(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139631
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】照明システム、及び照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20220915BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20220915BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20220915BHJP
F21V 31/00 20060101ALI20220915BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220915BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20220915BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20220915BHJP
【FI】
F21S8/04 410
F21S2/00 230
F21S8/02 420
F21V31/00 100
F21V31/00 450
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
F21Y103:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021040108
(22)【出願日】2021-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014AA02
3K014NA06
(57)【要約】
【課題】光が照射される空間の気密性が低減し難い照明システム、及び照明器具を提供する。
【解決手段】照明システム100は、第1照明器具200Aと、第2照明器具200Bと、封止部材22~24とを備える。第1照明器具200Aは、第1光源ユニット70と、第1筐体30Aとを備える。第1光源ユニット70は、光を出射する。第1筐体30Aは、第1光源ユニット70を支持する。第2照明器具200Bは、第2光源ユニット70と、第2筐体30Bとを備える。第2光源ユニット70は、光を出射する。第2筐体30Bは、第2光源ユニット70を支持する。第1筐体30Aと第2筐体30Bとは連結される。封止部材22~24は、第1筐体30Aと第2筐体30Bとの間の隙間Gを封止する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1照明器具と、第2照明器具と、封止部材とを備える照明システムであって、
前記第1照明器具は、
光を出射する第1光源ユニットと、
前記第1光源ユニットを支持する第1筐体と
を備え、
前記第2照明器具は、
光を出射する第2光源ユニットと、
前記第2光源ユニットを支持する第2筐体と
を備え、
前記第1筐体と前記第2筐体とは連結され、
前記封止部材は、前記第1筐体と前記第2筐体との間の隙間を封止する、照明システム。
【請求項2】
前記封止部材は、前記第1筐体及び前記第2筐体の外側から前記隙間を封止する第1封止部材を含む、請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部材を更に備え、
前記連結部材は、前記第1筐体及び前記第2筐体の外側に配置され、
前記第1封止部材は、前記連結部材の内側に配置される、請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記封止部材は、前記第1筐体及び前記第2筐体の内側から前記隙間を封止する第2封止部材を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記第1筐体及び前記第2筐体は、前記第1筐体及び前記第2筐体を取り付ける対象に埋め込まれる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の照明システムに用いられる照明器具であって、
光を出射する光源ユニットと、
前記光源ユニットを支持する筐体と
を備える、照明器具。
【請求項7】
前記光源ユニットは、光を発光する発光素子を有し、
前記照明器具は、前記発光素子を発光させるための電力を生成する電源装置を更に備え、
前記筐体は、前記発光素子から離れた位置で前記電源装置を支持する、請求項6に記載の照明器具。
【請求項8】
前記光源ユニットの位置を調整する調整部材を更に備え、
前記筐体は、前記調整部材を介して前記光源ユニットを支持する、請求項6又は請求項7に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システム、及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
直管形ランプを用いる大型の照明器具を天井に取り付ける構造が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている天井埋込形照明器具の取付装置は、天井内構造物に係合する支持体を備える。支持体は、器具本体の下端周縁の枠部と上下方向において対向する。支持体が、枠部と共に天井内構造物を挟むことにより、天井埋込形照明器具が天井に取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の取付装置では、照明器具を連結して使用する場合に、隣り合う照明器具の間に隙間が生じる可能性がある。したがって、照明器具によって光が照射される空間の気密性が低減する可能性がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光が照射される空間の気密性が低減し難い照明システム、及び照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明システムは、第1照明器具と、第2照明器具と、封止部材とを備える。前記第1照明器具は、第1光源ユニットと、第1筐体とを備える。前記第1光源ユニットは、光を出射する。前記第1筐体は、前記第1光源ユニットを支持する。前記第2照明器具は、第2光源ユニットと、第2筐体とを備える。前記第2光源ユニットは、光を出射する。前記第2筐体は、前記第2光源ユニットを支持する。前記第1筐体と前記第2筐体とは連結される。前記封止部材は、前記第1筐体と前記第2筐体との間の隙間を封止する。
【0007】
本願に開示する照明システムにおいて、前記封止部材は、前記第1筐体及び前記第2筐体の外側から前記隙間を封止する第1封止部材を含み得る。
【0008】
本願に開示する照明システムは、前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部材を更に備えてもよい。前記連結部材は、前記第1筐体及び前記第2筐体の外側に配置される。前記第1封止部材は、前記連結部材の内側に配置される。
【0009】
本願に開示する照明システムにおいて、前記封止部材は、前記第1筐体及び前記第2筐体の内側から前記隙間を封止する第2封止部材を含み得る。
【0010】
本願に開示する照明システムにおいて、前記第1筐体及び前記第2筐体は、前記第1筐体及び前記第2筐体を取り付ける対象に埋め込まれてもよい。
【0011】
本願に開示する照明器具は、上記の照明システムに用いられる照明器具である。当該照明器具は、光源ユニットと、筐体とを備える。前記光源ユニットは、光を出射する。前記筐体は、前記光源ユニットを支持する。
【0012】
本願に開示する照明器具において、前記光源ユニットは、光を発光する発光素子を有してもよい。当該照明器具は、前記発光素子を発光させるための電力を生成する電源装置を更に備えてもよい。前記筐体は、前記発光素子から離れた位置で前記電源装置を支持してもよい。
【0013】
本願に開示する照明器具は、前記光源ユニットの位置を調整する調整部材を更に備えてもよい。前記筐体は、前記調整部材を介して前記光源ユニットを支持してもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に開示する照明システム、及び照明器具によれば、光が照射される空間の気密性が低減し難い。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明システムを示す側面図である。
【
図2】
図1のA-A線に沿った第1照明器具の断面図である(第1仕様)。
【
図3】本発明の実施形態に係る照明器具の分解斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す別の斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す斜視図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す別の斜視図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す斜視図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す別の斜視図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す側面図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る照明システムの一部を示す別の側面図である。
【
図14】第2仕様の照明システムを示す側面図である。
【
図15】
図14のB-B線に沿った第1照明器具の断面図である。
【
図17】本発明の実施形態に係る照明システムの施工方法の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面(
図1~
図17)を参照して本発明の照明システム及び照明器具に係る実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0017】
本願明細書では、発明の理解を容易にするために、互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向を参照して説明することがある。例えば、X方向及びY方向は水平方向に平行であり、Z方向は鉛直方向に平行である。但し、X方向及びY方向は水平方向以外の方向に平行であってもよく、Z方向は鉛直方向以外の方向に平行であってもよい。
【0018】
まず、
図1~
図13を参照して、第1仕様の照明システム100を説明する。本実施形態において、照明システム100は、第1仕様~第3仕様の間で仕様を変更することができる。
【0019】
照明システム100は、例えば、戸建て住宅又は集合住宅のような気密性が要求される建築物において使用される。照明システム100を取り付ける対象(取付対象)は、例えば天井、壁(側壁)又は床のような構造物である。詳しくは、照明システム100は、例えば天井、壁(側壁)又は床のような構造物に埋め込まれる。本実施形態では、水平方向に平行な天井C(
図2参照)に埋め込まれる照明システム100を説明する。照明システム100を天井C(
図2参照)に埋め込む場合、+Z側は上側であり、-Z側は下側である。なお、本実施形態において、天井Cは水平方向に平行であるが、照明システム100が取り付けられる天井は、傾斜した天井であってもよい。
【0020】
以下、
図1を参照して本実施形態の照明システム100を説明する。
図1は、本実施形態の照明システム100を示す側面図である。詳しくは、
図1は、第1仕様の照明システム100を示す。
図1に示すように、照明システム100は、第1照明器具200Aと、第2照明器具200Bと、連結部材10とを備える。
【0021】
第1照明器具200A及び第2照明器具200Bは、光を出射する。連結部材10は、第1照明器具200Aと第2照明器具200Bとを連結する。以下、第1照明器具200Aと第2照明器具200Bとを区別して説明する必要のないときは、第1照明器具200A及び第2照明器具200Bを「照明器具200」と記載することがある。
【0022】
図1に示すように、照明器具200は、筐体30と、閉塞部材40と、電源装置50と、2つの端子台51と、複数の本体取付部材60と、光源ユニット70とを備える。以下、第1照明器具200Aの筐体30と第2照明器具200Bの筐体30とを区別して説明する必要があるときは、第1照明器具200Aの筐体30を「第1筐体30A」と記載し、第2照明器具200Bの筐体30を「第2筐体30B」と記載することがある。
【0023】
図1に示すように、連結部材10は、互いに隣り合う筐体30を連結する。本実施形態において、連結部材10は、第1筐体30Aと第2筐体30Bとを連結する。詳しくは、筐体30は、X方向に長い長尺の部材である。第1筐体30A及び第2筐体30B(互いに隣り合う筐体30)は、X方向に沿って連結される。
【0024】
具体的には、筐体30は、+X側の端部と、-X側の端部とを有する。連結部材10は、第1筐体30A(互いに隣り合う筐体30のうちの一方の筐体30)の-X側の端部と、第2筐体30B(互いに隣り合う筐体30のうちの他方の筐体30)の+X側の端部とを連結する。
【0025】
より詳しくは、筐体30は、第1端部30aと、第2端部30bとを有する。第1端部30aは、筐体30の長手方向における一方側の端部である。第2端部30bは、筐体30の長手方向における他方側の端部である。
図1に示す例では、連結部材10は、第1筐体30Aの第2端部30bと第2筐体30Bの第1端部30aとを連結している。
【0026】
筐体30は、照明システム100の取付対象に取り付けられる。より具体的には、筐体30は取付対象に埋め込まれる。本実施形態では、筐体30は天井C(
図2参照)に埋め込まれる。
【0027】
筐体30は、閉塞部材40、電源装置50、2つの端子台51、複数の本体取付部材60、及び光源ユニット70を支持する。換言すると、閉塞部材40、電源装置50、2つの端子台51、複数の本体取付部材60、及び光源ユニット70は、筐体30に取り付けられる。筐体30は、例えば、一体成型品である。筐体30の材料は、例えば、アルミニウムのような金属である。筐体30の材料が金属であることにより、照明器具200の放熱性が向上する。
【0028】
筐体30は、X方向における両端が開放されている。第1照明器具200Aの閉塞部材40は、第1筐体30Aの+X側の端部に取り付けられて、第1筐体30Aの+X側の開放端を閉塞する。第2照明器具200Bの閉塞部材40は、第2筐体30Bの-X側の端部に取り付けられて、第2筐体30Bの-X側の開放端を閉塞する。閉塞部材40の材料は、筐体30と同じ材料である。但し、閉塞部材40の材料は、筐体30と異なる材料であってもよい。
【0029】
なお、第1筐体30A及び第2筐体30Bは、第1筐体30Aの-X側の開放端と、第2筐体30Bの+X側の開放端とが連結される。第1照明器具200Aの閉塞部材40は、第1筐体30Aの両端のうち、第2筐体30Bと連結されない側の端部に取り付けられる。第2照明器具200Bの閉塞部材40は、第2筐体30Bの両端のうち、第1筐体30Aと連結されない側の端部に取り付けられる。
【0030】
筐体30は、例えば、X方向に沿って延びる略直方体形状を有する。電源装置50、及び2つの端子台51は、筐体30の+Z側(筐体30の長手方向に直交する方向の一方側)の壁部に取り付けられる。電源装置50は、2つの端子台51のうちの一方に供給された交流電力に基づいて、発光素子721(
図2参照)から光を発生させる電力を生成する。例えば、電源装置50は、発光素子721(
図2参照)から光を発生させる直流電流を生成する。
【0031】
なお、2つの端子台51のうちの一方は、筐体30の第1端部30aに配置され、2つの端子台51のうちの他方は、筐体30の第2端部30bに配置される。換言すると、2つの端子台51のうちの一方は、筐体30の+X側の端部に配置され、2つの端子台51のうちの他方は、筐体30の-X側の端部に配置される。
【0032】
光源ユニット70は、光を出射する。光源ユニット70は、カバー71を有する。カバー71は、例えば、セード、又は拡散カバーである。筐体30は、-Z側(筐体30の長手方向に直交する方向の他方側)の面が開放されている。第1仕様では、筐体30の-Z側の開放面からカバー71が突出する。
【0033】
複数の本体取付部材60は、
図2を参照して説明するように、照明器具200を天井Cに取り付ける。具体的には、複数の本体取付部材60は、筐体30を天井Cに取り付ける。本体取付部材60は、例えば、取付金具である。本体取付部材60は、例えば、取付バネであってもよい。
【0034】
続いて、
図2を参照して本実施形態の照明器具200を説明する。
図2は、
図1のA-A線に沿った第1照明器具200Aの断面図である。詳しくは、
図2は、天井Cの埋込穴CHに埋め込まれた第1照明器具200Aの断面を示す。以下では、第1照明器具200Aを例に照明器具200の構成を説明する。
【0035】
図2に示すように、筐体30は、断面視又は側面視において、略U字形状を有する。詳しくは、筐体30は、断面視又は側面視において、角ばった略U字形状を有する。
【0036】
具体的には、筐体30は、第1壁部31と、第2壁部32と、第3壁部33を有する。第1壁部31は、+Z側の壁部である。第2壁部32は、+Y側の壁部である。第3壁部33は、-Y側の壁部である。第2壁部32は、第1壁部31の+Y側の端部から-Z方向へ突出する。第3壁部33は、第1壁部31の-Y側の端部から-Z方向へ突出する。第2壁部32及び第3壁部33は、Y方向において互いに対向する。
【0037】
筐体30は、第1鍔部34a及び第2鍔部34bを更に有する。第1鍔部34a及び第2鍔部34bは、筐体30の-Z側の端部から外側に突出する。具体的には、第1鍔部34aは、第2壁部32の-Z側の端部から外側(+Y側)へ突出する。第2鍔部34bは、第3壁部33の-Z側の端部から外側(-Y側)へ突出する。
【0038】
図2に示すように、照明器具200が天井Cの埋込穴CHに埋め込まれた状態において、第1鍔部34a及び第2鍔部34bは、天井Cの-Z側(下側)に位置し、第1鍔部34aの外側(+Y側)の縁部、及び第2鍔部34bの外側(-Y側)の縁部が、天井Cの-Z側の面(下面)に当接する。
【0039】
図2に示すように、電源装置50は、第1壁部31に取り付けられる。より詳しくは、電源装置50は、第1壁部31の外側面(+Z側の面)に取り付けられる。したがって、電源装置50は、筐体30の外側に配置される。電源装置50は、例えばビスのような締結部材によって筐体30に固定される。なお、
図1に示す2つの端子台51も、電源装置50と同様に、第1壁部31の外側面に取り付けられる。2つの端子台51は、例えばビスのような締結部材によって筐体30にそれぞれ固定される。
【0040】
図2に示すように、複数の本体取付部材60は、第1本体取付部材60aと、第2本体取付部材60bとを含む。第1本体取付部材60aは、第2壁部32の外側面(+Y側の面)に取り付けられる。第2本体取付部材60bは、第3壁部33の外側面(-Y側の面)に取り付けられる。複数の本体取付部材60は、例えばビスのような締結部材によって筐体30にそれぞれ固定される。
【0041】
本実施形態において、複数の本体取付部材60はそれぞれ弾性力を有する。第1本体取付部材60a及び第2本体取付部材60bの弾性力により、第1本体取付部材60a及び第2本体取付部材60bが第1鍔部34a及び第2鍔部34bと共に天井Cをそれぞれ挟む。この結果、照明器具200(筐体30)が天井Cに取り付けられる。
【0042】
図2に示すように、照明システム100は、封止部材20を更に備える。本実施形態において、封止部材20は、第1封止部材21を含む。第1封止部材21は、第1鍔部34a及び第2鍔部34bの+Z側の面に配置されて、第1鍔部34a及び第2鍔部34bと天井Cとの間の隙間を封止する。したがって、第1封止部材21により、照明システム100によって光が照射される空間の気密性が向上する。その結果、照明システム100が設置される建築物の気密性及び断熱性能を向上させることができる。
【0043】
第1封止部材21は、例えば、柔軟性あるいは弾性を有してもよい。第1封止部材21が柔軟性あるいは弾性を有することにより、第1封止部材21が第1鍔部34a、第2鍔部34b、及び天井Cに密着し易くなる。その結果、第1鍔部34a及び第2鍔部34bと天井Cとの間の隙間を、より容易に密閉することができる。第1封止部材21は、例えば、パッキンである。第1封止部材21は、例えば、シリコーンゴムの成形品であってもよい。
【0044】
続いて、
図2を参照して光源ユニット70を説明する。
図2に示すように、光源ユニット70は、光源部72と、支持部材73とを更に有する。光源部72は、光を出射する。詳しくは、光源部72は、発光素子721と、基板722とを有する。
【0045】
発光素子721は、発光する(光を出射する)。発光素子721は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。あるいは、発光素子721は、有機EL(Electro-Luminescence)素子、又はレーザーダイオードであってもよい。発光素子721は、基板722に配置される。具体的には、発光素子721は、基板722の実装面に取り付けられている。すなわち、発光素子721は、基板722に実装される。
【0046】
光源部72は、例えば、複数の発光素子721を基板722の実装面上に載置して蛍光体で封止したCOB(Chip on Board)構造であってもよい。あるいは、光源部72は、発光素子721と蛍光体とを一体化したユニットを基板722の実装面上に載置して基板722の導電体に電気的に接続したSMD(Surface Mount Device)構造であってもよい。
【0047】
支持部材73は、光源部72を支持する。具体的には、基板722が、支持部材73に取り付けられる。例えば、基板722は、接着剤によって支持部材73に接着されてもよいし、ビスのような締結部材によって支持部材73に固定されてもよい。支持部材73は、例えばアルミニウムのような金属製の部材である。支持部材73が金属製である場合、支持部材73は、光源部72のヒートシンクとして機能する。
【0048】
支持部材73は、カバー71が光源部72を-Z側から覆うように、カバー71を支持する。具体的には、カバー71の内部は空洞である。支持部材73は、カバー71の内面が発光素子721の発光面に対向するように、カバー71を支持する。
【0049】
カバー71は、透明又は半透明であり、発光素子721から発光された光(発光素子721から出射された光)を通過させる。カバー71は、例えば光を拡散させてもよいし、拡散させることなく光を透過させてもよい。カバー71を通過した光に対してユーザが感じる眩しさ(グレア)を軽減するためには、カバー71は、例えば、乳白色又は半透明であり、カバー71を通過する光を拡散させることが好ましい。また、天井Cのような構造物(取付対象)からカバー71が突出する仕様(第1仕様)において、カバー71が光を拡散させることにより、カバー71の側面から出射した光によって取付対象の取付面(例えば、天井Cの天井面)を照射することができる。
【0050】
カバー71の形状は、略四角柱状である。より具体的には、カバー71の前面、後面、両側面、及び下面は平面状である。本実施形態において、カバー71の下面の幅は、側面の高さと略等しい。但し、カバー71の形状及び寸法は特に限定されない。
【0051】
天井Cのような構造物(取付対象)からカバー71が突出する仕様(第1仕様)において、本実施形態のようにカバー71を略四角柱状にすることで、構造物(例えば天井C)とカバー71との一体感を生じさせることができる。よって、照明器具200をあたかも構造物の一部であるかのようなデザインにできる。特に、照明器具200の消灯時に、照明器具200の存在が無用に目立ってしまうことを抑制できる。
【0052】
続いて
図2を参照して、光源ユニット70を支持する構造を説明する。
図2に示すように、照明器具200は、光源取付部材80を更に備える。また、第1仕様の照明システム100において、照明器具200は、第1調整部材85aを更に備える。
【0053】
光源取付部材80は、光源ユニット70に固定される。本実施形態では、光源取付部材80は、ビスのような締結部材B1によって支持部材73に固定される。光源取付部材80は、支持部材73から+Z方向へ突出する。
【0054】
筐体30の内部は空洞である。第1調整部材85aは、筐体30の内側に配置される。具体的には、第1調整部材85aは、例えばビスのような締結部材によって筐体30に固定される。
【0055】
第1調整部材85aは、筐体30の第1壁部31から-Z方向に延びる。第1調整部材85aは、筐体30に対して着脱自在である。第1調整部材85aは、例えば金属製の部材である。第1調整部材85aは、例えば一体成型品である。具体的には、第1調整部材85aは、板金を折り曲げ加工することによって作成されてもよい。
【0056】
光源取付部材80は弾性力を有する。光源取付部材80の弾性力によって、光源取付部材80が第1調整部材85aに係合する。その結果、光源取付部材80が第1調整部材85aによって支持される。光源取付部材80は、例えば、取付金具である。光源取付部材80は、例えば、取付バネであってもよい。光源取付部材80は、第1調整部材85aに対して着脱自在である。したがって、光源ユニット70は、筐体30に対して着脱自在である。
【0057】
より具体的には、第1調整部材85aは、第1壁部86aと、第2壁部86bとを有する。第1壁部86a及び第2壁部86bは、-Z方向に延びる。第1壁部86aは、筐体30の第2壁部32側(+Y側)に配置されて、第2壁部32と対向する。第2壁部86bは、筐体30の第3壁部33側(-Y側)に配置されて、第3壁部33と対向する。
【0058】
光源取付部材80は、第1腕部81aと、第2腕部81bとを有する。第1腕部81a及び第2腕部81bは、+Z方向に延びる。第1腕部81aは、筐体30の第2壁部32側(+Y側)に配置されて、第1調整部材85aの第1壁部86aと対向する。第2腕部81bは、筐体30の第3壁部33側(-Y側)に配置されて、第1調整部材85aの第2壁部86bと対向する。
【0059】
第1調整部材85aの第1壁部86aは、第1係合穴87aを有する。第1調整部材85aの第2壁部86bは、第2係合穴87bを有する。第1腕部81aは、第1湾曲部82aを有する。第1湾曲部82aは、外側(+Y側)に張り出すように湾曲する。第2腕部81bは、第2湾曲部82bを有する。第2湾曲部82bは、外側(-Y側)に張り出すように湾曲する。
【0060】
光源取付部材80の弾性力により、光源取付部材80の第1湾曲部82aが第1調整部材85aの第1係合穴87aに係合し、光源取付部材80の第2湾曲部82bが第1調整部材85aの第2係合穴87bに係合する。この結果、光源取付部材80が第1調整部材85aによって支持されて、光源ユニット70が、光源取付部材80及び第1調整部材85aを介して、筐体30に支持される。
【0061】
第1調整部材85aは、Z方向における光源ユニット70の位置を調整する。詳しくは、第1調整部材85aは、カバー71が筐体30の-Z側の面(下面)から突出し、光源部72が筐体30の内側に配置されるように、光源ユニット70(光源取付部材80)を支持する。具体的には、カバー71が筐体30の-Z側の面(下面)から突出し、光源部72が筐体30の内側に配置される位置で光源ユニット70が保持されるように、第1係合穴87a及び第2係合穴87bが第1調整部材85aの第1壁部86a及び第2壁部86bにそれぞれ形成されている。
【0062】
なお、本実施形態では、支持部材73の上端74が第1調整部材85aの下端88に当接する。したがって、光源ユニット70のZ方向の位置は、第1調整部材85aの下端88によって規制される。換言すると、光源ユニット70を筐体30(第1調整部材85a)に取り付ける際に、光源ユニット70の+Z方向への移動が第1調整部材85aの下端88によって規制される。
【0063】
本実施形態において、筐体30は、発光素子721から離れた位置で電源装置50を支持する。具体的には、電源装置50は、筐体30の第1壁部31の外側面に配置される。光源部72は、筐体30の第1壁部31から離れた位置で、筐体30の内側に配置される。したがって、本実施形態によれば、電源装置50から発生する熱と、光源部72から発生する熱とが干渉し難い。また、照明器具200の放熱性能が向上する。
【0064】
更に、本実施形態によれば、電源装置50が配置される空間と、光源部72が配置される空間とが、筐体30によって仕切られる。したがって、電源装置50から発生する熱と、光源部72から発生する熱とが、より干渉し難い。また、照明器具200の放熱性能が、より向上する。
【0065】
また、本実施形態によれば、電源装置50が筐体30の外側に配置される。したがって、電源装置50を筐体30の内側に配置する構成と比べて、筐体30の高さを低くできる。よって、筐体30の材料を削減できる。
【0066】
続いて、
図3を参照して本実施形態の照明器具200を説明する。
図3は、本実施形態の照明器具200の分解斜視図である。詳しくは、
図3は、第1照明器具200Aの分解斜視図である。以下では、第1照明器具200Aを例に照明器具200を説明する。
【0067】
図3に示すように、筐体30は、第1開放面14、第2開放面15、及び第3開放面16を有する。第1開放面14は、筐体30の-Z側の面である。第1開放面14は、
図2を参照して説明した第1壁部31に対向する。筐体30の-Z側の面は開放されている。第2開放面15は、筐体30の第1端部30a側の端面である。第3開放面16は、筐体30の第2端部30b側の端面である。筐体30の長手方向における両端は開放されている。
【0068】
図3に示すように、本実施形態の照明器具200は、4つの本体取付部材60を備える。詳しくは、照明器具200は、2つの第1本体取付部材60aと、2つの第2本体取付部材60bとを備える。
【0069】
2つの第1本体取付部材60aのうちの一方は、筐体30の第1端部30a側に取り付けられる。2つの第1本体取付部材60aのうちの他方は、筐体30の第2端部30b側に取り付けられる。同様に、2つの第2本体取付部材60bのうちの一方は、筐体30の第1端部30a側に取り付けられる。2つの第2本体取付部材60bのうちの他方は、筐体30の第2端部30b側に取り付けられる。
【0070】
図3に示すように、カバー71、基板722、及び支持部材73はX方向に延びる。光源部72は、複数の発光素子721を有する。基板722には、複数の発光素子721に電力を供給するための配線が設けられている。複数の発光素子721は、X方向に沿って1列に並ぶように配置される。但し、複数の発光素子721の配列は1列に限定されない。複数の発光素子721は、X方向に沿って2列以上に並んでもよいし、千鳥状に並んでもよい。
【0071】
図3に示すように、本実施形態の照明器具200は、3つの第1調整部材85aと、3つの光源取付部材80とを備える。3つの第1調整部材85a及び3つの光源取付部材80は、X方向に沿って配置される。
【0072】
具体的には、3つの第1調整部材85aのうちの1つは、筐体30の第1端部30a側に取り付けられる。3つの第1調整部材85aのうちの他の1つは、筐体30の第2端部30b側に取り付けられる。3つの第1調整部材85aのうちの残りの1つは、X方向における筐体30の中心に取り付けられる。3つの光源取付部材80は、3つの第1調整部材85aにそれぞれ係合できる位置に配置される。
【0073】
続いて、
図4~
図7を参照して本実施形態の照明システム100を説明する。
図4は、本実施形態の照明システム100の一部を示す斜視図である。但し、
図4では、説明の便宜上、連結部材10が省略されている。
図4に示すように、第1筐体30Aと第2筐体30Bとの間に隙間Gが生じることがある。隙間Gは、照明システム100によって光が照射される空間の気密性を低減させる可能性がある。
【0074】
図5は、連結部材10の斜視図である。
図5に示すように、連結部材10は、第1壁部11と、第2壁部12と、第3壁部13とを有する。第1壁部11は、+Z側の壁部である。第2壁部12は、+Y側の壁部である。第3壁部13は、-Y側の壁部である。第2壁部12は、第1壁部11の+Y側の端部から-Z方向へ延びる。第3壁部13は、第1壁部11の-Y側の端部から-Z方向へ延びる。第2壁部12及び第3壁部13は、Y方向において互いに対向する。連結部材10は、例えば金属製の部材である。連結部材10は、例えば一体成型品である。具体的には、連結部材10は、板金を折り曲げ加工することによって作成されてもよい。
【0075】
図5に示すように、封止部材20は、第2封止部材22を含む。換言すると、照明システム100は、第2封止部材22を更に備える。第2封止部材22は、連結部材10の内側に配置される。具体的には、第2封止部材22は、第1壁部11の内側面、第2壁部12の内側面、及び第3壁部13の内側面に設けられる。詳しくは、第2封止部材22は、第2壁部12の-Z側の端部から第3壁部13の+Z側の端部にわたって連続して設けられる。第2封止部材22は、連結部材10の内側面に、例えば両面テープ又は接着剤によって接着されてもよい。
【0076】
図6は、本実施形態の照明システム100の一部を示す斜視図である。
図7は、本実施形態の照明システム100の一部を示す別の斜視図である。
図4、
図6及び
図7に示すように、連結部材10は、隙間Gに対向するように、第1筐体30A及び第2筐体30Bの外側に配置される。連結部材10は、例えばビスのような締結部材B2によって、第1筐体30A及び第2筐体30Bに固定される。
【0077】
図6に示すように、連結部材10の第1壁部11は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの第1壁部31に対向し、連結部材10の第2壁部12は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの第2壁部32に対向する。
図7に示すように、連結部材10の第3壁部13は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの第3壁部33に対向する。
図5を参照して説明した第2封止部材22は、
図4に示す隙間Gに対向して、隙間Gを封止する。
【0078】
詳しくは、連結部材10の第1壁部11の内側面に設けられた第2封止部材22は、第1筐体30Aの第1壁部31、第2筐体30Bの第1壁部31、ならびに、第1筐体30Aの第1壁部31と第2筐体30Bの第1壁部31との間の隙間Gに対向する。また、連結部材10の第2壁部12の内側面に設けられた第2封止部材22は、第1筐体30Aの第2壁部32、第2筐体30Bの第2壁部32、ならびに、第1筐体30Aの第2壁部32と第2筐体30Bの第2壁部32との間の隙間Gのうち、+Z側の一部と対向する。連結部材10の第3壁部13の内側面に設けられた第2封止部材22は、第1筐体30Aの第3壁部33、第2筐体30Bの第3壁部33、ならびに、第1筐体30Aの第3壁部33と第2筐体30Bの第3壁部33との間の隙間Gのうち、+Z側の一部と対向する。
【0079】
本実施形態によれば、第2封止部材22は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの外側から隙間Gを封止する。したがって、第2封止部材22により、照明システム100によって光が照射される空間の気密性が向上する。その結果、照明システム100が設置される建築物の断熱性能を向上させることができる。
【0080】
なお、第2封止部材22は、第1封止部材21と同様に、柔軟性あるいは弾性を有してもよい。第2封止部材22が柔軟性あるいは弾性を有することにより、第2封止部材22が筐体30に密着し易くなる。その結果、隙間Gをより容易に密閉することができる。第2封止部材22は、第1封止部材21と同様に、例えば、パッキンである。第2封止部材22は、例えば、シリコーンゴムの成形品であってもよい。
【0081】
続いて、
図8及び
図9を参照して本実施形態の照明システム100を説明する。
図8は、本実施形態の照明システム100の一部を示す斜視図である。
図9は、本実施形態の照明システム100の一部を示す別の斜視図である。但し、
図8及び
図9では、説明の便宜上、光源ユニット70、光源取付部材80、及び第1調整部材85aが省略されている。
【0082】
図8に示すように、封止部材20は、第3封止部材23を更に含む。換言すると、照明システム100は、第3封止部材23を更に備える。第3封止部材23は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側から隙間Gを封止する。
【0083】
詳しくは、第3封止部材23は、第1筐体30Aの第2壁部32と第2筐体30Bの第2壁部32との間の隙間Gのうちの-Z側の一部を覆うように、第1筐体30Aの第2壁部32及び第2筐体30Bの第2壁部32の内側面に配置される。
【0084】
また、
図9に示すように、封止部材20は、第4封止部材24を更に含む。換言すると、照明システム100は、第4封止部材24を更に備える。第4封止部材24は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側から隙間Gを封止する。
【0085】
詳しくは、第4封止部材24は、第1筐体30Aの第3壁部33と第2筐体30Bの第3壁部33との間の隙間Gのうちの-Z側の一部を覆うように、第1筐体30Aの第3壁部33及び第2筐体30Bの第3壁部33の内側面に配置される。
【0086】
本実施形態によれば、第3封止部材23及び第4封止部材24は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側から隙間Gを封止する。したがって、第3封止部材23及び第4封止部材24により、照明システム100によって光が照射される空間の気密性が向上する。その結果、照明システム100が設置される建築物の断熱性能を向上させることができる。
【0087】
なお、第3封止部材23及び第4封止部材24は、例えば、片面に接着層を有するシール部材(テープ部材)である。あるいは、第3封止部材23及び第4封止部材24は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側面に、両面テープ又は接着剤によって接着されてもよい。第3封止部材23及び第4封止部材24を、第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側面に接着することにより、第3封止部材23及び第4封止部材24が第1筐体30A及び第2筐体30Bに密着し易くなる。
【0088】
続いて、
図10を参照して本実施形態の照明器具200を説明する。
図10は、本実施形態の照明システム100の一部を示す斜視図である。以下では、第1照明器具200Aを例に照明器具200を説明する。
【0089】
図10に示すように、閉塞部材40は、例えばビスのような締結部材B3によって筐体30に固定される。具体的には、閉塞部材40は、閉塞部41と、鍔部42とを有し、閉塞部材40が締結部材B3によって筐体30に固定される。
【0090】
第1照明器具200Aの閉塞部41は、第1筐体30Aの+X側の開放端を閉塞する。なお、第2照明器具200Bの閉塞部41は、第2筐体30Bの-X側の開放端を閉塞する。より具体的には、閉塞部41は、筐体30に密着する。したがって、照明システム100によって光が照射される空間の気密性を向上させることができる。その結果、照明システム100が設置される建築物の気密性及び断熱性能を向上させることができる。なお、閉塞部41と筐体30との間に、シリコーンゴムなどの弾性部材を配置してもよい。閉塞部41と筐体30とが弾性部材を挟むことにより、照明システム100によって光が照射される空間の気密性を更に向上させることができる。
【0091】
閉塞部材40の鍔部42は、閉塞部41の-Z側の端部から外側に突出する。閉塞部材40の鍔部42は、筐体30の第1鍔部34a及び第2鍔部34bと連接する。
図2を参照して説明した第1封止部材21は、閉塞部材40の鍔部42の+Z側の面にも配置されて、鍔部42と天井C(
図2参照)との間の隙間を封止する。したがって、第1封止部材21により、照明システム100によって光が照射される空間の気密性が向上する。その結果、照明システム100が設置される建築物の断熱性能を向上させることができる。
【0092】
続いて、
図10及び
図11を参照して、端子台51を説明する。
図11は、本実施形態の照明システム100の一部を示す別の斜視図である。なお、以下の説明において、2つの端子台51を区別して説明する必要があるときは、2つの端子台51のうち、+X側の端子台51を「第1端子台51a」と記載し、-X側の端子台51を「第2端子台51b」と記載することがある。
【0093】
図10及び
図11に示すように、端子台51は、接続部500を有する。接続部500には、外部電力線F1(
図12参照)又は送り配線F2(
図13参照)が接続される。本実施形態において、接続部500は、第1接続部501と、第2接続部502とを含む。外部電力線F1(
図12参照)は、第1接続部501又は第2接続部502に接続される。同様に、送り配線F2(
図13参照)は、第1接続部501又は第2接続部502に接続される。
【0094】
続いて、
図12及び
図13を参照して、照明器具200に電力を供給する配線のレイアウトの一例を説明する。
図12は、本実施形態の照明システム100の一部を示す側面図である。
図13は、本実施形態の照明システム100の一部を示す別の側面図である。
【0095】
照明システム100では、複数の照明器具200のうちの一台に外部電力線F1が接続されて、残りの照明器具200には、送り配線F2によって交流電力が供給される。例えば、
図12に示すように、第1照明器具200Aの第1端子台51aの接続部500に外部電力線F1が接続される。外部電力線F1は、商用電源から供給される交流電力を伝送する。第1照明器具200Aの電源装置50は、外部電力線F1を介して第1端子台51aに供給される交流電力に基づいて、発光素子721(
図2参照)から光を発生させる電力を生成する。
【0096】
図13に示すように、第1照明器具200Aの第2端子台51bの接続部500には送り配線F2の一端が接続され、第2照明器具200Bの第1端子台51aの接続部500には送り配線F2の他端が接続される。送り配線F2は、第1照明器具200Aの第2端子台51bから第2照明器具200Bの第1端子台51aに交流電力を伝送する。
【0097】
詳しくは、第1照明器具200Aの第1端子台51aに供給された交流電力の一部は、第1照明器具200Aの基板722(
図3参照)に設けられた配線を経由して、第1照明器具200Aの第2端子台51bに伝送される。この結果、送り配線F2を介して、第1照明器具200Aの第2端子台51bから第2照明器具200Bの第1端子台51aに交流電力が伝送される。
【0098】
第2照明器具200Bの電源装置50は、送り配線F2を介して第1端子台51aに供給される電力に基づいて、発光素子721(
図2参照)から光を発生させる電力を生成する。
【0099】
なお、第2照明器具200Bの第2端子台51bに外部電力線F1が接続されてもよい。この場合、第2照明器具200Bの電源装置50は、第2照明器具200Bの第2端子台51bに外部電力線F1から供給される交流電力に基づいて、発光素子721(
図2参照)から光を発生させる電力を生成する。また、この場合、送り配線F2を介して、第2照明器具200Bの第1端子台51aから第1照明器具200Aの第2端子台51bに交流電力が供給される。第1照明器具200Aの電源装置50は、送り配線F2により第2端子台51bに供給された交流電力に基づいて、発光素子721(
図2参照)から光を発生させる電力を生成する。
【0100】
続いて、
図14及び
図15を参照して第2仕様の照明システム100を説明する。
図14は、第2仕様の照明システム100を示す側面図である。
図14に示すように、第2仕様では、カバー71が筐体30の-Z側の開放面から突出しない。
【0101】
図15は、
図14のB-B線に沿った第1照明器具200Aの断面図である。詳しくは、
図15は、天井Cの埋込穴CHに埋め込まれた第1照明器具200Aの断面を示す。以下では、第1照明器具200Aを例に照明器具200の構成を説明する。
【0102】
図15に示すように、第2仕様では、カバー71が筐体30の内側に配置される。また、第2仕様では、
図2を参照して説明した第1調整部材85aが用いられず、光源取付部材80が筐体30と直接係合する。
【0103】
詳しくは、筐体30の第2壁部32及び第3壁部33は、内側に突出する突起部37を有する。具体的には、第2壁部32の突起部37は、第2壁部32から-Y側に突出する。第3壁部33の突起部37は、第3壁部33から+Y側に突出する。
【0104】
第2仕様において、光源取付部材80の第1湾曲部82a及び第2湾曲部82bは、光源取付部材80の弾性力により、筐体30の第2壁部32及び第3壁部33の突起部37にそれぞれ係合する。この結果、光源取付部材80が筐体30によって支持されて、光源ユニット70が、光源取付部材80を介して、筐体30に支持される。
【0105】
具体的には、カバー71が筐体30の内側に配置される位置で光源ユニット70が保持されるように、突起部37が筐体30の第2壁部32及び第3壁部33にそれぞれ形成される。
【0106】
なお、本実施形態では、筐体30の第2壁部32及び第3壁部33の内側面に段差部35が設けられ、カバー71の上端71aが筐体30の段差部35に当接する。したがって、光源ユニット70のZ方向の位置は、筐体30の段差部35によって規制される。換言すると、光源ユニット70を筐体30に取り付ける際に、光源ユニット70の+Z方向への移動が筐体30の段差部35によって規制される。
【0107】
以上、
図14及び
図15を参照して説明したように、第2仕様では、カバー71が筐体30の内側に配置される。したがって、第2仕様の照明システム100及び照明器具200は、第1仕様と比べて、眩しさ(グレア)を低減することができる。
【0108】
続いて、
図14及び
図16を参照して照明システム100の第3仕様を説明する。第3仕様では、第2仕様と同様に、カバー71が筐体30の-Z側の開放面から突出しない。したがって、照明システム100の外観は、
図14に示す第2仕様の照明システム100と略同じである。
【0109】
図16は、第3仕様の照明器具200の断面図である。詳しくは、
図16は、
図14のB-B線に沿った第1照明器具200Aの断面を示す。以下では、第1照明器具200Aを例に照明器具200の構成を説明する。
【0110】
図16に示すように、第3仕様では、第2仕様と同様に、カバー71が筐体30の内側に配置される。一方、第3仕様では、第2仕様と異なり、照明器具200が、第2調整部材85bを備える。
【0111】
第2調整部材85bは、第1壁部86a及び第2壁部86bのZ方向の長さが、第1調整部材85aよりも短い。また、第1係合穴87a及び第2係合穴87bが、第1調整部材85aよりも+Z側(筐体30の第1壁部31側)に位置し、筐体30の突起部37(
図15参照)よりも-Z側に位置する。換言すると、第2調整部材85bの第1係合穴87a及び第2係合穴87bは、筐体30の突起部37(
図15参照)と、第1調整部材85aの第1係合穴87a及び第2係合穴87bとの間に位置する。
【0112】
したがって、本実施形態によれば、第2調整部材85bの有無により、光源ユニット70を保持する位置を変更させて、グレアをカットする構造を変更することができる。したがって、グレアをカットする構造を、視環境に応じて変更することができる。よって、グレアをカットする構造を、視環境に適した構造に変更することができる。
【0113】
また、本実施形態によれば、第1調整部材85a及び第2調整部材85bの有無により、照明システム100及び照明器具200の仕様を変更することができる。したがって、第1仕様~第3仕様の設計が共通化されて、生産性が向上する。
【0114】
続いて、
図17を参照して照明システム100を天井Cに取り付ける施工方法の一例を説明する。
図17は、本実施形態の照明システム100の施工方法の一例を示すフロー図である。
図17に示す施行方法は、第1工程~第10工程(ステップS1~ステップS10)を含む。
【0115】
第1工程では、作業者は、光源ユニット70が取り外された状態の第1照明器具200Aの筐体30(第1筐体30A)に、連結部材10を取り付ける(ステップS1)。具体的には、作業者は、第1筐体30Aに連結部材10をビス止めする。
【0116】
第2工程では、作業者は、第1照明器具200Aの第1端子台51aに外部電力線F1を接続する(ステップS2)。
【0117】
第3工程では、作業者は、第1照明器具200Aの第2端子台51bに送り配線F2の一端を接続する(ステップS3)。
【0118】
第4工程では、作業者は、第1筐体30Aを天井Cに取り付ける(ステップS4)。
【0119】
第5工程では、作業者は、光源ユニット70が取り外された状態の第2照明器具200Bの第1端子台51aに、送り配線F2の他端を接続する(ステップS5)。
【0120】
第6工程では、作業者は、第2筐体30Bを天井Cに取り付る(ステップS6)。
【0121】
第7工程では、作業者は、第1筐体30Aに取り付けられている連結部材10を、第2筐体30Bに取り付ける(ステップS7)。具体的には、作業者は、第2筐体30Bの内側からビスをねじ込み、第2筐体30Bに連結部材10をビス止めする。
【0122】
第8工程では、作業者は、第1筐体30Aと第2筐体30Bとに跨るように、第3封止部材23及び第4封止部材24を第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側面に貼り付ける(ステップS8)。詳しくは、作業者は、少なくとも、第2封止部材22によって封止されていない隙間が封止されるように、第3封止部材23及び第4封止部材24を貼り付ける。
【0123】
第9工程では、作業者は、第1照明器具200Aの光源ユニット70を第1筐体30Aに取り付ける(ステップS9)。なお、光源ユニット70を第1筐体30Aに取り付ける前に、仮吊り紐を光源ユニット70に取り付けてもよい(ステップS9)。
【0124】
第10工程では、作業者は、第2照明器具200Bの光源ユニット70を第2筐体30Bに取り付ける(ステップS10)。なお、光源ユニット70を第2筐体30Bに取り付ける前に、仮吊り紐を光源ユニット70に取り付けてもよい。
【0125】
以上、図面(
図1~
図17)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0126】
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0127】
例えば、
図1~
図17を参照して説明した実施形態では、第1筐体30Aの第2端部30bと第2筐体30Bの第1端部30aとが連結されたが、第1筐体30Aの第2端部30bと第2筐体30Bの第2端部30bとが連結されてもよい。換言すると、第2筐体30Bの第2端部30bが+X側に配置され、第2筐体30Bの第1端部30aが-X側に配置されてもよい。あるいは、第1筐体30Aの第1端部30aと第2筐体30Bの第2端部30bとが連結されてもよいし、第1筐体30Aの第1端部30aと第2筐体30Bの第1端部30aとが連結されてもよい。換言すると、第1筐体30Aの第2端部30bが+X側に配置され、第1筐体30Aの第1端部30aが-X側に配置されてもよい。
【0128】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、照明システム100は、2台の照明器具200を備えたが、照明システム100は、3台以上の照明器具200を備えてもよい。つまり、3台以上の照明器具200がX方向に沿って連結されてもよい。なお、3台以上の照明器具200が連結される場合、+X側の照明器具200と-X側の照明器具200との間に配置される中間の照明器具200において、筐体30の両端は開放されている。つまり、中間の照明器具200は、閉塞部材40を備えていない。
【0129】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、照明器具200は2つの端子台51を備えたが、端子台51の数は1つであってもよい。この場合、例えば、第1照明器具200Aの端子台51の第1接続部501と第2接続部502とのうちの一方に外部電力線F1が接続され、第1接続部501と第2接続部502とのうちの他方に送り配線F2の一端が接続される。送り配線F2の他端は、第2照明器具200Bの端子台51の第1接続部501と第2接続部502とのうちの一方に接続される。
【0130】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、電源装置50は筐体30の外側に配置されたが、電源装置50は、筐体30の内側に配置されてもよい。筐体30は、電源装置50から発生する熱と、光源部72から発生する熱との熱干渉が発生しない、又は発生し難い位置で、電源装置50及び光源ユニット70を支持できればよい。
【0131】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、照明器具200は、3つの光源取付部材80を備えたが、光源取付部材80の数は3つに限定されない。照明器具200は、少なくとも2つの光源取付部材80を備えていればよい。例えば、少なくとも2つの光源取付部材80のうちの一方は支持部材73の+X側の端部に配置され、少なくとも2つの光源取付部材80の他方は支持部材73の-X側の端部に配置される。光源取付部材80の数は、例えば、照明器具200(筐体30)の長さに応じて調整されてもよい。
【0132】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、第2封止部材22は、第1筐体30Aの第2壁部32と第2筐体30Bの第2壁部32との間の隙間Gのうち、+Z側の一部を封止したが、第2封止部材22は、第1筐体30Aの第2壁部32と第2筐体30Bの第2壁部32との間の隙間Gの略全部分を封止してもよい。ここで、略全部分とは、第1鍔部34aよりも+Z側の隙間Gの全部分を示す。この場合、連結部材10の第2壁部12は、第1鍔部34aよりも+Z側の隙間Gの全部分に対向するように、第1壁部11から-Z方向へ延びてもよい。
【0133】
同様に、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、第2封止部材22は、第1筐体30Aの第3壁部33と第2筐体30Bの第3壁部33との間の隙間Gのうち、+Z側の一部を封止したが、第2封止部材22は、第1筐体30Aの第3壁部33と第2筐体30Bの第3壁部33との間の隙間Gの略全部分を封止してもよい。ここで、略全部分とは、第2鍔部34bよりも+Z側の隙間Gの全部分を示す。この場合、連結部材10の第3壁部13は、第2鍔部34bよりも+Z側の隙間Gの全部分に対向するように、第1壁部11から-Z方向へ延びてもよい。
【0134】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、第3封止部材23は、第1筐体30Aの第2壁部32と第2筐体30Bの第2壁部32との間の隙間Gのうち、-Z側の一部を覆ったが、第3封止部材23は、第1筐体30Aの第2壁部32と第2筐体30Bの第2壁部32との間の隙間Gの全部分を覆ってもよい。
【0135】
同様に、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、第4封止部材24は、第1筐体30Aの第3壁部33と第2筐体30Bの第3壁部33との間の隙間Gのうち、-Z側の一部を覆ったが、第4封止部材24は、第1筐体30Aの第3壁部33と第2筐体30Bの第3壁部33との間の隙間Gの全部分を覆ってもよい。
【0136】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、封止部材20は、第1封止部材21~第4封止部材24を含むが、封止部材20は、第5封止部材を更に含み得る。第5封止部材は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側から、第1筐体30Aの第1壁部31と第2筐体30Bの第1壁部31との間の隙間Gを覆うように、第1筐体30Aの第1壁部31及び第2筐体30Bの第1壁部31の内側面に配置される。
【0137】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、連結部材10は筐体30の外側に配置されたが、連結部材10は、筐体30の内側に配置されてもよい。この場合、連結部材10は、第1筐体30A及び第2筐体30Bの内側から、第1筐体30Aと第2筐体30Bとを連結する。
【0138】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態において、第2封止部材22~第4封止部材24は隙間Gを覆うが、第2封止部材22~第4封止部材24は、隙間Gに配置されて、第1筐体30Aと第2筐体30Bとで挟まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0139】
本発明は、照明の分野に有用であり、特に、戸建て住宅又は集合住宅のような住宅に設置される照明に有用である。
【符号の説明】
【0140】
10 :連結部材
22 :第2封止部材
23 :第3封止部材
24 :第4封止部材
30 :筐体
30A :第1筐体
30B :第2筐体
50 :電源装置
70 :光源ユニット
72 :光源部
80 :光源取付部材
85a :第1調整部材
85b :第2調整部材
100 :照明システム
200 :照明器具
200A :第1照明器具
200B :第2照明器具
721 :発光素子
G :隙間