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特開2022-13845情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013845
(43)【公開日】2022-01-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/22 20120101AFI20220111BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220111BHJP
【FI】
G06Q20/22
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021107452
(22)【出願日】2021-06-29
(31)【優先権主張番号】P 2020112979
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】507088613
【氏名又は名称】株式会社キャッチボール
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】端 郁夫
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB21
5L055AA51
(57)【要約】      (修正有)
【課題】実店舗において代金や料金の支払いが行われない状況下においても、当該代金や当該料金の決済に係る手続きの利便性を向上可能とする情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム1は、商品の販売またはサービスの提供を行う事業者サーバ130に替えて、消費者210による商品の購入に伴う代金またはサービスの利用に伴う料金の決済の代行に係る処理を実行する代行者サーバ110と、端末装置と、を含む。代行者サーバ110は、決済に係る指示を消費者210から受け付けるための入力領域が提示された画面の出力に係る処理を実行する制御手段と、入力領域が提示された画面を端末装置に表示させるためのアクセス情報を発行する発行手段と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の販売またはサービスの提供を行う事業者に替えて、消費者による前記商品の購入に伴う代金または前記サービスの利用に伴う料金の決済の代行に係る処理を実行する代行者サーバと、
端末装置と、
を含み、
前記代行者サーバは、
前記決済に係る指示を前記消費者から受け付けるための入力領域が提示された画面の出力に係る処理を実行する制御手段と、
前記入力領域が提示された前記画面を前記端末装置に表示させるためのアクセス情報を発行する発行手段と、
を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記商品の販売または前記サービスの提供に係る処理を実行する事業者サーバを含み、
前記制御手段は、前記入力領域が提示された画面の出力に係る処理として、前記事業者サーバがネットワークを介して前記端末装置に情報を提示するための画面の少なくとも一部に、当該入力領域を提示するための画面情報を、当該事業者サーバに送信し、
前記発行手段は、前記端末装置が前記事業者サーバにアクセスして前記入力領域が提示された前記画面を表示するための前記アクセス情報を発行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記発行手段は、前記端末装置が前記代行者サーバにアクセスして前記入力領域が提示された前記画面を表示するための前記アクセス情報を発行する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記代行者サーバは、
前記入力領域を介して受け付けた前記指示に基づき、前記決済に係る処理を実行する決済手段
を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記決済手段は、前記入力領域を介して指定された決済方法に基づき、前記決済に係る処理を実行する、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記商品の購入または前記サービスの利用に係る取引ごとに前記決済に係る指示を前記消費者から受け付けるための前記入力領域が提示された画面の出力に係る処理を実行し、
前記発行手段は、前記取引ごとに前記アクセス情報を発行する、
請求項4または5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記決済手段は、前記商品の購入または前記サービスの利用に係る一連の取引のうち、所定の条件を満たす複数の前記取引それぞれに対応する前記代金または前記料金を一括して、前記決済に係る処理を実行する、請求項4または5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記代行者サーバは、
消費者ごとに当該消費者からの指示に基づき決済方法を登録する登録手段を備え、
前記決済手段は、前記決済方法があらかじめ登録されている場合には、登録された当該決済方法に基づき、前記代金の決済を試み、
前記発行手段は、あらかじめ登録された前記決済方法に基づく決済が完了しなかった場合に、前記アクセス情報を発行する、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記代行者サーバは、
前記代金の請求の対象となる前記消費者に対する所定の審査の結果を取得する取得手段と、
消費者ごとに当該消費者からの指示に基づき前記代金または前記料金の決済方法を登録する登録手段と、
を備え、
前記登録手段は、前記審査の結果に基づき、登録可能な前記決済方法を制御する、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記登録手段は、前記審査の結果に基づき、前記消費者からの指示に基づき登録された前記決済方法を、前記代行者サーバが前記決済の代行に係る処理を実行する決済方法に切り替える、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記登録手段は、前記審査の結果が所定の条件を満たさなかった場合に、前記消費者からの指示に基づき登録された前記決済方法を、前記代行者サーバが前記決済の代行に係る処理を実行する決済方法に切り替える、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記制御手段は、前記画面に対して、前記決済に係る指示を前記消費者から受け付けるための第1の入力領域に加えて、他の商品の販売または他のサービスの提供に係る指示を前記消費者から受け付けるための第2の入力領域が提示されるように制御する、
請求項1~11のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記制御手段は、前記画面に対して、前記決済の対象となる前記商品または前記サービスに関連付けられた他の商品の販売に係る指示、または当該決済の対象となる前記商品または前記サービスに関連付けられた他のサービスの提供に係る指示を前記消費者から受け付けるための前記第2の入力領域が提示されるように制御する、
請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記制御手段は、前記画面に対して、前記決済の対象となる前記商品の定期的な販売に係る指示、または当該決済の対象となる前記サービスの定期的な提供に係る指示を前記消費者から受け付けるための前記第2の入力領域が提示されるように制御する、
請求項12または13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記代金は、消費者による前記商品の購入に伴う代金であり、
前記発行手段は、購入された前記商品の配送に係る状況に応じて、前記アクセス情報を発行する、
請求項1~14のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記発行手段は、購入された前記商品の出荷以降に前記アクセス情報を発行する、請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記発行手段は、発行した前記アクセス情報を、あらかじめ指定された送信先に送信する、請求項15または16に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記発行手段は、発行した前記アクセス情報を、前記事業者が管理するサーバに通知し、
前記事業者が管理するサーバに通知された前記アクセス情報が、所定の通知方法に基づき、前記消費者に通知される、
請求項15または16に記載の情報処理システム。
【請求項19】
商品の販売またはサービスの提供を行う事業者に替えて、消費者による前記商品の購入に伴う代金または前記サービスの利用に伴う料金の決済の代行に係る処理を実行する代行者サーバと、端末装置と、を含む情報処理システムにより実行される情報処理方法であって、
前記代行者サーバが、前記決済に係る指示を前記消費者から受け付けるための入力領域が提示された画面の出力に係る処理を実行する制御ステップと、
前記代行者サーバが、前記入力領域が提示された前記画面を端末装置に表示させるためのアクセス情報を発行する発行ステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項20】
商品の販売またはサービスの提供を行う事業者に替えて、消費者による前記商品の購入に伴う代金または前記サービスの利用に伴う料金の決済の代行に係る処理を実行するために、当該決済に係る指示を当該消費者から受け付けるための入力領域が提示された画面の出力に係る処理を実行する制御手段と、
前記入力領域が提示された前記画面を端末装置に表示させるためのアクセス情報を発行する発行手段と、
を備える、情報処理装置。
【請求項21】
コンピュータを、請求項20に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信販売のように、実店舗における消費者とのやり取りを介さずに、各種メディアを利用して商品の販売やサービスを提供する方法が知られている。特に近年では、インターネットの普及に伴い、商品の販売やサービスの提供に係る手続きを、ネットワークを介して行う所謂電子商取引が盛んになっている。また、このような背景から、通信販売や電子商取引のように、実店舗における消費者とのやり取りを介さずに、代金の決済を実現するためのシステムも各種提案されている。例えば、特許文献1には、電子商取引における代金の決済を実現するためのシステムの一例が開示されている。
また、近年では、代金の決済方法として、銀行振込による決済やクレジットカードを利用したクレジット決済のみに限らず、多様な決済方法が利用可能となってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-230458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、電子商取引を含む通信販売においては、手続きの特性上、商品の購入に伴う代金の決済が完了した後に、当該商品の発送が行われる。このような特性から、例えば、実店舗で商品を購入する場合のように、商品を実際に手に取って確認した後に、当該商品の購入に伴う代金の決済を行うといった手続きを実現することが困難であった。
また、従来のシステムでは、電子商取引を含む通信販売においては、消費者が代金や料金の決済に利用可能な決済方法は、商品の販売やサービスの提供を行う事業者側が対応している決済方法に制限されていた。また、新たな決済方法が提案されたとしても、事業者側が当該決済方法に速やかに対応できるとは限らない。そのため、消費者が決済への利用を所望する決済方法が、事業者によっては必ずしも利用可能であるとは限らなかった。
このような背景から、電子商取引を含む通信販売のように、実店舗において代金や料金の支払いが行われない状況下においても、代金や料金の決済に係る手続きについて更なる利便性の向上が求められている。
【0005】
本発明は上記の問題を鑑み、実店舗において代金や料金の支払いが行われない状況下においても、代金や料金の決済に係る手続きの利便性を向上可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理システムは、商品の販売またはサービスの提供を行う事業者に替えて、消費者による前記商品の購入に伴う代金または前記サービスの利用に伴う料金の決済の代行に係る処理を実行する代行者サーバと、端末装置と、を含み、前記代行者サーバは、前記決済に係る指示を前記消費者から受け付けるための入力領域が提示された画面の出力に係る処理を実行する制御手段と、前記入力領域が提示された前記画面を前記端末装置に表示させるためのアクセス情報を発行する発行手段と、を備える。
このような構成により、代行者サーバを管理する決済代行者が、事業者に替えて、商品の販売に係る代金またはサービスの提供に係る料金の決済に係る指示を当該消費者から受け付けることが可能となる。これにより、例えば、決済代行者が、消費者への商品の配送やサービスの提供に先駆けて事業者に対して事前に代金または料金の入金を行い、その後に、消費者による当該代金または当該料金の決済に係る手続きを受け付けるといった運用も可能となる。また、消費者は、事業者側が所定の決済方法に対応しているか否かに関わらず、決済代行者側が対応している決済方法を代金や料金の決済に利用することが可能となる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、実店舗において代金や料金の支払いが行われない状況下においても、代金や料金の決済に係る手続きの利便性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システムの概略的なシステム構成の一例を示した図である。
図2】サーバのハードウェア構成の一例を示した図である。
図3】端末装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
図4】情報処理システムの処理の一例を示したシーケンス図である。
図5】審査・利用明細情報の一例を示した図である。
図6】情報処理システムの処理の一例を示したシーケンス図である。
図7】加盟店情報の一例を示した図である。
図8】情報処理システムの処理の一例を示したシーケンス図である。
図9】決済画面の一例を示した図である。
図10】情報処理システムの処理の一例を示したシーケンス図である。
図11】会員登録に係る登録画面の一例を示した図である。
図12】自動支払い機能の設定画面及び設定方法の一例について示した図である。
図13】纏め払い機能の設定画面及び設定方法の一例について示した図である。
図14】情報処理システムの処理の一例を示したシーケンス図である。
図15】審査・利用明細情報と会員情報との間の参照関係の一例を示した図である。
図16】決済画面の他の一例を示した図である。
図17】纏め払いの対象となる明細を特定する方法の一例を示した図である。
図18】情報処理システムの処理の一例を示したシーケンス図である。
図19】決済に係る画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0010】
<概要>
本実施形態に係る情報処理システムの概要について、当該情報処理システムのシステム構成とあわせて説明する。
本実施形態に係る情報処理システムは、電子商取引を含む所謂通信販売のように、実店舗において代金や料金の支払いが行われない場合における、当該代金や当該料金の決済に係る各種手続きを実現する。より具体的には、本実施形態に係る情報処理システムは、商品の販売やサービスの提供を行う事業者に替えて、決済代行者が当該商品の販売や当該サービスの提供に伴う代金や料金の決済に係る手続きを消費者から受け付け可能とする仕組みを提供する。このような仕組みにより、例えば、決済代行者が、消費者への商品の配送に先駆けて、事業者に対して当該商品の購入に伴う代金を事前に入金したうえで、消費者が購入した商品を受け取った後に、当該商品の代金の決済に係る手続きを行うといった運用も実現することが可能となる。
【0011】
ここで、本開示において使用される用語の定義について説明する。本開示において、「消費者」とは、商品の購入やサービスの利用の主体となるユーザ(エンドユーザ)を示すものとする。また、「事業者」とは、消費者に対して商品の販売やサービスの提供を行う企業や個人事業主等を示している。例えば、ECサイト等を介した電子商取引により消費者に対して商品を販売する販売主は、「事業者」の一例に相当する。また、「決済代行者」は、消費者による商品の購入に係る代金やサービスの利用に伴う料金の請求や決済に係る手続きを、事業者に替えて実行する代行業者等を示している。具体的な一例として、利用者による商品の購入に伴う代金やサービスの利用に伴う料金の決済が決済代行者により代行される場合には、事業者への当該代金や当該料金の入金は当該決済代行者による管理に基づき実行される。
【0012】
なお、本開示では、主に電子商取引が行われる場合に着目して説明するが、必ずしも本実施形態に係る情報処理システムの適用対象を限定するものではない。例えば、インターネット以外の他の媒体(例えば、電話等)を介して、消費者から商品の販売やサービスの提供に係る手続きを受け付ける通信販売等についても、本実施形態に係る情報処理システムの適用対象となり得る。すなわち、後述する本実施形態に係る情報処理システムの技術思想を逸脱しない範囲で、実店舗を介さずに商品の販売やサービスの提供を行う場合における代金や料金の決済に対して、当該情報処理システムを適用することが可能である。
【0013】
ここで、図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システムの概略的なシステム構成の一例について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、代行者サーバ110と、事業者サーバ130と、消費者端末210とを含む。代行者サーバ110と、事業者サーバ130と、消費者端末210とは、所定のネットワークNを介して相互に情報やデータを送受信可能に接続されている。
【0014】
なお、ネットワークNは、代行者サーバ110と、事業者サーバ130と、消費者端末210と、の間を接続することが可能であれば、その種別は特に限定されない。具体的な一例として、ネットワークNとして、インターネット、専用線、公衆回線(例えば、電話回線、移動体通信回線等)、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等が適用されてもよい。また、ネットワークNは、無線のネットワークであってもよく、有線のネットワークであってもよい。また、ネットワークNは、複数種類の異なるネットワークを含んでもよい。具体的な一例として、代行者サーバ110と、事業者サーバ130と、消費者端末210との間の通信が、他の通信装置により中継されてもよい。この場合において、当該他の通信装置と、代行者サーバ110、事業者サーバ130、及び消費者端末210それぞれとの間の通信に対して、互いに異なる種別のネットワークが適用されてもよい。
【0015】
事業者サーバ130は、電子商取引を含む通信販売のように実店舗を介さずに消費者に対して商品の販売やサービスの提供を行う事業者が管理するサーバであって、当該商品の販売や当該サービスの提供に係る各種手続きを実現するための処理を実行する。具体的な一例として、事業者サーバ130は、消費者が商品の購入やサービスの利用を行うための、当該消費者と事業者との間の取引のための各種手続きに係る処理を実行する。また、事業者サーバ130は、消費者により購入された商品の出荷や発送の手続きに関する各種処理を実行してもよい。なお、事業者サーバ130の処理の詳細については別途後述する。
【0016】
代行者サーバ110は、消費者による商品の購入やサービスの利用に伴う代金の決済に係る手続きを、当該商品の販売や当該サービスの提供を行う事業者(換言すると、当該事業者が管理する事業者サーバ130)に替えて実行する。具体的には、代行者サーバ110は、事業者サーバ130がネットワークを介して消費者装置210に提示する画面を介して、上記代金の決済に係る指示を消費者から受け付けるための各種処理を実行する。なお、代行者サーバ110の処理の詳細については別途後述する。
【0017】
消費者端末210は、消費者が各種手続きを実行するために利用する端末装置を模式的に示している。消費者端末210は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、及びタブレット端末等のように、ネットワークを通信が可能な情報処理装置により実現され得る。
【0018】
なお、図1に示すシステム構成はあくまで一例であり、必ずしも本実施形態に係る情報処理システムのシステム構成を限定するものではない。具体的な一例として、事業者サーバ130及び代行者サーバ110のうち少なくともいずれかが複数のサーバが協働することで実現されてもよい。また、他の一例として、事業者サーバ130及び代行者サーバ110のうち少なくともいずれかが、1以上のサーバにより実現される仮想サーバにより実現されてもよい。より具体的な一例として、1以上のサーバにより実現される複数の仮想サーバそれぞれが、互いに異なる事業者の事業者サーバ130として割り当てられてもよい。
【0019】
<ハードウェア構成>
本実施形態に係る情報処理システムに含まれる各装置のハードウェア構成の一例について以下に説明する。
【0020】
(サーバのハードウェア構成)
図2を参照して、代行者サーバ110や事業者サーバ130として適用可能なサーバ100のハードウェア構成の一例について説明する。サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、ネットワークI/F105とを含む。CPU101、ROM102、RAM103、HDD104、及びネットワークI/F105は、システムバス106を介して相互に通信可能に接続されている。
【0021】
CPU101は、ROM102に記憶された制御プログラムをRAM103に展開し、展開された当該制御プログラムを実行することでサーバ100の各種機能を実現する。ROM102は、サーバ100の各種機能を実現するためのプログラム(例えば、OS:Operation System等)やデータ等を記憶する。RAM103は、CPU101の主記憶領域や、ワークエリア等のような各種情報や各種データを一時的に記憶する記憶領域として用いられる。
HDD104は、各種データや各種プログラムを記憶する補助記憶装置である。なお、HDD104に替えて、またはHDD104とともに、SSD(Solid State Drive)に代表される不揮発性メモリ等のような、HDD104以外の他の記憶装置が使用されてもよい。
ネットワークI/F105は、サーバ100が、外部の装置(例えば、他のサーバ100や後述する端末装置200等)と所定のネットワークを介して通信を行うための通信インタフェースである。
【0022】
CPU101が、ROM102やHDD104等に記憶されたプログラムをRAM103に展開して実行することで、後述する代行者サーバ110または事業者サーバ130の処理が実現される。
【0023】
(端末装置のハードウェア構成)
図3を参照して、消費者端末210として適用可能な端末装置200のハードウェア構成の一例について説明する。端末装置200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD204と、ネットワークI/F205とを含む。また、端末装置200は、入力装置206と、出力装置207とのうち少なくともいずれかを含んでもよい。CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、ネットワークI/F205、入力装置206、及び出力装置207は、システムバス208を介して相互に通信可能に接続されている。
【0024】
CPU201は、ROM202に記憶された制御プログラムをRAM203に展開し、展開された当該制御プログラムを実行することで端末装置200の各種機能を実現する。ROM202は、端末装置200の各種機能を実現するためのプログラム(例えば、OS:Operation System等)やデータ等を記憶する。RAM203は、CPU201の主記憶領域や、ワークエリア等のような各種情報や各種データを一時的に記憶する記憶領域として用いられる。
HDD204は、各種データや各種プログラムを記憶する補助記憶装置である。なお、HDD204に替えて、またはHDD204とともに、SSDに代表される不揮発性メモリ等のような、HDD204以外の他の記憶装置が使用されてもよい。
ネットワークI/F205は、端末装置200が、外部の装置(例えば、サーバ100等)と所定のネットワークを介して通信を行うための通信インタフェースである。
【0025】
入力装置206は、ユーザからの各種指示の受け付けに利用される。例えば、入力装置206は、ポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル等の入力装置により実現され得る。また、他の一例として、入力装置206は、マイクロフォン等の集音デバイスを含み、ユーザが発話した音声を集音してもよい。この場合には、集音された音声に対して音響解析や自然言語処理等の各種解析処理が施されることで、この音声が示す内容がユーザからの指示として認識される。また、入力装置206として適用されるデバイスは、ユーザからの指示を認識する方法に応じて適宜変更されてもよい。また、入力装置206として複数種類のデバイスが適用されてもよい。
【0026】
出力装置207は、各種情報を出力する装置であり、ユーザに対する各種情報の提示に利用される。例えば、出力装置207は、ディスプレイ等の表示装置により実現され得る。この場合には、出力装置207は、各種表示情報を表示させることで、ユーザに対して情報を提示する。また、他の一例として、出力装置207は、音声や電子音等の音を出力する音響出力デバイスにより実現されてもよい。この場合には、出力装置207は、音声や電子音等の音を出力することで、ユーザに対して情報を提示する。なお、出力装置207として適用されるデバイスは、ユーザに対して情報を提示するために利用する媒体に応じて適宜変更されてもよい。
【0027】
CPU201が、ROM202やHDD204等に記憶されたプログラムをRAM203に展開して実行することで、後述する消費者端末210の処理が実現される。
【0028】
<処理>
本実施形態に係る情報処理システムの処理の一例について、商品の販売やサービスの提供に伴う、消費者及び事業者間の取引、消費者への代金や料金の請求、及び当該代金や当該料金の決済等の手続きごとに以下に説明する。なお、以降では、本実施形態に係る情報処理システムの特徴をよりわかりやすくするために、事業者が提供するECサイトを介して消費者が商品を購入した場合に着目して、各手続きを実現するための処理について一例を説明する。
【0029】
(注文)
まず、図4を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、事業者が消費者から商品の販売に係る注文を受け付ける際の処理に着目して説明する。
【0030】
S101において、消費者端末210は、消費者からの指示に基づき事業者サーバ130にアクセスすることで、商品の販売に係るECサイトの画面を当該消費者に提示する。また、消費者端末210は、上記画面を介して入力された消費者からの、商品の注文に係る各種情報(以下、「注文情報」とも称する)を事業者サーバ130に送信することで、当該事業者サーバ130に商品の注文を行う。注文情報には、例えば、対象となる商品を示す情報、注文者である消費者に関する情報、及び商品の発送先に関する情報等が含まれる。
S102において、事業者サーバ130は、商品の販売に伴う代金の決済タイミングに応じた当該決済の手続きの種別の指定(換言すると、決済タイミングの指定)を受け付けるための画面を、消費者端末210を介して消費者に提示することで、当該消費者から決済タイミングの指定を受け付ける。本実施形態に係る情報処理システムにおいては決済タイミングとして、商品の配送後を当該商品の代金の決済を行う決済タイミングとして指定することが可能であり、当該決済タイミングの指定はS102の処理において行われる。また、商品の配送後が当該商品の代金の決済タイミングとして指定された場合には、当該商品の代金の決済に係る処理については、事業者サーバ130に替えて代行者サーバ110が実行することとなる。なお、以降の説明では、商品の代金の決済に係る決済タイミングとして、当該商品の配送後が指定されたものとする。また、以降では、商品の配送後に決済が行われる当該決済の手続きの種別(すなわち、決済タイミングとして商品の配送後が指定された場合の当該決済の手続きの種別)を、便宜上「後払い決済」とも称する。
【0031】
事業者サーバ130は、決済タイミングとして商品の配送後が指定された場合(すなわち、決済の手続きの種別として「後払い決済」が指定された場合)には、S103において、代金の決済を代行する決済代行者が管理する代行者サーバ110に、当該代金の請求の対象となる消費者の審査を依頼する。
代行者サーバ110により事業者サーバ130からの消費者の審査に係る依頼が受け付けられると、S104において、当該代行者サーバ110または当該代行者サーバ110を管理する決済代行者により当該消費者の審査が行われる。なお、消費者の審査については、当該消費者が過去に事故を起こしているか否かや、不正利用をする可能性があるか否か等のように、決済の代行を行って問題ないかを判断するための所定の条件に基づき行われればよく、当該条件については決済代行者ごとに決定されてもよい。そして、代行者サーバ110は、当該審査の結果と、対象となる消費者に関する情報と、を管理するための管理情報(以下、「審査・利用明細情報」とも称する)を生成する。
【0032】
例えば、図5は、審査・利用明細情報の一例を示した図である。
「加盟店番号」は、決済代行者側による決済の代行の対象となる事業者を識別するための識別情報である。
「注文番号」、「注文日」、「商品明細」、及び「注文金額」は、代金の代行決済の対象となる注文に関する情報であり、S101において事業者サーバ130が受け付けた注文情報に基づき入力される。「注文番号」は、各注文を識別するための識別情報である。「注文日」、「商品明細」、及び「注文金額」は、注文が行われた日付、注文が行われた商品の明細、及び当該注文により発生する代金の金額をそれぞれ示している。
また、審査・利用明細情報は、代金の請求対象となる消費者に関する情報を含む。具体的には、「電話番号」は、消費者の電話番号を示している。本実施形態に係る情報処理システムでは、対象となる消費者を一意に識別するための識別情報として「電話番号」を利用している。また、「注文者情報」は、当該消費者(注文者)に関する他の情報を示しており、たとえば、当該消費者の氏名や住所等の情報が設定される。
「審査承認番号」は、S104における消費者の審査の結果に応じて入力される情報である。消費者の審査の結果に基づき当該消費者に問題がないことが確認された場合(審査結果がOKの場合)には、「審査承認番号」として、当該審査の結果を一意に識別するための識別情報が設定される。なお、審査承認番号は、各注文(換言すると、各取引)が一意に特定されるように、注文ごとに個別に設定される。
なお、「配送No」、「請求書発行日」、「配達完了」、及び「パスワード」については、別途後述する手続きに係る処理において入力される情報である。そのため、これらの情報については詳細を別途後述するものとする。
【0033】
ここで改めて図4を参照する。S105において、代行者サーバ110は、S104における審査の結果を事業者サーバ130に通知する。
事業者サーバ130は、代行者サーバ110から通知された審査結果がOKの場合には、S106において、S101にて消費者端末210から送信された注文情報に基づく、「後払い決済」による注文を受け付ける。
そして、S107において、事業者サーバ130は、消費者端末210に対して審査が完了した旨を示す情報を通知する。
【0034】
一方で、事業者サーバ130は、代行者サーバ110から通知された審査結果がNGの場合には、消費者端末210を介して消費者に対して、決済種別の変更を依頼してもよい。この場合には、事業者サーバ130は、消費者端末210を介して消費者に提示する、決済タイミングの指定に係る画面において、決済タイミングとして商品の配送後の指定を制限してもよい。
【0035】
なお、本実施形態に係る情報処理システムにおいては、S104に係る処理に審査において審査結果がOKとなった場合には、当該審査の完了後であればいずれのタイミングにおいても、決済代行者から事業者に対する決済の対象となる代金の入金が行われてもよい。そのため、例えば、審査の完了後に速やかに決済代行者から事業者に対する代金の入金に係る手続きを実行するといった運用も可能となる。なお、当該代金の実質的な決済に係る処理については、図8を参照して別途後述する処理において、代行者サーバ110により実行されることとなる。
【0036】
以上、図4を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、事業者が消費者から商品の販売に係る注文を受け付ける際の処理に着目して説明した。
【0037】
(請求書の発行)
続いて、図6を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、決済タイミングとして商品の配送後が指定された場合(換言すると、決済の手続きの種別として「後払い決済」が指定された場合)における、請求書の発行に係る手続きに関連する処理に着目して説明する。具体的には、本実施形態に係る情報処理システムでは、決済タイミングとして商品の配送後が指定された場合には、商品が発送された後のタイミング(例えば、配送先に商品が配送された後のタイミング)において、代行者サーバ110により当該商品の代金の請求に係る請求書が発行される。
【0038】
具体的には、事業者サーバ130は、S121において、商品の出荷及び発送に係る手続きに関する処理を実行すると、S123において、当該商品の配送状況を特定するための配送番号を代行者サーバ110に通知する。当該配送番号としては、例えば、配送業者により発行される、配送状況の確認に使用される配送番号を利用することが可能である。また、事業者サーバ130は、代行者サーバ110に対して配送番号を通知する際に、当該配送番号に対して、配送対象となる商品に対応する注文を特定するための情報として、審査承認番号や注文番号等の情報を関連付けてもよい。
代行者サーバ110は、事業者サーバ130から配送番号の通知を受けると、当該通知に基づき商品の出荷を確認し、配送対象となる商品の注文に対応する審査・利用明細情報に対して、当該配送番号を設定する。この際に、代行者サーバ110は、配送番号に関連付けられた注文番号や審査承認番号に基づき、配送対象となる商品の注文に対応する審査・利用明細情報を特定してもよい。例えば、図5に示す「配送No」として、事業者サーバ130から通知された上記配送番号が設定される。
【0039】
代行者サーバ110は、S123において事業者サーバ130から配送番号の通知を受けた後は、当該配送番号に基づき商品の配送状況の確認を行う。
具体的には、S124において、代行者サーバ110は、事業者サーバ130または商品の配送を担当する配送業者に対して配送番号を通知することで、当該事業者サーバ130または当該配送業者に対して、対応する商品の配送状況の確認を依頼する。
事業者サーバ130または配送業者は、代行者サーバ110から通知された配送番号に基づき商品の配送状況を確認する。なおこの際に、事業者サーバ130が商品の配送状況を確認する場合には、事業者サーバ130は、商品の配送を担当する配送業者に対して当該配送番号を通知することで当該商品の配送状況を確認してもよい。
そして、S125において、事業者サーバ130または配送業者は、商品の配送状況の確認結果を代行者サーバ110に通知する。これにより、代行者サーバ110は、事業者サーバ130または配送業者からの通知に基づき商品の配送状況(例えば、商品が消費者に配送されたか否か)を確認することが可能となる。
【0040】
代行者サーバ110は、S125において事業者サーバ130または配送業者から通知された商品の配送状況に応じて、当該商品の代金の請求に係る処理を実行する。なお、本実施形態では、代行者サーバ110は、配送先への商品の配送を確認した後に、当該商品の代金の請求に係る処理を実行するものとする。具体的には、代行者サーバ110は、事業者サーバ130または配送業者から通知に基づき配送先への商品の配送を確認すると、S126において、当該商品の代金の請求に処理を実行する。また、この際に、代行者サーバ110は、審査・利用明細情報に対して配送先への商品の配送が完了したことを示す情報を設定してもよい。例えば、図5に示す「配達完了」の情報は、商品の配送状況を示す情報であり、配送先への商品の配送が完了したことを示している。
【0041】
ここで、S126の処理についてより具体的な例を挙げてより詳しく説明する。
代行者サーバ110は、明細ごと(換言すると、取引ごとであり、審査・利用明細情報ごと)に個別に、代金の決済に係るパスワードを発行する。代行者サーバ110は、対象となる明細(取引)について発行したパスワードと、当該明細について消費者により入力された当該消費者に関する情報(例えば、電場番号等の消費者を一意に特定可能な情報)とに基づき、代金の決済に係る入力画面にアクセスするためのアクセス情報(例えば、URL等)を発行する。
【0042】
なお、詳細は後述するが、本実施形態に係る情報処理システムでは、事業者サーバ130が消費者端末210を介して消費者に提示する画面(例えば、Webページ等)の少なくとも一部に、代行者サーバ110が消費者から決済を受け付けるための入力領域が提示される。そのため、代行者サーバ110は、上記アクセス情報として、消費者端末210が事業者サーバ130にアクセスし、上記入力領域が提示された上記画面を提示するための情報(URL等)を発行してもよい。この場合には、代行者サーバ110は、審査・利用明細情報に設定された加盟店番号に基づき、対象となる事業者を特定し、当該事業者に関する情報に基づき、当該事業者が管理する事業者サーバ130にアクセスするための上記アクセス情報を発行すればよい。
【0043】
例えば、図7は、決済代行者が提供する決済代行サービスに加盟した事業者ごとの情報を代行者サーバ110が管理するための管理情報(以下、「加盟店情報」とも称する)の一例を示した図である。「加盟店番号」は各事業者を識別するための識別情報であり、当該加盟店番号により、審査・利用明細情報と加盟店情報とが関連付けられる。また、加盟店情報は、事業者の名称を示す「加盟店名」や、事業者が提供可能な決済方法の種別(以下、「決済種別」とも称する)を示す「提供可能決済種別」等のような、事業者に関する情報を含む。このような特性から、例えば、代行者サーバ110は、事業者が管理する事業者サーバ130にアクセスするための情報(例えば、URL等)を、当該事業者に対応する加盟店情報により管理してもよい。
【0044】
そして、代行者サーバ110は、生成したアクセス情報が提示された請求書の発行に係る処理を実行する。なお、この際に発行される請求書は、消費者への当該請求書の通知方法に応じて変更されてもよい。
具体的な一例として、上記請求書として、電子媒体の請求書が発行されてもよい。この場合には、代行者サーバ110は、電子媒体の請求書に対して上記アクセス情報に基づくリンク情報を付してもよい。
また、他の一例として、上記請求書として、紙媒体の請求書が発行されてもよい。この場合には、代行者サーバ110は、紙媒体の請求書に対して、上記アクセス情報(例えば、URL)が印刷されるように、当該請求書の発行に係る処理を制御してもよい。また、紙媒体の請求所に対する上記アクセス情報の提示方法については特に限定はされない。具体的な一例として、代行者サーバ110は、QRコード(登録商標)等のように所定の読み取り方法により読み取ることが可能な情報として上記アクセス情報が提示されるように、上記請求書の発行(例えば、請求書の印刷等)に係る処理を制御してもよい。
【0045】
また、代行者サーバ110は、請求書の発行に伴い、審査・利用明細情報に対して請求書を発行した日付に関する情報を設定する。例えば、図5に示す「請求書発行日」として、請求書が発行された日付に関する情報が設定される。これにより、代行者サーバ110は、対応する明細について請求書が発行された日付を管理することが可能となる。
【0046】
代行者サーバ110は、請求書の発行に係る処理が完了すると、S127として、当該請求書の通知(換言すると、代金の請求に係る案内の通知)に係る処理を実行する。
具体的な一例として、代行者サーバ110は、電子媒体の請求書を発行した場合には、当該請求書を、ショートメッセージや電子メール等を利用して、あらかじめ登録された通知先(例えば、商品の注文時に指定された通知先等)に通知してもよい。もちろん、ショートメッセージや電子メール等を利用した方法はあくまで一例であり、代行者サーバ110が電子媒体の請求書を消費者に提示することが可能であれば、その方法は特に限定はされない。
また、他の一例として、代行者サーバ110は、紙媒体の請求書を発行した場合には、当該請求書の配送の手続きに係る処理を実行してもよい。なお、請求書の配送先の設定については、例えば、審査・利用明細情報に設定された消費者(注文者)の住所等を利用することが可能である。
【0047】
また、図6に示す例では、代行者サーバ110が、消費者に対して代金の請求に係る案内の通知(請求書の通知)を行っているが、代行者サーバ110に替えて事業者サーバ130が、消費者に対する代金の請求に係る案内の通知を行ってもよい。
この場合には、代行者サーバ110は、事業者サーバ130に対して生成したアクセス情報を通知してもよい。これにより、事業者サーバ130は、当該アクセス情報が提示された請求書を発行することが可能となる。
【0048】
また、事業者サーバ130が請求書の発行を行う場合には、紙媒体の請求書を消費者に配送される商品に同梱することも可能である。この場合には、例えば、代行者サーバ110は、事業者サーバ130からの通知に基づき商品の出荷を確認したら、直ちにアクセス情報を発行し、当該アクセス情報を当該事業者サーバ130に通知してもよい。これにより、事業者サーバ130は、代行者サーバ110から通知されたアクセス情報に基づき紙媒体の請求書を発行したうえで、当該請求書が同梱された商品の発送に係る手続きを行えばよい。なお、この場合には、事業者サーバ130は、商品の出荷の時点で配送番号を確保したうえで当該配送番号を代行者サーバ110に通知してもよいし、商品の発送後に配送番号を代行者サーバ110に通知してもよい。
【0049】
以上、図6を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、決済タイミングとして商品の配送後が指定された場合における、請求書の発行に係る手続きに関連する処理に着目して説明した。
【0050】
(代金の決済)
続いて、図8を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、代金の決済に係る手続きに関連する処理に着目して説明する。
【0051】
概要を前述したように、決済タイミングとして商品の配送後が指定された場合(決済の手続きの種別として「後払い決済」が指定された場合)には、事業者サーバ130が消費者端末210を介して消費者に提示する画面の少なくとも一部に、代行者サーバ110が消費者から決済を受け付けるための入力領域が提示される。また、代金の請求に係る案内の通知(請求書の通知)により、消費者に対して、消費者端末210を利用して事業者サーバ130にアクセスして上記画面を表示させるためのアクセス情報が通知される。このような前提のもとで、事業者サーバ130が消費者端末210を介して消費者に提示する上記画面の少なくとも一部に表示された上記入力領域を介して、当該消費者からの請求対象となる代金の決済に係る指示が受け付けられ、当該指示に基づき代行者サーバ110が当該決済に係る処理を実行する。
【0052】
具体的には、S141において、消費者端末210は、図6のS127の処理による代金の請求に係る案内の通知により消費者に対して通知されるアクセス情報に基づき、事業者サーバ130が提供する決済のためのページにアクセスし、請求対象となる代金の決済に係る決済画面の提示を事業者サーバ130に依頼する。
【0053】
S142において、事業者サーバ130は、消費者端末210によるアクセス情報に基づくアクセスによる決済画面の提示に係る依頼を受け付けると、当該アクセス情報(例えば、URL等)に基づき、代金の請求の対象となる明細(取引)を特定する。事業者サーバ130は、代行者サーバ110に対して、特定した明細に対応する代金の決済に係る指示を消費者から受け付けるための入力領域の提示に係る情報の通知を依頼する。
代行者サーバ110は、事業者サーバ130からの依頼に応じて、指定された明細に対応する審査・利用明細情報(図5参照)を特定する。代行者サーバ110は、特定した審査・利用明細情報に含まれる情報(例えば、注文日、商品明細、注文金額等)に基づき、事業者サーバ130が消費者に提示する画面の少なくとも一部に、消費者から決済に係る指示を受け付けるための入力領域を提示するための情報(以下、「決済画面情報」とも称する)を生成する。具体的な一例として、決済画面情報には、消費者から決済に係る指示を受け付けるための入力フォームに関する情報や、当該入力フォームが受け付けた指示を代行者サーバ110に転送するための情報等が含まれ得る。また、この際に、代行者サーバ110は、決済画面情報に対して、決済の対象となる明細に関する情報(例えば、注文日、商品明細、注文金額等)を含めてもよい。これにより、事業者サーバ130は、決済画面情報に基づき、消費者に対して、決済の対象となる明細に関する情報を提示することも可能となる。
【0054】
なお、前述したように、代金の決済に係る実質的な処理については代行者サーバ110により実行されることとなる。そのため、代行者サーバ110は、利用可能な決済種別(例えば、クレジット決済、QRコード決済、口座振込、コンビニ決済、及び各種ID決済等)として、決済代行者が対応している種別を指定可能となるように決済画面情報を生成する。
また、代行者サーバ110は、決済画面情報の生成に際し、決済が行われたタイミングに応じて、決済代行者が対応している決済種別のうち一部の利用を制限してもよい。具体的な一例として、代行者サーバ110は、商品の発送から決済日までの経過期間に応じて、一部の決済方法(例えば、クレジット決済等)の使用が制限される場合には、当該決済種別の指定が制限された入力領域が提示されるように決済画面情報を生成してもよい。
【0055】
そして、代行者サーバ110は、事業者サーバ130に対して生成した決済画面情報を通知する。
【0056】
S143において、事業者サーバ130は、代行者サーバ110から通知された決済画面情報に基づき、消費者から決済に係る指示を受け付けるための入力領域が提示された決済画面を生成し、消費者端末210を介して当該決済画面を消費者に提示する。
例えば、図9は、決済画面情報に基づき消費者に提示される決済画面の一例を示した図である。図9に示す例では、決済画面に対して決済画面情報に基づき、「支払明細情報」として明細に関する情報が提示されており、「支払方法選択」として決済種別の指定を消費者から受け付けるための入力領域が提示されている。また、この際に、「支払方法選択」として指定可能な決済種別として、決済代行者が対応している決済種別が提示されることとなる。なお、事業者サーバ130は、「支払方法選択」として指定可能な決済種別として、決済代行者が対応している決済種別を提示する際に、一部の決済種別を提示対象から除外する等の処理により、当該一部の決済種別の指定を制限してもよい。
【0057】
S144において、消費者端末210を介して消費者に提示された決済画面が当該消費者からの決済に係る指示を受け付けると、当該決済に係る指示が、事業者サーバ130を介して代行者サーバ110に通知される。この際に、決済画面を介して消費者により指定された決済種別に関する情報が、事業者サーバ130を介して代行者サーバ110に通知されることとなる。
S145において、代行者サーバ110は、事業者サーバ130から通知された、決済画面が消費者から受け付けた決済に係る指示に基づき、対象となる明細について代金の決済に係る処理を実行する。
そして、S146において、代行者サーバ110は、S145における決済に係る処理の結果に応じた情報を、事業者サーバ130を介して消費者端末210に通知することで、当該情報を消費者に提示する。具体的な一例として、代行者サーバ110は、事業者サーバ130が消費者端末210を介して消費者に提示する画面の少なくとも一部の領域に、決済に係る処理の結果に応じた情報を表示させることで、当該情報を消費者に提示してもよい。また、他の一例として、代行者サーバ110は、事業者サーバ130に対して決済に係る処理の結果に応じた情報を通知してもよい。この場合には、事業者サーバ130が、消費者端末210を介して消費者に当該情報を提示してもよい。
【0058】
ここで、決済種別に応じた決済に係る処理の具体的な一例について説明する。
例えば、代行者サーバ110は、クレジット決済が指定された場合には、クレジット決済会社にアクセスしたうえで当該クレジットカード決済会社に代金の決済を依頼してもよい。この場合には、代行者サーバ110は、クレジット決済会社から通知される決済の結果に応じた情報を、事業者サーバ130を介して消費者端末210に通知してもよい。
また、他の一例として、代行者サーバ110は、コンビニ決済が指定された場合には、コンビニエンスストアにおいて決済を行うためのコード(例えば、バーコード等)を発行し、当該コードを、事業者サーバ130を介して消費者端末210に通知してもよい。この場合には、消費者がコンビニエンスストアにおいて当該コードが提示されることで、代金の支払いが行われることとなる。
もちろん、上記はあくまで一例であり、本実施形態に係る情報処理システムにおいて利用可能な代金の決済に係る決済種別を限定するものではない。
このように、代行者サーバ110は、指定された決済種別に応じて、代金の決済に係る処理の内容や、当該処理の結果に応じた情報の通知に係る処理の内容を選択的に切り替えてもよい。
【0059】
以上のように、本実施形態に係る情報処理システムでは、代金の決済に係る処理を代行者サーバ110が実行する。これにより、個々の事業者が一部の決済方法に対応していない場合においても、決済代行者が対応している決済方法であれば、消費者は代金の決済に当該決済方法を利用することが可能となる。また、新たな決済方法が提案された場合にも、個々の事業者が当該決済方法に対応することが困難であったとしても、決済代行者が当該新たな決済方法に対応することで、消費者は代金の決済に当該新たな決済方法を利用することが可能となる。
【0060】
以上、図8を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、代金の決済に係る手続きに関連する処理に着目して説明した。
なお、上述した例では、事業者サーバ130が、代行者サーバ110から通知された決済画面情報に基づき、消費者端末210を介して決済画面を消費者に提示する場合の一例について説明したが、当該決済画面の提示を代行者サーバ110が行ってもよい。この場合には、代行者サーバ110は、アクセス情報として、消費者端末210が当該代行者サーバ110にアクセスして代金の決済に係る入力画面(すなわち、決済画面)にアクセスするための情報を発行すればよい。また、この場合において、決済画面の提示を、代行者サーバ110と事業者サーバ130とのいずれが行うかについては、決済に利用可能な決済種別に応じて変更されてもよい。具体的な一例として、指定可能な決済種別の一覧に、クレジット決済等のように決済に係る指示の受け付けに係る窓口を事業者が担う決済種別が含まれない場合には、代行者サーバ110が決済画面の提示を行ってもよい。
【0061】
(支払いの督促)
続いて、図10を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、消費者に対する代金の請求に係る案内の通知後に、当該消費者による決済に係る手続きが行われなかった場合における支払いの督促に係る手続きに関連する処理に着目して説明する。
【0062】
代行者サーバ110は、請求書の発行日から所定の期間が経過した後も、請求の対象となる代金の決済に係る処理が実行されていない場合には、改めて請求書を発行し、当該請求書を消費者に宛てて通知する。例えば、S161の処理が、当該請求書の発行及び消費者への通知に係る処理に相当する。S161における請求書の発行方法については、図6におけるS126及びS127の処理と実質的に同様である。また、改めて発行される請求書についても、図6を参照して説明した例と同様に、電子媒体の請求書であってもよいし、紙媒体の請求書であってもよい。また、発行される請求書の種別(すなわち、電子媒体と紙媒体とのいずれか)に応じて、当該請求書の通知方法が適宜変更されてもよい。
【0063】
なお、図10に示すS141~S146の処理は、図8に示すS141~S146の処理と実質的に同様のため、詳細な説明は省略する。
ただし、代行者サーバ110は、請求書を改めて発行した場合には、S142において事業者サーバ130に通知する決済画面情報の生成に際し、決済種別の一部について利用を制限してもよい。具体的な一例として、代行者サーバ110は、請求書を改めて発行した場合には、決済画面情報の生成に際し、クレジット決済の利用を制限してもよい。
【0064】
以上、図8を参照して、情報処理システムの処理の一例として、特に、消費者に対する代金の請求に係る案内の通知後に、当該消費者による決済に係る手続きが行われなかった場合における支払いの督促に係る手続きに関連する処理に着目して説明した。
【0065】
<変形例>
続いて、本実施形態に係る情報処理システムの変形例について説明する。
【0066】
<<変形例1>>
まず、変形例1として、事前の会員登録に基づき情報の登録を受け付けることで消費者が利用可能となる、代金や料金の決済に係る機能の一例について説明する。
本実施形態に係る情報処理システムでは、消費者は、事前に会員登録を行ったうえで所定の情報の設定を行うことで、代金や料金の決済に係る機能として、「自動支払い機能」と「纏め払い機能」とのうちいずれかまたは双方を利用することが可能である。
【0067】
自動支払い機能は、消費者があらかじめ「いつもの支払方法」として、代金や料金の決済に係る決済種別や当該決済を行うための情報を登録しておくことで、代金や料金の請求が生じた際に、あらかじめ登録された当該情報に基づき自動で当該代金や当該料金の決済を行う機能である。これにより、消費者は、商品の購入やサービスの利用に伴い代金や料金の請求が発生した場合においても、当該代金や当該料金の支払方法の指定(当該代金や当該料金の決済に係る決済種別の指定)等の情報の入力を省略することが可能となる。
これにより、例えば、消費者が商品を購入した場合には、当該商品が消費者に配送された後に、あらかじめ登録された情報に基づき自動で当該商品の購入に伴う代金の決済を行うといった手続きを実現することも可能となる。
なお、代金の決済に際し、当該代金の引き落としができなかった等の理由により当該決済に係る手続きが完了できなかった場合には、図10を参照して説明した処理に基づき、消費者に対して当該代金の督促を行ったうえで、当該消費者から当該代金の決済に係る指示を受け付ければよい。
【0068】
纏め払い機能は、月末や翌月末等のタイミングを基点とした所定の期間ごとに、当該期間中に発生した複数の明細(複数の取引)について、纏めて代金や料金の決済を行う機能である。具体的な一例として、纏め払い機能を利用することで、電気、ガス、水道等の利用に伴う料金や、移動体通信端末の利用に伴う料金等のように、所定の期間ごとに代金や料金の請求が複数発生する場合においても、一連の明細を対象として一括して決済を行うことも可能となる。これにより、例えば、決済に係る手続きごとに手数料が発生するような場合においても、複数の明細について一括して代金の決済が行われることで、決済に係る手続きに伴い発生する手数料をより低減することも可能となる。
なお、纏め払い機能が利用される場合における代金や料金の決済に利用可能な決済種別については、明細ごと(取引ごと)に決済を行う場合に利用可能な決済種別とは異なっていてもよい。具体的な一例として、纏め払い機能が利用される場合には、明細ごとに決済を行う場合に比べて、決済に利用する決済種別として、一部の決済種別の指定が制限されてもよい。
また、纏め払い機能を利用するか、明細ごとに決済を行うかについては、消費者からの指示に応じて選択的に切り替えられてもよい。
【0069】
(会員登録)
ここで、図11を参照して、会員登録の概要について説明する。図11は、会員登録に係る指示をユーザから受け付けるための入力領域が提示された画面(以下、「登録画面」とも称する)の一例を示した図である。登録画面は、消費者を識別するためのID、会員用のメニューを利用するためのログインに利用されるパスワード、及び当該消費者に関する情報(例えば、電話番号、名前、住所等)等の、消費者を会員として登録するための情報の入力を当該消費者から受け付ける。また、会員登録の際に登録画面を介して入力された情報は、会員情報として管理される。
【0070】
なお、登録画面が消費者に提示される契機については特に限定はされない。例えば、本実施形態に係る情報処理システムでは、図8に示すS143の処理において消費者に提示する決済画面の一部に、消費者を会員として登録するための入力領域が提示されてもよい(換言すると、決済画面が登録画面を兼ねてもよい)。
この場合には、決済画面の提示に利用される情報(例えば、図5に示す審査・利用明細情報に含まれる情報)の少なくとも一部を、消費者を会員として登録するための情報として利用することで、会員登録に係る一部の情報の入力が省略されてもよい。例えば、図11に示す例では、会員登録に係る情報のうち、ID及びパスワードの入力が登録画面を介して消費者から受け付けられ、その他の情報の登録については利用明細に含まれる注文者に関する情報等が利用されている。
また、他の一例として、事業者サーバ130が、消費者から商品の購入やサービスの利用に係る注文を受け付ける際に、消費者端末210を介して上記登録画面を消費者に提示してもよい。
【0071】
(設定画面及び設定方法)
次いで、図12及び図13を参照して、「自動支払い機能」及び「纏め払い機能」の利用に係る設定画面及び設定方法の一例について説明する。「自動支払い機能」及び「纏め払い機能」は、サービスの会員として登録されることでアクセス可能となる操作画面(以下、「会員メニュー」とも称する)を介して各種設定が行われることで利用可能となる。
【0072】
まず、図12を参照して、「自動支払い機能」を利用するための設定画面及び設定方法の一例について概要を説明する。会員メニューが表示されると、代金や料金の決済に係るサービス(決済代行者が提供するサービス)に関して、各種設定の変更に係る設定画面を呼び出すための項目の一覧が表示される。例えば、図12に示す例では、会員メニューにおいて「2.何時もの支払方法登録」の項目が選択されると、決済代行者が代金や料金の決済を代行する場合における、当該代金や当該料金の支払い方法(決済方法)の設定に係る設定画面が表示される。当該設定画面では、代金や料金の決済に利用する決済種別と、決済の処理方法として決済を自動で行うか否かと、を設定することが可能である。
【0073】
具体的には、上記設定画面において、決済の処理方法として「自動」が選択された場合には、自動支払い機能が有効化され、当該設定画面において指定された決済種別に応じて代金や料金の決済が自動で行われることとなる。一方で、上記設定画面において、決済の処理方法として「確認して支払う」が選択された場合には、自動支払い機能は有効化されず、代金や料金の請求が発生した場合に、その都度、当該代金や当該料金の決済に係る決済種別等の入力が求められることとなる。
【0074】
なお、上記設定画面を介して指定された設定については、会員情報により管理される。例えば、図12に示す例の場合には、「2.何時もの支払方法登録」の項目が選択されることで表示される設定画面を介して設定された、決済種別や処理方法に関する情報が、「何時もの支払い方法情報」及び「処理方法」として会員情報に登録されることとなる。
【0075】
次いで、図13を参照して、「纏め払い機能」を利用するための設定画面及び設定方法の一例について概要を説明する。例えば、図13に示す例では、会員メニューにおいて「3.纏めて払い登録」の項目が選択されると、決済代行者が代金や料金の決済を代行する場合における、複数の明細を纏めて決済を行うか否かの設定に係る設定画面が表示される。当該設定画面では、纏めて決済を行うか否かと、代金や料金の決済に利用する決済種別と、を設定することが可能である。また、当該設定画面では、複数の明細を纏めて決済を行う場合に、決済の処理方法として決済を自動で行うか否かについてあわせて設定可能であってもよい。
【0076】
具体的には、上記設定画面において、「纏めて月末払い」が選択された場合には、纏め払い機能が有効化され、当該設定画面において指定された決済種別に応じて、月末にその月に発生した1以上の明細の決済が纏めて行われることとなる。また、この場合には、上記設定画面において、決済の処理方法として「自動」が選択された場合には、複数の明細を纏めて決済する場合に、当該設定画面において指定された決済種別に応じて代金や料金の決済が自動で行われることとなる。
一方で、上記設定画面において、「利用明細毎の支払」が選択された場合には、纏め払い機能が有効化されず、明細ごとに個別に決済に係る処理が実行されることとなる。
また、上記設定画面において、「纏めて月末払い」が選択され、かつ処理方法として「確認して支払う」が選択された場合には、月ごとに、その月に発生した1以上の明細を纏めた決済について、その都度、当該代金や料金の決済に係る決済種別等の入力が求められることとなる。
【0077】
なお、上記設定画面を介して指定された設定については、会員情報により管理される。例えば、図13に示す例の場合には、「3.纏めて払い登録」の項目が選択されることで表示される設定画面を介して設定された、纏めて決済を行うか否かや代金や料金の決済に利用する決済種別が、「纏めて払い」として会員情報に登録されることとなる。
【0078】
(処理)
続いて、図14を参照して、自動支払い機能が有効化された場合における代金や料金の決済に係る処理の一例について説明する。なお、図14におけるS124及びS125の処理は、図6におけるS124及びS125の処理に相当する。具体的には、図6に示す処理の場合(すなわち、自動支払い機能が有効化されていない場合)には、例えば、代行者サーバ110は、事業者サーバ130または配送業者からの通知に基づき配送先への商品の配送を確認した場合に、当該商品の代金の請求に係る処理を実行していた。これに対して、図14に示す処理の場合(すなわち、自動支払い機能が有効化されている場合)には、例えば、代行者サーバ110は、事業者サーバ130または配送業者からの通知に基づき配送先への商品の配送を確認した場合に、直ちに当該商品の代金の決済に係る処理を実行する。
【0079】
具体的には、代行者サーバ110は、S125において事業者サーバ130または配送業者から通知された商品の配送状況に応じて、当該商品の代金の決済に係る処理を実行する。より具体的な一例として代行者サーバ110は、事業者サーバ130または配送業者から通知に基づき配送先への商品の配送を確認すると、S181において、当該商品の代金の決済に処理を実行する。
この場合には、代行者サーバ110は、決済の対象となる明細に対応する審査・利用明細情報を参照して消費者を特定し、当該消費者に対応する会員情報を参照することで、自動支払い機能が有効化されているか否かや、決済に利用する決済種別を特定する。
【0080】
例えば、図15は、決済の対象となる明細に対応する審査・利用明細情報に基づき、対象となる消費者に対応する会員情報を参照する方法の一例について説明するための説明図であり、審査・利用明細情報と会員情報との間の参照関係の一例について示している。図15に示すように、審査・利用明細情報及び会員情報の双方に対して、商品の購入やサービスの利用に係る注文の主体となる注文者(すなわち、消費者)に関する情報が登録される。そのため、代行者サーバ110は、審査・利用明細情報に設定された注文者に関する情報を参照し、当該情報と同様の情報が設定された会員情報を検索することで、対象となる消費者の会員情報を特定する。そのうえで、代行者サーバ110は、特定した会員情報に対して「何時もの支払い方法情報」及び「処理方法」として設定されている情報に基づき、自動支払い機能が有効化されているか否かや、決済に利用する決済種別を特定する。
【0081】
そして、代行者サーバ110は、S181において自動支払い機能が有効化されていることを確認して決済処理を実行した場合には、S182において対象となる消費者に対し支払い(決済)の完了に係る通知を行う。なお、消費者への支払いの完了に係る通知の方法については特に限定はされない。具体的な一例として、代行者サーバ110は、ショートメッセージや電子メール等を利用して、あらかじめ登録された通知先に対して、支払いの完了に係る通知を行ってもよい。また、他の一例として、代行者サーバ110は、会員メニューから呼び出し可能な画面を介して、消費者への支払いの完了に係る通知を行ってもよい。また、他の一例として、紙媒体の利用明細等が消費者に送付されることで、当該消費者への支払いの完了に係る通知が行われてもよい。
【0082】
以上、図14を参照して、自動支払い機能が有効化された場合における代金や料金の決済に係る処理の一例について説明した。
【0083】
(会員情報を利用した決済画面の提示方法)
次いで、会員情報として登録された情報を利用した決済画面の提示方法の一例について説明する。図12を参照して説明したように、会員情報には「何時もの支払方法情報」として、代金や料金の決済に利用する決済種別(換言すると、代金や料金の支払い方法)を登録しておくことが可能である。そのため、例えば、決済画面の提示に際し、会員情報を利用することで、当該会員情報に「何時もの支払方法情報」として登録された決済種別が選択された状態で、当該決済画面を提示することも可能である。
【0084】
例えば、図16は、図8のS143の処理において消費者に提示される決済画面の他の一例を示した図である。図9を参照して説明した決済画面では、代金の決済に係る決済種別の指定を受け付けるための入力領域が提示されていた。これに対して、図16に示す決済画面は、会員情報に「何時もの支払方法情報」として設定された決済種別があらかじめ指定された状態でユーザに提示される。この場合には、消費者により「OK」ボタンが押下されると、会員情報に「何時もの支払方法情報」として設定された決済種別に応じて、代金の決済に係る処理が実行される。これにより、消費者は、代金の決済に係る決済種別の指定に係る操作を行うことなく、より簡便な操作により代金の決済に係る指示を行うことが可能となる。
もちろん、図16に示す決済画面は、会員情報に「何時もの支払方法情報」として設定された決済種別以外の他の種別を指定するための入力領域が別途設けられていてもよい。
【0085】
(纏め払い機能に関する補足)
次いで、「纏め払い機能」に関する補足として、同機能の実現にあたり、纏め払いの対象となる明細を特定する方法の一例について説明する。例えば、図17は、纏め払いの対象となる明細を特定する方法の一例を示した図である。
【0086】
図15を参照して説明した例のように、審査・利用明細情報及び会員情報の双方に対して、商品の購入やサービスの利用に係る注文の主体となる注文者(すなわち、消費者)に関する情報が登録される。そのため、例えば、代行者サーバ110は、対象となる消費者に対応する会員情報に登録された注文者に関する情報に基づき、多様な消費者による注文に基づき生成された一連の審査・利用明細情報の中から、対象となる消費者に対応する審査・利用明細情報を抽出することが可能である。
また、審査・利用明細情報には、注文日や請求書発行日に関する情報が設定される。そのため、代行者サーバ110は、審査・利用明細情報に設定された注文日や請求書発行日に基づき、当該審査・利用明細情報に対応する明細が、纏め払いの対象となる期間に発生した明細か否かを判定すればよい。
【0087】
そして、代行者サーバ110は、纏め払いの対象として抽出した一連の審査・利用明細情報それぞれに設定された注文金額を合算したうえで、合算後の金額分の代金や料金を、纏め払い機能に基づく決済の対象とすればよい。
【0088】
<<変形例2>>
続いて、変形例2として、消費者に対する審査の結果に応じて、商品の購入に伴う代金や料金の決済に対して、当該消費者が利用可能な決済方法を制御する場合の一例について説明する。図4を参照して説明したように、本実施形態に係る情報処理システムは、消費者に対する審査の結果がNGだった場合に、一部の決済方法(例えば、「後払い決済」等のように、決済代行者が決済を代行する決済方法)の利用を制限してもよい。これに対して、本変形例に係る情報処理システムは、消費者に対する審査の結果がNGだった場合に、当該審査の結果の内容に応じて、消費者から指定された決済方法を、「後払い決済」等のように決済代行者が決済を代行する決済方法に切り替える。
【0089】
例えば、図18は、本変形例に係る情報処理システムの処理の一例を示したシーケンス図であり、事業者が消費者から商品の販売に係る注文を受け付ける際の処理と、請求書の発行に係る手続きに関連する処理との一例について示している。
図18に示す処理のうち、S101~S104、S201、及びS106~S108として示した事業者が消費者から商品の販売に係る注文を受け付ける際の処理については、S201の処理が追加されている点で図4を参照して説明した処理と異なる。また、図18に示す例では、S104として示す消費者の審査に係る処理において、当該消費者が所定の条件を満たしておらず審査がNGとなったものとする。これに対して、図18に示す処理のうち、S124~S127として示した請求書の発行に係る手続きに関連する処理については、図6を参照して説明した処理と実質的に同様である。
そこで、以降では、図18に示す処理について、特に図4及び図6に示す例と異なる部分に着目して説明し、図4及び図6に示す例と実質的に同様の部分については詳細な説明は省略する。
【0090】
S104において、当該代行者サーバ110または当該代行者サーバ110を管理する決済代行者により当該消費者の審査が行われる。ここでは、前述したように、対象となる消費者が所定の条件を満たしておらず審査がNGとなったものとする。この場合には、S201において、代行者サーバ110は、S102において消費者から指定された決済種別に関わらず、代金の決済に適用される決済種別を「後払い決済」等のような決済代行者が事業者に替えて決済を代行する決済の種別に自動で切り替える。なお、以降では、決済代行者が事業者に替えて決済を代行する決済の種別として「後払い決済」が適用されるものとする。
そのうえで、S105において、代行者サーバ110は、S104における審査の結果と、当該審査の結果を踏まえて代金の決済に適用される決済種別を「後払い決済」に切り替えたこととを事業者サーバ130に通知する。
事業者サーバ130は、代行者サーバ110からの通知に基づき、審査がNGであったものの、代金の決済に適用される決済種別が「後払い決済」に切り替えられたことを認識する。そして、S106において、事業者サーバ130は、S101にて消費者端末210から送信された注文情報に基づく、「後払い決済」の適用が指定された注文を受け付ける。
【0091】
なお、以降の処理については、図4及び図6を参照して説明した例と同様である。すなわち、代行者サーバ110は、S124~S127の処理として示すように、商品の配送状況に応じて、当該商品の代金の請求に係る処理を実行する。また、代金の請求の代行だけではなく、代金の回収有無にかかわらず審査OKと同様に代金を入金することも選択できる。但しこの場合は代金回収に係わる料金は別になるものとする。
【0092】
以上のような処理が適用されることで、事業者側における請求書の発行、代金の回収、及び督促等の業務に係る負荷を低減(ひいては解消)することが可能となる。また、対象となる消費者の審査がNGだった場合においても、当該消費者に対して決済方法の変更等の促す必要がなくなる。これにより、例えば、消費者が指定した決済方法が利用できないことで商品の購入を取りやめるといった機会損失の発生を防止する効果も期待できる。
【0093】
なお、上記した例では、代行者サーバ110は、対象となる消費者に対する審査がNGだった場合に、代金の決済に適用される決済種別を「後払い決済」等のような決済代行者が事業者に替えて決済を代行する決済の種別に切り替えていた。この際に、代行者サーバ110は、改めて対象となる消費者の審査を行うことで、当該消費者に対して決済代行者が事業者に替えて決済を代行する決済を適用可能か否かについて判定してもよい。また、他の一例として、S104の処理における審査結果にNGと判定する場合の理由分類(分類例:初回利用で基準金額以上のご利用、過去に複数回支払遅延があった、住所不定未払いで詐欺濃厚 など)が加えられてもよい。この場合には、代行者サーバ110は、理由分類に応じて、対象となる消費者に対して決済代行者が事業者に替えて決済を代行する決済を適用可能か否かについて判定してもよい。具体的な一例として、代行者サーバ110は、対象となる消費者に不正利用等の実績が確認された場合には、決済代行者が事業者に替えて決済を代行する決済の適用を制限してもよい。この場合には、前述した実施形態における消費者に対する審査がNGだった場合と同様の制御が適用されることとなる。これらについては、サービスの利用に伴う料金の請求についても同様である。
また、対象となる消費者に対する審査がNGだった場合の切り替え先となる代金や料金の決済方法についても、上記にて「後払い決済」として例示したような決済方法のみには限定はされない。具体的な一例として、決済代行者が事業者に対して事前に代金や料金を入金し、その後に、当該決済代行者が消費者に対する当該代金の請求に係る手続きを行うといった決済方法を適用することも可能である。
【0094】
<<変形例3>>
続いて、変形例3として、商品の購入に伴う代金の決済が行われるタイミングを利用して、購入された商品や当該商品に関連する他の商品の追加購入を可能とする仕組みの一例について、代金の決済に「後払い決済」が利用される場合に着目して説明する。
【0095】
後払い決済が適用された場合には、前述したように、商品が消費者の手元に届いた後に、当該消費者が当該商品の確認を行ってから代金の決済が行われる。特に、通信販売の対象となる商品の中でも定期購入が行われる商品等については、後払い決済は、消費者が商品を試して納得してから本商品(定期商品)を購入することを可能とするため、初回分の購入に係るハードルを下げ、初回購入の機会を拡大させる効果が期待できる。
一方で、従来の仕組みでは、2回目以降の本商品の購入を行う場合には、初回分の商品の購入に係る手続きとは別に、改めて購入に係る手続きが必要となる。このような状況下では、例えば、消費者に対して、注文に係る手続きを行うための時間の確保や、注文を行うための必要項目(住所、ID、パスワード、対象商品等)の入力等の煩雑な操作が要求される場合がある。また、このような消費者への負担の発生により、例えば、初回分の商品が消費者の手元に届いても、2回目以降の本商品の購入に係る手続きがすぐに行われないような状況も想定され得る。特に、定期購入が行われる商品については、初回分の商品が消費者の手元に届いてから時間が経過するほど、2回目以降の本商品の購入が行われる確率がより下がる傾向にある。このような特性から、例えば、初回分の商品が消費者の手元に届いた際に当該消費者に2回目以降の本商品の購入に係る意欲があったとしても、手続きの煩雑さにより、購入に係る手続きが行われず、時間の経過とともに当該意欲が薄れ、結果として本商品の販売に係る機会の損失につながる場合がある。
【0096】
このような状況を鑑み、本変形例では、購入された商品や当該商品に関連する他の商品の追加購入に係る手続きに関する消費者への負荷の軽減し、当該追加購入が行われる機会の損失を防止する仕組みの一例について提案する。具体的には、本変形例に係る情報処理システムでは、代金の決済に係る画面を介して、購入された商品や当該商品に関連する他の商品を提案するとともに、当該追加購入に係る指示を受け付け可能とする。
【0097】
例えば、図19は、本変形例に係る情報処理システムにより消費者に提示される、代金の決済に係る画面の一例を示している。
図19に示す決済画面では、後払い決済に係る情報として、販売元の事業者名、商品名、数量、当該商品の金額、決済手数料、送料、及び合計金額等の情報が提示されている。また、当該決済画面では、決済の対象となる代金の支払方法が選択可能となっていてもよい。これらの情報については、例えば、対象となる商品の注文に係るデータ(以下、「注文データ」とも称する)に基づき提示される。また、当該注文データに含まれる情報ついては、例えば、注文の受付時に消費者から注文情報として入力される。また、注文データについては、図5を参照して説明した審査・利用明細情報に関連付けられて管理される。
【0098】
また、図19に示す決済画面では、上記した後払い決済に係る情報に加えて、追加購入の候補となる商品の注文に係る情報として、商品名、数量、当該商品の金額、決済手数料、配送方法、送料、及び合計金額等の情報が提示されている。また、当該決済画面では、追加購入分に関して、決済の対象となる代金の支払方法が選択可能となっていてもよい。
追加購入の候補となる商品については、例えば、事業者が扱う商品に関する情報を管理情報としてあらかじめ登録しておくことで、当該管理情報(以下、「事業者商品情報」とも称する)に基づき抽出すればよい。具体的な一例として、定期購入が行われる商品については、事業者商品情報により、初回分の商品と、2回目以降の本商品とをあらかじめ関連付けておくとよい。これにより、例えば、初回分の商品の決済時に、2回目以降の本商品を追加購入の候補として提示することが可能となる。同様に、あわせて利用される複数の商品をあらかじめ関連付けておくことで、一方の商品の決済委に他方の商品を追加購入の候補として提示することが可能となる。
また、他の一例として、追加購入の候補となる商品として、後払い決済の対象の商品を提示するような場合には、当該後払い決済の注文データに含まれる商品情報から、追加購入の候補となる商品に関する情報が抽出されてもよい。
また、他の一例として、統計分析や傾向分析等の各種分析を利用することで、当該分析の結果に基づき、追加購入の候補となる商品が特定されてもよい。具体的な一例として、所謂AIに、各商品とあわせて購入される他の商品の傾向を学習させることで、後払い決済の対象となる商品とあわせて購入される可能性の高い商品を、追加購入の候補となる商品として特定させてもよい。また、このような場合には、上記各種分析を外部のサービスに行わせてもよい。
また、追加購入分の候補の注文や決済に利用される事業者による販売に関する情報(例えば、送料、利用可能な配送業者、決済手数料、利用可能な決済種別等)については、管理情報(以下、「事業者販売情報」とも称する)としてあらかじめ登録しておけばよい。これにより、追加購入分の候補の注文に際し、決済手数料、配送方法、及び送料等のような、商品の代金以外の他の情報を自動で設定することが可能となる。
【0099】
そのうえで、図19に示す決済画面は、提示された追加購入分の候補についてユーザから注文に係る指示を受け付けるための入力インタフェース(例えば、ボタン等)が設けられている。ユーザは、この入力インタフェースを操作することで、後払い決済により購入した商品の代金の決済に加えて、追加購入分の候補として提示された商品の注文に係る手続きを行うことが可能となる。この場合には、決済対象の商品の注文データを利用して、追加購入分の商品の注文に係る情報を設定することが可能となるため、ユーザは、当該注文に際し、届け先の名前や住所等の情報の登録に係る煩雑な操作を行う必要がなくなる。
【0100】
以上のように、本変形例に係る情報処理システムに依れば、ユーザは、購入した商品の代金の決済に際して、購入した当該商品や当該商品に関連する他の商品の追加購入に係る手続きを、煩雑な操作を伴わずに行うことが可能となる。これにより、本変形例に係る情報処理システムに依れば、購入された商品や当該商品に関連する他の商品の追加購入に係る手続きに関する消費者への負荷を軽減し、当該追加購入が行われる機会の損失を防止する効果が期待できる。
なお、本変形例に係る情報処理システムにおいては、前述した実施形態と同様に、消費者による商品による商品の購入に伴う代金のみに限らず、消費者によるサービスの利用に伴う料金の決済についても同様に適用することが可能である。具体的な一例として、消費者による商品の購入に伴う代金の決済が行われるタイミングを利用して、当該商品に関連するサービスの利用に係る指示が受け付けられてもよい。また、他の一例として、消費者によるサービスの利用に伴う料金の決済が行われるタイミングを利用して、当該サービスの継続利用、他のサービスの利用、または関連する商品の購入に係る指示が受け付けられてもよい。
【0101】
<補足>
なお、上述した構成や処理についてはあくまで一例であり、本発明の技術思想を逸脱しない範囲であれば、構成や処理の一部が変更されてもよい。
例えば、上述した例では、主に電子商取引が行われる場合に着目して説明したが、前述したように、本実施形態に係る情報処理システムの適用対象を限定するものではない。具体的な一例として、電話等により注文を受け付ける通信販売や、所謂直接販売が行われる場合においても、代金の決済に係る手続きに、本実施形態に係る情報処理システムを適用することが可能である。なお、この場合には、図4を参照して説明した注文の受け付けや消費者の審査に係る手続きを、商品の販売やサービスの提供に係る方法(例えば、通信販売や直接販売等)に応じて適宜変更すればよい。
また、実店舗において商品の販売やサービスの提供が行われる場合においても、当該実店舗において代金や料金の支払いが行われない場合には、当該代金や当該料金の決済に係る手続きに、本実施形態に係る情報処理システムを適用することも可能である。具体的には、商品の販売に伴う代金やサービスの提供に伴う料金の決済を事後的に行う場合に、当該代金や当該料金の決済に係る手続きに対して、本実施形態に係る情報処理システムを適用することが可能である。
なお、請求書の発行に係る処理や、代金や料金の決済に係る処理については、いずれの販売方法においても同様である。
【0102】
また、上述した情報処理システムの各機能構成を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等のような情報処理装置に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することが可能である。記録媒体としては、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等が挙げられる。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。また、上記コンピュータプログラムを実行させるコンピュータの数は特に限定されない。例えば、上記コンピュータプログラムを、複数のコンピュータ(例えば、複数のサーバ等)が互いに連携して実行してもよい。また、他の一例として、上記コンピュータが複数のプロセッサを備える場合には、上記コンピュータプログラムを、この複数のプロセッサが互いに連携して実行してもよい。
【0103】
<むすび>
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システムは、代行者サーバと、端末装置とを含む。代行者サーバは、商品の販売またはサービスの提供を行う事業者に替えて、消費者による商品の購入に伴う代金またはサービスの利用に伴う料金の決済の代行に係る処理を実行する。また、代行者サーバは、代金や料金の決済に係る指示を消費者から受け付けるための入力領域が提示された画面の出力に係る処理を実行する。また、代行者サーバは、入力領域が提示された上記画面を端末装置に表示させるためのアクセス情報を発行する。
【0104】
このような構成により、代行者サーバを管理する決済代行者が、事業者に替えて、商品の販売に係る代金またはサービスの提供に係る料金の決済に係る指示を当該消費者から受け付けることが可能となる。これにより、例えば、決済代行者が、消費者への商品の配送やサービスの提供に先駆けて事業者に対して事前に代金や料金の入金を行い、その後に、消費者による当該代金や当該料金の決済に係る手続きを受け付けるといった運用も可能となる。また、消費者は、事業者側が所定の決済方法に対応しているか否かに関わらず、決済代行者側が対応している決済方法を代金や料金の決済に利用することが可能となる。
すなわち、本実施形態に係る情報処理システムに依れば、実店舗において代金や料金の支払いが行われない状況下においても、当該代金や当該料金の決済に係る手続きをより好適な態様で実現することが可能となる。
【符号の説明】
【0105】
1 情報処理システム
110 代行者サーバ
130 事業者サーバ
210 消費者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19