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特開2022-138745取付構造、通信ユニットセットおよび給湯装置セット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138745
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】取付構造、通信ユニットセットおよび給湯装置セット
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20220915BHJP
   F16B 5/06 20060101ALI20220915BHJP
   F16B 2/12 20060101ALI20220915BHJP
   F24H 9/02 20060101ALI20220915BHJP
   F24H 9/14 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
H04Q9/00 371A
F16B5/06 A
F16B2/12 B
F16B5/06 C
F24H9/02 301Z
F24H9/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021038806
(22)【出願日】2021-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中越 雅紀
【テーマコード(参考)】
3J001
3J022
3L037
5K048
【Fターム(参考)】
3J001FA02
3J001FA13
3J001GB01
3J001HA02
3J001HA10
3J001JA03
3J001JB02
3J001JB16
3J001KA19
3J022DA11
3J022EA02
3J022EC02
3J022FB03
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA06
3J022GA13
3J022GB31
3J022GB32
3L037AB02
3L037EA01
3L037EA04
5K048BA14
5K048DB01
5K048DC01
5K048HA11
(57)【要約】
【課題】給湯装置に通信ユニットを取り付けることが容易となる取付構造、通信ユニットセットおよび給湯装置セットを提供する。
【解決手段】取付構造30は、給湯装置10の筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aに通信ユニット20を取り付けるためのものである。取付構造30は、給湯装置1の筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持するように構成された挟持部31と、挟持部31に接続された取付部32とを備えている。取付部32は、通信ユニット20に取り付けられるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯装置の筐体フランジおよび前面カバーフランジに通信ユニットを取り付けるための取付構造であって、
前記給湯装置の前記筐体フランジおよび前記前面カバーフランジを挟持するように構成された挟持部と、
前記挟持部に接続された取付部とを備え、
前記取付部は、前記通信ユニットに取り付けられるように構成されている、取付構造。
【請求項2】
前記挟持部は、第1部と、前記第1部と向かい合う第2部と、前記第1部および前記第2部に接続された第3部と、ネジとを含み、
前記取付部は前記第3部に取り付けられており、
前記第2部には前記ネジに螺合するネジ穴が設けられており、
前記ネジ穴に挿入された前記ネジが締められることにより、前記ネジは前記筐体フランジおよび前記前面カバーフランジを前記第1部に押さえつけるように構成されている、請求項1に記載の取付構造。
【請求項3】
前記挟持部は、ゴム部材を含み、
前記ゴム部材は、前記ネジと前記筐体フランジおよび前記前面カバーフランジとの間に配置されている、請求項2に記載の取付構造。
【請求項4】
前記挟持部は、C字状に構成されかつ弾性変形可能に構成された中央部と、前記中央部の一方端に接続された第1側部と、前記中央部の他方端に接続された第2側部とを含み、
前記第1側部は、前記筐体フランジに接触するように構成されており、
前記第2側部は、前記前面カバーフランジに接触するように構成されている、請求項1に記載の取付構造。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の前記取付構造と、
前記取付構造に取り付けられた前記通信ユニットとを備えた、通信ユニットセット。
【請求項6】
請求項5に記載の前記通信ユニットセットと、
前記通信ユニットセットが取り付けられた前記給湯装置とを備えた、給湯装置セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は取付構造、通信ユニットセットおよび給湯装置セットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯装置に外部の管理サーバ等と通信を行うための通信ユニットが接続されることがある。
【0003】
また、例えば、特開平10-285672号公報(特許文献1)には、ワイヤレスリモコンと送受信する制御器の通信ユニットが接続された給湯器が記載されている。この通信ユニットは、固定板を介して給湯装置の下部取付板にねじで固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-285672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記公報では、通信ユニットは、固定板を介して給湯装置の下部取付板にねじで固定されている。このため、給湯装置に通信ユニットを取り付けるために、固定板、下部取付部およびねじが必要である。したがって、給湯装置に通信ユニットを取り付けることが困難となるという問題がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、給湯装置に通信ユニットを取り付けることが容易となる取付構造、通信ユニットセットおよび給湯装置セットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の取付構造は、給湯装置の筐体フランジおよび前面カバーフランジに通信ユニットを取り付けるためのものである。取付構造は、給湯装置の筐体フランジおよび前面カバーフランジを挟持するように構成された挟持部と、挟持部に接続された取付部とを備えている。取付部は、通信ユニットに取り付けられるように構成されている。
【0008】
本発明の取付構造によれば、挟持部は給湯装置の筐体フランジおよび前面カバーフランジを挟持するように構成されている。挟持部に接続された取付部は、通信ユニットに取り付けられるように構成されている。したがって、給湯装置に通信ユニットを取り付けることが容易となる。
【0009】
上記の取付構造において、挟持部は、第1部と、第1部と向かい合う第2部と、第1部および第2部に接続された第3部と、ネジとを含んでいる。取付部は第3部に取り付けられている。第2部にはネジに螺合するネジ穴が設けられている。ネジ穴に挿入されたネジが締められることにより、ネジは筐体フランジおよび前面カバーフランジを第1部に押さえつけるように構成されている。このため、ネジおよび第1部により筐体フランジおよび前面カバーフランジを挟持することができる。
【0010】
上記の取付構造において、挟持部は、ゴム部材を含んでいる。ゴム部材は、ネジと筐体フランジおよび前面カバーフランジとの間に配置されている。このため、ゴム部材および第1部により筐体フランジおよび前面カバーフランジをしっかりと挟持することができる。
【0011】
上記の取付構造において、挟持部は、C字状に構成されかつ弾性変形可能に構成された中央部と、中央部の一方側に接続された第1側部と、中央部の他方側に接続された第2側部とを含んでいる。第1側部は、筐体フランジに接触するように構成されている。第2側部は、前面カバーフランジに接触するように構成されている。したがって、挟持部は、中央部の弾性力により第1側部と第2側部との間に筐体フランジおよび側面フランジを挟持することができる。
【0012】
本発明の通信ユニットセットは、上記の取付構造と、取付構造に取り付けられた通信ユニットとを備えている。このため、取付構造により給湯装置に通信ユニットを取り付けることが容易となる。
【0013】
本発明の給湯装置セットは、上記の通信ユニットセットと、通信ユニットセットが取り付けられた給湯装置とを備えている。このため、通信ユニットセットにより給湯装置に通信ユニットを取り付けることが容易となる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明によれば、給湯装置に通信ユニットを取り付けることが容易となる取付構造、通信ユニットセットおよび給湯装置セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態1に係る給湯装置セットの構成を概略的に示す斜視図である。
図2】実施の形態1に係る取付構造の構成を概略的に示す斜視図である。
図3図2のIII-III線に沿う断面図である。
図4】実施の形態2に係る取付構造の構成を概略的に示す斜視図である。
図5図4のV-V線に沿う断面図である。
図6】実施の形態2に係る取付構造の変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
図7図6のVII-VII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。なお、以下においては同一または相当する部分に同一の符号を付し、重複する説明は繰り返さない。
【0017】
(実施の形態1)
図1を参照して、実施の形態1に係る給湯装置セット100の構成について説明する。
【0018】
図1に示されるように、給湯装置セット100は、給湯装置10と、通信ユニットセット200とを備えている。給湯装置10に通信ユニットセット200が取り付けられている。通信ユニットセット200は、通信ユニット20と、取付構造30とを備えている。通信ユニット20は、取付構造30に取り付けられている。
【0019】
給湯装置10は、筐体11と、前面カバー12とを備えている。筐体11の前面カバー12と向かい合う端部に開口(図示せず)が設けられている。前面カバー12は、筐体11の開口(図示せず)を覆うように構成されている。
【0020】
筐体11の前面カバー12と向かい合う端部に筐体フランジ11aが設けられている。筐体フランジ11aは、筐体11の本体から外側に突出している。筐体フランジ11aは、筐体11の前面カバー12と向かい合う端部の全周にわたって設けられている。筐体フランジ11aは、筐体11の開口(図示せず)を取り囲むように構成されている。
【0021】
前面カバー12の筐体11と向かい合う端部に前面カバーフランジ12aが設けられている。前面カバーフランジ12aは、前面カバー12の本体から外側に突出している。前面カバーフランジ12aは、前面カバー12の筐体11と向かい合う端部の全周にわたって設けられている。前面カバーフランジ12aは、筐体フランジ11aに接続されている。前面カバー12の筐体11と向かい合う端部は、筐体11の前面カバー12と向かう合う端部に接している。前面カバーフランジ12aの外縁は、筐体フランジ11aの外縁に一致するように構成されている。
【0022】
通信ユニット20は、外部の管理サーバ等と通信を行うためのものである。また、通信ユニット20は、給湯装置10を制御するための信号を給湯装置10の制御装置(図示せず)との間で送受信するように構成されている。通信ユニット20は、例えば、LPWA(Low Power Wide Area)モジュールである。つまり、通信ユニット20は、LPWAに対応するモジュールである。通信ユニット20は、略直方体状に構成されている。通信ユニット20の寸法は、例えば、スマートフォンと略同じである。通信ユニット20の寸法は、例えば、縦が5cm以上15cm以下であり、横が10cm以上20cm以下であり、奥行きが3cm以上10cm以下である。
【0023】
取付構造30は、給湯装置10の筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aに通信ユニット20を取り付けるためのものである。取付構造30は、筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aの直線部分に取り付けられることが好ましい。つまり、取付構造30は、筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aの四隅以外に取り付けられることが好ましい。
【0024】
図2および図3を参照して、実施の形態1に係る取付構造30の構成について詳しく説明する。
【0025】
図2および図3に示されるように、取付構造30は、挟持部31と、取付部32とを含んでいる。
【0026】
挟持部31は、給湯装置10の筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持するように構成されている。つまり、挟持部31は、筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟み込んで支えるように構成されている。
【0027】
挟持部31は、第1部31aと、第2部31bと、第3部31cと、ネジ31dとを含んでいる。第1部31aは、板状に構成されている。第1部31aは、筐体フランジ11aに接触するように構成されている。第2部31bは、板状に構成されている。第2部31bは、前面カバーフランジ12aに接触するように構成されている。第2部31bは、第1部31aと向かい合うように構成されている。第2部31bは、第1部31aと間隔をあけて配置されている。
【0028】
第3部31cは、第1部31aおよび第2部31bに接続されている。第3部31cは、板状に構成されている。本実施の形態では、第3部31cは、第1部31aおよび第2部31bの各々の根元に接続されている。第1部31aおよび第2部31bの各々の先端の間には隙間が設けられている。第1部31a、第2部31bおよび第3部31cはU字状に構成されている。
【0029】
第1部31aと第2部31bとが向かい合う方向に直交する方向(図2中上下方向)において、第1部31aおよび第2部31bの各々の両端の間には隙間が設けられている。つまり、図2に示されるように、第1部31aおよび第2部31bの各々の上端の間に隙間が設けられており、第1部31aおよび第2部31bの各々の下端の間に隙間が設けられている。
【0030】
第2部31bにはネジ31dに螺合するネジ穴31eが設けられている。ネジ穴31eは、第1部31aと第2部31bとが向かい合う方向に第2部31bを貫通するように設けられている。ネジ穴31eに挿入されたネジ31dが締められることにより、ネジ31dは、筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを第1部31aに押さえつけるように構成されている。
【0031】
ネジ31dの頭は、第2部31bに対して第1部31aと反対側に配置されている。ネジ31dの頭にはドライバーの先端が挿入されるための溝が設けられている。ネジ31dのネジ先は、第1部31aと第2部31bとの間の隙間に配置されている。ネジ31dは、第1部31aと第2部31bとが向かい合う方向に、第1部31aと第2部31bとの間の隙間において、ネジ先が移動可能に構成されている。
【0032】
本実施の形態では、挟持部31は、ゴム部材31fを含んでいる。ゴム部材31fは、例えば、防振ゴムである。ゴム部材31fは、弾性変形可能に構成されている。ゴム部材31fは、板状に構成されている。ゴム部材31fは、ネジ31dと筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aとの間に配置されている。ネジ31dは、筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aに向けてゴム部材31fをネジ先が押圧するように構成されている。ネジ31dは、ゴム部材31fを介して筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを第1部31aに押圧するように構成されている。
【0033】
取付部32は、挟持部31に接続されている。取付部32は、挟持部31の第3部31cに取り付けられている。本実施の形態では、取付部32は、挟持部31と一体的に構成されている。取付部32は、挟持部31の第1部31aと同一平面を構成するように挟持部31に取り付けられている。取付部32は、通信ユニット20に取り付けられるように構成されている。
【0034】
本実施の形態では、取付部32は、2つのネジ32aを含んでいる。2つのネジ32aは、取付部32の長手方向の一方側および他方側に配置されている。ネジ32aの頭は、取付部32に対して通信ユニット20と反対側に配置されている。ネジ32aの頭にはドライバーの先端が挿入されるための溝が設けられている。取付部32にはネジ32aに螺合するネジ穴32bが設けられている。ネジ穴32bは、取付部32と通信ユニット20とが向かい合う方向に取付部32を貫通するように設けられている。また、通信ユニット20にはネジ32aに螺合するネジ穴20aが設けられている。取付部32のネジ32aがネジ穴32bを通って通信ユニット20のネジ穴20aに螺合することにより、取付部32は、通信ユニット20に取り付けられている。
【0035】
通信ユニット20は、筐体フランジ11aと前面カバーフランジ12aとが向かい合う方向において、筐体フランジ11aに対して前面カバーフランジ12aと反対側に配置されている。つまり、通信ユニット20は、筐体フランジ11aと前面カバーフランジ12aとが向かい合う方向において筐体フランジ11a側に配置されている。
【0036】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る取付構造30によれば、挟持部31は給湯装置10の筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持するように構成されている。挟持部31に接続された取付部32は、通信ユニット20に取り付けられるように構成されている。このため、挟持部31が筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持することにより、給湯装置10に取付構造30を簡単に取り付けることができる。したがって、給湯装置10に通信ユニット20を取り付けることが容易となる。
【0037】
また、既設の給湯装置10を含め、給湯装置10は筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを有している。取付構造30は、挟持部31が筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持することにより給湯装置10に取り付けられる。このため、既存の給湯装置10に取付構造30を取り付けるために別部材は必要ない。したがって、既設の給湯装置10に取付構造30を取り付けることが容易となる。
【0038】
本実施の形態に係る取付構造30によれば、第2部31bに設けられたネジ穴31eに挿入されたネジ31dが締められることにより、ネジ31dは筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを第1部31aに押さえつけるように構成されている。このため、ネジ31dおよび第1部31aにより筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持することができる。
【0039】
本実施の形態に係る取付構造30によれば、ゴム部材31fは、ネジ31dと筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aとの間に配置されている。このため、ゴム部材31fが弾性変形することでゴム部材31fおよび第1部31aにより筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aをしっかりと挟持することができる。
【0040】
また、ゴム部材31fは、ネジ31dと筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aとの間に配置されている。このため、ゴム部材31fによりネジ31dによる筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aの破損を抑制することができる。
【0041】
本実施の形態に係る通信ユニットセット200によれば、取付構造30により給湯装置10に通信ユニット20を取り付けることが容易となる。
【0042】
本実施の形態に係る給湯装置セット100によれば、通信ユニットセット200により給湯装置10に通信ユニット20を取り付けることが容易となる。
【0043】
また、通信ユニット20は、筐体フランジ11aと前面カバーフランジ12aとが向かい合う方向において、筐体フランジ11aに対して前面カバーフランジ12aと反対側に配置されている。このため、通信ユニット20を筐体フランジ11a側に配置することができる。したがって、通信ユニット20が前面カバーフランジ12a側に配置される場合よりも、筐体フランジ11aと前面カバーフランジ12aとが向かい合う方向において給湯装置セット100の寸法を小さくすることができる。よって、給湯装置セット100が狭小スペースに配置される場合でも通信ユニット20の取付位置の制約を抑制することができる。
【0044】
(実施の形態2)
実施の形態2では、特に説明しない限り、実施の形態1と同様の構成および作用効果を備えている。
【0045】
図4および図5を参照して、実施の形態2に係る取付構造30の構成について詳しく説明する。
【0046】
図4および図5に示されるように、挟持部31は、中央部CPと、第1側部S1と、第2側部S2とを含んでいる。中央部CPは、C字状に構成されている。中央部CPの一方端(第1端)と他方端(第2端)とは隙間を空けて配置されている。中央部CPは、弾性変形可能に構成されている。中央部CPは、弾性変形することにより一方端と他方端との間の距離が変動するように構成されている。
【0047】
第1側部S1は、中央部CPの一方端に接続されている。第2側部S2は、中央部CPの他方端に接続されている。第1側部S1は、筐体フランジ11aに接触するように構成されている。第2側部S2は、前面カバーフランジ12aに接触するように構成されている。
【0048】
第1側部S1は、平板状に構成されている。第1側部S1は、中央部CPの一方端に接続された根元から先端に向けて第2側部S2から離れるように傾斜している。第2側部S2は、平板状に構成されている。第2側部S2は、中央部CPの他方端に接続された根元から先端に向けて第1側部S1から離れるように傾斜している。第1側部S1と第2側部S2とは隙間を空けて配置されている。
【0049】
挟持部31は、中央部CPが弾性変形することより第1側部S1と第2側部S2との間の距離が変動するように構成されている。挟持部31は、中央部CPの弾性力により第1側部S1と第2側部S2との間に筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持するように構成されている。
【0050】
本実施の形態では、取付部32は、クイックファスナである。取付部は、中間部MPと、第1湾曲部C1と、第2湾曲部C2と、第1端部E1と、第2端部E2とを含んでいる。中間部MPは、U字状に構成されている。中間部MPの一方端(第1端)と他方端(第2端)とは隙間を空けて配置されている。中間部MPは、弾性変形可能に構成されている。中間部MPは、弾性変形することにより一方端と他方端との間の距離が変動するように構成されている。
【0051】
中間部MPの一方側、第1湾曲部C1、第1端部E1にわたって一方の貫通孔32cが設けられている。また、中間部MPの他方側、第2湾曲部C2、第2端部E2にわたって他方の貫通孔32cが設けられている。一方および他方の貫通孔32cにはネジ32aが挿入されている。ネジ32aが貫通孔32cを通って通信ユニット20のネジ穴20aに螺合することにより、中間部MPは、通信ユニット20に取り付けられている。
【0052】
第1湾曲部C1は、中間部MPの一方端に接続されている。第1湾曲部C1は、中央が第2湾曲部C2と反対側に突出するように湾曲している。第1湾曲部C1は、挟持部31の中央部CPに沿うように湾曲している。第1湾曲部C1の内周面は、中央部CPの外周面に接している。
【0053】
第2湾曲部C2は、中間部MPの他方端に接続されている。第2湾曲部C2は、中央が第1湾曲部C1と反対側に突出するように湾曲している。第2湾曲部C2は、挟持部31の中央部CPに沿うように湾曲している。第2湾曲部C2の内周面は、中央部CPの外周面に接している。第1湾曲部C1と第2湾曲部C2とは挟持部31の中央部CPを挟むように構成されている。
【0054】
第1端部E1は、第1湾曲部C1に接続されている。第1端部E1と中間部MPの一方端との間に第1湾曲部C1が配置されている。第1端部E1は、平板状に構成されている。第1端部E1は、第1湾曲部C1に接続された根元から先端に向けて第2端部E2から離れるように傾斜している。第1端部E1は、挟持部31の第1側部S1に沿うように構成されている。第1端部E1の内周面は、第1側部S1の外周面に接している。
【0055】
第2端部E2は、第2湾曲部C2に接続されている。第2端部E2と中間部MPの他方端との間に第2湾曲部C2が配置されている。第2端部E2は、平板状に構成されている。第2端部E2は、第2湾曲部C2に接続された根元から先端に向けて第1端部E1から離れるように傾斜している。第2端部E2は、挟持部31の第2側部S2に沿うように構成されている。第2端部E2の内周面は、第2側部S2の外周面に接している。
【0056】
取付部32は、中間部MPが弾性変形することにより、第1湾曲部C1および第1端部E1と第2湾曲部C2および第2端部E2との間の距離が変動するように構成されている。取付部32は、中間部MPの弾性力により、第1湾曲部C1と第2湾曲部C2との間に挟持部31の中央部CPを挟持するとともに第1端部E1と第2端部E2との間に挟持部31の第1側部S1および第2側部S2を挟持するように構成されている。
【0057】
本実施の形態では、2つの取付部32が設けられている。2つの取付部32のうちの一方の取付部32は、挟持部31の延在方向(長手方向)において挟持部31の一方側に配置されている。2つの取付部32のうちの他方の取付部32は、挟持部31の延在方向において挟持部31の他方側に配置されている。
【0058】
続いて、図6および図7を参照して、実施の形態2に係る取付構造30の変形例について詳しく説明する。
【0059】
図6および図7に示されるように、本実施の形態の変形例では、取付部32は、平板状に構成されている。取付部32は、挟持部31の中央部CPに接続されている。取付部32は、中央部CPの頂点側に接続されている。取付部32は、中央部CPの筐体フランジ11a側に接続されている。取付部32にはネジ32aが螺合するネジ穴32bが設けられている。ネジ32aがネジ穴32bを通って通信ユニット20のネジ穴20aに螺合することにより、取付部32は、通信ユニット20に取り付けられている。
【0060】
本実施の形態の変形例では、2つの取付部32が設けられている。2つの取付部32のうちの一方の取付部32は、挟持部31の延在方向(長手方向)において挟持部31の一方端に配置されている。2つの取付部32のうちの他方の取付部32は、挟持部31の延在方向において挟持部31の他方端に配置されている。
【0061】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る取付構造30によれば、C字状に構成されかつ弾性変形可能に構成された中央部CPの一方端に第1側部S1が接続され、中央部CPの他方端に第2側部S2が接続されている。第1側部S1は、筐体フランジ11aに接触するように構成されており、第2側部S2は、前面カバーフランジ12aに接触するように構成されている。したがって、挟持部31は、中央部CPの弾性力により第1側部S1と第2側部S2との間に筐体フランジ11aおよび前面カバーフランジ12aを挟持することができる。
【0062】
また、取付部32は、クイックファスナである。そのため、取付部32にクイックファスナを用いることができる。したがって、取付部32を挟持部31に取り付けることが容易となる。
【0063】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0064】
10 給湯装置、11 筐体、11a 筐体フランジ、12 前面カバー、12a 前面カバーフランジ、20 通信ユニット、30 取付構造、31 挟持部、31a 第1部、31b 第2部、31c 第3部、31d ネジ、31e ネジ穴、31f ゴム部材、32 取付部、100 給湯装置セット、200 通信ユニットセット、CP 中央部、S1 第1側部、S2 第2側部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7