(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139262
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】マンガ広告作成支援システム、及びマンガ広告作成支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220915BHJP
【FI】
G06Q30/02 444
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021039557
(22)【出願日】2021-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】000233055
【氏名又は名称】株式会社日立ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 幸穂
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 理美
(72)【発明者】
【氏名】市村 賢一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049BB08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】マンガ広告を簡易な手順で作成することが可能なマンガ広告作成支援システム及びマンガ広告作成支援方法を提供する。
【解決手段】マンガ広告作成支援システムにおいて、マンガ広告作成支援装置は、複数のマンガ画像と、複数のマンガ画像の各属性情報とを含むマンガテンプレート情報を記憶するテンプレート登録部11と、広告の作成者から指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報と、過去に各ユーザから検索又は指定されたマンガ画像とに基づき、過去に検索又は指定したマンガ画像と関連性を有するマンガ画像を、マンガテンプレート情報から特定するテンプレートリコメンド部20と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及びメモリを有し、
複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の各属性情報とを含むマンガテンプレート情報を記憶するテンプレート登録部と、
広告の作成者から指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報と、過去に各ユーザから検索又は指定されたマンガ画像とに基づき、前記過去に検索又は指定したマンガ画像と関連性を有するマンガ画像を、前記マンガテンプレート情報から特定するテンプレートリコメンド部と、
を備える、マンガ広告作成支援システム。
【請求項2】
指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報が入力され、前記マンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報が出力される学習済みモデルを作成する学習部をさらに備え、
前記テンプレートリコメンド部は、前記広告の作成者から指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報を前記学習済みモデルに入力することにより、前記マンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報を特定する、
請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項3】
広告の作成者から、広告に関する情報の入力を受け付け、入力された情報に基づき、前記マンガテンプレート情報から複数のマンガ画像を抽出するアンケート登録部をさらに備え、
前記テンプレートリコメンド部は、前記広告の属性情報、及び前記抽出したマンガ画像の属性情報を前記学習済みモデルに入力することにより、前記抽出したマンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報を特定する、
請求項2に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項4】
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の構成要素の属性の入力を広告の作成者から受け付け、前記選択されたマンガ画像の構成要素が、前記入力された属性を有する他の構成要素に変更されている他のマンガ画像を、前記テンプレート情報から特定するテンプレート切替部をさらに備える、請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項5】
前記テンプレート登録部は、前記複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の構成要素の情報とを含む前記マンガテンプレート情報を記憶し、
前記マンガテンプレート情報における複数のマンガ画像の各構成要素を組み合わせることで、新たなマンガ画像を生成するテンプレート自動生成部をさらに備える、
請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項6】
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に対する、広告に関するセリフの追加を広告の作成者から受け付けるテンプレート編集部をさらに備える、請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項7】
前記セリフが追加されたマンガ画像をマンガ広告として、広告の対象顧客に係る複数の端末間で情報を共有させることが可能な情報処理装置に送信する保存部をさらに備える、
請求項6に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項8】
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る報酬として、前記選択されたマンガ画像の作者及び前記マンガ広告作成支援システムに係る管理者に対する金額を算出するテンプレート利用料金分配部をさらに備える、請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項9】
前記テンプレート登録部は、各マンガ画像の作者に係る複数の端末のそれぞれから前記マンガテンプレート情報の登録を受け付け、
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の作者を特定し、特定された回数の多寡に応じた作者のリストを作成するランキング設定部をさらに備える、請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項10】
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る特別報酬について、前記選択されたマンガ画像が過去に選択された回数の多寡に応じて算出した、前記選択されたマンガ画像の作者に対する特別報酬の額を算出するインセンティブ設定部をさらに備える、請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項11】
広告の作成者から、広告に関する情報の入力を受け付け、入力された情報に基づき、前記マンガテンプレート情報から複数のマンガ画像を抽出するアンケート登録部と、
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の構成要素の属性の入力を広告の作成者から受け付け、前記選択されたマンガ画像の構成要素が、前記入力された属性を有する他の構成要素に変更されている他のマンガ画像を、前記テンプレート情報から特定するテンプレート切替部と、
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に対する、広告に関するセリフの追加を広告の作成者から受け付けるテンプレート編集部と、
前記セリフが追加されたマンガ画像をマンガ広告として、広告の対象顧客に係る複数の端末間で情報を共有させることが可能な情報処理装置に送信する保存部と、
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る報酬として、前記選択されたマンガ画像の作者及び前記マンガ広告作成支援システムに係る管理者に対する金額を算出するテンプレート利用料金分配部と、
指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報が入力され、前記マンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報が出力される学習済みモデルを作成する学習部とをさらに備え、
前記テンプレートリコメンド部は、前記広告の作成者から指定された広告の属性情報、及び前記抽出したマンガ画像の属性情報を前記学習済みモデルに入力することにより、前記抽出したマンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報を特定する、
請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項12】
前記テンプレート登録部は、
前記複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の構成要素の情報とを含む前記マンガテンプレート情報を記憶し、
各マンガ画像の作者に係る複数の端末のそれぞれから前記マンガテンプレート情報の登録を受け付けるものであって、
前記マンガテンプレート情報における複数のマンガ画像の各構成要素を組み合わせることで、新たなマンガ画像を生成するテンプレート自動生成部と、
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の作者を特定し、特定された回数の多寡に応じた作者のリストを作成するランキング設定部と、
前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る特別報酬について、前記選択されたマンガ画像が過去に選択された回数の多寡に応じて算出した、前記選択されたマンガ画像の作者に対する特別報酬の額を算出するインセンティブ設定部とをさらに備える、
請求項1に記載のマンガ広告作成支援システム。
【請求項13】
情報処理装置が、
複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の各属性情報とを含むマンガテンプレート情報を記憶するテンプレート登録処理と、
広告の作成者から指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報と、過去に各ユーザから検索又は指定されたマンガ画像とに基づき、前記過去に検索又は指定したマンガ画像と関連性を有するマンガ画像を、前記マンガテンプレート情報から特定するテンプレートリコメンド処理と、
を実行する、マンガ広告作成支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンガ広告作成支援システム、及びマンガ広告作成支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マンガを用いた広告(マンガ広告)を作成することで、より幅広い顧客を獲得しようとする企業が増加している。しかし、マンガの制作及びその広告表現には専門的なノウハウを要するため、専門性が必ずしも高くない企業にとっては、自製することが難しい。そのため、広告制作会社を経由することで漫画家に広告用のマンガ制作を依頼することが一般的に行われている。
【0003】
マンガ広告を実現するための周辺技術として、例えば、特許文献1には、電子書籍に広告を挿入する場合の挿入位置とタイミングの決定に関する技術、特許文献2には画像合成に関する技術、特許文献3には、電子漫画等の電子書籍と共に広告を表示するシステム、特許文献4には、インターネットによるマンガ販売システムがそれぞれ開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-123093号公報
【特許文献2】特開2008-158602号公報
【特許文献3】特開2002-109359号公報
【特許文献4】特開2004-341772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらはいずれもマンガ広告の制作内容に直接関わるものではなく、マンガ広告の制作に関する専門性があることが前提となっている。一般的な企業がマンガ広告を制作することは未だ困難であるのが現状である。
【0006】
本発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、マンガ広告を簡易な手順で作成することが可能なマンガ広告作成支援システム、及びマンガ広告作成支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するための本発明の一つは、プロセッサ及びメモリを有し、複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の各属性情報とを含むマンガテンプレート情報を記憶するテンプレート登録部と、広告の作成者から指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報と、過去に各ユーザから検索又は指定されたマンガ画像とに基づき、前記過去に検索又は指定したマンガ画像と関連性を有するマンガ画像を、前記マンガテンプレート情報から特定するテンプレートリコメンド部と、を備える、マンガ広告作成支援システム、とする。
【0008】
前記の課題を解決するための本発明の他の一つは、情報処理装置が、複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の各属性情報とを含むマンガテンプレート情報を記憶するテンプレート登録処理と、広告の作成者から指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報と、過去に各ユーザから検索又は指定されたマンガ画像とに基づき、前記過去に検索又は指定したマンガ画像と関連性を有するマンガ画像を、前記マンガテンプレート情報から特定するテンプレートリコメンド処理と、を実行する、マンガ広告作成支援方法、とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マンガ広告を簡易な手順で作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係るマンガ広告作成支援システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】マンガ広告作成支援装置が備える機能の一例を説明する図である。
【
図4】テンプレートを利用して完成したマンガ広告の一例を示す図である。
【
図6】テンプレートタグDBの一例を示す図である。
【
図7】テンプレート利用実績DBの一例を示す図である。
【
図8】テンプレート利用者DBの一例を示す図である。
【
図9】テンプレート利用者回数DBの一例を示す図である。
【
図13】テンプレート提供者DBの一例を示す図である。
【
図16】各情報処理装置のハードウェア構成の一例を説明する図である。
【
図17】マンガ広告作成支援システムで行われる処理の概要を説明する図である。
【
図18】テンプレート登録処理の一例を説明するフロー図である。
【
図19】テンプレート登録受付処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図20】テンプレート更新修正処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図21】テンプレート利用処理の一例を説明するフロー図である。
【
図22】テンプレート利用受付処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図23】アンケート登録処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図24】テンプレートリコメンド処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図25】テンプレート切替処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図26】属性選択メニュー画面の一例を示す図である。
【
図28】テンプレート利用料金分配処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図30】テンプレート編集処理の概要を説明するフロー図である。
【
図31】吹き出し追加編集処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図32】テキスト追加編集処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図33】効果音追加編集処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図34】背景編集処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図35】保存処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図36】画像サイズ指定処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図37】SNS投稿処理の詳細を説明するフロー図である。
【
図38】テンプレート自動生成処理の一例を説明するフロー図である。
【
図39】ランキング設定処理の一例を説明するフロー図である。
【
図40】インセンティブ設定処理の一例を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
-システム構成-
図1は、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1の構成の一例を示す図である。マンガ広告作成支援システム1は、マンガ広告の素材となるデータ(テンプレート。具体的には、1又は複数のコマの画像からなるマンガ画像)を作成する提供者(漫画家等)が使用する提供者端末30と、そのマンガ広告を作成する利用者(企業等。広告の作成者。)が使用する利用者端末20と、提供者端末30から受信したテンプレート及び利用者端末20から受信した各種の情報(例えば、後述するアンケートの回答情報やテンプレートの検索情報)に基づきマンガ広告を作成するマンガ広告作成支援装置10とを備えて構成される。
【0012】
マンガ広告作成支援装置10、利用者端末20、及び提供者端末30の間は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、又は専用線等の有線若しくは無線の通信ネットワーク5により接続される。
【0013】
図2は、マンガ広告作成支援装置10が備える機能の一例を説明する図である。マンガ広告作成支援装置10は、各提供者からのテンプレートの登録を受け付けるテンプレート登録部11、利用者のログイン処理等を受け付けるテンプレート利用受付部12、提供者が利用するテンプレートを決定してダウンロード等するテンプレート利用部13、利用者が利用を決定したテンプレートを編集してマンガ広告を作成するテンプレート編集部14、作成したマンガ広告を外部情報処理装置に登録する保存部15、提供者が登録したテンプレートから新たなテンプレートを自動生成するテンプレート自動生成部16、提供者が登録した各テンプレートのランキング情報を設定するランキング設定部17、及び、ランキング情報等に基づき提供者にインセンティブ(特別報酬)を設定するインセンティブ設定部18の各機能部を備える。
なお、外部情報処理装置は、例えば、SNS(Social Network Service)の管理サーバのような、マンガ広告の対象顧客が様々な情報を共有可能な情報処理装置である。本実施形態では、外部情報処理システムとは、そのような対象顧客が会員となっているSNSを管理するサーバ装置であるものとする。
【0014】
テンプレート利用部13は、利用者がテンプレートを利用するにあたり利用者に適したテンプレートを提示するアンケートを実施するアンケート登録部19、提示したテンプレートのうち利用者にさらに現在適したテンプレートを特定するテンプレートリコメンド部20、テンプレートリコメンド部20で特定したテンプレートから利用者が選択したテンプレートを他の種類のテンプレートに切り替えるテンプレート切替部21、利用者が利用を決定したテンプレートの利用料金(報酬)をテンプレートの提供者及び、(マンガ広告作成支援システム1の)システム管理者に分配するテンプレート利用料金分配部22、並びに、テンプレートリコメンド部20及びテンプレート切替部21の処理内容を学習する学習部23を備える。
【0015】
具体的には、例えば、テンプレート登録部11は、複数のマンガ画像(テンプレート)と、複数のマンガ画像の各属性情報とを含む各データベース(マンガテンプレート情報)を記憶する。なお、テンプレート登録部11は、各マンガ作者に係る複数の提供者端末30のそれぞれからマンガテンプレート情報の登録を受け付ける。
【0016】
また、テンプレート登録部11は、複数のマンガ画像(テンプレート)と、複数のマンガ画像の構成要素(例えば、コマにおける人物、背景、吹き出し等)の情報とを含むマンガテンプレート情報を記憶する。
【0017】
アンケート登録部19は、広告の作成者(利用者)から、広告に関する情報の入力を受け付け、指定された情報に基づき、マンガテンプレート情報から複数のテンプレートを抽出する。
【0018】
テンプレートリコメンド部20は、広告の作成者から指定された広告の属性情報及びテンプレートの属性情報と、過去に各ユーザから検索又は指定されたテンプレートとに基づき、利用者が過去に検索又は指定したマンガ画像と関連性を有するテンプレートを、マンガテンプレート情報から特定する。
【0019】
本実施形態では、テンプレートリコメンド部20は、学習済みモデル(以下、リコメンド分析モデルという)を用いて、その関連性を有するテンプレートを特定する。すなわち、学習部23は、(利用者から)指定された広告の属性情報及びテンプレートの属性情報が入力され、マンガテンプレート情報におけるテンプレートの特定情報(管理番号等)が出力されるリコメンド分析モデルを機械学習の手法で作成する。そして、テンプレートリコメンド部20は、今回マンガ広告を作成したい広告の作成者から指定された広告の属性情報(業種や業界の情報等)及びマンガ画像の属性情報を学習済みモデルに入力することにより、マンガテンプレート情報におけるテンプレートの特定情報を特定する。
【0020】
なお、機械学習の方法としては、例えば学習部23は、過去にテンプレートを利用した各利用者(例えば、広告作成支援装置1を利用した全ユーザ)の広告の属性情報及びその利用者が利用したテンプレートの属性情報を入力値とし、各利用者(例えば、全ユーザ)が過去に検索又は最終的に選択(指定)したテンプレートの管理番号を教師ラベル(出力値の正解値)とする機械学習を行うことで、リコメンド分析モデルを生成する。
【0021】
テンプレート切替部21は、テンプレートリコメンド部20で特定されたテンプレートから選択されたテンプレートの構成要素の属性(例えば、絵のタッチ、コマの登場人物の年代、服装等)の入力を広告の作成者から受け付け、その選択されたテンプレートの構成要素が、上記入力された属性を有する他の構成要素に変更されている他のテンプレートを、テンプレート情報から特定する。
【0022】
テンプレート自動生成部16は、マンガテンプレート情報における複数のマンガ画像の各構成要素(例えば、コマにおける人物、背景、吹き出し等)を組み合わせることで、新たなマンガ画像を生成する。
【0023】
テンプレート編集部14は、テンプレートリコメンド部20で特定されたテンプレートから選択されたテンプレートに対する、広告に関するセリフの追加を広告の作成者から受け付ける。
【0024】
保存部15は、セリフが追加されたテンプレート(マンガ画像)をマンガ広告として、広告の対象顧客に係る複数の端末が共有可能に情報を記憶するSNSのサーバ装置に送信する。
【0025】
テンプレート利用料金分配部22は、テンプレートリコメンド部20で特定されたテンプレートから選択されたテンプレートに係る報酬として、そのテンプレートの作者及びマンガ広告作成支援システム1に係る管理者に対する金額を算出する。
【0026】
ランキング設定部17は、テンプレートリコメンド部20で特定されたテンプレートから選択されたテンプレートの作者を特定し、特定された回数の多寡に応じて作者のランキング情報を作成する。
【0027】
インセンティブ設定部18は、テンプレートリコメンド部20で特定されたテンプレートから選択されたテンプレートに係るインセンティブについて、そのテンプレートが過去に選択された回数の多寡に応じて算出した、テンプレートの作者に対するインセンティブの額を算出する。
【0028】
ここで、
図3は、テンプレートの例を示す図である。テンプレート50は、1又は複数のコマ51により構成される。テンプレート50には、人物52、効果音53(擬音語、擬態語等)、又は背景54等が構成要素として予め含まれているテンプレート55と、これらの構成要素に加えて吹き出し56又は文章枠57が新たな構成要素として含まれているテンプレート58とがある。
【0029】
図4は、テンプレート50を利用して完成したマンガ広告の一例を示す図である。完成前のあるテンプレート55に対しては、吹き出し56、文章枠57、及び、セリフもしくは説明文59が新たな構成要素として追加される。また、完成前の他のテンプレート58に対しては、セリフもしくは説明文59が新たな構成要素として追加される。
【0030】
続いて、
図2に示すように、マンガ広告作成支援装置10は、テンプレートの画像及びその属性等に関する様々な情報(マンガテンプレート情報)を記憶している。すなわち、マンガ広告作成支援装置10は、各テンプレートの基本的な情報を記憶したテンプレートDB100、各テンプレートの属性情報(タグ情報)を記憶したテンプレートタグDB110、テンプレートごとの過去の利用実績の情報を記憶したテンプレート利用実績DB120、テンプレートを利用する各利用者の属性情報を記憶したテンプレート利用者DB130、各テンプレートの利用者数の情報を記憶したテンプレート利用者回数DB140、テンプレートの各コマの基本的な情報を記憶したコマDB200、各コマの属性情報(タグ情報)を記憶したコマタグDB210、各コマごとの過去の利用実績の情報を記憶したコマ利用実績DB220、テンプレートの提供者に関する情報を記憶したテンプレート提供者DB300、提供者ごとのテンプレートの過去の利用実績に関する情報を記憶した提供者実績DB310、及び、提供者のランキングに関する情報を記憶したランキングDB320の各データベースを記憶している。
次に、各データベースの詳細を説明する。
【0031】
(テンプレートDB)
図5は、テンプレートDB100の一例を示す図である。テンプレートDB100は、テンプレートの管理番号101、テンプレートの作者102、テンプレートのダウンロード数103(マンガ広告作成支援装置10から利用者端末20にテンプレートが送信された回数)、お気に入り登録数104(そのテンプレートを「お気に入り」としてマンガ広告作成支援装置10に設定した利用者の数)、及び、テンプレートの画像データ105の各データ項目を有する。
【0032】
(テンプレートタグDB)
図6は、テンプレートタグDB110の一例を示す図である。テンプレートタグDB110は、テンプレートの管理番号111、そのテンプレート(マンガ)のシナリオのパターンであるタグ112、利用者端末20が検索を行ってテンプレートを選択した際の、その検索の内容である検索属性113、及び、検索属性113に関して設定された重み114の各データ項目を有する。なお、重み114は、後述する学習済みモデルによって設定される特徴量に関する値である。
【0033】
(テンプレート利用実績DB)
図7は、テンプレート利用実績DB120の一例を示す図である。テンプレート利用実績DB120は、テンプレートの管理番号121、及びそのテンプレートが利用者端末20にダウンロードされた回数である利用実績122の各データ項目を有する。
【0034】
(テンプレート利用者DB)
図8は、テンプレート利用者DB130の一例を示す図である。テンプレート利用者DB130は、テンプレートを利用する各利用者の利用者ID131、各利用者の氏名132、各利用者のメールアドレス133、各利用者の電話番号134、及び各利用者の業種135の各データ項目を有する。なお、テンプレート利用者DB130には、利用者の年代、性別等の属性情報、各利用者の広告対象の顧客の属性(年代、性別等)等が含まれていてもよい。
【0035】
(テンプレート利用者回数DB)
図9は、テンプレート利用者回数DB140の一例を示す図である。テンプレート利用者回数DB140は、各利用者の利用者ID141、各利用者がダウンロードしたテンプレートの管理番号142、及びそのテンプレートの利用回数143の各データ項目を有する。
【0036】
(コマDB)
図10は、コマDB200の一例を示す図である。コマDB200は、各コマの管理番号201、各コマが属するテンプレートの管理番号202、各コマ(を含むテンプレート)の作者名203、各コマのダウンロード数204、各コマのお気に入り登録数205、及び、各コマの利用料金206の各データ項目を有する。
【0037】
(コマタグDB)
図11は、コマタグDB210の一例を示す図である。コマタグDB210は、各コマの管理番号211、各コマの属性情報であるタグ212、及び各コマの重み213の各データ項目を有する。タグ212には、例えば、コマを構成する人物、背景、もしくは効果音等の種類(服装、感情、物体の種類等)、これらの組み合わせのパターン、又はコマの絵のタッチ等の情報が設定される。また、重み213は、後述する学習済みモデルによって設定される特徴量に関する値である。
【0038】
(コマ利用実績DB)
図12は、コマ利用実績DB220の一例を示す図である。コマ利用実績DB220は、各コマの管理番号221、及び、各コマ又はそのコマが属するテンプレートが利用者に選択された回数である利用回数222の各データ項目を有する。
【0039】
(テンプレート提供者DB)
図13は、テンプレート提供者DB300の一例を示す図である。テンプレート提供者DB300は、テンプレートの各提供者の提供者ID301、各提供者の氏名302、及び各提供者の連絡先303の各データ項目を有する。
【0040】
(提供者実績DB)
図14は、提供者実績DB310の一例を示す図である。提供者実績DB310は、各提供者の提供者ID311、各提供者が登録したテンプレートの数であるテンプレート提供数312、各提供者が登録したテンプレートを用いて作成されたマンガ広告がSNSに投稿された数である投稿数313、及び、SNSの会員からのリアクションの数であるいいね数314の各データ項目を有する。
【0041】
(ランキングDB)
図15は、ランキングDB320の一例を示す図である。ランキングDB320は、各提供者の提供者ID321、各提供者に与えられたインセンティブのステータス322(例えば、インセンティブのランキングの情報)、及び各提供者が有するインセンティブ額323の各データ項目を有する。
【0042】
ここで、
図16は、マンガ広告作成支援装置10、利用者端末20、及び提供者端末30の各情報処理装置のハードウェア構成の一例を説明する図である。各情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)などの処理装置61と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の主記憶装置62と、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置63と、キーボード、マウス、タッチパネルなどからなる入力装置64と、モニタ(ディスプレイ)等からなる、画面表示を行う出力装置65と、他の情報処理装置と通信する通信装置66とを備える。
る。
【0043】
各情報処理装置の機能は、各情報処理装置の処理装置61が、主記憶装置62又は補助記憶装置63に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、これらのプログラムは、例えば、二次記憶デバイスや不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSDなどの記憶デバイス、又は、ICカード、SDカード、DVDなどの、情報処理装置で読み取り可能な記録媒体に格納される。
次に、マンガ広告作成支援システム1で行われる処理について説明する。
【0044】
-処理概要-
図17は、マンガ広告作成支援システム1で行われる処理の概要を説明する図である。まず、マンガ広告作成支援装置10は、提供者端末30から送信されたテンプレートを登録又は更新するテンプレート登録処理s100を実行する。
【0045】
マンガ広告作成支援装置10は、登録されたテンプレートを利用しようとする利用者からのログインを利用者端末20から受け付けるテンプレート利用受付処理s201を含む、利用するテンプレートの特定等を行うテンプレート利用処理s200を実行する。また、マンガ広告作成支援装置10は、テンプレートにセリフを追加してマンガ広告を作成するための編集を利用者端末20から受け付けるテンプレート編集処理s400を実行する。また、マンガ広告作成支援装置10は、利用者が作成したマンガ広告を、SNSのサーバ装置3に保存する保存処理s450を実行する。
【0046】
一方、マンガ広告作成支援装置10は、提供者端末30からの要求に応じて、マンガ広告作成支援装置10に登録したテンプレートに基づき新たなテンプレートを作成するテンプレート自動生成処理s500を実行する。
【0047】
また、マンガ広告作成支援装置10は、SNS等における、テンプレートに関するランキングの情報を設定するランキング設定処理s600、及び、ランキング等により決定される提供者へのインセンティブ(特別報酬)に関する情報を設定するインセンティブ設定処理s700を実行する。
以下、これらの処理について説明する。
【0048】
-テンプレート登録処理-
図18は、テンプレート登録処理s100の一例を説明するフロー図である。まず、マンガ広告作成支援装置10のテンプレート登録部11は、提供者から、テンプレートの登録に関する入力を受け付ける(s101)。
【0049】
例えば、テンプレート登録部11は、所定のメニュー画面を提供者端末30に表示させ、提供者(提供者端末30)から、テンプレートの新規登録又は更新修正のいずれかの指示の入力を受け付ける。
【0050】
テンプレート登録部11は、s101で入力された指示内容がテンプレートの新規登録であれば(s102:新規登録)、s103の処理を実行し、s101で入力された指示内容がテンプレートの更新修正であれば(s102:更新修正)、s104の処理を実行する。
【0051】
s103においてテンプレート登録部11は、テンプレートの新規登録を受け付けるテンプレート登録受付処理s103を実行する。テンプレート登録受付処理s103の詳細は後述する。その後は、s101以降の処理が繰り返される。
【0052】
s104においてテンプレート登録部11は、テンプレートの情報の更新修正を受け付けるテンプレート更新修正処理s104を実行する。その後は、s101以降の処理が繰り返される。
【0053】
-テンプレート登録受付処理-
図19は、テンプレート登録受付処理s103の詳細を説明するフロー図である。
【0054】
テンプレート登録部11は、テンプレートの画像及びその属性情報等の入力を受け付ける(s111)。例えば、テンプレート登録部11は、所定の入力画面を提供者端末30に表示させ、提供者(提供者端末30)から、提供者(作者)の氏名及び連絡先、1又は複数のコマを含むテンプレートの画像ファイル、及び、テンプレートのタグ情報の入力を受け付ける。
【0055】
テンプレート登録部11は、テンプレートDB100、テンプレートタグDB110、コマDB200、コマタグDB210、及びテンプレート提供者DB300等のテンプレートのデータベースを読み込む(s112)。そして、テンプレート登録部11は、読み込んだこれらのデータベースに、s111で入力されたデータを設定する(s113)。
【0056】
例えば、テンプレート登録部11は、テンプレートDB100、テンプレートタグDB110、コマDB200、コマタグDB210、及びテンプレート提供者DB300の新たなレコードに、s111で入力されたデータを設定する。また、テンプレート登録部11は、s111で入力された画像に対して所定の画像認識処理を行うことで、コマタグDB210の各コマのタグ212に、認識した各コマの画像の属性情報を設定する。その後、テンプレート登録受付処理s103は終了する。
【0057】
-テンプレート更新修正処理-
図20は、テンプレート更新修正処理s104の詳細を説明するフロー図である。
【0058】
まず、テンプレート登録部11は、実行する処理の種類(テンプレートの料金の変更、テンプレートの削除若しくは差し替え、又は、テンプレートのタグ情報の変更)を特定する(s121)。例えば、テンプレート登録部11は、所定のメニュー画面を提供者端末30に表示させ、提供者(提供者端末30)から、処理の種類の入力と共にその処理を行うテンプレートの指定の入力を受け付ける。
【0059】
テンプレートの料金の変更を行う場合は(s121:料金の変更)、テンプレート登録部11は、s122の処理を実行し、テンプレートの削除又は差し替えを行う場合は(s123:削除or差し替え)、テンプレート登録部11は、s124の処理を実行し、テンプレートのタグ情報の変更を行う場合は(s121:タグの変更)、テンプレート登録部11は、s126の処理を実行する。
【0060】
s122においてテンプレート登録部11は、指定されたテンプレートの各コマの料金を変更する。例えば、テンプレート登録部11は、指定されたテンプレートにおけるコマの指定及び料金の指定を提供者から受け付け、受け付けたコマの料金の情報を、コマDB200の、指定されたテンプレート及びコマの管理番号に係るレコードの利用料金206に、指定された料金の情報を設定する。その後、s121以降の処理が繰り返される。
【0061】
s123においてテンプレート登録部11は、テンプレートの削除又は差し替えのいずれを行うかを判定する。例えば、テンプレート登録部11は、所定のメニュー画面を提供者端末30に表示させ、提供者(提供者端末30)から、テンプレートの削除又は差し替えのいずれかを行うかについての情報の入力を受け付ける。
【0062】
テンプレートの削除を行う場合は(s123:削除)、テンプレート登録部11は後述するs125の処理を実行し、テンプレートの差し替えを行う場合は(s123:差し替え)、テンプレート登録部11は後述するテンプレート登録受付処理s103を実行し、その後、s125の処理を実行する。
【0063】
s125においてテンプレート登録部11は、指定されたテンプレートの情報を削除する。例えば、テンプレート登録部11は、テンプレートDB100、テンプレートタグDB110、テンプレート利用実績DB120、テンプレート利用者DB130、テンプレート利用者回数DB140、コマDB200、コマタグDB210、コマ利用実績220、テンプレート提供者DB300、提供者実績DB310、及びランキングDB320のそれぞれの、指定されたテンプレート(及びこれを構成するコマ)に係る管理番号に係るレコードを全て削除する。その後、s121以降の処理が繰り返される。
【0064】
s126においてテンプレート登録部11は、指定されたテンプレート又はコマの属性情報を変更する。
【0065】
例えば、テンプレート登録部11は、変更するテンプレート又はコマのタグ情報の入力を提供者(提供者端末30)から受け付ける。そして、テンプレート登録部11は、テンプレートタグDB110の、指定されたテンプレートに係るレコードのタグ112に、入力されたタグ情報を設定する。また、テンプレート登録部11は、コマタグDB210の、指定されたコマに係るレコードのタグ212に、入力されたタグ情報を設定する。その後、テンプレート更新修正処理s104は終了する。
【0066】
そして、テンプレート登録部11は、s126で変更されたテンプレート又はコマの属性情報を引き渡しパラメータとして学習処理s300を呼び出す(s127)。学習処理s300の詳細は後述する。その後、s121以降の処理が繰り返される。
【0067】
-テンプレート利用処理-
図21は、テンプレート利用処理s200の一例を説明するフロー図である。
【0068】
テンプレート利用受付部12は、利用者端末20から所定の入力があると、テンプレートを使用する利用者の登録を受け付けるテンプレート利用受付処理s201を実行する。テンプレート利用受付処理s201の詳細は後述する。
【0069】
アンケート登録部19は、登録された利用者からのアンケート入力の結果に基づきテンプレートを表示するアンケート登録処理s202を実行する。アンケート登録処理s202の詳細は後述する。
【0070】
テンプレートリコメンド部20は、s201で登録された利用者の情報と、アンケート登録処理s202の処理結果とに基づき、登録された利用者に現在適したテンプレートを特定し、特定したテンプレートからの任意のテンプレートの選択を利用者から受け付けるテンプレートリコメンド処理s203を実行する。テンプレートリコメンド処理s203の詳細は後述する。
【0071】
テンプレート切替部21は、テンプレートリコメンド処理s203により特定されたテンプレートを基準とした、他のテンプレートへの切り替え(再検索)を行うか否かを判定する(s204)。例えば、テンプレート切替部21は、所定の選択画面を利用者端末20に表示させ、利用者(利用者端末20)から、他のテンプレートへの切り替えを行うか否かについての情報の入力を受け付ける。
【0072】
テンプレートの切り替えを行う場合は(s204:あり)、テンプレート切替部21はテンプレート切替処理s205を実行し、その後、テンプレート利用料金分配処理s206を実行する。一方、テンプレートの切り替えを行わない場合は(s204:なし)、テンプレート切替部21は、テンプレート利用料金分配処理s206を実行する。その後、s201以降の処理が繰り返される。
【0073】
-テンプレート利用受付処理-
図22は、テンプレート利用受付処理s201の詳細を説明するフロー図である。テンプレート利用受付部12は、新規の利用者を登録するか、又は登録済みの利用者についてログイン処理を行うか否かを確認する。例えば、テンプレート利用受付部12は、所定の問い合わせ画面を利用者端末20に表示させ、利用者(利用者端末20)から、その問い合わせに対する回答の入力を受け付ける。
【0074】
新規の利用者を登録する場合は(s211:新規利用者)、テンプレート利用受付部12はs213の処理を行い、登録済みの利用者についてログイン処理を行う場合は(s211:登録済利用者)、テンプレート利用受付部12はs212の処理を行う。
【0075】
s213においてテンプレート利用受付部12は、ID及びパスワード等、新規登録に必要な利用者の情報の入力を利用者から受け付ける。その後、テンプレート利用受付処理s201は終了する。
【0076】
s212においてテンプレート利用受付部12は、ID又はパスワード等の、ログイン処理に必要な情報の入力を利用者(利用者端末20)から受け付け、入力された情報が正当でない場合には、テンプレート利用処理s200は終了し、入力された情報が正当である場合には、後続する処理が実行される。以上でテンプレート利用受付処理s201は終了する。
【0077】
-アンケート登録処理-
図23は、アンケート登録処理s202の詳細を説明するフロー図である。アンケート登録部19は、利用者から、作成するマンガ広告に関するアンケートに対する回答の入力を受け付ける(s221)。
【0078】
例えば、アンケート登録部19は、マンガ広告に関する質問画面(例えば、広告の対象顧客の業種、又は対象顧客の属性(年代、性別、衣服又は持ち物等の広告対象商品又はサービス等)といったマンガ広告(テンプレート又はコマ)の属性について尋ねる画面)を利用者端末20に表示させ、利用者(利用者端末20)から、その質問に対する回答の入力を受け付ける。
【0079】
アンケート登録部19は、s221で入力された回答に対応したテンプレートを検索する(s222)。例えば、アンケート登録部19は、テンプレートタグDB110の各レコードのうち、s221で入力された回答と同じ内容の情報が設定されているレコードを特定する。また、アンケート登録部19は、コマタグDB210の各レコードのうち、s221で入力された回答と同じ内容の情報が設定されているレコードを特定する。なお、アンケート登録部19は、アンケートの回答と同じ内容のテンプレートを検索するのではなく、例えば、アンケートの回答とテンプレートのタグ情報又はその類似情報とを対応づけた所定のデータベースを参照することで、アンケートの回答と類似する内容のテンプレートを検索するようにしてもよい。
【0080】
アンケート登録部19は、s222の検索結果を画面に表示する(s223)。例えば、アンケート登録部19は、s221で特定したレコードに係るテンプレートの画像の一覧を画面に表示する。以上でアンケート登録処理s202は終了する。
【0081】
-テンプレートリコメンド処理-
図24は、テンプレートリコメンド処理s203の詳細を説明するフロー図である。テンプレートリコメンド部20は、アンケート登録処理s202で検索されたテンプレートの属性情報と、広告又は利用者の属性情報とをリコメンド分析モデルに入力することより、利用者に推奨されるテンプレートを検索する(s231)。
【0082】
例えば、テンプレートリコメンド部20は、アンケート登録処理s201で特定したテンプレートタグDB110のタグ112、及びアンケートテンプレート利用者DB130の業種135をリコメンド分析モデルに入力することにより、1又は複数のテンプレートの管理番号を出力させる。
【0083】
なお、テンプレートリコメンド部20は、リコメンド分析モデルのような学習済みモデル以外の手段でテンプレートを特定してもよい。例えば、テンプレートリコメンド部20は、テンプレートの属性情報、各広告又は利用者の属性情報、及び各利用者の過去のテンプレートの利用実績の関係をデータベースとして記憶し、このデータベースのうち、本件利用者から入力されたテンプレートの属性情報と広告又は利用者の属性情報とに最も適合するレコードのテンプレートを特定する。
【0084】
テンプレートリコメンド部20は、s231で出力したテンプレートを所定の順序に従って画面に表示する。そして、テンプレートリコメンド部20は、表示されたテンプレートからの任意のテンプレートの選択を利用者から受け付ける(s232)。
【0085】
例えば、テンプレートリコメンド部20は、対象顧客の業種に関連したキーワードがより多くタグ情報に設定されているテンプレートの順序で各テンプレートを表示する。すなわち、テンプレートリコメンド部20は、各業種におけるキーワード(服装、持ち物等)を記憶したデータベースから対象顧客の業種の単語リストを抽出し、その単語リストのいずれかの単語がタグ212に登録されているコマタグDB210のレコードを順次特定していくことで、各テンプレートの表示の順序を特定する。
【0086】
また、例えば、テンプレートリコメンド部20は、利用者の利用頻度が高いテンプレートの提供者(漫画家)の順序で、テンプレートを表示する。すなわち、テンプレートリコメンド部20は、テンプレート利用実績DB120の利用実績122及びテンプレートDB100の作者102を参照し、利用者が利用したテンプレートの作者のリストを取得すると共に作者ごとのテンプレートの利用回数を算出することで、各テンプレートの表示の順序を特定する。
【0087】
次に、テンプレートリコメンド部20は、s232で選択されたテンプレートの情報をテンプレート利用実績DB120に登録する(s233)。例えば、テンプレートリコメンド部20は、テンプレート利用実績DB120の、利用者のID及びs232で選択したテンプレートの管理番号に係るレコードの利用実績122に「1」を加算する。
【0088】
テンプレートリコメンド部20は、s231でのテンプレート又はコマの検索入力(テンプレート又はコマ及び利用者の属性の入力)及びs232で選択されたテンプレートの情報を引き渡しパラメータとして、リコメンド分析モデルの機械学習を行う学習処理s300を呼び出す(s234)。学習処理s300の詳細は後述する。
【0089】
テンプレートリコメンド部20は、s232で選択されたテンプレートの画像を画面に表示する(s235)。以上でテンプレートリコメンド処理s203は終了する。
【0090】
-テンプレート切替処理-
図25は、テンプレート切替処理s205の詳細を説明するフロー図である。テンプレート切替部21は、利用者から、アンケート登録処理s202で特定されたテンプレートからの切り替えに関して、テンプレート又はコマの検索条件(切り替え条件)の入力を受け付ける(s241)。例えば、テンプレート切替部21は、検索条件としてテンプレートの作者、テンプレートのコマにおける人物の服装、対象顧客の業種、利用者の年代、又はテンプレート(コマ)の絵のタッチ等の入力を受け付ける画面(属性選択メニュー画面)を利用者端末20に表示させる。
【0091】
(属性選択メニュー画面)
ここで、
図26は、属性選択メニュー画面70の一例を示す図である。属性選択メニュー画面70は、テンプレートに関する情報に関する選択欄を有する。同図の例では、属性選択メニュー画面70は、絵のタッチの選択を受け付ける第1選択欄71、顧客の年代の選択を受け付ける第2選択欄72、各コマに登場する人物の服装の選択を受け付ける第3選択欄73、及び、対象顧客の業種の選択を受け付ける第4選択欄74を有する。
【0092】
続いて、
図25のs242に示すようにテンプレート切替部21は、s241で入力された検索条件の属性に合致する属性を有する他のテンプレートを検索する。例えば、テンプレート切替部21は、テンプレートの検索条件と一致する情報が検索属性113に設定されているテンプレートタグDB110のレコード、及び、テンプレートの検索条件と一致する情報がタグ212に設定されているコマタグDB210のレコードを全て特定する。
【0093】
テンプレート切替部21は、s242で検索されたテンプレートの一覧を所定の順序に従って検索結果表示画面に表示する。そして、テンプレート切替部21は、表示されたテンプレートからの、任意のテンプレートの選択を利用者から受け付ける(s243)。
【0094】
例えば、テンプレート切替部21は、検索条件のキーワードがテンプレートタグDB110の検索属性113又はコマタグDB210のタグ212と一致する件数が多かったテンプレートの順序で、各テンプレートを表示する。
【0095】
また、例えば、テンプレート切替部21はテンプレートタグDB110を参照し、重み114が大きいテンプレートの順序で各テンプレートを表示する。
【0096】
(検索結果表示画面)
ここで、
図27は、属性選択メニュー画面70による検索入力の結果表示される検索結果表示画面80の一例を示す図である。検索結果表示画面80には、検索条件のキーワードの一致度、又はテンプレートの重み等の順序に従って、複数のテンプレート81が表示される。
【0097】
次に、
図25のs244に示すように、テンプレート切替部21は、テンプレートの切り替えを再度行うか否かを判定する。例えば、テンプレート切替部21は、テンプレートの切り替えを行うか否かを問う画面を利用者端末20に表示させ、利用者からの、切り替えの有無の入力を受け付ける。
【0098】
テンプレートの切り替えを行う場合は(s244:あり)、テンプレート切替部21はs241以降の処理を繰り返し、テンプレートの切り替えを行わない場合は(s244:なし)、テンプレート切替部21はs245以降の処理を実行する。
【0099】
s245においてテンプレート切替部21は、s243で選択されたテンプレート又はコマを利用実績としてテンプレート利用実績DB120又はコマ利用実績DB220に記憶する。例えば、テンプレート切替部21は、選択されたテンプレートの管理番号に係るテンプレート利用実績DB120のレコードの利用実績122に「1」を加算する。また、例えば、テンプレート切替部21は、選択されたコマの管理番号に係るコマ利用実績DB220のレコードの利用回数222に「1」を加算する。
【0100】
テンプレート切替部21は、s242で入力された検索条件(属性情報)及びs243で選択されたテンプレートの情報を引き渡しパラメータとして学習処理s300を呼び出す(s246)。学習処理s300の詳細は後述する。
【0101】
テンプレート切替部21は、アンケート登録処理s202で選択されたテンプレートの表示を、s243で選択されたテンプレート表示に変更した画面を表示し、そのテンプレートを、利用者が選択したテンプレートとする(s247)。なお、テンプレート切替部21は、そのテンプレートの画像を利用者端末20に送信してもよい。以上でテンプレート切替処理s205は終了する。
【0102】
-テンプレート利用料金分配処理-
図28は、テンプレート利用料金分配処理s206の詳細を説明するフロー図である。テンプレート利用料金分配部22は、テンプレート利用者回数DB140から、テンプレートリコメンド処理s203又はテンプレート切替処理s205により利用者から選択されたテンプレートに係るレコードの利用回数143を取得する(s251)。
【0103】
また、テンプレート利用料金分配部22は、テンプレートDB100から、テンプレートリコメンド処理s203又はテンプレート切替処理s205により選択されたテンプレートのダウンロード数103及びお気に入り登録数104を、取得する(s252)。さらに、テンプレート利用料金分配部22は、費用分配に関する、テンプレートの提供者及びシステム管理者の間の配分比率のデータを取得する。
【0104】
テンプレート利用料金分配部22は、s251及びs252で取得した各データに基づき、利用者から選択されたテンプレートに関する、提供者及び管理者のそれぞれに対する利用料金(報酬)を算出する(s253)。例えば、テンプレート利用料金分配部22は、s251及びs252で取得した各データに基づき、テンプレートの提供者に対する配分比率を算出する。なお、配分比率は、例えば、利用者の利用回数が大きいほど、又は、利用者のダウンロード数及びお気に入り登録数が大きいほど、増加するものとする。そして、テンプレート利用料金分配部22は、コマDB200の利用料金206が示すテンプレートの報酬額に対して、上記算出した配分比率に基づき、提供者及び管理者のそれぞれに対する利用料金を算出する。その後、テンプレート利用料金分配部22は、所定の決済システムを利用して、算出した各金額の決済処理を行うことで、テンプレートの提供者及び管理者に送金を行う。以上でテンプレート利用料金分配処理s206は終了する。
【0105】
-学習処理-
図29は、学習処理s300の詳細を説明する図である。
【0106】
学習部23は、学習処理s300が呼び出された際に引き渡されたパラメータを確認することで、学習処理s300が呼び出されたタイミングを確認する(s301)。
【0107】
引き渡されたパラメータがテンプレート又はコマのタグ情報(属性情報)である場合、すなわち学習処理s300がテンプレート更新修正処理s104から呼び出された場合(s301:タグ付け時)、学習部23は、s302の処理を実行する。一方、引き渡されたパラメータがテンプレートに関する検索条件又は選択結果である場合、すなわち学習処理s300がテンプレートリコメンド処理s203又はテンプレート切替処理s205から呼び出された場合(s301:検索利用時)、学習部23はs303の処理を実行する。
【0108】
s302において学習部23は、リコメンド分析モデルにおいて、s126で利用者により変更の指定がされたテンプレート又はコマの属性情報と、s121で指定されたテンプレート(管理番号等)との関係を再学習する。なお、これにより、テンプレートタグDB110の重み114又はコマタグDB210の重み213が変更される。以上で学習処理s300は終了する。
【0109】
学習処理s300がテンプレートリコメンド処理s203から呼び出された場合、s303において学習部23は、リコメンド分析モデルにおいて、s231での検索のために入力されたテンプレート又はコマの属性情報及び広告又は利用者の属性情報と、s232で利用者から選択されたテンプレート(管理番号等)との関係を再学習する。これにより、テンプレートタグDB110の重み114又はコマタグDB210の重み213が変更される。以上で学習処理s300は終了する。
【0110】
学習処理s300がテンプレート切替処理s205から呼び出された場合、s303において学習部23は、リコメンド分析モデルにおいて、s241で検索入力されたテンプレート又はコマの属性情報及び広告又は利用者の属性情報と、s243で利用者から選択されたテンプレート(管理番号等)との関係を機械学習する。これにより、テンプレートタグDB110の重み114又はコマタグDB210の重み213が変更される。以上で学習処理s300は終了する。
【0111】
-テンプレート編集処理-
図30は、テンプレート編集処理s400の概要を説明するフロー図である。
【0112】
テンプレート編集部14は、利用者端末20から所定の入力があると、利用者から選択されたテンプレートの各コマに対する吹き出しの追加又は編集を行う吹き出し追加編集処理s401を実行する。吹き出し追加編集処理s401の詳細は後述する。
【0113】
また、テンプレート編集部14は、利用者端末20から所定の入力があると、利用者から選択されたテンプレートの各コマの吹き出しに対するテキスト(広告の内容を構成する文章、単語等)の追加又は編集を行うテキスト追加編集処理s402を実行する。テキスト追加編集処理s402の詳細は後述する。
【0114】
また、テンプレート編集部14は、利用者端末20から所定の入力があると、利用者から選択されたテンプレートの各コマの効果音の追加又は編集を行う効果音追加編集処理s403を実行する。効果音追加編集処理s403の詳細は後述する。
【0115】
また、テンプレート編集部14は、利用者端末20から所定の入力があると、利用者から選択されたテンプレートの各コマの背景の編集を行う背景編集処理s404を実行する。背景編集処理s404の詳細は後述する。
【0116】
なお、以上の処理の実行順序は問わない。例えば、テンプレート編集部14は、各処理のいずれかの実行を利用者から選択させ入力を受け付けるメニュー画面を利用者端末20に表示させ、利用者からの選択を受け付ける。
【0117】
そして、テンプレート編集部14は、利用者端末20から所定の入力を受け付けるとテンプレートの編集を終了し、編集後のテンプレートをマンガ広告の画像として記憶する。テンプレート編集部14は、このマンガ広告の画像を利用者端末20に送信することで、ダウンロードを実行する。
以下、編集に関する各処理の詳細を説明する。
【0118】
-吹き出し追加編集処理-
図31は、吹き出し追加編集処理s401の詳細を説明するフロー図である。テンプレート編集部14は、必要に応じて、吹き出しの追加又は編集を行うテンプレートの選択を利用者(利用者端末20)から受け付けた後、追加又は編集する吹き出しの選択を受け付ける(s411)。例えば、テンプレート編集部14は、吹き出しの画像の一覧を表示した選択画面を利用者端末20に表示させ、利用者から、吹き出しの選択を受け付ける。
【0119】
テンプレート編集部14は、s411で選択した吹き出しを、利用者から指定された任意の位置に設定する(s412)。また、テンプレート編集部14は、s412で設定した吹き出しの大きさの指定を利用者から受け付けることで、吹き出しの大きさを設定する(s413)。
【0120】
テンプレート編集部14は、s413で設定した吹き出しに対するセリフ(広告の内容を構成する文章、単語等)の入力を利用者から受け付け、入力されたセリフを吹き出しの内部に配置する(s414)。以上で吹き出し追加編集処理s401は終了する。
【0121】
-テキスト追加編集処理-
図32は、テキスト追加編集処理s402の詳細を説明するフロー図である。テンプレート編集部14は、必要に応じて、テキストの追加又は編集を行うテンプレートの選択を利用者(利用者端末20)から受け付けた後、追加又は編集するテキストを入力するための領域(テキストボックス)を作成する(s421)。
【0122】
テンプレート編集部14は、s421で作成したテキストボックスに入力するテキストの入力を受け付ける(s422)。例えば、テンプレート編集部14は、テキストの入力を受け付ける画面を利用者端末20に表示させ、利用者から、テキストの入力を受け付ける。
【0123】
テンプレート編集部14は、s422でテキストが入力されたテキストボックスを、利用者から指定された、テンプレートの任意の位置に設定する(s423)。以上でテキスト追加編集処理s402は終了する。
【0124】
-効果音追加編集処理-
図33は、効果音追加編集処理s403の詳細を説明するフロー図である。テンプレート編集部14は、必要に応じて、効果音の追加又は編集を行うテンプレートの選択を利用者(利用者端末20)から受け付けた後、追加又は編集する効果音の選択を受け付ける(s431)。例えば、テンプレート編集部14は、効果音を表す画像又はテキストの一覧を表示した選択画面を利用者端末20に表示させ、利用者から、効果音の選択を受け付ける。
【0125】
テンプレート編集部14は、s431で選択した効果音を、利用者から指定された、テンプレートの任意の位置に設定する(s432)。また、テンプレート編集部14は、s432で設定した効果音の大きさの指定を利用者から受け付けることで、効果音の大きさを設定する(s433)。以上で効果音追加編集処理s403は終了する。
【0126】
-背景編集処理-
図34は、背景編集処理s404の詳細を説明するフロー図である。テンプレート編集部14は、必要に応じて、背景を追加又は編集するテンプレート及びコマの選択を利用者(利用者端末20)から受け付ける(s441)。
【0127】
テンプレート編集部14は、追加又は編集する背景(背景の画像、パターン、色等)の選択を受け付ける(s442)。例えば、テンプレート編集部14は、背景画像の一覧を表示した選択画面を利用者端末20に表示させ、利用者から、背景の選択を受け付ける。
【0128】
テンプレート編集部14は、s442で選択した吹き出しを、s411で選択したコマに適用する(s443)。以上で吹き出し背景編集処理s404は終了する。
【0129】
このように、テンプレート編集部14は、テンプレートの構成要素(人物、背景、吹き出し、効果音)に関して、柔軟な編集機能を実現することができる(例えば、吹き出しの挿入及び位置変更、背景の種類及び色の変更、効果音の挿入及び位置変更等)。
【0130】
-保存処理-
次に、
図35は、保存処理s450の詳細を説明するフロー図である。保存部15は、利用者端末20から、テンプレート編集処理s400で作成したマンガ広告の画像の指定の入力がなされると、SNSに投稿するその画像のサイズを指定する画像サイズ指定処理s451を実行する。画像サイズ指定処理s451の詳細は後述する。
【0131】
保存部15は、s451でサイズを指定した画像をSNSに投稿するSNS投稿処理s452を実行する。SNS投稿処理s452の詳細は後述する。その後は、s451の処理が繰り返される。
【0132】
-画像サイズ指定処理-
図36は、画像サイズ指定処理s451の詳細を説明するフロー図である。保存部15は、マンガ広告の画像を投稿するSNSを特定する(s461)。例えば、保存部15は、SNSサービスのリストを表示した選択画面を提供者端末30に表示させ、提供者から、投稿するSNSの選択を受け付ける。
【0133】
保存部15は、s461で選択されたSNSに対応するサイズに、マンガ広告の画像を変更する(s462)。以上で画像サイズ指定処理s451は終了する。
【0134】
-SNS投稿処理-
図37は、SNS投稿処理s452の詳細を説明するフロー図である。保存部15は、s461で特定したSNSに係るサーバ装置3にログインする(s471)。例えば、保存部15は、当該サーバ装置3の管理画面に、利用者のユーザID及びパスワード等を入力することにより、サーバ装置3にログインする。
【0135】
保存部15は、s471でログインしたサーバ装置3に対して、マンガ広告の画像を送信することで、マンガ広告の画像を投稿する(s472)。以上でSNS投稿処理s452は終了する。
【0136】
-テンプレート自動生成処理-
次に、
図38は、テンプレート自動生成処理s500の一例を説明するフロー図である。テンプレート自動生成部16は、提供者がマンガ広告作成支援装置10に登録したテンプレートのうち、自動生成する新たなテンプレートの元となるテンプレートを特定する(s501)。例えば、テンプレート自動生成部16は、テンプレートDB100に登録されているテンプレートの一覧を表示すると共に提供者からのテンプレートの選択を受け付ける画面を、提供者端末30の画面に表示させる。
【0137】
テンプレート自動生成部16は、s501で特定したテンプレートの各コマにおける構成要素(人物、背景、又は吹き出し等)を、提供者が同一である他のテンプレートのコマにおける人物、背景、又は吹き出しに変更した新たなテンプレートを、1又は複数生成する(s502)。
【0138】
例えば、テンプレート自動生成部16は、s501で特定したテンプレートの各コマにおける人物、背景、又は吹き出しと異なる属性の人物、背景、又は吹き出しを有する他のテンプレートのコマを全て特定し、特定した各コマをs501で特定したテンプレートのコマに合成することで、新たな複数のテンプレートを生成する(例えば、元のテンプレートのあるコマの背景のみを様々に異ならせた複数のテンプレートを生成する)。
【0139】
また、例えば、テンプレート自動生成部16は、提供者が過去に選択した自動生成テンプレートの傾向を学習した学習済みモデルにより、新たなテンプレートを作成してもよい。例えば、テンプレート自動生成部16は予め、過去にs501で特定したテンプレートの各コマの構成要素のパターンと、これに対応して提供者が最終的に選択したテンプレート(s503で後述)の各構成要素のうち変更を行った構成要素のパターンとの関係を学習した学習済みモデルを生成しておく。そして、本処理においてテンプレート自動生成部16は、この生成した学習済みモデルに、今回s501で特定したテンプレートの各コマの構成要素を入力することで、変更後の構成要素のパターンを特定する。テンプレート自動生成部16は、特定した構成要素のパターンを有するテンプレートを検索し、これらを合成することで、新たな複数のテンプレートを生成する。
【0140】
なお、テンプレート自動生成部16は、新たなテンプレートを、s501で特定したテンプレートと同じ作者(提供者)のものとしている。これにより、より多くのテンプレートを登録したテンプレートの提供者が、より多くのテンプレートを作成し、より多くの利用者に利用されやすくなる。
【0141】
次に、テンプレート自動生成部16は、提供者(提供者端末30)からの選択を受け付けることで、s502で作成したテンプレートから一つ又は複数のテンプレートを特定する(s503)。そして、テンプレート自動生成部16は、特定したテンプレートの情報を、新たなテンプレートとしてテンプレートDB100等に登録する。その後は、s501以降の処理が繰り返される。
【0142】
-ランキング設定処理-
図39は、ランキング設定処理s600の一例を説明するフロー図である。
【0143】
ランキング設定部17は、提供者端末30から所定の入力があると、各提供者のランキング情報を作成する(s601)。例えば、ランキング設定部17は、テンプレートDB100の内容を取得し、ダウンロード数103及びお気に入り登録数104が多い順の作者102のリストを作成する。
【0144】
ランキング設定部17は、s601で作成したランキングの情報を提供者端末30の画面に表示させると共に、ランキング情報をランキングDB320に記憶する。その後は、s601以降の処理が繰り返される。
【0145】
-インセンティブ設定処理-
図40は、インセンティブ設定処理s700の一例を説明するフロー図である。
【0146】
ランキング設定部17は、提供者端末30から所定の入力があると、各提供者のインセンティブ額を算出する(s701)。例えば、ランキング設定部17は、提供者実績DB310を参照することにより、各提供者の提供数(登録数)、投稿数、及びいいねの数を取得する。また、ランキング設定部17は、ランキングDB320を参照することにより、各提供者のランキング情報(順位)を取得する。そして、ランキング設定部17は、これらの提供数、投稿数、いいねの数、及び順位を変数とする所定の線形和を算出することで、各提供者へのインセンティブ額を算出する。
【0147】
ランキング設定部17は、s701で算出した各提供者のインセンティブ額をランキングDB320に記憶する(s702)。なお、ランキング設定部17は、s701での算出結果を提供者実績DB310に記憶する。その後、ランキング設定部17は所定の決済システムを利用して、算出した各インセンティブ額の決済処理を行うことで、テンプレートの提供者に送金を行う。その後は、s701以降の処理が繰り返される。
【0148】
以上のように、本実施形態のマンガ広告作成支援システム1は、マンガ画像のテンプレートと広告の属性情報(タグ情報)に関するデータベース(テンプレートDB100、コマDB200等)を登録しておき、広告及びテンプレートの属性の内容と、利用者が過去に検索又は利用したテンプレートの履歴とにより、利用者が現在選択すべきテンプレート(過去に検索又は利用したマンガ画像と関連性の高いテンプレート)をテンプレートのデータベースから特定する(リコメンドする)。
【0149】
このように、本実施形態のマンガ広告作成支援システム1は、利用者及びマンガ画像の属性を指定するだけで、その内容に応じたマンガ画像のテンプレートを特定することができる。これにより、利用者は、マンガ広告を簡易な手順で作成することができる。利用者は、マンガ広告の制作に関するノウハウがなくても、マンガ広告を容易に作成することができる。
【0150】
さらに、マンガ広告作成支援システム1は、広告用のマンガ素材たるテンプレートをデータベースとして蓄積することで、利用者に多種類の素材を継続して提供することができる。これにより、マンガ広告作成支援システム1は、漫画家が制作したテンプレートを自ら投稿できるプラットフォームとなっている。利用者は、マンガ広告作成支援装置10のこのデータベースに登録されている多数の広告向けのマンガ画像から適切なテンプレートを入手することができる。
【0151】
以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれる。
【0152】
例えば、本実施形態の各装置が備える各機能の一部は他の装置に設けてもよいし、別装置が備える機能を同一の装置に設けてもよい。
【0153】
また、本実施形態では、リコメンド分析モデルの入力値は、マンガ画像及び利用者の属性であるものとしたが、これに限られない。例えば、提供者の属性を入力値としてもよい。
【0154】
また、本実施形態で説明した学習済みモデルは、利用者又は提供者の業種又は業界ごとに作成してもよい。
【0155】
また、本実施形態で説明した報酬及び特別報酬の算出方法及び分配方法は一例であり、任意の算出方法を採用することができる。
【0156】
以上の本明細書の記載により少なくとも以下の事項が明らかにされる。すなわち、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報が入力され、前記マンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報が出力される学習済みモデルを作成する学習部をさらに備え、前記テンプレートリコメンド部は、前記広告の作成者から指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報を前記学習済みモデルに入力することにより、前記マンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報を特定する、としてもよい。
【0157】
このように、学習済みモデルであるリコメンド分析モデルを用いて、利用者が現在選択すべきマンガ画像を特定することで、利用者は、自身の属性や過去の活動に基づき適切なテンプレートを得ることができる。
【0158】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、広告の作成者から、広告に関する情報の入力を受け付け、入力された情報に基づき、前記マンガテンプレート情報から複数のマンガ画像を抽出するアンケート登録部をさらに備え、前記テンプレートリコメンド部は、前記広告の属性情報、及び前記抽出したマンガ画像の属性情報を前記学習済みモデルに入力することにより、前記抽出したマンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報を特定する、としてもよい。
【0159】
このように、広告に関する利用者のアンケートの回答に基づき、データベースから複数のテンプレートを抽出し、その抽出したテンプレートから、学習済みモデルを用いつつテンプレートを特定することで、利用者は、作成したい広告の内容に即したテンプレートを特定することができる。
【0160】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の構成要素の属性の入力を広告の作成者から受け付け、前記選択されたマンガ画像の構成要素が、前記入力された属性を有する他の構成要素に変更されている他のマンガ画像を、前記テンプレート情報から特定するテンプレート切替部をさらに備える、としてもよい。
【0161】
このように、特定(リコメンド)されたテンプレートから利用者により選択されたテンプレートの構成要素(人物、背景等)の属性の入力を利用者から受け付け、そのテンプレートの構成要素が、入力された属性を有する他の構成要素に変更された他のテンプレートに切り替える(テンプレート切替処理)ことで、利用者は、選択したテンプレートに類似する他の登録テンプレートを特定し、これにより、より幅広いテンプレートの選択肢の中からマンガ広告を作成することができる。
【0162】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1においては、前記テンプレート登録部は、前記複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の構成要素の情報とを含む前記マンガテンプレート情報を記憶し、前記マンガテンプレート情報における複数のマンガ画像の各構成要素を組み合わせることで、新たなマンガ画像を生成するテンプレート自動生成部をさらに備える、としてもよい。
【0163】
このように、複数のテンプレートの各構成要素を組み合わせることで、新たなテンプレートを生成することで、提供者により登録された限られた数のテンプレートから多数のバリエーションのテンプレートを自動生成することができる。
【0164】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に対する、広告に関するセリフの追加を広告の作成者から受け付けるテンプレート編集部をさらに備える、としてもよい。
【0165】
このように、マンガ画像に対するセリフの追加を利用者から受け付けることで、利用者は、所望の広告内容を有するマンガ広告を作成することができる。
【0166】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、前記セリフが追加されたマンガ画像をマンガ広告として、広告の対象顧客に係る複数の端末間で情報を共有させることが可能な情報処理装置に送信する保存部をさらに備える、としてもよい。
【0167】
このように、セリフを追加した完成させたマンガ広告をSNS等のコミュニティに投稿することで、利用者は、作成したマンガ広告を容易に顧客に周知させることができる。これにより、広告のノウハウを有しない利用者であっても、効果的な広告を行うことができる。このように、マンガ広告作成支援システム1は、利用者の広告の配信作業をサポートする。
【0168】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る報酬として、前記選択されたマンガ画像の作者及び前記マンガ広告作成支援システムに係る管理者に対する金額を算出するテンプレート利用料金分配部をさらに備える、としてもよい。
【0169】
このように、利用者が選択したテンプレートに対する利用料金(報酬)として、その作者及びシステム管理者に対する金額を設定することで、利用者は、テンプレートの利用に対する対価支払い(使用許諾管理)のノウハウがなくても、適切な権利処理を行うことができる。
【0170】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1においては、前記テンプレート登録部は、各マンガ画像の作者に係る複数の端末のそれぞれから前記マンガテンプレート情報の登録を受け付け、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の作者を特定し、特定された回数の多寡に応じた作者のリストを作成するランキング設定部をさらに備える、としてもよい。
【0171】
このように、各提供者端末30からテンプレートの登録を受け付けておき、各マンガ画像の利用者の選択回数の多寡(ダウンロード数等)に応じた、提供者のリストを作成することで、テンプレートの提供者は、利用者の利用状況を把握して今後のテンプレ-トの作成の参考とすることができる。
【0172】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る特別報酬について、前記選択されたマンガ画像が過去に選択された回数の多寡に応じて算出した、前記選択されたマンガ画像の作者に対する特別報酬の額を算出するインセンティブ設定部をさらに備える、としてもよい。
【0173】
このように、各テンプレートのインセンティブについて、各マンガ画像の利用者からの選択回数(ダウンロード数等)に応じたインセンティブ額を設定することで、テンプレートの提供者に、利用者のニーズに応じたテンプレ-トの作成を促すことができる。
【0174】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1は、広告の作成者から、広告に関する情報の入力を受け付け、入力された情報に基づき、前記マンガテンプレート情報から複数のマンガ画像を抽出するアンケート登録部と、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の構成要素の属性の入力を広告の作成者から受け付け、前記選択されたマンガ画像の構成要素が、前記入力された属性を有する他の構成要素に変更されている他のマンガ画像を、前記テンプレート情報から特定するテンプレート切替部と、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に対する、広告に関するセリフの追加を広告の作成者から受け付けるテンプレート編集部と、前記セリフが追加されたマンガ画像をマンガ広告として、広告の対象顧客に係る複数の端末間で情報を共有させることが可能な情報処理装置に送信する保存部と、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る報酬として、前記選択されたマンガ画像の作者及び前記マンガ広告作成支援システムに係る管理者に対する金額を算出するテンプレート利用料金分配部と、指定された広告の属性情報及びマンガ画像の属性情報が入力され、前記マンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報が出力される学習済みモデルを作成する学習部とをさらに備え、前記テンプレートリコメンド部は、前記広告の作成者から指定された広告の属性情報、及び前記抽出したマンガ画像の属性情報を前記学習済みモデルに入力することにより、前記抽出したマンガテンプレート情報におけるマンガ画像の特定情報を特定する、としてもよい。
【0175】
このように、マンガ広告作成支援システム1は、マンガ広告の制作に係る一連の処理を行うことで、利用者によるマンガ広告制作の工程を、高効率化及び高速化することができると共に、マンガ素材たるテンプレートの入手からマンガ広告の制作及び配信までをシステム上で完結することができる。
【0176】
また、本実施形態に係るマンガ広告作成支援システム1において、前記テンプレート登録部は、前記複数のマンガ画像と、前記複数のマンガ画像の構成要素の情報とを含む前記マンガテンプレート情報を記憶し、各マンガ画像の作者に係る複数の端末のそれぞれから前記マンガテンプレート情報の登録を受け付けるものであって、前記マンガテンプレート情報における複数のマンガ画像の各構成要素を組み合わせることで、新たなマンガ画像を生成するテンプレート自動生成部と、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像の作者を特定し、特定された回数の多寡に応じた作者のリストを作成するランキング設定部と、前記特定されたマンガ画像から選択されたマンガ画像に係る特別報酬について、前記選択されたマンガ画像が過去に選択された回数の多寡に応じて算出した、前記選択されたマンガ画像の作者に対する特別報酬の額を算出するインセンティブ設定部とをさらに備える、としてもよい。
【0177】
このように、マンガ広告作成支援システム1は、マンガ広告の素材たるテンプレートの登録、バリエーションの作成、及び報酬の支払い(権利処理)に至るまでの過程に係る処理を実行することで、漫画家等によるマンガ(テンプレート)制作全体をサポートすることができる。
【符号の説明】
【0178】
1 マンガ広告作成支援システム、30 提供者端末、20 利用者端末、10 マンガ広告作成支援装置、11 テンプレート登録部、20 テンプレートリコメンド部