(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140182
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】ユーザーの「没入」程度を評価し、コンテンツの販売価格を算出し、効果的なタイミングで提案表示するシステム装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220915BHJP
【FI】
G06Q30/02 378
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021075397
(22)【出願日】2021-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】506367308
【氏名又は名称】株式会社ホビーク
(72)【発明者】
【氏名】鑓水 訟氏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザの「没入程度を評価し、コンテンツの販売価格を算出し、効果的なタイミングで提案表示するシステム装置を提供する。
【解決手段】ユーザの「没入程度を評価し、コンテンツの販売価格を算出し、効果的なタイミングで提案表示し、コンテンツ販売業者など「売り手側」の販売価格を算出し提案しスマホに表示するシステム装置であって、売上情報DBに格納されているコンテンツ販売データから、3巻以降が購入されにくい「巻」であることを判断する。ユーザが、スマホなどを利用してコンテンツの一種である「山田村第2巻」の電子コミックをリクエストすると、「売り手側」の販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置は、判断された購入されにくい「巻」、即ち、もっと売りたい巻の情報と、ユーザの「没入」の評価から、販売価格を算出し提案し、スマホに表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読者、視聴者、ゲームプレイヤーなどのユーザの「没入」を評価した上で、それにあわせて次に利用しようとするコンテンツ(電子書籍・電子コミック・動画・画像・ゲーム)の販売価格を算出し表示するシステム装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
読者、視聴者、ゲームプレイヤーなどのユーザが我を忘れてコンテンツ(電子書籍・電子コミック・動画・画像・ゲームなど)に夢中、「没入」している程度を評価し、同じシリーズ次巻、話、など「次」コンテンツの販売価格を算出し、販売するにあたり最適なタイミングでそれをユーザに提案販売し、コンテンツの売上の最大化を図るコンピュータシステムである。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンなど多くの個人が利用するデバイスによって、コンテンツを利用している状態(読書時間、視聴時間、視線など)がわかるようになった。
それはユーザのコンテンツに対する夢中になっている程度、「没入」を推定、評価できるデータとなる。
一方で、コンテンツ販売事業者においてはコンテンツ(電子書籍・電子コミック・動画・画像・ゲームなど)それぞれ販売最小単位で売上などもデータベースに保存されていることが当たり前になっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これまでコンテンツ(電子書籍・電子コミック・動画・画像・ゲームなど)について、ユーザのもっと夢中になりたい、「没入」したいという欲求を評価し、その欲求にあわせて、続くコンテンツの販売価格を算出(割り引くなど)し、効果的なタイミングでそれをユーザに提案することができていなく、「没入」に着目したコンテンツの収益の最大化ができていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の説明において「コンテンツ」と呼ぶのは、スマートフォンなどのデジタルデバイスで利用される、デジタルコンテンツ(電子書籍・電子コミック・動画・画像・ゲームなど)のことをいい、ユーザーというのは、そうしたコンテンツを購入し楽しむ人をいう。
販売データとは、コンテンツ販売事業者など「売り手」がもつ、コンテンツの販売最小単位(一冊、一話など)での売上情報などをいう。
本発明による課題を解決するための手段を図を用いて説明する。
図1を参照。
【0005】
これまでにコンテンツ販売事業者などは、▲1▼コンテンツの販売単位(例えば「巻」)での売上情報をもっている。
【0006】
ユーザはスマホなどを介して▲2▼コンテンツを利用する。
【0007】
スマホのアプリを介して、ユーザのコンテンツの利用速度(例えば最初のページを表示した時刻と、終わりのページ表示した時刻、そしてページ数から読書速度がわかる)やスマホのカメラなどを利用すればどの箇所を見ていたか等もわかり、その他スマホのセンサーから取得できる、▲3▼ユーザーのコンテンツに対する「没入」度合いに関わる情報をスマホより受信する。
【0008】
販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置▲4▼は、▲1▼コンテンツの販売情報と▲3▼ユーザーの「没入」度合い情報から、これまで購入されにくかったコンテンツを販売できるように販売価格を算出し(割引価格にするなど)それを購入したいタイミング(3巻を売りたいのであれば、2巻が読み終わったとき)でスマホに表示し販売促進する。なお、受信した▲3▼ユーザーの「没入」度合い情報はここに蓄積もする。
【発明の効果】
【0009】
コンテンツ販売事業者は、これまで売れにくかった「続き」のコンテンツなどを販売促進することができる。
ユーザーは没入し、「続き」を楽しみたい時に、お得な価格でコンテンツを購入できる可能性をもつ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、
図1に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
大きくは3つに分類することができる。
コンテンツ販売事業者により管理される「売上情報データベース」と、「販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置」。
そして、ユーザーが利用するスマホ(スマホアプリを含む)である。
【0011】
売上情報データベースには、これまでのコンテンツ販売データが保存されている。どの「巻」、「話」など販売単位でのこれまでの売上が記録されていて、どの「巻」が売れていなく、今後売っていきたい「巻」がわかる。
【0012】
販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置は、売上情報データベースからの「購入されにくい「巻」=もっと売りたい巻の情報」とスマホからの情報による「「没入」の評価」から、コンテンツ販売価格を算出し提案し、スマホに表示する。
【0013】
ユーザーが利用するスマホ(スマホアプリを含む)は、ユーザーがコンテンツを利用している(読む、観る)ときにユーザーの「没入」の評価に使うデータを、販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置に送信する。また、販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置から算出された販売価格をユーザーに適当なタイミングで表示する。なお、受信した▲3▼ユーザーの「没入」度合い情報はここに蓄積もする。
【実施例0014】
架空の「山田村」全5巻の電子コミックを例にする。
ユーザーは「山田村」の2巻を読み終えた。
【0015】
販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置はこれまでの売上情報から「山田村」の3巻があまり売れていないことを知っている。
そして、ユーザーのスマホからの情報では2巻についてユーザーの夢中になった度合い、「没入度」も低くなっていた。
【0016】
販売価格を算出し提案しスマホに表示する装置は、続く「山田村」の3巻について定価500円のところ、200円の割引価格を提案し、2巻を読み終えた直後にユーザーのスマホに表示。
「今ならあなたは、「山田村」3巻が300円割引の200円で購入できます!」
【0017】
ユーザーは、今だけ安く購入できることに誘導され、「山田村」3巻を購入。3巻は面白かったので、その続きの全巻を購入するにいたった。
結果、お得な価格で長く楽しむことができた。
【0018】
コンテンツ販売事業者はこれまで2巻までしかあまり売れなかった「山田村」を全巻購入してもらえることが多くなり、売上が向上した。