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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140283
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】サイクロン分離装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/16 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
A47L9/16
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208159
(22)【出願日】2021-12-22
(31)【優先権主張番号】202120625460.9
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521053329
【氏名又は名称】北京▲順▼造科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Shunzao Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 101, 1st Floor, Building 1, Yard 16 Anningzhuang East Road, Haidian District 100085, Beijing, China
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】唐 成
(72)【発明者】
【氏名】段 飛
(72)【発明者】
【氏名】鍾 亮
(72)【発明者】
【氏名】朱 沛衡
(72)【発明者】
【氏名】呂 遠
【テーマコード(参考)】
3B062
【Fターム(参考)】
3B062AH01
3B062AH05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】サイクロンの構造がより緊密になり、より多くのサイクロンを限られた空間内に配置することで分離効率を向上させる。
【解決手段】サイクロン分離装置は、ダストカップ21、ダストカップ21内に設けられた第1のサイクロン分離ユニット及び第2のサイクロン分離ユニットを含み、第2のサイクロン分離ユニットは第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器を含み、第1組のサイクロン分離器は複数の第1のサイクロン22を含み、第2組のサイクロン分離器は複数の第2のサイクロン23を含み、第1のサイクロン22は、順番に接続された第1のテーパ部221、第2のテーパ部222及び第3のテーパ部223を含み、これらテーパ部はいずれもコーン状構造であり、第1のテーパ部221の中心軸線はダストカップの縦方向軸線に平行であり、第2のテーパ部222の中心軸線と第3のテーパ部223の中心軸線との間の夾角は5°~20°である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダストカップ、並びに前記ダストカップ内に設けられた第1のサイクロン分離ユニット及び第2のサイクロン分離ユニットを含み、前記第1のサイクロン分離ユニットが前記第2のサイクロン分離ユニットの外側に套設され、
前記第2のサイクロン分離ユニットが第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器を含み、前記第1組のサイクロン分離器が、環状に配列された複数の第1のサイクロンを含み、複数の前記第1のサイクロンのダスト落下端の間に収容空間が形成され、前記第2組のサイクロン分離器が、環状に配列された複数の第2のサイクロンを含み、複数の前記第2のサイクロンの一部が前記収容空間内に突き込む、サイクロン分離装置であって、
前記第1のサイクロン及び前記第2のサイクロンは、いずれも多段式のコーン状構造であり、
前記第1のサイクロンは、順番に接続された第1のテーパ部、第2のテーパ部及び第3のテーパ部を含み、前記第1のテーパ部、前記第2のテーパ部及び前記第3のテーパ部はいずれもコーン状構造であり、
前記第1のサイクロン内に吸い込まれた気流は、前記第1のテーパ部、前記第2のテーパ部及び第3のテーパ部を順番に通過して分離された後、前記気流内の塵埃が前記第3のテーパ部から排出され、
前記第1のテーパ部の中心軸線は前記ダストカップの縦方向軸線に平行であり、
前記第2のテーパ部の中心軸線と前記第3のテーパ部の中心軸線との間の夾角は5°~20°である、
ことを特徴とするサイクロン分離装置。
【請求項2】
前記第2のテーパ部の中心軸線は前記ダストカップの縦方向軸線に対して外向きに偏向し、
前記第3のテーパ部の中心軸線は前記ダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサイクロン分離装置。
【請求項3】
前記第2のテーパ部の中心軸線が前記ダストカップの縦方向軸線に対して外向きに偏向する角度は5°~10.6°である、
ことを特徴とする請求項2に記載のサイクロン分離装置。
【請求項4】
前記第2のテーパ部の中心軸線が前記ダストカップの縦方向軸線に対して外向きに偏向する角度は7.3°~8.3°である、
ことを特徴とする請求項3に記載のサイクロン分離装置。
【請求項5】
前記第3のテーパ部の中心軸線が前記ダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は2.3°~6.3°である、
ことを特徴とする請求項2に記載のサイクロン分離装置。
【請求項6】
前記第3のテーパ部の中心軸線が前記ダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は3.8°~4.8°である、
ことを特徴とする請求項5に記載のサイクロン分離装置。
【請求項7】
前記第1のサイクロンは、前記第3のテーパ部に接続される第4のテーパ部をさらに含み、
前記第4のテーパ部の中心軸線は前記ダストカップの縦方向軸線に平行である、
ことを特徴とする請求項2~6のいずれかに記載のサイクロン分離装置。
【請求項8】
前記第2のサイクロンは、順番に接続された第5のテーパ部及び第6のテーパ部を含み、前記第5のテーパ部及び前記第6のテーパ部はいずれもコーン状構造であり、
前記第2のサイクロン内に吸い込まれた気流は、前記第5のテーパ部及び第6のテーパ部を順番に通過して分離された後、前記気流内の塵埃が前記第6のテーパ部から排出され、
前記第5のテーパ部の中心軸線は前記ダストカップの縦方向軸線に平行であり、
前記第6のテーパ部の中心軸線は前記ダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する、
ことを特徴とする請求項2~6のいずれかに記載のサイクロン分離装置。
【請求項9】
前記第6のテーパ部の中心軸線が前記ダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は5°~9.4°である、
ことを特徴とする請求項8に記載のサイクロン分離装置。
【請求項10】
前記第6のテーパ部の中心軸線が前記ダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は6.7°~7.7°である、
ことを特徴とする請求項9に記載のサイクロン分離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空集塵機技術の分野に関し、特に、サイクロン分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集塵機は、日常生活でよく使われる清掃機器であり、非常に強い吸込力を発生し、絨毯、フローリング又は他の物体の表面の異物又は溜まれた塵埃を集塵カップに吸い込むことができる。
【0003】
集塵機は本体と、本体内に位置するモータ及びファンユニットとを含む。本体には、サイクロン分離装置が接続されており、サイクロン分離装置は、通常、気流内の汚れを分離するために用いられる。サイクロン分離装置には、含塵空気入口が設けられている。本体内のモータ及びファンユニットが作動すると、汚れが含塵空気入口を介してサイクロン分離装置に吸い込まれ、その後、清浄化された気体がモータ及びファンユニットによってサイクロン分離装置から排出される。
【0004】
従来のサイクロン分離装置では、外フレーム内に、2つのサイクロン分離層が順次積層されており、サイクロン分離層ごとに複数のサイクロンが含まれ、複数のサイクロン上のコーン状入口は同じ側を向く。ここで、下方のサイクロン分離層のコーン状入口端は、上方のサイクロン分離層内の空間に突き込む。しかし、サイクロン分離層のサイクロンの構造が緊密ではないため、より多くのサイクロンを限られた空間内に配置することができず、サイクロン分離効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術における上記の課題を解決するために、本発明は、サイクロン分離装置を提供し、サイクロン分離器におけるサイクロンの構造がより緊密になり、より多くのサイクロンを限られた空間内に配置することにより、サイクロン分離の効率を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明が採用した主な技術的解決手段は以下を含む。
【0007】
本発明では、サイクロン分離装置を提供する。サイクロン分離装置は、ダストカップ、並びにダストカップ内に設けられた第1のサイクロン分離ユニット及び第2のサイクロン分離ユニットを含む。第1のサイクロン分離ユニットは第2のサイクロン分離ユニットの外側に套設され、第2のサイクロン分離ユニットは第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器を含み、第1組のサイクロン分離器は、環状に配列された複数の第1のサイクロンを含み、複数の第1のサイクロンのダスト落下端の間に収容空間が形成され、第2組のサイクロン分離器は、環状に配列された複数の第2のサイクロンを含み、複数の第2のサイクロンの一部は収容空間内に突き込み、第1のサイクロン及び第2のサイクロンは、いずれも多段式のコーン状構造であり、第1のサイクロンは、順番に接続された第1のテーパ部、第2のテーパ部及び第3のテーパ部を含み、第1のテーパ部、第2のテーパ部及び第3のテーパ部はいずれもコーン状構造であり、第1のサイクロン内に吸い込まれた気流は、第1のテーパ部、第2のテーパ部及び第3のテーパ部を順番に通過して分離された後、気流内の塵埃が第3のテーパ部から排出され、第1のテーパ部の中心軸線はダストカップの縦方向軸線に平行であり、第2のテーパ部の中心軸線と第3のテーパ部の中心軸線との間の夾角は5°~20°である。
【0008】
好ましくは、第2のテーパ部の中心軸線はダストカップの縦方向軸線に対して外向きに偏向し、第3のテーパ部の中心軸線はダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する。
【0009】
好ましくは、第2のテーパ部の中心軸線がダストカップの縦方向軸線に対して外向きに偏向する角度は5°~10.6°である。
【0010】
好ましくは、第2のテーパ部の中心軸線がダストカップの縦方向軸線に対して外向きに偏向する角度は7.3°~8.3°である。
【0011】
好ましくは、第3のテーパ部の中心軸線がダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は2.3°~6.3°である。
【0012】
好ましくは、第3のテーパ部の中心軸線がダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は3.8°~4.8°である。
【0013】
好ましくは、第1のサイクロンは、第3のテーパ部に接続される第4のテーパ部をさらに含み、第4のテーパ部の中心軸線はダストカップの縦方向軸線に平行である。
【0014】
好ましくは、第2のサイクロンは、順番に接続された第5のテーパ部及び第6のテーパ部を含み、第5のテーパ部及び第6のテーパ部はいずれもコーン状構造であり、第2のサイクロン内に吸い込まれた気流は、第5のテーパ部及び第6のテーパ部を順番に通過して分離された後、気流内の塵埃は第6のテーパ部から排出され、第5のテーパ部の中心軸線はダストカップの縦方向軸線に平行であり、第6のテーパ部の中心軸線はダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する。
【0015】
好ましくは、第6のテーパ部の中心軸線がダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は5°~9.4°である。
【0016】
好ましくは、第6のテーパ部の中心軸線がダストカップの縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は6.7°~7.7°である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0018】
本発明にて提供されるサイクロン分離装置は、第1組のサイクロン分離器並びに第2組のサイクロン分離器上の第1のサイクロン及び第2のサイクロンを多段式のコーン状構造のように設けることにより、第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器の配置について空間が十分利用され、サイクロン分離装置の構造が緊密になり、かつ、第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器は、より多くのサイクロンを限られた空間内に配置することができ、それにより、サイクロン分離装置の分離効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例1に係るサイクロン分離装置の正面断面図
図2図1の第1組のサイクロン分離器の概略構造図
図3】実施例2に係る表面清掃装置の概略構造図
【発明を実施するための形態】
【0020】
上記の技術的解決手段をよりよく理解するために、以下、添付図面を参照しながら、本発明の例示的な実施例をより詳細に説明する。添付図面に本発明の例示的な実施例を示したが、本発明は、様々な形態で実装でき、本明細書に記載の実施例に限定されないことを理解されたい。むしろ、これらの実施例を提供するのは、本発明をより明確且つ完全に理解でき、さらには、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるためである。
【0021】
図1図2に示すように、本実施例にて提供されるサイクロン分離装置2は、ダストカップ21と、ダストカップ21内に設けられた第1のサイクロン分離ユニット及び第2のサイクロン分離ユニットとを含み、第1のサイクロン分離ユニットは第2のサイクロン分離ユニットの外側に套設される。本実施例におけるサイクロン分離装置2は、2段階に分けて分離を行い、まず、気流が第1のサイクロン分離ユニットに入って1回目の分離が行われ、1回分離された後の気流は、続いて第2のサイクロン分離ユニットに入って2回目の分離が行われる。
【0022】
図2に示すように、第2のサイクロン分離ユニットは第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器を含む。第1組のサイクロン分離器は、環状に配列された複数の第1のサイクロン22を含み、複数の第1のサイクロン22のダスト落下端の間に収容空間が形成される。第2組のサイクロン分離器は、環状に配列された複数の第2のサイクロン23を含み、複数の第2のサイクロン23の一部は収容空間内に突き込み、ここで、第1のサイクロン22及び第2のサイクロン23はいずれも多段式のコーン状構造である。
【0023】
本実施例にて提供されるサイクロン分離装置2は、第1組のサイクロン分離器、並びに第2組のサイクロン分離器上の第1のサイクロン22及び第2のサイクロン23を多段式のコーン状構造のように設けることにより、第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器の配置について空間が十分利用されて、サイクロン分離装置2の構造が緊密になり、かつ、第1組のサイクロン分離器及び第2組のサイクロン分離器は、より多くのサイクロンを限られた空間内に配置することができ、それによりサイクロン分離装置2の分離効率を向上させる。
【0024】
ここで、各サイクロンの吸気効率を向上させるために、第1組のサイクロン分離器内の各サイクロンは、各サイクロンの吸気口がサイクロン分離装置2の吸気口と正対するように、階段状に配置されてもよい。同様に、第2組のサイクロン分離器内の各サイクロンも、サイクロンの吸気効率を向上させるために、階段状に配置されてもよい。
【0025】
具体的には、第1のサイクロン22は、順番に接続された第1のテーパ部221、第2のテーパ部222及び第3のテーパ部223を含む。ここで、第1のテーパ部221、第2のテーパ部222及び第3のテーパ部223は、いずれもコーン状構造である。気流分離の過程において、第1のサイクロン22内に吸い込まれた気流は第1のテーパ部221、第2のテーパ部222及び第3のテーパ部223を順番に通過して分離された後、気流内の塵埃が第3のテーパ部223から排出されて、ダスト落下ノズル24に落ち込む。実際の適用では、第1のテーパ部221の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に平行であり、第2のテーパ部の中心軸線と第3のテーパ部の中心軸線との間の夾角は5°~20°である。本実施例では、第2のテーパ部の中心軸線と第3のテーパ部の中心軸線との間の夾角とは、2つの中心軸線の間に形成された鋭角の角度である。
【0026】
好ましくは、第2のテーパ部222の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に対して外向きに偏向し、第3のテーパ部223の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する。このような設置により、第2組のサイクロン分離器の一部が、複数の第1のサイクロン22が囲んで形成した第1組の分離器の収容空間内に突き込みやすくなり、空間のレイアウトがより合理的になる。
【0027】
具体的には、第2のテーパ部222の中心軸線がダストカップ21の縦方向軸線に対して外向きに偏向する角度は5°~10.6°である。第3のテーパ部223の中心軸線がダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は2.3°~6.3°である。好ましくは、第2のテーパ部222の中心軸線がダストカップ21の縦方向軸線に対して外向きに偏向する角度は7.3°~8.3°である。第3のテーパ部223の中心軸線がダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は3.8°~4.8°である。本実施例では、第2のテーパ部222の中心軸線がダストカップ21の縦方向軸線に対して外向きに偏向する角度は7.8°であり、第3のテーパ部223の中心軸線がダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は4.3°である。
【0028】
本実施例では、中心軸線とは、各テーパ部の両端が位置する平面円の中心点を結ぶ線を指し、ダストカップ21の縦方向軸線は水平線であることを理解されたい。
【0029】
無論、第1のサイクロン22は、第3のテーパ部223に接続される第4のテーパ部224をさらに含んでもよい。第4のテーパ部224の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に平行であり、このような設置により、気流から分離された細塵がダスト落下ノズル24に落ち込むことがより容易になる。
【0030】
本実施例では、第2のサイクロン23は、順番に接続された第5のテーパ部231及び第6のテーパ部232を含み、第5のテーパ部231及び第6のテーパ部232はいずれもコーン状構造である。気流分離の過程において、第2のサイクロン23内に吸い込まれた気流は、第5のテーパ部231及び第6のテーパ部232を順番に通過して分離された後、気流内の塵埃が第6のテーパ部232から排出されて、ダスト落下ノズル24に落ち込む。実際の適用では、第5のテーパ部231の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に平行であり、第6のテーパ部232の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する。
【0031】
具体的には、第6のテーパ部232の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は5°~9.4°であり、好ましくは、第6のテーパ部232の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は6.7°~7.7°である。本実施例では、第6のテーパ部232の中心軸線はダストカップ21の縦方向軸線に対して内向きに偏向する角度は7.2°である。
【0032】
サイクロン分離装置2の作動プロセスは以下のとおりである。
【0033】
サイクロン分離装置2が作動時に、細塵の混ざる気流は、先に第1のサイクロン分離ユニットに入って1回目の分離が行われ、1回分離された後の気流は、続いて第2のサイクロン分離ユニットに入って2回目の分離が行われる。2回目の気流分離中に、第1のサイクロン22内に吸い込まれた気流は、第1のテーパ部221、第2のテーパ部222及び第3のテーパ部223を順番に通過して分離された後、気流内の塵埃が第3のテーパ部223から排出されて、ダスト落下ノズル24に落ち込む。第2のサイクロン23内に吸い込まれた気流は第5のテーパ部231及び第6のテーパ部232を順番に通過して分離された後、気流内の塵埃は第6のテーパ部232から排出されて、ダスト落下ノズル24に落ち込む。
【0034】
実施例2
図3に示すように、本実施例にて提供される表面清掃装置は、実施例1のサイクロン分離装置2を含み、さらに、吸込ダクト1、気流発生器3、ハンドル4、及び気流発生器に電力を供給するための電源5を含む。ここで、気流発生器3は、吸込ダクト1に沿って流れる気流を発生するために用いられ、汚れや塵埃が気流を分離するために、サイクロン分離装置2は吸込ダクト1に連通するように取り付けられる。ハンドル4はサイクロン分離装置2と電源5との間に設けられ、ハンドル4は、使用者が手で把持するのに適するように設けられる。
【0035】
なお、本発明の説明において、特に明確に定義や限定しない限り、「取り付け」、「接続」、「連通」、「固定」などの用語は、広義に理解されるべきであり、固定的な連通であっても、取り外し可能な連通であっても、又は一体になってもよく、機械的連通であっても、電気的連通であってもよく、直接的な接続であっても、中間媒体を介する間接的な接続であってもよく、2つの要素の内部の連通又は2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて、本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0036】
本発明において、特に明確に定義及び限定しない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」であるということは、第1の特徴が第2の特徴に直接接触することであっても、第1の特徴が中間媒体を介して第2の特徴に間接的に接触することであってもよい。そして、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方向」及び「上面」にあるということは、第1の特徴が第2の特徴の真上又は斜め上にあることであってもよいし、第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことのみを表すことができる。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあるということは、第1の特徴が第2の特徴の真下又は斜め下にあることであってもよいし、第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも低いことのみを表すことができる。
【0037】
本明細書の記述において、「一実施例」、「一部の実施例」、「実施例」、「例示」、「具体的な例」、又は「一部の例示」などの用語の記述は、当該実施例又は例示を参照しながら記述した具体的な特徴、構造、材料、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意図する。本明細書において、上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例示を意味するとは言えない。そして、記述された具体的な特徴、構造、材料、又は特性を、任意の1つ又は複数の実施例又は例示において、適切な方法で結合してもよい。さらに、互いに矛盾しない状況で、当業者であれば、本明細書に記述された異なる実施例又は例示、及び異なる実施例又は例示の特徴を結合及び組み合わせすることができる。
【0038】
以上、本発明の実施例を示し、説明したが、上記実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものと理解するべきではなく、当業者は、本発明の保護範囲内で上記実施例に対して変更、修正、置換及び変形を行うことができることを理解できるだろう。
【符号の説明】
【0039】
1 吸込ダクト
2 サイクロン分離装置
21 ダストカップ
22 第1のサイクロン
221 第1のテーパ部
222 第2のテーパ部
223 第3のテーパ部
224 第4のテーパ部
23 第2のサイクロン
231 第5のテーパ部
232 第6のテーパ部
24 ダスト落下ノズル
3 気流発生器
4 ハンドル
5 電源
図1
図2
図3