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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139774
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】コーナー用フック
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/00 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
A47G29/00 C
A47G29/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021040300
(22)【出願日】2021-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】521107460
【氏名又は名称】岡村 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100098198
【弁理士】
【氏名又は名称】旦 武尚
(72)【発明者】
【氏名】岡村 淳
【テーマコード(参考)】
3K100
【Fターム(参考)】
3K100AA02
3K100AE01
3K100AF02
3K100AG01
3K100AG03
3K100AJ05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】壁等の角のコーナー部に着脱自在に配設できるコーナー用フックであって、着脱が容易であり、更に設置強度が高いコーナー用フックを提供する。特に設置時に壁などに傷などをつけることがないコーナー用フックである。
【解決手段】略板状の本体部1と、本体部の両端の面に係止部2を有し、該係止部の反対面にはフック部3を有するコーナー用フックであって、略板状の本体部が湾曲して撓ませることのできるものであり、本体部の両端に形成した係止部のそれぞれの同じ面には摩擦係数の高い面を有するコーナー用フックである。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略板状の本体部1と、本体部1の両端の面に係止部2を有し、該係止部2の反対面にはフック部3を有するコーナー用フックであって、
略板状の本体部1が湾曲して撓ませることのできるものであり、
本体部1の両端に形成した係止部2のそれぞれの同じ面には摩擦係数の高い面を有することを特徴とするコーナー用フック。
【請求項2】
略板状の本体部1をコーナーの角部方向に撓ませると共に係止部2の摩擦係数の高い面を壁に密着させて着脱自在に装着することを特徴とする請求項1記載のコーナー用フック。
【請求項3】
本体部1を硬質樹脂により構成することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のコーナー用フック。
【請求項4】
本体部1を木又は竹により構成することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のコーナー用フック。
【請求項5】
本体部1を薄手の金属板により構成することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のコーナー用フック。
【請求項6】
係止部2の摩擦係数の高い面を摩擦係数の高い素材により形成したことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のコーナー用フック。
【請求項7】
係止部2の摩擦係数の高い素材がウレタンゴムであることを特徴とする請求項6に記載のコーナー用フック。
【請求項8】
係止部2の摩擦係数の高い素材がクロロプレンゴムであることを特徴とする請求項6に記載のコーナー用フック。
【請求項9】
係止部2の摩擦係数の高い面を摩擦係数の高い形状により形成したことを特徴とする請求項1、2、6乃至8のいずれかに記載のコーナー用フック。
【請求項10】
フック部3が任意のものを吊り下げ可能に形成するものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のコーナー用フック。
【請求項11】
フック部3がベース板4上から突出形成しているフック突出部31と該フック突出部の先端に円形の先端部32を有し、更にこの円形の先端部32には返し33を有するフック部3であることを特徴とする請求項10に記載のコーナー用フック。
【請求項12】
フック部3がベース板上から突出形成したうえでその先端部は更に上部方向に折り曲げたフック部3であることを特徴とする請求項10に記載のコーナー用フック。
【請求項13】
該係止部2の反対面のフック部3は、本体1の両端に形成した係止部のうちのいずれかの係止部の面の反対面にのみ有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のコーナー用フック。
【請求項14】
該係止部2の反対面のフック部3が、該反対面から着脱自在のフック部3であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のコーナー用フック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁等の角のコーナー部に着脱自在に配設できるコーナー用フックに関する。
【背景技術】
【0002】
室内において壁の角部いわゆるコーナー部分に関してはデッドスペースとなりやすい。
従って係るこのコーナー部にはコーナー部分に設置する家具例えばテレビ台や角形状に合致した形状の家具を設置する場合がある。
更に特に目線の位置即ち壁の中間部から上部方向に掛けては作り付けの家具を設置するもののほか、例えば特開2017-185176号(特許文献1)に示すコーナー壁部に設置するコーナーラックが存在する。
これは壁のコーナー部分設置する棚である。
【0003】
更にコーナーの角部に設置するコーナー・壁面両用フックが実開昭63-93880号(特許文献2)が存在する。
これは壁のコーナーにフックを配設するものであり、角部分の隙間の部分についてものをかけるための空間として利用できるものである。
更に壁面のコーナーに取り付けるフックとして実登第3080886号(特許文献3)が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-185176号
【特許文献2】実開昭63-93880号
【特許文献3】実登第3080886号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の様に、壁部同士が交差する角部分であるコーナーはデッドスペースとなりやすいことから係る位置に物を掛けるためのフック等を配設することがある。
これはこの空間を有効に利用するためのフック等を設置してこのフックに物をかけことによりこの空間を有効に活用するものである。
この場合コーナー部分の壁にフックを設置するには壁自体にフックを螺子などできっちりと固定して設置することによって、一定程度重量のあるものもこのフックに掛けることができる。
更に、螺子や例えばビス或いはくぎなどで設置した場合にはそれぞれによって開けられた穴が残ってしまうこととなる。
【0006】
しかし、このようにフックを螺子止めなどする場合、あらかじめドライバー等で螺子などを用いて設置しなければならず、また不要となった場合にもそのフックをドライバーなどを用いて外すことが必要となる。
例えば特許文献3に示す構成がある。
又、特許文献2に示す構成においても本体部の両端部に有する接着部を接着して壁に設置するものである。
従って接着することから例えば接着部材を用いて長期的な接着によって設置するものであり、その設置のほか特にその取り外しは容易に行えるものではない。
【0007】
更に特許文献1に示す構成があるが、これはコーナーにラックである棚の設置をするものであり、フックなどとは異なり通常はコーナー部の上部に設置するものであると共に棚状に物を載せるためのものとなる。
この他、吸盤を用いてフックを壁差に配設する吸盤付きのフックも存在するが、吸盤による壁への設置の場合には、取り付け場所の素材が限定されるものとなり、また平滑な面にしか設置できないと共に、時間の経過とともに吸盤での吸着がはがれてしまうものとなる。
更に本体にフックを有し、この本体を両面接着テープ等で壁に設置するフックも存在するが両面接着テープなどの接着テープを用いた場合も取り外した際に接着跡が残ることがあり、また壁を傷つけてしまう場合がある。
【0008】
更に接着テープの接着力の高いテープを用いた場合にはいったん設置した後の取り外しが困難となってしまう。
この他、例えば磁石を用いたものがあるが、これも取り付け場所の素材が限定されることとなる。
そこで着脱自在であると共に配置した際の配置強度の高いコーナー用のフックが望まれるものである。
更にこの設置と取り外しを簡単に行えるコーナー用フックの提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、係るために請求項1に係る発明は、略板状の本体部と、本体部の両端の面に係止部を有し、該係止部の反対面にはフック部を有するコーナー用フックであって、略板状の本体部が湾曲して撓ませることのできるものであり、本体部の両端に形成した係止部のそれぞれの同じ面には摩擦係数の高い面を有するコーナー用フックによって前記課題を解決できる。
又請求項2に係る発明は、略板状の本体部をコーナーの角部方向に撓ませると共に係止部の摩擦係数の高い面を壁に密着させて着脱自在に装着するコーナー用フックからなり、係る発明を用いてもよい
更に、請求項3に係る発明は本体部を硬質樹脂により構成するコーナー用フックであって係る構成を有するものでもよい。
或いは、請求項4に係る発明のように本体部を木又は竹により構成するコーナー用フックであってもよい。
或いは、請求項5に係る発明のように本体部を薄手の金属板により構成するコーナー用フックを用いてもよいものである。
更に係止部に関しては、請求項6に係る発明のように係止部の摩擦係数の高い面を摩擦係数の高い素材により形成したコーナー用フックであり、係る構成を有するものでもよい。
【0010】
この場合、請求項7に係る発明のように、係止部の摩擦係数の高い素材がウレタンゴムであるコーナー用フックでも、或いは請求項8に係る発明のように係止部の摩擦係数の高い素材がクロロプレンゴムであるコーナー用フックを用いてもよいものである。
この他、請求項9に係る発明のように係止部の摩擦係数の高い面を摩擦係数の高い形状により形成したコーナー用フックを用いてもよい。
これらの場合、請求項10に係る発明のようにフック部が任意のものを吊り下げ可能に形成するコーナー用フックを用いるものでもよい。
【0011】
更に、この場合請求項11に係る発明のようにフック部がベース板上から突出形成しているフック突出部と該フック突出部の先端に円形の先端部を有し、更にこの円形の先端部には返しを有するフック部であるコーナー用フックを用いるものであつてもよい。
或いは請求項12に係る発明のようにフック部がベース板上から突出形成したうえでその先端部は更に上部方向に折り曲げたフック部であるコーナー用フックを用いてもよいものである。
【0012】
これらの場合請求項13に係る発明のように係止部の反対面のフック部は、本体の両端に形成した係止部のうちのいずれかの係止部の面の反対面にのみ有するコーナー用フックを用いてもよい。
或いは請求項14に係る発明のように係止部の反対面のフック部が、該反対面から着脱自在のフック部であるコーナー用フックを用いてもよいものである。
【発明の効果】
【0013】
以上のように構成したことから、請求項1及び請求項2に係る発明により室内の角部や壁と天井との間のコーナーの角部において、物などを吊るすなどのことのできるコーナー用フックを提供できるものである。
特にこのコーナー用フックはその着脱が容易であると共に、壁に傷をつけることなく着脱でき、設置したいときに設置できると共に不要の場合には取り外しができるものであって、更には設置個所に何ら傷などをつけずに行えるものである。
また略板状の本体部は湾曲して撓ませて設置するものであり、この弾発力によってきっちりと不用意に外れることなく設置できると共に、壁面との接触面を摩擦係数の高い面を壁面と接触して設置するものであり、この摩擦抵抗によって壁面にきっちりと装着できるものである。
【0014】
更には本体部の湾曲をより撓ませることによってこの接触面を外すことができ、これにより摩擦力がなくなって簡単に取り外すことができる。
従って簡単に装着できると共に簡単に取り外せ、かつ壁面には何ら傷つけることなく着脱ができるコーナー用フックを提供できる。
特に中央部の湾曲と摩擦抵抗の高い面とによって、不用意に外れることがなくかつきっちりとものを吊るすことのできるコーナー用フックを提供できる。
更に請求項3に係る発明によって本体部を硬質樹脂により構成するものであり、略板状の本体部を原形に戻ろうとする戻り特性である弾発力を持って湾曲させることができるものであると共により高い弾発力を持って湾曲するものであって、設置の強度を高く保つことができる。
【0015】
また請求項4に係る発明により、本体部を木又は竹で構成でき、木又は竹の弾発力を持って湾曲させることができ、設置の強度を高められるものである。
更に請求項5に係る発明により、本体部を薄手の金属板で構成でき、この場合も極めて高い弾発力を持って湾曲させることができ、設置の強度を高められるものである。
更に請求項6に係る発明により、係止部の摩擦係数の高い面を摩擦係数の高い素材により構成することによって、接触する壁面と不用意にずれることなくきっちりと接触するものとなり、設置状態の維持が図れると共に強固に設置することができるものである。
【0016】
また請求項7に係る発明により、係止部の摩擦係数の高い素材としてウレタンゴムを該面に形成することにより、設置時に接触する壁面と極めてずれにくくかつ外れにくく設置できることとなり、設置の強度を高く保つことができる。
或いは請求項8に係る発明のようにクロロプレンゴムを用いても、同様に設置時に接触する壁面と極めてずれにくくかつ外れにくく設置できることとなり、設置の強度を高く保つことができる。
【0017】
更に請求項9に係る発明により係止部の摩擦係数の高い面を摩擦係数の高い形状により形成したコーナー用フックを用いることができ、形状により摩擦係数の高い面を有するものであってもよい。
この場合であっても設置時に接触する壁面と極めてずれにくくかつ外れにくく設置できることとなり、設置の強度を高く保つことができるものである。
更に請求項10に係る発明により、フック部がものを吊り下げることのできるフック部であり、一般的に多用されている各種フックを用いることができ、コーナー用フックとして使用できるものとなる。
或いは全体形状の一例として請求項11又は請求項12に係るコーナー用フックを用いることによって吊り下げ可能なフックの最適な構成の一例を示すものとなる。
【0018】
或いは請求項13に係る発明によって両端に形成した係止部のうちいずれかの係止部の反対面にのみフック部を有するものであってもよく、使用状況等各種の場合にそれぞれの応じた使用態様のバリエーションを与えることができる。
或いは、請求項14に係る発明のように、係止部の反対面のフック部が、係止部の反対面から着脱自在のフック部であり、必要に応じてフック部を装着できる各種状況やバリエーションに応じてフック部を形成できるコーナー用フックを用いることができることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係るコーナー用フックの一例を示す図。
図2図1に示す本発明に係るコーナー用フックの側面から視認した図。
図3図1に示す本発明に係るコーナー用フックの裏面から視認した図。
図4図1に示す本発明に係るコーナー用フックを壁部の角部であるコーナーに装着した一例を示す図。
図5図1に示す本発明に係るコーナー用フックを壁部と天井との角部であるコーナーに設置した状態の一例を示す図。
図6】本発明に係るコーナー用フックをコーナー部に配設する状態を示す図。
図7】本発明に係るコーナー用フックをコーナー部に配設する状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明に係るコーナー用フックの一例を示す図である。
中央部に樹脂製の本体部1を有し、その左右両端にそれぞれの同方向の一面にウレタンゴムからなる係止部2を有する。
このウレタンゴムの係止部2の反対面にはフック部3を有する。
この中央部の樹脂製の本体部1は略板状であって横長形状の本体部1からなり、その両端部にウレタンゴムからなる係止部2を有する。
この両端の係止部2及びフック部3を有するベース板4の形状は略円形形状からなる。
本図ではベース板4は円形形状に形成しているが、本体部1をはさんでこの裏面にはベース板と同様の形状の円形形状の係止部2を有する。
【0021】
更に円形形状の係止部2に限らず他の形状の係止部2を有するものであってももちろんよい。
この本体部1は板状であり、撓んで弧状に湾曲することができる。
この本体部1は、硬質樹脂製からなり、湾曲させることはできるが、湾曲させた場合には元の形態に戻る変形からの戻り特性を有している。
即ち板状の形状に形成されているが、この板状の本体部1の長手方向を湾曲させると、もとの板状に戻るものであり、硬質樹脂板であることから弾発力を持って元の板状に戻るものである。
フック部3はベース板4上に形成されていると共に外部に突出形成しているフック突出部31とその先端部に円形の先端部32とを有しており、この円形の先端部32には本体方向に返し33がついている。
【0022】
従って係るフック突出部31に各種のものを吊り下げることができる。
本図構成のコーナー用フックの板状の本体部1を湾曲させて壁の角部に設置させ、湾曲部を角部のコーナーの屈曲部方向に位置させ、それぞれの壁部に本体部1の両端に有する係止部2を密着させるものである。
このように構成すると係止部2のウレタンゴムの面と壁面とが密着し、その摩擦によってきっちりと係止されるものである。
特にウレタンゴムであり摩擦係数が高い係止部2であり、係るウレタンゴムの面が壁面と接するものとなり、固定されることとなる。
【0023】
更に、樹脂製の板状の本体部1が屈曲部方向に湾曲していることから、この湾曲を元の板状に戻ろうとする弾発力によって、該係止部2の面が壁面方向に押されることとなり、より摩擦力が増してきっちりと固定されることとなる。
従って、この状態でコーナー用フックがコーナー部分に固定されることとなり、強度をもってコーナー部に設置できるものとなる。
このことは更にフックに物をかけた場合であってもその耐荷重を高くすることができる。
このように設置に際しては本体部1の板状の樹脂板を湾曲させて角部に設置すればよいものであり、極めて簡単に設置できる。
【0024】
これに対して一旦設置したこのコーナー用フックを取り外す際には、湾曲させた板状の樹脂板からなる本体部1を更に湾曲させれば本体部1両端の係止部2と壁面との接触部分が離れることとなり、簡単に取り外すことができる。
従って、簡単に設置できると共に簡単に取り外すことのできるコーナー用フックを提供できる。
更にはコーナー部に設置した場合であっても耐荷重の高いフック部3を有するコーナー用フックを提供できるものである。
図2は、図1に示す本発明に係るコーナー用フックの側面から視認した図である。
【0025】
本図に示す通り、まずは板状の樹脂板からなる本体部1と、その本体部1の両端に形成した係止部2を有する。
この係止部2は本体部1の一面に形成しているものであり、本図ではウレタンゴムからなる。
この係止部2の反対面にはフック部3を有する。
【0026】
従って本体部1の両端にはそれぞれフック部3を有するものである。
このフック部3はベース板4上から突出形成しているフック突出部31を有しており、更に円形の先端部32を有している。
更にこの円形の先端部には返し33がついている。
【0027】
図3は、図1に示す本発明に係るコーナー用フックの裏面を視認した図である。
本図に示す通り、まずは板状の樹脂板からなる本体部1と、その本体部1の両端に形成した係止部2を有する。
本発明に係るコーナー用フックの板状の本体部1を湾曲させて壁の角部に設置させ、湾曲部を角部のコーナーの屈曲部方向に位置させ、それぞれの壁部に本体部1の両端に有する係止部2を密着させる。
この係止部2は、ウレタンゴムにより構成されており、この表面と壁面とが密着することとなる。
従ってこの係止部2と壁面とが密着してその摩擦によりずれることなく設置されるものであり、このコーナー用フックがきっちりと設置されることとなる。
【0028】
このことより本図は、本体部1の係止部側の面であって、中央部に樹脂製の本体部1を有し、その左右両端にそれぞれの同方向の一面に設けたウレタンゴムからなる円形状の係止部2を有する一例を示す図である。
尚、本図では円形の例を示すがこの形状に限らず任意の形状であってよく、更にこの係止部の面積などの広さに関しては少なくとも本発明に係るコーナー用フックが壁に着脱自在に設置できる大きさであればよい。
【0029】
図4は、壁部に装着した一例を示す図である。
本発明に係るコーナー用フックの板状の本体部1を湾曲させて壁の角部に設置させ、湾曲部を角部のコーナーの屈曲部方向に位置させ、それぞれの壁面に本体部1の両端に有する係止部2を密着させている。
このように設置すると、本体部1の湾曲による弾発力によって両端部が壁面方向に加圧されるものとなり、係止部2と壁面との接触がより強固となって摩擦力が高まり外れにくくなる。
【0030】
従って、係止部2のウレタンゴムの面と壁面とが密着し、その摩擦によってきっちりと係止されるものである。
尚、本図ではウレタンゴムを示すがこれに限らずクロロプレンゴムを用いたものであってもよい。
摩擦係数の高いゴムであればよい。
従って、上記のゴムのほか、天然ゴム系のものを用いても、或いはジエン系のゴムを用いても、或いは非ジエン系のゴムを用いても、或いはその他の各種合成ゴムを用いてもよい。
このように摩擦係数の高いゴム類を例として示すが、このゴム類に限らず、他の摩擦係数の高い素材を用いたものであってもよい。
【0031】
例えば摩擦係数の高いゴム以外の各種樹脂材や紙材、木材、金属材等を用いたものであってもよい。
従って、壁面との接触部分である係止部2の面が摩擦係数の高い摩擦係数の高い各種素材により形成するものであってもよい。
更には摩擦係数の高い各種素材に限らず、壁面と接する係止部2の面に摩擦係数の高い形状を構成するもので係止部2の面を有するものであってもよい。
例えば係止部2のそれぞれの面に表面に微細な凹凸を有する例えば紙や木或いは金属材、樹脂材等を用いるものであってもよい。
或いは紙やすりの形状を有する面を各種素材で形成したものであってもよい。
【0032】
従って、壁面との接触部分である係止部の面が摩擦係数の高い形状を有する各種部材により形成されたものでもよい。
尚、円形のベース板4と同様に円状の係止部2を用いているが、この円形形状に限らず各種任意の形状を有するものであればよい。
また大きさも少なくとも壁面との接触により摩擦力によって本発明に係るフックが着脱自在に係止できればよいものであり、形状も任意の形状と共にその大きさも係止可能な大きさを有するものであればよい。
【0033】
次に本体部1は硬質樹脂製のものであることが望ましいが、少なくとも湾曲させることができると共に弾発力を有し、元の形態に戻る変形からの戻り特性を有しているものであることが必要である。
従って、硬質樹脂製の他、木や竹製の本体部或いは薄手の金属板からなるもの等でもよい。
尚、本図ではこのコーナー部を90度のコーナー部に配設している状態を示すが、もとよりこの角度がより大きいコーナー部であっても、或いは角度がより小さいコーナー部に設置するものでもよい。
【0034】
図5は、壁と壁との間のコーナーと異なり、壁部と天井との角部であるコーナーに設置した状態の一例を示す図である。
本図に示すように壁同士のコーナーに限らず壁と天井のコーナー部を設置するものでもよく、或いはその他のコーナー部を形成する各種箇所に設置するものでもよい。
【0035】
図6は、本発明に係るコーナー用フックの他の例を示す図であって、コーナー部に配設する際の状態を示す図である。
略板状の本体部1の両端に係止部2とその他の面にフック部3とを有するコーナー用フックを壁と壁とからなるコーナー近傍に位置させる。
【0036】
本図に示すコーナー用フックは、その両端部分を略四角形状のフック部3のベース板4と係止部2からなるものである。
【0037】
更にベース板4のフック部3はその下部から外部に突出形成したうえでその先端部は更に上部方向に折り曲げられており、略L字で更に上部方向へ折り返された折り返し部分を有する形状のフックである。
係るコーナー用フックを壁際のコーナーに位置させる。
更に図7に示すように、このコーナー用フックの板状の本体部1を壁と壁との角部のコーナーの屈曲部方向に湾曲させ、該本体部1の湾曲部分の中心部分を屈曲部の角に徐々に近づけることにより、コーナー用フックの両端の係止がそれぞれの壁の表面に平行に接する状態となる。
この場合係止部2の面と壁の表面とが平行に接して密着することからコーナーに設置することができる。
また、係止部2の面と壁の表面とが平行に接し、密着することからこの密着をずらそうとすると両者間に摩擦が生じて、ずれにくくなり、きっちりと配置されることとなる。
【0038】
従ってこの状態でフック部3に物をかけた場合には係止部2の面と壁部の面とか密着していることから耐荷重性の高いフックとして用いることができる。
特に本体部1が湾曲して設置されており、この湾曲によってそれぞれの係止部2が壁部方向に弾発力を持って壁の表面に加圧されて設置されていることから係止部2がずれにくく設置されるものとなる。
これによって耐荷重をより高めることができる。
この状態で物をかけておくフックとして活用できるものである。
【0039】
更にこの設置状態のコーナー用フックを取り外す場合にはこの本体部1の中央部分の湾曲を更に撓めることにより両端の係止部2が更に曲がることとなり、壁の表面との接触面に隙間を生じさせることができる。
従って、係止部2と壁との接触がなくなり、両者間の摩擦がなくなることから簡単に取り外すことができる。
このことより着脱自在のコーナー用フックの提供ができるものである。
【0040】
図6図7に示すフック部3の形状や図1図2に示すフック部3の形状、或いは図4図5に示すフック部3の形状とは、それぞれ一例を示すものであり、この形状に限定することを示唆するものではなく、フック部3の一例として示すものである。
従ってフック部3の形状は他の各種一般に用いられている形状であればよく、また係止部2の一面の反対面にのみフック部3を有するものであってもよい。
【0041】
フック部3を有する場合には物を吊り下げるか、或いは物をその位置に定置可能とするか、あるいは載置可能等の物の維持ができるものであればよい。
更には係止部2の反対面のいずれの端部にもフック部を有さない構成のものであってもよい。
例えばフック部を着脱自在に構成したものであってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 本体部
2 係止部
3 フック部
31 フック突出部
32 先端部
33 返し
4 ベース板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7