する一部のノーマル用細孔101aからの湯水の噴出と、ノーマル散水用ポート55に正対しない残りのノーマル用細孔101aからの湯水の噴出とで、勢いに大きな差が生じることを防止でき、当該勢いの差に起因したノーマル散水の使用感の悪化を防止できる。また、このような湯水の方向転換に、別の目的でも取り付けた座金90を用いており、当該方向転換のための専用の部材を必要としない。
【0095】
図19(b)に示すように、散水側アッシィAassyを、カバー側アッシィBassyに対して中心軸線L1を中心として他方向に回動操作すると、各弁体40が、対応するミスト散水用ポート56を開放するとともに対応するノーマル散水用ポート55を閉塞する。
【0096】
したがって、図20(b)に示すように、弁室64の湯水は、ミスト散水用ポート56、ミスト用通水孔60、ミスト用通水溝61を介してミスト用前室82に流入される。
【0097】
図14に示すように、ミスト用前室82の湯水は、ミスト用導入溝81を介して旋回室80の円柱領域80aへと流入される。ここで、ミスト用導入溝81は、旋回室80(円柱領域80a)の接線方向に延在されている。ミスト用導入溝81は、円柱領域80aに近いほど深く、逆に円柱領域から遠いほど浅い。したがって、ミスト用導入溝81から円柱領域80aに向かう湯水の流れは、円柱領域80aの内周面に対して沿ったものであってなおかつノズル部77の中心軸線L3の方向へ円錐台領域80bに向かう螺旋状の過流となる。
【0098】
旋回室80において円錐台領域80bに到達された湯水の過流は、円錐台領域80bにおいて旋回半径が徐々に小さくされつつミスト用細孔79に向かって移動される。ミスト用細孔79に到達された湯水の過流は、ミスト用細孔79から噴出凹部83内へと噴出される。噴出凹部83内に噴出された湯水は、噴出凹部83が円錐内面状をなすことによるガイド効果も相俟って、空円錐状の薄水膜となる。薄水膜は、膜状分裂によってミスト化(微粒子化)されてミスト散水となる。
【0099】
上記実施形態においてはつぎのような効果を奏する。
(1)ミスト用導入溝81を、旋回室80の接線方向に延在させてなおかつ円柱領域80aに近いほど深く逆に円柱領域から遠いほど浅くすることで、旋回室80にミスト用細孔79へと向かう過流を生じさせている。つまり、従来のように円錐渦巻き状に形成されたミストガイドを旋回室80に配置しなくとも、旋回室80に螺旋状の過流を効果的に生じさせることができる。したがって、従来のようにミストガイドが湯水の流れを妨げることがなくなり、ミスト散水板70から噴出されるまで湯水の勢いを維持できて、高い洗浄効果を期待できる。
【0100】
(2)ミスト散水板70の背面にミスト用導入溝81を設けるとともに、ミスト用コア50の正面にミスト用凸部62を設け、ミスト用導入溝81とミスト用凸部62とで旋回室80への入口部分を区画形成している。したがって、当該入口部分を貫通孔によって形成する場合と比較して製造が容易であるし、当該入口部分の通過断面積の設定すなわち旋回室80へ流入される湯水の流量設定がし易い。
【0101】
(3)ミスト用凸部62を、従来技術のミストガイドのような円錐渦巻き状に形成する必要がないため、ミスト用凸部62の形状が簡単となって、ミスト用コア50の製造が容易となる。
【0102】
(4)ミスト用凸部62とノズル部77の挿入孔78とは、互いのテーパー面62a,78aで以て当接されている。したがって、ミスト用凸部62と挿入孔78とを弱い力で面接触させることができて、当該接触部分における水密性を確保できる。よって、ミスト用前室82からミスト用導入溝81を介さずに旋回室80へと流入される湯水を少なくできて、当該侵入に起因した旋回室80における乱流の発生を抑制できる。当該乱流は、ノズル部77(旋回室80)における過流を乱し、ひいてはノズル部77から噴出される湯水の膜状分裂を阻害する。
【0103】
(5)ミスト用凸部62は、テーパー面62aで以てミスト用導入溝81を閉塞して旋回室80(円柱領域80a)への入口部分を区画形成している。したがって、当該入口部分における旋回室80への湯水の指向がより明確となって、旋回室80における過流の旋回速度を速めることができる。旋回速度が速いと、ノズル部77から噴出される湯水の膜状分裂が良好となって細かなミスト粒径を得ることができ、高い洗浄効果を期待できる。
【0104】
(6)ミスト用凸部62には、旋回室80よりも内径の小さい旋回補助室63が設けられている。旋回室80に湯水の過流が発生すると、旋回補助室63においては旋回室80での過流の外径よりも小さな外径を有する湯水の過流が発生する。旋回補助室63の過流は、旋回室80の過流の仮想的な軸を規定する作用を助長するため、旋回室80における湯水の過流が安定する。したがって、ノズル部77から噴出される湯水の膜状分裂が良好となって細かなミスト粒径を得ることができ、高い洗浄効果を期待できる。
【0105】
(7)切替板30の正面にはカウンタ部38が設けられており、カウンタ部38は弁室64内においてミスト用コア50の背面に対して摺動可能に当接されている。したがって、複数の弁体40が中心軸線L1の周りにおいて不等間隔で配置されていても、カウンタ部38のカウンタバランス作用によって、各弁体40とミスト用コア50の背面との摺動が安定化される。よって、切替板30とミスト用コア50との相対回動、つまりはノーマル散水とミスト散水との切替を安定的に行い得る。
【0106】
(8)共通通水孔39の入口において上流側(背面側)への指向方向は、ヘッドカバー12の収容部14の内面に対して周方向に沿っている。したがって、共通通水路20から共通前室19へと流入されて当該内面に沿う方向に流れる湯水を、効果的に共通通水孔39内へと導くことができる。
【0107】
(別例)
前記実施形態はつぎのように変更してもよい。
(1)ミスト用導入溝を1つとすること。
【0108】
(2)ミスト用導入溝を2つ、4つ、5つ等の3つ以外の複数とすること。
【0109】
(3)ミスト用導入溝の底面を平面とすること。
【0110】
(4)複数のミスト用導入溝81を、ノズル部77の中心軸線L3の周りにおいて不等間隔で配置すること。
【0111】
(5)ノズル部77の挿入孔78をテーパー面78aとせずかつミスト用凸部62の先端をテーパー面62aとしないこと。
【0112】
(6)複数のミスト用凸部62を相互に別体とすること。
【0113】
(7)ミスト用凸部62から旋回補助室63を削除すること。
【0114】
(8)ノーマル散水とミスト散水とを同時に行うシャワーヘッドに具体化すること。
【0115】
(9)ミスト散水のみを行うシャワーヘッドに具体化すること。
【0116】
(10)前記実施形態のシャワーヘッド1は所謂壁掛け式のものであったが、これを変更して、所謂壁固定式・壁埋込式のシャワーヘッドに具体化すること。
【0117】
(11)1つのミスト用凸部62とミスト用凸部62に対応する1つのノズル部77とを最小単位のミスト噴射装置として把握し、1つ又は複数の当該ミスト噴射装置を、浴室やサウナ室等の壁面に対して直接的に設置すること。
【0118】
(12)図21及び図22に示すように、ミスト用凸部62をミスト用コア50とは別体とすること。中心軸線L1を中心とする仮想円C上に等間隔で配置された複数のミスト用凸部62は、連結部66によりリング状に一体的に連結されている。連結部66は、各ミスト用凸部62間における中央部分が、各ミスト用凸部62を結ぶ仮想円Cよりも径方向外側に湾曲されているとともに、各ミスト用凸部62に繋がる部分が径方向内側に湾曲され、滑らかな曲線の波状をなしている。したがって、例えば、連結部66が仮想円Cと一致するような円弧状である場合と比べて、連結部66が弾性変形し易い。よって、ノズル部77の挿入孔78にミスト用凸部62の先端を挿入する際(図15参照)、連結部66の弾性変形により挿入孔78に対するミスト用凸部62の位置が補正され、互いのテーパー面62a,78aの不均等な接触を抑制できる。また、ミスト用凸部62の背面中央には、凸曲面部62bが設けられている。ミスト用コア50において、ミスト用凸部62に対応する位置には、平面部67が設けられている。したがって、凸曲面部62bは平面部67に点接触される。よって、ミスト散水板70にミスト用コア50を取り付ける(ミスト用凸部62をミスト用コア50により押圧する)際、ミスト用凸部62が傾動可能であるため、互いのテーパー面62a,78aの不均等な接触を抑制できる。
【0119】
(付記)
前記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。
(1)外殻を構成するとともに内面にボス(第1ボス)を有するシャワーヘッド本体と、弁収容部を有するとともに前記シャワーヘッド本体に固定された切替板と、前記弁収容部に収容された弁体と、挿通孔(第1挿通孔)及びノーマル散水用ポートを有するとともに、前記挿通孔に前記シャワーヘッド本体の前記ボスが挿通されて前記ボスを中心として前記シャワーヘッド本体と相対回動可能な円板(ミスト用コア)と、前記円板との間でノーマル用前室を区画形成し前記ノーマル用前室の湯水を噴出するノーマル散水板と、前記ノーマル用前室に配置されているとともに前記ボスに固定され、前記シャワーヘッド本体と前記円板との相対回動の範囲を前記円板との当接によって規定する座金とを有し、前記シャワーヘッド本体と前記円板とを相対回動させることで、前記弁体が前記ノーマル散水用ポートを開閉するものであって、前記座金は、前記ノーマル用前室における前記ノーマル散水用ポートの開口と対向して配置されているシャワーヘッド。
【0120】
(2)外殻を構成するとともに内面にボス(第1ボス)を有するシャワーヘッド本体と、前記シャワーヘッド本体に固定されているとともに前記ボスの中心軸線の周りにおいて不等間隔で配置された複数の弁収容部を有する切替板と、前記複数の弁収容部にそれぞれ収容された複数の弁体と、挿通孔(第1挿通孔)及びノーマル散水用ポートを有するとともに、前記挿通孔に前記シャワーヘッド本体の前記ボスが挿通されて前記ボスを中心として前記シャワーヘッド本体と相対回動可能な円板(ミスト用コア)とを有し、前記シャワーヘッド本体と前記円板とを相対回動させることで、前記弁体が前記ノーマル散水用ポートを開閉するものであって、前記切替板において、前記弁収容部の前記不等間隔のうちの広い方の間隔には、前記円板に対して摺動可能にカウンタ部が突設されているシャワーヘッド。
【符号の説明】
【0121】
1…シャワーヘッド、2…ヘッド、3…ハンドル

11…シャワーヘッド本体、12…ヘッドカバー、13…ハンドルカバー(a…雄ねじ、b…雌ねじ、c…収容部、d…回り止め)、14…収容部(a…蓋)、15…連結部(a…雄ねじ、b…回り止め)、16…区画壁、17…第1ボス(a…切り欠き)、18…第2ボス、19…共通前室

20…共通通水路、21…フィルターカートリッジ、22…シールリング

30…切替板(a…切り欠き)、31…挿入部(a…シール収容溝)、32…シールリング、33…支持部、34…パッキン、35…第1挿通孔、36…第2挿通孔、37…弁収容部、38…カウンタ部、39…共通通水孔(a…筒状部、a-1…第1壁、a-2…第2壁、a-3…第3壁、a-4…第4壁)

40…弁体、41…大径円柱部(a…シール収容溝)、42…小径円柱部(a…ばね収容部)、43…シールリング、44…コイルスプリング

50…ミスト用コア(a…係合溝)、51…区画壁(a…シール収容溝)、52…シールリング、53…第1挿通孔、54…第2挿通孔、55…ノーマル散水用ポート、56…ミスト散水用ポート、57…支持部、58…ボス(a…切り欠き)、59…通水孔形成部

60…ミスト用通水孔、61…ミスト用通水溝、62…ミスト用凸部(a…テーパー面、b…凸曲面部)、63…旋回補助室、64…弁室、65…ノーマル用前室、66…連結部、67…平面部

70…ミスト散水板(a…係合リブ)、71…収容孔(a…雌ねじ)、72…内側壁(a…切り欠き)、73…外側壁(a…摘み)、74…中間壁(a…段差、b…係止突起)、75…ボス、77…ノズル部、78…挿入孔(a…テーパー面)、79…ミスト用細孔

80…旋回室(a…円柱領域、b…円錐台領域)、81…ミスト用導入溝、82…ミスト用前室、83…噴出凹部

90…座金(a…本体板部、b…外側板部、c…内側板部)、91…シールリング

100…ノーマル散水板、101…蓋(a…ノーマル用細孔)、102…フランジ

110…取付リング(a…雄ねじ、b…フランジ、c…係合凹部)、111…シールリング

150…ねじ、151…ねじ、152…ねじ

200…リング着脱用治具、201…アーム(a…係合凸部)

Aassy…散水側アッシィ、Bassy…カバー側アッシィ

C…仮想円

L1…ヘッドの中心軸線、L2…ハンドルの中心軸線、L3…ノズル部の中心軸線
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