(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138810
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】建材用の梱包材及びその組み立て方法
(51)【国際特許分類】
B65D 5/462 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
B65D5/462 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021038907
(22)【出願日】2021-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 明
(72)【発明者】
【氏名】高橋 多恵子
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA03
3E060BB03
3E060BC02
3E060CA01
3E060CA13
3E060CA22
3E060DA09
3E060EA07
(57)【要約】
【課題】簡易に構成され、梱包物を容易に移動させることが可能な手掛け部を備える建材用の梱包材を提供すること。
【解決手段】建材用の梱包材10において、1枚の板状部材70より形成される梱包材本体1は、上面板31と、下面板32と、一対の側面板33と、を有する筒状部3と、筒状部3の延びる方向の一端に形成される塞ぎ部4と、を有する建材収容部2と、建材収容部2における筒状部3が延びる方向の一端に設けられる手掛け部5と、を形成可能に構成され、手掛け部5は、上面板31における筒状部3が延びる方向の一端から外側に延出して途中で下方に折り曲げられて形成される第1フラップ片51と、下面板32における筒状部3が延びる方向の一端から外側に延出して途中で上方に折り曲げられて形成される第2フラップ片52であって第1フラップ片51の一部に重ねられた状態で第1フラップ片51に接続される第2フラップ片52と、有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚の板状部材により形成される梱包材本体を備える建材用の梱包材であって、
前記梱包材本体は、
上面板と、下面板と、一対の側面板と、を有する筒状部と、前記筒状部の延びる方向の一端に形成される塞ぎ部と、を有する建材収容部と、
前記建材収容部における前記筒状部が延びる方向の一端に設けられる手掛け部と、を形成可能に構成され、
前記手掛け部は、前記上面板における前記筒状部が延びる方向の一端から外側に延出して途中で下方に折り曲げられて形成される第1フラップ片と、前記下面板における前記筒状部が延びる方向の一端から外側に延出して途中で上方に折り曲げられ形成される第2フラップ片であって前記第1フラップ片の一部に重ねられた状態で前記第1フラップ片に接続される第2フラップ片と、有する、建材用の梱包材。
【請求項2】
前記建材収容部と前記手掛け部とに跨って貼り付けられ前記建材収容部の前記上面板から前記手掛け部の前面を縦方向に延びて経由して前記建材収容部の前記下面板まで貼り付けられる手掛け部用封緘テープと、
前記上面板に貼り付けられた前記手掛け部用封緘テープの一部と前記上面板とに跨って貼り付けられる上側補強テープと、前記下面板に貼り付けられた前記手掛け部用封緘テープの一部と前記下面板とに跨って貼り付けられる上側補強テープと、を有する補強テープと、を備える請求項1に記載の建材用の梱包材。
【請求項3】
前記手掛け部用封緘テープは、段ボールの梱包に一般的に使用されるテープを3枚以上重ねて貼り付けられて構成され、又は、段ボールの梱包に一般的に使用されるテープを3枚以上重ねて貼り付けられた場合の貼り付け強度と同等の貼り付け強度を有して構成される、請求項2に記載の建材用の梱包材。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の建材用の梱包材を1枚の板状部材の展開状態から組み立てる組み立て方法であって、
前記板状部材から、前記上面板、前記下面板及び前記一対の側面板を形成することにより、建材の周方向に沿って配置される前記筒状部を形成する筒状部形成工程と、
前記筒状部形成工程の後に、前記第1フラップ片を前記上面板における前記筒状部が延びる方向の一端から外側に延出した部分を途中で下方に折り曲げると共に前記第2フラップ片を前記下面板における前記筒状部が延びる方向の一端から外側に延出した部分を途中で上方に曲げて、前記第1フラップ片と前記第2フラップ片との一部を重ねた状態で前記手掛け部を形成する手掛け部形成工程と、を含む、建材用の梱包材の組み立て方法。
【請求項5】
前記手掛け部形成工程において、手掛け部用封緘テープを、前記建材収容部の前記上面板から前記手掛け部の前面を縦方向に延びるように経由させて前記建材収容部の前記下面板まで貼り付ける封緘テープ貼り付け工程と、
前記封緘テープ貼り付け工程の後に、上側補強テープを、前記上面板に貼り付けられた前記手掛け部用封緘テープの一部と前記上面板とに跨がるように貼り付けると共に、下側補強テープを、前記下面板に貼り付けられた前記手掛け部用封緘テープの一部と前記下面板とに跨がるように貼り付ける補強テープ貼り付け工程と、を含む、請求項4に記載の建材用の梱包材の組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建材用の梱包材及びその組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建材を梱包する建材用の梱包材が知られている。建材用の梱包材に梱包された梱包物は、建材が長尺で重量が重い場合、例えば梱包物を運搬する前の準備段階において、梱包物を持ち運びやすいように位置をずらすだけでも大変な作業である。
【0003】
ところで、建材用の梱包材ではないが、箱形状の梱包材が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の梱包材は、組み立てられた状態において、箱の上面に、持ち運び用の手掛け部としての把手が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
建材用の梱包材に、手掛け部としての把手やバンドを取り付ける場合には、別部材を準備する必要が生じ、部品に要する費用や部品を加工する費用が生じることになる。また、建材用の梱包材に手掛け部となる孔を設けると、孔から異物が内部に入る可能性があり、建材を傷つける可能性がある。そのため、建材用の梱包材において、簡易に構成され、例えば梱包物を運搬する前の準備段階において、梱包物を容易に移動させることが可能な手掛け部を備えることが求められている。
【0006】
本開示は、簡易に構成され、梱包物を容易に移動させることが可能な手掛け部を備える建材用の梱包材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、1枚の板状部材により形成される梱包材本体を備える建材用の梱包材であって、前記梱包材本体は、上面板と、下面板と、一対の側面板と、を有する筒状部と、前記筒状部の延びる方向の一端に形成される塞ぎ部と、を有する建材収容部と、前記建材収容部における前記筒状部が延びる方向の一端に設けられる手掛け部と、を形成可能に構成され、前記手掛け部は、前記上面板における前記筒状部が延びる方向の一端から外側に延出して途中で下方に折り曲げられ形成される第1フラップ片と、前記下面板における前記筒状部が延びる方向の一端から外側に延出して途中で上方に折り曲げられ形成される第2フラップ片であって前記第1フラップ片の一部に重ねられた状態で前記第1フラップ片に接続される第2フラップ片と、有する、建材用の梱包材に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態の建材用の梱包材に梱包された複数の梱包物が並べられて積み重ねられた状態を示す斜視図である。
【
図2】一実施形態の建材用の梱包材に梱包された梱包物を示す斜視図である。
【
図3】建材用の梱包材における梱包用本体の板部材の展開図である。
【
図4A】梱包材に建材を梱包する手順を示す図であって、梱包材本体の板材の上に建材を配置した状態を示す図である。
【
図4B】梱包材に建材を梱包する手順を示す図であって、建材の周方向に沿って筒状部を形成して筒状部用封緘テープにより固定した状態を示す図である。
【
図4C】梱包材に建材を梱包する手順を示す図であって、塞ぎ部を形成した状態を示す図である。
【
図4D】梱包材に建材を梱包する手順を示す図であって、塞ぎ部を塞ぎ部用封緘テープにより固定した状態を示す図である。
【
図4E】梱包材に建材を梱包する手順を示す図であって、手掛け部を作成した状態を示す図である。
【
図4F】梱包材に建材を梱包する手順を示す図であって、手掛け部を手掛け部用封緘テープにより固定した状態を示す図である。
【
図4G】梱包材に建材を梱包する手順を示す図であって、筒状部のY方向の一端の表面における筒状部の周方向に沿って補強テープを貼り付けた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態の建材用の梱包材10について、図面を参照しながら説明する。建材用の梱包材10を用いて、建材11を梱包することができる。建材11が梱包材10に梱包されたものを梱包物100という。本実施形態においては、梱包物100の長手方向をY方向とする。また、梱包物100のY方向の途中で切断した断面形状の外形が長方形状に形成されており、長方形の長辺が延びる方向をX方向とし、長方形の短辺が延びる方向をZ方向とする。Z方向は、梱包物100が配置された場合に、鉛直方向に沿った上下方向であり、X方向及びY方向に直交する方向である。
【0010】
図1に示すように、建材11が梱包された複数の梱包物100は、積み重ねられたり、隣り合う梱包物100との間にほとんど隙間が無い状態で、又は、他の荷物が隣りに配置された状態で、倉庫やコンテナに保管されている。
【0011】
建材11として、例えば、重量が重い建材を用いることができる。建材11としては、例えば、屋根構造体に用いられる梁などが挙げられる。梁は、重量が重く、かつ、長尺状の建材である。本実施形態においては、建材11は、長尺状に形成され、長手方向の途中で切断した断面形状の外形が、横方向に長く且つ縦方向に短い長方形状に形成される。
【0012】
建材11は、長尺状に形成されており、梱包材10に梱包された建材11の梱包物100も、建材11の形状に合わせて、長尺状に形成されている。建材11は、建材11と梱包材10との間にほとんど隙間が無い状態で、梱包材10に梱包されている。本実施形態においては、複数の梱包物100は、断面形状の外形の長方形の長辺側の面が底面となるように配置された状態で、積み重ねられたり、並べられた状態で、倉庫やコンテナに保管される。
【0013】
建材用の梱包材10は、Y方向の中心に対して対称の形状に形成される。そのため、本実施形態においては、建材用の梱包材10のY方向の一端側の構成について説明を行い、建材用の梱包材10のY方向の他端側の構成についての説明は省略する。建材用の梱包材10のY方向の他端側の構成の説明は、建材用の梱包材10のY方向の一端側の構成の説明を援用できる。
【0014】
図2に示すように、建材用の梱包材10は、Y方向の一端側において、梱包材本体1と、筒状部用封緘テープ61と、2つの塞ぎ部用封緘テープ62と、2つの手掛け部用封緘テープ63と、2つの補強テープ64と、を備える。梱包材本体1は、後述するように、例えば段ボール等の1枚の板材70(
図3参照)により組み立てられることで形成される。梱包材本体1は、建材11を梱包した組み立てられた状態において、
図2に示すように、建材収容部2と、手掛け部5と、を備える。建材収容部2は、筒状部3と、塞ぎ部4と、を有する。
【0015】
筒状部3は、
図2に示すように、方形筒状に形成され、Y方向に延びる。筒状部3は、上面板31と、下面板32と、一対の側面板33と、を有する。一対の側面板33は、一方の側面板34と、他方の側面板35と、を有する。他方の側面板35は、他方の側面板外側板351と、他方の側面板重なり板352と、により構成される。
【0016】
梱包材本体1が組み立てられて筒状部3が形成されている場合に、他方の側面板外側板351と他方の側面板重なり板352とが重なることで、他方の側面板35が構成される。他方の側面板外側板351は、他方の側面板重なり板352に重なった状態で、筒状部用封緘テープ61により、下面板32に固定されている。
【0017】
塞ぎ部4は、筒状部3のY方向の一端に形成される。塞ぎ部4は、筒状部3のY方向の端部を塞ぐように、上面板31、下面板32及び一対の側面板33のY方向の一端部に設けられる。
【0018】
塞ぎ部4は、第1塞ぎ片41と、第2塞ぎ片42と、を有する。第1塞ぎ片41は、一対の側面板33のうちの一方の側面板34のY方向の一端からY方向の外側に延出して形成され、他方の側面板35側に折り曲げられる。第2塞ぎ片42は、他方の側面板35のY方向の一端からY方向の外側に延出して形成され、一方の側面板34側に折り曲げられる。第1塞ぎ片41は、第2塞ぎ片42に重ねられた状態で第2塞ぎ片42に接続される。
【0019】
塞ぎ部4は、2つの塞ぎ部用封緘テープ62により固定される。2つの塞ぎ部用封緘テープ62は、上下方向に離れた位置に配置されて貼り付けられる。2つの塞ぎ部用封緘テープ62は、それぞれ、水平方向に延びて形成され、建材収容部2と塞ぎ部4とに跨って貼り付けられる。2つの塞ぎ部用封緘テープ62は、それぞれ、建材収容部2の一方の側面板34から塞ぎ部4の前面を横方向に経由して建材収容部2の他方の側面板35まで貼り付けられる。
【0020】
塞ぎ部用封緘テープ62としては、例えば、基材がポリプロピレンフィルムで形成されると共に接着面に粘着剤が塗布されて形成された、ポリプロピレンテープ(PPテープ)などの梱包用テープが用いられる。
【0021】
手掛け部5は、
図2に示すように、建材収容部2の筒状部3のY方向の一端に設けられる。手掛け部5は、建材収容部2の塞ぎ部4からY方向の外側に突出するように設けられる。手掛け部5の前面部5cのX方向の長さは、梱包物100のX方向の長さよりも短く形成される。
【0022】
手掛け部5は、第1フラップ片51と、第2フラップ片52と、を有する。第1フラップ片51は、上面板31のY方向の一端から外側に延出して途中で下方に折り曲げられて形成される。
【0023】
第1フラップ片51は、第1フラップ片延出板511と、一対の第1フラップ片傾斜補強部512と、第1フラップ片折り曲げ板513と、を有する。第1フラップ片延出板511は、建材収容部2の上面板31のX方向の長さよりも短いX方向の長さで形成され、建材収容部2の上面板31のY方向の端部から、Y方向の外側に延出する。
【0024】
第1フラップ片折り曲げ板513は、第1フラップ片延出板511のY方向の外側の端部から下方に折り曲げられて下方に所定長さ延びる。
【0025】
一対の第1フラップ片傾斜補強部512は、第1フラップ片延出板511と上面板31とが連続している部分において、第1フラップ片延出板511におけるX方向の両端部に設けられる。第1フラップ片傾斜補強部512は、第1フラップ片延出板511のX方向の長さが上面板31のX方向の長さよりも短い状態で連続することにより上面板31のY方向の端部と第1フラップ片延出板511のX方向の端部との間に形成される直角に開放する角部を、第1フラップ片延出板511のX方向の両端部において補強する。
【0026】
第1フラップ片傾斜補強部512は、上面板31のY方向の端部と第1フラップ片延出板511におけるX方向の端部とを接続する略三角形状に形成される。第1フラップ片傾斜補強部512の外縁は、Y方向の外側に向かうに従ってX方向の外側から内側に向かうように傾斜すると共に湾曲して形成される。
【0027】
第2フラップ片52は、下面板32のY方向の一端から外側に延出して途中で上方に折り曲げられて上方に所定長さ延びる。第2フラップ片52は、第1フラップ片51の一部に重ねられた状態で、第1フラップ片51に接続される。
【0028】
第2フラップ片52は、第2フラップ片延出板521と、一対の第2フラップ片傾斜補強部522と、第2フラップ片折り曲げ板523と、を有する。第2フラップ片延出板521は、建材収容部2の下面板32のX方向の長さよりも短いX方向の長さで形成され、建材収容部2の下面板32のY方向の端部から、Y方向の外側に延出する。
【0029】
第2フラップ片折り曲げ板523は、第2フラップ片延出板521のY方向の外側の端部から上方に折り曲げられて上方に所定長さ延びる。第2フラップ片折り曲げ板523には、第1フラップ片折り曲げ板513が重ねられている。第1フラップ片折り曲げ板513は、第2フラップ片折り曲げ板523に重ねられた状態で第2フラップ片52に接続される。
【0030】
一対の第2フラップ片傾斜補強部522は、第2フラップ片延出板521と下面板32とが連続している部分において、第2フラップ片延出板521におけるX方向の両端部に設けられる。第2フラップ片傾斜補強部522は、第2フラップ片延出板521のX方向の長さが下面板32のX方向の長さよりも短い状態で連続することにより下面板32のY方向の端部と第2フラップ片延出板521のX方向の端部との間に形成される直角に開放する角部を、第2フラップ片延出板521のX方向の両端部において補強する。
【0031】
第2フラップ片傾斜補強部522は、下面板32のY方向の端部と第2フラップ片延出板521におけるX方向の端部とを接続する略三角形状に形成される。第2フラップ片傾斜補強部522の外縁は、Y方向の外側に向かうに従ってX方向の外側から内側に向かうように傾斜すると共に湾曲して形成される。
【0032】
以上のように構成される手掛け部5は、第1フラップ片51及び第2フラップ片52により、塞ぎ部4からY方向の外側に離れた位置において、第1フラップ片51の一部(後述する第1フラップ側折り曲げ板513)及び第2フラップ片52の一部(後述する第2フラップ側折り曲げ板523)が重ねられて接続されることで構成される。
【0033】
これにより、手掛け部5は、上面部5a、下面部5b及び前面部5cにおいて閉じられた形状に形成され、X方向の両方の側部が開放して形成される。手掛け部5には、手掛け部5のX方向の長さが、梱包物100のX方向の長さよりも短く形成されるため、隣りに別の梱包物100が配置されていても、X方向の両方の側部から作業者が手を入れやすく、作業者が手を掛けやすい。
【0034】
手掛け部5は、
図2に示すように、2つの手掛け部用封緘テープ63により固定される。2つの手掛け部用封緘テープ63は、建材収容部2と手掛け部5とに跨って貼り付けられる。2つの手掛け部用封緘テープ63は、建材収容部2の上面板31から手掛け部5の前面部5cの前面を縦方向に延びて経由して建材収容部2の下面板32まで貼り付けられる。
【0035】
2つの手掛け部用封緘テープ63は、それぞれ、X方向に離れて配置される。2つの手掛け部用封緘テープ63は、それぞれ、手掛け部5の前面部5cにおいて、X方向の端部に沿ってZ方向に延びて貼り付けられる。手掛け部用封緘テープ63は、前面部5cの上端部において、手掛け部5の上面部5a及び建材収容部2の上面板31側に折り曲げられて、手掛け部5の上面部5a及び建材収容部2の上面板31において、手掛け部5の前面部5cのX方向の端部に沿って貼り付けられた部分が延長されて、Y方向の他端側に延びて貼り付けられる。手掛け部用封緘テープ63は、前面部5cの下端部において、手掛け部5の下面部5b及び建材収容部2の下面板32側に折り曲げられて、手掛け部5の下面部5b及び建材収容部2の下面板32において、手掛け部5の前面部5cのX方向の端部に沿って貼り付けられた部分が延長されて、Y方向の他端側に延びて貼り付けられる。
【0036】
手掛け部用封緘テープ63は、段ボールの梱包に一般的に使用されるテープを3枚以上重ねて貼り付けられて構成される。手掛け部用封緘テープ63としては、例えば、基材がポリプロピレンフィルムで形成されると共に接着面に粘着剤が塗布されて形成された、ポリプロピレンテープ(PPテープ)などの梱包用テープが用いられる。
【0037】
なお、手掛け部用封緘テープ63は、これに限定されず、段ボールの梱包に一般的に使用されるテープを3枚以上重ねて貼り付けられた場合の貼り付け強度と同等の貼り付け強度を有して構成されていてもよい。
【0038】
塞ぎ部用封緘テープ62及び手掛け部用封緘テープ63は、補強テープ64により補強される。補強テープ64は、上側補強テープ641と、下側補強テープ642と、を有する。
【0039】
上側補強テープ641及び下側補強テープ642は、塞ぎ部用封緘テープ62及び手掛け部用封緘テープ63を貼り付けた後において、建材収容部2の筒状部3のY方向の端部において、筒状部3の周方向に沿って貼り付けられる。上側補強テープ641及び下側補強テープ642は、塞ぎ部用封緘テープ62及び手掛け部用封緘テープ63の一部の上面に、塞ぎ部用封緘テープ62及び手掛け部用封緘テープ63に交差した状態で重ねて、筒状部3の周方向に沿って貼り付けられることで、塞ぎ部用封緘テープ62及び手掛け部用封緘テープ63が貼り付けられた状態を補強する。
【0040】
具体的には、上側補強テープ641は、筒状部3のY方向の一端の周方向の表面において、筒状部3の上側の略半周に亘って周方向に沿って貼り付けられる。詳細には、上側補強テープ641は、筒状部3の上側の略半周の表面に沿って、一対の側面板33に貼り付けられた塞ぎ部用封緘テープ62の一部と上面板31に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部と上面板31とに跨って、筒状部3の周方向に沿って貼り付けられる。
【0041】
また、下側補強テープ642は、筒状部3のY方向の一端の周方向の表面において、筒状部3の下側の略半周に亘って周方向に沿って貼り付けられる。詳細には、下側補強テープ642は、筒状部3の下側の略半周の表面に沿って、一対の側面板33に貼り付けられた塞ぎ部用封緘テープ62の一部と下面板32に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部と下面板32とに跨って、筒状部3の周方向に沿って貼り付けられる。
【0042】
上側補強テープ641及び下側補強テープ642としては、例えば、基材がポリプロピレンフィルムで形成されると共に接着面に粘着剤が塗布されて形成された、ポリプロピレンテープ(PPテープ)などの梱包用テープが用いられる。
【0043】
建材用の梱包材本体1は、
図3に示すように、1枚の段ボールの板材70(板状部材)により形成される。梱包材本体1の板材70は、
図3に示すように、展開状態において、第1方向D1及び第2方向D2に延びる平面板状に形成され、梱包状態において、
図2に示すように、1枚の段ボールの板材70が折り曲げられて組み立てられた状態に形成される。梱包材本体1は、展開状態において、第1方向D1に長く形成される。建材11の梱包状態において、建材11は、長手方向が、梱包材本体1の長手方向に沿って配置される。
【0044】
本実施形態においては、梱包材本体1の板材70は、展開状態において、第1方向D1の中心に対して対称の形状に形成される。そのため、梱包材本体1の第1方向D1の一端側の構成についての説明を中心に行い、梱包材本体1の第1方向D1の他端側の構成の説明は省略する。
【0045】
梱包材本体1の板材70は、展開状態において、
図3に示すように、主な構成として、他方の側面板表面側形成部71と、上面板形成部72と、一方の側面板形成部73と、下面板形成部74と、他方の側面板重なり板形成部75と、を備える。他方の側面板表面側形成部71、上面板形成部72、一方の側面板形成部73、下面板形成部74及び他方の側面板重なり板形成部75は、
図3に示すように、第1方向D1の長さが同じ長さに形成され、第2方向D2の一方側(
図3における上側)から他方側(
図3における下側)に向けて、折り線761,762,763,764を介して、この順に連続して形成される。
【0046】
図2及び
図3に示すように、上面板形成部72(
図3参照)は、建材収容部2の上面板31(
図2参照)を形成する部分である。下面板形成部74(
図3参照)は、建材収容部2の下面板32(
図2参照)を形成する部分である。一方の側面板形成部73(
図3参照)は、建材収容部2の一方の側面板34(
図2参照)を形成する部分である。
【0047】
他方の側面板表面側形成部71(
図3参照)及び他方の側面板重なり板形成部75(
図3参照)は、建材収容部2の他方の側面板35(
図2参照)を形成する部分である。梱包材本体1が組み立てられた場合において、他方の側面板表面側形成部71(
図3参照)及び他方の側面板重なり板形成部75(
図3参照)は、他方の側面板表面側形成部71が他方の側面板重なり板形成部75に重ねられて、他方の側面板外側板351(
図2参照)と他方の側面板重なり板352(
図2参照)とが重なって配置されることで、他方の側面板35(
図2参照)を構成する。
【0048】
図3に示すように、上面板形成部72及び下面板形成部74は、平面視で、第1方向D1に延びる同一形状の長方形状に形成される。上面板形成部72及び下面板形成部74は、梱包材本体1を組み立てた場合に、
図2に示すように、互いが平行に対向して配置される上面板31及び下面板32を形成する。
【0049】
一方の側面板形成部73及び他方の側面板表面側形成部71は、
図3に示すように、平面視で、第1方向D1に延びる同一形状の長方形状に形成される。一方の側面板形成部73及び他方の側面板表面側形成部71の第2方向D2の幅は、上面板形成部72及び下面板形成部74の第2方向D2の幅よりも小さい幅で形成される。
【0050】
他方の側面板重なり板形成部75は、梱包材本体1を組み立てた場合に、他方の側面板表面側形成部71に重なる部分であり、他方の側面板重なり板形成部75の第2方向D2の幅は、他方の側面板表面側形成部71の第2方向D2の幅と略同じか又は僅かに小さい幅で形成される。
【0051】
他方の側面板表面側形成部71、上面板形成部72、一方の側面板形成部73、下面板形成部74及び他方の側面板重なり板形成部75を、折り線761,762,763,764を谷折りすることで、筒状に形成した場合に、他方の側面板表面側形成部71及び他方の側面板重なり板形成部75が重ねられて、
図2に示すように、他方の側面板35が形成される。
図2に示すように、下面板32と他方の側面板35とは、筒状部用封緘テープ61により固定されている。
【0052】
また、この構成に加えて、
図3に示すように、梱包材本体1の板材70は、一方の側面板形成部73の第1方向D1の両端部それぞれに形成される第1塞ぎ片41と、他方の側面板表面側形成部71の第1方向D1の両端部それぞれに形成される第2塞ぎ片42と、上面板形成部72の第1方向D1の両端部それぞれに形成される第1フラップ片51と、下面板形成部74の第1方向D1の両端部それぞれに形成される第2フラップ片52と、を備える。
【0053】
第1塞ぎ片41及び第2塞ぎ片42は、建材収容部2の塞ぎ部4(
図2参照)を形成する部分である。第1フラップ片51及び第2フラップ片52は、手掛け部5(
図2参照)を形成する部分である。
【0054】
図3に示すように、第1塞ぎ片41は、一方の側面板形成部73の第1方向D1の端部から第1方向D1の外側に延出する。第1塞ぎ片41は、梱包材本体1の展開状態の平面視で長方形状に形成される。第1塞ぎ片41は、一方の側面板形成部73の第2方向D2の幅と同じ幅で、一方の側面板形成部73の第1方向D1の端部から第1方向D1の外側に延出する。
【0055】
第2塞ぎ片42は、他方の側面板表面側形成部71の第1方向D1の端部から第1方向D1の外側に延出する。第2塞ぎ片42は、梱包材本体1の展開状態の平面視で長方形状に形成される。第2塞ぎ片42は、他方の側面板表面側形成部71の第2方向D2の幅と同じ幅で、他方の側面板表面側形成部71の第1方向D1の端部から第1方向D1の外側に延出する。第2塞ぎ片42は、
図2に示すように、梱包材本体1が組み立てられた場合に、第1塞ぎ片41に重ねられた状態で、第1塞ぎ片41に接続される。
【0056】
第1塞ぎ片41及び第2塞ぎ片42は、梱包材本体1が組み立てられた場合に、重ねられた状態で筒状部3の第1方向D1の端部を塞ぐように配置され、塞ぎ部4を構成する。
【0057】
図3に示すように、第1フラップ片51は、第1フラップ片延出板511と、一対の第1フラップ片傾斜補強部512と、第1フラップ片折り曲げ板513と、を有する。第1フラップ片延出板511は、上面板形成部72の第1方向D1の端部から、第1方向D1の外側に延出する。第1フラップ片延出板511と上面板形成部72との境界には、折り線は形成されておらず、梱包材本体1が組み立てられた場合に、
図2に示すように、第1フラップ片延出板511と上面板形成部72とは、平面状に連続して形成される。
【0058】
図3に示すように、第1フラップ片傾斜補強部512は、第1フラップ片延出板511と上面板形成部72とが連続している部分における第2方向D2の両端部に設けられる。第1フラップ片傾斜補強部512は、第1フラップ片延出板511と上面板形成部72の第1方向D1の端部と第1フラップ片延出板511における第2方向D2の端部とを接続する略三角形状に形成される。第1フラップ片傾斜補強部512の外縁は、第1方向D1の外側に向かうに従って第2方向D2の外側から内側に向かうように傾斜すると共に湾曲して形成される。
【0059】
第1フラップ側折り曲げ板513は、第1フラップ片延出板511の第1方向D1の端部に、折り線511aを介して、第1方向D1の外側に接続される。第1フラップ片51は、
図2に示すように、梱包材本体1を組み立てる場合に、第1フラップ側折り曲げ板513が、折り線511aにより折り曲げられる。
【0060】
図3に示すように、第2フラップ片52は、第2フラップ片延出板521と、一対の第2フラップ片傾斜補強部522と、第2フラップ片折り曲げ板523と、を有する。第2フラップ片延出板521は、下面板形成部74の第1方向D1の端部から、第1方向D1の外側に延出する。第2フラップ片延出板521と下面板形成部74との境界には、折り線は形成されておらず、梱包材本体1が組み立てられた場合に、第2フラップ片延出板521と下面板形成部74とは、平面状に連続して形成される。
【0061】
第2フラップ片傾斜補強部522は、第2フラップ片延出板521と下面板形成部74とが連続している部分における第2方向D2の両端部に設けられる。第2フラップ片傾斜補強部522は、第2フラップ片延出板521と下面板形成部74の第1方向D1の端部と第2フラップ片延出板521における第2方向D2の端部とを接続する略三角形状に形成される。第2フラップ片傾斜補強部522の外縁は、第1方向D1の外側に向かうに従って第2方向D2の外側から内側に向かうように傾斜すると共に湾曲して形成される。
【0062】
第2フラップ側折り曲げ板523は、第2フラップ片延出板521の第1方向D1の端部に、折り線521aを介して、第1方向D1の外側に接続される。第2フラップ片52は、
図2に示すように、梱包材本体1を組み立てる場合に、第2フラップ側折り曲げ板523が、折り線521aにより折り曲げられる。
【0063】
次に、建材11の梱包材10を組み立てる方法について説明する。梱包材本体1は、1枚の板材70により構成され、1枚の板材70の展開状態から組み立てることができる。まず、
図4Aに示すように、梱包材本体1の板材70の展開状態において、下面板形成部74の上部に建材11を置く。
【0064】
続けて、
図4Aに示す状態から、折り線761,762,763,764を谷折りして
図4Bに示すように、上面板31、下面板32及び一対の側面板33を形成すると共に、他方の側面板表面側形成部71を他方の側面板重なり板形成部75に重ねて他方の側面板35を形成して、建材11の周方向に沿って配置される筒状部3を形成する(筒状部形成工程)。下面板32と他方の側面板35とは、筒状部用封緘テープ61を貼り付けることにより固定される。
【0065】
次に、筒状部3を形成した後に、
図4Cに示すように、塞ぎ部4を形成する。具体的には、
図4Bに示す状態から、第2塞ぎ片42を、一方の側面板34側に折り曲げる。そして、第1塞ぎ片41を、第2塞ぎ片42に重なるように、他方の側面板35側に折り曲げる。これにより、
図4Cに示すように、第1塞ぎ片41及び第2塞ぎ片42が重なった状態で、筒状部3のY方向の端部を塞ぐように配置された塞ぎ部4が形成される。
【0066】
そして、
図4Dに示すように、塞ぎ部4を2つの塞ぎ部用封緘テープ62により固定する。具体的には、2つの塞ぎ部用封緘テープ62を、建材収容部2と塞ぎ部4とに跨がるように貼り付ける。2つの塞ぎ部用封緘テープ62を、それぞれ、建材収容部2の一方の側面板34から塞ぎ部4の前面を横方向に経由して建材収容部2の他方の側面板35まで貼り付ける。これにより、塞ぎ部4は、2つの塞ぎ部用封緘テープ62により固定される。
【0067】
続けて、
図4Dに示す状態において、第2フラップ片52の下面板32のY方向の一端からY方向の外側に延出した部分を折り線521aにおいて上方に折り曲げることにより、第2フラップ側折り曲げ板523を上方に折り曲げる。そして、第1フラップ片51の上面板31のY方向の一端からY方向の外側に延出した第1フラップ側折り曲げ板513を折り線511aにおいて下方に折り曲げることにより、第1フラップ側折り曲げ板513を下方に折り曲げて、第2フラップ片52の第2フラップ側折り曲げ板523に重ねて配置する。これにより、
図4Eに示すように、第1フラップ片51の第1フラップ側折り曲げ板513及び第2フラップ片52の第2フラップ側折り曲げ板523が重ねられた状態で、手掛け部5が形成される(手掛け部形成工程)。
【0068】
そして、
図4Fに示すように、2つの手掛け部用封緘テープ63を、建材収容部2と手掛け部5とに跨って貼り付ける。具体的には、2つの手掛け部用封緘テープ63を、建材収容部2の上面板31から手掛け部5の前面部5cの前面を縦方向に延びるように経由させて建材収容部2の下面板32まで貼り付ける(封緘テープ貼り付け工程)。これにより、手掛け部5は、2つの手掛け部用封緘テープ63により固定される。
【0069】
次に、
図4Gに示すように、塞ぎ部用封緘テープ62及び手掛け部用封緘テープ63を貼り付けた後に、上側補強テープ641及び下側補強テープ642を貼り付ける。
【0070】
具体的には、上側補強テープ641を、筒状部3のY方向の一端の周方向の表面において、筒状部3の上側の略半周に亘って周方向に沿って貼り付ける。詳細には、上側補強テープ641を、上面板31に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部及び側面板33に貼り付けられた塞ぎ部用封緘テープ62の一部と、上面板31と、に跨がるように貼り付ける(補強テープ貼り付け工程)。
【0071】
また、下側補強テープ642を、筒状部3のY方向の一端の周方向の表面において、筒状部3の下側の略半周に亘って周方向に沿って貼り付ける。詳細には、下側補強テープ642を、下面板32に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部及び側面板33に貼り付けられた塞ぎ部用封緘テープ62の一部と、下面板32と、に跨がるように貼り付ける(補強テープ貼り付け工程)。
【0072】
このようにして、建材用の梱包材10を組み立てることで、建材用の梱包材10により建材11を梱包することができる。
【0073】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。本実施形態の建材用の梱包材10は、1枚の板状部材70より形成される梱包材本体1を備える建材用の梱包材であって、梱包材本体1は、1枚の板材70により形成され、上面板31と、下面板32と、一対の側面板33と、を有する筒状部3と、筒状部3のY方向の一端に形成される塞ぎ部4と、を有する建材収容部2と、建材収容部2における筒状部3が延びる方向の一端に設けられる手掛け部5と、を形成可能に構成され、手掛け部5は、上面板31における筒状部3が延びる方向の一端から外側に延出して途中で下方に折り曲げられて形成される第1フラップ片51と、下面板32における筒状部3が延びる方向の一端から外側に延出して途中で上方に折り曲げられて形成される第2フラップ片52であって第1フラップ片51の一部に重ねられた状態で第1フラップ片51に接続される第2フラップ片52と、を有する。
【0074】
そのため、1枚の板材70から梱包材本体1を組み立てることができ、第1フラップ片51及び第2フラップ片52の一部を重ねた状態で接続する簡易な構成で手掛け部5を形成できる。これにより、梱包材10を簡易に構成でき、手掛け部5を、梱包物100を容易に移動させることが可能な構成とすることができる。よって、簡易に構成される手掛け部5に手を掛けることで、例えば梱包物100を運搬する前の準備段階において、梱包物100を持ち運びやすいように容易に位置をずらすことができる。
【0075】
また、本実施形態においては、建材収容部2と手掛け部5とに跨って貼り付けられ建材収容部2の上面板31から手掛け部5の前面を縦方向に延びて経由して建材収容部2の下面板32まで貼り付けられる手掛け部用封緘テープ63と、上面板31に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部と上面板31とに跨って貼り付けられる上側補強テープ641と、下面板32に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部と下面板32とに跨って貼り付けられる下側補強テープ642と、を有する補強テープ64と、を備える。これにより、手掛け部用封緘テープ63により、手掛け部5を建材収容部2に固定でき、補強テープ64により、手掛け部用封緘テープ63が建材収容部2から剥がれないように補強できる。よって、手掛け部5を強固に固定することができる。
【0076】
また、本実施形態においては、手掛け部用封緘テープ63は、段ボールの梱包に一般的に使用されるテープを3枚以上重ねて貼り付けられて構成され、又は、段ボールの梱包に一般的に使用されるテープを3枚以上重ねて貼り付けられた場合の貼り付け強度と同等の貼り付け強度を有して構成される、これにより、手掛け部用封緘テープ63を強固に更に固定することで、手掛け部5を一層強固に固定できる。
【0077】
また、本実施形態においては、板材70を折り曲げることで、上面板31、下面板32及び一対の側面板33を形成することにより、建材11に沿って配置される筒状部3を形成する筒状部形成工程と、筒状部形成工程の後に、第1フラップ片51を上面板31における筒状部3が延びる方向の一端から外側に延出した部分を途中で下方に折り曲げると共に第2フラップ片52を下面板32における筒状部3が延びる方向の一端から外側に延出した部分を途中で上方に折り曲げて、第1フラップ片51と第2フラップ片52との一部を重ねた状態で手掛け部5を形成する手掛け部形成工程と、を含む。これにより、1枚の板材70を折り曲げることで、梱包材10を容易に組み立てることができる。
【0078】
また、本実施形態においては、手掛け部形成工程において、手掛け部用封緘テープ63を、建材収容部2の上面板31から手掛け部5の前面を縦方向に延びるように経由させて建材収容部2の下面板32まで貼り付ける封緘テープ貼り付け工程と、封緘テープ貼り付け工程の後に、上側補強テープ641を、上面板31に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部と上面板31とに跨がるように貼り付けると共に、下側補強テープ642を、下面板32に貼り付けられた手掛け部用封緘テープ63の一部と下面板32とに跨がるように貼り付ける補強テープ貼り付け工程と、を含む。これにより、手掛け部用封緘テープ63により、手掛け部5を建材収容部2に固定でき、補強テープ64により、手掛け部用封緘テープ63が建材収容部2から剥がれないように補強できる。よって、手掛け部5を容易に強固に固定することができる。
【0079】
以上、本開示の好ましい一実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0080】
例えば、前記実施形態では、建材の梱包材10の板状部材を、段ボールの板材としたが、これに限定されない。厚紙やプラスチックの板材などでもよい。
【0081】
また、前記実施形態においては、建材用の梱包材10において、梱包材本体1の建材収容部2及び手掛け部5の構成を、1枚の板状部材の長手方向の両方の端部に設けたが、これに限定されない。例えば、梱包材本体1の建材収容部2及び手掛け部5の構成を、1枚の板状部材の長手方向の一方の端部のみに設けてもよい。また、例えば、建材が長い場合に、建材用の梱包材10において、梱包材本体1を、複数の板状部材により構成してもよい。梱包材本体1を複数の板状部材により構成する場合には、少なくとも1枚の板状部材に梱包材本体1の建材収容部2及び手掛け部5を形成できる構成が含まれていればよい。
【0082】
また、前記実施形態では、手掛け部5において、第1フラップ片51の一部(後述する第1フラップ側折り曲げ板513)を、第2フラップ片52の一部(後述する第2フラップ側折り曲げ板523)の手前側に重ねて配置したが、これに限定されない。これとは逆に、第2フラップ片52の一部(後述する第2フラップ側折り曲げ板523)を、第1フラップ片51の一部(後述する第1フラップ側折り曲げ板513)の手前側に重ねて配置してもよい。
【0083】
また、前記実施形態では、上側補強テープ641及び下側補強テープ642を別々の補強テープにより構成したが、これに限定されない。上側補強テープ641及び下側補強テープ642を筒状部3の周方向に沿って連続して形成される一体の補強テープにより構成してもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 梱包材本体、2 建材収容部 、3 筒状部、4 塞ぎ部、5 手掛け部、10 建材用の梱包材、31 上面板、32 下面板、33 側面板、51 第1フラップ片、52 第2フラップ片、63 手掛け部用封緘テープ、64 補強テープ、70 板材(板状部材)、641 上側補強テープ、642 下側補強テープ