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特開2022-13960情報処理装置、情報処理システム、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022013960
(43)【公開日】2022-01-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20220112BHJP
   G08G 1/13 20060101ALI20220112BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20220112BHJP
   G06T 7/292 20170101ALI20220112BHJP
【FI】
G08G1/00 A
G08G1/13
H04N7/18 D
G06T7/292
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2018208564
(22)【出願日】2018-11-06
(71)【出願人】
【識別番号】514235341
【氏名又は名称】株式会社スマートドライブ
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】元垣内 広毅
【テーマコード(参考)】
5C054
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5C054EA01
5C054EA03
5C054EA05
5C054EA07
5C054FC01
5C054FC12
5C054FE12
5C054FE13
5C054FF03
5C054GB01
5C054GB05
5C054HA19
5H181AA03
5H181AA05
5H181AA16
5H181AA21
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB15
5H181CC04
5H181CC12
5H181FF05
5H181FF10
5H181MC04
5H181MC19
5H181MC27
5L096BA04
5L096CA04
5L096CA05
5L096DA02
(57)【要約】
【課題】通信モジュールの有無及び通信状態に関わらず、サーバに蓄積される位置情報の連続性を向上させる。
【解決手段】情報処理装置は、複数の画像取得装置のそれぞれによって撮影された被写体の画像から特定された被写体に関する被写体情報と、被写体の位置に関する位置情報と、画像の撮影時間に関する時間情報と、を取得する手段を備え、被写体情報と、位置情報と、撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の組合せに基づいて、被写体の位置を特定する手段を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像取得装置のそれぞれによって撮影された被写体の画像から特定された前記被写体に関する被写体情報と、前記被写体の位置に関する位置情報と、前記画像の撮影時間に関する撮影時間情報と、を取得する手段を備え、
前記被写体情報と、前記位置情報と、前記撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、
前記被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の組合せに基づいて、前記被写体の位置を特定する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
複数の画像取得装置のそれぞれによって撮影された被写体の画像と、前記被写体の位置に関する位置情報と、前記画像の撮影時間に関する撮影時間情報と、を取得する手段を備え、
前記画像を解析することにより、前記被写体に関する被写体情報を特定する手段を備え、
前記被写体情報と、前記位置情報と、前記撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、
前記被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の組合せに基づいて、前記被写体の位置を特定する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項3】
前記特定する手段は、前記被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の履歴に基づいて、前記被写体の移動の軌跡を特定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定する手段は、前記被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の履歴に基づいて、複数の被写体の位置の分布を特定する、
請求項1~3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
複数の移動体のそれぞれに配置された画像取得装置と、サーバと、を備える情報処理システムであって、
前記画像取得装置は、
被写体の画像を取得する手段を備え、
前記画像を解析することにより、前記被写体を識別する被写体識別情報を特定する手段を備え、
前記被写体識別情報と、前記被写体の位置に関する位置情報と、前記画像が撮影された撮影時間に関する撮影時間情報と、を前記サーバに送信する手段を備え、
前記サーバは、
前記画像取得装置から送信された前記被写体識別情報と、前記位置情報と、前記撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、
前記被写体識別情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の履歴に基づいて、前記被写体の移動の軌跡を特定する手段を備える、
情報処理システム。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1~5の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、サーバと通信可能な通信モジュールを備えるコネクテッドカーに注目が集まっている。コネクテッドカーは、車両に関する様々な情報をサーバに送信する。その結果、サーバには、コネクテッドカーから送信された情報が蓄積される。コネクテッドカーからサーバに送信される情報の1つに、車両の位置情報がある。サーバに車両毎の位置情報を蓄積することにより、車両の移動経路を特定することができる。
【0003】
例えば、特許文献1の車載機は、車両の走行中に通過地点の位置と時刻を離散的に記録し、且つ、位置及び時間に基づいてプローブ情報を作成する。プローブ情報処理装置は、複数の車両から送信されるプローブ情報を収集する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-154494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サーバに蓄積される位置情報から車両の移動経路を特定するためには、位置情報の連続性が求められる。
【0006】
しかし、通信モジュールが配置されていない車両は、位置情報をサーバに送信することができない。
【0007】
仮に、通信モジュールが車両に配置されていたとしても、車両とサーバとの通信は無線通信であるため、車両からサーバに送信される情報は不連続になる場合がある。特に、車両が通信状態の悪いエリア(例えば、トンネル)を走行する場合、当該エリア内で取得された位置情報はサーバに送信されない。その結果、サーバに蓄積される位置情報の連続性が損なわれる。
【0008】
特許文献1は、各車両に配置された車載器とプローブ情報処理装置との通信が確立していることを前提としている。そのため、車載器とプローブ情報処理装置との間の通信状態が悪いエリアでは、プローブ情報処理装置には、車載器によって取得された位置情報は蓄積されない。したがって、位置情報の連続性が保たれない。
【0009】
つまり、従来、サーバに蓄積される位置情報は、通信モジュールが配置された車両が通信状態の良いエリアを走行している場合に限り連続性を有する。
【0010】
本発明の目的は、通信モジュールの有無及び通信状態に関わらず、サーバに蓄積される位置情報の連続性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様は、
複数の画像取得装置のそれぞれによって撮影された被写体の画像から特定された前記被写体に関する被写体情報と、前記被写体の位置に関する位置情報と、前記画像の撮影時間に関する撮影時間情報と、を取得する手段を備え、
前記被写体情報と、前記位置情報と、前記撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、
前記被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の組合せに基づいて、前記被写体の位置を特定する手段を備える、
情報処理装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、通信モジュールの有無及び通信状態に関わらず、サーバに蓄積される位置情報の連続性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
図3】本実施形態の概要の説明図である。
図4】本実施形態の被写体情報データベースのデータ構造を示す図である。
図5】本実施形態の画像情報データベースのデータ構造を示す図である。
図6】本実施形態の移動ログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
図7】本実施形態の位置情報取得処理のシーケンス図である。
図8】本実施形態の移動ログ生成処理のフローチャートである。
図9図8の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図10】変形例1の概要の説明図である。
図11】変形例1の位置分布生成処理のフローチャートである。
図12図11の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図13】変形例2の第1例の概要の説明図である。
図14】変形例2の第2例の概要の説明図である。
図15】変形例3の位置情報取得処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0015】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成について説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。図2は、図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0016】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント装置10と、サーバ30と、画像取得装置50と、を備える。
クライアント装置10、サーバ30、及び、画像取得装置50は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0017】
クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0018】
サーバ30は、クライアント装置10から送信されたリクエストに応じたレスポンスをクライアント装置10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0019】
画像取得装置50は、画像を取得するように構成される。画像取得装置50は、例えば、車載カメラユニットである。
【0020】
(1-1)クライアント装置の構成
クライアント装置10の構成について説明する。
【0021】
図2に示すように、クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0022】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0023】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0024】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0025】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
【0026】
入出力インタフェース13は、クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0027】
通信インタフェース14は、クライアント装置10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0028】
(1-2)サーバの構成
サーバ30の構成について説明する。
【0029】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0030】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0031】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0032】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0033】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
【0034】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0035】
通信インタフェース34は、サーバ30とクライアント装置10及び画像取得装置50との間の通信を制御するように構成される。
【0036】
(1-3)画像取得装置の構成
画像取得装置50の構成について説明する。
【0037】
図2に示すように、画像取得装置50は、記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54と、カメラ55と、位置計測装置56と、を備える。
【0038】
記憶装置51は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置51は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0039】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理(例えば、カメラ55によって撮影された画像をサーバ30に送信する処理)を実行するアプリケーションのプログラム
【0040】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0041】
プロセッサ52は、記憶装置51に記憶されたプログラムを起動することによって、画像取得装置50の機能を実現するように構成される。プロセッサ52は、コンピュータの一例である。
【0042】
入出力インタフェース53は、画像取得装置50に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、画像取得装置50に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0043】
通信インタフェース54は、画像取得装置50とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0044】
カメラ55は、画像を撮影するように構成される。
【0045】
位置計測装置56は、画像取得装置50の位置に関する位置情報を取得するように構成される。位置計測装置56は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機である。
【0046】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0047】
図3Aの複数の移動体MB1~MB2のそれぞれには、図2の画像取得装置50が配置される。
移動体MB1~MB2は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・二輪車
・四輪車
・自転車
・鉄道車両
・パーソナルモビリティ
・カート
・ドローン
・人
・動物
【0048】
被写体TA1の位置は、時間の経過に伴って変化する。
被写体TA1は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・移動体
・機械エネルギーによって位置が変位する物品(例えば、コンテナ)
【0049】
移動体MB1に配置された画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS1に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA1の画像を解析することによって被写体TA1を識別する被写体識別情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、被写体識別情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X1,Y1)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
【0050】
移動体MB2に配置された画像取得装置50は、時刻T2において、位置POS2に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA2の画像を解析することによって被写体TA2を識別する被写体識別情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、当該被写体識別情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X2,Y2)と、画像撮影時刻T2と、をサーバ30に送信する。
その結果、サーバ30には、時刻T1における位置情報(X1,Y1)と、時刻T2における位置情報(X2,Y2)と、が蓄積される。
【0051】
図3Bに示すように、サーバ30は、時刻T1における位置情報(X1,Y1)と、時刻T2における位置情報(X2,Y2)と、を合成することにより、時刻T1から時刻T2までの被写体TA1の移動の軌跡を特定する。
【0052】
このように、本実施形態によれば、サーバ30には、複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1がサーバ30に位置情報を送信できない場合(例えば、被写体TA1に位置情報を送信するモジュールが配置されていない場合、又は、被写体TA1に配置された当該モジュールの通信状態が悪い場合)であっても、サーバ30に蓄積される位置情報の連続性が向上するので、サーバ30は、被写体TA1の移動の軌跡を特定することができる。
【0053】
(3)データベース
本実施形態のデータベースについて説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0054】
(3-1)被写体情報データベース
本実施形態の被写体情報データベースについて説明する。図4は、本実施形態の被写体情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0055】
図4の被写体情報データベースには、被写体に関する被写体情報が格納されている。
被写体情報データベースは、「被写体ID」フィールドと、「被写体名」フィールドと、「被写体属性」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0056】
「被写体ID」フィールドには、被写体IDが格納される。被写体IDは、被写体を識別する被写体識別情報の一例である。被写体IDは、例えば、四輪車に取り付けられたナンバプレートに記載されたカーナンバである。
【0057】
「被写体名」フィールドには、被写体の名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0058】
「被写体属性」フィールドには、被写体の属性に関する被写体属性情報が格納される。「被写体属性」フィールドは、複数のサブフィールド(「メーカ」フィールド及び「種類」フィールド)が格納される。
【0059】
「メーカ」フィールドには、被写体のメーカ(例えば、四輪車の製造メーカ)に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0060】
「種類」フィールドには、被写体の種類(例えば、四輪車の車種)に関する情報が格納される。
【0061】
(3-2)画像情報データベース
本実施形態の画像情報データベースについて説明する。図5は、本実施形態の画像情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0062】
図5の画像情報データベースには、被写体の画像に関する画像情報が格納されている。
画像情報データベースは、「画像ID」フィールドと、「撮影時間」フィールドと、「位置」フィールドと、「被写体ID」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0063】
「画像ID」フィールドには、画像IDが格納される。画像IDは、画像を識別する画像識別情報の一例である。
【0064】
「撮影時間」フィールドには、画像の撮影時間に関する撮影時間情報が格納される。
【0065】
「位置」フィールドには、画像が撮影された位置に関する位置情報が格納される。
【0066】
「被写体ID」フィールドには、画像に含まれる被写体の被写体IDが格納される。
【0067】
(3-3)移動ログ情報データベース
本実施形態の移動ログ情報データベースについて説明する。図6は、本実施形態の移動ログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0068】
図6の移動ログ情報データベースには、被写体の移動のログに関する移動ログ情報が格納されている。
移動ログ情報データベースは、「移動ログID」フィールドと、「撮影時間」フィールドと、「位置」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
移動ログ情報データベースは、被写体IDに関連付けられる。
【0069】
「移動ログID」フィールドには、移動ログIDが格納される。移動ログIDは、移動のログを識別する移動ログ識別情報の一例である。
【0070】
「撮影時間」フィールドには、画像の撮影時間に関する撮影時間情報が格納される。
【0071】
「位置」フィールドには、画像が撮影された位置に関する位置情報が格納される。
【0072】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理について説明する。
【0073】
(4-1)位置情報取得処理
本実施形態の位置情報取得処理について説明する。図7は、本実施形態の位置情報取得処理のシーケンス図である。
【0074】
図7に示すように、画像取得装置50は、画像の取得(S150)を実行する。
具体的には、図3Aに示すように、移動体MBに配置された画像取得装置50のカメラ55は、被写体TAの画像を撮影する。
位置計測装置56は、画像取得装置50の位置に関する位置情報を計測する。画像取得装置50は、移動体MBに配置されているので、当該位置情報は、ステップS150が実行されたときの移動体MBの位置を示す。
プロセッサ52は、入出力インタフェース53を介して、カメラ55から画像を取得し、且つ、位置計測装置56から位置情報を取得する。
【0075】
ステップS150の後、画像取得装置50は、被写体の特定(S151)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、ステップS150において撮影された画像に対する画像解析を実行することにより、当該画像に含まれる被写体TAに関する被写体情報を特定する。
特定される被写体情報は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・被写体に関する被写体情報(例えば、四輪車のナンバプレートに示された車両番号)
・被写体のメーカ
・被写体の種類
【0076】
ステップS151の後、画像取得装置50は、更新リクエスト(S152)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、更新リクエストデータをサーバ30に送信する。
更新リクエストデータは、以下の情報を含む。
・ステップS150で取得された位置情報
・ステップS151で特定された被写体情報
・ステップS150の実行日時に関する情報(つまり、撮影時間情報)
【0077】
ステップS152の後、サーバ30は、データベースの更新(S130)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、更新リクエストデータに含まれる被写体情報に関連付けられた移動体ログ情報データベース(図6)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「移動ログID」フィールドには、新規の移動ログIDが格納される。
・「撮影時間」フィールドには、更新リクエストデータに含まれる撮影時間情報が格納される。
・「位置」フィールドには、更新リクエストデータに含まれる位置情報が格納される。
【0078】
(4-2)移動ログ生成処理
本実施形態の移動ログ生成処理について説明する。図8は、本実施形態の移動ログ生成処理のフローチャートである。図9は、図8の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0079】
図8に示すように、クライアント装置10は、ユーザ指示の受付(S210)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P20(図9)をディスプレイに表示する。
【0080】
画面P20は、操作オブジェクトB200と、フィールドオブジェクトF200a~F200bと、を含む。
フィールドオブジェクトF200aは、移動ログの生成の対象となる被写体TA1(図3)の対象被写体IDを指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF200bは、移動ログの生成の対象となる対象期間を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB200は、ログリクエスト(S211)を実行させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0081】
ステップS210の後、クライアント装置10は、ログリクエスト(S211)を実行する。
具体的には、ユーザがフィールドオブジェクトF200a~F200bにユーザ指示を入力し、且つ、操作オブジェクトB200を操作すると、プロセッサ12は、ログリクエストデータをサーバ30に送信する。ログリクエストデータは、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF200aに入力された対象被写体ID
・フィールドオブジェクトF200bに入力された対象期間
【0082】
ステップS211の後、サーバ30は、移動ログの生成(S230)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ログリクエストデータに含まれる対象被写体IDに関連付けられた移動ログ情報データベース(図6)の「撮影時間」フィールドを参照して、ログリクエストデータに含まれる対象期間に該当する対象レコードを特定する。
プロセッサ32は、対象レコードの「位置」フィールドの情報を参照して、被写体TA1の位置の時間変化(以下「移動ログ」という)に関する移動ログ情報を生成する。
【0083】
ステップS230の後、サーバ30は、ログレスポンス(S231)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ログレスポンスデータをクライアント装置10に送信する。ログレスポンスデータは、ステップS230で生成された移動ログ情報を含む。
【0084】
ステップS231の後、クライアント装置10は、移動ログの提示(S212)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P21(図9)をディスプレイに表示する。
【0085】
画面P21は、表示オブジェクトA210を含む。
表示オブジェクトA210には、画像オブジェクトIMG210が表示される。表示オブジェクトA210は、地図画像上に描画された移動ログ情報に対応する移動の軌跡(つまり、対象期間における被写体TA1の移動の軌跡)を表す。
【0086】
本実施形態によれば、サーバ30には、複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1がサーバ30に位置情報を送信できない場合(例えば、被写体TA1に位置情報を送信するモジュールが配置されていない場合、又は、被写体TA1に配置された当該モジュールの通信状態が悪い場合)であっても、サーバ30に蓄積される位置情報の連続性が向上するので、サーバ30は、被写体TA1の移動の軌跡を特定することができる。
【0087】
(5)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
【0088】
(5-1)変形例1
変形例1について説明する。変形例1は、被写体の位置の分布を特定する例である。
【0089】
(5-1-1)変形例1の概要
変形例1の概要について説明する。図10は、変形例1の概要の説明図である。
【0090】
図10Aの複数の移動体MB1~MB2のそれぞれには、図2の画像取得装置50が配置される。
【0091】
被写体TA1~TA2の位置は、時間の経過に伴って変化する。
【0092】
移動体MB1に配置された画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS1に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA1の画像を解析することによって被写体TA1に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、被写体情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X1,Y1)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
【0093】
移動体MB2に配置された画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS2に位置する被写体TA2の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA2の画像を解析することによって被写体TA2に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、当該被写体情報MBID=TA2と、画像を取得したときの位置情報(X2,Y2)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
その結果、サーバ30には、時刻T1における被写体TA1~TA2の位置情報が蓄積される。
【0094】
図10Bに示すように、サーバ30は、時刻T1における被写体TA1の位置情報(X1,Y1)と、時刻T1における被写体TA2の位置情報(X2,Y2)と、を合成することにより、時刻T1における複数の被写体TA1~TA2の位置の分布を特定する。
【0095】
(5-1-2)位置分布生成処理
変形例1の位置分布生成処理について説明する。図11は、変形例1の位置分布生成処理のフローチャートである。図12は、図11の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0096】
図11に示すように、クライアント装置10は、ユーザ指示の受付(S310)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P30(図12)をディスプレイに表示する。
【0097】
画面P30は、操作オブジェクトB300と、フィールドオブジェクトF300a~F300bと、を含む。
フィールドオブジェクトF300aは、位置分布の生成の対象となる被写体の被写体情報(例えば、車種)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF300bは、位置分布の生成の対象となる対象期間を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB300は、分布リクエスト(S311)を実行させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0098】
ステップS310の後、クライアント装置10は、分布リクエスト(S311)を実行する。
具体的には、ユーザがフィールドオブジェクトF300a~F300bにユーザ指示を入力し、且つ、操作オブジェクトB300を操作すると、プロセッサ12は、分布リクエストデータをサーバ30に送信する。分布リクエストデータは、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF300aに入力された被写体情報
・フィールドオブジェクトF300bに入力された対象期間
【0099】
ステップS311の後、サーバ30は、位置分布の生成(S330)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、被写体情報データベース(図4)を参照して、分布リクエストデータに含まれる被写体情報に関連付けられた少なくとも1つの被写体IDを特定する。
プロセッサ32は、特定した被写体IDに関連付けられた移動ログ情報データベース(図6)の「撮影時間」フィールドを参照して、ログリクエストデータに含まれる対象期間に該当する対象レコードを特定する。
プロセッサ32は、対象レコードの「位置」フィールドの情報を参照して、被写体の位置を特定する。
プロセッサ32は、フィールドオブジェクトF300aに入力された被写体情報及びフィールドオブジェクトF301aに入力された対象期間に該当する被写体の位置の分布に関する位置分布情報を生成する。
【0100】
ステップS330の後、サーバ30は、分布レスポンス(S331)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、分布レスポンスデータをクライアント装置10に送信する。分布レスポンスデータは、ステップS330で生成された位置分布情報を含む。
【0101】
ステップS331の後、クライアント装置10は、位置分布の提示(S312)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P31(図12)をディスプレイに表示する。
【0102】
画面P31は、表示オブジェクトA310を含む。
表示オブジェクトA310には、画像オブジェクトIMG310が表示される。表示オブジェクトA310は、地図画像上に描画された被写体の位置の分布(つまり、ユーザが指定した対象期間における被写体属性に対応する被写体の位置の分布)を表す。
【0103】
このように、変形例1によれば、サーバ30には、複数の被写体TA1~TA2の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、複数の被写体TA1~TA2がサーバ30に位置情報を送信できない場合であっても、サーバ30に蓄積される位置情報の連続性が向上するので、サーバ30は、複数の被写体TA1~TA2の位置の分布を特定することができる。
【0104】
(5-2)変形例2
変形例2について説明する。変形例2は、移動体及び被写体が人である場合の例である。
【0105】
(5-2-1)変形例2の概要
変形例2の概要について説明する。
【0106】
(5-2-1-1)変形例2の第1例の概要
変形例2の第1例の概要について説明する。変形例2の第1例は、人が所持する画像取得装置50が被写体(例えば、人)を撮影する例である。図13は、変形例2の第1例の概要の説明図である。
【0107】
(5-2-1-1-1)移動の軌跡の特定
図13Aを参照して、変形例2の第1例の移動の軌跡の特定について説明する。
【0108】
複数の人HU1~HU2のそれぞれは、図2の画像取得装置50を所持している。
【0109】
被写体TA1~TA2は、時間の経過に伴って移動する。
【0110】
人HU1が所持する画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS1に位置する被写体TA1の画像を取得する。
【0111】
画像取得装置50は、被写体TA1の画像を解析することによって被写体TA1に関する被写体情報MBIDを特定する。被写体情報MBIDは、例えば、以下の少なくとも1つである。
・被写体を識別する被写体ID(例えば、保険証番号)
・被写体の性別
・被写体の年齢
【0112】
画像取得装置50は、被写体情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X1,Y1)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
【0113】
人HU2が所持する画像取得装置50は、時刻T2において、位置POS2に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA2の画像を解析することによって被写体TA2に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、当該被写体情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X2,Y2)と、画像撮影時刻T2と、をサーバ30に送信する。
その結果、サーバ30には、時刻T1における位置情報(X1,Y1)と、時刻T2における位置情報(X2,Y2)と、が蓄積される。
【0114】
サーバ30は、時刻T1における位置情報(X1,Y1)と、時刻T2における位置情報(X2,Y2)と、を合成することにより、時刻T1から時刻T2までの被写体TA1の移動の軌跡を特定する。
【0115】
このように、サーバ30には、複数の人HU1~HU2が所持する複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1がサーバ30に位置情報を送信できない場合であっても、サーバ30に蓄積される位置情報の連続性が向上するので、サーバ30は、被写体TA1の移動の軌跡を特定することができる。
【0116】
なお、変形例2の第1例は、被写体TA1が人以外の場合(例えば、移動体の場合)にも適用可能である。
【0117】
(5-2-1-1-2)位置の分布の特定
図13Bを参照して、変形例2の第1例の位置の分布の特定について説明する。
【0118】
図13Bの複数の人HU1~HU2は、それぞれ、図2の画像取得装置50を所持している。
【0119】
被写体TA1~TA2の位置は、時間の経過に伴って変化する。
【0120】
人HU1が所持する画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS1に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA1の画像を解析することによって被写体TA1に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、被写体情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X1,Y1)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
【0121】
人HU2が所持する画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS2に位置する被写体TA2の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA2の画像を解析することによって被写体TA2に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、当該被写体情報MBID=TA2と、画像を取得したときの位置情報(X2,Y2)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
その結果、サーバ30には、時刻T1における被写体TA1~TA2の位置情報が蓄積される。
【0122】
サーバ30は、時刻T1における被写体TA1の位置情報(X1,Y1)と、時刻T1における被写体TA2の位置情報(X2,Y2)と、を合成することにより、時刻T1における複数の被写体TA1~TA2の位置の分布を特定する。
【0123】
このように、サーバ30には、複数の人HU1~HU2が所持する複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1~TA2がサーバ30に位置情報を送信できない場合であっても、サーバ30に蓄積される位置情報の連続性が向上するので、サーバ30は、被写体TA1~TA2の位置の分布を特定することができる。
【0124】
なお、複数の画像取得装置50は、人が所持する代わりに、動物に装着されても良い。
【0125】
被写体TA1~TA2は、人に代えて、動物でも良い。この場合、被写体情報は、以下の少なくとも1つである。
・被写体を識別する被写体ID(例えば、保険証番号)
・被写体の性別
・被写体の年齢
・被写体の生物種
【0126】
(5-2-1-2)変形例2の第2例の概要
変形例2の第2例の概要について説明する。変形例2の第2例は、被写体が自走する代わりに、機械エネルギーによって移動する例である。図14は、変形例2の第2例の概要の説明図である。
【0127】
(5-2-1-2-1)移動の軌跡の特定
図14Aを参照して、変形例2の第2例の移動の軌跡の特定について説明する。
【0128】
特定の領域(例えば、工場)内を複数の移動体MB1~MB2が走行している。複数の移動体MB1~MB2のそれぞれには、図2の画像取得装置50が配置される。
【0129】
被写体TA1~TA2は、例えば、コンテナである。被写体TA1~TA2は、当該領域内に配置された搬送装置(例えば、ベルトコンベア)によって、搬送される。したがって、被写体TA1~TA2は、時間の経過に伴って移動する。
【0130】
移動体MB1に配置された画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS1に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA1の画像を解析することによって被写体TA1に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、被写体情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X1,Y1)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
【0131】
移動体MB2に配置された画像取得装置50は、時刻T2において、位置POS2に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA2の画像を解析することによって被写体TA2に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、当該被写体情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X2,Y2)と、画像撮影時刻T2と、をサーバ30に送信する。
その結果、サーバ30には、時刻T1における位置情報(X1,Y1)と、時刻T2における位置情報(X2,Y2)と、が蓄積される。
【0132】
サーバ30は、時刻T1における位置情報(X1,Y1)と、時刻T2における位置情報(X2,Y2)と、を合成することにより、時刻T1から時刻T2までの被写体TA1の移動の軌跡を特定する。
【0133】
このように、サーバ30には、複数の移動体MB1~MB2に配置された複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1がサーバ30に位置情報を送信できない場合であっても、サーバ30に蓄積される位置情報の連続性が向上するので、サーバ30は、被写体TA1の移動の軌跡を特定することができる。
【0134】
(5-2-1-2-2)位置の分布の特定
図14Bを参照して、変形例2の第2例の位置の分布の特定について説明する。
【0135】
特定の領域(例えば、工場)内を複数の移動体MB1~MB2が走行している。複数の移動体MB1~MB2のそれぞれには、図2の画像取得装置50が配置される。
【0136】
被写体TA1~TA2は、例えば、コンテナである。被写体TA1~TA2は、当該領域内に配置された搬送装置(例えば、ベルトコンベア)によって、搬送される。したがって、被写体TA1~TA2は、時間の経過に伴って移動する。
【0137】
移動体MB1に配置された画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS1に位置する被写体TA1の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA1の画像を解析することによって被写体TA1に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、被写体情報MBID=TA1と、画像を取得したときの位置情報(X1,Y1)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
【0138】
移動体MB2に配置された画像取得装置50は、時刻T1において、位置POS2に位置する被写体TA2の画像を取得する。画像取得装置50は、被写体TA2の画像を解析することによって被写体TA2に関する被写体情報MBIDを特定する。画像取得装置50は、当該被写体情報MBID=TA2と、画像を取得したときの位置情報(X2,Y2)と、画像撮影時刻T1と、をサーバ30に送信する。
その結果、サーバ30には、時刻T1における被写体TA1~TA2の位置情報が蓄積される。
【0139】
サーバ30は、時刻T1における被写体TA1の位置情報(X1,Y1)と、時刻T1における被写体TA2の位置情報(X2,Y2)と、を合成することにより、時刻T1における複数の被写体TA1~TA2の位置の分布を特定する。
【0140】
このように、サーバ30には、複数の移動体MB1~MB2に配置された複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1~TA2の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1~TA2がサーバ30に位置情報を送信できない場合であっても、サーバ30に蓄積される位置情報の連続性が向上するので、サーバ30は、被写体TA1~TA2の位置の分布を特定することができる。
【0141】
なお、変形例2の第2例は、第1例のように、人が画像取得装置50を所持している場合にも適用可能である。
【0142】
(5-3)変形例3
変形例3について説明する。変形例3は、サーバ30が被写体情報を特定する例である。図15は、変形例3の位置情報取得処理のフローチャートである。
【0143】
図15に示すように、変形例3の画像取得装置50は、ステップS150の後、更新リクエスト(S450)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、更新リクエストデータをサーバ30に送信する。
更新リクエストデータは、以下の情報を含む。
・ステップS150で取得された位置情報
・ステップS150の実行日時に関する情報(つまり、撮影時間情報)
・ステップS150で取得された画像
【0144】
ステップS450の後、サーバ30は、被写体の特定(S450)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、更新リクエストデータに含まれる画像に対する画像解析を実行することにより、当該画像に含まれる被写体TAに関する被写体情報を特定する。
【0145】
変形例3によれば、画像取得装置50が被写体情報を特定する機能を有していない場合であっても、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
【0146】
(6)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
【0147】
本実施形態の第1態様は、
複数の画像取得装置50のそれぞれによって撮影された被写体の画像から特定された被写体に関する被写体情報と、被写体の位置に関する位置情報と、画像の撮影時間に関する時間情報と、を取得する手段(例えば、ステップS130を実行するプロセッサ32)を備え、
被写体情報と、位置情報と、撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段(例えば、ステップS130を実行するプロセッサ32)を備え、
被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の組合せに基づいて、被写体の位置を特定する手段(例えば、ステップ230を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0148】
第1態様によれば、サーバ30には、複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1がサーバ30に位置情報を送信できない場合(例えば、被写体TA1に位置情報を送信するモジュールが配置されていない場合、又は、被写体TA1に配置された当該モジュールの通信状態が悪い場合)であっても、サーバ30は、被写体TA1の位置を特定することができる。
【0149】
本実施形態の第2態様は、
複数の画像取得装置50のそれぞれによって撮影された被写体の画像と、被写体の位置に関する位置情報と、画像の撮影時間に関する撮影時間情報と、を取得する手段(例えば、ステップS430を実行するプロセッサ32)を備え、
画像を解析することにより、被写体に関する被写体情報を特定する手段(例えば、ステップS430を実行するプロセッサ32)を備え、
被写体情報と、位置情報と、撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段(例えば、ステップS130を実行するプロセッサ32)を備え、
被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の組合せに基づいて、被写体の位置を特定する手段(例えば、ステップS230を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0150】
第2態様によれば、サーバ30には、複数の被写体TA1~TA2の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、複数の被写体TA1~TA2がサーバ30に位置情報を送信できない場合であっても、サーバ30は、複数の被写体TA1~TA2の位置を特定することができる。
【0151】
本実施形態の第3態様は、
特定する手段は、被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の履歴に基づいて、被写体の移動の軌跡を特定する、
情報処理装置である。
【0152】
第3態様によれば、位置情報を送信できない被写体の移動の軌跡を特定することができる。
【0153】
本実施形態の第4態様は、
特定する手段は、被写体情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の履歴に基づいて、複数の被写体の位置の分布を特定する、
情報処理装置である。
【0154】
第4態様によれば、位置情報を送信できない被写体の位置の分布を特定することができる。
【0155】
本実施形態の第5態様は、
複数の移動体のそれぞれに配置された画像取得装置50と、サーバ30と、を備える情報処理システム1であって、
画像取得装置50は、
被写体の画像を取得する手段(例えば、ステップS150を実行するプロセッサ52)を備え、
画像を解析することにより、被写体を識別する被写体識別情報を特定する手段(例えば、ステップS151を実行するプロセッサ52)を備え、
被写体識別情報と、被写体の位置に関する位置情報と、画像が撮影された撮影時間に関する撮影時間情報と、をサーバに送信する手段(例えば、ステップS152を実行するプロセッサ52)を備え、
サーバ30は、
画像取得装置50から送信された被写体識別情報と、位置情報と、撮影時間情報と、を関連付けて記憶する手段(例えば、ステップS130を実行するプロセッサ32)を備え、
被写体識別情報に関連付けられた位置情報及び撮影時間情報の履歴に基づいて、被写体の移動の軌跡を特定する手段(例えば、ステップS231を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理システム1である。
【0156】
第5態様によれば、サーバ30には、複数の画像取得装置50によって撮影された被写体TA1の画像及び位置情報の組合せが蓄積される。これにより、被写体TA1がサーバ30に位置情報を送信できない場合(例えば、被写体TA1に位置情報を送信するモジュールが配置されていない場合、又は、被写体TA1に配置された当該モジュールの通信状態が悪い場合)であっても、サーバ30は、被写体TA1の移動の軌跡を特定することができる。
【0157】
本実施形態の第6態様は、
コンピュータ(例えば、プロセッサ32)を、上記の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラムである。
【0158】
(7)その他の変形例
【0159】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0160】
上記の情報処理の各ステップは、クライアント装置10及びサーバ30の何れでも実行可能である。
【0161】
本実施形態では、位置情報が2次元空間における位置を示す例を示したが、本実施形態は、位置情報が2次元空間における位置を示す例にも適用可能である。
【0162】
本実施形態では、画像取得装置50は、位置が変化すればどのような態様でも良い。例えば、画像取得装置50は、人又は動物に装着されても良い。
【0163】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0164】
1 :情報処理システム
10 :クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :画像取得装置
51 :記憶装置
52 :プロセッサ
53 :入出力インタフェース
54 :通信インタフェース
55 :カメラ
56 :位置計測装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15