(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138993
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】自発的報酬獲得システム、自発的報酬獲得方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20220915BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021039188
(22)【出願日】2021-03-11
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000242530
【氏名又は名称】北菱電興株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】松田 夕貴
(72)【発明者】
【氏名】北川 里佳
(72)【発明者】
【氏名】高森 正也
(72)【発明者】
【氏名】金間 大介
(72)【発明者】
【氏名】青地 修也
(72)【発明者】
【氏名】竹田 有花梨
(72)【発明者】
【氏名】中村 雛乃
(72)【発明者】
【氏名】福田 萌果
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】 職場での出来事を振り返り、内的な報酬を得ることができる自発的報酬獲得システムを提供する。
【解決手段】 自発的報酬獲得システムは、職場における作業者の退勤操作を検知する退勤検知手段と、前記退勤検知手段により退勤操作が検知された後に、前記職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す選択要求手段とを有する。好適には、前記選択要求手段による促しに応じた前日の選択結果に基づいて、選択された作業者に対するポイントを生成するポイント生成手段と、前記職場における出勤操作を検知する出勤検知手段と、前記ポイント生成手段により生成されたポイントを、前記出勤検知手段により出勤操作が検知されたタイミングで出力させるポイント出力手段とをさらに有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
職場における作業者の退勤操作を検知する退勤検知手段と、
前記退勤検知手段により退勤操作が検知された後に、前記職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す選択要求手段と
を有する自発的報酬獲得システム。
【請求項2】
前記選択要求手段による促しに応じた前日の選択結果に基づいて、選択された作業者に対するポイントを生成するポイント生成手段と、
前記職場における出勤操作を検知する出勤検知手段と、
前記ポイント生成手段により生成されたポイントを、前記出勤検知手段により出勤操作が検知されたタイミングで出力させるポイント出力手段と
をさらに有する請求項1に記載の自発的報酬獲得システム。
【請求項3】
前記職場は製造現場であり、
前記選択要求手段による促しに応じた選択結果に基づいて、前記製造現場における作業者間のつながりを推定する関係推定手段
をさらに有する請求項2に記載の自発的報酬獲得システム。
【請求項4】
前記選択要求手段による促しに応じた選択結果に基づいて、前記職場におけるグループ毎に、グループの活性度を示す活性評価値を生成するグループ評価手段
をさらに有する請求項3に記載の自発的報酬獲得システム。
【請求項5】
前記ポイント生成手段により既定の期間にポイントが生成されなかった作業者、又は、既定の期間に前記選択要求手段による促しに応じて選択を行った作業者に対して、参加誘引のためのポイントを生成する補正ポイント生成手段
をさらに有し、
前記ポイント出力手段は、前記ポイント生成手段により生成されたポイント、及び、前記補正ポイント生成手段により生成されたポイントに対応するコンテンツを表示させる
請求項4に記載の自発的報酬獲得システム。
【請求項6】
コンピュータが、職場における作業者の退勤操作を検知する退勤検知ステップと、
コンピュータが、前記退勤検知ステップにより退勤操作が検知された後に、前記職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す選択要求ステップと
を有する自発的報酬獲得方法。
【請求項7】
職場における作業者の退勤操作を検知する退勤検知ステップと、
前記退勤検知ステップにより退勤操作が検知された後に、前記職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す選択要求ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自発的報酬獲得システム、自発的報酬獲得方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、感謝を示す複数の種類の仮想コイン50の中から選択された特定の仮想コイン50を贈呈するためのコイン贈呈手段11と、コイン獲得手段12と、仮想コイン50の獲得数を記憶する獲得数記憶手段13と、仮想コイン50の獲得数を表示する獲得数表示手段14と、を備えている組織内コミュニケーションシステムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、複数の社員(以下、社員Aiという)の端末と、コミュニケーションサーバ(以下、サーバ1000という)とを通信ネットワーク60で接続してなるシステムであり、サーバ1000が、褒め元である社員A1の社員端末16aからの新規メッセージを褒め先である社員A10の社員端末16jに提供すると共に、他の社員の端末(例えば、A2、A3・・)に褒め元のプライベイトを非表示にして閲覧させて褒め元である社員A1の社員端末16aにポイントを贈呈させ、このポイント付の新規メッセージを褒め先に提供するコミュニケーションシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-102764号公報
【特許文献2】特許第6656560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、職場での出来事を振り返り、内的な報酬を得ることができる自発的報酬獲得システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る自発的報酬獲得システムは、職場における作業者の退勤操作を検知する退勤検知手段と、前記退勤検知手段により退勤操作が検知された後に、前記職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す選択要求手段とを有する。ここで、退勤操作とは、退勤処理に要する退勤者の操作を意味し、例えば、退勤処理を開始する操作でもよいし、退勤処理を完了させる操作でもよい。
【0007】
好適には、前記選択要求手段による促しに応じた前日の選択結果に基づいて、選択された作業者に対するポイントを生成するポイント生成手段と、前記職場における出勤操作を検知する出勤検知手段と、前記ポイント生成手段により生成されたポイントを、前記出勤検知手段により出勤操作が検知されたタイミングで出力させるポイント出力手段とをさらに有する。なお、前記ポイント生成手段は、選択操作を行った作業者に対しても、ポイントを生成するよう構成してもよい。
【0008】
好適には、前記職場は製造現場であり、前記選択要求手段による促しに応じた選択結果に基づいて、前記製造現場における作業者間のつながりを推定する関係推定手段をさらに有する。
【0009】
好適には、前記選択要求手段による促しに応じた選択結果に基づいて、前記職場におけるグループ毎に、グループの活性度を示す活性評価値を生成するグループ評価手段をさらに有する。
【0010】
好適には、前記ポイント生成手段により既定の期間にポイントが生成されなかった作業者、又は、既定の期間に前記選択要求手段による促しに応じて選択を行った作業者に対して、参加誘引のためのポイントを生成する補正ポイント生成手段をさらに有し、前記ポイント出力手段は、前記ポイント生成手段により生成されたポイント、及び、前記補正ポイント生成手段により生成されたポイントに対応するコンテンツを表示させる。
【0011】
また、本発明に係る自発的報酬獲得方法は、コンピュータが、職場における作業者の退勤操作を検知する退勤検知ステップと、コンピュータが、前記退勤検知ステップにより退勤操作が検知された後に、前記職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す選択要求ステップとを有する。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、職場における作業者の退勤操作を検知する退勤検知ステップと、前記退勤検知ステップにより退勤操作が検知された後に、前記職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す選択要求ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、職場での出来事を振り返り、内的な報酬を得ることができる自発的報酬獲得システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】自発的内的報酬獲得システム1の全体構成を例示する図である。
【
図2】管理サーバ2のハードウェア構成を例示する図である。
【
図3】管理サーバ2及びユーザ端末4の機能構成を例示する図である。
【
図4】自発的内的報酬獲得システム1における退勤時処理(S10)を説明するフローチャートである。
【
図5】自発的内的報酬獲得システム1における出勤時処理(S20)を説明するフローチャートである。
【
図6】感謝したい作業者の選択操作を受け付ける画面を例示する図である。
【
図7】付与されたポイントを表示する画面を例示する図である。
【
図8】累計ポイントに応じて表示されるコンテンツを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず、本発明がなされた背景を説明する。
製造業に従事する従業員の労働意欲を向上させることが求められている。製造業における労働意欲向上を妨げている要因として、以下のものが考えられる。
製造現場では、作業の手順/場所/時間が固定的に決まっていることが多く、自由にコミュニケーションを取りにくい。
手を動かしていることが生産性となることが多く、人と話していることに対して後ろめたさが生まれやすい。
一人で黙々と作業をすることが多く、他者との関りが少なく、労働意欲が湧きにくい。
デジタル端末を持っていることが多くなく、気軽にメールやチャットで連絡を取る手段も少ない。
【0016】
そこで、本実施形態の自発的内的報酬獲得システム1は、ポジティブな思考で業務を終えて、ポジティブな思考で業務を開始できる仕組みを提供する。具体的には、自発的内的報酬獲得システム1は、業務終了後に感謝したい人を思い浮かべながら、感謝をしたい人を選択する仕組みと、業務開始時に前日の感謝の数を閲覧可能な仕組みを提供する。また、自発的内的報酬獲得システム1は、ポイント(感謝)を送った人、及び、送られた人の履歴から人同士のつながりを推測し、チーム(グループ)ごとの活性度と生産性データを比較及び図示する仕組みを提供する。
【0017】
図1は、自発的内的報酬獲得システム1の全体構成を例示する図である。
図1に例示するように、自発的内的報酬獲得システム1は、管理サーバ2と、複数のユーザ端末4と、出退勤検知装置6とを有する。
管理サーバ2は、コンピュータ端末であり、ユーザ端末4から入力される選択結果(感謝したい他の作業者)を集約し、集約した選択結果に基づいて、各作業者のポイントを計算する。さらに、管理サーバ2は、集約した選択結果に基づいて、職場における人の繋がりを推定し、グループ毎の活性度を評価する。
ユーザ端末4は、職場の作業者が操作するコンピュータ端末である。例えば、ユーザ端末4は、各作業者が所持しているスマートフォンであり、出退勤操作を検知するためのRFIDを内蔵している。
出退勤検知装置6は、作業者の出退勤操作を検知して、出勤日時又は退勤日時を打刻する。例えば、出退勤検知装置6は、RFIDリーダーを内蔵しており、ユーザ端末4がかざされると、作業者のIDを読み取り、出勤日時又は退勤日時を記録する。
【0018】
上記構成において、退勤する作業者が、ユーザ端末4を出退勤検知装置6にかざして退勤操作を行うと、ユーザ端末4は、この退勤操作をトリガーとして、感謝したい他の作業者を選択するための画面を表示して、他の作業者を選択する操作を受け付ける。この時、退勤する作業者は、今日の職場での出来事を振り返り、協力してくれた仲間を思い出すなどして、自発的に幸せを感じることができる。
管理サーバ2は、ユーザ端末4Aにより入力された選択結果に基づいて、各作業者に付与するポイントを決定する。
出勤した作業者が、ユーザ端末4を出退勤検知装置6にかざして出勤操作を行うと、ユーザ端末4は、この出勤操作をトリガーとして、他の作業者による選択操作で付与されたポイントに対応するコンテンツを表示する。この時、出勤した作業者は、同じ職場の仲間からの支持(評価)を確認して、今日の仕事に対する意欲を高めることができる。
【0019】
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成を例示する図である。
図2に例示するように、管理サーバ2は、CPU200、メモリ202、HDD204、ネットワークインタフェース206(ネットワークIF206)、表示装置208、及び入力装置210を有し、これらの構成はバス212を介して互いに接続している。
CPU200は、例えば、中央演算装置である。
メモリ202は、例えば、揮発性メモリであり、主記憶装置として機能する。
HDD204は、例えば、ハードディスクドライブ装置であり、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラムやその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF206は、有線又は無線で通信するためのインタフェースであり、例えば、ユーザ端末4との通信を実現する。
表示装置208は、例えば、液晶ディスプレイである。
入力装置210は、例えば、キーボード及びマウスである。
なお、ユーザ端末4のハードウェア構成も、
図2の管理サーバ2と同様である。
【0020】
図3は、管理サーバ2及びユーザ端末4の機能構成を例示する図である。
図3に例示するように、本例の管理サーバ2には、サーバプログラム3がインストールされ、ユーザ端末4には、ユーザプログラム5がインストールされている。
ユーザプログラム5は、退勤時モジュールとして、退勤検知部500、選択要求部510、及び選択受付部520を有し、出勤時モジュールとして、出勤検知部530及びポイント出力部540を有する。
サーバプログラム3は、ポイント生成部300、補正ポイント生成部310、関係推定部320、及びグループ評価部330を有する。
なお、ユーザプログラム5及びサーバプログラム3の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよい。また、ユーザプログラム5及びサーバプログラム3は、例えば、CD-ROMなどの記録媒体に格納されており、この記録媒体を介してユーザ端末4又は管理サーバ2にインストールされる。本例では、上記のように機能を分担しているが、これに限定されるものではなく、例えば、全ての機能をサーバプログラム3に集約してもよい。
【0021】
ユーザプログラム5において、退勤検知部500は、職場における作業者の退勤操作を検知する。例えば、退勤検知部500は、タイムカードのようにユーザ(作業者)が自ら操作した結果を検知してもよいし、退勤時間に応じてユーザの退勤を検知してもよいし、近距離無線通信などを用いた作業場所からの退所を退勤操作として検知してもよい。本例の退勤検知部500は、作業者がユーザ端末4を出退勤検知装置6にかざす操作を検知する。
【0022】
選択要求部510は、退勤検知部500による退勤操作の検知をトリガーとして、職場に従事する他の作業者を選択する操作を促す。本例の選択要求部510は、退勤検知部500により退勤操作が検知された後に、
図6に例示する画面をユーザ端末4に表示させて、感謝している他の作業者の選択を促す。
【0023】
選択受付部520は、選択要求部510による促しに応じた選択操作を受け付ける。本例の選択受付部520は、
図6に例示する画面において、感謝している他の作業者の選択操作を受け付け、選択された作業者の識別情報を、選択した作業者の識別情報に関連付けて管理サーバ2に送信する。
【0024】
出勤検知部530は、職場における作業者の出勤操作を検知する。例えば、出勤検知部530は、タイムカードのようにユーザ(作業者)が自ら操作した結果を検知してもよいし、出勤時間に応じてユーザの出勤を検知してもよいし、近距離無線通信などを用いた作業場所からの入場を出勤操作として検知してもよい。本例の出勤検知部530は、作業者がユーザ端末4を出退勤検知装置6にかざす操作を検知する。
【0025】
ポイント出力部540は、前日の選択操作に応じて生成されたポイントを、出勤検知部530により出勤操作が検知されたタイミングで出力させる。本例のポイント出力部540は、管理サーバ2により生成されたポイントに対応するコンテンツを、出勤検知部530により出勤操作が検知されたタイミングでユーザ端末4に表示させる。
【0026】
サーバプログラム3において、ポイント生成部300は、選択要求部510による促しに応じた前日の選択結果に基づいて、選択された作業者に対するポイントを生成する。本例のポイント生成部300は、選択受付部520により受け付けた選択結果に基づいて、ポイントを生成する。
【0027】
補正ポイント生成部310は、ポイント生成部300により既定の期間にポイントが生成されなかった作業者、又は、既定の期間に選択受付部520により選択操作が受け付けた作業者に対して、参加誘引のためのポイント(補正ポイント)を生成する。例えば、補正ポイント生成部310は、一定期間以上、ポイントが付与されなかった作業者に対して、補正ポイントを付与してもよいし、ユーザプログラム5のインストール後一定期間だけ、退勤時の選択操作を行った作業者に対して、補正ポイントを付与してもよい。
【0028】
関係推定部320は、選択受付部520により受け付けた選択結果に基づいて、職場(製造現場)における作業者間のつながりを推定する。
グループ評価部330は、選択要求部520により受け付けた選択結果に基づいて、職場におけるグループ毎に、グループの活性度を示す活性評価値を生成する。例えば、グループ評価部330は、グループ内での選択と、グループ外からの選択とで異なる重み付け係数を定義し、各グループの作業者が選択された結果に応じた評価値を算出する。
【0029】
図4は、自発的内的報酬獲得システム1における退勤時処理(S10)を説明するフローチャートである。
図4に示すように、ステップ100(S100)において、ユーザ端末4の退勤検知部500(
図3)は、作業者が退勤操作を行うまで待機し(S100:No)、作業者がユーザ端末4を出退勤検知装置6にかざして退勤操作を行うと、作業者の退勤操作を検知し、選択要求部510に対して退勤操作を検知した旨を通知する(S100:Yes)。
【0030】
ステップ105(S105)において、選択要求部510は、退勤検知部500からの通知に応じて、感謝したい作業者を選択するための画面(
図6)をユーザ端末4に表示させる。
ステップ110(S110)において、選択受付部520は、
図6の画面で、感謝したい作業者の選択操作を受け付けると、選択された作業者の識別情報を、この作業者の識別情報に関連付けて管理サーバ2に送信する。
【0031】
ステップ120(S120)において、ユーザプログラム5は、選択操作が完了したか否かを判断し、完了していない場合に、S110の処理に戻って、他の作業者の選択操作を受け付け、完了した場合に、S125の処理に移行する。
ステップ125(S125)において、ユーザプログラム5は、完了画面をユーザ端末4に表示させて、退勤時の処理を終了する。
【0032】
図5は、自発的内的報酬獲得システム1における出勤時処理(S20)を説明するフローチャートである。
図5に示すように、ステップ200(S200)において、ユーザ端末4の出勤検知部530(
図3)は、作業者が出勤操作を行うまで待機し(S200:No)、作業者がユーザ端末4を出退勤検知装置6にかざして出勤操作を行うと、作業者の出勤操作を検知し、ポイント出力部540に対して出勤操作を検知した旨を通知する(S200:Yes)。
【0033】
ステップ205(S205)において、ポイント出力部540は、前日にポイント生成部300及び補正ポイント生成部310により生成された作業者のポイントを受信する。
ステップ210(S210)において、ポイント出力部540は、
図7に例示するように、受信したポイントを表示すると共に、累計ポイントに対応するコンテンツをユーザ端末4に表示させる。表示されるコンテンツは、例えば、
図8に例示するように、累計ポイントに応じて変化するコンテンツである。
ステップ215(S215)において、ユーザプログラム5は、完了画面をユーザ端末4に表示させて、出勤時の処理を終了する。
【0034】
以上説明したように、本実施形態における自発的内的報酬獲得システム1によれば、退勤時に、感謝したい作業者の選択操作を促すことにより、職場における活動の振り返りを促し、仕事の充実感や協働による幸せを自発的に感じることができる。また、出勤時には、前日の他者による評価結果(ポイント)が表示されることにより、これから行う作業に対する意欲を向上させることができる。
また、自発的内的報酬獲得システム1によれば、職場における「感謝し」・「感謝され」の関係性を可視化すると共に、職場内のグループ(チーム)の活性度を評価することができる。
【0035】
(変形例)
上記実施形態では、ポイント生成部300が、他の作業者に選択された作業者に対してポイントを生成する形態を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、他の作業者を選択した作業者に対しても、ポイントを生成してもよい。すなわち、ある作業者が他の作業者を選択した場合に、ポイント生成部300は、選択された作業者と、選択した作業者の双方に、対応するポイントを付与する。
【符号の説明】
【0036】
1…自発的内的報酬獲得システム
2…管理サーバ
3…サーバプログラム
4…ユーザ端末
5…ユーザプログラム