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  • 特開-正極及び蓄電池 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140180
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】正極及び蓄電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/36 20060101AFI20220915BHJP
   H01M 4/525 20100101ALN20220915BHJP
   H01M 4/58 20100101ALN20220915BHJP
   H01M 4/505 20100101ALN20220915BHJP
【FI】
H01M4/36 Z
H01M4/525
H01M4/58
H01M4/505
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021074455
(22)【出願日】2021-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】520400896
【氏名又は名称】佐野 茂
(72)【発明者】
【氏名】佐野 茂
【テーマコード(参考)】
5H050
【Fターム(参考)】
5H050AA08
5H050BA16
5H050BA17
5H050CA07
5H050CA08
5H050CB12
5H050FA13
(57)【要約】
【課題】携帯電話用蓄電池として普及しているリチウムイオン蓄電池は、電気自動車用蓄電池としてはエネルギー密度が不足し自家用自動車が要求する一充電走行距離を満たすことが出来ず、高エネルギー密度化特に正極活物質の高エネルギー密度化が要求されている。正極活物質の高エネルギー密度化のために、現行リチウムイオン蓄電池の正極活物質と同等の酸化還元電位を有し、数倍の蓄電容量を有する正極活物質を提供することが課題である。
【解決手段】現行技術で衆知の電荷担体イオンが挿入・脱離することで酸化還元電位を有する化合物内に空隙を設け、その空隙内に電荷担体イオンを吸蔵・蓄電することにより、高容量と高電圧の両条件を満たす高エネルギー密度正極活物質を提供する課題を解決できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電荷担体イオンの挿入及び脱離により酸化還元する化合物に囲まれ、その電荷担体イオンが挿入及び脱離することが出来る空隙を有する正極活物質からなることを特徴とする蓄電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池の正極活物質に関する。また、その正極活物質により構成された蓄電池に関する。
【背景技術】
【0002】
1991年にソニー株式会社が製品化したリチウムイオン蓄電池は高いエネルギー密度を有するために、ノートパソコン、携帯電話などで広く使われ、最近では電気自動車用電池として脚光を浴びている。しかし、ガソリン自動車はガソリンタンク満タンで1000km以上走行することが出来るが、現在市販されている電気自動車の日産自動車製リーフの1充電走行距離はカタログ値400kmで、自家用車として購入するには走行距離が不足している。従って、1充電で1000km走行できる、つまり2倍以上のエネルギー密度を有する革新電池の開発が望まれている。
【0003】
リチウムイオンが充放電に伴い挿入・脱離する層状金属酸化物が、リチウムイオン蓄電池の正極活物質として使われているが、最近の研究で、結晶を構成する金属イオンの酸化還元量を大幅に上回る容量が得られた実験結果が発表された。この大幅に得られた容量は正極過剰容量と呼ばれ、現行のコバルト・ニッケル・マンガン3元系層状金属酸化物160mAh/gの2倍以上を目標に多くの研究がされている。過剰容量の原因は結晶を構成する酸素原子が通常のマイナス2価から過酸化状態のマイナス1価になっているためと考えられている。しかし、過酸化状態の酸素は結合力が弱く結晶から抜け出し、構造が破壊され蓄電池として十分な充放電サイクルをできない。また、過剰に結晶取り込まれたリチウムイオンの結晶中の占有位置も明確には出来ていない。
【0004】
両極に挿入型のカーボンを用いるデュアルカーボン電池で、多孔体構造である正負極活物質の細孔を模式図として筒状に描くと図2のようになる。両極の表面は電解液との反応で形成されたSEI(固体電解質界面)または、リチウムイオンのような電荷担体イオンは通過させるが、エチレンカーボネートのような溶媒を通過させない「篩膜」に覆われており、細孔内は溶媒がない状態である。充電により負極活物質に電子が注入され、正極活物質には電子欠損が注入され、その電荷と電気的中性が保たれるように負極活物質細孔には正イオンが、正極活物質細孔には負イオンが貯蔵・蓄電される。反応式は次式になる。
正極反応 :C+(X溶媒) ⇔CX+(溶媒)+(電子欠損)
負極反応 :C+(L 溶媒) ⇔CL +(溶媒)+e
全電池反応:2C+(X溶媒)+(L 溶媒)⇔CX+CL +2(溶媒)
充電後には電解液中に正負イオンはほとんどなくなり、電解液中に存在する正負イオンの量で、電池の充放電量が制限される。電解液中に存在する正負イオンは電解質塩を溶媒に溶解することで得られるので、固体活物質中に正イオンを貯蔵・蓄電する現行のリチウムイオン電池を上回ることは出来ないことは明らかである。
【0005】
リチウム金属を負極とし現行負極のグラファイトを正極として放電出来ることは、カーボン極のSEI形成処理などのためにリチウムイオンを予め挿入する「プレドープ」と呼ばれる手法として周知かつ実用化されている。この反応は可逆性があり、負極ではリチウム金属析出反応、正極ではリチウムイオン挿入・脱離反応が起きる。反応式は次式になる。
正極反応 :nC+{L (溶媒)}+e⇔ LiC+(溶媒)
負極反応 :L(metal)+(溶媒) ⇔ {L (溶媒)}+e
全電池反応:L(metal)+nC ⇔ LiC
プレドープしたカーボンを正負両極として電池を構成すると、高い電位のカーボン極が正極となり、低い電位のカーボン極が負極となる。図3はその反応機構を模式図で示した。反応式は次式になる。
正極反応 :mC+{L (溶媒)}+e⇔ L+(溶媒)
負極反応 :2L+(溶媒)+(m-2n)C
⇔ L+{L (溶媒)}+e
全電池反応:L+(m―n)C ⇔ L(n<m)
先行技術文献の特許文献1および特許文献2を参考に、リチウムイオンは通過できるが溶媒および負イオンは通過できない篩膜を用いれば、負極はカーボン数n=2つまりLiCまで挿入・蓄電することが出来、正極はリチウムイオンが挿入されていない状態まで充電することが出来、その中間まで放電することが出来る。現行グラファイトの理論容量は372mAhで、非特許文献1、非特許文献2および非特許文献3によれば、篩膜を用いることで、ソフトカーボン・ハードカーボンのような多孔体構造カーボンでは、重量当たり容量はグラファイトの約3倍、1000mAhとなり、体積当り容量は約2倍、700mAhとなり、目標とする現行の2倍の高容量正極を実現できる。しかしながら、両極が同じ脱挿入反応のために、正負極の電位差つまり蓄電池電圧は、現行リチウムイオン蓄電池の半分程度しかなく、エネルギー密度向上にはならない。
【0006】
図4は非特許文献4を参照に作図した。充電時には、リチウムイオンが正極コバルト酸リチウムから固体電解質LATSPO内を負極集電体Ptに向かって移動し、Ptから700nm程度でリチウムイオンが非常に多い分布領域、その手前2μm程度にリチウムイオンが少し存在する分布領域が出来る。図では不連続に描かれているが、連続的に濃度が変化し、濃度勾配は指数関数のようになる。高濃度に分布された700nmの領域のリチウムイオンが充放電に伴い増減することから、「その場形成負極」と名付けられた。
【0007】
充放電はリチウム金属の析出電位ではなく、リチウムイオンが固体電解質に挿入脱離しているので、非特許文献1及び2の計算化学で実証された「片持ち論」に基づくリチウムイオンの貯蔵・蓄電である。図5の左図は、初充電時のリチウムイオン挿入で結晶に歪が生じ、固体電解質内に形成されたナノサイズの空隙・隙間・割れ目がある状態図である。発表者の説明では、充放電後の透過型顕微鏡による観察で空隙の存在は認められるが、その空隙にリチウムイオンが存在することは、計測分解能が不足し測定不能であるとのことであった。その空隙に挿入・脱離することでリチウムイオンの充放電が起きている。非特許文献1、2及び3に記載された計算化学で実証された「片持ち論」は、カーボンナノチューブに限らず、電子電導性を有する物質に形成されたあらゆる形状の空隙に定性的には成立する。図5の右図は空隙を拡大した図で、空隙の壁に沿ってリチウムイオンが一定の間隔に並んでいる。空隙の中央に挟まれてではなく、また複数個が集まってクラスターになることもない。初充電時のリチウムイオンの挿入で結晶に歪が生じ空隙が形成され、さらには結晶歪により、電子電導性も出現する。非特許文献1及び2におけるカーボンナノチューブが、「空隙」と電子電導を発現した固体電解質に置き換わっている。反応式は次式のようになる。充放電も同じ反応式になる。
負極充電(形成)反応:Li+<空隙>+e⇔ <空隙・Li・e
正極負極はどちらの電位が高いかで決められることで、可逆反応であれば、相手次第では正極にも負極にもなる。「その場負極」も相手極が金属リチウムであれば、「その場正極」になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第5062989号公報
【0009】
【特許文献2】特許第5134254号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】第50回電池討論会講演要旨集 講演番号3A21 佐野茂、楠美智子、立花明知
【0011】
【非特許文献2】第51回電池討論会講演要旨集 講演番号2B14 佐野茂、楠美智子、立花明知
【0012】
【非特許文献3】(株)情報機構 ホームページ 講師コラム 佐野 茂
【0013】
【非特許文献4】Electrochmistry Communications 20(2012)113―116
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
リチウムイオン2次電池の蓄電エネルギーは、蓄電量と電圧との積であり、背景技術で解説したように、蓄電量を現行の3元系層状金属酸化物の160mAh/gの2から3倍に増やすことは従来の理論・技術で実現できるが、同じ材料で現行のリチウムイオン電池と同等の電圧3.6Vを得られる理論・技術はなかった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
高容量と高電圧を実現するためには、蓄電方法について新しい電池理論が必要であり、本発明はその理論と手段を提供する。
【0016】
正極をn個の要素に分割する。n個の分割は仮想上で分割したので、特定の場所である必要はなく、均等である必要はなく、任意で良く、n数も任意であり無限でも良い。n部個々の電気的特性は次のように書ける。
分割したn部は並列に接続されているので、負極に対しn部の充放電(閉路)電位は1~nで全て同一である。n部の電子抵抗、n部のイオン移動抵抗、n部の電荷移動過電圧、n部の活物質不均一性のSOC調整電圧、n部の反応面イオン濃度補正電圧はn部で全て異なるが、n部の充放電(閉路)電位が等しくなるようにn部の電流が変化するので、各部の各構成要素を外部電圧には現れない。
【0017】
電流を遮断すると、電流は「0」になるので、n部の電子抵抗とn部のイオン移動抵抗にn部の電流を乗じた値は直ちに「0」になり、電流の対数関数である電荷移動過電圧も数秒後には「0」になり、n部の正極電位は次式で表される。
n部の正極電位、平衡電位、n部活物質不均一性のSOC調整電圧、n部反応面イオン濃度補正電圧は、同一ではなく、各n部の固有値であるが、その各部が並列に接続しているので、正極電位は負極を基準にして、最も大きな電位差となる電位になる。つまり、電極内に異なる平衡電位、つまり熱力学的内部エネルギーの異なる部分があったとしても、正極電位は負極に対し最も高い電位しか現れない。この電位についての考察・提案は新規な理論であり、本発明を構成する上で非常に重要である。
【0018】
電位の異なる成分があっても、電極電位を示すためには電荷移動反応が起きるつまり電解質との接触が必要である。異なる成分があっても電解液と接触している表面での電気化学反応の電極電位つまり電池電圧が出現する。電解液に接触しているm番目の電位が、n部の中で一番高いとすれば、他の箇所の電位に拘わらず、正極の電位はm番目の電位である。
【0019】
図1に示すように、放電状態で製造された酸化還元電位を有する層状化合物内に空隙があり、初放電つまり電子を注入すると、層状化合物内のリチウムイオンなどの電荷担体イオンが静電力により、空隙内に貯蔵・蓄電される。空隙の壁に沿って数nm離れた位置に、注入された電子と釣り合って、「片持ち論」により貯蔵・蓄電される。層状化合物内で減少した電荷担体イオンを補充するように、電解液あるいは固体電解質中の電荷担体イオンが酸化還元反応で層状化合物内に挿入される。挿入により酸化還元電位つまり電極反応電位を有する反応であれば何でもよいが、例えば、現行リチウムイオン電池で使われているコバルト酸リチウムで例示すると、次式のような反応式になる。
+2Li0.05+ e ⇔ 2L
空隙における貯蔵反応は次式の反応式になる。
xLi+<空隙>+xe ⇔ <空隙・xLi・xe
xの値は空隙の大きさにより決定されるが、非特許文献1、2の計算化学での結果からは直径4nm以上が良いが、壁に沿って配列するので、大き過ぎると中央部は余分な空間になるので体積効率は悪くなる。x=1でも、現行の正極材料の2倍になり、かつ正極電位はコバルト酸リチウムの酸化還元電位であるから、エネルギー密度は少なくとも2倍以上になり、電気自動車用電池としての要求基準を満たすことが出来る。初放電後の毎回の放電は同じ反応になる。
【0020】
充電時には図1の下図に示すように、層状化合物内に存在する電荷担体イオンは、電解液あるいは固体電解質内に酸化還元反応で層状化合物から脱離する。脱離により酸化還元電位つまり電極反応電位を有する反応であれば何でもよいが、例えば、現行リチウムイオン電池で使われているコバルト酸リチウムで例示すると、次式のような反応式になる。
2L⇔ L +2Li0.05+e
上式の充電反応と並行して、層状化合物の空隙周辺には電子欠損が注入され、空隙内の電荷担体イオンは静電反発力で押し出され、層状化合物内中の電荷担体イオンの減少を補充するように電荷担体イオンが層状化合物に挿入される。空隙における貯蔵反応は次式の反応式になる。
<空隙・xLi・xe>+x(電子欠損)
⇔<空隙・x(電子欠損)>+xLi+e
【発明の効果】
【0021】
本発明に因れば、既存のコバルト酸リチウム、ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウム、ニッケルマンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウムなどの層状化合物に空隙を設けることで、図1に図説するように、空隙内に、例えばリチウムイオンなどの電荷担体イオンを貯蔵でき、その空隙内の電荷担体イオンはその層状化合物を経由して電解液あるいは固体電解質と接触し電荷移動反応をし、電極反応電位はその層状化合物の酸化還元電位となるので、エネルギー密度を増大できる。空隙の最適化をすることで、現行の層状金属酸化物の2倍以上の電荷を蓄電することが出来る。
【0022】
本発明に因れば、電解液または固体電解質に面している空隙を有する多孔体構造体の表面に、既存の層状化合物を被覆することで、図6に図説するように、挿入・脱離で酸化還元電位を有する層状化合物の電位で電荷担体イオンを多孔体構造に取り込むことが出来る。ハードカーボン・ソフトカーボンのような電子電槽性を有する多孔体構造の空隙に電荷担体イオンを貯蔵することが出来るので、現行のコバルト酸リチウムなどの層状金属酸化物よりはるかに多くの電荷を蓄電することが出来る。なお、非特許文献1及び2の安定化エネルギーの計算結果から推定される空隙内の電荷担体イオンの電位は非常に低いが、層状化合物を経由するので、層状化合物が有する酸化還元反応電位になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】空隙を有する層状金属酸化物充放電機構解説模式図
図2】篩膜付きデュアルカーボン蓄電池充放電機構解説模式図
図3】両極カーボンリチウムイオン蓄電池充放電機構解説模式図
図4】その場形成負極模式図
図5】その場形成負極拡大模式図
図6】層状金属酸化物被覆電子電導性多孔体構造体模式図
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1の模式図に示すように、リチウムイオン挿入脱離に伴い、酸化還元反応電位を有する層状金属酸化物あるいは層状金属リン酸物などの層状化合物内部に形成した空隙に、リチウムイオンなどの電荷担体イオンを吸蔵・蓄電する正極活物質である。及びその正極活物質で構成された蓄電池である。蓄電池としての使用前に初放電により正極活物質空隙に電荷担体イオンを貯蔵・蓄電する。初放電は蓄電池に正極を組み込む前に正極活物質単体で行っても良い。また層状化合物に導電助剤を含有させても良い。
【実施例0025】
本発明における図1の模式図で示す電荷担体イオンを貯蔵・蓄電できる空隙は、従来の層状金属酸化物を不十分な焼成で作成することができる。さらに、焼結体を微粉砕し、再焼成して造粒する時に表面だけが完全に焼結するように温度・時間を制御することで形成することが出来る。空隙が出来易い急冷法などに因るアモルファス化なども適用できる。
【実施例0026】
本発明における図1の模式図で示す電荷担体イオンを貯蔵・蓄電できる空隙は、層状化合物粒子を機械的衝突エネルギー(メカニカルミーリング法)で焼成あるいは造粒する時に衝突数・衝突エネルギー・温度・時間を制御すると、比較的に容易に空隙が出来、粒子表面だけを完全に焼結させることで、多結晶粒子内部に空隙を形成することが出来る。
【実施例0027】
本発明で上記層状金属酸化物に空隙を設ける方法よりも多くの電荷担体イオンを蓄電するためには、ハードカーボンあるいはソフトカーボンなどの電子電導性を有する多孔体の空隙に、リチウムイオンなどの電荷担体イオンを貯蔵・蓄電する方法がある。この場合には、図6に図説するように、多孔体構造の周囲・表面を、挿入・脱離反応で酸化還元電位を有する層状化合物を、周知の方法で被覆することで実施できる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は現行の層状金属酸化物と同じ電位で、電荷担体イオンを2倍から数倍蓄電できるので、電気自動車用電池として最適で、現行の一充電走行距離を2倍以上延長することが出来、ガソリン自動車と同等の性能となり、自動車の電動化に大きく貢献し、脱炭素社会の実現に貢献する。
【0029】
本発明は現行の層状金属酸化物と同じ電位で、電荷担体イオンを2倍から数倍蓄電できるので、定置用蓄電システムに適用でき、システムにおける蓄電池個数を半減でき、蓄電池のシステム価格を半減できるので、再生エネルギー発電に併設する定置用蓄電システムの普及に大いに貢献できる。結果として再生エネルギーの普及の後押しとなり、脱炭素社会の実現に貢献する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6