(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139083
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法
(51)【国際特許分類】
B05D 1/36 20060101AFI20220915BHJP
H02B 1/30 20060101ALI20220915BHJP
H02B 1/28 20060101ALI20220915BHJP
C23C 24/08 20060101ALI20220915BHJP
B05D 7/14 20060101ALI20220915BHJP
B05D 7/24 20060101ALI20220915BHJP
B05D 3/12 20060101ALI20220915BHJP
B05D 7/00 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
B05D1/36 Z
H02B1/30
H02B1/28 A
C23C24/08 A
B05D7/14 S
B05D7/24 302V
B05D7/24 302U
B05D7/24 302T
B05D7/24 302Y
B05D3/12 E
B05D7/00 L
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021039314
(22)【出願日】2021-03-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2020年9月29日、新潟県長岡市宝5丁目5-1、敷地内設置の消雪制御盤ボックスに対し、株式会社アル・テックスが施工した。
(71)【出願人】
【識別番号】316019244
【氏名又は名称】株式会社アル・テックス
(74)【代理人】
【識別番号】100066821
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 建治
(74)【代理人】
【識別番号】100180149
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 修
(72)【発明者】
【氏名】蒲原 敏樹
【テーマコード(参考)】
4D075
4K044
5G016
【Fターム(参考)】
4D075AE03
4D075BB20X
4D075CA17
4D075CA32
4D075CA33
4D075CA47
4D075CA48
4D075DA06
4D075DA27
4D075DB01
4D075DB02
4D075DC05
4D075EA05
4D075EA39
4D075EB16
4D075EB33
4D075EB35
4D075EB38
4D075EB43
4D075EC07
4D075EC22
4K044AA02
4K044AB02
4K044BA21
4K044BB03
4K044BB04
4K044CA53
5G016AA04
5G016CG21
(57)【要約】
【課題】屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法を提供する。
【解決手段】キュービクルBと制御盤が収納の金属製キャビネットAが、風雨や風雪、自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水の水分や汚泥等の付着により、囲み板部1と後方板部2と蓋部3の各辺部の表面部4及び内側部5に形成された腐食欠落個所6の劣化部7を除去し、樹脂塗料の付着を良好にする第1下地処理作業工程を施工後、不飽和ポリエステル樹脂塗料等を所定厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、下塗り処理層8の上面部にウレタン樹脂塗料等を所定厚さに塗布して耐紫外線に強くて耐久性を有し、遮熱機能を有する着色樹脂層9を形成する第3の上塗り処理工程を施す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記キュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キュービクル及びキャビネットを構成する囲み板部と、後方板部と、蓋部の各辺部の表面部及び内側部に形成せしめられた腐食欠落個所の劣化部を除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すことを特徴とする、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【請求項2】
前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所の劣化部において、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施すことを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【請求項3】
前記金属製キャビネットの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、本件特許出願人が出願した特許文献1に係る特許第6681058号公報が開示されている。
【0003】
前記特許文献1に記載されている建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落個所に凍害用塗装補修方法は、
建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材Aの腐食欠落箇所1の凍害用塗装補修方法において、
冬季において前記外装材Aが、融雪等による水分によって前記外装材Aの内部に含まれている水分が凍結膨張し、前記凍結膨張によって前記外装材Aの内部が爆裂し、前記の爆裂が原因で剥離が発生し、前記剥離が原因で劣化が進行して凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1に、前記欠落箇所1の劣化部を除去し、且塗料の付着を良好にせしめるための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、繊維質強化プラスチック構造体のマトリクス樹脂と、ガラス繊維集束繊維からなる樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してプライマー処理層aを形成せしめる第2の下塗り処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程後、前記プライマー処理層aの表面部に、着色顔料を添加した樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して下地材料の健全な部分との色調を整え且耐久性を著しく高める着色・耐久化処理層bを形成せしめる第3の中塗り処理工程を施し、
前記第3の中塗り処理工程によって形成せしめられた着色・耐久化処理層bの上面部に、アクリルウレタンクリヤー塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してトップコート層cを形成せしめる第4の上塗り処理工程を施し、凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1を耐久性、耐候性を有し、下地材料の健全な部分との色調をも整えることができるようにしたことを特徴とする建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落箇所の凍害用塗装補修方法である。
【0004】
上記のとおり、従来開示の発明は、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法に関するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
背景として、殊に雪国である特許出願人の居住地域の新潟県等では、ポピュラーな消雪パイプ等の制御盤が収められている金属製キャビネットが、道路脇に、長年月にわたり、風雨や風雪に晒され続けながら多数個設置されている。
【0007】
そのため、前記制御盤収納金属製キャビネットは、風雨や風雪が密着したり、あるいは自動車の走行時に、道路の凹部に融雪した泥水が溜り、跳ね上げられて付着し、付着が原因で前記キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して、錆が発生し、さらに劣化の進行により欠損し、最悪時には漏電の危険性が多々発生している。
【0008】
前記のような漏電の危険性を解消するため、通常であれば交換が求められるところである。
【0009】
しかし、前記制御盤収納金属製キャビネットを、全部交換することになると、高額な費用を必要とし、さらに交換中は、停電が発生してしまうことから、劣化が進行していても、放置されたままの状態が多く見受けられるのが実情である。
【0010】
さらに前記制御盤収納金属製キャビネット以外に、前記したキュービクルにおいても、前記キャビネットと同様に、屋外に設置されており、そのため風雨や風雪に晒され続けると共に、水分等の付着を余儀なくされ、キュービクルを構成する金属製鋼板が劣化し腐食の危険性が多々発生している。
【0011】
本発明の腐食欠落個所の塗装補修方法は、前記の実情を打破し解決するため、取替え交換に比べ、修繕費を安価に抑えることができる。
【0012】
また、従来のような部品との取替え交換の場合、一度電気を停止する作業が必要となっていたが、本発明のような欠落個所の補修塗装で対応すれば、無停電での施工が可能となる。
【0013】
本発明は、上記のような課題を一挙に解決できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明における課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、屋外に設置のキュービクルB及び制御盤が収められている金属製キャビネットAの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記キュービクルB及び制御盤が収められている金属製キャビネットAが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キュービクルB及びキャビネットAを構成する囲み板部1と、後方板部2と、蓋部3の各辺部の表面部4及び内側部5に形成せしめられた腐食欠落個所6の劣化部7を除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層8の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層9を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すことを特徴とする、屋外に設置のキュービクルB及び制御盤が収められている金属製キャビネットAの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【0015】
課題を解決するための手段として、請求項2に記載の発明は、前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所6の劣化部7において、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施すことを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置のキュービクルB及び制御盤が収められている金属製キャビネットAの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【0016】
課題を解決するための手段として、請求項3に記載の発明は、前記金属製キャビネットAの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の屋外に設置のキュービクルB及び制御盤が収められている金属製キャビネットAの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上述のとおりであるから、屋外に設置されているキュービクル及び制御盤が収納する金属製キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して錆が発生し、且欠損し、最悪の場合には漏電の危険性すらあった腐食欠落個所は勿論のこと、腐食欠落個所を含む周辺の外側面部及び内側面部全体も綺麗に塗装補修すれば、全部の取替え交換が不要となって修繕費用を安価に抑えることができる利点がある。
【0018】
さらに本発明の塗装補修方法は、電気を止めることなく、漏電の危険個所を有する欠落個所の塗装補修作業が簡単且迅速に処理することができるので、修繕費用をより一層安価にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の屋外に設置のキュービクル及び制御盤収納金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法によって塗装補修をしたキャビネットの一部切欠拡大縦断面図である。
【0020】
【0021】
【
図3】同制御盤収納金属製キャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0022】
【
図4】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の背面図である。
【0023】
【
図5】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の内部の斜視図である。
【0024】
【
図6】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0025】
【
図7】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の斜視図である。
【0026】
【
図8】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の内部の斜視図である。
【0027】
【
図9】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0028】
【
図10】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0029】
【
図11】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0030】
【
図12】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0031】
【
図13】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0032】
【
図14】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0033】
【
図15】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の内部の斜視図である。
【0034】
【
図16】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の下方からみた斜視図である。
【0035】
【
図17】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の斜視図である。
【0036】
【
図18】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の背面からみた斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明の請求項1~3に係る屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の好適な実施形態を、以下図面にしたがって説明する。
【0038】
図において、符号Aは屋外に設置の配電盤を収納する金属製キャビネットであって、前記キャビネットAは主として鋼板製である。
【0039】
前記金属製キャビネットAは、
図3~
図18に図示(写真)されているように、囲み板部1と後方板部2と蓋部3とからなる形状をしている。
【0040】
前記金属製キャビネットAは、屋外設置により、長年風雨や風雪に晒され続けられ、前記風雨や風雪に含まれている水や、さらに雪国等にして往々にして発生する融雪もしくは雨水に混入する泥が汚泥水となって、道路に溜まり、溜った雨水や汚泥水が、自動車の走行時に跳ね上げられ飛ばされて、前記配電盤収納のキャビネットAの一部もしくは全体に付着するのが現状であった。
【0041】
前記のようにして、金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と蓋部3と後方板部2の表面部4に付着した雨水や汚泥水が原因で、前記金属の囲み板部1もしくは蓋部3もしくは後方板部2の各辺部の表面部4が劣化し、錆が発生し、欠損する。
【0042】
前記のようにして劣化し錆が発生して欠損し、雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所6が発生する。
【0043】
本発明においては、前記のようにして発生した腐食欠落個所6を除去手段を介して除去して、樹脂塗料を塗布する前の作業の第1の下地処理作業工程を終了する。
【0044】
つぎに本発明は、前記した第1の下地処理作業工程後、樹脂塗料である不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を塗布手段を介して、所定の厚さを有する第2の下塗り処理工程を終了する。
【0045】
前記した第2の下塗り処理工程後、前記腐食欠落個所6の劣化部7において、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施工する。
【0046】
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層8の上面部には、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層9を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施工する。
【0047】
前記第3の上塗り処理工程は、前記制御盤収納金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と後方板部2と蓋部3の腐食欠落個所6の表面部4及びその周辺全面にも、樹脂塗料を隈なく塗布し、全体の色調を揃えることとする。
【0048】
図において、符号Bはキュービクルであって、前記キュービクルBも前記金属製キャビネットAと同様に屋外に設置されており、構成部材も前記金属製キャビネットAと同様な材質である。
【0049】
従って構成部材には、腐食欠落個所6が発生するので、前記したような第1の下地処理作業工程と第2の下塗り処理工程と第3の上塗り処理工程が施される。
【0050】
以上本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0051】
A キャビネット
B キュービクル
1 囲み板部
2 後方板部
3 蓋部
4 表面部
5 内側部
6 腐食欠落個所
7 劣化部
8 下塗り処理層
9 着色樹脂層
【手続補正書】
【提出日】2021-08-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記キュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キュービクル及びキャビネットを構成する囲み板部と、後方板部と、蓋部の各辺部の表面部及び内側部に形成せしめられた腐食欠落個所の劣化部を、キュービクル及び金属製キャビネットを設置のままにして且無停電で除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所の劣化部を、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すことを特徴とする、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【請求項2】
前記金属製キャビネットの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、本件特許出願人が出願した特許文献1に係る特許第6681058号公報が開示されている。
【0003】
前記特許文献1に記載されている建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落個所に凍害用塗装補修方法は、
建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材Aの腐食欠落箇所1の凍害用塗装補修方法において、
冬季において前記外装材Aが、融雪等による水分によって前記外装材Aの内部に含まれている水分が凍結膨張し、前記凍結膨張によって前記外装材Aの内部が爆裂し、前記の爆裂が原因で剥離が発生し、前記剥離が原因で劣化が進行して凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1に、前記欠落箇所1の劣化部を除去し、且塗料の付着を良好にせしめるための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、繊維質強化プラスチック構造体のマトリクス樹脂と、ガラス繊維集束繊維からなる樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してプライマー処理層aを形成せしめる第2の下塗り処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程後、前記プライマー処理層aの表面部に、着色顔料を添加した樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して下地材料の健全な部分との色調を整え且耐久性を著しく高める着色・耐久化処理層bを形成せしめる第3の中塗り処理工程を施し、
前記第3の中塗り処理工程によって形成せしめられた着色・耐久化処理層bの上面部に、アクリルウレタンクリヤー塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してトップコート層cを形成せしめる第4の上塗り処理工程を施し、凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1を耐久性、耐候性を有し、下地材料の健全な部分との色調をも整えることができるようにしたことを特徴とする建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落箇所の凍害用塗装補修方法である。
【0004】
上記のとおり、従来開示の発明は、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法に関するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
背景として、殊に雪国である特許出願人の居住地域の新潟県等では、ポピュラーな消雪パイプ等の制御盤が収められている金属製キャビネットが、道路脇に、長年月にわたり、風雨や風雪に晒され続けながら多数個設置されている。
【0007】
そのため、前記制御盤収納金属製キャビネットは、風雨や風雪が密着したり、あるいは自動車の走行時に、道路の凹部に融雪した泥水が溜り、跳ね上げられて付着し、付着が原因で前記キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して、錆が発生し、さらに劣化の進行により欠損し、最悪時には漏電の危険性が多々発生している。
【0008】
前記のような漏電の危険性を解消するため、通常であれば交換が求められるところである。
【0009】
しかし、前記制御盤収納金属製キャビネットを、全部交換することになると、高額な費用を必要とし、さらに交換中は、停電が発生してしまうことから、劣化が進行していても、放置されたままの状態が多く見受けられるのが実情である。
【0010】
さらに前記制御盤収納金属製キャビネット以外に、前記したキュービクルにおいても、前記キャビネットと同様に、屋外に設置されており、そのため風雨や風雪に晒され続けると共に、水分等の付着を余儀なくされ、キュービクルを構成する金属製鋼板が劣化し腐食の危険性が多々発生している。
【0011】
本発明の腐食欠落個所の塗装補修方法は、前記の実情を打破し解決するため、取替え交換に比べ、修繕費を安価に抑えることができる。
【0012】
また、従来のような部品との取替え交換の場合、一度電気を停止する作業が必要となっていたが、本発明のような欠落個所の補修塗装で対応すれば、無停電での施工が可能となる。
【0013】
本発明は、上記のような課題を一挙に解決できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明における課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記キュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キュービクル及びキャビネットを構成する囲み板部と、後方板部と、蓋部の各辺部の表面部及び内側部に形成せしめられた腐食欠落個所の劣化部を、キュービクル及び金属製キャビネットを設置のままにして且無停電で除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所の劣化部を、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すことを特徴とする、屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【0015】
課題を解決するための手段として、請求項2に記載の発明は、前記金属製キャビネットの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、上述のとおりであるから、屋外に設置されているキュービクル及び制御盤が収納する金属製キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して錆が発生し、且欠損し、最悪の場合には漏電の危険性すらあった腐食欠落個所は勿論のこと、腐食欠落個所を含む周辺の外側面部及び内側面部全体も綺麗に塗装補修すれば、全部の取替え交換が不要となって修繕費用を安価に抑えることができる利点がある。
【0017】
さらに本発明の塗装補修方法は、電気を止めることなく、漏電の危険個所を有する欠落個所の塗装補修作業が簡単且迅速に処理することができるので、修繕費用をより一層安価にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の屋外に設置のキュービクル及び制御盤収納金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法によって塗装補修をしたキャビネットの一部切欠拡大縦断面図である。
【0019】
【0020】
【
図3】同制御盤収納金属製キャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0021】
【
図4】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の背面図である。
【0022】
【
図5】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の内部の斜視図である。
【0023】
【
図6】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0024】
【
図7】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の斜視図である。
【0025】
【
図8】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の内部の斜視図である。
【0026】
【
図9】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0027】
【
図10】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0028】
【
図11】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0029】
【
図12】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0030】
【
図13】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0031】
【
図14】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0032】
【
図15】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の内部の斜視図である。
【0033】
【
図16】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の下方からみた斜視図である。
【0034】
【
図17】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の斜視図である。
【0035】
【
図18】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の背面からみた斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明の請求項1~2に係る屋外に設置のキュービクル及び制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の好適な実施形態を、以下図面にしたがって説明する。
【0037】
図において、符号Aは屋外に設置の配電盤を収納する金属製キャビネットであって、前記キャビネットAは主として鋼板製である。
【0038】
前記金属製キャビネットAは、
図3~
図18に図示(写真)されているように、囲み板部1と後方板部2と蓋部3とからなる形状をしている。
【0039】
前記金属製キャビネットAは、屋外設置により、長年風雨や風雪に晒され続けられ、前記風雨や風雪に含まれている水や、さらに雪国等にして往々にして発生する融雪もしくは雨水に混入する泥が汚泥水となって、道路に溜まり、溜った雨水や汚泥水が、自動車の走行時に跳ね上げられ飛ばされて、前記配電盤収納のキャビネットAの一部もしくは全体に付着するのが現状であった。
【0040】
前記のようにして、金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と蓋部3と後方板部2の表面部4に付着した雨水や汚泥水が原因で、前記金属の囲み板部1もしくは蓋部3もしくは後方板部2の各辺部の表面部4が劣化し、錆が発生し、欠損する。
【0041】
前記のようにして劣化し錆が発生して欠損し、雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所6が発生する。
【0042】
本発明においては、前記のようにして発生した腐食欠落個所6を除去手段を介して除去して、樹脂塗料を塗布する前の作業の第1の下地処理作業工程を終了する。
【0043】
つぎに本発明は、前記した第1の下地処理作業工程後、樹脂塗料である不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を塗布手段を介して、所定の厚さを有する第2の下塗り処理工程を終了する。
【0044】
前記した第2の下塗り処理工程後、前記腐食欠落個所6の劣化部7において、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施工する。
【0045】
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層8の上面部には、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層9を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施工する。
【0046】
前記第3の上塗り処理工程は、前記制御盤収納金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と後方板部2と蓋部3の腐食欠落個所6の表面部4及びその周辺全面にも、樹脂塗料を隈なく塗布し、全体の色調を揃えることとする。
【0047】
図において、符号Bはキュービクルであって、前記キュービクルBも前記金属製キャビネットAと同様に屋外に設置されており、構成部材も前記金属製キャビネットAと同様な材質である。
【0048】
従って構成部材には、腐食欠落個所6が発生するので、前記したような第1の下地処理作業工程と第2の下塗り処理工程と第3の上塗り処理工程が施される。
【0049】
以上本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0050】
A キャビネット
B キュービクル
1 囲み板部
2 後方板部
3 蓋部
4 表面部
5 内側部
6 腐食欠落個所
7 劣化部
8 下塗り処理層
9 着色樹脂層
【手続補正書】
【提出日】2021-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に設置されている制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記制御盤が収められている金属製キャビネットが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キャビネットを構成する囲み板部と、後方板部と、蓋部の各辺部の表面部及び内側部に形成せしめられた雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所の劣化部を、金属製キャビネットを設置のままにして且無停電で除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所の劣化部を、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すと共に、全部の取替え交換が不要となることを特徴とする、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【請求項2】
前記金属製キャビネットの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、本件特許出願人が出願した特許文献1に係る特許第6681058号公報が開示されている。
【0003】
前記特許文献1に記載されている建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落個所に凍害用塗装補修方法は、
建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材Aの腐食欠落箇所1の凍害用塗装補修方法において、
冬季において前記外装材Aが、融雪等による水分によって前記外装材Aの内部に含まれている水分が凍結膨張し、前記凍結膨張によって前記外装材Aの内部が爆裂し、前記の爆裂が原因で剥離が発生し、前記剥離が原因で劣化が進行して凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1に、前記欠落箇所1の劣化部を除去し、且塗料の付着を良好にせしめるための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、繊維質強化プラスチック構造体のマトリクス樹脂と、ガラス繊維集束繊維からなる樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してプライマー処理層aを形成せしめる第2の下塗り処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程後、前記プライマー処理層aの表面部に、着色顔料を添加した樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して下地材料の健全な部分との色調を整え且耐久性を著しく高める着色・耐久化処理層bを形成せしめる第3の中塗り処理工程を施し、
前記第3の中塗り処理工程によって形成せしめられた着色・耐久化処理層bの上面部に、アクリルウレタンクリヤー塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してトップコート層cを形成せしめる第4の上塗り処理工程を施し、凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1を耐久性、耐候性を有し、下地材料の健全な部分との色調をも整えることができるようにしたことを特徴とする建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落箇所の凍害用塗装補修方法である。
【0004】
上記のとおり、従来開示の発明は、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法に関するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
背景として、殊に雪国である特許出願人の居住地域の新潟県等では、ポピュラーな消雪パイプ等の制御盤が収められている金属製キャビネットが、道路脇に、長年月にわたり、風雨や風雪に晒され続けながら多数個設置されている。
【0007】
そのため、前記制御盤収納金属製キャビネットは、風雨や風雪が密着したり、あるいは自動車の走行時に、道路の凹部に融雪した泥水が溜り、跳ね上げられて付着し、付着が原因で前記キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して、錆が発生し、さらに劣化の進行により欠損し、最悪時には漏電の危険性が多々発生している。
【0008】
前記のような漏電の危険性を解消するため、通常であれば交換が求められるところである。
【0009】
しかし、前記制御盤収納金属製キャビネットを、全部交換することになると、高額な費用を必要とし、さらに交換中は、停電が発生してしまうことから、劣化が進行していても、放置されたままの状態が多く見受けられるのが実情である。
【0010】
本発明の腐食欠落個所の塗装補修方法は、前記の実情を打破し解決するため、取替え交換に比べ、修繕費を安価に抑えることができる。
【0011】
また、従来のような部品との取替え交換の場合、一度電気を停止する作業が必要となっていたが、本発明のような欠落個所の補修塗装で対応すれば、無停電での施工が可能となる。
【0012】
本発明は、上記のような課題を一挙に解決できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明における課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、屋外に設置されている制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記制御盤が収められている金属製キャビネットが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キャビネットを構成する囲み板部と、後方板部と、蓋部の各辺部の表面部及び内側部に形成せしめられた雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所の劣化部を、金属製キャビネットを設置のままにして且無停電で除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所の劣化部を、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すと共に、全部の取替え交換が不要となることを特徴とする、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【0014】
課題を解決するための手段として、請求項2に記載の発明は、前記金属製キャビネットの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上述のとおりであるから、屋外に設置されている制御盤が収納する金属製キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して錆が発生し、且欠損し、最悪の場合には漏電の危険性すらあった腐食欠落個所は勿論のこと、腐食欠落個所を含む周辺の外側面部及び内側面部全体も綺麗に塗装補修すれば、全部の取替え交換が不要となって修繕費用を安価に抑えることができる利点がある。
【0016】
さらに本発明の塗装補修方法は、電気を止めることなく、漏電の危険個所を有する欠落個所の塗装補修作業が簡単且迅速に処理することができるので、修繕費用をより一層安価にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の屋外に設置
の制御盤収納金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法によって塗装補修をしたキャビネットの一部切欠拡大縦断面図である。
【0018】
【0019】
【
図3】同制御盤収納金属製キャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0020】
【
図4】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の背面図である。
【0021】
【
図5】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の内部の斜視図である。
【0022】
【
図6】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0023】
【
図7】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の斜視図である。
【0024】
【
図8】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の内部の斜視図である。
【0025】
【
図9】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0026】
【
図10】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0027】
【
図11】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0028】
【
図12】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0029】
【
図13】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0030】
【
図14】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0031】
【
図15】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の内部の斜視図である。
【0032】
【
図16】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の下方からみた斜視図である。
【0033】
【
図17】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の斜視図である。
【0034】
【
図18】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の背面からみた斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の請求項1~2に係る屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の好適な実施形態を、以下図面にしたがって説明する。
【0036】
図において、符号Aは屋外に設置の配電盤を収納する金属製キャビネットであって、前記キャビネットAは主として鋼板製である。
【0037】
前記金属製キャビネットAは、
図3~
図18に図示(写真)されているように、囲み板部1と後方板部2と蓋部3とからなる形状をしている。
【0038】
前記金属製キャビネットAは、屋外設置により、長年風雨や風雪に晒され続けられ、前記風雨や風雪に含まれている水や、さらに雪国等にして往々にして発生する融雪もしくは雨水に混入する泥が汚泥水となって、道路に溜まり、溜った雨水や汚泥水が、自動車の走行時に跳ね上げられ飛ばされて、前記配電盤収納のキャビネットAの一部もしくは全体に付着するのが現状であった。
【0039】
前記のようにして、金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と蓋部3と後方板部2の表面部4に付着した雨水や汚泥水が原因で、前記金属の囲み板部1もしくは蓋部3もしくは後方板部2の各辺部の表面部4が劣化し、錆が発生し、欠損する。
【0040】
前記のようにして劣化し錆が発生して欠損し、雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所6が発生する。
【0041】
本発明においては、前記のようにして発生した腐食欠落個所6を除去手段を介して除去して、樹脂塗料を塗布する前の作業の第1の下地処理作業工程を終了する。
【0042】
つぎに本発明は、前記した第1の下地処理作業工程後、樹脂塗料である不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を塗布手段を介して、所定の厚さを有する第2の下塗り処理工程を終了する。
【0043】
前記した第2の下塗り処理工程後、前記腐食欠落個所6の劣化部7において、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂増の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施工する。
【0044】
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層8の上面部には、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層9を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施工する。
【0045】
前記第3の上塗り処理工程は、前記制御盤収納金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と後方板部2と蓋部3の腐食欠落個所6の表面部4及びその周辺全面にも、樹脂塗料を隈なく塗布し、全体の色調を揃えることとする。
【0046】
図において、符号Bはキュービクルであって、前記キュービクルBも前記金属製キャビネットAと同様に屋外に設置されており、構成部材も前記金属製キャビネットAと同様な材質である。
【0047】
従って構成部材には、腐食欠落個所6が発生するので、前記したような第1の下地処理作業工程と第2の下塗り処理工程と第3の上塗り処理工程が施される。
【0048】
以上本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0049】
A キャビネット
B キュービクル
1 囲み板部
2 後方板部
3 蓋部
4 表面部
5 内側部
6 腐食欠落個所
7 劣化部
8 下塗り処理層
9 着色樹脂層
【手続補正書】
【提出日】2022-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に設置されている制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記制御盤が収められている金属製キャビネットが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キャビネットを構成する囲み板部と、後方板部と、蓋部の各辺部の表面部及び内側部に形成せしめられた雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所の劣化部を、金属製キャビネットを設置のままにして且無停電で除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所の劣化部を、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂層の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すと共に、全部の取替え交換が不要となることを特徴とする、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【請求項2】
前記金属製キャビネットの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、本件特許出願人が出願した特許文献1に係る特許第6681058号公報が開示されている。
【0003】
前記特許文献1に記載されている建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落個所に凍害用塗装補修方法は、
建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材Aの腐食欠落箇所1の凍害用塗装補修方法において、
冬季において前記外装材Aが、融雪等による水分によって前記外装材Aの内部に含まれている水分が凍結膨張し、前記凍結膨張によって前記外装材Aの内部が爆裂し、前記の爆裂が原因で剥離が発生し、前記剥離が原因で劣化が進行して凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1に、前記欠落箇所1の劣化部を除去し、且塗料の付着を良好にせしめるための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、繊維質強化プラスチック構造体のマトリクス樹脂と、ガラス繊維集束繊維からなる樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してプライマー処理層aを形成せしめる第2の下塗り処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程後、前記プライマー処理層aの表面部に、着色顔料を添加した樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して下地材料の健全な部分との色調を整え且耐久性を著しく高める着色・耐久化処理層bを形成せしめる第3の中塗り処理工程を施し、
前記第3の中塗り処理工程によって形成せしめられた着色・耐久化処理層bの上面部に、アクリルウレタンクリヤー塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布してトップコート層cを形成せしめる第4の上塗り処理工程を施し、凍害により形成せしめられた前記外装材Aの腐食欠落箇所1を耐久性、耐候性を有し、下地材料の健全な部分との色調をも整えることができるようにしたことを特徴とする建築構造物における凍害により形成せしめられた外装材の腐食欠落箇所の凍害用塗装補修方法である。
【0004】
上記のとおり、従来開示の発明は、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法に関するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
背景として、殊に雪国である特許出願人の居住地域の新潟県等では、ポピュラーな消雪パイプ等の制御盤が収められている金属製キャビネットが、道路脇に、長年月にわたり、風雨や風雪に晒され続けながら多数個設置されている。
【0007】
そのため、前記制御盤収納金属製キャビネットは、風雨や風雪が密着したり、あるいは自動車の走行時に、道路の凹部に融雪した泥水が溜り、跳ね上げられて付着し、付着が原因で前記キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して、錆が発生し、さらに劣化の進行により欠損し、最悪時には漏電の危険性が多々発生している。
【0008】
前記のような漏電の危険性を解消するため、通常であれば交換が求められるところである。
【0009】
しかし、前記制御盤収納金属製キャビネットを、全部交換することになると、高額な費用を必要とし、さらに交換中は、停電が発生してしまうことから、劣化が進行していても、放置されたままの状態が多く見受けられるのが実情である。
【0010】
本発明の腐食欠落個所の塗装補修方法は、前記の実情を打破し解決するため、取替え交換に比べ、修繕費を安価に抑えることができる。
【0011】
また、従来のような部品との取替え交換の場合、一度電気を停止する作業が必要となっていたが、本発明のような欠落個所の補修塗装で対応すれば、無停電での施工が可能となる。
【0012】
本発明は、上記のような課題を一挙に解決できるものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明における課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、屋外に設置されている制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法であって、
前記制御盤が収められている金属製キャビネットが、屋外設置により長年月風雨や風雪に晒され続けることにより、前記風雨や風雪もしくは自動車等の走行時に跳ね上げられた泥水に含まれている水分や汚泥等の付着によって、前記キャビネットを構成する囲み板部と、後方板部と、蓋部の各辺部の表面部及び内側部に形成せしめられた雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所の劣化部を、金属製キャビネットを設置のままにして且無停電で除去して、樹脂塗料の付着を良好にするための第1の下地処理作業工程を施し、
前記第1の下地処理作業工程後、不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布する第2の下塗り処理工程を施し、前記第2の下塗り処理工程後、腐食欠落個所の劣化部を、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂層の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施し、
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層の上面部に、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施すと共に、全部の取替え交換が不要となることを特徴とする、屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【0014】
課題を解決するための手段として、請求項2に記載の発明は、前記金属製キャビネットの材質が、鋼板製であることを特徴とする、請求項1に記載の屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上述のとおりであるから、屋外に設置されている制御盤が収納する金属製キャビネットの外側面部及び内側面部が劣化して錆が発生し、且欠損し、最悪の場合には漏電の危険性すらあった腐食欠落個所は勿論のこと、腐食欠落個所を含む周辺の外側面部及び内側面部全体も綺麗に塗装補修すれば、全部の取替え交換が不要となって修繕費用を安価に抑えることができる利点がある。
【0016】
さらに本発明の塗装補修方法は、電気を止めることなく、漏電の危険個所を有する欠落個所の塗装補修作業が簡単且迅速に処理することができるので、修繕費用をより一層安価にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の屋外に設置の制御盤収納金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法によって塗装補修をしたキャビネットの一部切欠拡大縦断面図である。
【0018】
【0019】
【
図3】同制御盤収納金属製キャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0020】
【
図4】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の背面図である。
【0021】
【
図5】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の内部の斜視図である。
【0022】
【
図6】同
図3におけるキャビネットの塗装補修前の斜視図である。
【0023】
【
図7】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の斜視図である。
【0024】
【
図8】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の内部の斜視図である。
【0025】
【
図9】同
図3におけるキャビネットの塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0026】
【
図10】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0027】
【
図11】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0028】
【
図12】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0029】
【
図13】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の斜視図である。
【0030】
【
図14】同
図3におけるキャビネット塗装補修中の蓋体を開放したときの斜視図である。
【0031】
【
図15】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の内部の斜視図である。
【0032】
【
図16】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の下方からみた斜視図である。
【0033】
【
図17】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の斜視図である。
【0034】
【
図18】同
図3におけるキャビネット塗装補修後の背面からみた斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の請求項1~2に係る屋外に設置の制御盤が収められている金属製キャビネットの腐食欠落個所の塗装補修方法の好適な実施形態を、以下図面にしたがって説明する。
【0036】
図において、符号Aは屋外に設置の配電盤を収納する金属製キャビネットであって、前記キャビネットAは主として鋼板製である。
【0037】
前記金属製キャビネットAは、
図3~
図18に図示(写真)されているように、囲み板部1と後方板部2と蓋部3とからなる形状をしている。
【0038】
前記金属製キャビネットAは、屋外設置により、長年風雨や風雪に晒され続けられ、前記風雨や風雪に含まれている水や、さらに雪国等にして往々にして発生する融雪もしくは雨水に混入する泥が汚泥水となって、道路に溜まり、溜った雨水や汚泥水が、自動車の走行時に跳ね上げられ飛ばされて、前記配電盤収納のキャビネットAの一部もしくは全体に付着するのが現状であった。
【0039】
前記のようにして、金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と蓋部3と後方板部2の表面部4に付着した雨水や汚泥水が原因で、前記金属の囲み板部1もしくは蓋部3もしくは後方板部2の各辺部の表面部4が劣化し、錆が発生し、欠損する。
【0040】
前記のようにして劣化し錆が発生して欠損し、雨水が侵入して漏電の危険性がある腐食欠落個所6が発生する。
【0041】
本発明においては、前記のようにして発生した腐食欠落個所6を除去手段を介して除去して、樹脂塗料を塗布する前の作業の第1の下地処理作業工程を終了する。
【0042】
つぎに本発明は、前記した第1の下地処理作業工程後、樹脂塗料である不飽和ポリエステル樹脂塗料もしくはエポキシ樹脂塗料もしくはウレタン樹脂塗料を塗布手段を介して、所定の厚さを有する第2の下塗り処理工程を終了する。
【0043】
前記した第2の下塗り処理工程後、前記腐食欠落個所6の劣化部7において、劣化の度合いに応じて、FRP樹脂層の下塗り処理工程もしくはパテ、ガラスマット、アルミテープによる成形処理工程を施工する。
【0044】
前記第2の下塗り処理工程によって形成せしめられた下塗り処理層8の上面部には、ウレタン樹脂塗料もしくはシリコン樹脂塗料もしくはフッ素樹脂塗料を、塗布手段を介して所定の厚さに塗布して耐紫外線に強く、且高い耐久性を有すると共に、遮熱機能を有する着色樹脂層9を形成せしめる第3の上塗り処理工程を施工する。
【0045】
前記第3の上塗り処理工程は、前記制御盤収納金属製キャビネットAを構成する囲み板部1と後方板部2と蓋部3の腐食欠落個所6の表面部4及びその周辺全面にも、樹脂塗料を隈なく塗布し、全体の色調を揃えることとする。
【0046】
図において、符号Bはキュービクルであって、前記キュービクルBも前記金属製キャビネットAと同様に屋外に設置されており、構成部材も前記金属製キャビネットAと同様な材質である。
【0047】
従って構成部材には、腐食欠落個所6が発生するので、前記したような第1の下地処理作業工程と第2の下塗り処理工程と第3の上塗り処理工程が施される。
【0048】
以上本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0049】
A キャビネット
B キュービクル
1 囲み板部
2 後方板部
3 蓋部
4 表面部
5 内側部
6 腐食欠落個所
7 劣化部
8 下塗り処理層
9 着色樹脂層