(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139876
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】住宅・レンタカー連携サービスサーバ、住宅・レンタカー連携サービスシステム、及び住宅・レンタカー契約サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20220915BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220915BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021040441
(22)【出願日】2021-03-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】521106728
【氏名又は名称】株式会社ホリシンオートモビル
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】特許業務法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 慎二
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB68
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】簡易な操作により賃貸住宅サービスとレンタカーサービスの両方の契約を連携して行う。
【解決手段】ユーザに賃貸住宅の物件情報を提供する不動産管理サーバ2、及び、ユーザにレンタカーを貸し出すレンタカーサービスを提供するレンタカー管理サーバ4、の両方に通信可能な仲介管理サーバ3であって、不動産管理サーバ3から提供されユーザ端末5に表示された特定の物件情報に対してユーザによりレンタカーサービスの連携指示が行われたことを識別し、連携指示された特定の物件情報に対し予め関連付けられた特定のレンタカーサービスを提供可能なレンタカー管理サーバ4に対し、当該レンタカー管理サーバ4が提供する特定のレンタカーサービスの内容を、特定の物件情報を表示しているユーザ端末5に表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに賃貸住宅の物件情報を提供する住宅情報サーバ、及び、ユーザにレンタカーを貸し出すレンタカーサービスを提供するレンタカーサーバ、の両方に通信可能な通信インタフェースと、
制御部と、
を備えた住宅・レンタカー連携サービスサーバであって、
前記制御部は、
前記住宅情報サーバから提供されユーザ端末において画面表示された少なくとも1つの特定物件情報に付加された図像に対しユーザによる所定操作がなされたことを、前記通信インタフェースを介して識別する操作識別処理と、
前記操作識別処理での前記所定操作の識別を契機に、当該所定操作がなされた前記図像に対応する前記特定物件情報に対し予め関連付けられた特定レンタカーサービスを提供可能な前記レンタカーサーバに対し、当該レンタカーサーバが提供する前記特定レンタカーサービスの内容を、前記特定物件情報を表示している前記ユーザ端末に表示させるよう、前記通信インタフェースを介し表示指示信号を送信する表示指示処理と、
を実行することを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスサーバ。
【請求項2】
請求項1記載の住宅・レンタカー連携サービスサーバにおいて、
予め前記住宅情報サーバから取得された複数の前記特定物件情報と、予め前記レンタカーサーバから取得された、前記複数の特定物件情報に対応する複数の前記レンタカーサービスの内容と、が互いに関連付けて記憶された記憶部をさらに有し、
前記制御部は、
前記表示指示処理において、前記所定操作がなされた前記図像に対応する1つの前記特定物件情報に対し前記記憶部に関連付けて記憶された1つの特定レンタカーサービスを提供可能な前記レンタカーサーバに対し、前記1つの特定レンタカーサービスの内容を前記ユーザ端末に表示させる前記表示指示信号を前記レンタカーサーバへ送信する
ことを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスサーバ。
【請求項3】
請求項1又は2記載の住宅・レンタカー連携サービスサーバにおいて、
前記制御部は、さらに、
前記ユーザ端末における入力に応じて送信される入居日情報を取得する入居日取得処理を実行し、
前記表示指示処理において、前記入居日取得処理で取得した前記入居日情報に対応して提供可能な前記特定レンタカーサービスの内容を表示させるよう、前記表示指示信号を送信する
ことを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスサーバ。
【請求項4】
請求項3記載の住宅・レンタカー連携サービスサーバにおいて、
前記制御部は、さらに、
前記ユーザ端末における入力に応じて送信される、レンタカーの希望車種情報を取得する車種取得処理を実行し、
前記表示指示処理において、前記入居日取得処理で取得した前記入居日情報の表す入居日に、前記希望車種情報の表す車種を貸し出しできる場合は、当該車種の貸し出しを含む前記特定レンタカーサービスの内容を表示させるよう、前記表示指示信号を送信する
ことを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスサーバ。
【請求項5】
請求項4記載の住宅・レンタカー連携サービスサーバにおいて、
前記制御部は、前記表示指示処理において、
前記入居日取得処理で取得した前記入居日情報の表す入居日に、前記希望車種情報の表す車種を貸し出しできない場合は、当該車種の貸し出しが可能な納車日情報を含む前記特定レンタカーサービスの内容を表示させるよう、前記表示指示信号を送信する
ことを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスサーバ。
【請求項6】
請求項4記載の住宅・レンタカー連携サービスサーバにおいて、
前記制御部は、前記表示指示処理において、
前記入居日取得処理で取得した前記入居日情報の表す入居日に、前記希望車種情報の表す車種を貸し出しできない場合は、当該入居日に貸し出し可能な別の車種の貸し出しを含む前記特定レンタカーサービスの内容を表示させるよう、前記表示指示信号を送信する
ことを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスサーバ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項記載の住宅・レンタカー連携サービスサーバにおいて、
前記制御部は、さらに、
前記特定物件情報に対し予め関連付けられたレンタカーの仕様条件であるレンタカー条件情報を前記住宅情報サーバから取得する条件情報取得処理を実行し、
前記表示指示処理において、
前記条件情報取得処理で取得した前記レンタカー条件情報の条件を満たす車種の貸し出しが可能な前記特定レンタカーサービスの内容を表示させるよう、前記表示指示信号を送信する
ことを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスサーバ。
【請求項8】
ユーザに賃貸住宅の物件情報を提供する住宅情報サーバと、ユーザにレンタカーを貸し出すレンタカーサービスを提供するレンタカーサーバと、住宅・レンタカー連携サービスサーバとを備える住宅・レンタカー連携サービスシステムであって、
前記住宅・レンタカー連携サービスサーバは、
前記住宅情報サーバと前記レンタカーサーバの両方に通信可能な通信インタフェースと、
制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記住宅情報サーバから提供されユーザ端末において画面表示された少なくとも1つの特定物件情報に付加された図像に対しユーザによる所定操作がなされたことを、前記通信インタフェースを介して識別する操作識別処理と、
前記操作識別処理での前記所定操作の識別を契機に、当該所定操作がなされた前記図像に対応する前記特定物件情報に対し予め関連付けられた特定レンタカーサービスを提供可能な前記レンタカーサーバに対し、当該レンタカーサーバが提供する前記特定レンタカーサービスの内容を、前記特定物件情報を表示している前記ユーザ端末に表示させるよう、前記通信インタフェースを介し表示指示信号を送信する表示指示処理と、
を実行することを特徴とする住宅・レンタカー連携サービスシステム。
【請求項9】
ユーザに賃貸住宅の物件情報と、レンタカーを貸し出すレンタカーサービスを提供し、前記賃貸住宅及び前記レンタカーサービスの両方の契約を行う住宅・レンタカー契約サーバであって、
ユーザ端末に通信可能な通信インタフェースと、
制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記ユーザ端末において画面表示された少なくとも1つの特定物件情報に付加された図像に対しユーザによる所定操作がなされたことを、前記通信インタフェースを介して識別する操作識別処理と、
前記操作識別処理での前記所定操作の識別を契機に、当該所定操作がなされた前記図像に対応する前記特定物件情報に対し予め関連付けられた特定レンタカーサービスの内容を、前記特定物件情報を表示している前記ユーザ端末に表示させるよう、前記通信インタフェースを介し表示指示信号を送信する表示指示処理と、
を実行することを特徴とする住宅・レンタカー契約サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、賃貸住宅サービスとレンタカーサービスの連携を図る住宅・レンタカー連携サービスサーバ、住宅・レンタカー連携サービスシステム、及び住宅・レンタカー契約サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、コンピュータの演算処理機能を利用して住居と乗用車を組み合わせて販売する住居販売システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在の不動産契約としては、上記従来技術のように住居を購入する以外にも、例えば単身赴任などの目的で所定の地域にあるアパートなどの賃貸住宅を限定された期間だけ契約したい場合が多くある。そして、例えば車両を購入する意志のないユーザであっても、上記所定地域において公共交通機関が発達していないなどの理由から、上記賃貸物件と同等の期間で移動手段としてのレンタカーの貸し出しサービスを併せて契約したいという需要がある。しかしながら上記従来技術ではそのような賃貸物件とレンタカーを併せて契約する技術については開示されておらず、またユーザ自身が個別に契約する場合には手続きが煩雑となってしまいレンタカーに対する契約意志を損ねる可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、簡易な操作により賃貸住宅サービスとレンタカーサービスの両方の契約を連携して行うことができる住宅・レンタカー連携サービスサーバ、住宅・レンタカー連携サービスシステム、及び住宅・レンタカー契約サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、ユーザに賃貸住宅の物件情報を提供する住宅情報サーバ、及び、ユーザにレンタカーを貸し出すレンタカーサービスを提供するレンタカーサーバ、の両方に通信可能な通信インタフェースと、制御部と、を備えた住宅・レンタカー連携サービスサーバであって、前記制御部は、前記住宅情報サーバから提供されユーザ端末において画面表示された少なくとも1つの特定物件情報に付加された図像に対しユーザによる所定操作がなされたことを、前記通信インタフェースを介して識別する操作識別処理と、前記操作識別処理での前記所定操作の識別を契機に、当該所定操作がなされた前記図像に対応する前記特定物件情報に対し予め関連付けられた特定レンタカーサービスを提供可能な前記レンタカーサーバに対し、当該レンタカーサーバが提供する前記特定レンタカーサービスの内容を、前記特定物件情報を表示している前記ユーザ端末に表示させるよう、前記通信インタフェースを介し表示指示信号を送信する表示指示処理と、を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡易な操作により賃貸住宅サービスとレンタカーサービスの両方の契約を連携して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る住宅・レンタカー連携サービスシステムの概略的なシステム構成図である。
【
図2】物件情報データベースの記録内容を模式的に表す図である。
【
図3】会社データベースの記録内容を模式的に表す図である。
【
図4】車種情報データベースの記録内容を模式的に表す図である。
【
図5】車両情報データベースの記録内容を模式的に表す図である。
【
図6】汎用パーソナルコンピュータに表示された賃貸物件検索サイト画面の表示の一例を表す図である。
【
図7】汎用パーソナルコンピュータに表示されたレンタカー会社選択サイト画面の表示の一例を表す図である。
【
図8】汎用パーソナルコンピュータに表示されたレンタカー車種選択サイト画面の表示の一例を表す図である。
【
図9】住宅・レンタカー連携サービスシステムの検索予約フローを表す図である。
【
図10】1台の統合管理サーバだけで構成する場合の住宅・レンタカー連携サービスシステムの概略的なシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0010】
<概略的なシステム構成について>
まず、
図1を参照しつつ、本実施形態に係る住宅・レンタカー連携サービスシステムの概略的なシステム構成について説明する。なお、
図1に示す本実施形態の住宅・レンタカー連携サービスシステム1の例では、ユーザが賃貸物件を優先的に選択し、その選択した賃貸物件を基準として利用できるレンタカーの車種を検索し選択する場合について説明する。
【0011】
この
図1において、本実施形態の例の住宅・レンタカー連携サービスシステム1は、不動産管理サーバ2と、仲介管理サーバ3と、レンタカー管理サーバ4とを有している。これら3つの管理サーバ2,3,4のそれぞれは、例えばインターネットなどの通信ネットワークNWを介して、一般的なユーザが所有、使用するユーザ端末5との間で、また3つの管理サーバ2,3,4どうしの間で各種の情報を送受可能となっている。
【0012】
上記のユーザ端末5は、いわゆるスマートフォン、タブレット型PC、もしくはデスクトップ型またはノート型の汎用パーソナルコンピュータを利用できる。そして、スマートフォン及びタブレット型PCの場合は、あらかじめ上記3つの管理サーバ2,3,4のいずれかからダウンロードし、インストールしたアプリケーションプログラムを利用することで各管理サーバ2,3,4との間の情報送受を行う。また、汎用パーソナルコンピュータの場合は、同様にインストールしたアプリケーションプログラム、もしくは同等のWEBアプリケーションを利用して各管理サーバ2,3,4との間の情報送受を行う。
【0013】
本実施形態において、不動産管理サーバ2は、日本全国又は特定地域に所在する賃貸住宅物件を扱う不動産業者が運用するサーバであり、当該不動産業者が扱う賃貸住宅の物件情報を記憶した物件情報データベース21を備えている。仲介管理サーバ3は、不動産業者が提供する賃貸住宅サービスと、レンタカー会社が提供するレンタカーサービスとの連携を仲介する仲介業者が運用するサーバであり、本実施形態の例ではレンタカー会社に関する情報を記憶した物件情報データベース21を備えている。レンタカー管理サーバ4は、日本全国又は特定地域を営業エリアとしてレンタカーの貸し出しを行うレンタカー会社が運用するサーバであり、当該レンタカー会社が扱うレンタカーの車種に関する情報を記憶した車種情報データベース41と、レンタカーの各車両の個体に関する情報を記憶した車両情報データベース42とを備えている。
【0014】
なお、図中では不動産管理サーバ2とレンタカー管理サーバ4をそれぞれ1つのみ記載しているが、仲介業者は複数の不動産業者及び複数のレンタカー会社と提携し、各不動産業者及び各レンタカー会社がそれぞれ個別に不動産管理サーバ2とレンタカー管理サーバ4を所有し、運用しているものとする。また、各レンタカー会社が車両を貸し出すサービスの提供形態としてはレンタカーの形態に限られず、他にもリースやサブスクリプションなどであってもよい。なお、不動産管理サーバ2が各請求項記載の住宅情報サーバに相当し、仲介管理サーバ3が各請求項記載の住宅・レンタカー連携サービスサーバに相当し、レンタカー管理サーバ4が各請求項記載のレンタカーサーバに相当する。
【0015】
<各管理サーバについて>
各管理サーバ2,3,4は、それぞれCPU、ROM、RAM、HDD、フラッシュメモリ、通信インタフェースなどで構成されるコンピュータであり、上述した各データベース21,31,41,42と併せて通信制御処理、WEBサイト表示処理、各種の情報処理を実行する情報処理部(特に図示せず)を有している。なお、仲介管理サーバ3が備えるCPU(特に図示せず)が、各請求項記載の制御部に相当する。
【0016】
不動産管理サーバ2が備える物件情報データベース21は、当該物件情報データベース21を運用する不動産業者が扱う賃貸物件に関する各種情報を記憶するデータベースである。この物件情報データベース21には、例えば
図2に示すように、賃貸物件(部屋)ごとに付与される物件IDに対応して、物件名、住所、間取り、居住状況、賃料/管理費、レンタカー条件などの情報や、他にも図示しない契約ユーザに関する登録情報など多様な情報が記憶されている。なお、居住状況の項目については、その時点で当該物件が入居者のいない空き状態であるか、入居中である場合いつまで入居契約しているか、将来的にいつから入居する契約があるかの情報が記録される。
【0017】
また、レンタカー条件の項目については、当該物件の共有敷地内にある駐車場を別途借りて車両を駐車する場合に、その駐車場を利用するための車両に必要とされる仕様条件に関する情報が記録される。このレンタカー条件は、不動産業者または当該物件のオーナーが予め設定し登録する情報であり、例えば当該物件の所在地の特性や駐車場の配置、構造、仕様、又は賃貸物件の契約などの事情から駐車対象の車両に制限される条件が設定される。具体的には、例えば適用可能な車種分類(乗用車、営業車、トラックなど)、車両の車高制限、寒冷地仕様の適用有無、5ナンバーの大型乗用車の適用可否、スライドドアの有無、禁煙車両、などがある。なお、物件自体に駐車場がない場合には同じ不動産業者が紹介可能な近隣の駐車場などを適用してもよい。
【0018】
仲介管理サーバ3が備える会社データベース31は、当該仲介管理サーバ3を運用する仲介業者が提携している複数のレンタカー会社に関する情報を記憶するデータベースである。会社データベース31には、例えば
図3に示すように、レンタカー会社ごとに付与される会社IDに対応して、会社名、営業エリア、レンタカー条件、サイトURL、などの情報が記録されている。なお、レンタカー条件の項目については、各レンタカー会社が予め設定し登録する情報であり、当該レンタカー会社が扱う車種や車両に適用される各種のレンタカー条件に関する情報が記録される。また、サイトURLの項目については、当該レンタカー会社が運用するレンタカー管理サーバ4へアクセスするためのURL情報である。なお、この会社データベース31が、各請求項記載の記憶部に相当する。
【0019】
レンタカー管理サーバ4が備える車種情報データベース41は、当該レンタカー管理サーバ4を運用するレンタカー会社が所有しているレンタカーの車種に関する情報を記憶するデータベースである。車種情報データベース41には、例えば
図4に示すように、車種ごとに付与される車種IDに対応して、車種名、車種分類、レンタル料金、レンタカー条件、などの情報が記録されている。なお、図示する例では、レンタカー条件の一つである車種分類を別途単体の項目として記録している。また、レンタル料金の項目については、賃貸物件の賃料と同等に月単位での料金で設定されており、正規契約の月極料金であってもよいし賃貸物件との連携契約を前提として所定のマージンで低く設定した特別パック料金であってもよい。また、レンタカー条件の項目については、当該車種に適用される各種のレンタカー条件に関する情報が記録される。
【0020】
レンタカー管理サーバ4が備える車両情報データベース42は、当該レンタカー会社が所有しているレンタカーの各個体の車両に関する情報を記憶するデータベースである。車両情報データベース42には、例えば
図5に示すように、車両ごとに付与される車両IDに対応して、車種ID、車両状況、レンタルユーザID、などの情報が記録されている。なお、車両状況の項目については、その時点で当該車両が貸し出されていないレンタル可能な状態であるか、整備中であればいつまで整備するか、レンタル中であればいつまで契約しているか、将来的にいつからレンタルされる契約があるかの情報が記録される。また、レンタルユーザIDの項目については、当該レンタカー会社を利用するにあたって別途予め登録されているユーザのID情報であり、特に図示しないユーザ登録データベースから取得してもよいし、上記不動産管理サーバ2が管理するユーザIDを共有してもよい。
【0021】
<各管理サーバのWEBサイト画面について>
次に、各管理サーバ2,3,4がそれぞれユーザ端末5に対して表示する具体的なWEBサイト画面の例と、当該WEBサイト画面におけるユーザの操作内容などについて説明する。なお、各WEBサイト画面は、汎用パーソナルコンピュータをユーザ端末5とした場合のGUI画面の例で示している。
【0022】
まず本実施形態の例では、上述したように、先に入居したい賃貸物件を探すことを優先して最初にユーザがユーザ端末5を操作し、不動産管理サーバ2が提示する賃貸物件検索サイトにアクセスする。そして、特に図示しない別途の検索画面において入力された希望入居地域、希望入居日、賃料価格帯などの多様な検索条件に基づいて上記物件情報データベース21を検索した結果が、例えば
図6に示すようなWEBサイト画面に表示される。図示する例のWEBサイト画面では、予め入力された希望入居日とともに、検索条件を満たす物件住宅(図示する例では「***ハイツ」)と、その物件住宅において希望入居日に入居可能な賃貸物件が部屋単位で一覧表示されている。なお、この物件住宅と賃貸物件に関する情報が各請求項記載の特定物件情報に相当し、希望入居日の情報が各請求項記載の入居部情報に相当する。
【0023】
そして当該物件住宅が駐車場を利用できてレンタカーサービスも併せて契約可能である場合には、WEBサイト画面に図示するような自動車アイコンIc(図像に相当)も表示される。レンタカーサービスも併せて希望するユーザがカーソルCを自動車アイコンIcに重ねてクリック(所定操作に相当)することで、ユーザ端末5のアクセスが仲介管理サーバ3へ誘導され、
図7に示すようなレンタカー会社選択サイト画面が表示される。
【0024】
図示する例のレンタカー会社選択サイト画面は、当該WEBサイト画面でのユーザ操作の説明メッセージとともに、レンタカー条件の情報と選択対象の複数のレンタカー会社のバナーアイコンBnが表示される。レンタカー条件は、上記賃貸物件検索サイトで選択対象となっている物件住宅(賃貸物件)に対応して不動産管理サーバ2が物件情報データベース21から取得したレンタカー条件の内容であり、図示する例のレンタカー条件には希望入居日と同じ日に設定されたレンタル開始日も含めて表示されている。そしてレンタカー会社のバナーアイコンBnは、営業エリアが選択対象の賃貸物件の住所に対応し、かつ上記レンタカー条件を満たすレンタカー会社のものだけを仲介管理サーバ3が会社データベース31から検索して表示されている。ユーザは、希望するレンタカー会社のバナーアイコンBnにカーソルCを重ねてクリックすることで、ユーザ端末5のアクセスが対応するレンタカー会社の所有するレンタカー管理サーバ4へ誘導され、
図8に示すようなレンタカー車種選択サイト画面が表示される。なお、バナーアイコンBnが表示されたレンタカー会社が提供するレンタカーサービスが、各請求項記載の特定レンタカーサービスに相当する。
【0025】
図示する例のレンタカー車種選択サイト画面は、当該WEBサイト画面でのユーザ操作の説明メッセージとともに、レンタカー条件と選択対象の複数のレンタカーの車種の情報が表示される。ユーザは希望する車種を選択操作することで、別途図示しない契約画面へ誘導される。レンタカー条件は、上記レンタカー会社選択サイト画面で表示したものと同じである。そして表示されるレンタカーの車種は、そのレンタカー条件を満たすとともに、車両状況がレンタル開始日に適合する車両(つまりレンタル開始日にレンタル可能な車両)を用意できる車種だけを、レンタカー管理サーバ4が車種情報データベース41及び車両情報データベース42から検索して表示されている。ただし、レンタル開始日については例えば1ヶ月程度の所定の期間差で許容してもよく、その場合には当該車種の貸し出しが可能な納車日(図示する例では「2/26~」:納車日情報に相当)を表示する。そして、レンタル開始日に間に合わない車種をユーザが選択した場合には、別途図示しないWEBサイト画面でレンタル開始日に間に合う車種(別の車種)での代車契約を行う。また、車種が選択された後にさらに別途図示しないWEBサイト画面で排気量などのスペック別でグレード選択できるようにしてもよい。なお、ユーザが選択した車種の情報が、各請求項記載の希望車種情報に相当する。
【0026】
<処理フローについて>
次に、当該住宅・レンタカー連携サービスシステム1において実行される各処理でのフローを、
図9を参照しつつ説明する。まず、当該住宅・レンタカー連携サービスシステム1についての情報が、別途のWEBサーバや宣伝などを介して一般的に広く公開されている(特に図示せず)。
【0027】
そしてステップST1で、住宅・レンタカー連携サービスシステム1に興味を持ったユーザが当該システムを利用するためにユーザ端末5を使用して不動産管理サーバ2へアクセスする。
【0028】
次にステップST2で、ユーザからのアクセスを受けた不動産管理サーバ2がユーザ端末5に賃貸物件検索サイトのWEBサイト画面データを送信して表示させる。
【0029】
そして次のステップST3で、ユーザが賃貸物件検索サイトのWEBサイト画面上で希望する条件を満たす賃貸物件と、それに対応するレンタカー連携提供サービス(図中では「レンタカーパック」と略記)の自動車アイコンIcを選択操作することで、それらの操作内容に関する情報が不動産管理サーバ2へ送信される。なお、この時点ではユーザからの希望入居日の入力だけ必須とし、賃貸物件に対する具体的な契約の有無は不要とする。
【0030】
次にステップST4で、不動産管理サーバ2はユーザ端末5から受信した操作内容に基づいて、選択対象の賃貸物件に対応する物件住所とレンタカー条件を上記物件情報データベース21から検索し、取得する。また、受信した操作内容からレンタル開始日としての希望入居日も取得する(図示省略)。
【0031】
そしてステップST5で、上記ステップST4で取得した物件住所とレンタカー条件を仲介管理サーバ3へ送信する。なおこのとき、希望入居日やユーザ端末5のIPアドレスなどの情報も送信する(図示省略)。またこのときに仲介管理サーバ3において不動産管理サーバ2から送信された情報を受信する処理が、各請求項記載の操作識別処理、入居日取得処理、及び条件情報取得処理に相当する。
【0032】
次にステップST6で、仲介管理サーバ3は受信した情報に基づいて、営業エリアが選択対象の賃貸物件の住所に対応し、かつ上記レンタカー条件を満たすレンタカー会社を会社データベース31から検索する。
【0033】
そして次のステップST7では、ユーザ端末5のアクセスを誘導し、上記レンタカー条件とともに上記ステップST6で検索したレンタカー会社のバナーアイコンBnを表示するレンタカー会社選択サイトのWEBサイト画面データを送信して表示させる。
【0034】
次のステップST8では、ユーザがレンタカー会社選択サイトのWEBサイト画面上で希望するレンターカー会社のバナーアイコンBnを選択操作することで、それらの操作内容に関する情報が仲介管理サーバ3へ送信される。なお、このステップST8でユーザが前のサイトへ戻る操作を行った場合には、不動産管理サーバ2がユーザ端末5のアクセスを誘導して上記ステップST3へ戻るようにする(図示省略)。
【0035】
次のステップST9では、仲介管理サーバ3は選択されたレンタカー会社のレンタカー管理サーバ4に対してレンタカー条件の情報を送信する。なおこのとき、希望入居日やユーザ端末5のIPアドレスなどの情報も送信する(図示省略)。このステップST9の手順が各請求項記載の表示指示処理に相当し、仲介管理サーバ3がレンタカー管理サーバ4へ送信する信号が各請求項記載の表示指示信号に相当する。
【0036】
次にステップST10で、レンタカー管理サーバ4は受信した情報に基づいて、レンタカー条件を満たすとともにその時点でレンタル開始日にレンタル可能な車両を用意できる車種を、車種情報データベース41及び車両情報データベース42から検索する。なお上述したように、レンタル開始日については例えば1ヶ月程度の所定の時間差で許容してもよい。
【0037】
そして次のステップST11では、ユーザ端末5のアクセスを誘導し、上記レンタカー条件とともに上記ステップST10で検索した車種の情報を表示するレンタカー車種選択サイトのWEBサイト画面データを送信して表示させる。
【0038】
次のステップST12では、ユーザがレンタカー車種選択サイトのWEBサイト画面上で希望するレンタカーの車種を選択し契約するよう操作することで、それらの操作内容に関する情報がレンタカー管理サーバ4へ送信される。なお、このステップST12でユーザが前のサイトへ戻る操作を行った場合には、仲介管理サーバ3がユーザ端末5のアクセスを誘導して上記ステップST8へ戻るようにする(図示省略)。
【0039】
次のステップST13で、レンタカー管理サーバ4は受信した情報に基づいて、レンタカー又は代車の契約を確定し、その成約についての情報を不動産管理サーバ2へ送信する。なお、このステップST13の手順が、各請求項記載の車種取得処理に相当する。また特に図示しないが、その成約情報を受信した不動産管理サーバ2は、必要に応じてユーザ端末5との間で賃貸物件の契約を継続する。そして、このフローを終了する。
【0040】
<本実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態の住宅・レンタカー連携サービスシステム1は、仲介管理サーバ3が、ユーザ端末5における賃貸物件検索サイトの表示で特定の物件情報に付加された自動車アイコンIcがクリックされたことをステップST5での情報送受により識別した際に、その物件情報に対して予め関連付けられた特定のレンタカーサービスを提供可能なレンタカー管理サーバ4に対し、その特定のレンタカーサービスの内容を上記のユーザ端末5に表示させるよう指示する。
【0041】
これにより、賃貸サービスの契約とレンタカーサービスの契約をユーザ自身でそれぞれ個別に行わずとも、システム側で自動的に連携して行うことができ、すなわち自分が住む住宅を車付きでセットで借りることができる。そしてこの連携契約を具体的に行うためには自動車アイコンIcをクリックするだけの簡易な操作でよい。この結果、簡易な操作により賃貸住宅サービスとレンタカーサービスの両方の契約を連携して行うことができる。
【0042】
また、本実施形態では特に、仲介管理サーバ3が、予め不動産管理サーバ2から取得された複数の物件情報と、予めレンタカー管理サーバ4から取得された、複数の物件情報に対応する複数のレンタカーサービスの内容と、が互いに関連付けて記憶された会社データベース31を有しており、クリックされた自動車アイコンIcに対応する1つの物件情報に対し会社データベース31に関連付けて記憶された1つの特定のレンタカーサービスを提供可能なレンタカー管理サーバ4に対し、1つの特定レンタカーサービスの内容をユーザ端末5に表示させる指示信号をレンタカー管理サーバ4へ送信する。これにより、会社データベース31への事前登録により、迅速かつ円滑に賃貸サービスとレンタカーサービスのマッチングを行うことができる。
【0043】
また、本実施形態では特に、ユーザ端末5における入力に応じて送信される希望入居日の情報を取得し、その取得した希望入居日と同等のレンタル開始日に対応して提供可能な特定のレンタカーサービスの内容をユーザ端末5に表示させる。これにより、賃貸物件への入居日に合わせて、その時点で利用できるレンタカーサービスの内容をユーザ端末5に表示させることができる。
【0044】
また、本実施形態では特に、ユーザ端末5において入力されるレンタカーの希望車種の情報を取得し、取得した希望入居日に、希望車種を貸し出しできる場合は、当該車種の貸し出しを含む特定のレンタカーサービスの内容をユーザ端末5に表示させる。これにより、賃貸物件の入居日に合わせて、その入居日に確実に利用できる車種をユーザ端末5に表示させることができる。
【0045】
また、本実施形態では特に、取得した希望入居日に、希望車種を貸し出しできない場合は、当該車種の貸し出しが可能な納車日の情報を含む特定のレンタカーサービスの内容をユーザ端末5に表示させる。これにより、希望車種が賃貸物件の入居日に間に合わないとき、何日待てばその車種を利用できるのかをユーザに報知できる。
【0046】
また、本実施形態では特に、取得した希望入居日に、希望車種を貸し出しできない場合は、当該希望入居日に貸し出し可能な別の車種の貸し出しを含む特定のレンタカーサービスの内容をユーザ端末5に表示させる。これにより、希望車種が賃貸物件への入居日に間に合わないとき、その納車までの間に別の代車を貸し出すことでユーザの不便を解消できる。
【0047】
また、本実施形態では特に、物件情報に対し予め関連付けられたレンタカーの仕様条件であるレンタカー条件を不動産管理サーバ2から取得し、その取得したレンタカー条件を満たす車種の貸し出しが可能な特定のレンタカーサービスの内容をユーザ端末5に表示させる。これにより、ユーザからは容易に知り得ることができない賃貸物件側の事情とレンタカー側の事情によって一緒に契約できない賃貸物件とレンタカー車種の組み合わせが存在するところ、賃貸物件の方を優先して無駄な車種の契約を回避することができる。
【0048】
なお、上記実施形態では、不動産業者と仲介業者とレンタカー会社がそれぞれ管理サーバ2,3,4を所有し、それらを連携して運用する場合について説明したが、これに限られない。他にも、
図10に示すように、単独の契約管理業者が単体の統合管理サーバ6を運用して賃貸物件サービスとレンタカーサービスを連携して両方の契約を行う構成としてもよい。この場合の統合管理サーバ6には、レンタカー会社を選択する必要がないため会社データベース31が不要であり、物件情報データベース21、車種情報データベース41、及び車両情報データベース42を備えるだけでよい。なお、この統合管理サーバ6が、各請求項記載の住宅・レンタカー契約サーバに相当する。
【0049】
また、上記実施形態では、ユーザが賃貸物件を優先的に選択し、その選択した賃貸物件を基準として利用できるレンタカーの車種を検索し選択する場合について説明したが、これに限られない。他にも、レンタカーの希望車種を優先的に選択し、その選択した車種を基準として利用できる賃貸物件を検索して選択できるようにしてもよい。
【0050】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0051】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0052】
1 住宅・レンタカー連携サービスシステム
2 不動産管理サーバ(住宅情報サーバ)
3 仲介管理サーバ(住宅・レンタカー連携サービスサーバ)
4 レンタカー会社管理サーバ(レンタカーサーバ)
5 ユーザ端末
6 統合管理サーバ
21 物件情報データベース
31 会社データベース(記憶部)
41 車種情報データベース
42 車両情報データベース