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  • 特開-フィルムシートの回転機用自在継手 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138785
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】フィルムシートの回転機用自在継手
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/24 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
A01G9/24 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021038867
(22)【出願日】2021-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000221568
【氏名又は名称】東都興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090114
【弁理士】
【氏名又は名称】山名 正彦
(74)【代理人】
【識別番号】100174207
【弁理士】
【氏名又は名称】筬島 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】窪田 亮
【テーマコード(参考)】
2B029
【Fターム(参考)】
2B029NA19
(57)【要約】
【課題】ビニルハウスの換気用フィルムシートに供される回転機の入力軸とその下端を嵌合するカップリングとよりなる自在継手構造を改良して、芯出しした滑らかな回転運動が実現されシートのスムーズな巻き上げと巻き下げが達成されたフィルムシートの回転機用自在継手を提供する。
【解決手段】ビニルハウスBを覆う換気用フィルムシートSの巻き上げと巻き下げに供される回転機をなす回転伝達装置3が、ブレーキバネと軸ピンを備えて入力軸30の回転によってのみ出力軸39が回転自在であると共に、前記回転伝達装置3の入力軸30の下端は、芯出しする自在継手構造Tに構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビニルハウスを覆う換気用フィルムシートの巻き上げと巻き下げに供される回転機をなす回転伝達装置が、ブレーキバネと軸ピンを備えて入力軸の回転によってのみ出力軸が回転自在であると共に、前記回転伝達装置の入力軸の下端は、芯出しする自在継手構造に構成されていることを特徴とする、フィルムシートの回転機用自在継手。
【請求項2】
ビニルハウスを覆う換気用フィルムシートの巻き上げと巻き下げに供される回転機が、傘歯車と、その傘歯車を駆動する回転伝達装置と、その回転伝達装置を支持する支持体がケーシング内に装填され、前記傘歯車をなす駆動傘歯車に対して直交配置で?合する被動傘歯車の軸に、前記フィルムシートの端部に取り付けられた巻き軸が接続自在であると共に、前記被動傘歯車の軸の前記巻き軸接続側の外周には溝部が形成されており、前記溝部の外周に軸受が配設され、
前記回転伝達装置は、ブレーキバネと軸ピンを備えて入力軸の回転によってのみ出力軸が回転自在に構成され、前記出力軸に前記駆動傘歯車が接続された状態で支持体に支持されていると共に、前記回転伝達装置の入力軸の下端は、芯出しする自在継手構造に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載したフィルムシートの回転機用自在継手。
【請求項3】
前記自在継手を構成する回転伝達装置の入力軸側の下端部が凸半球形状に形成され、前記入力軸側の凸半球形状下端部を受容するカップリングの上端部が凹半球形状に形成されており、前記入力軸側の凸半球形状下端部が、前記カップリングの凹半球形状上端部に嵌合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載したフィルムシートの回転機用自在継手。
【請求項4】
前記入力軸側の凸半球形状下端部の外周は、前記カップリングの凹半球形状上端部の内周より若干小さく形成されて揺動せずに嵌合されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載したフィルムシートの回転機用自在継手。
【請求項5】
前記入力軸側の凸半球形状下端部に横方向に形成されたピン孔と、前記カップリングの凹半球形状上端部に形成されたピン孔とが位置を共通して挿通されたピンで連結され、前記入力軸側の凸半球形状下端部のピン孔は、円形状に形成された中央部から縦方向の長円形状に形成された左右の縦長開口部へと各々漸次末広がる末広がり孔に形成されており、前記円形状中央部を中心点として挿通ピンが前記左右の末広がり孔の範囲でシーソーのように縦方向にのみ動く構成とされていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載したフィルムシートの回転機用自在継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、図6に例示したようなビニルハウスを長手方向に覆う換気用のフィルムシートの巻き上げ等に供される回転機に好適な自在継手の技術分野に属し、さらに言えば、連棟型のビニルハウスの谷部に設けられた換気用フィルムシートや、ビニルハウスの側面や妻面を覆う換気用フィルムシート、ビニルハウス内の内張りフィルシートやネット、ビニルハウス内外における高所のフィルムシート類の巻き上げと巻き下げをもスムーズに行うビニルハウスの換気に使用されるフィルムシートの回転機用自在継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、換気用フィルムシートの回転機として、本出願人は、図7に示したような回転機を製作して実施しているところである。これは図示を省略したケーシング内に、駆動傘歯車a1とその駆動傘歯車a1に直交配置で?合する被動傘歯車a2とからなる傘歯車aと、その傘歯車aを駆動する回転伝達装置bと、その回転伝達装置bを支持する支持筐体cが主要な構成要素として装填されている。そして、前記傘歯車aと、回転伝達装置bを支持する支持筐体c(軸k)が、左右一対の板金部品の挟圧板dでそれぞれスペーサーeを介して左右方向から挟み込むと共に、上下から板金部品の蓋体fと底板gが配設されている、すなわち、下端に配設した底板gと上端に配設した蓋体fで覆い、各部品が多数のボルトh(又はビスやリベット)で組付け固定して組み立て、傘歯車aが位置決め固定されている。
【0003】
前記のような回転機の入力軸に接続される継手として、例えば特許文献1に開示された巻取機は、揺動手段が中間軸の回転入力軸側端部に中間軸の軸長方向と交わる方向に貫通形成されるピン挿通孔と、回転入力軸の中間軸側端部に凹設され、中間軸の回転入力軸側端部を収容する収容凹部と、ピン挿通孔を貫通して回転入力軸に取着される揺動ピンとを備え、ピン挿通孔は、中央部が前記揺動ピンの軸径よりもやや大きな小径に絞られ、この小径中央部から双方の開口端へ向けて漸次拡径する形状に形成され、小径中央部を支点に揺動ピンをピン挿通孔の内周面に沿って360度の範囲で摺動しながら揺動させることにより、回転入力軸と操作ロッドとを揺動可能に連結した旨記載されている(同文献1の請求項1、段落[0008]等参照)。
そして、上側の収容凹部の底壁である隔壁と、中間軸の回転入力軸側端面である下部軸の下端との間には、圧縮コイルばねを用いた弾発部材が縮設されており、その弾発部材の弾発力は中間軸に上方向に作用し、揺動ピンの軸部がピン挿通孔の小径中央部の下側部分に当接するように作用されている(同文献1の段落[0023])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3182596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ビニルハウスの換気用フィルムシートを巻き上げたり巻き下げたりする回転機の入力軸に接続される継手として、前記特許文献1に係る構造では、部品点数が多く、特には圧縮コイルばねを用いた弾発部材等が必要で設定が面倒である。負荷がかかると芯がずれ、動きが悪くなる。特に、揺動ピンがピン挿通孔の内周面に沿って360度摺動自在であるが故に却ってガタ付きが大きくなって動きが鈍くなるといった問題点が指摘されている。
【0006】
したがって、本発明の目的は、ビニルハウスの換気用フィルムシートに供される回転機の入力軸とその下端を嵌合するカップリングとよりなる自在継手構造を改良して、芯出しした滑らかな回転運動が実現されフィルムシートのスムーズな巻き上げと巻き下げが達成されて使い勝手に優れたフィルムシートの回転機用自在継手を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載した発明は、ビニルハウスBを覆う換気用フィルムシートSの巻き上げと巻き下げに供される回転機をなす回転伝達装置3が、ブレーキバネと軸ピンを備えて入力軸30の回転によってのみ出力軸39が回転自在であると共に、前記回転伝達装置3の入力軸30の下端は、芯出しする自在継手T構造に構成されていることを特徴とする、フィルムシートの回転機用自在継手である。
【0008】
請求項2に記載した発明は、ビニルハウスBを覆う換気用フィルムシートSの巻き上げと巻き下げに供される回転機が、傘歯車2と、その傘歯車2を駆動する回転伝達装置3と、その回転伝達装置3を支持する支持体4がケーシングA内に装填され、前記傘歯車2をなす駆動傘歯車20に対して直交配置で?合する被動傘歯車21の軸22に、前記フィルムシートSの端部に取り付けられた巻き軸Mが接続自在であると共に、前記被動傘歯車21の軸22の前記巻き軸M接続側の外周には溝部23が形成されており、前記溝部23の外周に軸受5が配設され、
前記回転伝達装置3は、ブレーキバネと軸ピンを備えて入力軸30の回転によってのみ出力軸39が回転自在に構成され、前記出力軸39に前記駆動傘歯車20が接続された状態で支持体4に支持されていると共に、前記回転伝達装置3の入力軸30の下端は、芯出しする自在継手T構造に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載したフィルムシートの回転機用自在継手である。
【0009】
請求項3に記載した発明は、前記自在継手Tを構成する回転伝達装置3の入力軸30側の下端部が凸半球形状に形成され、前記入力軸30側の凸半球形状下端部31を受容するカップリング7の上端部が凹半球形状に形成されており、前記入力軸30側の凸半球形状下端部31が、前記カップリング7の凹半球形状上端部70に嵌合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載したフィルムシートの回転機用自在継手である。
【0010】
請求項4に記載した発明は、前記入力軸30側の凸半球形状下端部31の外周が、前記カップリング7の凹半球形状上端部70の内周より若干小さく形成されて揺動せずに嵌合されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載したフィルムシートの回転機用自在継手である。
【0011】
請求項5に記載した発明は、前記入力軸30側の凸半球形状下端部31に横方向に形成されたピン孔32と、前記カップリング7の凹半球形状上端部70に形成されたピン孔71とが位置を共通して挿通されたピンPで連結され、前記入力軸3側の凸半球形状下端部31のピン孔32は、円形状に形成された中央部33から縦方向の長円形状に形成された左右の縦長開口部34へと各々漸次末広がる末広がり孔35に形成されており、前記円形状中央部33を中心点として挿通ピンPが前記左右の末広がり孔35の範囲でシーソーのように縦方向にのみ動く構成とされていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載したフィルムシートの回転機用自在継手である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1~5に係るフィルムシートの回転機用自在継手は、自在継手構造をなす回転伝達装置の入力軸側の下端部が凸半球形状に形成され、入力軸側の凸半球形状下端部を受容するカップリングの上端部が凹半球形状に形成され、両者が相互に嵌合して部品点数が減少されているので、負荷がかかっても芯出しした滑らかな動きが実現される。しかも、角度を大きく取ることができ、新品時に適度な角度にしておけば、経年使用後に摩擦してもスムーズな動きが維持できる品質向上にも貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】A~Eは、本発明のフィルムシートの回転機用の自在継手を示している。AはBのA-A線断面図、Bは側面図、CはEのC-C線断面図、DはEのB-B線断面図、Eは正面図である。
図2】A~Hは、図1に示した自在継手の上側部分(入力軸の下端部分)を示している。Aは内部構造を示した正面図、Bは下面図、Cは下方斜視図、DはAのC-C線断面図、EはAのB-B線断面図、Fは側面図、GはFのA-A線断面図、Hは上方斜視図である。
図3】A~Fは、図1に示した自在継手の下側部分(カップリング)を示している。Aは内部構造を示した正面図、Bは下面図、Cは下方斜視図、DはAのA-A線断面図、Eは内部構造を示した側面図、Fは上方斜視図である。
図4】A~Eは、フィルムシートの回転機用自在継手を示した全体図を示している。Aは正面図、Bは側面図、CはBのA-A線断面で示した自在継手部分の断面図、Dは自在継手部分を分離した状態を示した下方斜視図、EはDの上方斜視図である。
図5】回転機に巻き軸とハンドル軸を取り付けた使用状態を示した斜視図である。
図6】ビニルハウスを長手方向に覆った換気用フィルムシート用の回転機に使用される自在継手の実施状況を示した全体図である。
図7】従来の回転機を示した斜視図(A)、正面図(B)、側面図(C)、背面図(D)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のフィルムシートの回転機用自在継手は、例えば、図6に示したようなビニルハウスBの長手方向側面から屋根面にかけて非止着状態に覆い、上端(又は下端)のみ止着したプラスチック製フィルムシートSの下端側(又は上端側)を巻き軸Mへ巻き込み、その巻き軸Mを当該回転機のハンドル軸Hで正転させることにより、少ない力でスムーズにフィルムシートSを巻き上げて換気用開口を形成し、又は逆に巻き軸Mを逆回転させて同フィルムシートSを巻き下げて換気用開口をフィルムシートSで閉鎖する、換気用開閉システムの操作に適したものである。図示を省略した連棟型ビニルハウスBの谷部に設けた換気用フィルムシートSや、ビニルハウスBの側面や妻面を覆う換気用フィルムシートS、更にはビニルハウスB内の内張りフィルムシートSやネットや、ビニルハウスBの内外における高所のフィルムシートB等の巻き上げと巻き下げにも好適に実施される。
【0015】
基本的な使用態様は、図5に示したようなケーシングA内に、傘歯車2と、その傘歯車2を駆動する回転伝達装置3と、その回転伝達装置3を支持する支持体4が装填されている。後述する前記傘歯車2をなす駆動傘歯車20に対して直交配置で?合する被動傘歯車21の軸22に、ビニルハウスBを覆うフィルムシートSの端部に取り付けられた巻き軸Mが接続され、前記回転伝達装置3の入力軸30の下端が、芯出しする自在継手T構造に構成され、この自在継手Tに接続されたロッド状のハンドル軸Hを回転することにより、巻き軸Mが回転してフィルムシートSの巻き上げと巻き下げがスムーズに行われる(図6)。
【0016】
回転伝達装置3の内部構造の詳細図は省略するが、例えば、筒状の制動ドラム36内に、内接状態で配設され両端部を内方へ突出するように屈曲したフック部を有するコイル状のブレーキバネと、回転中心線上に配置された軸ピンの両端部に同軸ピンを中心として回転自在に相対峙する入力軸30と出力軸39が配設され、かつ入力軸30と出力軸39の各内端から回転伝達部と被回転伝達部が軸ピンと平行配置で突出され、前記ブレーキバネの両端のフック部に対して、入力軸30の回転伝達部はフック部の内側部に当接してブレーキバネを縮径させ、出力軸39の被回転伝達部はフック部の外側部に当接してブレーキバネを拡径させる構造が採用される。制動ドラム36の外部へ突き出た入力軸30に図7図8に示したような回転用ハンドル軸Hが取り付けられ、同じく制動ドラム36の外部の反対側へ突き出た出力軸39に傘歯車2(駆動傘歯車20)が接続されている。特に、入力軸30及び出力軸39は、貫通孔を有するステンレス製のパイプ体で形成する実施形態が好適である。このようなステンレス鋳物によれば強度が得られ、形状に融通が利く。
このようにブレーキバネと軸ピンを備えて入力軸30の回転によってのみ出力軸39が回転自在に構成された回転伝達装置3は、後述するように出力軸39に駆動傘歯車20が接続された状態で筒状の支持体4に支持されている。
【0017】
本実施形態の傘歯車2は、図4図5に示したように、この傘歯車2をなす水平配置の小さな駆動傘歯車20に対して直交配置で大きな被動傘歯車21が?合され、その被動傘歯車21の巻き軸M側の軸22に、フィルムシートSの端部に取り付けられた巻き軸Mが接続自在に構成されている。この軸22は、貫通式の軸孔24に形成されており、前記軸孔24に巻き軸Mが正面側、背面側からのどちら側からでも接続自在に構成されている。本実施例では、図5の右上に示したように、背面の軸孔24に巻き軸Mが接続されている。また、前記被動傘歯車21の軸22の前記巻き軸M接続側の外周には、溝部が形成されており、前記溝部の外周に軸受23(図5参照)が配設されている。前記軸受23は、倒立U字状に形成されたボルト孔付き固定体6が外方から嵌合して固定される。
【0018】
上述した回転機をなす回転伝達装置3に好適な本実施形態の自在継手Tについて説明する。
図1図4に示したように、この自在継手Tを構成する回転伝達装置3の入力軸30側の下端部が凸半球形状に湾曲して形成されていると共に(図2)、前記入力軸30側の凸半球形状下端部31を受容するカップリング7の上端部が凹半球形状に湾曲して形成されており(図3)、前記入力軸30側の凸半球形状下端部31が、前記カップリング7の凹半球形状上端部70に嵌合されている(図1)。
【0019】
具体的には、上述した回転伝達装置3の入力軸30側の凸半球形状下端部31の外周は、図1Dに示したように、カップリング7の凹半球形状上端部70の内周より若干小さく形成して嵌合する半球形状の寸法差を少なくしており、角度がついても芯出しして揺動せずに芯がずれない形態で実施される。当該入力軸30側の凸半球形状下端部31に横方向に形成されたピン孔32と、前記カップリング7の凹半球形状上端部70に形成されたピン孔71とが挿通ピンPの中心点が同じになるように位置を共通して挿通されたピンPで連結されている。
【0020】
前記入力軸3側の凸半球形状下端部31のピン孔32は、図2に示したように、円形状に形成された中央部33から縦方向の長円形状に形成された左右の縦長開口部34へと各々漸次末広がる末広がり孔に形成されている(図1A、C)。そのため、前記円形状中央部33を中心点として挿通ピンPが前記左右の末広がり孔(32)の範囲でシーソーのように縦方向にのみ規制して動く構成とされている。仮に、開口部34が360°の円形状に形成されると、却ってガタ付きが大きくなり動きが鈍くなるが、本実施例のように縦方向の長円形状に開口部34を形成することにより滑らかな回転運動が実現される。
なお、図3における符号72はハンドル軸Hの上端部が下方から嵌合して固定自在な中空状の連結凹部、符号73は前記ハンドル軸Hと連結する連結孔をそれぞれ示している。この連結凹部72の上端部は、内径が19mm程度と22mm程度の2段階構造の嵌合部72aに形成されており、異なる大きさのハンドル軸Hの連結に対応可能となっている。
【0021】
以上、実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために申し添える。
【符号の説明】
【0022】
T 自在継手
B ビニルハウス
S フィルムシート
M 巻き軸
H ハンドル軸
P ピン
A ケーシング
1 ボルト
2 傘歯車
20 駆動傘歯車
21 被動傘歯車
22 軸
24 軸孔
3 回転伝達装置
30 入力軸
31 凸半球形状下端部
32 ピン孔(末広がり孔)
33 円形状中央部
34 縦長開口部
4 支持体
6 倒立U字状固定体
7 カップリング
70 凹半球形状上端部
71 ピン孔
72 連結凹部
73 連結孔
8 押え板
9 軸受板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7