(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140024
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】検索システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/908 20190101AFI20220915BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
G06F16/908
G06F13/00 540E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021040655
(22)【出願日】2021-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】龍 翔翠
【テーマコード(参考)】
5B084
5B175
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA11
5B084AA26
5B084AB04
5B084AB20
5B084BB12
5B084CC05
5B084CC14
5B084CD02
5B084CD26
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC04
5B084DC19
5B175FB02
5B175FB03
(57)【要約】
【課題】検索作業効率の向上を図る。
【解決手段】検索システム1-1は、検索装置1、記憶装置2およびサーバ3を備える。サーバ3は、記憶装置2に記憶される検索キーワードにもとづく検索を行って、検索キーワードに関するサイト情報を取得して記憶装置2に記憶させる。検索装置1は、制御部1aと記憶部1bを含む。制御部1aは、記憶装置2に記憶されるサイト情報を取り込んで記憶部1bにキャッシュする。制御部1aは、ユーザから入力された検索キーワードに関するサイト情報が記憶部1bにキャッシュされているか否かを判定する。制御部1aは、検索キーワードがキャッシュされていない場合は、検索キーワードを記憶装置2に記憶させ、検索キーワードがキャッシュされている場合は、キャッシュされているサイト情報をユーザに返却する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置と、
前記記憶装置に記憶される検索キーワードにもとづく検索を行って、前記検索キーワードに関するサイト情報を取得し、前記サイト情報を前記記憶装置に記憶させるサーバと、
記憶部と、前記記憶装置に記憶される前記サイト情報を取り込んで前記記憶部にキャッシュし、ユーザから入力された前記検索キーワードに関する前記サイト情報が前記記憶部にキャッシュされているか否かを判定し、前記検索キーワードがキャッシュされていない場合は、前記検索キーワードを前記記憶装置に記憶させ、前記検索キーワードがキャッシュされている場合は、キャッシュされている前記サイト情報を前記ユーザに返却する制御部と、を備える検索装置と、
を有する検索システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記検索キーワードにもとづく検索の実行時、前記検索キーワードに関する前記サイト情報に加えて、前記サイト情報に類似する類似サイト情報をさらに取得し、前記サイト情報および前記類似サイト情報を前記記憶装置に記憶させ、
前記制御部は、前記記憶装置に記憶される前記サイト情報および前記類似サイト情報を取り込んで前記記憶部にキャッシュする、
請求項1記載の検索システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記サイト情報がユーザ端末側で表示されている場合、前記サイト情報に含まれる各情報の表示時間を算出し、前記表示時間が最も長い情報を検出し、
前記表示時間が長かった情報に記載されているキーワードのうちから閲覧情報を取得し、
前記閲覧情報に重み付けを行ってスコア化し、スコアにもとづき優先順位を設定し、前記優先順位の上位にある前記閲覧情報のキーワードを関連キーワードとして選定し、前記関連キーワードを前記記憶装置に記憶させる、
請求項1記載の検索システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記記憶装置に記憶される前記関連キーワードにもとづく検索を行って、前記関連キーワードに関する関連サイト情報を取得し、前記関連サイト情報に類似する関連類似サイト情報をさらに取得し、前記関連サイト情報および前記関連類似サイト情報を前記記憶装置に記憶させ、
前記制御部は、前記記憶装置に記憶される前記関連サイト情報および前記関連類似サイト情報を取り込んで前記記憶部にキャッシュする、
請求項3記載の検索システム。
【請求項5】
前記閲覧情報は、マウスで操作が行われたキーワード、特殊表示形式のキーワード、出現頻度が所定値を超えるキーワードの少なくとも1つである請求項3記載の検索システム。
【請求項6】
コンピュータに、
サーバによって、記憶装置に記憶される検索キーワードにもとづく検索が行われ前記検索キーワードに関するサイト情報が取得されて前記記憶装置に記憶された前記サイト情報に対し、
前記記憶装置から前記サイト情報を取り込んで記憶部にキャッシュし、
ユーザから入力された前記検索キーワードに関する前記サイト情報が前記記憶部にキャッシュされているか否かを判定し、
前記検索キーワードがキャッシュされていない場合は、前記検索キーワードを前記記憶装置に記憶させ、
前記検索キーワードがキャッシュされている場合は、キャッシュされている前記サイト情報を前記ユーザに返却する、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
検索機能を利用して調査を行う場合、Webサーバを介して外部のネットワークから検索対象の情報を取得することが広く行われている。
関連する技術としては、例えば、解析文書の種類に対応した記載必要項目の有無に関する判定基準データを用いて、被解析文書中における記載必要項目に関連する要求データの有無を判定して結果を出力する技術が提案されている(特許文献1)。また、ページビュー数を抽出して知識キーワード候補として知識キーワード重要度記憶手段に格納し、重要度の高い順に知識キーワードを抽出して出力する技術が提案されている(特許文献2)。
【0003】
さらに、検索エンジンは、クエリを受信し、サブウェブによって表されるトピック/特徴に対応するサイトの選択にわたって焦点を絞って検索を行う技術が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-212533号公報
【特許文献2】特開2011-150538号公報
【特許文献3】特開2005-209210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図8は従前の検索処理の流れの一例を示す図である。
〔ステップS101a〕検索者Aは、検索エンジン200に検索キーワード“xxx”を入力する。
【0006】
〔ステップS102a〕検索エンジン200は、Webサーバ300に接続して、Webサーバ300に検索キーワード“xxx”を送信する。
〔ステップS103a〕Webサーバ300は、検索キーワード“xxx”に関するサイト情報を、外部ネットワークを通じて検索する。
【0007】
〔ステップS104a〕Webサーバ300は、検索キーワード“xxx”に関するサイト情報“X”を取得する。
〔ステップS105a〕検索エンジン200は、Webサーバ300からサイト情報“X”を受け取る。
【0008】
〔ステップS106a〕検索エンジン200は、サイト情報“X”を検索者Aに返却する。
〔ステップS101b〕検索者Bは、検索エンジン200に検索キーワード“xxx”を入力する。
【0009】
〔ステップS102b〕検索エンジン200は、Webサーバ300に接続して、Webサーバ300に検索キーワード“xxx”を送信する。
〔ステップS103b〕Webサーバ300は、検索キーワード“xxx”に関するサイト情報を、外部ネットワークを通じて検索する。
【0010】
〔ステップS104b〕Webサーバ300は、検索キーワード“xxx”に関するサイト情報“X”を取得する。
〔ステップS105b〕検索エンジン200は、Webサーバ300からサイト情報“X”を受け取る。
【0011】
〔ステップS106b〕検索エンジン200は、サイト情報“X”を検索者Bに返却する。
上記のように、従前の検索処理の流れでは、検索者Aが検索キーワード“xxx”について検索エンジンを用いて検索すると、検索キーワード“xxx”に関するサイト情報がWebサーバ上で外部ネットワークを通じて検索される。そして、Webサーバがサイト情報“X”を取得すると検索エンジンにサイト情報“X”が送信され、検索エンジンから検索者Aにサイト情報“X”が返却される。検索者Bが“xxx”について検索する場合も同様な動作の流れになる。
【0012】
しかし、上記のような従前の検索処理では、同一内容を検索する場合でも検索処理ごとにWebサーバに逐一接続しなければならず、検索作業効率が悪いという問題がある。また、外部ネットワークを使用できない環境では検索機能が利用できないという問題もある。
【0013】
一方、従前の社内用検索機能は、社内専門の文書の検索に留まり、データ量も制限されたものであるため、外部サイトの情報をローカル環境で検索対象とすることが困難である。
【0014】
また、safari(商標)のリーディングリストのようなWebサイトの検索を行えるアプリケーションが存在する。しかし、このようなアプリケーションは、外部サイトにアクセスしてダウンロードすることで、オフライン環境で検索可能とするものである。
【0015】
このため、ローカル環境から一度外れることが前提であり、ローカル環境にサイト情報が無い状態からサイト検索を行うことは困難である。また、あくまで個人利用を前提とした技術であるため、データ量の多い企業等での検索には不向きである。
【0016】
1つの側面では、本発明は、検索作業効率の向上を図った検索システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、検索システムが提供される。検索システムは、記憶装置と、記憶装置に記憶される検索キーワードにもとづく検索を行って、検索キーワードに関するサイト情報を取得し、サイト情報を記憶装置に記憶させるサーバと、記憶部と、記憶装置に記憶されるサイト情報を取り込んで記憶部にキャッシュし、ユーザから入力された検索キーワードに関するサイト情報が記憶部にキャッシュされているか否かを判定し、検索キーワードがキャッシュされていない場合は、検索キーワードを記憶装置に記憶させ、検索キーワードがキャッシュされている場合は、キャッシュされているサイト情報をユーザに返却する制御部と、を備える検索装置と、を有する。
【0018】
また、上記課題を解決するために、コンピュータに上記検索装置と同様の制御を実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
1側面によれば、検索作業効率の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1の実施の形態の検索システムの一例を説明するための図である。
【
図2】第2の実施の形態の検索システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】検索エンジンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】検索キーワードに関連するサイト情報のキャッシュ動作の一例を説明するための図である。
【
図5】ローカル環境下での検索動作の一例を説明するための図である。
【
図6】関連キーワードに関するサイト情報のキャッシュの一例を示す図である。
【
図7】検索システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図8】従前の検索処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は第1の実施の形態の検索システムの一例を説明するための図である。検索システム1-1は、検索装置1、記憶装置2およびサーバ3を備え、検索装置1と記憶装置2が接続され、記憶装置2とサーバ3が接続される。
【0022】
サーバ3は、記憶装置2に記憶される検索キーワードにもとづく検索を行って、検索キーワードに関するサイト情報を取得する。そして、取得したサイト情報を記憶装置2に記憶させる。
【0023】
検索装置1は、制御部1aと記憶部1bを含む。制御部1aは、記憶装置2に記憶されるサイト情報を取り込んで記憶部1bにキャッシュする。また、制御部1aは、ユーザから入力された検索キーワードに関するサイト情報が記憶部1bにキャッシュされているか否かを判定する。検索キーワードがキャッシュされていない場合は、検索キーワードを記憶装置2に記憶させ、検索キーワードがキャッシュされている場合は、キャッシュされているサイト情報をユーザに返却する。
【0024】
動作の流れについて説明する。
〔ステップS1〕ユーザから検索装置1に検索キーワード“xxx”が入力される。
〔ステップS2〕制御部1aは、検索キーワード“xxx”に関連するサイト情報が記憶部1bにキャッシュされているかを確認する。
【0025】
〔ステップS3〕制御部1aは、検索キーワード“xxx”に関連するサイト情報がキャッシュされていないことを確認した場合、検索キーワード“xxx”を記憶装置2に送信する。
【0026】
〔ステップS4〕記憶装置2は、検索キーワード“xxx”を記憶する。
〔ステップS5〕サーバ3は、記憶装置2に記憶された検索キーワード“xxx”を、外部ネットワークを通じて検索する。
【0027】
〔ステップS6〕サーバ3は、検索キーワード“xxx”に関するサイト情報“X”を取得する。
〔ステップS7〕サーバ3は、取得したサイト情報“X”をダウンロードする。
【0028】
〔ステップS8〕記憶装置2は、サーバ3によってダウンロードされたサイト情報“X”を記憶する。
〔ステップS9〕制御部1aは、記憶装置2に記憶されるサイト情報“X”を取り込んで記憶部1bにキャッシュする。
【0029】
このように、検索システム1-1では、検索装置1は、記憶装置2に記憶されるサイト情報を取り込んで記憶部1bにキャッシュする。また、ユーザから検索キーワードが入力された場合、入力された検索キーワードに関するサイト情報が記憶部1bにキャッシュされているか否かを判定する。
【0030】
そして、検索キーワードがキャッシュされていない場合は、検索キーワードを記憶装置2に記憶させ、検索キーワードがキャッシュされている場合は、キャッシュされているサイト情報をユーザに返却する。
【0031】
これにより、例えば、同一内容を検索する場合には、ユーザは、検索装置1から即時に検索キーワードに関連するサイト情報を引き出すことができるので、検索のたびにサーバ3に逐一接続して検索する作業が不要になり、検索作業効率の向上を図ることが可能になる。
【0032】
[第2の実施の形態]
次に検索システム1-1をより具体化した第2の実施の形態について以降詳しく説明する。
図2は第2の実施の形態の検索システムの構成の一例を示す図である。検索システム1-2は、検索エンジン10、外部連携用媒体20およびWebサーバ30を備え、検索エンジン10と外部連携用媒体20、外部連携用媒体20とWebサーバ30は、それぞれ接続される。
【0033】
また、検索エンジン10には、検索者に対するユーザインタフェース機能を有する端末(ユーザ端末)4が接続される。検索システム1-2内のローカル環境(ローカルネットワーク環境)n0には、端末4および検索エンジン10が含まれる。ローカル環境n0は、例えば、企業内のLAN(Local Area Network)に構築される。
【0034】
検索エンジン10は、制御部11および記憶部12を含む。制御部11は、
図1の制御部1aの機能を実現し、検索エンジン10の主要動作を制御する。記憶部12は、
図1の記憶部1bの機能を実現する。外部連携用媒体20は、
図1の記憶装置2に対応し、Webサーバ30は、
図1のサーバ3に対応する。
【0035】
なお、検索エンジン10の機能を端末4に含めて情報処理端末の構成とすることも可能である。
<ハードウェア構成>
図3は検索エンジンのハードウェア構成の一例を示す図である。検索エンジン10は、プロセッサ(コンピュータ)100によって全体制御されている。プロセッサ100は、制御部11の機能を実現する。
【0036】
プロセッサ100には、バス103を介して、メモリ101、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104が接続されている。プロセッサ100は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。またプロセッサ100は、CPU、FPGA、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
【0037】
メモリ101は、記憶部12の機能を実現し、検索エンジン10の主記憶装置として使用される。メモリ101には、プロセッサ100に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ101には、プロセッサ100による処理に要する各種データが格納される。
【0038】
さらに、メモリ101は、検索エンジン10の補助記憶装置としても使用され、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。メモリ101は、補助記憶装置として、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置やHDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録媒体を含んでもよい。
【0039】
バス103に接続されている周辺機器としては、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104がある。入出力インタフェース102は、外部連携用媒体20およびWebサーバ30に接続して通信インタフェースとして機能する。また、入出力インタフェース102は、その他の周辺機器を接続するための通信インタフェースとしても機能する。
【0040】
例えば、入出力インタフェース102は、レーザ光等を利用して、光ディスクに記録されたデータの読み取りを行う光学ドライブ装置を接続することができる。光ディスクには、Blu-rayDisc(登録商標)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(Rewritable)等がある。
【0041】
また、入出力インタフェース102は、メモリ装置、メモリリーダライタの各機能を有する。メモリ装置は、入出力インタフェース102との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタは、メモリカードへのデータの書き込み、またはメモリカードからのデータの読み出しを行う装置である。メモリカードは、カード型の記録媒体である。
【0042】
ネットワークインタフェース104は、ネットワークに接続してネットワークインタフェース制御を行う。ネットワークインタフェース104は、例えば、NIC(Network Interface Card)や、無線LANカード等を使用することもできる。ネットワークインタフェース104で受信されたデータは、メモリ101やプロセッサ100に出力される。
【0043】
以上のようなハードウェア構成によって、検索エンジン10の処理機能を実現することができる。例えば、検索エンジン10は、プロセッサ100がそれぞれ所定のプログラムを実行することで本発明の処理を行うことができる。
【0044】
検索エンジン10は、例えば、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、本発明の処理機能を実現する。検索エンジン10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
【0045】
例えば、検索エンジン10に実行させるプログラムを補助記憶装置に格納しておくことができる。プロセッサ100は、補助記憶装置内のプログラムの少なくとも一部を主記憶装置にロードし、プログラムを実行する。
【0046】
また、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えば、プロセッサ100からの制御により、補助記憶装置にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ100が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。なお、Webサーバ30についても上記と同様なハードウェア構成で実現することができる。
【0047】
<サイト情報のキャッシュ動作>
図4は検索キーワードに関連するサイト情報のキャッシュ動作の一例を説明するための図である。
【0048】
〔ステップS11〕検索者Aは、端末4を介して、検索エンジン10による検索キーワード“xxx”の検索を行う。
〔ステップS12〕検索エンジン10内の制御部11は、検索キーワード“xxx”に関連するサイト情報が記憶部12にキャッシュされているかを確認する。
【0049】
〔ステップS13〕制御部11は、検索キーワード“xxx”に関連するサイト情報がキャッシュされていないことを確認した場合、検索キーワード“xxx”を外部連携用媒体20に送信する。
【0050】
〔ステップS14〕外部連携用媒体20は、検索キーワード“xxx”を記憶する。
〔ステップS15〕Webサーバ30は、外部連携用媒体20に記憶された検索キーワード“xxx”を、外部ネットワークを通じて検索する。
【0051】
〔ステップS16〕Webサーバ30は、検索キーワード“xxx”に関するサイト情報“X”を取得する。
〔ステップS17〕Webサーバ30は、検索キーワード“xxx”に類似するサイト情報(類似サイト情報)“XX”も取得して、サイト情報“X”およびサイト情報“XX”をダウンロードする。なお、類似するサイト情報とは、検索キーワード“xxx”に最初にヒットしたサイト情報以外の検索上位のサイト情報である。
【0052】
〔ステップS18〕外部連携用媒体20は、ダウンロードされたサイト情報“X”およびサイト情報“XX”を記憶する。
なお、外部連携用媒体20は、Webサーバ30で取得・ダウンロードされたサイト情報を即時に取り込んで記憶するのではなく、あらかじめ設定した所定時間において、Webサーバ30で取得・ダウンロードされたサイト情報を一括して取り込んで記憶する。
【0053】
〔ステップS19〕制御部11は、外部連携用媒体20に記憶されるサイト情報“X”およびサイト情報“XX”を取り込んで記憶部12にキャッシュする。
<ローカル環境下での検索>
図5はローカル環境下での検索動作の一例を説明するための図である。
【0054】
〔ステップS21〕検索者Bは、端末4を介して、検索エンジン10による検索キーワード“xxx”の検索を行う。
〔ステップS22〕検索エンジン10内の制御部11は、検索キーワード“xxx”に関連するサイト情報が記憶部12にキャッシュされているかを確認する。
【0055】
〔ステップS23〕制御部11は、検索キーワード“xxx”に関連するサイト情報がキャッシュされていることを確認した場合、検索キーワード“xxx”に関連するサイト情報“X”をキャッシュから取得する。
【0056】
〔ステップS24〕検索エンジン10は、キャッシュから取得したサイト情報“X”を検索者Bに返却する。なお、サイト情報“X”に類似のサイト情報“XX”もキャッシュされている場合は、サイト情報“XX”も検索結果として返却される。
【0057】
このような検索システム1-2の構成により、例えば、同一内容を検索する場合には、検索者は、ローカル環境n0内で即時に検索キーワードに関連するサイト情報を引き出すことができ、検索処理ごとにWebサーバ30に逐一接続する作業が不要になるため、検索作業効率の向上を図ることが可能になる。また、検索キーワードに関するサイト情報に類似するサイト情報も取得してキャッシュしておくので、検索作業の利便性および作業効率のさらなる向上が可能になる。
【0058】
<関連キーワードに関するサイト情報のキャッシュ動作>
図6は関連キーワードに関するサイト情報のキャッシュの一例を示す図である。
〔ステップS31〕検索者Bがサイト情報“X”を、端末4を介して閲覧している際、検索エンジン10内の制御部11は、サイト情報“X”に含まれる各情報の表示時間を算出し、表示時間が最も長い情報を検出する。
【0059】
〔ステップS32a〕制御部11は、表示時間が長かった情報に記載されているキーワードのうちから閲覧情報を取得する。閲覧情報としては、マウスでの操作(例えば、コピーアンドペースト等)が行われたキーワード、太文字またはリンク等の特殊表示形式のキーワード、および出現頻度が所定値を超えるキーワード等が該当する。
【0060】
〔ステップS32b〕制御部11は、閲覧情報に重み付けを行ってスコア化し、スコアにもとづき優先順位を設定し、優先順位の高い上位の閲覧情報のキーワードを関連キーワードとして取得する(関連キーワード“zzz”を取得したとする)。
【0061】
〔ステップS33〕制御部11は、関連キーワード“zzz”を外部連携用媒体20に送信する。
〔ステップS34〕外部連携用媒体20は、関連キーワード“zzz”を記憶する。
【0062】
〔ステップS35〕Webサーバ30は、外部連携用媒体20に記憶された関連キーワード“zzz”を、外部ネットワークを通じて検索する。
〔ステップS36〕Webサーバ30は、関連キーワード“zzz”に関するサイト情報(関連サイト情報)“Z”を取得する。
【0063】
〔ステップS37〕Webサーバ30は、関連キーワード“zzz”に類似するサイト情報(関連類似サイト情報)“ZZ”も取得して、サイト情報“Z”およびサイト情報“ZZ”をダウンロードする。
【0064】
〔ステップS38〕外部連携用媒体20は、ダウンロードされたサイト情報“Z”およびサイト情報“ZZ”を記憶する。
〔ステップS39〕制御部11は、外部連携用媒体20に記憶されるサイト情報“Z”およびサイト情報“ZZ”を取り込んで記憶部12にキャッシュする。
【0065】
上記のように、検索システム1-2では、検索者が閲覧している表示時間にもとづき関連キーワードを選定し、関連キーワードに関するサイト情報を取得し、さらに該サイト情報に類似するサイト情報も取得してキャッシュしておく。
【0066】
これにより、検索者が興味を示す情報をあらかじめキャッシュしておくことができるので、検索回数を削減することができ、検索作業の利便性および作業効率のさらなる向上が可能になる。
【0067】
<動作フローチャート>
図7は検索システムの動作の一例を示すフローチャートである。
〔ステップS41〕検索エンジン10を用いた検索が行われる。
【0068】
〔ステップS42〕検索エンジン10は、検索内容(検索キーワード)がローカル環境に存在するか否か(検索エンジン10内の記憶部12に存在するか否か)を判定する。ローカル環境に存在する場合はステップS43に処理が進み、存在しない場合はステップS48に処理が進む。
【0069】
〔ステップS43〕検索エンジン10は、キャッシュ(記憶部12)から検索キーワードに関するサイト情報を取得する。
〔ステップS44〕検索エンジン10は、取得したサイト情報を検索者に返却する。
【0070】
〔ステップS45〕検索エンジン10は、閲覧情報を取得する。
〔ステップS46〕検索エンジン10は、閲覧情報の重み付けおよびスコア化を行う。
〔ステップS47〕検索エンジン10は、スコアにもとづき優先順位を設定し、優先順位の高い上位の閲覧情報のキーワードを関連キーワードとして選定する。
【0071】
〔ステップS48〕検索エンジン10は、検索キーワードまたは関連キーワードを外部連携用媒体20に記憶させる。
〔ステップS49〕Webサーバ30は、記憶されるキーワードに関するWebサイトを検索して取得する。
【0072】
〔ステップS50〕Webサーバ30は、取得したサイト情報に類似するサイト情報を自動判別して取得する。
〔ステップS51〕Webサーバ30は、取得したサイト情報をダウンロードする。
【0073】
〔ステップS52〕外部連携用媒体20は、ダウンロードされたサイト情報を記憶する。
〔ステップS53〕検索エンジン10は、外部連携用媒体20からサイト情報を取り込んでキャッシュする。
【0074】
以上説明したように、本発明によれば、検索作業効率の向上を図ることが可能になる。また、ネットワーク環境の無い場所・状況での作業においても、本発明の検索エンジンの機能を用いた調査が可能になる。
【0075】
さらに、Webサーバへの接続回数が減少するのでサーバ負荷を軽減することができる。さらにまた、ローカル環境でサイト情報を取得することができるため、Webサーバを使用した検索に比べて、セキュリティを向上させることが可能になる。
【0076】
上記で説明した本発明の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。この場合、本発明の検索システム、検索装置および検索エンジンが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0077】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶部、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶部には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、CD-ROM/RW等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto Optical disk)等がある。
【0078】
プログラムを流通させる場合、例えば、そのプログラムが記録されたCD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶部に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0079】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶部に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶部からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0080】
また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
【0081】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1-1 検索システム
1 検索装置
1a 制御部
1b 記憶部
2 記憶装置
3 サーバ