(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139024
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】III族窒化物半導体の製造方法および製造装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20220915BHJP
C30B 29/38 20060101ALI20220915BHJP
C30B 25/02 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
H01L21/205
C30B29/38 D
C30B25/02 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021039226
(22)【出願日】2021-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(71)【出願人】
【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人東海国立大学機構
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】鰍場 真樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 圭
(72)【発明者】
【氏名】堀 勝
(72)【発明者】
【氏名】小田 修
(72)【発明者】
【氏名】児玉 和樹
【テーマコード(参考)】
4G077
5F045
【Fターム(参考)】
4G077AA03
4G077BE15
4G077DB08
4G077DB16
4G077EA01
4G077EA05
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4G077TB05
4G077TB07
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4G077TK01
5F045AA04
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5F045DP03
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5F045EK07
5F045EM10
(57)【要約】
【課題】炭素の含有量が小さいIII族窒化物半導体を製造できる技術を提供する。
【解決手段】III族窒化物半導体の製造方法は搬入工程S1と減圧工程S2と加熱工程S3と励起ガス供給工程S5と有機金属ガス供給工程S6とを備える。搬入工程S1では、チャンバ内に基板を搬入する。減圧工程S2では、吸引部がチャンバ内の圧力を低下させる。加熱工程S3では、チャンバ内に設けられたヒータが基板を加熱する。励起ガス供給工程S5では、水素を含まず窒素を含んだ第1ガスをプラズマ発生部に供給し、プラズマ発生部が第1ガスをプラズマ化させた励起ガスを、チャンバ内の基板に供給する。有機金属ガス供給工程S6では、III族元素を含む有機金属ガスである第2ガスをチャンバ内の基板に供給する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
III族窒化物半導体の製造方法であって、
チャンバ内に基板を搬入する搬入工程と、
吸引部が前記チャンバ内の圧力を低下させる減圧工程と、
前記チャンバ内に設けられたヒータが前記基板を加熱する加熱工程と、
水素を含まず窒素ガスを含んだ第1ガスをプラズマ発生部に供給し、前記プラズマ発生部が前記第1ガスをプラズマ化させた励起ガスを、前記チャンバ内の前記基板に供給する励起ガス供給工程と、
III族元素を含む有機金属ガスである第2ガスを前記チャンバ内の前記基板に供給する有機金属ガス供給工程と
を備える、III族窒化物半導体の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のIII族窒化物半導体の製造方法であって、
前記第2ガスの流量に対する窒素ラジカルの密度の比率は1以上かつ10以下である、III族窒化物半導体の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のIII族窒化物半導体の製造方法であって、
前記加熱工程において、基板の温度を800℃以上かつ1000℃以下に加熱する、III族窒化物半導体の製造方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のIII族窒化物半導体の製造方法であって、
前記第2ガスは、トリメチルガリウム、トリエチルガリウムもしくはトリスジメチルアミドガリウムを含む、III族窒化物半導体の製造方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のIII族窒化物半導体の製造方法であって、
前記減圧工程において、前記チャンバ内の圧力を100Pa以上かつ500Pa以下に低下させる、III族窒化物半導体の製造方法。
【請求項6】
III族窒化物半導体の製造装置であって、
チャンバと、
前記チャンバ内に設けられ、基板を保持する基板保持部と、
前記チャンバ内の圧力を低下させる吸引部と、
前記チャンバ内に設けられ、前記基板を加熱するヒータと、
水素を含まずに窒素ガスを含む第1ガスを供給する第1ガス供給部と、
前記第1ガス供給部から供給された前記第1ガスをプラズマ化させて生成した励起ガスを、前記チャンバ内の前記基板に供給するプラズマ発生部と、
III族元素を含む有機金属ガスである第2ガスを前記チャンバ内の前記基板に供給する第2ガス供給部と
を備える、III族窒化物半導体の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、III族窒化物半導体の製造方法および製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、有機金属気相成長法により、窒化ガリウム(GaN)膜を基板に形成する技術が提案されている。有機金属気相成長法では、一般的に大気圧近傍で基板を加熱し、ガリウム源としての有機金属ガス(例えばトリメチルガリウム)、および、窒素源としてのアンモニア(NH3)ガスを基板に供給し、熱分解により発生したガリウムと窒素とで基板の上に窒化ガリウム膜を成長させる。
【0003】
このような製造方法では、アンモニアガスを熱分解させる必要があり、その熱分解のためには1100℃以上の高温が必要となる。温度が高くなると熱により基板にストレスがかかって、膜にクラックが生じる可能性が高くなる。よって、デバイスの歩留まりの低下を招く。
【0004】
そこで、プラズマを利用した有機金属気相成長法が提案されている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載の製造装置では、チャンバ内において、窒素(N2)ガスおよび水素(H2)ガスの混合ガスをプラズマ化させつつ、チャンバ内にIII族元素の有機金属ガスを供給する。これによれば、窒素源としてのアンモニアガスを熱分解する必要性がないので、比較的低温で基板にIII族窒化物半導体膜を形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術では、低温でIII族窒化物半導体膜を形成することができる一方で、温度が低くなると、半導体膜の内部により多くの炭素が取り込まれてしまうという問題があった。半導体膜中の炭素の含有量が大きくなると、半導体膜のバルク移動度が低下してしまい、膜質が低下してしまう。
【0007】
そこで、本願は、炭素の含有量が小さいIII族窒化物半導体を製造できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
III族窒化物半導体の製造方法の第1の態様は、III族窒化物半導体の製造方法であって、チャンバ内に基板を搬入する搬入工程と、吸引部が前記チャンバ内の圧力を低下させる減圧工程と、前記チャンバ内に設けられたヒータが前記基板を加熱する加熱工程と、水素を含まず窒素ガスを含んだ第1ガスをプラズマ発生部に供給し、前記プラズマ発生部が前記第1ガスをプラズマ化させた励起ガスを、前記チャンバ内の前記基板に供給する励起ガス供給工程と、III族元素を含む有機金属ガスである第2ガスを前記チャンバ内の前記基板に供給する有機金属ガス供給工程とを備える。
【0009】
III族窒化物半導体の製造方法の第2の態様は、第1の態様にかかるIII族窒化物半導体の製造方法であって、前記第2ガスの流量に対する窒素ラジカルの密度の比率は1以上かつ10以下である。
【0010】
III族窒化物半導体の製造方法の第3の態様は、第1または第2の態様にかかるIII族窒化物半導体の製造方法であって、前記加熱工程において、基板の温度を800℃以上かつ1000℃以下に加熱する。
【0011】
III族窒化物半導体の製造方法の第4の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかるIII族窒化物半導体の製造方法であって、前記第2ガスは、トリメチルガリウム、トリエチルガリウムもしくはトリスジメチルアミドガリウムを含む。
【0012】
III族窒化物半導体の製造方法の第5の態様は、第1から第4のいずれか一つの態様にかかるIII族窒化物半導体の製造方法であって、前記減圧工程において、前記チャンバ内の圧力を100Pa以上かつ500Pa以下に低下させる。
【0013】
III族窒化物半導体の製造装置の第1の態様は、III族窒化物半導体の製造装置であって、チャンバと、前記チャンバ内に設けられ、基板を保持する基板保持部と、前記チャンバ内の圧力を低下させる吸引部と、前記チャンバ内に設けられ、前記基板を加熱するヒータと、水素を含まずに窒素ガスを含む第1ガスを供給する第1ガス供給部と、前記第1ガス供給部から供給された前記第1ガスをプラズマ化させて生成した励起ガスを、前記チャンバ内の前記基板に供給するプラズマ発生部と、III族元素を含む有機金属ガスである第2ガスを前記チャンバ内の前記基板に供給する第2ガス供給部とを備える。
【発明の効果】
【0014】
III族窒化物半導体の製造方法および製造装置によれば、水素がプラズマ化しないので、第2ガスと水素との反応を抑制でき、メタン系の生成を抑制できる。メタン系はIII族窒化物半導体に取り込まれやすく、当該半導体における炭素の含有量を増加させるのに対して、メタン系の生成を抑制できるので、当該半導体における炭素の含有量を低減させることができる。言い換えれば、炭素含有量が小さいIII族窒化物半導体を基板に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】III族窒化物半導体の製造装置の構成の一例を概略的に示す図である。
【
図2】制御部の内部構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】III族窒化物半導体の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【
図4】半導体膜中の炭素の濃度の分布の一例を示すグラフである。
【
図5】比較例に係る半導体膜中の炭素の濃度の分布の一例を示すグラフである。
【
図6】第2ガスの流量と半導体膜中の炭素の濃度との関係の一例を示すグラフである。
【
図7】第2ガスの流量に対する窒素ラジカルの密度の比率と、半導体膜中の炭素の濃度との関係の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照しながら、実施の形態について説明する。なお、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本開示の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。図面においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法または数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。
【0017】
相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば「一方向に」「一方向に沿って」「平行」「直交」「中心」「同心」「同軸」など)は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表すものとする。等しい状態であることを示す表現(例えば「同一」「等しい」「均質」など)は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表すものとする。形状を示す表現(例えば、「四角形状」または「円筒形状」など)は、特に断らない限り、幾何学的に厳密にその形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲で、例えば凹凸または面取りなどを有する形状も表すものとする。一の構成要素を「備える」「具える」「具備する」「含む」または「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。「A,BおよびCの少なくともいずれか一つ」という表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A,BおよびCのうち任意の2つ、ならびに、A,BおよびCの全てを含む。
【0018】
<製造装置の概要>
図1は、III族窒化物半導体の製造装置100の構成の一例を概略的に示す図である。この製造装置100は、プラズマを利用した有機金属気相成長法によって、基板Wの主面にIII族窒化物半導体膜を形成する成膜装置である。
【0019】
基板Wは、例えばサファイア等の基板である。基板Wは例えば円板形状を有する。この基板Wの主面にはIII族窒化物半導体膜が結晶成長することから、基板Wは成長基板とも呼ばれる。なお、基板Wの材質および形状はこれらに限らず、適宜に変更し得る。
【0020】
製造装置100はチャンバ1と基板保持部2と第1ガス供給部3とプラズマ発生部4と第2ガス供給部5と吸引部6とヒータ7と制御部9とを含んでいる。以下、各構成を概説した後に、その具体的な一例について詳述する。
【0021】
チャンバ1は箱形の中空形状を有している。チャンバ1の内部空間は、基板Wに対する成膜処理を行う処理空間に相当する。チャンバ1は真空チャンバとも呼ばれ得る。
【0022】
基板保持部2はチャンバ1内に設けられる。基板保持部2は基板Wを水平姿勢で保持する。ここでいう水平姿勢とは、基板Wの厚み方向が鉛直方向に沿う姿勢である。
【0023】
吸引部6はチャンバ1内のガスを吸引してチャンバ1内の圧力を低下させる。吸引部6はチャンバ1内の圧力を、成膜処理に適した所定の減圧範囲内に調整する。
【0024】
ヒータ7はチャンバ1内に設けられており、基板Wを加熱する。具体的には、ヒータ7は基板Wの温度が成膜処理に適した温度範囲となるように、基板Wを加熱する。
【0025】
第1ガス供給部3は第1ガスをプラズマ発生部4に供給する。第1ガスは、水素を含まず窒素を含むガスである。第1ガスは窒素ガスのみを含んでもよい。
【0026】
プラズマ発生部4は第1ガスの少なくとも一部をプラズマ化させる。これにより、反応性の高い窒素のイオンまたは中性ラジカル等の活性種が生成される。以下では、第1ガスがプラズマ化されて得られるガスおよびプラズマをまとめて励起ガスとも呼ぶ。励起ガスには、窒素の活性種および窒素ガスが含まれる。
図1の例では、プラズマ発生部4はプラズマ室4aを有しており、第1ガスはプラズマ室4aにおいてプラズマ化する。励起ガスはプラズマ室4aから流出し、チャンバ1内を基板Wに向かって流れる。これにより、励起ガスがチャンバ1内の基板Wに供給される。
【0027】
第2ガス供給部5は第2ガスをチャンバ1内の基板Wに供給する。第2ガスは、III族元素を含む有機金属ガスである。III族元素は第13族元素とも呼ばれる。III族元素は例えばガリウムであり、この場合、第2ガスとしては、TMG(トリメチルガリウム)、TEG(トリエチルガリウム)もしくはTDMAG(トリスジメチルアミドガリウム)を採用することができる。
【0028】
制御部9は製造装置100の全体を統括的に制御する。例えば制御部9は、基板保持部2、第1ガス供給部3、プラズマ発生部4、第2ガス供給部5、吸引部6およびヒータ7を制御する。
【0029】
この製造装置100によれば、プラズマ発生部4が第1ガスをプラズマ化させて、反応性の高い窒素の活性種を生成させる。この反応性の高い窒素の活性種が、加熱された基板Wの上面で、第2ガスから熱分解したIII族元素と反応して、III族窒化物半導体膜を基板Wの上面に形成する。III族元素がガリウムである場合、III族窒化物半導体膜として窒化ガリウム(GaN)膜が形成される。
【0030】
以上のように、製造装置100によれば、熱による化学反応のみならず、プラズマ化による反応性の高い活性種を利用してIII族窒化物半導体膜を形成する。よって、基板Wの温度を低くしても、基板Wの上面にIII族窒化物半導体膜を形成することができる。したがって、基板のクラックを抑制し、歩留まりを向上させることができる。
【0031】
しかも、製造装置100によれば、プラズマ化の対象であるガス(第1ガス)には水素が含まれていない。これによって、後に詳述するように、III族窒化物半導体膜における炭素の含有量を低減させることができる。したがって、III族窒化物半導体膜のバルク移動度を向上させることができ、その膜質を向上させることができる。
【0032】
以下では、各構成の具体的な一例および製造装置100の具体的な動作の一例について詳述する。
【0033】
<基板保持部>
基板保持部2は基板Wを水平姿勢で保持する。
図1の例では、基板保持部2はサセプタ21とサセプタ保持部22とを含んでいる。サセプタ21は基板Wを載置するための台であり、例えば平板形状を有している。サセプタ21は水平姿勢で設けられており、サセプタ21の上面には基板Wが水平姿勢で載置される。サセプタ21に載置された基板Wの上面はチャンバ1内で露出する。
【0034】
サセプタ保持部22はチャンバ1内に設けられており、サセプタ21を保持する。
図1の例では、サセプタ保持部22は保持台221と保持突部222とを含んでいる。保持台221はサセプタ21よりも鉛直下方に設けられており、鉛直方向において間隔を空けてサセプタ21と向かい合う。保持台221は例えば水平な上面を有しており、当該上面には保持突部222が立設される。例えば、保持突部222は複数設けられており、サセプタ21の下面の周縁部に沿って並んで設けられる。保持突部222の先端はサセプタ21に当接しており、サセプタ21を支持または保持する。
【0035】
図1の例では、基板保持部2は回転機構23をさらに備えている。回転機構23はサセプタ保持部22を回転軸線Q1のまわりで回転させる。回転軸線Q1は、基板Wの中心部を通り、かつ、鉛直方向に沿う軸である。回転機構23は例えばシャフトとモータとを有する。シャフトの上端は保持台221の下面に連結される。シャフトは回転軸線Q1に沿って延在し、回転軸線Q1のまわりで回転可能にチャンバ1に軸支される。モータはシャフトを回転軸線Q1のまわりで回転させる。これにより、サセプタ保持部22、サセプタ21および基板Wが回転軸線Q1のまわりで一体に回転する。
【0036】
<ヒータ>
ヒータ7はチャンバ1内において、基板保持部2に保持された基板Wを加熱する。
図1の例では、ヒータ7はサセプタ21よりも鉛直下方に設けられており、サセプタ21と鉛直方向において対向する。
図1の例では、ヒータ7はサセプタ21と保持台221との間であって、保持突部222よりも径方向内側に設けられている。ヒータ7は例えば電熱線を含む電気抵抗式のヒータであってもよく、あるいは、加熱用の光を照射する光源を含む光学式のヒータであってもよい。
【0037】
ここでは、ヒータ7は回転軸線Q1のまわりで回転しないように設けられる。つまり、ヒータ7は非回転である。例えば、回転機構23のシャフトは中空シャフトであり、ヒータ7は当該中空部を貫通する固定部材71を介してチャンバ1に固定される。
【0038】
<吸引部>
吸引部6はチャンバ1内のガスを吸引する。
図1の例では、吸引部6は吸引管61と吸引機構62とを含んでいる。吸引管61の上流端はチャンバ1の排気口1aに接続される。
図1の例では、排気口1aは、基板保持部2によって保持された基板Wよりも鉛直下方に形成されており、例えばチャンバ1の側壁に形成される。吸引機構62は例えばポンプ(より具体的には、真空ポンプ)であって、吸引管61に接続される。吸引機構62は制御部9によって制御され、吸引管61を通じてチャンバ1内のガスを吸引する。
【0039】
<第1ガス供給部>
第1ガス供給部3はプラズマ発生部4(より具体的には、プラズマ室4a)に第1ガスを供給する。
図1の例では、第1ガス供給部3は供給管31とバルブ32と流量調整部33とを含んでいる。供給管31の下流端はプラズマ発生部4に接続されており、その上流端は第1ガス供給源34に接続されている。第1ガス供給源34は第1ガスを供給管31の上流端に供給する。
【0040】
バルブ32は供給管31に介装される。バルブ32は制御部9によって制御され、バルブ32が開くことにより、第1ガス供給源34から供給管31を通じて第1ガスがプラズマ発生部4に供給される。バルブ32が閉じることにより、第1ガスの供給が停止する。
【0041】
流量調整部33は供給管31に介装される。流量調整部33は制御部9によって制御され、供給管31を流れる第1ガスの流量を調整する。流量調整部33は例えばマスフローコントローラである。
【0042】
<プラズマ発生部>
プラズマ発生部4は、第1ガス供給部3から供給された第1ガスをプラズマ化させる。
図1の例では、プラズマ発生部4はチャンバ1の天井部に設けられている。プラズマ発生部4は導電部材41とプラズマ用電源43とを含む。導電部材41はプラズマ室4a内に設けられ、導電部材41にはプラズマ用電源43が電気的に接続される。プラズマ用電源43は制御部9によって制御され、プラズマ用の電圧(例えば高周波電圧)を導電部材41に印加する。これにより、導電部材41の周囲にはプラズマを生成するための電界(または磁界)が形成される。
【0043】
図1の例では、導電部材41として電極411および電極412が示されている。電極411および電極412は水平方向において互いに間隔を空けて向かい合って設けられている。プラズマ用電源43は電極411および電極412に電気的に接続されており、電極411と電極412との間にプラズマ生成用の電圧を印加する。プラズマ用電源43は例えば高周波電圧を電極411と電極412との間に出力する。これにより、電極411と電極412との間の空間にはプラズマ生成用の電界が生じる。
【0044】
図1の例では、第1ガス供給部3の供給管31の下流端はプラズマ室4aの上部に接続されている。供給管31から供給された第1ガスはプラズマ室4a内で電極411と電極412との間を鉛直下方に向かって流れるので、第1ガスには電極411と電極412との間においてプラズマ用の電界が印加される。これにより、第1ガスの少なくとも一部がプラズマ化し、窒素の活性種が生成される。この窒素の活性種を含む励起ガスはプラズマ室4aを鉛直下方に沿って流出し、基板Wに向かって流れる。
【0045】
なお、
図1の例では、プラズマ発生部4はいわゆる容量結合方式でプラズマを発生させているものの、誘導結合方式でプラズマを発生させてもよい。
【0046】
<第2ガス供給部>
第2ガス供給部5は第2ガスをチャンバ1内に供給する。
図1の例では、第2ガス供給部5は吐出ノズル51と供給管52とバルブ53と流量調整部54とを含む。吐出ノズル51はチャンバ1内に設けられている。
図1の例では、吐出ノズル51はプラズマ発生部4よりも鉛直下方かつ基板保持部2よりも鉛直上方に設けられており、基板保持部2に保持された基板Wに向けて第2ガスを吐出する。
図1の例では、吐出ノズル51は水平に延在する長尺状の形状を有しており、鉛直方向において基板保持部2と対向する。吐出ノズル51は平面視において、例えば基板Wの径方向に沿って延在する。言い換えれば、吐出ノズル51の長手方向は基板Wの径方向に沿う。
図1の例では、吐出ノズル51の先端が基板Wの中心部と鉛直方向において対向するように、吐出ノズル51が設けられている。
【0047】
吐出ノズル51には吐出口51aが形成されている。
図1の例では複数の吐出口51aが吐出ノズル51の長手方向に沿って間隔を空けて配列される。複数の吐出口51aは鉛直方向において基板Wと対向する位置に設けられており、各吐出口51aから基板Wの上面に向けて第2ガスが吐出される。
【0048】
第2ガスはプラズマ発生部4とは反対側の基板保持部2に向かって流れるので、第2ガスにはプラズマ発生部4の電界(または磁界)がほとんど印加されない。言い換えれば、吐出ノズル51は、プラズマ発生部4の電界(または磁界)が実質的に印加されない程度の距離だけプラズマ発生部4から離れて設けられる。よって、第2ガスは実質的にはプラズマ化しない。
【0049】
吐出ノズル51は供給管52を介して第2ガス供給源55に接続されている。つまり、供給管52の下流端は吐出ノズル51の上流端に接続され、供給管52の上流端は第2ガス供給源55に接続される。第2ガス供給源55は供給管52の上流端に第2ガスを供給する。
【0050】
バルブ53は供給管52に介装されており、制御部9によって制御される。バルブ53が開くことにより、第2ガス供給源55から供給管52および吐出ノズル51を通じて第2ガスがチャンバ1内に供給される。バルブ53が閉じることにより、第2ガスの供給が停止する。
【0051】
流量調整部54は供給管52に介装される。流量調整部54は制御部9によって制御され、供給管52を流れる第2ガスの流量を調整する。流量調整部54は例えばマスフローコントローラである。
【0052】
<制御部>
図2は、制御部9の構成の一例を概略的に示すブロック図である。制御部9は電子回路機器であって、例えばデータ処理装置91および記憶媒体92を有していてもよい。データ処理装置91は例えばCPU(Central Processor Unit)などの演算処理装置であってもよい。記憶媒体92は非一時的な記憶媒体921(例えばROM(Read Only Memory)またはハードディスク)および一時的な記憶媒体922(例えばRAM(Random Access Memory))を有していてもよい。非一時的な記憶媒体921には、例えば制御部9が実行する処理を規定するプログラムが記憶されていてもよい。データ処理装置91がこのプログラムを実行することにより、制御部9が、プログラムに規定された処理を実行することができる。もちろん、制御部9が実行する処理の一部または全部が、論理回路などのハードウェア回路によって実行されてもよい。
【0053】
<III族窒化物半導体の製造装置の動作>
次にIII族窒化物半導体の製造装置100の動作の一例について説明する。
図3は、III族窒化物半導体の製造装置100の動作の一例を示すフローチャートである。言い換えれば、
図3は、III族窒化物半導体の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【0054】
まず、不図示の搬送装置によって基板Wがチャンバ1内に搬送される(ステップS1:搬入工程)。
【0055】
次に、吸引部6がチャンバ1内のガスを吸引し、チャンバ1内の圧力を低下させる(ステップS2:減圧工程)。具体的には、制御部9は吸引機構62に吸引動作を行わせる。これにより、チャンバ1内のガスが吸引管61を通じて吸引機構62に吸引され、チャンバ1内の圧力が低下する。吸引部6はチャンバ1内の圧力が成膜処理に適した所定のプロセス圧力となるように圧力を調整する。所定のプロセス圧力は例えば100Pa以上かつ500Pa以下である。吸引部6は成膜処理が終了するまで、チャンバ1内の圧力を調整する。
【0056】
次に、ヒータ7が基板Wを加熱する(ステップS3:加熱工程)。具体的には、制御部9はヒータ7に加熱動作を行わせる。ヒータ7は基板Wの温度が成膜処理に適した所定温度となるように基板Wの温度を調整する。所定温度は例えば800℃以上かつ1000℃以下である。ヒータ7は成膜処理が終了するまで、基板Wの温度を調整する。
【0057】
次に、基板保持部2が基板Wを回転軸線Q1のまわりで回転させる(ステップS4:回転工程)。具体的には、制御部9は回転機構23にサセプタ保持部22を回転させる。これにより、サセプタ保持部22、サセプタ21および基板Wは回転軸線Q1のまわりで一体に回転する。基板保持部2は成膜処理が終了するまで、基板Wを回転させる。
【0058】
次に、第1ガス供給部3が第1ガスをプラズマ発生部4に供給し、プラズマ発生部4が第1ガスをプラズマ化させて生成された励起ガスをチャンバ1内の基板Wに供給する(ステップS5:励起ガス供給工程)。具体的には、まず、制御部9がバルブ32を開く。これにより、第1ガスが第1ガス供給源34から供給管31を通じてプラズマ発生部4に供給され、プラズマ発生部4を通過してチャンバ1内を基板Wに向かって流れる。ここでは、第1ガスは窒素ガスである。第1ガス供給部3は成膜処理が終了するまで窒素ガスを供給する。
【0059】
そして、制御部9がプラズマ用電源43に高周波電圧を出力させる。これにより、電極411と電極412との間にプラズマ用の電界が生じる。窒素ガスが当該電界を通過することで、その少なくとも一部がプラズマ化する。この窒素ガスのプラズマ化により、窒素の活性種が生じ、当該活性種を含む励起ガスがプラズマ室4aから流出して、チャンバ1内を基板Wの上面に向かって流れる。プラズマ発生部4は成膜処理が終了するまで窒素ガスをプラズマ化させる。
【0060】
次に、第2ガス供給部5が第2ガスをチャンバ1内に供給する(ステップS6:有機金属ガス供給工程)。例えば、プラズマ発生部4によるプラズマが安定した状態で、第2ガス供給部5が第2ガスの供給を開始する。具体的には、制御部9はバルブ53を開く。これにより、第2ガスが第2ガス供給源55から供給管52および吐出ノズル51を通じてチャンバ1内に供給され、基板Wの上面に向かって流れる。ここでは、第2ガスは、TMG、TEGもしくはTDMAGである。
【0061】
第2ガスが基板Wの上面で熱分解し、当該熱分解によって生成されたIII族元素が窒素の活性種と反応することで、III族窒化物半導体膜が基板Wの上面で結晶成長する。基板Wの上面に供給されたガスのうち、III族窒化物半導体膜の形成に寄与しなかった物質は、排気口1aから外部に排出される。
【0062】
ここでは、基板保持部2が基板Wを回転軸線Q1のまわりで回転させるので、より均一に基板Wの上面にIII族窒化物半導体膜を形成することができる。
【0063】
基板Wの上面に所定の膜厚でIII族窒化物半導体膜が形成されると、成膜処理を実質的に終了するために、第1ガスおよび第2ガスの供給、高周波電圧の出力(つまり、プラズマ化)、基板Wの回転、基板Wの加熱およびチャンバ1内の減圧を終了させる(ステップS7)。
【0064】
次に、搬送装置は基板Wをチャンバ1から搬出する(ステップS8:搬出工程)。例えば、搬送装置はサセプタ21に載置された基板Wをチャンバ1から搬出する。
【0065】
以上のように、製造装置100によれば、窒素の活性種と、III族元素を含む有機金属ガス(第2ガス)とが基板Wの上面で互いに反応して、III族窒化物半導体膜を基板Wの上面に形成する。つまり、成膜処理において熱以外のエネルギー(プラズマ)を活用していることから、基板Wの温度が1000℃以下という比較的低温でも、基板Wの上面にIII族窒化物半導体膜を形成することができる。
【0066】
しかも、製造装置100においては、プラズマ化の対象となる第1ガスには水素が含まれていない。よって、水素と第2ガス(有機金属ガス)との反応によるメタン系の生成を抑制することができる。メタンはIII族窒化物半導体に取り込まれやすいところ、当該メタンの生成を抑制することにより、III族窒化物半導体膜への炭素の取り込みを抑制することができる。つまり、炭素の含有量が小さいIII族窒化物半導体膜を基板Wに形成することができる。したがって、バルク移動度が高く、膜質の優れたIII族窒化物半導体膜を基板Wに形成することができる。
【0067】
図4および
図5は、実験結果の一例を示すグラフであり、二次イオン質量分析法によって得られたIII族窒化物半導体膜中の炭素の濃度分布を示している。横軸はIII族窒化物半導体膜の表面からの深さを示しており、ゼロは当該半導体膜の表面を示している。縦軸は、III族窒化物半導体膜中の炭素の濃度を示している。
図4は、水素を含まない第1ガスとして、窒素ガスのみを採用した場合の実験結果を示し、
図5は、比較例として、第1ガスの替わりに窒素ガスおよび水素ガスの混合ガスを採用した場合の実験結果を示している。つまり、
図5は、窒素ガスおよび水素ガスの混合ガスがプラズマ発生部4に供給され、プラズマ発生部4が当該混合ガスをプラズマ化させた場合の実験結果を示している。
図4では、窒素ガスの流量は2000sccmであり、
図5では、窒素ガスおよび水素ガスの流量はそれぞれ1900sccmおよび100sccmであった。
【0068】
図4および
図5の比較から理解できるように、水素を含まない第1ガスが供給される場合には、水素ガスおよび窒素ガスの混合ガスが供給される場合に比べて、炭素の濃度を1桁以上低減させることができる。これにより、III族窒化物半導体膜のバルク移動度を大きく向上させることができ、膜質を大きく向上させることができることが分かる。
【0069】
<窒素の活性種および第2ガス(有機金属ガス)の供給量>
次に、第2ガスの流量とIII族窒化物半導体膜中の炭素の濃度との関係の関係について考察する。
図6は、第2ガスの流量に対する炭素の濃度の関係を示すグラフである。ここでは、流量2000sccmで窒素ガスのみを第1ガスとして供給した場合の実験結果を黒丸のプロット点で示している。また、比較例として、流量1900sccm,100sccmで窒素ガスおよび水素ガスをそれぞれ供給した場合の実験結果を黒三角のプロット点で示し、流量1950sccm,50sccmで窒素ガスおよび水素ガスをそれぞれ供給した場合の実験結果を黒四角のプロット点で示している。
【0070】
図6から理解できるように、第1ガスの替わりに窒素ガスおよび水素ガスの混合ガスを供給する場合には、第2ガス(有機金属ガス)の流量が増加するほど、炭素の濃度が増加する。これに対して、水素を含まない窒素ガスをプラズマ化させる場合、第2ガス(有機金属ガス)の流量の増加につれて炭素の濃度が一旦は低下しており、第2ガスの流量がさらに増加すると炭素の濃度が増加している。つまり、炭素の濃度は第2ガスの流量に対して下に凸の波形を有する。
【0071】
このような知見は本願によって初めて開示されるものである。当該知見によれば、プラズマ化の対象となる第1ガスが水素を含まない場合には、プラズマ化の対象となるガスが水素ガスを含む場合とは異なって、第2ガスの流量に好ましい範囲が存在することが分かる。つまり、第2ガスの流量には、III族窒化物半導体膜中の炭素の含有量を低減させるためのより好ましい流量範囲が存在することが分かる。
【0072】
ところで、III族窒化物半導体膜は窒素の活性種(ラジカル)と第2ガスとの反応によって形成されるので、第2ガスの流量のみを考慮するのではなく、窒素ラジカルも考慮する必要がある。そこで、第2ガスの流量(μmol/分)に対する窒素ラジカルの密度(個数/cm3)の比率を導入する。当該比率には、炭素の含有量を低減させるための好ましい範囲が存在すると考えられる。
【0073】
図7は、第2ガスの流量に対する窒素ラジカルの密度の比率と、III族窒化物半導体膜中の炭素の濃度との関係を示すグラフである。なお、窒素ラジカルの密度の測定は、基板Wの上面よりも1cmだけ上方位置で行われた。
【0074】
図7に示すように、当該比率が増加すると炭素の濃度は一旦低下し、さらに当該比率が増加すると炭素の濃度は増加する。つまり、炭素の濃度は当該比率に対しても下に凸の波形を有する。このように、炭素の濃度が低下から増加に転じる理由は次のように考察される。すなわち、窒素ラジカルの密度が第2ガスの流量に対してある臨界値(およそ4程度)を超えて大きくなると、基板Wの上面において部分的に3次元方向に結晶成長が生じてしまい、基板Wの上面に凹凸が形成される。これにより、半導体膜の表面積が増加し、表面上の炭素の吸着サイトが増加してしまう。よって、より多くの炭素が吸着サイトに吸着し、結果として、半導体膜中の炭素の濃度が増加する、と考察される。
【0075】
図7に示すように、炭素の濃度は当該比率に対しても下に凸の波形を有しており、当該比率には、炭素の濃度を低減させるための好ましい比率範囲が存在することが分かる。ここで、好ましい比率範囲を決めるための炭素の濃度の指標として、水素ガスおよび窒素ガスの混合ガスを供給した場合の炭素の濃度を採用する。
図6から理解できるように、水素ガスおよび窒素ガスの混合ガスを供給する場合には、III族窒化物半導体膜中の炭素の濃度は10
20よりも大きくなる。よって、当該指標には、10
20を採用することができる。
【0076】
図7を参照して、炭素の濃度を10
20以下とするためには、上記比率が1以上かつ10以下であることが望ましい。つまり、制御部9は、当該比率が1以上かつ10以下となるように、流量調整部33による第1ガスの流量、流量調整部54による第2ガスの流量およびプラズマ用電源43の出力電圧を制御することが望ましい。
【0077】
また、
図7のプロット点群において、比率の最小値および最大値はそれぞれ、およそ2および6である。よって、制御部9は、より望ましくは、当該比率が2以上かつ6以下となるように、流量調整部33による第1ガスの流量、流量調整部54による第2ガスの流量およびプラズマ用電源43の出力電圧を制御するとよい。
【0078】
<基板の温度>
上述の例では、基板Wの温度が800℃以上かつ1000℃以下となるように、ヒータ7が基板Wを加熱する。この温度範囲では、III族窒化物半導体に取り込まれやすいメタン系の生成量が小さく、III族窒化物半導体の炭素の含有量を有効に低減させることができた。
【0079】
以上のように、このIII族窒化物半導体の製造装置100およびその製造方法は詳細に説明されたが、上記の説明は、すべての局面において、例示であって、この製造装置100および製造方法がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせたり、省略したりすることができる。
【符号の説明】
【0080】
1 チャンバ
2 基板保持部
3 第1ガス供給部
4 プラズマ発生部
5 第2ガス供給部
6 吸引部
7 ヒータ
S1 搬入工程
S2 減圧工程(ステップ)
S3 加熱工程(ステップ)
S5 第1ガス供給工程(ステップ)
S6 プラズマ工程(ステップ)
S7 第2ガス供給工程(ステップ)
W 基板