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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139645
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】構造部材および構造ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/036 20060101AFI20220915BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
B65D21/036
B65D21/02 210
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021040126
(22)【出願日】2021-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】506209422
【氏名又は名称】地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター
(74)【代理人】
【識別番号】100218062
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 悠樹
(74)【代理人】
【識別番号】100093230
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 利夫
(72)【発明者】
【氏名】森 豊史
【テーマコード(参考)】
3E006
【Fターム(参考)】
3E006AA03
3E006BA01
3E006CA01
3E006DA01
3E006DA03
3E006DA04
3E006FA01
(57)【要約】
【課題】他の構造部材と一方向における一方側および他方側(例えば右側および左側)の双方で嵌合させる際に、一方側と他方側とが入れ替わった場合(180度回転させてた場合)でも嵌合を可能にする。
【解決手段】他の構造部材と嵌合させるために使用される領域であって、同一平面上にある第1領域および第2領域を具備し、前記第1領域および前記第2領域は、複数の単位領域に区分され、前記複数の単位領域は、第1方向における個数が2n(nは1以上の整数)個であり、当該第1方向に直交する第2方向における個数がm(mは2以上の整数)個である行列状に配置され、突起部が設けられる第1単位領域と、突起部が設けられない第2単位領域とが交互に位置し、前記第1領域と前記第2領域とは、前記第1方向に平行な対称軸について相互に対称な位置にあり、前記第1方向に平行な対称軸について相互に対応する前記第1領域の単位領域と前記第2領域の単位領域とのうち、一方は前記第1単位領域であり、他方は前記第2単位領域である構造部材。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の構造部材と嵌合させるために使用される領域であって、同一平面上にある第1領域および第2領域を具備し、
前記第1領域および前記第2領域は、複数の単位領域に区分され、
前記複数の単位領域は、
第1方向における個数が2n(nは1以上の整数)個であり、当該第1方向に直交する第2方向における個数がm(mは2以上の整数)個である行列状に配置され、
突起部が設けられる第1単位領域と、突起部が設けられない第2単位領域とが交互に位置し、
前記第1領域と前記第2領域とは、前記第1方向に平行な対称軸について相互に対称な位置にあり、
前記第1方向に平行な対称軸について相互に対応する前記第1領域の単位領域と前記第2領域の単位領域とのうち、一方は前記第1単位領域であり、他方は前記第2単位領域である
構造部材。
【請求項2】
前記第1領域は、前記第1方向の一方側から他方側に向かって、前記第1方向における単位領域の個数がn個である第1部分と第2部分とに区分され、
前記第2領域は、前記第1方向の一方側から他方側に向かって、前記第1方向における単位領域の個数がn個である部分である第3部分と第4部分とに区分され、
前記第2部分にある突起部と前記第3部分にある突起部とは、前記第1部分にある突起部および前記第4部分にある突起部と比較して、平面視において、前記第1方向における幅と第2方向における幅とが小さい
請求項1の構造部材。
【請求項3】
前記突起部の平面形状は、正方形である
請求項1または請求項2の構造部材。
【請求項4】
底壁部と当該底壁部の周縁にわたり設けられる側壁部とを含む収容部と、
前記側壁部における外周面から張り出した第1張出部および第2張出部とを具備し、
前記第1張出部のうち前記底壁部とは反対側の面には、前記第1領域が設けられ、
前記第2張出部のうち前記底壁部とは反対側の面には、前記第2領域が設けられる
請求項1から請求項3の何れかの構造部材。
【請求項5】
平面視において前記側壁部における外縁の形状は、前記第1方向に平行な対称軸について対称であり、かつ、前記第2方向に平行な対称軸について対称である
請求項4の構造部材。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れかの構造部材を2つ含み、
前記2つの構造部材は、以下の状態(1)および状態(2)の何れの状態においても、一方の構造部材における突起部が他方の構造部材における第2単位領域に応じた空間に嵌合することで、相互に固定可能である
状態(1):
一方の構造部材の第1領域と他方の構造部材の第1領域とが対向し、かつ、一方の構造部材の第2領域と他方の構造部材の第2領域とが対向する状態
状態(2):
一方の構造部材の第1領域と他方の構造部材の第2領域とが対向し、かつ、一方の構造部材の第2領域と他方の構造部材の第1領域とが対向する状態
構造ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造部材および構造ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、左右に取っ手が形成された1組の飲食用皿が開示されている。1組の飲食用皿は相互に対向するように固定される。具体的には、各飲食用皿の周縁および取っ手が相互に当接した状態で維持される。ここで、特許文献1の技術において、2個の飲食用皿を相互に嵌合させて、強固に固定させたいという要望もある。
【0003】
ここで、特許文献2には、容器と蓋とが相互に嵌合する収容容器が開示されている。具体的には、蓋に形成された凹状のレールに容器に形成された凸状のボスが嵌合する。そこで、特許文献1の1組の飲食用皿において、例えば、各飲食用皿における左右の取っ手の一方に凹部を形成し他方に凸部を形成することも想定される。そして、一方の飲食用皿の凹部と他方の飲食用皿の凸部とが嵌合し、一方の飲食用皿の凸部と他方の飲食用皿の凹部とが嵌合することで、1組の飲食用皿が相互に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】意匠登録第1677763号
【特許文献2】特開2019-069805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、一方の飲食用皿に対して他方の飲食用皿における左右が入れ替わった場合(すなわち180度回転させてた場合)には、双方の飲食用皿が嵌合しないという問題もある。具体的には、双方の飲食用皿において、凹部が形成された取っ手同士が対向し、凸部が形成された取っ手同士が対向する状態では、嵌合しない。すなわち、1組の飲食用皿を取っ手において嵌合させる際に、左右方向を意識する必要がある。
【0006】
以上の事情を考慮して、本発明は、他の構造部材と一方向における一方側および他方側(例えば右側および左側)の双方で嵌合させる際に、一方側と他方側とが入れ替わった場合(180度回転させてた場合)でも嵌合を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る構造部材は、他の構造部材と嵌合させるために使用される領域であって、同一平面上にある第1領域および第2領域を具備し、前記第1領域および前記第2領域は、複数の単位領域に区分され、前記複数の単位領域は、第1方向における個数が2n(nは1以上の整数)個であり、当該第1方向に直交する第2方向における個数がm(mは2以上の整数)個である行列状に配置され、突起部が設けられる第1単位領域と、突起部が設けられない第2単位領域とが交互に位置し、前記第1領域と前記第2領域とは、前記第1方向に平行な対称軸について相互に対称な位置にあり、前記第1方向に平行な対称軸について相互に対応する前記第1領域の単位領域と前記第2領域の単位領域とのうち、一方は前記第1単位領域であり、他方は前記第2単位領域である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る構造部材の正面図である。
図2】第1実施形態に係る構造部材の平面図である。
図3】第1領域および第2領域に着目した平面図である。
図4】2個の突起部に着目した正面図である。
図5】2つの構造部材を嵌合させた状態の正面図である。
図6】2つの構造部材の突起部付近の拡大図である。
図7】2つの構造部材の突起部の位置関係を模式的に表した図である。
図8】第2実施形態に係る第1領域および第2領域に着目した平面図である。
図9】変形例に係る構造部材の平面図である。
図10】変形例に係る2つの構造部材を嵌合させた状態の正面図である。
図11】変形例に係る突起部の平面図である。
図12】変形例に係る単位領域の平面図である。
図13】変形例に係る突起部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る構造部材100の正面図であり、図2は、本発明の第1実施形態に係る構造部材100の平面図である。第1実施形態では、内部に物品が収容可能な容器(例えば飲食用の皿)を構造部材100として例示する。詳細は後述するが、本発明に係る構造部材100は他の構造部材と相互に嵌合可能である。
【0010】
図1および図2に例示される通り、第1実施形態に係る構造部材100は、収容部20と第1張出部30と第2張出部40とを有する。収容部20は、底壁部21と側壁部22とを含む。底壁部21は、収容部20のうちX-Y平面に平行な板状の部分である。X-Y平面は、X方向(「第1方向」の例示)と、当該X方向に直交するY方向(「第2方向」の例示)とを含む平面である。X-Y平面に直交する方向をZ方向と表記する。
【0011】
側壁部22は、収容部20のうち底壁部21の周縁にわたり設けられる部分である。具体的には、底壁部21から高さをなすように設けられる部分(Z方向の正側に向かって突出する部分)が側壁部22である。底壁部21と側壁部22とで囲まれた内部空間(以下「収容空間」という)に物品が収容可能である。
【0012】
第1張出部30および第2張出部40は、側壁部22における外周面から張り出す部分である。例えば、第1張出部30と第2張出部40とは、側壁部22における外周面において相互に反対側に位置する。なお、収容部20の形状と、第1張出部30および第2張出部40の位置とについては後述する。
【0013】
第1張出部30は、第1領域R1を含む。第1領域R1は、第1張出部30のうちZ方向の正側の面(底壁部21とは反対側の面)に設けられる。第2張出部40は、第2領域R2を含む。第2領域R2は、第2張出部40のうちZ方向の正側の面(底壁部21とは反対側の面)に設けられる。第1領域R1と第2領域R2とは、同一平面上にある領域である。第1実施形態では、第1領域R1および第2領域R2は、X-Y平面に平行な平面F上にある。
【0014】
図3は、第1領域R1および第2領域R2の拡大図である。なお、図3では、収容部20の図示を便宜的に省略する。以下の説明では、第1領域R1と第2領域R2とを区別する必要がない場合には、単に「領域R」と表記する。
【0015】
各領域R(第1単位領域T1および第2単位領域T2)は、複数の単位領域Tに区分される。具体的には、複数の単位領域Tは、X方向における個数が2n(nは1以上の整数)個であり、Y方向における個数がm(mは2以上の整数)個である行列状に配置される。すなわち、各領域Rは、(2n×m)個の単位領域Tで構成される。X方向に沿った2n個の単位領域Tの配列がY方向においてm列にわたり配列された領域が領域Rであるとも換言できる。図3では、nが8であり、mが3である場合を例示する。ただし、nおよびmの値は任意である。
【0016】
第1実施形態では、単位領域Tの形状が正方形である場合を例示する。第1領域R1における複数の単位領域Tと、第2領域R2における複数の単位領域Tとは、X方向について平行な対称軸P1(「第1方向に平行な対称軸」の例示)について相互に対称な位置にある。すなわち、第1領域R1と第2領域R2とは、対称軸P1について相互に対称(線対称)な位置にある。
【0017】
各領域Rでは、複数の単位領域Tにおいて、突起部10が設けられる単位領域T(以下「第1単位領域」という)T1と、突起部10が設けられない単位領域T(以下「第2単位領域」という)T2とが交互に位置する。1つの第1単位領域T1に着目すると、当該第1単位領域T1からみて、X方向の正側および負側に位置する単位領域Tと、Y方向の正側および負側に位置する単位領域Tとは、第2単位領域T2になる。
【0018】
また、領域R内での突起部10の配置は、X方向に沿って配置される2n個の突起部10で構成されるm個の配列において、相互に隣接する2個の配列のうちの一方の配列における2個の突起部10の間隔に対応する位置に、他方の配列における突起部10が位置する、とも表現できる。
【0019】
図3に例示される通り、対称軸P1について相互に対応する第1領域R1の単位領域Tと第2領域R2の単位領域Tとに着目すると、一方の単位領域Tは第1単位領域T1であり、他方の単位領域Tは第2単位領域T2である。すなわち、第1領域R1と第2領域R2とでは突起部10が設けられる位置が相違する。具体的には、対称軸P1を中心にして、第2領域R2において第1領域R1の突起部10に対応する位置には突起部10は形成されず、第1領域R1において第2領域R2の突起部10に対応する位置には突起部10は形成されない。
【0020】
なお、第1領域R1と第2領域R2とでは、第1単位領域T1(すなわち突起部10)および第2単位領域T2の位置関係が対称軸P1を中心に反転した関係にある、とも換言できる。また、第1領域R1における複数の突起部10間の位置関係と、第2領域R2における複数の突起部10間の位置関係とは、一方をX-Y平面内において180度回転させたときに同じなるとも換言できる。
【0021】
第1領域R1は、第1部分K1と第2部分K2とに区分される。具体的には、第1領域R1は、X方向の負側(「第1方向の一方側」の例示)から正側(「第1方向の他方側」の例示)に向かって、第1部分K1と第2部分K2とに区分される。すなわち、X方向の負側に第1部分K1が位置し、X方向の正側に第2部分K2が位置する。
【0022】
第1部分K1と第2部分K2とは、X方向における単位領域Tの個数はn個である。すなわち、第1部分K1と第2部分K2とは、第1領域R1をY方向に平行な対称軸P2について相互に対称な部分である。対称軸P2は、第1領域R1をY方向において2等分する直線である。第1部分K1の複数(n×m)の単位領域Tと第2部分K2の複数(n×m)の単位領域Tとは、対称軸P2について対象な位置にある。
【0023】
上述した通り、第1単位領域T1と第2単位領域T2とは交互に位置する。したがって、対称軸P2について相互に対応する第1部分K1の単位領域Tおよび第2部分K2の単位領域Tのうち、一方は第1単位領域T1であり、他方は第2単位領域T2である。すなわち、第1部分K1と第2部分K2とでは突起部10が設けられる位置が相違する。具体的には、対称軸P2を中心にして、第2部分K2において第1部分K1の突起部10に対応する位置には突起部10は形成されず、第1部分K1において第2部分K2の突起部10に対応する位置には突起部10は形成されない。なお、第1部分K1と第2部分K2とでは、第1単位領域T1および第2単位領域T2の位置関係が対称軸P2を中心に反転した関係にある、とも換言できる。
【0024】
第1部分K1と第2部分K2とに区分される第1領域R1は、当該第1領域R1を対称軸P2を中心として180度回転したときに、第1単位領域T1と第2単位領域T2との位置関係が逆転する。すなわち、回転前の第1領域R1における第1単位領域T1の位置に、回転後の第1領域R1における第2単位領域T2が位置する。
【0025】
第2領域R2は、第3部分K3と第4部分K4とに区分される。具体的には、第2領域R2は、X方向の負側から正側に向かって、第3部分K3と第4部分K4とに区分される。すなわち、X方向の負側に第3部分K3が位置し、X方向の正側に第4部分K4が位置する。
【0026】
第3部分K3と第4部分K4とは、X方向における単位領域Tの個数はn個である。すなわち、第3部分K3と第4部分K4とは、第1部分K1および第2部分K2と同様に、対称軸P2について相互に対称な部分である。第3部分K3の複数(n×m)の単位領域Tと第4部分K4の複数(n×m)の単位領域Tとは、対称軸P2について対象な位置にある。
【0027】
第1部分K1および第2部分K2の場合と同様に、対称軸P2について相互に対応する第3部分K3の単位領域Tおよび第4部分K4の単位領域Tのうち、一方は第1単位領域T1であり、他方は第2単位領域T2である。すなわち、第3部分K3と第4部分K4とでは突起部10が設けられる位置が相違する。具体的には、対称軸P2を中心にして、第4部分K4において第3部分K3の突起部10に対応する位置には突起部10は形成されず、第3部分K3において第4部分K4の突起部10に対応する位置には突起部10は形成されない。なお、第3部分K3と第4部分K4とでは、第1単位領域T1および第2単位領域T2の位置関係が対称軸P2を中心に反転した関係にある、とも換言できる。
【0028】
第3部分K3と第4部分K4とに区分される第2領域R2は、当該第2領域R2を対称軸P2を中心として180度回転したときに、第1単位領域T1と第2単位領域T2との位置関係が逆転する。すなわち、回転前の第2領域R2における第1単位領域T1の位置に、回転後の第2領域R2における第2単位領域T2が位置する。
【0029】
第1部分K1と第4部分K4とは、第1単位領域T1および第2単位領域T2の位置関係が対称軸P2を中心に反転させたときに同じである。すなわち、第1部分K1の突起部10(第1単位領域T1)と第4部分K4の突起部10(第1単位領域T1)との位置は、X-Y平面内において一方を180度回転させて相互に重ね合わせたときに一致する。
【0030】
第2部分K2と第3部分K3とは、第1単位領域T1および第2単位領域T2の位置関係が対称軸P2を中心に反転させたときに同じである。すなわち、第2部分K2の突起部10(第1単位領域T1)と第3部分K3の突起部10(第1単位領域T1)との位置は、X-Y平面内において一方を180度回転させて相互に重ね合わせたときに一致する。
【0031】
突起部10は、第1領域R1の表面から突起する凸状の部分である。第1実施形態では、各領域R内における複数の突起部10の形状(形およびサイズ)は同じである構成を例示する。また、第1領域R1の突起部10と第2領域R2の突起部10との形状も同じである。
【0032】
突起部10の平面形状は、例えば、単位領域Tの形状に応じて設定される。第1実施形態の突起部10は、平面形状が正方形であり、単位領域Tと略同等の面積(Z方向からの平面視における面積)で形成される。したがって、図4に例示される通り、相互に隣接する2つの突起部10の間には、当該突起部10に応じた空間(以下「嵌合空間」という)Mが観念できる。嵌合空間Mは、第2単位領域T2に応じた空間とも換言できる。
【0033】
対象軸P1について対称である第1領域R1と第2領域R2とでは、突起部10の個数は同じである。なお、各突起部10は、第1単位領域T1の中心に当該突起部10の中心が略一致するように設けられる。
【0034】
以上に説明した第1領域R1と第2領域R2とは、構造部材100を他の構造部材100と相互に固定させるために使用される。図5では、2つの構造部材100Aと構造部材100Bとを相互に固定させる場合を例示する。構造部材100Aおよび構造部材100Bは、双方とも上述した構造部材100である。なお、相互に固定された構造部材100Aと構造部材100Bとは、「構造ユニット」の例示である。
【0035】
図5に例示される通り、2つの構造部材100は、収容空間が相互に対応するように配置される。一方の構造部材100に対して他方の構造部材100が上下方向の向き(Z方向における向き)を逆にした状態で相互に対向するように配置されるとも換言できる。したがって、2つの構造部材100により、各収容空間が連結した1つの内部空間が形成される。
【0036】
図5では、便宜的に、構造部材100Aの突起部10を黒色で図示し、構造部材100Bの突起部10を斜線のハッチングにより図示する。図6は、図5をY方向の負側からみたときの構造部材100Aおよび構造部材100Bの突起部10付近の拡大図である。図7は、図5をZ方向からみたときの構造部材100Aの突起部10と構造部材100Bの突起部10との位置関係を模式的に表した図である。
【0037】
構造部材100A(「第1構造部材」の例示)と構造部材100B(「第2構造部材」の例示)とは、以下の状態(1)および状態(2)の何れにおいても相互に固定可能である。
【0038】
状態(1):
構造部材100Aの第1領域R1と構造部材100Bの第1領域R1とが対向し、かつ、構造部材100Aの第2領域R2と構造部材100Bの第2領域R2とが対向する状態。
【0039】
状態(2):
構造部材100Aの第1領域R1と構造部材100Bの第2領域R2とが対向し、かつ、構造部材100Aの第2領域R2と構造部材100Bの第1領域R1とが対向する状態。
【0040】
状態(1)は、構造部材100Aの第1領域R1と構造部材100Bの第1領域R1とが嵌合し、かつ、構造部材100Aの第2領域R2と構造部材100Bの第2領域R2とが嵌合する状態であるとも換言できる。
【0041】
同様に、状態(2)は、構造部材100Aの第1領域R1と構造部材100Bの第2領域R2とが嵌合し、かつ、構造部材100Aの第2領域R2と構造部材100Bの第1領域R1とが嵌合する状態であるとも換言できる。なお、状態(2)は、状態(1)から構造部材100Bの左右を入れ替えた状態(X-Y平面内において180度回転させた状態)である。
【0042】
ここで、領域R同士が嵌合するとは、図5から図7に例示される通り、一方の領域Rにおける第2単位領域T2に対応する嵌合空間Mに、他方の領域Rにおける突起部10が嵌合することである。
【0043】
具体的には、状態(1)は、構造部材100Aの第1領域R1および構造部材100Bの第1領域R1のうち一方における突起部10の先端が他方における嵌合空間Mに嵌合し、構造部材100Aの第2領域R2および構造部材100Bの第2領域R2のうち一方における突起部10の先端が他方における嵌合空間Mに嵌合する。
【0044】
具体的には、状態(2)は、構造部材100Aの第1領域R1および構造部材100Bの第2領域R2のうち一方における突起部10の先端が他方における嵌合空間Mに嵌合し、構造部材100Aの第2領域R2および構造部材100Bの第1領域R1のうち一方における突起部10の先端が他方における嵌合空間Mに嵌合する。
【0045】
以上の説明から理解される通り、第1実施形態に係る2つの構造部材100は、状態(1)および状態(2)の何れの状態においても、一方の構造部材100における突起部10が他方の構造部材100における嵌合空間Mに嵌合することで、相互に固定可能である。
【0046】
なお、構造部材100A(構造部材100B)の突起部10の先端が構造部材100B(構造部材100A)の第2単位領域T2に当接することは必ずしも必須ではない。少なくとも、構造部材100A(構造部材100B)の突起部10が構造部材100B(構造部材100A)の嵌合空間Mに嵌合していれば、構造部材100Aと構造部材100Bは相互に固定される。
【0047】
なお、状態(1)は、構造部材100Aの第1領域R1における第1単位領域T1(すなわち突起部10)と構造部材100Bの第1領域R1における第2単位領域T2とが対向し、構造部材100Aの第2領域R2における第2単位領域T2と構造部材100Bの第2領域R2における第1単位領域T1(すなわち突起部10)とが対向する状態であるとも換言できる。
【0048】
同様に、状態(2)は、構造部材100Aの第1領域R1における第1単位領域T1(すなわち突起部10)と構造部材100Bの第2領域R2における第2単位領域T2とが対向し、構造部材100Aの第1領域R1における第2単位領域T2と構造部材100Bの第2領域R2における第1単位領域T1(すなわち突起部10)とが対向する状態であるとも換言できる。
【0049】
ここで、例えば、一方の張出部に1つの凹部を形成し、他方の張出部に1つの凸部を形成する構成(以下「比較例」という)を想定する。そして、比較例に係る2つの構造部材を相互に固定させる場合には、一方の構造部材100の一方の張出部の凹部と他方の構造部材100の他方の凸部とを嵌合させ、一方の構造部材100の他方の張出部の凸部と他方の構造部材100の凹部とを嵌合させる。
【0050】
しかし、比較例の構成では、一方の構造部材100に対して他方の構造部材100における向きを180度間違えた場合には、双方の構造部材100が固定されないという問題がある。具体的には、双方の構造部材100において、凹部が形成された張出部同士が対向し、凸部が形成された張出部同士が対向する状態では、嵌合しない。すなわち、1組の構造部材100を嵌合させる際に、一方の構造部材100に対する他方の構造部材100の向きを意識する必要がある。
【0051】
それに対して、第1実施形態に係る構造部材100では、上述した通り、第1領域R1と第2領域R2とでは、第1単位領域T1および第2単位領域T2の位置関係が対称軸P1を中心に反転した関係にある。さらには、第1領域R1が第1部分K1と第2部分K2とに区分され、第2領域R2が第3部分K3と第4部分K4とに区分される。
【0052】
したがって、一方の構造部材100を他方の構造部材100に対して左右を入れ替えた状態(X-Y平面内において180度回転させた状態)でも、第1領域R1と第2領域R2とを複数の突起部10を利用して相互に嵌合させることが可能である。具体的には、上述した状態(1)および状態(2)の何れの場合においても2つの構造部材100を固定させることが可能になる。
【0053】
また、比較例の構造部材では、一方の張出部に1個の凹部を形成するための金型が使用され、他方の張出部に1個の凸部を形成するための金型が使用される。すなわち、2つの構造部材を相互に固定させるために2個の金型が必要になる。
【0054】
それに対して、第1実施形態では、第1領域R1の複数の突起部10の間における位置関係と、第2領域R2の複数の突起部10の間における位置関係とは、X-Y平面内で180度回転させると一致する。すなわち、第1領域R1における複数の突起部10と、第2領域R2における複数の突起部10とを形成するための金型は共通(1個)である。したがって、比較例と比較して、2つの構造部材100を相互に固定(嵌合)させるための構造を製造する費用が低減できるという利点もある。
【0055】
第1実施形態では、特に、突起部10の平面形状が正方形であるから、突起部10の平面形状が他の形状(例えば円形や三角形)である構成と比較して、一方の構造部材100の突起部10が他の構造部材100の隣接する突起部10の間の空間(嵌合空間M)に強固に嵌合するという利点がある。
【0056】
なお、第1実施形態では、同じ種類(同じ形状)の2つの構造部材100を相互に嵌合させる場合を想定した。したがって、図1における収容部20の側壁部22の周縁の高さ(Z方向の位置)は、突起部10の先端よりも低く(Z方向の負側に位置するように)設定する。
【0057】
第1実施形態では、状態(1)および状態(2)の何れの場合でも構造部材100同士が相互に重なるようにする観点からは、図2に例示される通り、平面視において、構造部材100の中心を通り、相互に直交する2つの軸についてそれぞれ対称(線対称)となるような形状が好適である。図2の場合は、構造部材100は、対象軸P1と対称軸P2とについてそれぞれ対称である。すなわち、側壁部22の外縁221がなす形状についても対象軸P1および対象軸P2についてそれぞれ対称である。なお、側壁部22の外縁221は、平面視において、側壁部22のうちZ方向の正側に位置する端部における外縁である。
【0058】
また、側壁部22の外周面において第1張出部30と第2張出部40とが設置される位置は、第1領域R1と第2領域R2とが同一平面内にあり、対象軸P1について対称となるように配置されれば、任意である。第1実施形態では、第1張出部30と第2張出部40とが、側壁部22の外周面からY方向に沿って相互に反対側に位置する構成を例示した。
【0059】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において作用または機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0060】
図9は、第2実施形態に係る構造部材100の第1領域R1と第2領域R2とに着目した平面図である。第2実施形態では、突起部10のサイズ(第2実施形態では平面視における面積)が領域内で相違する。
【0061】
第2部分K2にある突起部10は、第1部分K1にある突起部10および第4部分K4にある突起部10よりもサイズが小さい。
【0062】
具体的には、第2部分K2にある突起部10は、第1部分K1にある突起部10と比較して、平面視において、X方向における幅H1とY方向における幅H2とが小さい。第2部分K2にある突起部10の幅H1は、第1部分K1にある突起部10の幅H1よりも小さければ任意である。第2部分K2にある突起部10の幅H1は、例えば、第1部分K1にある突起部10の幅H1の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。第2部分K2にある突起部10の幅H2は、第1部分K1にある突起部10の幅H2よりも小さければ任意である。第2部分K2にある突起部10の幅H2は、例えば、第1部分K1にある突起部10の幅H2の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。
【0063】
同様に、第2部分K2にある突起部10は、第4部分K4にある突起部10と比較して、平面視において、X方向における幅H1とY方向における幅H2とが小さい。第2部分K2にある突起部10の幅H1は、第4部分K4にある突起部10の幅H1よりも小さければ任意である。第2部分K2にある突起部10の幅H1は、例えば、第4部分K4にある突起部10の幅H1の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。第2部分K2にある突起部10の幅H2は、第4部分K4にある突起部10の幅H2よりも小さければ任意である。第2部分K2にある突起部10の幅H2は、例えば、第4部分K4にある突起部10の幅H2の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。
【0064】
第3部分K3にある突起部10は、第1部分K1にある突起部10および第4部分K4にある突起部10よりもサイズが小さい。
【0065】
具体的には、第3部分K3にある突起部10は、第1部分K1にある突起部10と比較して、平面視において、X方向における幅H1とY方向における幅H2とが小さい。第3部分K3にある突起部10の幅H1は、第1部分K1にある突起部10の幅H1よりも小さければ任意である。第3部分K3にある突起部10幅H1は、例えば、第1部分K1にある突起部10の幅H1の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。第3部分K3にある突起部10の幅H2は、第1部分K1にある突起部10の幅H2よりも小さければ任意である。第3部分K3にある突起部10の幅H2は、例えば、第1部分K1にある突起部10の幅H2の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。
【0066】
同様に、第3部分K3にある突起部10は、第4部分K4にある突起部10と比較して、平面視において、X方向における幅H1とY方向における幅H2とが小さい。第3部分K3にある突起部10の幅H1は、第4部分K4にある突起部10の幅H1よりも小さければ任意である。第3部分K3にある突起部10の幅H1は、例えば、第3部分K3にある突起部10の幅H1の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。第3部分K3にある突起部10の幅H2は、第4部分K4にある突起部10の幅H2よりも小さければ任意である。第3部分K3にある突起部10の幅H2は、例えば、第4部分K4にある突起部10の幅H2の0.1倍以上0.99倍以下であり、好適には0.3倍以上0.9倍以下である。
【0067】
図8では、第1部分K1の突起部10の形状(形およびサイズ)と第4部分K4にある突起部10の形状とが同じであり、第2部分K2の突起部10の形状と第3部分K3にある突起部10の形状とが同じである構成を例示する。
【0068】
なお、第1部分K1の突起部10と第4部分K4の突起部10とは、第1実施形態と同様に、単位領域Tと略同じ形状で形成される。したがって、第1部分K1と第4部分K4とでは、相互に隣接する突起部10の間の嵌合空間Mの幅(X方向およびY方向における幅)が単位領域Tの幅と略同じである。言い換えれば、第1部分K1と第4部分K4とにおける嵌合空間Mの幅は、第2部分K2および第3部分K3における突起部10の幅H(H1,H2)を上回る。
【0069】
一方で、第2部分K2と第3部分K3とでは、嵌合空間Mの幅が単位領域Tの幅(すなわち第1部分K1および第4部分K4の突起部10の幅H)を上回る。
【0070】
第1実施形態と同様に、2つの構造部材100を嵌合させる場合を想定する。状態(1)の場合は、一方の構造部材100における第1部分K1と他方の構造部材100の第2部分K2とが嵌合し、一方の構造部材100における第3部分K3と他方の構造部材100の第4部分K4とが嵌合する。状態(2)の場合は、一方の構造部材100における第1部分K1と他方の構造部材100の第3部分K3とが嵌合し、一方の構造部材100における第2部分K2と他方の構造部材100の第4部分K4とが嵌合する。
【0071】
状態(1)および状態(2)の双方において、各突起部10は当該突起部10よりもサイズが上回る嵌合空間Mに嵌合することになる。
【0072】
ここで、第1領域R1および第2領域R2の全ての突起部10が単位領域Tと略同じサイズで形成する構成では、例えば、突起部10の形状に製造上の誤差が発生した場合(特に設計上よりもサイズが大きくなった場合)には、突起部10が嵌合空間Mに嵌合しないという問題が発生する。
【0073】
それに対して、第2実施形態の構成では、状態(1)および状態(2)の何れの場合でも、各突起部10は当該突起部10よりもサイズが上回る嵌合空間Mに嵌合する。したがって、仮に、突起部10の形状に製造上の誤差が発生した場合(特に設計上よりもサイズが大きくなった場合)でも、一方の構造部材100の突起部10が他の構造部材100の嵌合空間Mに強固に嵌合するという利点がある。
【0074】
なお、第2実施形態において、第1部分K1の突起部10の形状と第4部分K4にある突起部10のサイズとが相違し、第2部分K2の突起部10の形状と第3部分K3にある突起部10のサイズとが相違してもよい。ただし、第1領域R1の複数の突起部10と、第2領域R2の複数の突起部10とを共通の金型で形成するという観点からは、第1部分K1にある突起部10のサイズと第4部分K4にある突起部10のサイズとが同じであり、第2部分K2にある突起部10のサイズと第3部分K3にある突起部10のサイズとが同じである構成が好適である。
【0075】
突起部10の平面形状がX方向における幅H1がY方向の相異なる位置で異なる図形(例えば円形)の場合には、幅H1は、Y方向において最大となる部分のX方向における幅(例えば直径)である。同様に、突起部10の平面形状がY方向における幅H2がX方向の相異なる位置で異なる図形の場合には、幅H2は、X方向において最大となる部分のY方向における幅である。
【0076】
<変形例>
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
【0077】
(1)前述の各形態では、収容部20と第1張出部30と第2張出部40とで構成される構造部材100を例示したが、構造部材100の形状は任意である。例えば、図9に例示される通り、板状の構造部材100の1つの表面に第1領域R1および第2領域R2を設けてもよい。第1領域R1および第2領域R2は、同一平面上に位置すれば、構造部材100において設ける位置は任意である。
【0078】
(2)前述の各形態では、同じ種類(同じ形状)の2つの構造部材100を相互に固定させる構成を例示したが、例えば、図10に例示される通り、他の種類の2つの構造部材100を相互に固定させるのに第1領域R1および第2領域R2を利用してもよい。言い換えれば、第1領域R1および第2領域R2を有する構造部材100同士であれば、構造部材100の種類に関わらず相互に嵌合可能である。そして、構造部材100の形状に応じて第1領域R1および第2領域R2を設ける位置は適宜に選択される。以上の説明から理解される通り、第1領域R1と第2領域R2とを設ける本発明の構成は各種の構造部材100において利用される。
【0079】
(3)前述の各形態では、突起部10の平面形状が正方形である構成を例示したが、突起部10の平面形状は以上の例示に限定されない。例えば、図11に例示される通り、正方形以外の多角形(例えば八角形)でもよい。また、突起部10の平面形状は円形や三角形でもよい。以上の説明から理解される通り、相互に隣接する突起部10と突起部10との間の嵌合空間M(すなわち第2単位領域T2に対応する空間)に他の構造部材100の突起部10が嵌合することが可能であれば、突起部10の形状は任意である。ただし、強固に嵌合させるという観点からは、突起部10の平面形状は、対称軸P1および対称軸P2の双方について対称な図形が好適である。突起部10の平面形状は、X方向に沿った対辺とY方向に沿った対辺を含む形状(例えば正方形、長方形または正八角形など)がさらに好適である。
【0080】
(4)前述の各形態では、正方形の領域を単位領域Tとして例示したが、図12に例示される通り、長方形の領域を単位領域Tとしてもよい。領域Rにおける複数(2n×m)の単位領域Tの各々は、X方向に平行な3以上の直線と、Y方向に平行な3以上の直線とを直交するように配置したときに区画される領域であるとも換言できる。
【0081】
(5)図13は、X方向からみたときの突起部10が図示されている。突起部10の形状は、例えば、図13(a)-(c)に示す形状が採用される。図13(a)は、高さ方向(Z方向)にわたりX-Y平面内における断面積が略一定の突起部10である。図13(b)は、高さ方向にわたりX-Y平面内における断面積が変化する突起部10である。具体的には、先端に向かってX-Y平面内における断面積が小さくなる突起部10である。図13(c)は、先端が曲面である突起部10である。ただし、突起部10の形状は、図13(a)-(c)には限定されない。
【0082】
(6)前述の各形態において、領域R内の複数の突起部10の間において突起部10の形状を相違させてもよい。また、第1領域R1内の突起部10と第2領域R2内の突起部10との形状を相違させてもよい。一方の構造部材100の第1領域R1と他方の構造部材100の第2領域R2(または第1領域R1)とが相互に嵌合可能(すなわち一方の構造部材100の嵌合空間Mに他方の構造部材100の突起部10が嵌合可能)であれば、突起部10の形状は任意である。
【符号の説明】
【0083】
10 :突起部
20 :収容部
21 :底壁部
22 :側壁部
30 :第1張出部
40 :第2張出部
100 :構造部材
221 :外縁
K1 :第1部分
K2 :第2部分
K3 :第3部分
K4 :第4部分
M :嵌合空間
P1 :対称軸
P2 :対象軸
R1 :第1領域
R2 :第2領域
T :単位領域
T1 :第1単位領域
T2 :第2単位領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13