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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022139997
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】コンクリートバイブレータ
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/08 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
E04G21/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021040617
(22)【出願日】2021-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(74)【代理人】
【識別番号】100124420
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 清隆
(72)【発明者】
【氏名】故田 隆樹
【テーマコード(参考)】
2E172
【Fターム(参考)】
2E172FA14
2E172FA18
2E172FA31
(57)【要約】
【課題】より振動が抑制されるコンクリートバイブレータを提供する。
【解決手段】コンクリートバイブレータは、モータ10と、モータ10により駆動されるフレキシブルシャフト47と、フレキシブルシャフト47により駆動されるアンバランサと、アンバランサ及びフレキシブルシャフト47の少なくとも一部を覆うフレキシブルホース46と、モータ10を収容する本体ハウジング2と、本体ハウジング2とフレキシブルホース46との間に配置される弾性部材12と、を備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータにより駆動されるシャフトと、
前記シャフトにより駆動される偏心部材と、
前記偏心部材及び前記シャフトの少なくとも一部を覆うホースと、
前記モータを収容するハウジングと、
前記ハウジングと前記ホースとの間に配置される弾性体と、
を備えている
ことを特徴とするコンクリートバイブレータ。
【請求項2】
前記弾性体は、リング状である
ことを特徴とする請求項1に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項3】
前記弾性体は、半割のリング状である
ことを特徴とする請求項1に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項4】
前記弾性体を保持するホルダが設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項5】
前記ホースは、ホースホルダを有しており、
前記ホルダは、前記ホースホルダにより、前記ホースと接続され、
前記弾性体は、前記ハウジングに接触している
ことを特徴とする請求項4に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項6】
前記弾性体は、径方向外側の外側面を除く外面において、前記ホルダに接触している
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項7】
前記弾性体における、前記ホルダに接触する外面には、突起が形成されている
ことを特徴とする請求項6に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項8】
前記弾性体は、前記ハウジングに接触しており、
前記ハウジングにおける、前記弾性体に接触する面には、1以上の凹部が形成されている
ことを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れかに記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項9】
モータと、
前記モータに連結されるカップリングと、
前記カップリングにより駆動されるシャフトと、
前記シャフトにより駆動される偏心部材と、
前記偏心部材及び前記シャフトの少なくとも一部を覆うホースと、
前記モータを収容するハウジングと、
を備えており、
前記ホースは、前記ハウジングに対して移動可能である
ことを特徴とするコンクリートバイブレータ。
【請求項10】
前記カップリングは、エレメントと、前記エレメントに連結されるハブと、を有する
ことを特徴とする請求項9に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項11】
前記ハブは、2つである
ことを特徴とする請求項10に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項12】
前記ハブは、前記シャフトの延在方向を前後方向とし、前記エレメントの前後に配置されている
ことを特徴とする請求項11に記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項13】
前記ハブは、ハブ爪を有しており、
前記エレメントは、前記ハブ爪が入る溝を有している
ことを特徴とする請求項10ないし請求項12の何れかに記載のコンクリートバイブレータ。
【請求項14】
前記カップリングと前記シャフトとの間に、スピンドルが設けられる
ことを特徴とする請求項10ないし請求項13の何れかに記載のコンクリートバイブレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電式コンクリートバイブレータ等のコンクリートバイブレータに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2020-120812号公報(特許文献1)には、モータからフレキシブルシャフト先端まで直結されたコンクリートバイブレータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-120812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンクリートバイブレータにおいて、より振動が抑制される技術が期待されている。
又、コンクリートバイブレータにおいて、よりモータの電流値が抑制される技術が期待されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、コンクリートバイブレータを開示する。このコンクリートバイブレータは、モータと、前記モータにより駆動されるシャフトと、前記シャフトにより駆動される偏心部材と、を備えていても良い。前記偏心部材及び前記シャフトの少なくとも一部を覆うホースを備えていても良い。前記モータを収容するハウジングを備えていても良い。前記ハウジングと前記ホースとの間に配置される弾性体を備えていても良い。
【発明の効果】
【0006】
上記のコンクリートバイブレータによれば、より一層振動が抑制される。
又、上記のコンクリートバイブレータによれば、より一層モータの電流値が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】充電式コンクリートバイブレータの斜視図である。
図2】充電式コンクリートバイブレータの中央縦断面図である。
図3図2の一部拡大図である。
図4】充電式コンクリートバイブレータの一部中央横断面図である。
図5図3のA-A線の一部断面図である。
図6】充電式コンクリートバイブレータのモータ収容部の前部、前カバー及びラバーリングの前方からみた分解斜視図である。
図7】モータ収容部の前部、ホルダ及びラバーリングの後方からみた分解斜視図である。
図8図8Aは、充電式コンクリートバイブレータのカップリングの前方からみた分解斜視図である。図8Bは、カップリングの後方からみた分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示のコンクリートバイブレータは、モータと、モータにより駆動されるフレキシブルシャフトと、フレキシブルシャフトにより駆動されるアンバランサと、を備えていても良い。アンバランサ及びフレキシブルシャフトの少なくとも一部を覆うフレキシブルホースを備えていても良い。モータを収容する本体ハウジングを備えていても良い。本体ハウジングとフレキシブルホースとの間に配置される弾性部材を備えていても良い。
この場合、弾性部材により、一層振動が抑制される。又、振動によるモータの駆動電力の増加が抑制され、一層電流値が抑制される。
【0009】
又、弾性部材は、リング状であっても良く、半割のリング状であっても良い。これらの場合、弾性部材が設け易い。
又更に、弾性部材を保持するホルダが設けられても良い。この場合、弾性部材が設け易い。
加えて、フレキシブルホースは、ホースホルダを有していても良い。ホルダは、ホースホルダにより、フレキシブルホースと接続されていても良い。弾性部材は、本体ハウジングに接触していても良い。この場合、弾性部材及びフレキシブルホースが設け易い。
更に、弾性部材は、径方向外側の外側面を除く外面(径方向内面、前面及び後面)において、ホルダに接触していても良い。この場合、弾性部材がよりしっかりと保持され、一層振動が抑制される。
又、弾性部材における、ホルダに接触する外面(内面、前面及び後面)には、各突起、各前筋状突起及び各後筋状突起が形成されていても良い。この場合、弾性部材がより変形し易く、一層振動が抑制される。
更に、弾性部材は、本体ハウジングに接触していても良い。本体ハウジング2における、弾性部材12に接触する面(半開口部2LAの曲面及び窪み部2LC1,2LC2)には、各凹部2LB,2LD1,2LD2が形成されていても良い。この場合、弾性部材12が、本体ハウジング2に対してより滑り難くなり、よりしっかりと保持されて、一層振動が抑制される。
【0010】
又、本開示のコンクリートバイブレータは、モータと、モータに連結されるカップリングと、カップリングにより駆動されるフレキシブルシャフトと、を備えていても良い。フレキシブルシャフトにより駆動されるアンバランサ(imbalance member)を備えていても良い。アンバランサ及びフレキシブルシャフトの少なくとも一部を覆うフレキシブルホースを備えていても良い。モータを収容する本体ハウジングを備えていても良い。又、フレキシブルホースは、本体ハウジングに対して移動可能であっても良い。
この場合、カップリングにより、回転軸は、スピンドルに対し、ずれが生じた状態であっても回転力を伝達することができる。特に、本体ハウジングと振動部(フレキシブルホース)との間に弾性部材が介装されており、振動部(フレキシブルホース)が本体ハウジング2に対して移動可能である場合に、回転力をより一層確実に振動部側に伝達することができる。
【0011】
更に、カップリングは、エレメントと、エレメントに連結される前ハブ及び後ハブと、を有しても良い。又、前ハブ及び後ハブは、2つであっても良い。加えて、前ハブ及び後ハブは、フレキシブルシャフトの延在方向を前後方向とし、エレメントの前後に配置されていても良い。又、前ハブ,後ハブは、各前ハブ爪,各後ハブ爪を有しており、エレメントは、各前ハブ爪,各後ハブ爪が入る各前溝,各後溝を有していても良い。これらの場合、カップリングが設け易い。
又更に、カップリングとフレキシブルシャフトとの間に、スピンドルが設けられても良い。この場合、カップリング及びフレキシブルシャフトが設け易い。
【0012】
以下、本発明の実施の形態及びその変更例が、適宜図面に基づいて説明される。
当該形態は、電動作業機器の一例であり電動工具の一例であるコンクリートバイブレータに係るものである。
当該形態及び変更例における前後上下左右は、説明の便宜上定めたものであり、作業の状況及び移動する部材の状態の少なくとも一方等により変化することがある。
尚、本発明は、当該形態及び変更例に限定されない。
【0013】
図1は、充電式コンクリートバイブレータ(以下「コンクリートバイブレータ」という。)の斜視図である。図2は、コンクリートバイブレータの中央縦断面図である。図3は、図2の一部拡大図である。図4は、コンクリートバイブレータの一部中央横断面図である。図5は、図3のA-A線の一部断面図である。
コンクリートバイブレータ1は、ハウジングとしての本体ハウジング2を備える。本体ハウジング2は、左右の樹脂製の半割ハウジング2L,2Rを右側から複数のネジ3によって組み付けてなる。本体ハウジング2は、モータ収容部4と、コントローラ収容部5と、グリップ部6と、バッテリ保持部7とを備えている。バッテリ保持部7には、バッテリカバー8が着脱可能に装着されている。
モータ収容部4は、前後方向に延びる筒状で、モータ10を収容している。
尚、ハウジングは、モータ収容部4、コントローラ収容部5、グリップ部6、及びバッテリ保持部7の少なくとも何れかが分離されたものであっても良い。
【0014】
モータ収容部4の前端には、ホルダ11が組み付けられている。ホルダ11は、弾性体としての弾性部材12を介して、モータ収容部4に保持される。ホルダ11は、弾性部材12を保持する。ホルダ11は、金属製であり、アルミニウム製である。尚、各種の金属においては、その合金が含まれるものとする。
図6は、モータ収容部4の前部、ホルダ11及び弾性部材12の前方からみた分解斜視図である。図7は、モータ収容部4の前部、ホルダ11及び弾性部材12の後方からみた分解斜視図である。
ホルダ11は、筒部11Aと、筒部11Aからそれぞれ径方向外方に突出した前フランジ部11B及び後フランジ部11Cと、後フランジ部11Cの後面の上から後方に突出した上後片11D1と、後フランジ部11Cの後面の下から後方に突出した下後片11D2と、を有している。
【0015】
弾性部材12は、左半割弾性部材12Lと、右半割弾性部材12Rから成る。弾性部材12は、ホルダ11の前フランジ部11Bと後フランジ部11Cとの間に配置されている。
左半割弾性部材12Lは、半割弾性部材本体12Aと、半割弾性部材本体12Aからそれぞれ径方向外方へ突出する前フランジ部12B及び後フランジ部12Cと、前フランジ部12B及び後フランジ部12Cの上下の端部をつなぐ端壁12Dと、を有する。前フランジ部12B及び後フランジ部12Cとの間には、溝12Xが形成される。溝12Xは、周方向に延び、径方向内方に凹む。半割弾性部材本体12Aの内面には、それぞれ隣接する部分に対して径方向内方へ突出する複数の突起12Eが形成されている。各突起12Eは、前後に延びている。突起12Eは、周方向で等間隔に並んでいる。前フランジ部12Bの前面には、それぞれ径方向に延びる複数の前筋状突起12Fが設けられる。各前筋状突起12Fは、隣接する部分に対して前方へ突出する。前筋状突起12Fの周方向の位置は、突起12Eと対応している。各前筋状突起12Fは、ホルダ11の前フランジ部11Bの後面に接触する。後フランジ部12Cの後面には、それぞれ径方向に延びる複数の後筋状突起12Gが設けられる。各後筋状突起12Gは、隣接する部分に対して後方へ突出する。後筋状突起12Gの周方向の位置は、突起12Eと対応している。各後筋状突起12Gは、ホルダ11の後フランジ部11Cの前面に接触する。
右半割弾性部材12Rは、左半割弾性部材12Lと左右対称な形状を有する。右半割弾性部材12Rは、半割弾性部材本体12Aと、半割弾性部材本体12Aからそれぞれ径方向外方へ突出する前フランジ部12B及び後フランジ部12Cと、前フランジ部12B及び後フランジ部12Cの上下の端部をつなぐ端壁12Dと、を有する。前フランジ部12B及び後フランジ部12Cとの間には、溝12Xが形成される。溝12Xは、周方向に延び、径方向内方に凹む。半割弾性部材本体12Aの内面には、それぞれ隣接する部分に対して径方向内方へ突出する複数の突起12Eが形成されている。各突起12Eは、前後に延びている。突起12Eは、周方向で等間隔に並んでいる。前フランジ部12Bの前面には、それぞれ径方向に延びる複数の前筋状突起12Fが設けられる。各前筋状突起12Fは、隣接する部分に対して前方へ突出する。前筋状突起12Fの周方向の位置は、突起12Eと対応している。各前筋状突起12Fは、ホルダ11の前フランジ部11Bの後面に接触する。後フランジ部12Cの後面には、それぞれ径方向に延びる複数の後筋状突起12Gが設けられる。各後筋状突起12Gは、隣接する部分に対して後方へ突出する。後筋状突起12Gの周方向の位置は、突起12Eと対応している。各後筋状突起12Gは、ホルダ11の後フランジ部11Cの前面に接触する。
尚、突起12E、前筋状突起12F及び後筋状突起12Gの少なくとも何れかは、省略されても良い。突起12E、前筋状突起12F及び後筋状突起12Gの少なくとも何れかの数は、増減されても良く、例えば、弾性部材12毎、あるいは左右の左半割弾性部材12L,12R毎に1つであっても良い。突起12E、前筋状突起12F及び後筋状突起12Gの延在方向は、上述のもの以外であっても良い。突起12E、前筋状突起12F及び後筋状突起12Gの少なくとも何れかの形状は、筋状以外であっても良い。突起12E、前筋状突起12F及び後筋状突起12Gの少なくとも何れかの配置は、上述のもの以外であっても良い。弾性部材12は、左右の左半割弾性部材12L,12Rが、各端壁12Dを省略したうえで一体化されたものであっても良い。弾性部材12は、3つ以上に分割されていても良い。
【0016】
モータ収容部4前部の円筒形開口部の左半分に対応する、半割ハウジング2Lの前部の半開口部2LAの曲面には、それぞれ径方向外方へ凹む複数の凹部2LBが形成されている。又、半開口部2LAの上には、半開口部2LA上方における半割ハウジング2Lの半割ハウジング2Rとの合わせ面に対して左方に窪む窪み部2LC1が形成され、半開口部2LAの下には、半開口部2LA下方における半割ハウジング2Lの半割ハウジング2Rとの合わせ面に対して左方に窪む窪み部2LC2が形成されている。各窪み部2LC1,2LC2は、当該合わせ面に対して、左半割弾性部材12Lの端壁12Dの肉厚分だけ窪んでいる。窪み部2LC1には、それぞれ径方向外方へ凹む複数の凹部2LD1が形成され、窪み部2LC2には、それぞれ径方向外方へ凹む複数の凹部2LD2が形成されている。他方、半割ハウジング2Rの前部の半開口部2RA(図4参照)は、半開口部2LAと同様に形成されている。尚、凹部2LB,2LD1,2LD2の少なくとも何れかは、省略されても良い。
半割ハウジング2Lの半開口部2LAは、すぐ後側の部分に対して、径方向内方に突出している。半開口部2LAは、左半割弾性部材12Lの前フランジ部12B及び後フランジ部12Cに挟まれている。半開口部2LAの内曲面は、左半割弾性部材12Lの突起12Eと接触している。半開口部2LAは、左半割弾性部材12Lの溝12Xに入る。他方、半割ハウジング2Rの半開口部2RAは、右半割弾性部材12Rを同様に保持する。
筒部11Aの前端には、振動部14が接続される。
【0017】
モータ10は、外側のステータ15と、ステータ15の内部に配置されるロータ16とを有するインナロータ型のブラシレスモータである。モータ10は、ロータ16に設けた回転軸25が前後方向に延びる姿勢で収容されている。ステータ15は、左右の半割ハウジング2L,2Rの内面に突設された上下の支持リブ17,17の間に支持される。
回転軸25は、後側から順に、後端部25Aと、中央部25Bと、後大径部25Cと、前大径部25Dと、前端部25Eと、を有する。
ステータ15は、ステータコア18と、ステータコア18の前後に配置されるインシュレータ19A,19Bとを有する。ステータコア18に、インシュレータ19A,19Bを介して複数(6個)のコイル20が巻回される。各コイル20は、後側のインシュレータ19B上で三相結線される。三相の電源線22は、インシュレータ19Bの下端にネジ止めされるコネクタ21から引き出される。電源線22は、コントローラ収容部5内のコントローラ50の上側に回り込み、制御回路基板52の上面に接続される。インシュレータ19Bの後面には、図示されない回転検出素子を備えたセンサ回路基板23がネジ止めされている。センサ回路基板23の下端から引き出される信号線24は、コントローラ50の上側に回り込んで制御回路基板52の上面に接続される。尚、図2及び図3では、配線経路を示すため、各配線は単純な二点鎖線のみで示している。
【0018】
ロータ16は、回転軸25と、その周囲(中央部25B)に設けられるロータコア26と、ロータコア26に固定される複数(4枚)の永久磁石27とを備えている。回転軸25の後端部25Aは、半割ハウジング2L,2Rの内面から突設された後軸受保持部28に、軸受29を介して回転可能に支持される。回転軸25の前大径部25Dは、ホルダ11の後方で半割ハウジング2L,2Rの内面から突設された前軸受保持部30に、軸受31を介して回転可能に支持される。前軸受保持部30は、前後左右に延びる上壁30Aと、前後左右に延びる下壁30Bと、を有する。
ステータ15と軸受31との間で回転軸25(後大径部25C)には、ファン32が固定されている。ファン32は、箱状の仕切リブ33によって囲まれる。仕切リブ33の上下左右に延びる前壁33Aの一部は、前軸受保持部30となっている。仕切リブ33の上下左右に延びる後壁33Bの上下には、各支持リブ17の前端がつながっている。仕切リブ33の下部は、それぞれ前後左右に延びる第1下前壁33C及び第2下前壁33Dを有している。第1下前壁33Cの後端は、前壁33Aより後方に配置されている。第1下前壁33Cの前端は、本体ハウジング2の下側内面とつながっている。第2下前壁33Dは、前後方向において前壁33Aと後壁33Bとの間にわたっており、第1下前壁33Cの下方に配置されている。
仕切リブ33は、半割ハウジング2L,2Rの内面から突設される。仕切リブ33内であって、ファン32より下方には、ファン32とつながる排気路35が形成される。排気路35の下流端となる本体ハウジング2の下面には、複数の排気口36が形成されている。
【0019】
ホルダ11の上後片11D1は、常態では、前軸受保持部30の上壁30Aの上方に、上壁30Aと間隔を置いて配置されている。又、ホルダ11の下後片11D2は、常態では、前軸受保持部30の下壁30Bの下方に、下壁30Bと間隔を置いて配置されている。
かような上後片11D1,下後片11D2の配置により、ホルダ11から前軸受保持部30への振動の伝達が抑制される。又、外力を受けてホルダ11が本体ハウジング2に対して回転したとしても、上後片11D1が前軸受保持部30の上壁30Aに当たり、又下後片11D2が前軸受保持部30の下壁30Bに当たって、その回転が止められる。
尚、ホルダ11において、上後片11D1及び下後片11D2の少なくとも一方は、省略されても良い。
【0020】
ホルダ11の筒部11Aは、筒状のベアリングリテーナ37を介して、複数(2個)の軸受41を保持している。ベアリングリテーナ37は、金属製であり、鉄製である。ホルダ11は、アルミニウム製であり、直接軸受41を保持した場合には、駆動時に発生する熱により軸受41がホルダ11に対してクリープする(滑る)可能性があるところ、コンクリートバイブレータ1では、各軸受41がベアリングリテーナ37を介して保持されるため、各軸受41のクリープが抑制される。前後の軸受41の間には、スペーサ38が設けられる。前後の軸受41及びスペーサ38は、スナップリング39により、ベアリングリテーナ37に固定される。
前後の軸受41により、スピンドル40が、自身の中心軸周りで回転可能に支持されている。スピンドル40は、前端部40Aと、大径部40Bと、後端部40Cと、を有している。スピンドル40は、回転軸25の前方で同軸に配置され、カップリング42によって回転軸25と結合されている。スピンドル40の前端部40Aは、筒部11Aから前方へ突出している。スピンドル40の大径部40Bは、前後の軸受41の間で、スペーサ38の径方向内方に配置されている。
【0021】
図8Aは、カップリング42の前方からみた分解斜視図である。図8Bは、カップリング42の後方からみた分解斜視図である。
カップリング42は、鉄製の前ハブ42Aと、弾性体(ゴム)製のエレメント42Bと、鉄製の後ハブ42Cと、を有する。
前ハブ42Aは、円筒状の前ハブ本体42A1と、前ハブ本体42A1の後部から後方にそれぞれ突出する一対の前ハブ爪42A2とを有する。前ハブ本体42A1は、前孔部42A3を有する。前孔部42A3には、スピンドル40(後端部40C)が入っている。
エレメント42Bは、円柱状のエレメント本体42B1と、それぞれエレメント本体42B1の前端から後端縁にかけて延びており、隣接する部分に対して径方向内方へ凹む一対の前溝42B2と、それぞれエレメント本体42B1の後端から前端縁にかけて延びており、隣接する部分に対して径方向内方へ凹む一対の後溝42B3と、を有する。各前溝42B2と各後溝42B3とは、周方向において交互に並べられている。各前溝42B2と各後溝42B3とは、エレメント本体42B1の周方向の全体にわたっている。
後ハブ42Cは、円筒状の後ハブ本体42C1と、後ハブ本体42C1の前部から前方にそれぞれ突出する一対の後ハブ爪42C2とを有する。後ハブ本体42C1は、後孔部42C3を有する。後孔部42C3には、回転軸25(前端部25E)が入っている。
各前ハブ爪42A2は、対応する前溝42B2に入っている。前ハブ42Aは、エレメント42Bと連結されている。
各後ハブ爪42C2は、対応する後溝42B3に入っている。後ハブ42Cは、エレメント42Bと連結されている。
尚、前及び後の少なくとも何れかの爪がエレメント42Bに形成され、溝が前ハブ42A及び後ハブ42Cの少なくとも何れかに形成されても良い。
【0022】
振動部14は、後端に設けられた円筒状のホースホルダ45を筒部11Aに螺合させて組み付けられる。振動部14は、外側のフレキシブルホース46と、その内部に設けられるフレキシブルシャフト47とを有する。
ホースとしてのフレキシブルホース46は、軸方向の剛性を所定程度以上持ちつつ、たわむことができる性質である可撓性を有している。シャフトとしてのフレキシブルシャフト47は、軸方向の剛性を特定程度以上持ちつつ、たわむことができる性質である可撓性を有している。尚、ホース及びシャフトの少なくとも一方は、可撓性を有さなくても良い。
フレキシブルシャフト47の前端には、偏心部材としてのアンバランサ44が連結される。アンバランサ44は、前後に延びる柱状の部材であり、その前後方向の仮想的な回転軸の周りで回転可能に支持されている。アンバランサ44は、その回転軸を中心とした仮想的な円柱における曲面の一部が凹んだ形状の凹み部44Aを2箇所有している。アンバランサ44は、各凹み部44Aによって、その回転軸を中心に非回転対称形状となっており、偏心している。アンバランサ44の重量バランスは、凹み部44Aにより偏っている。尚、凹み部44Aは、1つであっても良いし、3つ以上であっても良い。又、アンバランサ44の形状は、他のものであっても良い。アンバランサ44は、複数設けられても良い。
フレキシブルホース46の前端には、キャップ49が被せられる。
フレキシブルシャフト47の後端は、ジョイントスリーブ48を介してスピンドル40の前端と同軸で結合されている。
【0023】
コントローラ収容部5内には、コントローラ50が、後方に延びる状態で収容されている。コントローラ50は、ケース51と、ケース51内に収容される制御回路基板52とを有する。ケース51は、上面を開口させた放熱性の高いアルミ等の金属製である。制御回路基板52は、上面にマイコン及び複数のスイッチング素子等を搭載している。尚、図2において、コントローラ50は、縦中央断面ではなく、右側面が示されている。
ケース51は、半割ハウジング2L,2Rの内面に突設された保持リブ53により保持されている。ケース51の下面中央には、複数の凹凸からなる放熱部54が形成されている。保持リブ53は、放熱部54を除いてケース51の周縁を保持している。
尚、コントローラ50は、コンクリートバイブレータ1におけるコントローラ収容部5以外に収容されていても良い。
【0024】
コントローラ50の前方で本体ハウジング2の下壁には、複数の吸気口55A,55Bが形成されている。各吸気口55Aは、仕切リブ33の後壁33Bの後側に配置されている。各吸気口55Bは、各吸気口55Aの後方であって、コントローラ50の前方に配置されている。
吸気口55Bの後方で半割ハウジング2L,2Rの内面には、バッテリ保持部7のネジ3のボスから上方に延びる下案内壁56が突設されている。下案内壁56の上端部は、下部に対して前方に傾いている。下案内壁56の上端部は、各吸気口55Aより後方に配置されている。下案内壁56の上端部は、コントローラ50よりも上方に配置されている。
下案内壁56の上方で半割ハウジング2L,2Rの内面には、上案内壁57が突設されている。上案内壁57は、仕切リブ33の後壁33Bから後方へ延びている。上案内壁57の後部は、本体ハウジング2の下面に沿っている。上案内壁57の前端部は、下案内壁56の上側に配置されており、下案内壁56の上端部と同方向を向いている。下案内壁56の下方に、各吸気口55Aが配置されている。
この下案内壁56と上案内壁57とにより、各吸気口55Aの上方及び各吸気口55B後方には、“Y”字状の吸気路58が形成される。即ち、各吸気口55Aから吸い込まれた空気は、上案内壁57に沿って後方へ移動し、下案内壁57の上側に至る。他方、各吸気口55Bから吸い込まれた空気は、下案内壁57に沿って上方へ移動し、下案内壁57の上側に至る。下案内壁57の上側で合流した空気は、上案内壁57の前端部と下案内壁56の上端部との間を通って後方に流れる。そして、空気は、コントローラ50側を経てモータ10に至るものと、直接モータ10に至るものとに分かれて流れる。
コントローラ50の上方且つモータ10の後方でコントローラ収容部5の上面には、表示パネル59が設けられている。表示パネル59は、制御回路基板52へ電気的に接続されて、バッテリパック90の残容量を表示する。
【0025】
グリップ部6は、上グリップ60と下グリップ61とを有する。
上グリップ60は、前後方向に延びる。上グリップ60の前端は、モータ収容部4に上方から結合される。
下グリップ61は、上下方向に延びる。下グリップ61の上端は、上グリップ60の後端と結合される。下グリップ61の下端は、バッテリ保持部7に上方から結合される。
グリップ部6は、モータ収容部4、コントローラ収容部5及びバッテリ保持部7と、ループ状に繋がる。
上グリップ60における前部上面と後部上面とには、それぞれショルダーベルトの係止部62が設けられている。各係止部62が前後方向で並ぶため、ユーザは、肩にショルダーベルトをかけながらコンクリートバイブレータ1で作業する場合、振動部14の方向を調整し易い。
【0026】
下グリップ61の上部には、スイッチ65が設けられている。スイッチ65は、前方へ突出するプランジャ66を有する。プランジャ66の前方には、スイッチレバー67が設けられている。スイッチレバー67は、ユーザによる後方への押し込み操作を受けると、プランジャ66を押し込む。スイッチ65は、リード線68により、制御回路基板52と電気的に接続されている。リード線68の周囲には、円筒状のフェライトコア69が設けられている。
スイッチ65の上側で上グリップ60内には、ロックボタン71が設けられている。ロックボタン71は、常態でスイッチレバー67の押し込みを阻止し、左右方向内方への押し込み操作でスイッチレバー67の押し込みを許容する。
尚、図2において、スイッチ65、プランジャ66、スイッチレバー67及びロックボタン71は、縦中央断面ではなく、右側面が示されている。
【0027】
バッテリ保持部7には、端子台83が保持されている。端子台83は、前後方向に延びる姿勢で保持されている。端子台83は、図示されない複数の端子板を有する。端子台83は、制御回路基板52と電気的に接続されている。尚、図2において、端子台83は、縦中央断面ではなく、右側面が示されている。
バッテリ保持部7には、上方へ凹むバッテリ用凹部86が形成されている。バッテリ用凹部86は、端子台83の後方に配置されている。
【0028】
バッテリ保持部7には、バッテリ保持部7の後方から前方に押し込むことで、バッテリパック90が装着可能となっている。尚、図2において、バッテリパック90は、縦中央断面ではなく、右側面が示されている。
バッテリパック90の上部には、接続部92が配置されている。接続部92は、バッテリ保持部7と接続可能となっている。接続部92は、図示されない複数のスリットと、各スリット内に配置された端子金具とを有する。バッテリパック90は、バッテリ保持部7への装着時、接続部92の端子金具が端子台83の端子板と接触することで、端子台83と電気的に接続される。
接続部92の後部には、フックボタン95が設けられている。フックボタン95は、前端に上向きのフック部96を備える。フックボタン95は、図示されないコイルバネによって、フック部96が接続部92から上向きに突出する上方位置に付勢される。フックボタン95は、バッテリ保持部7への装着時、バッテリ用凹部86に入る。
バッテリパック90を取り外す場合は、フックボタン95を下方へ押し込み操作する。すると、バッテリ用凹部86へのフック部96の係止が解除されるため、そのまま後方へスライドさせて抜き取ることができる。
【0029】
バッテリカバー8は、バッテリパック90を含み得る箱状である。バッテリカバー8は、バッテリ保持部7に、バッテリパック90を覆う状態で装着可能である。
バッテリカバー8は、前側の本体カバー100と、本体カバー100の後部を開閉する後側の開閉カバー101とを有している。バッテリパック90は、バッテリカバー8をバッテリ保持部7から外さなくても、開閉カバー101を開けることで着脱可能である。
【0030】
このようなコンクリートバイブレータ1の動作例が説明される。
ユーザは、コンクリートバイブレータ1をコンクリートの打設に使用する際、振動部14を装着して型枠内のコンクリートに差し込む。この状態で、ユーザは、スイッチレバー67を押し込み操作する。すると、スイッチ65がオン動作し、バッテリパック90の電源がコントローラ50からモータ10に供給されてロータ16が回転する。即ち、制御回路基板52のマイコンが、センサ回路基板23から得られる検出信号に基づいてロータ16の回転位置を取得し、スイッチング素子をスイッチング動作させることで各コイル20に三相電流を順番に流し、ロータ16を回転させる。
よって、回転軸25が回転し、カップリング42を介してスピンドル40が回転する。そして、スピンドル40の回転により、振動部14のフレキシブルシャフト47が回転する。よって、アンバランサ44が回転して振動部14に振動を発生させ、振動する振動部14が、コンクリートを型枠全体に流動させる。
【0031】
カップリング42は、回転軸25(本体ハウジング2)に対するスピンドル40のずれが発生したとしても、回転軸25の回転をスピンドル40に伝達する。
そのずれは、より詳しくは、回転軸25における前後方向の仮想的な中心軸線とスピンドル40における前後方向の仮想的な中心軸線とにおける、偏角(傾きに係るずれ)、偏心(上下方向のずれ)及びエンドプレイ(前後方向のずれ)に分けられる。偏角、偏心及びエンドプレイの少なくとも何れか2つのずれが複合的に表れることもある。
偏角は、エレメント42Bに対して、前ハブ42A及び後ハブ42Cの少なくとも一方が傾くことで許容される。前ハブ42Aは、一方の前ハブ爪42A2がエレメント42Bにおける前溝42B2により深く入り、他方の前ハブ爪42A2が前溝42B2により浅く入ることで、エレメント42Bに対して連結を維持した状態で傾く。後ハブ42Cは、一方の後ハブ爪42C2がエレメント42Bにおける後溝42B3により深く入り、他方の後ハブ爪42C2が後溝42B3により浅く入ることで、エレメント42Bに対して連結を維持した状態で傾く。
偏心は、前ハブ42A及び後ハブ42Cが、エレメント42Bに対して連結を維持して傾きつつ同じ方向を向くことで許容される。
エンドプレイは、ゴム製のエレメント42Bに対して、前ハブ42A及び後ハブ42Cの少なくとも一方が前後方向にずれることで許容される。前ハブ42Aは、双方の前ハブ爪42A2における前溝42B2への入り込み量の増減により、エレメント42Bに対して連結を維持した状態で前後移動可能である。後ハブ42Cは、双方の後ハブ爪42C2における後溝42B3への入り込み量の増減により、エレメント42Bに対して連結を維持した状態で前後移動可能である。
【0032】
又、振動部14の振動のモータ10側への伝達は、抑制される。
即ち、振動部14(主にフレキシブルホース46)からホルダ11へ伝達する振動は、弾性部材12により減衰され、本体ハウジング2への伝達を抑制される。
弾性部材12は、各突起12E並びに各前筋状突起12F及び各後筋状突起12Gを有しているため、互いに隣接する突起12E,前筋状突起12F及び後筋状突起12Gとホルダ11とで囲まれる空間が設けられる。よって、振動の減衰時に生じた弾性部材12の変形部分は、その空間に位置し得る。即ち、弾性部材12が十分に変形可能であるための余地が、その空間によって生じている。従って、弾性部材12は、振動をより一層抑制する。
又、振動部14(主にフレキシブルシャフト47)からスピンドル40へ伝達する振動は、カップリング42により抑制される。
【0033】
回転軸25の回転に伴い、ファン32が回転すると、図2に点線矢印で示すように、コントローラ収容部5の各吸気口55A,55Bから空気が吸い込まれる。
この空気の一部は、“Y”字状の吸気路58を通ってコントローラ50側に流れる。よって、その空気は、ケース51の放熱部54と接触して、コントローラ50の放熱を促進させる。又、コントローラ50を通過した空気及びコントローラ50を通過しなかった空気が、支持リブ17,17の間でモータ10を通過してモータ10を冷却する。
モータ10を冷却した空気は、ファン32の径方向外側に流れ、排気路35を通って各排気口36から外部に排出される。
【0034】
バッテリ保持部7には、バッテリカバー8が着脱可能に設けられている。よって、バッテリカバー8が損傷等すれば、バッテリカバー8を取り外して修理又は交換を行うことができる。
又、バッテリ保持部7には、バッテリパック90よりもサイズが大きいバッテリパックも装着可能となっている。よって、バッテリ保持部7には、バッテリカバー8に代えて、サイズの大きいバッテリパックに合わせた大きさのバッテリカバーも着脱可能となっている。
【0035】
尚、本発明の形態及び変更例は、上述のものに限定されない。例えば、本発明の形態及び変更例に対し、次のような変更が更に適宜施される。
弾性体の形状は、ブロック状等であっても良い。
ホースホルダ45とホルダ11との間に、筒体が介装されても良い。
スピンドル40は、複数に分割され、前後に並べられて互いに接続されても良い。スピンドル40は、省略されても良い。
カップリング42は、上述のもの以外とされても良い。例えば、カップリング42は、1つのエレメント42B及び1つのハブを有するものであっても良い。又、カップリング42は、複数のエレメント42B及び複数のハブ有するものであっても良い。カップリング42の連結は、ハブ爪と溝とによるもの以外でなされても良い。
【0036】
バッテリパック90は、後方からバッテリ保持部7にスライド装着する構造に限られない。バッテリパック90は、前方からバッテリ保持部7にスライド装着しても良いし、左右何れかの側方からバッテリ保持部7にスライド装着しても良いし、下方から差し込み装着しても良い。
バッテリ保持部7の位置は、本体ハウジング2の下部に限られない。バッテリ保持部7の位置は、本体ハウジング2の後部、あるいは上部、側部であっても差し支えない。
バッテリパック90及びバッテリカバー8のサイズは、2タイプに限られず、3タイプ以上を使い分けることもできる。
【0037】
各種の部材又は部分における、機能、配置、種類、形式、数、及び材質の少なくとも何れかは、適宜変更されても良い。例えば、弾性体の材質は、ラバー以外であっても良い。又、コンクリートバイブレータ1の電源は、バッテリパック90(DC)に代えて、あるいはバッテリパック90と共に、商用電源(AC)とされても良い。
本開示は、コンクリートバイブレータのみならず、塗料等の撹拌に用いられる撹拌機等(電動作業機器)にも適用可能である。
【符号の説明】
【0038】
1・・コンクリートバイブレータ、2・・本体ハウジング(ハウジング)、2LB,2LD1,2LD2・・凹部、10・・モータ、12・・弾性部材(弾性体)、12E・・突起、12F・・前筋状突起(突起)、12G・・後筋状突起(突起)、14・・振動部、25・・回転軸、40・・スピンドル、42・・カップリング、42A・・前ハブ、42A2・・前ハブ爪、42B・・エレメント、42B2・・前溝、42B3・・後溝、42C・・後ハブ、42C2・・後ハブ爪、44・・アンバランサ(偏心部材)、45・・ホースホルダ、46・・フレキシブルホース(ホース)、47・・フレキシブルシャフト(シャフト)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8