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▶ トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140302
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】車両制御システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B60L 3/00 20190101AFI20220915BHJP
   B60L 9/24 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
B60L3/00 D
B60L9/24 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022016563
(22)【出願日】2022-02-04
(31)【優先権主張番号】63/160,455
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/526,186
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519447732
【氏名又は名称】トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ぺトラック,エドワード トマス
(72)【発明者】
【氏名】クマール,アジス クッタナー
(72)【発明者】
【氏名】ウォルフ,ジェフリー ジョン
【テーマコード(参考)】
5H125
【Fターム(参考)】
5H125AA06
5H125AC02
5H125AC07
5H125AC12
5H125BB00
5H125CA01
5H125CC01
5H125EE13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】現在使用されているものとは異なるリンク振動を安定化するシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】方法およびシステムは、車両システムに電圧および電流を提供する外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を決定することを含む。第1のフィルタは、外部電源によって提供された電圧から位相または周波数成分を抽出して、安定化電圧成分を生成する。第2のフィルタは、外部電源によって提供された電流から位相または周波数成分を抽出して、安定化電流成分を生成する。安定化電圧成分は、安定化電流成分と位相を異にする。車両システムのコンバータデバイスの制御入力は、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて決定される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、車両システムの共振周波数を変更するためにコンバータデバイスと通信される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を決定することであって、前記外部電源が、前記車両システムに電圧および電流を提供するように構成されている、決定することと、
複数のフィルタを使用して、前記電圧から安定化電圧成分と、前記電流から安定化電流成分とを形成することであって、前記複数のフィルタのうちの第1のフィルタが、前記外部電源によって提供された前記電圧から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して前記安定化電圧成分を生成するように構成され、前記複数のフィルタのうちの第2のフィルタが、前記外部電源によって提供された前記電流から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して前記安定化電流成分を生成するように構成され、前記安定化電圧成分が、前記安定化電流成分と位相を異にする、形成することと、
前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記共振周波数に基づいて、前記車両システムのコンバータデバイスの制御入力を決定することと、
前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力を、前記コンバータデバイスと通信することであって、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力が、前記車両システムの前記共振周波数を変更するように構成されている、通信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記安定化電圧成分が、前記安定化電流成分と90度位相を異にする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記外部電源を用いて、前記車両システムの駆動システムを動作させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記車両システムの前記共振周波数に基づいて、前記複数のフィルタのうちの1つ以上の、1つ以上の設定を変更することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力を、前記外部電源と動作可能に結合された別の車両システムと通信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記安定化電圧成分および前記安定化電流成分が、前記複数のフィルタのうちの少なくとも1つによって引き起こされた位相遅れを変更または相殺するように構成されたベクトルを形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記車両システムの前記共振周波数が、別の車両システムが前記外部電源と動作可能に結合されている、または前記外部電源から切り離されていることに応答して決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記制御入力が、前記車両システムの駆動システムによって生成されたトルクを変更する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記制御入力が、前記制御入力、前記安定化電圧成分、および前記安定化電流成分が、前記車両システムの前記共振周波数を変更するために前記車両システムの前記共振周波数を打ち消すように構成された応答周波数を生成するように、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記共振周波数に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
制御システムであって、
外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を検出するように構成されたセンサであって、前記外部電源が、前記車両システムに電圧および電流を提供するように構成されている、センサと、
前記電圧から安定化電圧成分と、前記電流の安定化電流成分とを形成するように構成された複数のフィルタであって、前記複数のフィルタのうちの第1のフィルタが、前記外部電源によって提供された前記電圧から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して前記安定化電圧成分を生成するように構成され、前記複数のフィルタのうちの第2のフィルタが、前記外部電源によって提供された前記電流から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して前記安定化電流成分を生成するように構成され、前記安定化電圧成分が、前記安定化電流成分と位相を異にする、複数のフィルタと、
前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記共振周波数に基づいて、前記車両システムのコンバータデバイスの制御入力を決定するように構成された1つ以上のプロセッサと、を備え、
前記1つ以上のプロセッサが、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力を、前記車両システムの前記コンバータデバイスと通信するように構成され、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力が、前記車両システムの前記共振周波数を変更するように構成されている、制御システム。
【請求項11】
前記安定化電圧成分が、前記安定化電流成分と90度位相を異にする、請求項10に記載の制御システム。
【請求項12】
前記外部電源が、前記車両システムの駆動システムを動作させるために前記車両システムに電力を提供するように構成されている、請求項10に記載の制御システム。
【請求項13】
前記第1のフィルタまたは前記第2のフィルタのうちの1つ以上の、1つ以上の設定が、前記車両システムの前記共振周波数に基づいて変更するように構成されている、請求項10に記載の制御システム。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサが、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力を、前記外部電源と動作可能に結合された別の車両システムと通信するように構成されている、請求項10に記載の制御システム。
【請求項15】
前記車両システムが、前記外部電源または燃料のうちの少なくとも1つによって電力供給されるように構成されたハイブリッド車両システムである、請求項10に記載の制御システム。
【請求項16】
前記安定化電圧成分および前記安定化電流成分が、前記複数のフィルタのうちの少なくとも1つによって引き起こされた位相遅れを変更または相殺するように構成されたベクトルを形成する、請求項10に記載の制御システム。
【請求項17】
前記センサが、前記外部電源と動作可能に結合されている、または前記外部電源から切り離されている別の車両システムに応答して、前記車両システムの前記共振周波数を検出するように構成されている、請求項10に記載の制御システム。
【請求項18】
前記制御入力が、前記車両システムの駆動システムによって生成されたトルクを制御する、請求項10に記載の制御システム。
【請求項19】
前記1つ以上のプロセッサが、前記制御入力、前記安定化電圧成分、および前記安定化電流成分が、前記車両システムの前記共振周波数を変更するために前記車両システムの前記共振周波数を打ち消すように構成された応答周波数を生成するように、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記共振周波数に基づいて前記制御入力を決定するように構成されている、請求項10に記載の制御システム。
【請求項20】
方法であって、
外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を決定することであって、前記外部電源が、前記車両システムに電圧および電流を提供するように構成されている、決定することと、
複数のフィルタを使用して、前記電圧から安定化電圧成分と、前記電流から安定化電流成分とを形成することであって、前記複数のフィルタのうちの第1のフィルタが、前記外部電源によって提供された前記電圧の位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して前記安定化電圧成分を生成するように構成され、前記複数のフィルタのうちの第2のフィルタが、前記外部電源によって提供された前記電流の位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して前記安定化電流成分を生成するように構成され、前記安定化電圧成分が、前記安定化電流成分と90度位相を異にする、形成することと、
前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記共振周波数に基づいて、前記車両システムのコンバータデバイスの制御入力を決定することと、
前記コンバータデバイスと、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力を通信することであって、前記安定化電圧成分、前記安定化電流成分、および前記制御入力が、前記車両システムの前記共振周波数を変更するために前記車両システムの前記共振周波数と相互作用するように構成された応答周波数を生成するように構成されている、通信することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許仮出願第63/160,455号(2021年3月12日に出願)の優先権を主張し、その全開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書に記載の主題は、車両システムの制御システムおよび方法に関する。
【0003】
技術の考察。
車両が、カテナリ線路、電化レールなどの外部電源から電力を受け取る用途では、リンク振動および不安定性が、誘導容量入力フィルタリング、外部電源上の過渡現象(例えば、グリッドインフラストラクチャから)、電力過渡現象、カテナリと電気的に結合された他の車両および/または機器などから生じ得る。例えば、リンク振動は、電流および電圧の振れによって引き起こされ得る。また、振動は、自動または手動の電気プラグ接続などの定置充電インフラストラクチャから生じる場合がある。車両にバッテリが存在する場合、グリッドインフラストラクチャとバッテリとの間に振動が生じる場合がある。リンクが不安定な場合は、ブレーカが落ちることを引き起こし得、車両または機器に保護回路などを設置することが必要となり得る。
【0004】
リンク振動を安定させるための一例として、接続システムは、より安定した接続および切断遷移を提供するため、過渡効果を減衰させるため、などのために使用され得る誘導容量フィルタを含み得る。しかしながら、典型的なインバータ制御ダイナミクスと結合するとき、車両または機器とカテナリとの間のリンクは減衰されず、固有周波数が励起されるとき潜在的に不安定になる。固有周波数は、例えば、車両がカテナリに接続または切断するとき、車両による電力または牽引力が変化するとき、カテナリと動作可能に結合された機器による電力エフォートが変化するとき、などに励起され得る。バンドパスフィルタを通過したリンク電圧を使用するなどして、既存の能動減衰制御戦略を使用することができ、リンク電圧はその後、例えば、不安定性をキャンセルまたは低減するために、トルク調整の構成要素として重畳される。重畳されたリンク電圧は、固有周波数が既知または予想されるときに、固有周波数を減衰させるために使用され得る。しかしながら、構成要素および/またはコントローラの変動が未知であり得る、または予想されるものとは異なる状況のために、追加的または代替的な減衰措置が必要とされ得る。
【0005】
現在使用されているものとは異なるリンク振動を安定化するシステムおよび方法を有することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0006】
1つ以上の実施形態では、方法は、外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を決定することを含む。外部電源は、車両システムに電圧および電流を提供して得る。複数のフィルタを使用して、安定化電圧成分は、電圧から形成され、安定化電流成分は、電流から形成される。第1のフィルタは、外部電源によって提供された電圧から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電圧成分を生成する。第2のフィルタは、外部電源によって提供された電流から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電流成分を生成する。安定化電圧成分は、安定化電流成分と位相を異にする。車両システムのコンバータデバイスの制御入力は、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて決定される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、コンバータデバイスと通信される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、車両システムの共振周波数を変更する。
【0007】
1つ以上の実施形態では、制御システムは、外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を検出するように構成されたセンサを含む。外部電源は、車両システムに電圧および電流を提供する。複数のフィルタは、電圧から安定化電圧成分を、および電流から安定化電流成分を形成するように構成されている。複数のフィルタのうちの第1のフィルタは、外部電源によって提供された電圧から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電圧成分を生成する。複数のフィルタのうちの第2のフィルタは、外部電源によって提供された電流から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電流成分を生成する。安定化電圧成分は、安定化電流成分と位相を異にする。1つ以上のプロセッサは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて、車両システムのコンバータデバイスの制御入力を決定するように構成されている。1つ以上のプロセッサは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力を車両システムのコンバータデバイスと通信する。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、車両システムの共振周波数を変更する。
【0008】
1つ以上の実施形態では、方法は、外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を決定することを含む。外部電源は、車両システムに電圧および電流を提供する。複数のフィルタを使用して、安定化電圧成分は、電圧から形成され、安定化電流成分は、電流から形成される。第1のフィルタは、外部電源によって提供された電圧の位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電圧成分を生成する。第2のフィルタは、外部電源によって提供された電流の位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電流成分を生成する。安定化電圧成分は、安定化電流成分と90度位相を異にする。車両システムのコンバータデバイスの制御入力は、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて決定される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、コンバータデバイスと通信される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、車両システムの共振周波数を変更するために、車両システムの共振周波数を打ち消すか、または車両システムの共振周波数と相互作用するように構成された応答周波数を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の主題は、添付の図面を参照して、非限定的な実施形態の以下の説明を読むことから理解され得る。
【0010】
図1】一実施形態による、車両システムの一実施例を図示する。
図2】一実施形態による、車両システムの共振周波数を制御するための方法の一実施例のフローチャートを図示する。
図3】一実施形態による、図1に示された車両システムの電気的概略フローチャートを図示する。
図4】一実施形態による、システムを図示する。
図5】一実施形態による、システムを図示する。
図6】一実施形態による、共振周波数ソースに向かって安定化フィードバックを割り当てるためのシステムを図示する。
図7】一実施形態による、1つ以上のソースからの共振周波数を減衰させるための安定化補償を決定するためのシステムを図示する。
図8】一実施形態による、共振周波数のグラフ表示を図示する。
図9】一実施形態による、安定化電圧成分を有する応答周波数を伴う減衰共振周波数のグラフ表示を図示する。
図10】一実施形態による、安定化電圧成分および安定化電流成分を有する応答周波数を伴う減衰共振周波数のグラフ表示を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に記載の主題の実施形態は、車両システムおよび車両システムを制御する方法、例えば、車両システムの(電力システムの)共振周波数を制御または変更する方法に関する。車両システムは、外部電源と動作可能に結合され得、外部電源から電流および電圧(例えば、電力)を受け取って、車両システムの1つ以上のシステムまたは構成要素に電力を供給し得る。
【0012】
車両システムは、電圧および電流を受け取り得、それぞれ電圧および電流から安定化電圧および電流成分を形成し得る、複数の電気フィルタを含み得る。例えば、第1のフィルタは、電圧の位相を変化させて安定化電圧成分を形成し得、第2のフィルタは、電流の位相を変化させて安定化電流成分を形成し得る。安定化電流成分は、安定化電圧成分と位相を異にする。例えば、安定化電流成分の位相は、安定化電圧成分の位相と90度位相を異にしてもよい。
【0013】
コントローラは、安定化電圧成分および安定化電流成分に基づいて、車両システムのコンバータデバイスの制御入力を決定し得る。例えば、制御入力は、駆動システムによって生成されるトルク、送風機デバイスの速度などのような、車両システムの1つ以上の動作設定を制御し得る。制御されたものは、安定化電圧および電流成分ならびに制御入力をコンバータデバイスと通信して、車両システムの共振周波数を変更し得る。例えば、安定化電圧および電流成分ならびに制御入力は、共振周波数を変更するために共振周波数を打ち消すおよび/または相互作用する応答周波数であるように構成される安定化補償を一緒に形成し得る。例えば、安定化補償は、共振周波数を低減または減衰させ得る。例えば、共振周波数は、一部、コンバータの出力に依存し、コンバータが安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力に従って動作されるとき、共振周波数は変化する。
【0014】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、トロリー車両に関するが、本発明の主題のすべての実施形態がトロリー車両に限定されるわけではない。本発明の主題の1つ以上の実施形態は、自動車、トラック、バス、採鉱車両、船舶、航空機(ドローンなどの有人もしくは無人の)、農業用車両、または外部電源から電力を受け取ることができる他のオフハイウェイ車両などの、他のタイプまたはモデルの車両に関連し得る。加えて、車両は、共通の車両システムとして動作してもよく、互いにおよび/またはオフボード制御システムと通信してもよい、2つ以上の異なるタイプの車両を含み得る車両システムに含まれてもよい。
【0015】
図1は、車両システム100の一実施例を図示する。車両システムは、車両システムに搭載されて配設されたコントローラ122を含む。コントローラは、制御モジュールを表すことができ、本明細書に記載の1つ以上の動作を実行するための、1つ以上のプロセッサ、マイクロコントローラ、または他の論理ベースのデバイス、および/または関連するソフトウェアもしくは命令を含むことができる。コントローラは、推進およびブレーキシステム104によって提供される牽引力および/または制動力を制御することによってなど、車両システムの動作を制御する。コントローラは、入力デバイスでのオペレータからの手動入力に基づいて、入力デバイス124(例えば、限定されないが、タッチスクリーン、ジョイスティック、キーボード、スイッチ、ホイール、マイクなどのような、オペレータからの入力を受信するデバイス)から命令信号を受信することによって手動で動作され得る。出力デバイス136(例えば、ディスプレイ、モニタ、タッチスクリーン、スピーカ、ライトなど)は、車両システムの現在の動作設定、トリッププランの指定された動作設定(以下に記載されるような)、車両システム搭載の蓄えられた電気エネルギーの現在量、オンボードエネルギー貯蔵デバイス102の現在の貯蔵容量などのような、情報をオペレータに提供することができる。
【0016】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、自動的に動作されて、車両システムの動作を自律的に制御し得る。例えば、トリッププランは、エネルギー管理システム126によって提供され得、および/またはコントローラによってアクセス可能な有形かつ非一時的なコンピュータ可読記憶媒体もしくはメモリ128に記憶され得る。コントローラおよびエネルギー管理システムは、1つ以上の実施形態では、2つ以上の制御モジュールを表し得る。トリッププランは、車両システムの動作設定を、目的地への車両システムのトリップのためのルートに沿った時間または距離の関数として指定し得る。トリッププランの指定された動作設定は、トリップのために車両システムによって消費される燃料、生成される排出物、または輸送に費やされる時間のうちの1つ以上を低減するために確立され得る。エネルギー管理システムは、本明細書に記載の1つ以上の動作を実行するための、1つ以上のプロセッサ、マイクロコントローラ、または他の論理ベースのデバイス、および/または関連するソフトウェアもしくは命令を含み得る。
【0017】
推進および/またはブレーキシステム(例えば、トラクションモータ、エアブレーキなどのようなブレーキ)と動作可能に結合された牽引構成要素は、車両システムの車輪110(および/または車輪に結合された車軸、図示せず)の動きを制御して、ルート112に沿って車両を推進する牽引力を生成し得る。車両システムを推進するための推進力を提供することに加えて、推進および/またはブレーキシステムは、動的制動を使用して車両システムの動きを減速または停止するように作用することができる。
【0018】
推進および/またはブレーキシステムは、1つ以上のオンボードおよび/またはオフボード電源によって供給される電気エネルギー(例えば、電流)によって電気的に電力供給され得る。例えば、車両システムは、車両システムがオフボード外部電源、オンボード電源、または外部およびオンボード電源の組み合わせによって電力供給され得るような、ハイブリッド車両システムと称される場合がある。オンボード電源に関して、車両システムは、オンボードエネルギー貯蔵デバイス102および/または1つ以上の燃料電池、バッテリなどのような電源120を含み得る。オンボード電源はまた、または代替的に、車両に搭載して電流を生成する1つ以上のオンボードエネルギー源(図示せず)を含むことができる。例えば、オンボードエネルギー源は、シャフトによってエンジン106に接続され得る発電機および/またはオルタネータを含み得る。エンジンによるシャフトの回転は、発電機の回転子を回転させて、電気エネルギー(例えば、電流)を生み出す。
【0019】
1つ以上の実施形態では、オンボードエネルギー源は、1つ以上の太陽電池、風力タービンなどのような車両に搭載された電気エネルギーを生成または貯蔵する別のタイプのデバイスを含み得る。別の実施例では、オンボードエネルギー源は、トラクションモータが動的制動モードで動作するときに、電気エネルギーが車両システムの減速中にトラクションモータによって生成される、推進システムのトラクションモータを含み得る。動的制動によって生成された少なくとも一部の電気エネルギーは、貯蔵のためにオンボードエネルギー貯蔵デバイスに提供され得る。追加的または代替的に、動的制動によって生成されたエネルギーは、他の再生使用、バッテリ使用、コーチ照明および空調などのような、車両システムの他の補助システムおよびヘッドエンド電源、または車両システムと動作可能に結合された他の車両に電力を供給するために使用され得る。
【0020】
オンボードエネルギー貯蔵デバイスは、車両システムに搭載されて配設され、推進およびブレーキシステムと動作可能に結合されるように示されているが、代替的に、オンボードエネルギー貯蔵デバイスは、車両システム100と結合される別の車両に搭載されて配設されてもよい。例えば、エネルギー貯蔵デバイスは、車両システムの動きがまた、炭水車を動かすような、1つ以上の機械的接続によって車両システム100に接続されているエネルギー炭水車上に配置されてもよい。そのようなエネルギー貯蔵デバイスは、1つ以上の導電体(例えば、母線、ケーブル、ワイヤなど)によって車両システムの推進システムと接続することができる。
【0021】
エネルギー貯蔵デバイスは、トラクションモータと直接結合することによって(例えば、エネルギー貯蔵デバイスとモータとの間に配設された中間導電性母線、変圧器などがなくて)、推進システムのトラクションモータに直接電流を供給して、モータに電力供給することができる。代替的または追加的に、エネルギー貯蔵デバイスは、1つ以上の導電性母線、変圧器などを介してモータに電流を伝達することによって、トラクションモータに間接的に電流を供給することができる。任意選択で、エネルギー貯蔵デバイスは、車両システムの送風機モータインバータ(図示せず)に、コンバータデバイス114に、など、直接的および/または間接的に電流を供給することができる。任意選択で、エネルギー貯蔵デバイスは、車両システムと動作可能に結合された(例えば、機械的および/もしくは論理的に)1つ以上の異なる車両に直接的および/または間接的に電流を供給して、異なる車両の1つ以上のシステムに電力供給し得る。
【0022】
1つ以上の実施形態では、車両システムは、外部電源118から電流を受け取り得る。例えば、車両システムの1つ以上のシステムは、車両システムによって走行されているルートに沿って延在する1つ以上の導電性経路と電気的に接続され得る。図1の図示された実施形態では、オーバーヘッドカテナリが、車両システムのパンタグラフ116などの車両システムのインターフェースデバイスに電気エネルギーを供給し得る。別の実施例として、電化レールなどのルートの電力供給部分は、シュー(図示せず)または他のインターフェースデバイスに電気エネルギーを提供するインターフェース装置を表すことができる。車両システムのインターフェースデバイスを介して受け取られる電気エネルギーは、オンボードエネルギー貯蔵デバイスを充電するため、車両システムの1つ以上のシステム(例えば、送風機モータ、トラクションモータ、制動デバイス、など)に電力供給するため、などに使用され得る。例えば、推進システムの駆動システムは、外部電源からのエネルギーで動作し得る。
【0023】
1つ以上のセンサ130が、車両システムに搭載されて配設され得る。センサは、車両の特性、車両システムの異なるシステムおよび/または構成要素の特性、環境条件、などを示す信号を出力し得る。出力信号は、コントローラに(例えば、有線または無線で)通信され得る。1つ以上の実施形態では、コントローラは、車両システムの1つ以上のシステムの状態を決定し得る。任意選択で、コントローラは、出力信号を、出力デバイスを介してオフボードコントローラまたは制御システムに通信してもよく、出力信号を、車両システムのオペレータ、などに通信してもよい。
【0024】
センサは、温度センサ、加速度計、タコメータ、カメラ、電圧計、電流計、トルクセンサ、圧力センサ、傾斜計または代替重力関係センサ、などであり得る。例えば、センサ130Aは、車両システムの外部エリアの静止画像および/またはビデオをキャプチャするカメラであってもよく、または車両システムと動作可能に結合されたペイロードのペイロード測定値をキャプチャするロードセルであってもよい。任意選択で、センサ130Bおよびセンサ130Cは、車輪の特性(例えば、サスペンションおよび/またはタイヤ圧力、車軸および/または車輪の回転速度、など)を感知し得る。任意選択で、センサ130Dは、車両システムのオペレータキャブ内に配設され得、キャブの特性(例えば、オペレータシートの動きまたはバウンス、キャブの環境状態、キャブ内の静止画像および/またはビデオ、および/もしくはキャブの窓を通したキャブの外側の画像、などのキャプチャ)を感知し得る。任意選択で、センサ130Eは、パンタグラフと動作可能に結合され得、外部電源から車両システムに向けられた電気エネルギーの特性を測定し得る。任意選択で、車両システムは、車両システムの特性を測定するために、車両システムにオンボードおよび/またはオフボードの1つ以上の異なる場所に配設された任意の追加および/または代替のセンサを含んでもよい。
【0025】
1つ以上の実施形態では、車両システムは、外部電源が車両システムに電圧および電流を提供するように、パンタグラフを介して外部電源と電気的に結合される。電気的に結合されている間、外部電源は、固有共振周波数(例えば、外部入力なしで有機的にまたは自然に起こる、または発生する周波数)を車両システムに導入し得る。例えば、カテナリ接続は不安定であり得、その結果、外部電源リンクが、振動、リンク電圧過渡、リンク電流過渡、などを引き起こし得る。
【0026】
1つ以上の実施形態では、共振周波数は、励起されること、外部電源と結合および/または外部電源から切り離す別の車両に応答して、外部電源と電気的に結合された車両の数の変化、などによって変化し得る。加えて、共振周波数は、共振周波数を打ち消す、または共振周波数と相互作用するための減衰がない場合、共振周波数の不安定性が増加し続ける(例えば、悪化する)可能性があるなど、不安定性を成長させ得る。
【0027】
図2は、一実施形態による、車両システムの共振周波数を変更および/または制御するための方法200の一実施例のフローチャートを図示する。本方法は、本明細書に記載のシステムの1つ以上の実施形態と併せて使用され得る。202において、車両システムは、外部電源を使用して動作される。例えば、外部電源は、車両システムの1つ以上のシステムまたはデバイスに電力供給するために、車両システムに電圧および電流を提供し得る。例えば、電圧および電流は、ACインバータ、DC-DCコンバータ、制動チョッパ、電動補助送風機、受動または能動整流器、などであり得る、車両システムのコンバータによって受け取られ得る。1つ以上の実施形態では、外部電源からの電流および/または電圧は、他の信号から推定され得る。任意選択で、外部電源からの電流または電圧の一方または両方は、電流センサおよび/またはリンク電圧センサなどによって直接測定されてもよい。
【0028】
204において、共振周波数が検出されたかどうかの判定がなされる。共振周波数は、車両システムの1つ以上のセンサによって測定されるか、さもなければ感知された特性に基づいて検出され得る。例えば、センサは、外部電源からの電力の不安定性を測定するか、さもなければ感知してもよく(例えば、位相ロックループを使用することによってなど)、車体振動、車両ペイロードメータ振動、トラックシート振動、タイヤ空気圧バウンスフィードバック、サスペンション位置、パンタグラフスプリングバウンス、などを感知または検出してもよい。共振周波数が検出されない場合、方法は202に戻る。
【0029】
本方法のフローは、外部電源と電気的に結合されている車両システムの開始時などの、ルートに沿った1つ以上の車両システムの位置に基づいて、所定の動作スケジュール(例えば、連続的、毎秒、毎分、毎30分、毎時、など)に従って、所定の基準(例えば、電気的に外部電源に結合および/または切り離されている別の車両に応答して、変化する推進システムの設定に応答して、所定の閾値に従って変化するルートの勾配に応答して、など)に従って、車両システムが外部電源に電気的に結合されている間継続され得る。任意選択で、本方法は、オンデマンドで行われてもよい。例えば、車両システムに搭乗しているオペレータ(および/または車両システムに搭乗していないオペレータ)は、コントローラを手動で制御して、車両システムの共振周波数を決定し得る。
【0030】
例えば、図4は、一実施形態によるシステム400の一実施例を図示する。図4の図示された実施形態では、外部電源118は、ルートに沿って第1の端部402と第2の端部404との間に延在する。第1の車両システム410Aおよび第2の車両システム410Bは、それぞれ、パンタグラフ416A、416Bを介して外部電源と電気的に結合されている。第3の車両システム410Cは、外部電源から切り離されている。例えば、第3の車両システムは、第3の車両システムに搭載された代替の電源によって電力供給されてもよく、第3の車両システムが、ルートに沿って方向412に、かつ外部電源の第1の端部と第2の端部との間に移動するときに、外部電源によって電力供給されてもよい。車両システムがルートに沿って方向412に移動するにつれて、第2の車両システムによって検出される共振周波数は、外部電源から切り離される第1の車両システムに応答して、および外部電源に接続される第3の車両システムに応答して変化し得る。方法200は、車両システム416Aが外部電源から切り離されることに応答して、車両システム416Cが外部電源に電気的に接続されることに応答して、など、継続し得る。
【0031】
別の実施例として、図5は、ルートに沿って一緒に移動する複数の車両512、514を含む車両構成のシステム500を図示する。車両システム512A、512Bは、推進生成車両であってもよく、車両514A、514Bは、非推進生成車両であってもよい。任意選択で、車両構成は、任意の配置における任意の数の推進生成車両および/または任意の数の非推進生成車両を含み得る。車両システム512A、512Bは、それぞれ、パンタグラフ516A、516Bを介して外部電源と電気的に結合されている。車両構成がルートに沿って移動するにつれて、共振周波数は、車両システム512Aおよび/または512Bによって検出され得る。共振周波数は、車両システム512A、512Bのうちの1つが外部電源から切り離されることに応答して、車両システム512A、512Bの両方が外部電源から切り離されることに応答して、別の車両システムが外部電源に接続すること応答して、などで、検出され得る。
【0032】
図2に戻ると、共振周波数が204で検出された場合、方法のフローは、206に向かって進む。206において、車両システムの共振周波数が決定される。1つ以上の実施形態では、車両システムに搭載されたコントローラは、1つ以上のセンサから受信した信号入力に基づいて共振周波数を決定し得る。任意選択で、車両システムに搭載されていないコントローラが、共振周波数を決定してもよい。1つ以上の実施形態では、共振周波数のソースは、共振周波数とともに決定され得る。例えば、コントローラは、車両システムの共振周波数を決定する場合があり、車両システムの送風機モータインバータが共振周波数のソースであると決定する場合がある。任意選択で、コントローラは、車両システムの2つの異なるシステムまたはデバイスが共振周波数のソースであると決定し得る。
【0033】
208において、安定化電圧成分が、外部電源の電圧から形成される。加えて、210において、安定化電流成分が、外部電源の電流から形成される。安定化電圧成分および安定化電流成分は、実質的に同時に形成されてもよく、または代替的に、安定化成分は、異なる時点で形成されてもよい。図3は、安定化電圧および電流成分を形成するために使用され得る車両システムの電気的概略図300の一実施例を図示する。外部電源からの電圧および電流は、それぞれ電圧および電流の1つ以上の特性を変更するために、バンドパスフィルタなどの、コントローラの複数のフィルタを通して向けられ得る。
【0034】
例えば、302において、外部電源からの電圧は、第1のフィルタ304に提供される。第1のフィルタは、306で安定化電圧成分を生成するために(例えば、安定化電圧フィードバック成分を生成するために)使用する電圧から位相および/または周波数成分を抽出する。加えて、312において、外部電源からの電流は、第2のフィルタ314に提供される。第2のフィルタは、316で安定化電流成分を生成するために(例えば、安定化電流フィードバック成分を生成するために)、電流から位相および/または周波数成分を抽出する。第1および第2のフィルタは、全体的安定化電圧成分および安定化電流成分が真のシステムダイナミクスと位相を異にするように、電圧および電流フィードバック成分に位相シフトを導入し得る。例えば、安定化電圧成分の位相は、安定化電流成分の位相と90度位相を異にしてもよい。任意選択で、安定化電圧成分は、安定化電流成分と45度位相を異にしてもよく、互いに15度位相を異にしてもよい、等々。
【0035】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、代替方法によって安定化電圧成分および/または安定化電流成分を生成し得る1つ以上のプロセッサを含み得る。例えば、コントローラの1つ以上のプロセッサ(または車両システムに搭載されていないプロセッサ)は、共振の周波数を決定するために高速フーリエ変換(FFT)計算を使用することによって、安定化電圧成分および安定化電流成分を決定し得る。共振周波数の範囲は、事前に知られている(例えば、10~30Hzの間)ので、FFTは、実際の周波数(例えば、22.5Hz)を決定することができる。周波数が決定されると、周波数を追跡するための一般的な方法は、(例えば、周波数が概して動くので)標準的な位相ロックループを使用する。
【0036】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、車両システムの共振周波数に基づいて、第1のフィルタおよび/または第2のフィルタの1つ以上の設定を変更し得る。例えば、フィルタのうちの1つ以上は、検出された共振周波数に基づいて、車両システムの履歴パフォーマンスデータに基づいて、外部電源によって提供された電力の量に基づいて、など、パフォーマンスおよび/または制御ループダイナミクスのために調整または較正され得る。
【0037】
第1および第2のフィルタは、安定化電圧および電流成分を形成し得る。安定化電圧および電流成分は、車両システムに搭載されたコントローラに向けられ得る。コントローラは、安定化電圧および電流成分、ならびに検出された共振周波数を受け取り得る。図2に戻ると、212において、コントローラは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および検出された共振周波数に基づいて制御入力を決定する。例えば、コントローラ(またはオフボードコントローラ)は、外部電源の電圧および電流の両方に基づいて制御入力を決定し得る。
【0038】
1つ以上の実施形態では、制御入力は、検出された共振の周波数の大きさおよび/もしくは位相を打ち消す、または相互作用する、干渉する、作用する、などの可能性がある、大きさおよび/もしくは位相遅延を有し得る。例えば、安定化電圧成分および安定化電流成分は、複数のフィルタのうちの少なくとも1つによって引き起こされた位相遅れを変更または相殺するベクトルを形成し得る。制御入力は、安定化電圧成分、安定化電流成分とともに、かつ共振周波数に基づいて、応答周波数、安定化補償周波数、安定化補償値、などを形成する。例えば、安定化電圧成分と安定化電流成分とのベクトル和は、フィードバックの安定化、フィルタのうちの少なくとも1つから、トルクレギュレータから、などの位相遅れの変更を可能にする。
【0039】
1つ以上の実施形態では、制御入力は、車両システムの1つ以上の動作設定であり得る。例えば、制御入力は、車両システムの駆動システムまたは推進システムによって生成されるトルクを変更し得る。任意選択で、制御入力は、車両システムの送風機の速度であってもよい。任意選択で、制御入力は、コンバータデバイスの二次リンク電圧であってもよい。制御入力は、一般に、トラクション誘導共振に基づく安定化のために使用され得るが、代替的に、非トラクション誘導共振のために使用され得る。例えば、1つ以上の実施形態では、制御ユニットの安定化構成要素は、チョッパ作動または代替電源変調の形態であり得る(例えば、共振周波数を減衰させるためにDC-DCコンバータを使用することによってなど)。任意選択で、振動は、外部電源と電気的に結合されたバッテリ充電インフラストラクチャ間の外乱に基づいて発生する場合がある。任意選択で、制御入力は、電力設定、電圧、電流速度、または任意の代替システム、デバイス、または車両システムの構成要素の任意の他の設定であってもよい。
【0040】
214において、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力を含む安定化補償が、車両システムのコンバータデバイスに通信されるか、そうでなければ向けられる。制御入力は、外部電源の電圧または電流のうちの1つに基づいて決定される制御入力に対して、検出された共振の周波数を変更する、最小化する、低減する、減衰させる、修正する、などするように決定され得る。図3に図示されているように、安定化補償は、コンバータデバイスに向けられる。安定化補償は、外部電源からの電流および電圧と相互作用または干渉して、コンバータデバイスの出力の大きさおよび/または位相角を制御する。例えば、制御入力、安定化電圧成分、および安定化電流成分は、車両システムの共振周波数を打ち消して車両システムの共振周波数を変更する応答周波数を生成する。
【0041】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力を別の車両システムと通信し得る。例えば、第2の車両システムは、外部電源と動作可能に結合され得、共振周波数を経験し得る。第1の車両システムは、安定化電圧および電流成分を形成するために複数のフィルタを備え得、安定化電圧および電流成分、ならびに決定された制御入力を第2の車両システムに通信し得る。
【0042】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、安定化電圧および電流成分、制御入力、および決定因子を、車両システムに搭載されたメモリに格納し得る。例えば、コントローラは、共振周波数を決定することに関連付けられたデータ(例えば、共振周波数が決定されたときの車両システムの時間、日付、および/または場所、共振周波数のソース、決定された制御入力、など)を格納し得る。データは、車両システムが目的地に到達した後、外部電源から切り離された後、などに分析および/または見直され得る。1つ以上の実施形態では、コントローラは、バックオフィスサーバなどの、複数の異なる車両システムからのデータを収集および/または比較し得る車外データベースに、記憶されたデータを通信し得る。
【0043】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、決定された応答周波数または安定化補償が向けられ得る場所の割り当てを決定し得る。例えば、図6は、一実施形態による、共振周波数ソースに向かって安定化フィードバックを割り当てるためのシステム600を図示する。コントローラ604は、複数のスイッチ608を介して複数の異なるコンバータソース606と電気的に結合されている。一例として、第1のソース606Aは、ACトラクションインバータを表し得、第2のソース606Bは、送風機モータインバータを表し得、第3のソース606Cは、DC-DCコンバータを表し得る。複数の異なるソースは、カテナリなどのような共有電気母線610と電気的に結合され得る。
【0044】
コントローラは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および検出された共振周波数に基づいて、ならびに、共振周波数のソースに基づいて、制御入力を決定し得る。例えば、コントローラは、複数のソースのうちのどれが共振周波数を生成しているかを決定し得、共振周波数を生成しているソースの共振周波数を変更するための制御入力を決定し得る。コントローラは、複数のスイッチ608の動作を制御して、どのソースが安定化補償602を受け取って、共振周波数を打ち消す、または相互作用して、車両システムの共振周波数を変更するかを制御し得る。例えば、コントローラは、安定化補償が適用される場所を切り替え得る。コントローラは、複数のソースの異なる動作状態、動作モード、または車両システムの状態に基づいて、第2のソースによって生成された共振周波数に対する第1のソースによって生成された共振周波数に基づいて、など、安定化補償が適用される場所を決定し得る。
【0045】
1つ以上の実施形態では、コントローラは、複数の共振周波数に対する安定化補償を決定し得る。例えば、図7は、一実施形態による、複数の異なるソースからの共振周波数を打ち消すための安定化補償を決定するためのシステム700を図示する。コントローラ710は、複数のソース702と電気的に結合されている。複数のソースは、検出された共振周波数のソースを表すことができる。例えば、第1のソース702Aは、タイヤサスペンションバウンス共振を表し得、第2のソース702Bは、パンタグラフバウンス共振を表し得、第3のソース702Cは、車両シートバウンス共振を表し得る。複数のソースは、異なる共振のソースであってもよい。コントローラは、複数のスイッチ706によって複数のソースの各々と電気的に結合され得る。コントローラは、スイッチ706A~Cの各々の動作を制御して、どのソースとコントローラが電気的に結合されるかを制御し得る。コントローラは、個々の共振の各々を受信し得、複数の異なる共振を変更するために、重畳された全体的制御入力安定化補償712を決定し得る。コントローラは、検出された共振周波数のすべてを打ち消すために、全体的安定化補償をコンバータデバイス714に通信し得る。
【0046】
1つ以上の実施形態では、車両システムは、ポジティブ車両制御(PVC)システムまたはポジティブ制御システム(PCS)のバックオフィスサーバ(図示せず)と動作可能および/または通信可能に結合され得る。バックオフィスサーバは、格納されたデータ、包含されたデータ、維持されたデータ、通信されたデータ、または同様のものが、重要(例えば、保護された)および/または非重要(例えば、保護されていない)データであり得るような、重要または非重要なシステムであり得る。バックオフィスサーバは、車両システムのブレーキシステムのブレーキ設定および推進システム(例えば、シャフトを含む)の推進設定を遠隔制御し得る。任意選択で、バックオフィスサーバは、コントローラの動作を遠隔制御して、共振周波数ならびに安定化電圧および電流成分に基づいてコンバータデバイスの制御入力を決定し得る。PCSシステムは、指定された基準を満たす、例えば、信号が、指定された特性(例えば、指定された波形および/またはコンテンツ)を有する、および/または指定された時間に(または他の指定された時間基準に従って)および/もしくは指定された条件下で受信される、1つ以上の信号(例えば、車両システムのオフボードから受信した信号)の受信または継続的な受信に応答してのみ、車両システムのどの車両(図示せず)が移動を許可されるか、および/または、指定された制限された様態外(指定されたペナルティ速度制限を超えるなど)で移動を許可されるかを制御し得る。代替的に、「ネガティブ」制御システム(NCS)では、信号(移動を制限する)が受信されない限り、車両は移動が許可され得る。例えば、PCSでは、車両は、動作を実行する許可を与える信号をオフボードソースから受信しない限り、車両が1つ以上の動作を実行することを妨げるオンボードシステムを有し、NCSでは、車両は、1つ以上の動作の実行を禁止する信号をオフボードソースから受信しない限り、車両が1つ以上の動作を実行することを可能にするオンボードシステムを含み得る。
【0047】
図8は、一実施形態による、外部電源からの測定された電圧および電流のグラフ800を図示する。グラフは、時間を表す水平軸804および振幅を表す垂直軸802を有することを図示している。第1のデータライン810は、車両システムに搭載された電圧センサによって測定された電圧を図示している。第2のデータライン812は、車両システムに搭載された電流センサによって測定された電流を図示している。T1の時点で、電圧および電流は、ますます不安定になっている。例えば、時間T1において、別の車両が外部電源と電気的に結合された可能性があり、別の車両が外部電源から電気的に切り離された可能性がある、等々。例えば、時間T1において、電圧および電流センサは、車両システムの共振周波数を検出する。
【0048】
図9は、一実施形態による、外部電源からの測定された電圧および電流のグラフ900を図示する。グラフは、同じ時間を表す水平軸および振幅を表す垂直軸に沿って図示されている。第1のデータライン910は、車両システムに搭載された電圧センサによって測定された電圧を図示し、第2のデータライン912は、車両システム搭載された電流センサによって測定された電流を図示している。グラフ800と同様に、グラフ900は、時刻T1において、電圧および電流が不安定になることを示している。図9の図示された実施形態では、共振周波数は、安定化電圧成分を形成することによって減衰または打ち消されている。例えば、フィルタを使用して安定化電圧成分を形成し、安定化電圧成分に基づいて制御入力を決定することによって、コントローラは、車両システムの共振周波数を変更し得る。グラフ900は、安定化電圧成分に基づいて制御入力を決定することが、共振周波数が時間の経過とともに変化しないままであることを示すグラフ800と比較して、時間の経過とともに共振周波数を減少させることを示す。
【0049】
図10は、一実施形態による、外部電源からの測定された電圧および電流のグラフ1000を図示する。グラフ800および900と同様に、グラフ1000は、同じ水平軸および垂直軸に沿って図示されている。第1のデータライン1010は、電圧センサによって測定された電圧を図示し、第2のデータライン1012は、電流センサによって測定された電流を図示している。グラフ800および900と同様に、グラフ1000は、時間T1において、電圧および電流が不安定になることを示している。図10の図示された実施形態では、共振周波数は、安定化電圧成分を形成し、安定化電流成分を形成することによって減衰または打ち消されている。例えば、図9に示されるグラフとは異なり、図10に示される共振周波数は、安定化電圧および電流成分を形成し、安定化電圧成分および安定化電流成分の両方に基づいてコンバータデバイスの制御入力を決定することによって変更される。例えば、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、コンバータが、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力に従って動作するとき、車両システムの共振周波数を変更し得る。グラフ1000は、安定化電圧成分に基づいて、かつ安定化電流成分に基づいて制御入力を決定することが、制御入力が安定化電圧成分だけに基づいている場合よりも速く共振周波数を減少または減衰させることを示している。
【0050】
一実施形態では、制御システムは、機械学習を使用して導出ベースの学習成果を可能にし得るローカルデータ収集システムを展開し得る。コントローラは、データ駆動型予測を行い、データのセットに応じて適応することによって、データのセット(様々なセンサによって提供されるデータを含む)から学習し、決定を下し得る。実施形態では、機械学習は、教師あり学習、教師なし学習、および強化学習などの、機械学習システムによって複数の機械学習タスクを実行することを含み得る。教師あり学習は、例示的な入力および所望の出力のセットを機械学習システムに提示することを含み得る。教師なし学習は、パターン検出および/または特徴学習などの方法によってその入力を構造化する学習アルゴリズムを含み得る。強化学習は、動的環境で実行し、次いで、正しい決定および間違った決定に関するフィードバックを提供する機械学習システムを含み得る。例では、機械学習は、機械学習システムの出力に基づく複数の他のタスクを含み得る。例では、タスクは、分類、回帰、クラスタリング、密度推定、次元削減、異常検出、などの機械学習問題であり得る。例では、機械学習は、複数の数学的および統計的技法を含み得る。例では、多くのタイプの機械学習アルゴリズムは、決定木ベースの学習、関連付けルール学習、深層学習、人工ニューラルネットワーク、遺伝子学習アルゴリズム、帰納的論理プログラミング、サポートベクターマシン(SVM)、ベイジアンネットワーク、強化学習、表現学習、ルールベースの機械学習、スパース辞書学習、類似性およびメトリック学習、学習分類子システム(LCS)、ロジスティック回帰、ランダムフォレスト、K-平均、勾配ブースト、K-近傍(KNN)、先験的アルゴリズム、などを含み得る。実施形態では、特定の機械学習アルゴリズムが使用され得る(例えば、自然選択に基づき得る、制約された最適化問題および制約されていない最適化問題の両方を解決するために)。一例では、アルゴリズムは、いくつかの成分が整数値であることに制限されている混合整数計画法の問題に対処するために使用され得る。アルゴリズムおよび機械学習技法ならびにシステムは、計算知能システム、コンピュータビジョン、自然言語処理(NLP)、推奨システム、強化学習、グラフィカルモデルの構築、などで使用され得る。一例では、機械学習は、車両性能および行動分析、などに使用され得る。
【0051】
一実施形態では、制御システムは、1つ以上のポリシーを適用し得るポリシーエンジンを含み得る。これらのポリシーは、機器または環境の所与のアイテムの特性に少なくとも一部基づき得る。制御ポリシーに関して、ニューラルネットワークは、いくつかの環境およびタスク関連パラメータの入力を受信することができる。これらのパラメータは、車両グループについて決定されたトリッププランの識別、様々なセンサからのデータ、ならびに場所および/または位置データを含み得る。ニューラルネットワークは、これらの入力に基づいて出力を生成するように訓練され得、出力は、車両グループがトリッププランを達成するために取るべきアクションまたはアクションのシーケンスを表す。一実施形態の動作中に、ニューラルネットワークのパラメータを通じて入力を処理して、そのアクションを所望のアクションとして指定する値を出力ノードで生成することによって、決定が生じ得る。このアクションは、車両を動作させる信号に変換し得る。これは、バックプロパゲーション、フィードフォワードプロセス、閉ループフィードバック、または開ループフィードバックを介して達成され得る。代替的に、バックプロパゲーションを使用するのではなく、コントローラの機械学習システムは、進化戦略技法を使用して、人工ニューラルネットワークの様々なパラメータを調整し得る。コントローラは、バックプロパゲーションを使用して常に解決できるとは限らない関数、例えば、非凸である関数を有するニューラルネットワークアーキテクチャを使用してもよい。一実施形態では、ニューラルネットワークは、そのノード接続の重みを表すパラメータのセットを有する。このネットワークのいくつかのコピーが生成され、次いでパラメータに異なる調整が行われ、シミュレーションがなされる。様々なモデルから出力が取得されると、それらは、決定された成功メトリックを使用してそれらのパフォーマンスで評価され得る。最良のモデルが選択され、車両コントローラは、予測された最良の成果シナリオをミラーリングするために所望の入力データを達成する計画を実行する。加えて、成功メトリックは、互いに対して重み付けされ得る最適化された成果の組み合わせであってもよい。
【0052】
本明細書に記載される主題の1つ以上の実施形態では、方法は、外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を決定することを含む。外部電源は、車両システムに電圧および電流を提供し得る。複数のフィルタを使用して、安定化電圧成分は、電圧から形成され、安定化電流成分は、電流から形成される。第1のフィルタは、外部電源によって提供された電圧から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電圧成分を生成する。第2のフィルタは、外部電源によって提供された電流から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電流成分を生成する。安定化電圧成分は、安定化電流成分と位相を異にする。車両システムのコンバータデバイスの制御入力は、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて決定される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、コンバータデバイスと通信される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、車両システムの共振周波数を変更する。
【0053】
任意選択で、安定化電圧成分は、安定化電流成分と90度位相を異にする。
【0054】
任意選択で、方法は、外部電源を用いて車両システムの駆動システムを動作させることを含む。
【0055】
任意選択で、方法は、車両システムの共振周波数に基づいて、複数のフィルタのうちの1つ以上の1つ以上の設定を変更することを含む。
【0056】
任意選択で、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、外部電源と動作可能に結合された別の車両システムと通信され得る。
【0057】
任意選択で、車両システムは、外部電源または代替燃料によって電力供給されるように構成されたハイブリッド車両システムであってもよい。
【0058】
任意選択で、安定化電圧成分および安定化電流成分は、複数のフィルタのうちの少なくとも1つによって引き起こされた位相遅れを変更または相殺するように構成されたベクトルを形成する。
【0059】
任意選択で、車両システムの共振周波数は、別の車両システムが外部電源と動作可能に結合されている、または外部電源から切り離されていることに応答して決定される。
【0060】
任意選択で、制御入力は、車両システムの1つ以上の動作設定を制御し得る。
【0061】
任意選択で、制御入力は、車両システムの駆動システムによって生成されたトルクを変更し得る。
【0062】
任意選択で、制御入力は、制御入力、安定化電圧成分、および安定化電流成分が、車両システムの共振周波数を変更するために車両システムの共振周波数を打ち消すように構成された応答周波数を生成するように、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて決定され得る。
【0063】
本明細書に記載される主題の1つ以上の実施形態では、制御システムは、外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を検出するように構成されたセンサを含む。外部電源は、車両システムに電圧および電流を提供する。複数のフィルタは、電圧から安定化電圧成分を、および電流から安定化電流成分を形成するように構成されている。複数のフィルタのうちの第1のフィルタは、外部電源によって提供された電圧から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電圧成分を生成する。複数のフィルタのうちの第2のフィルタは、外部電源によって提供された電流から位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電流成分を生成する。安定化電圧成分は、安定化電流成分と位相を異にする。1つ以上のプロセッサは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて、車両システムのコンバータデバイスの制御入力を決定するように構成されている。1つ以上のプロセッサは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力を車両システムのコンバータデバイスと通信する。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、車両システムの共振周波数を変更する。
【0064】
任意選択で、安定化電圧成分は、安定化電流成分と90度位相を異にする。
【0065】
任意選択で、外部電源は、車両システムの駆動システムを動作させるために車両システムに電力を提供し得る。
【0066】
任意選択で、第1または第2のフィルタのうちの1つ以上の1つ以上の設定は、車両システムの共振周波数に基づいて変更し得る。
【0067】
任意選択で、1つ以上のプロセッサは、安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力を、外部電源と動作可能に結合された別の車両システムと通信し得る。
【0068】
任意選択で、車両システムは、外部電源または代替燃料によって電力供給されるように構成されたハイブリッド車両システムであってもよい。
【0069】
任意選択で、安定化電圧成分および安定化電流成分は、複数のフィルタのうちの少なくとも1つによって引き起こされた位相遅れを変更または相殺するように構成されたベクトルを形成する。
【0070】
任意選択で、センサは、外部電源と動作可能に連結されている、または外部電源から切り離されている別の車両システムに応答して、車両システムの共振周波数を検出し得る。
【0071】
任意選択で、制御入力は、車両システムの1つ以上の動作設定を制御し得る。
【0072】
任意選択で、制御入力は、車両システムの駆動システムによって生成されたトルクを制御し得る。
【0073】
任意選択で、1つ以上のプロセッサは、制御入力、安定化電圧成分、および安定化電流成分が、車両システムの共振周波数を変更するために車両システムの共振周波数を打ち消すように構成された応答周波数を生成するように、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて制御入力を決定し得る。
【0074】
本明細書に記載される主題の1つ以上の実施形態では、方法は、外部電源と動作可能に結合された車両システムの共振周波数を決定することを含む。外部電源は、車両システムに電圧および電流を提供する。複数のフィルタを使用して、安定化電圧成分は、電圧から形成され、安定化電流成分は、電流から形成される。第1のフィルタは、外部電源によって提供された電圧の位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電圧成分を生成する。第2のフィルタは、外部電源によって提供された電流の位相または周波数成分のうちの1つ以上を抽出して、安定化電流成分を生成する。安定化電圧成分は、安定化電流成分と90度位相を異にする。車両システムのコンバータデバイスの制御入力は、安定化電圧成分、安定化電流成分、および共振周波数に基づいて決定される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、コンバータデバイスと通信される。安定化電圧成分、安定化電流成分、および制御入力は、車両システムの共振周波数を変更するために車両システムの共振周波数を打ち消す構成された応答周波数を生成する。
【0075】
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」および「コンピュータ」という用語、ならびに関連する用語、例えば、「処理デバイス」、「コンピューティングデバイス」、および「コントローラ」は、当該技術分野でコンピュータとして言及される集積回路だけに限定されず、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブル論理コントローラ(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ、および特定用途向け集積回路、ならびに他のプログラマブル回路を指し得る。好適なメモリは、例えば、コンピュータ可読媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリなどのコンピュータ可読不揮発性媒体であり得る。「非一時的コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールおよびサブモジュール、または任意のデバイス内の他のデータなどの情報の短期および長期記憶のために実装される有形のコンピュータベースのデバイスを表す。したがって、本明細書に記載の方法は、記憶デバイスおよび/またはメモリデバイスを含むが、これらに限定されない、有形の非一時的なコンピュータ可読媒体に具現化された実行可能命令として符号化され得る。そのような命令は、プロセッサによって実行されるとき、プロセッサに、本明細書に記載の方法の少なくとも一部を実行させる。こうして、この用語は、限定しないが、非一時的コンピュータ記憶デバイスを含み、限定しないが、揮発性および不揮発性媒体、ならびにファームウェア、物理的および仮想記憶装置、CD-ROM、DVDなどのリムーバブルおよび非リムーバブル媒体、ならびにネットワークもしくはインターネットなどの他のデジタルソースを含む、有形のコンピュータ可読媒体を含む。
【0076】
「ある(a)」、「ある(an)」、および「その(the)」という単数形は、文脈が明示的に別様に示さない限り、複数参照を含む。「任意選択の」または「任意選択で」は、続いて記載される事象または状況が生じ得るか、または生じ得ない場合があり、その記載が、その事象が生じる事例とそれが生じない事例とを含み得ることを意味する。本明細書および特許請求の範囲全体を通して本明細書で使用される近似言語は、それが関連し得る基本機能の変化をもたらすことなく許容可能に変化し得る任意の量的表現を修飾するために適用され得る。したがって、「約」、「実質的に」、および「およそ」などの用語または条件によって修飾される値は、指定された正確な値に限定されるべきではない。少なくともいくつかの事例では、近似言語は、値を測定するための器具の精度に対応し得る。本明細書および特許請求の範囲の全体を通して、範囲の制限は組み合わされてもよく、および/または交換されてもよく、そのような範囲は同定されてもよく、文脈または言語が別途指示しない限り、その中に含まれるすべてのサブ範囲を含む。
【0077】
この書面による説明は、実施例を使用して、最良のモードを含む実施形態を開示し、任意のデバイスまたはシステムを作製および使用すること、および任意の組み込まれた方法を実行することを含む実施形態を当業者が実践することを可能にする。特許請求の範囲は、本開示の特許可能な範囲を定義し、当業者に見出される他の実施例を含む。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文字どおりの言語と差異のない構造的要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文字どおりの言語と実質的な違いがない同等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。
図1
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【外国語明細書】