(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139421
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】検査装置及び振動抑制方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/956 20060101AFI20220915BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20220915BHJP
G03F 1/84 20120101ALN20220915BHJP
【FI】
G01N21/956 A
G03F7/20 521
G03F1/84
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021039800
(22)【出願日】2021-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】000115902
【氏名又は名称】レーザーテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100129953
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 康弘
(72)【発明者】
【氏名】高野 真
【テーマコード(参考)】
2G051
2H195
2H197
【Fターム(参考)】
2G051AA56
2G051BA01
2G051BC06
2G051CA04
2G051CA07
2G051CB01
2G051CB02
2G051CD04
2G051EA23
2H195BD02
2H197CD13
2H197HA03
2H197HA04
2H197JA09
2H197JA18
(57)【要約】
【課題】マスクの振動を抑制し、デフォーカスを抑制することができる検査装置及び振動抑制方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る検査装置1は、基台100と、マスク180を保持するマスクホルダ130と、マスクホルダ130の上方に配置された上部フレーム120と、マスク180からの光を受光する検査ヘッド200と、基台100上に固定されるとともに上部フレーム120に固定され、検査ヘッド200が取り付けられた支柱150と、マスク180の振動Aによってマスクホルダ130に発生した振動Bを検出するホルダ振動検出センサ310と、検出した振動Bに基づいて、振動Aを抑制するようにマスクホルダ130に振動Cを加振するホルダ加振ユニット320と、振動Cによって支柱150に発生した振動Dを検出する支柱振動検出センサ330と、検出した振動Dを抑制するように支柱150に振動Eを加振する支柱加振ユニット340と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
前記基台上に配置されたマスクを保持するマスクホルダと、
前記マスクホルダの上方に配置された上部フレームであって、前記基台と前記上部フレームとの間で前記マスクホルダがスライド移動する前記上部フレームと、
前記マスクからの光を受光する検査ヘッドと、
前記基台上に固定されるとともに前記上部フレームに固定され、前記検査ヘッドが取り付けられた支柱と、
前記マスクの第1振動によって前記マスクホルダに発生した第2振動を検出するホルダ振動検出センサと、
検出した前記第2振動に基づいて、前記第1振動を抑制するように前記マスクホルダに第3振動を加振するホルダ加振ユニットと、
前記第3振動によって前記支柱に発生した第4振動を検出する支柱振動検出センサと、
検出した前記第4振動を抑制するように前記支柱に第5振動を加振する支柱加振ユニットと、
を備えた検査装置。
【請求項2】
前記ホルダ加振ユニットは、少なくとも第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを含み、
前記第3振動は、前記第1ホルダ加振ユニットが加振する第6振動及び前記第2ホルダ加振ユニットが加振する第7振動を合成したものである、
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記第1振動の周波数及び振幅は、前記第2振動の前記周波数及び前記振幅と異なり、
前記第3振動の周波数及び振幅は、前記第4振動の前記周波数及び前記振幅と異なる、
請求項1または2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記マスクは、矩形状であり、
前記マスクホルダは、前記マスクの上方に配置された上辺部、前記マスクの下方に配置された下辺部、前記マスクの両側方にそれぞれ配置された側辺部を有し、
前記ホルダ加振ユニットは、前記上辺部と前記側辺部とが接続した角部に配置され、
前記支柱加振ユニットは、前記支柱の上部に配置された、
請求項1~3のいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項5】
基台と、
前記基台上に配置されたマスクを保持するマスクホルダと、
前記マスクホルダの上方に配置された上部フレームであって、前記基台と前記上部フレームとの間で前記マスクホルダがスライド移動する前記上部フレームと、
前記マスクからの光を受光する検査ヘッドと、
前記基台上に固定されるとともに前記上部フレームに固定され、前記検査ヘッドが取り付けられた支柱と、
を備えた検査装置の振動抑制方法であって、
前記マスクの第1振動によって前記マスクホルダに発生した第2振動を検出するステップと、
検出した前記第2振動に基づいて、前記第1振動を抑制するように前記マスクホルダに第3振動を加振するステップと、
前記第3振動によって前記支柱に発生した第4振動を検出するステップと、
検出した前記第4振動を抑制するように前記支柱に第5振動を加振するステップと、
を備えた振動抑制方法。
【請求項6】
前記マスクホルダに前記第3振動を加振するステップにおいて、
少なくとも第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを含むホルダ加振ユニットによって、前記マスクホルダに前記第3振動を加振し、
前記第3振動は、前記第1ホルダ加振ユニットが加振する第6振動及び前記第2ホルダ加振ユニットが加振する第7振動を合成したものである、
請求項5に記載の振動抑制方法。
【請求項7】
前記第1振動の周波数及び振幅は、前記第2振動の前記周波数及び前記振幅と異なり、
前記第3振動の周波数及び振幅は、前記第4振動の前記周波数及び前記振幅と異なる、
請求項5または6に記載の振動抑制方法。
【請求項8】
前記マスクは、矩形状であり、
前記マスクホルダは、前記マスクの上方に配置された上辺部、前記マスクの下方に配置された下辺部、前記マスクの両側方にそれぞれ配置された側辺部を有し、
前記マスクホルダに前記第3振動を加振するステップにおいて、
前記上辺部と前記側辺部とが接続した角部に配置されたホルダ加振ユニットによって前記第3振動を加振し、
前記支柱に第5振動を加振するステップにおいて、
前記支柱の上部に配置された支柱加振ユニットによって、前記支柱に第5振動を加振する、
請求項5~7のいずれか1項に記載の振動抑制方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置及び振動抑制方法に関するものであり、例えば、大型のフォトマスクを検査する検査装置及び振動抑制方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1~3には、除振台を備えたフォトマスク検査装置が記載されている。
【0003】
大型のフォトマスク等のマスクを検査する検査装置は、基台に設けられたレール上にマスクを立てた状態で保持し、レールに沿って水平方向にスキャンさせることにより、マスクを検査する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-109714号公報
【特許文献2】特開2002-168796号公報
【特許文献3】特開2007-163566号公報
【特許文献4】特開2017-102074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基台上に立てた状態の大型のマスクは、振動が励起されやすく、微小に振動している場合がある。振動の方向は、マスク面に直交する方向であり、マスクを撮像するカメラヘッドのフォーカス方向である。したがって、このようなマスクの振動は、デフォーカスの原因となる。
【0006】
本発明の目的は、このような問題を解決するためになされたものであり、マスクの振動を抑制し、デフォーカスを抑制することができる検査装置及び振動抑制方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態の一態様に係る検査装置は、基台と、前記基台上に配置されたマスクを保持するマスクホルダと、前記マスクホルダの上方に配置された上部フレームであって、前記基台と前記上部フレームとの間で前記マスクホルダがスライド移動する前記上部フレームと、前記マスクからの光を受光する検査ヘッドと、前記基台上に固定されるとともに前記上部フレームに固定され、前記検査ヘッドが取り付けられた支柱と、前記マスクの第1振動によって前記マスクホルダに発生した第2振動を検出するホルダ振動検出センサと、検出した前記第2振動に基づいて、前記第1振動を抑制するように前記マスクホルダに第3振動を加振するホルダ加振ユニットと、前記第3振動によって前記支柱に発生した第4振動を検出する支柱振動検出センサと、検出した前記第4振動を抑制するように前記支柱に第5振動を加振する支柱加振ユニットと、を備える。
【0008】
上記の検査装置では、前記ホルダ加振ユニットは、少なくとも第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを含み、前記第3振動は、前記第1ホルダ加振ユニットが加振する第6振動及び前記第2ホルダ加振ユニットが加振する第7振動が合成されたものでもよい。
【0009】
上記の検査装置では、前記第1振動の周波数及び振幅は、前記第2振動の前記周波数及び前記振幅と異なってもよく、前記第3振動の周波数及び振幅は、前記第4振動の前記周波数及び前記振幅と異なってもよい。
【0010】
上記の検査装置では、前記マスクは、矩形状であり、前記マスクホルダは、前記マスクの上方に配置された上辺部、前記マスクの下方に配置された下辺部、前記マスクの両側方にそれぞれ配置された側辺部を有し、前記ホルダ加振ユニットは、前記上辺部と前記側辺部とが接続した角部に配置され、前記支柱加振ユニットは、前記支柱の上部に配置されてもよい。
【0011】
本実施形態の一態様に係る振動抑制方法は、基台と、前記基台上に配置されたマスクを保持するマスクホルダと、前記マスクホルダの上方に配置された上部フレームであって、前記基台と前記上部フレームとの間で前記マスクホルダがスライド移動する前記上部フレームと、前記マスクからの光を受光する検査ヘッドと、前記基台上に固定されるとともに前記上部フレームに固定され、前記検査ヘッドが取り付けられた支柱と、を備えた検査装置の振動抑制方法であって、前記マスクの第1振動によって前記マスクホルダに発生した第2振動を検出するステップと、検出した前記第2振動に基づいて、前記第1振動を抑制するように前記マスクホルダに第3振動を加振するステップと、前記第3振動によって前記支柱に発生した第4振動を検出するステップと、検出した前記第4振動を抑制するように前記支柱に第5振動を加振するステップと、を備える。
【0012】
上記の振動抑制方法では、前記マスクホルダに前記第3振動を加振するステップにおいて、少なくとも第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを含むホルダ加振ユニットによって、前記マスクホルダに前記第3振動を加振し、前記第3振動は、前記第1ホルダ加振ユニットが加振する第6振動及び前記第2ホルダ加振ユニットが加振する第7振動が合成されたものでもよい。
【0013】
上記の振動抑制方法では、前記第1振動の周波数及び振幅は、前記第2振動の前記周波数及び前記振幅と異なってもよく、前記第3振動の周波数及び振幅は、前記第4振動の前記周波数及び前記振幅と異なってもよい。
【0014】
上記の振動抑制方法では、前記マスクは、矩形状であり、前記マスクホルダは、前記マスクの上方に配置された上辺部、前記マスクの下方に配置された下辺部、前記マスクの両側方にそれぞれ配置された側辺部を有し、前記マスクホルダに前記第3振動を加振するステップにおいて、前記上辺部と前記側辺部とが接続した角部に配置されたホルダ加振ユニットによって前記第3振動を加振し、前記支柱に第5振動を加振するステップにおいて、前記支柱の上部に配置された支柱加振ユニットによって、前記支柱に第5振動を加振してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、マスクの振動を抑制し、デフォーカスを抑制することができる検査装置及び振動抑制方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る検査装置を例示した正面図である。
【
図2】実施形態に係る検査装置を例示した上面図である。
【
図3】実施形態に係る検査装置を例示した斜視図である。
【
図4】実施形態に係る検査装置において、ホルダ加振ユニットが加振する振動に含まれた周波数と振幅の関係を模式的に例示した図である。
【
図5】実施形態に係る振動抑制方法を例示したフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
【0018】
(実施形態)
実施形態に係る検査装置を説明する。まず、実施形態に係る検査装置の概要を説明し、その後、検査装置の各構成を説明する。そして、検査装置の振動抑制方法を説明する。
【0019】
<検査装置の概要>
図1は、実施形態に係る検査装置を例示した正面図である。
図2は、実施形態に係る検査装置を例示した上面図である。
図3は、実施形態に係る検査装置を例示した斜視図である。
図1~3に示すように、検査装置1は、基台100、下部フレーム110、上部フレーム120、マスクホルダ130、支柱140、支柱150、照明部160、外装部170、検査ヘッド200、ホルダ振動検出センサ310、ホルダ加振ユニット320、支柱振動検出センサ330、及び、支柱加振ユニット340を備えている。検査装置1は、これ以外にも、適宜、光学部材及び構成部材等を備えてもよい。なお、
図1~3において、図が煩雑にならないように、適宜、符号及びハッチングを省略している。
【0020】
検査装置1は、ホルダに保持した検査対象を検査する。以下では、一例として、検査対象をマスク180とし、ホルダをマスクホルダ130として説明する。また、マスク180は、次世代の大型のマスクを含んでもよい。例えば、マスク180のサイズは、横が1550[mm]、縦が1300[mm]、厚さが15[mm]であってもよいし、横が2000[mm]、縦が1800[mm]、厚さが23[mm]であってもよい。なお、検査装置1の検査対象は、フォトマスク等のマスク180に限らず、半導体基板等の他の部材でもよい。
【0021】
<基台>
基台100は、例えば、床面上に配置されている。基台100は、床面からの振動を除去する除振機能を有した除振台が好ましい。基台100は、例えば、上面を有する直方体状であり、上面上に、下部フレーム110、上部フレーム120、マスクホルダ130、支柱140、支柱150等の部材を載置する。なお、基台100は、下部フレーム110、上部フレーム120、マスクホルダ130、支柱140、支柱150等の部材を載置することができれば、直方体状にこだわらない。
【0022】
ここで、検査装置1の説明の便宜のために、XYZ直交座標軸系を導入する。基台100の上面を、便宜的に、XZ平面とする。例えば、XZ面は、水平面であり、Y軸方向は、鉛直方向である。+Y軸方向を上方とし、-Y軸方向を下方とする。
【0023】
<下部フレーム>
下部フレーム110は、基台100上に配置されている。下部フレーム110は、例えば、X軸方向に延びたレール状の部材である。下部フレーム110は、水平移動機構として機能し、例えば、エアスライダー、リニアガイド等のように、下部フレーム110上に取り付けられた部材をX軸方向にスライド移動させる。
【0024】
下部フレーム110上には、マスクホルダ130が取り付けられている。例えば、マスクホルダ130の下部は、エアスライダーで移動するブロック139aを介して下部フレーム110に取り付けられている。例えば、ブロック139aは、マスクホルダ130の下部における+X軸方向側及び-X軸方向側の2か所に取り付けられている。ブロック139aを例えば、リニアモータ等で駆動することにより、マスクホルダ130は、下部フレーム110上をスライド移動する。
【0025】
<上部フレーム>
上部フレーム120は、マスクホルダ130の上方に配置されている。上部フレーム120は、例えば、X軸方向に延びたレール状の部材である。上部フレーム120は、水平移動機構として機能し、例えば、エアスライダー、リニアガイド等のように、上部フレーム120の下方に取り付けられた部材をX軸方向にスライド移動させる。
【0026】
上部フレーム120の下方には、マスクホルダ130が取り付けられている。例えば、マスクホルダ130の上部は、エアスライダーで移動するブロック139bを介して上部フレーム120に取り付けられている。例えば、ブロック139bは、マスクホルダ130の上部における中央の1か所に取り付けられている。ブロック139bを例えば、リニアモータ等で駆動することにより、マスクホルダ130は、基台100上の下部フレーム110と上部フレーム120との間でスライド移動する。
【0027】
<マスクホルダ>
マスクホルダ130は、基台100上に配置されたマスク180を保持する。マスク180は、例えば、矩形状である。マスク180が矩形状の場合には、マスクホルダ130は、例えば、下辺部131、上辺部132、側辺部133、側辺部134、左移動バー135、右移動バー136、左サポート137、右サポート138を有している。下辺部131は、マスク180の下方に配置されている。上辺部132は、マスク180の上方に配置されている。側辺部133及び134は、マスク180の両側方にそれぞれ配置されている。このように、マスクホルダ130は、下辺部131、上辺部132、側辺部133及び側辺部134から構成された矩形の額縁状である。
【0028】
左移動バー135、右移動バー136、左サポート137、右サポート138は、マスク180の大きさに合わせて移動させることができる。具体的には、左移動バー135及び右移動バー136は、Y軸方向に延びた板状の部材である。左移動バー135及び右移動バー136は、マスクホルダ130の側辺部133と側辺部134との間に配置され、マスク180のX軸方向の幅に合わせてX軸方向に移動する。そして、左移動バー135及び右移動バー136は、それぞれマスク180の左辺及び右辺を固定する。左サポート137及び右サポート138は、マスク180の下辺の-X軸方向側及び+X軸方向側の2カ所を固定する。
【0029】
したがって、マスク180は、X軸方向における両辺を、左移動バー135及び右移動バー136によって保持され、下辺の2か所を、左サポート137及び右サポート138によって保持される。このように、マスク180は、3辺周縁で保持される。
【0030】
マスク180は、パターンが形成されたマスク面181が+Z軸方向を向くように、左移動バー135、右移動バー136、左サポート137及び右サポート138を介して、マスクホルダ130によって保持される。よって、マスク180は、鉛直方向に縦に保持される。
【0031】
マスク180のマスク面181を+Z軸方向に向くように保持した場合に、マスクホルダ130の下辺部131は、ブロック139aを介して下部フレーム110に取り付けられ、マスクホルダ130の上辺部132は、ブロック139bを介して上部フレーム120に取り付けられている。よって、下部フレーム110及び上部フレーム120は、マスクホルダ130に保持されたマスク180を、鉛直方向に立てた状態で、X軸方向に移動させることができる。
【0032】
検査装置1は、マスクホルダ130に保持させたマスク180を縦に置いて検査する。すなわち、マスク180は、マスク面181に直交する方向を、水平方向となるように配置されている。ここで、マスク面181に直交する方向は、厳密に水平方向でなくてもよく、さらに、マスク面181に直交する方向を水平方向に限定するものではない。
【0033】
<支柱>
支柱140及び支柱150は、基台100上に固定されている。なお、照明光L10をマスク180に透過させて検査する透過型ではなく、照明光L10をマスク180に反射させて検査する反射型の場合には、支柱140がなくてもよい。
【0034】
支柱140及び支柱150は、例えば、Y軸方向に延びた柱状の部材である。よって、支柱140及び支柱150は、鉛直方向に延びている。支柱140及び支柱150は、基台100上において、下部フレーム110及び上部フレーム120を挟むように配置されている。よって、下部フレーム110及び上部フレーム120は、基台100上において、支柱140と支柱150との間に延びている。支柱140は、下部フレーム110及び上部フレーム120の-Z軸方向側に配置され、支柱150は、下部フレーム110及び上部フレーム120の+Z軸方向側に配置されている。
【0035】
支柱140及び支柱150は、例えば、エアスライダー、リニアガイド等のように、支柱140及び支柱150に取り付けられた部材を鉛直方向にスライド移動させる機能を有している。支柱140には、照明部160が取り付けられている。照明部160を例えば、サーボモータ等で駆動することにより、照明部160を支柱140に沿って、鉛直方向に移動させることができる。支柱150には、検査ヘッド200が取り付けられている。検査ヘッド200を例えば、サーボモータ等で駆動することにより、検査ヘッド200を支柱150に沿って、鉛直方向に移動させることができる。
【0036】
支柱150は、上部フレーム120に固定されている。なお、支柱140も上部フレーム120に固定されてもよい。支柱150は、上部フレーム120に設けられた短フレーム121に固定されている。短フレーム121は、Z軸方向に延び、上部フレーム120のX軸方向に延びた部分と、支柱150と、を固定する。なお、短フレーム121は、支柱150及び支柱140に固定されてもよい。
【0037】
<照明部>
照明部160は、支柱140に取り付けられている。照明部160は、マスク180を照明する照明光L10を出射する。照明部160は、例えば、キセノンランプである。なお、照明部160は、キセノンランプに限らず、検査対象に応じて、水銀ランプ、白色光ランプ、LED等の光源に適宜変えてもよい。また、照明部160は、所定の位置に配置された光源から光ファイバ等で導いた照明光L10を出射してもよい。
【0038】
照明部160は、照明部160から+Z軸方向側に配置されたマスク180に対して、照明光L10を出射する。例えば、照明部160は、マスク180におけるマスク面181の反対側の裏面に照明光L10を入射させる。これにより、照明部160は、マスク180に対して、照明光L10を透過させる。
【0039】
照明部160は、支柱140によってY軸方向に移動する。マスク180は、下部フレーム110及び上部フレーム120によって、X軸方向に移動する。これにより、照明部160は、マスク180に対して、X軸方向及びY軸方向に照明光L10を走査させることができる。照明部160から出射された照明光L10は、マスク180を透過する。検査ヘッド200は、マスク180を透過した透過光を受光する。よって、検査ヘッド200は、マスク180を透過した透過光を検出することにより、マスク180を透過した透過光の画像を取得する。
【0040】
照明部160は、複数設けられてもよい。例えば、マスク180の上部をスキャンして照明する上部照明部、及び、マスク180の下部をスキャンして照明する下部照明部が設けられてもよい。
【0041】
また、図示しないが、照明部160は、支柱150または検査ヘッド200に配置されてもよい。例えば、支柱150または検査ヘッド200に光ファイバを導いて、+Z軸方向側からマスク180のマスク面181を照明光L10で照明してもよい。照明部160から出射された照明光L10は、マスク180で反射する。検査ヘッド200は、マスク180で反射した反射光を受光してもよい。
【0042】
<外装部>
外装部170は、基台100、及び、基台100上に配置された下部フレーム110及び上部フレーム120、マスクホルダ130、支柱140及び支柱150、照明部160、検査ヘッド200を囲んでいる。本実施形態の検査装置1は、例えば、マスク180として、大型のフォトマスクを検査可能なものである。よって、検査装置1は大型である。それに対応して、外装部170は、例えば、幅が6[m]、奥行きが2[m]、高さが3[m]程度の大きさを有している。
【0043】
<検査ヘッド>
検査ヘッド200は、支柱150に取り付けられている。検査ヘッド200は、照明光L10で照明されたマスク180からの光を受光する。マスク180からの光は、照明光L10がマスク180を透過した透過光、または、照明光L10がマスク180で反射した反射光である。以下では、マスク180からの光を、マスク180を透過した透過光として説明する。なお、マスク180からの光は、マスク180で反射した反射光でもよい。検査ヘッド200は、-Z軸方向側に配置されたマスク180を透過した透過光を受光する。
【0044】
検査ヘッド200は、支柱150によってY軸方向に移動する。マスク180は、下部フレーム110及び上部フレーム120によって、X軸方向に移動する。これにより、検査ヘッド200は、マスク180に対して、X軸方向及びY軸方向に走査させることができる。具体的には、照明部160が照明光L10をマスク180に対してX軸方向及びY軸方向に走査させる動作に同期させて、検査ヘッド200を走査させる。
【0045】
検査ヘッド200は、複数設けられてもよい。例えば、マスク180の上部をスキャンして透過光を受光する上部検査ヘッド部、及び、マスク180の下部をスキャンして透過光を受光する下部検査ヘッド部が設けられてもよい。
【0046】
検査ヘッド200は、例えば、対物レンズ及び検出器を有し、マスク180の透過光または反射光による像を検出して、マスク180の検査を行う。検査ヘッド200は、Z軸方向にフォーカス動作を行うことにより、透過光または反射光による像の焦点を検出器に合わせる。
【0047】
<ホルダ振動検出センサ>
マスク180は、微小ながらZ軸方向に振動している場合がある。マスク180に発生した振動(以下、振動Aと呼ぶ。)は、基台100に備えられた除振機能が除去しきれなかった床からの振動、並びに、音圧及び風圧を含む外装部170からの振動等の外乱振動を含む。振動Aによって、マスク180を保持したマスクホルダ130にも振動が発生する。ホルダ振動検出センサ310は、マスクホルダ130に発生した振動(以下、振動Bと呼ぶ。)を検出する。このように、ホルダ振動検出センサ310は、マスク180の振動Aによってマスクホルダ130に発生した振動Bを検出する。
【0048】
マスク180に発生する振動Aを、マスク180の下方と上方とで比較すると、上方の振動Aの振幅は、下方の振動Aの振幅よりも大きい。また、このような振動Aは、検査ヘッド200のフォーカス方向に振動する。よって、マスク180の振動Aが大きいほど、デフォーカスの原因になる。そこで、ホルダ振動検出センサ310は、マスクホルダ130の上方の部分における振動Bを検知することが好ましい。よって、ホルダ振動検出センサ310は、上辺部132と側辺部133とが接続した角部、または、上辺部132と側辺部134とが接続した角部に配置されてもよい。これにより、微小な振動を高精度で検出することができる。複数のホルダ振動検出センサ310がマスクホルダ130に配置されてもよい。例えば、マスクホルダ130の上辺部132における両端にホルダ振動検出センサ310が配置されてもよい。
【0049】
ホルダ振動検出センサ310が配置されたマスクホルダ130と、マスク180との間には、左移動バー135及び右移動バー136等の部材が介在している。よって、マスク180の振動Aの周波数及び振幅は、マスクホルダ130の振動Bの周波数及び振幅と異なってもよい。ホルダ振動検出センサ310は、マスクホルダ130の振動Bを検出する接触型のセンサでもよいし、非接触型のセンサでもよい。
【0050】
<ホルダ加振ユニット>
ホルダ加振ユニット320は、検出したマスクホルダ130の振動Bに基づいて、マスク180の振動Aを抑制するようにマスクホルダ130に振動(以下、振動Cと呼ぶ。)を加振する。例えば、ホルダ加振ユニット320は、Z軸方向の振動Cをマスクホルダ130に加振する。ホルダ加振ユニット320は、マスク180の振動Aを抑制するのに適切な振動Cをマスクホルダ130に加振し、マスク180への伝播を利用してマスク180の振動Aを抑制する。
【0051】
例えば、ホルダ加振ユニット320は、アクティブ型の加振装置である。例えば、予め、マスク180の振動Aの周波数及び振幅と、その場合のマスクホルダ130の振動Bの周波数及び振幅とを検出する。そして、マスクホルダ130に振動Cを加振した場合のマスク180の振動Aの変化を測定しておいてもよい。このような測定により、マスク180の振動Aを抑制するのに適切な振動Cを予測・設定しておいてもよい。ホルダ加振ユニット320はアクティブ型であるので,振動Cの周波数及び振幅の設定・微調整が可能である。
【0052】
ホルダ加振ユニット320は、上辺部132と側辺部133とが接続した角部、または、上辺部132と側辺部134とが接続した角部に配置されてもよい。これにより、微小な振動を高精度で加振することができる。
【0053】
また、複数のホルダ加振ユニット320がマスクホルダ130に配置されてもよい。例えば、複数のホルダ加振ユニット320は、上辺部132と側辺部133との角部、及び、上辺部132と側辺部134との角部に配置されてもよい。さらに、各角部に複数のホルダ加振ユニット320が配置されてもよい。このように、ホルダ加振ユニット320は、少なくとも第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを含んでもよい。そして、ホルダ加振ユニット320がマスクホルダ130に加振する振動Cは、第1ホルダ加振ユニットが加振する振動C1及び第2ホルダ加振ユニットが加振する振動C2を合成したものでもよい。
【0054】
図4は、実施形態に係る検査装置において、ホルダ加振ユニットが加振する振動に含まれた周波数と振幅の関係を模式的に例示した図である。
図4に示すように、マスク180の振動Aは、中心周波数からある程度幅を持った複数の周波数の振動を有している。マスク180の振動Aを抑制するために、第1ホルダ加振ユニットが加振する振動C1及び第2ホルダ加振ユニットが加振する振動C2が合成された振動Cを加振してもよい。振動C1と振動C2の中心周波数を異なるものとしてもよい。これにより、ある程度の幅を持った周波数の振動を含む振動Aを効果的に抑制することができる。
【0055】
第1ホルダ加振ユニットを、上辺部132と側辺部133との角部に配置し、第2ホルダ加振ユニットを、上辺部132と側辺部134との角部に配置してもよい。または、第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを、上辺部132と側辺部133との角部に配置し、同様に、第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを、上辺部132と側辺部134との角部に配置してもよい。
【0056】
<支柱振動検出センサ>
支柱振動検出センサ330は、支柱150に発生した振動D(以下、振動Dと呼ぶ。)を検出する。支柱150は、上部フレーム120に固定されている。上部フレーム120は、マスクホルダ130と接触している。よって、マスクホルダ130に加振された振動Cが上部フレーム120を介して支柱150に伝播することにより、支柱150も振動Dが発生する。また、振動Dは、マスク180に発生した振動Aがマスクホルダ130及び上部フレーム120を介して支柱150に伝播することによる振動を含んでもよい。よって、振動Dは、基台100に備えられた除振機能が除去しきれなかった床からの振動、並びに、音圧及び風圧を含む外装部170からの振動等の外乱振動を含んでもよい。ホルダ振動検出センサ310は、こうして、マスクホルダ130の振動Cによって支柱150に発生した振動Dを検出する。
【0057】
支柱150に発生する振動Dを支柱150の下方と上方とで比較すると、上方の振動Dの振幅は、下方の振動Dの振幅よりも大きい。また、このような振動Dは、検査ヘッド200のフォーカス方向に振動する。よって、支柱150の振動Dが大きいほど、デフォーカスの原因になる。そこで、支柱振動検出センサ330は、支柱150の上方の部分における振動Dを検知することが好ましい。よって、支柱振動検出センサ330は、支柱150の上部に配置されてもよい。これにより、微小な振動を高精度で検出することができる。複数の支柱振動検出センサ330が支柱150に配置されてもよい。例えば、支柱150の上部及び下部に支柱振動検出センサ330が配置されてもよい。
【0058】
支柱振動検出センサ330が配置された支柱150と、マスクホルダ130との間には、上部フレーム120等の部材が介在している。よって、マスクホルダ130に加振する振動Cの周波数及び振幅は、支柱150に発生した振動Dの周波数及び振幅と異なってもよい。支柱振動検出センサ330は、支柱150の振動Dを検出する接触型のセンサでもよいし、非接触型のセンサでもよい。
【0059】
<支柱加振ユニット>
支柱加振ユニット340は、検出した支柱150の振動Dを抑制するように支柱150に振動(以下、振動Eと呼ぶ。)を加振する。例えば、支柱加振ユニット340は、Z軸方向の振動Eを支柱150に加振する。支柱加振ユニット340は、支柱150の振動Dを抑制するのに適切な振動を支柱150に加振し、支柱150の振動Dを抑制する。支柱加振ユニット340は、支柱150の上部に配置されてもよい。これにより、微小な振動を高精度で加振することができる。
【0060】
支柱加振ユニット340についても、ホルダ加振ユニット320と同様に、予め、振動Cの周波数及び振幅と、その場合の支柱150の振動Dの周波数及び振幅とを検出する。そして、支柱150に振動Eを加振した場合の支柱150の振動Dの変化を測定しておいてもよい。このような測定により、支柱150の振動Dを抑制するのに適切な振動Eを予測・設定しておいてもよい。また、支柱加振ユニット340は、複数設けられてもよいし、複数の支柱加振ユニット340は、それぞれ異なる中心周波数を有する振動Eを支柱150に加振してもよい。支柱加振ユニット340はアクティブ型であるので,振動Eの周波数及び振幅の設定・微調整が可能である。
【0061】
<振動抑制方法>
次に、実施形態に係る検査装置1の振動抑制方法を説明する。
図5は、実施形態に係る検査装置1の振動抑制方法を例示したフローチャート図である。
【0062】
図5のステップS11に示すように、マスク180の振動Aによってマスクホルダ130に発生した振動Bを検出する。例えば、マスクホルダ130に配置されたホルダ振動検出センサ310によって、マスクホルダ130に発生した振動Bを検出する。振動Bは、外乱振動を含む。マスク180の振動Aの周波数及び振幅は、マスクホルダ130に発生した振動Bの周波数及び振幅と異なってもよい。
【0063】
次に、ステップS12に示すように、検出したマスクホルダ130の振動Bに基づいて、マスク180の振動Aを抑制するようにマスクホルダ130に振動Cを加振する。具体的には、マスクホルダ130に配置されたホルダ加振ユニット320によって、マスクホルダ130に振動Cを加振する。
【0064】
マスクホルダ130に振動Cを加振する際には、マスクホルダ130の上辺部132と、側辺部133及び134とが接続した角部に配置されたホルダ加振ユニット320によって振動Cを加振してもよい。また、マスクホルダ130に振動Cを加振する際には、少なくとも第1ホルダ加振ユニット及び第2ホルダ加振ユニットを含むホルダ加振ユニット320によって、マスクホルダ130に振動Cを加振してもよい。その場合には、振動Cは、第1ホルダ加振ユニットが加振する振動C1及び第2ホルダ加振ユニットが加振する振動C2を合成したものとなる。
【0065】
次に、ステップS13に示すように、ホルダ加振ユニット320がマスクホルダ130に加振した振動Cによって支柱150に発生した振動Dを検出する。例えば、支柱150に配置された支柱振動検出センサ330によって、支柱150の振動Dを検出する。振動Dは、外乱振動を含む。マスクホルダ130に加振した振動Cの周波数及び振幅は、支柱150の振動Dの周波数及び振幅と異なってもよい。
【0066】
次に、ステップS14に示すように、検出した支柱150の振動Dを抑制するように支柱150に振動Eを加振する。例えば、支柱150に配置された支柱加振ユニット340によって、振動Eを支柱150に加振する。支柱150に振動Eを加振する際には、支柱150の上部に配置された支柱加振ユニット340によって、支柱150に振動Eを加振してもよい。このようにして、検査装置1のマスク180及び検査ヘッド200の振動を抑制することができる。
【0067】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の検査装置1は、マスク180の振動Aによってマスクホルダ130に発生した振動Bを検出し、マスク180の振動Aを抑制するように、マスクホルダ130に振動Cを加振する。これにより、マスク180の振動を抑制し、検査ヘッド200におけるデフォーカスを抑制することができる。
【0068】
また、本実施形態の検査装置1は、振動Cによって支柱150に発生した振動Dを検出し、検出した振動Dを抑制するように、支柱150に振動Eを加振する。これにより、ホルダ加振ユニット320の影響を抑制することができるとともに、支柱150及び検査ヘッド200の振動を抑制し、検査ヘッド200におけるデフォーカスを抑制することができる。
【0069】
さらに、本実施形態の検査装置1は、基台100上に載置されたマスク180等の部材に発生した振動を抑制することができる。基台100に備えられた除振機能は、床面からの振動を抑制することができるが、基台100上の振動を抑制することは困難である。本実施形態のホルダ加振ユニット320及び支柱加振ユニット340は、基台100上の部材に発生した振動を抑制する除振機能を有している。これにより、基台100の除振機能では除去困難なマスク180及び検査ヘッド200等の振動を抑制し、マスク180と検査ヘッド200間の相対的な振動の振幅差を極小化することによりデフォーカスを抑制することができる。また、基台100に備えられた除振機能が除去しきれなかった床からの振動、並びに、音圧及び風圧を含む外装部170からの振動の影響を抑制し、外乱振動に対する耐性を向上させることができる。
【0070】
本実施形態の検査装置1は、前提として、マスクホルダ130の上方を支持する上部フレーム120と、支柱150とが固定されている。これにより、マスクホルダ130及び支柱150は、下方で基台100により固定され、上方で上部フレーム120により固定されている。よって、マスクホルダ130及び上部フレーム120が個別に振動して、相対距離が大きく変化することを抑制することができる。よって、マスク180に発生する微小な振動Aを抑制することにより、デフォーカスを極めて低減することができる。
【0071】
マスク180及びマスクホルダ130は、それぞれのサイズ、材料、質量、形状が異なるので、マスク180の振動Aの周波数及び振幅と、マスクホルダ130の振動Bの周波数及び振幅とは、異なる場合がある。同様に、マスクホルダ130及び支柱150は、それぞれのサイズ、材料、質量、形状が異なるので、支柱150の振動Bの周波数及び振幅と、マスク180の振動Aの周波数及び振幅とは、異なる場合がある。本実施形態では、マスクホルダ130及び支柱150に対して別々に振動検出センサ及び加振ユニットを配置させるので、高精度に振動を検出することができ、振動を抑制することができる。
【0072】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。
【符号の説明】
【0073】
1 検査装置
100 基台
110 下部フレーム
120 上部フレーム
121 短フレーム
130 マスクホルダ
131 下辺部
132 上辺部
133、134 側辺部
135 左移動バー
136 右移動バー
137 左サポート
138 右サポート
139a、139b ブロック
140、150支柱
160 照明部
170 外装部
180 マスク
181 マスク面
200 検査ヘッド
310 ホルダ振動検出センサ
320 ホルダ加振ユニット
330 支柱振動検出センサ
340 支柱加振ユニット340